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発明の名称 定着装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−4021(P2007−4021A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−186579(P2005−186579)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100090538
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 恵三
発明者 石川 潤司
要約 課題
定着部材が異常高温になった場合に、サーモスイッチが作動して電源を停止させるまでの時間を短縮する。

解決手段
磁性体部材で構成された定着ローラ7R11を挟んで磁性体部材で構成されたサーモスイッチTSWとコイルLを配置し、定着ローラ7R11とサーモスイッチTSWの磁性部材のキュリー温度がサーモスイッチTSWの動作温度よりも高く設定されている。定着ローラ7R11はそのキューリー温度に達するまでは自己発熱し、そのキューリー温度を超えると、磁気遮蔽が弱まり、コイルLから磁束がサーモスイッチTSWを横切るようになり、サーモスイッチTSWが自己発熱を開始する。サーモスイッチTSWの温度がその動作温度を超えるとコイルLへの電流供給を停止する。
特許請求の範囲
【請求項1】
電磁誘導発熱方式を用いた定着装置において、
磁場発生コイルを備えた磁場発生手段と、
前記磁場発生手段に高周波電流を供給する高周波電源回路と、
前記磁場発生手段から発生される磁界が存在する領域を通過した時に電磁誘導発熱する磁性部材で構成される定着部材と、
前記定着部材に対して前記磁場発生手段と反対側に設けられ、前記定着部材の異常高温時に前記磁場発生手段に供給される電流を遮断する様動作する、磁性部材で構成されるサーモスイッチと、
を有し、
前記サーモスイッチの磁性部材が磁性を失うキュリー温度が前記サーモスイッチが動作する動作温度よりも高いことを特徴とする定着装置。
【請求項2】
前記定着部材の温度が前記定着部材のキュリー温度を超えると前記磁場発生手段からの磁界が前記サーモスイッチに到達し、前記サーモスイッチが自己発熱することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は電磁誘導加熱方式の定着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置としては、図4に示すようなものがある。
【0003】
図中1は像担持体としての回転ドラム型の感光体であり、接地されたアルミシリンダーの外周面にアモルファスシリコン等の無機感光体の光導電層を形成したもので、不図示のモータにより矢印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
【0004】
2は帯電装置としての接触帯電ローラであり、この帯電ローラ2は感光体1に従動して回転し、不図示の1次帯電バイアス電源から所定の電圧が印加され、これにより感光体1の周面が所定の極性、電位に均一に1次帯電処理される。1次帯電バイアス電源の印加電圧は、感光体の表面電位計によって検出された感光体の表面電位によって補正される。
【0005】
次いで1次帯電処理された感光体面に露光装置3により所望の画像情報に応じて露光がなされて感光体1上に所望画像に応じた静電潜像が形成される。
【0006】
現像器4に、不図示の現像バイアス電源から所定の電圧が印加され、これにより潜像がトナー画像として現像される。そのトナー画像が転写装置としての転写ローラ53と感光体1との圧接部である転写ニップ部にて、不図示の給紙部から所定のタイミングで給送された転写材Pに転写されていく。転写ローラ53にはトナーの帯電極性と逆極性の転写バイアス電圧が印加されている。
【0007】
転写ニップ部でトナー画像の転写を受けた転写材Pは不図示の搬送ベルトによって定着装置7へ導入されてトナー画像が永久像として定着され、画像形成物として出力される。
【0008】
転写材Pに対するトナー画像転写後の感光体1の表面は、クリーニング装置6によって転写残トナー等が除去されて清掃され、繰り返して作像に供される。
【0009】
また、複数色のトナー像を重ね合わせることにより記録材上にカラー画像を得る画像形成装置や、各色毎に感光体、現像器などのプロセスユニットを独立に設け、1つのパスでフルカラー画像を形成可能な、いわゆるタンデム型多重転写方式も多く採用されるようになった。
【0010】
近年の画像形成装置の定着器として、電磁誘導加熱方式が用いられることがある。
【0011】
電磁誘導加熱方式を用いた定着器では、ローラ状の導電性発熱体の内部にコイルを配置し、コイルに交流電流を流して磁界を発生させることによりローラ状の導電性発熱体が自己発熱してシートに定着を行う。
【0012】
図5は電磁誘導加熱方式を用いた定着手段の一例である。図中7R11はローラ状の導電性発熱体であり、対向のローラ77R12と共にニップを形成し、図中矢印の方向に回転している。また、導電性発熱体7R11の内部にはコイルLが配置され、コイルLに交流電流を流して磁場を発生させることで、導電性発熱体7R11が自己発熱する。
【0013】
また、導電性発熱体7R11の温度とサーモスイッチTSWの温度の関係は図9に示すようになっており、サーモスイッチTSWの温度がある所定の動作温度を越えると、サーモスイッチTSWが作動し、コイルLへの電源供給を停止させる構成がよく用いられている。
【0014】
コイルLに交流電流を流す電源装置としては、図6に示す構成がある。図において、DBはダイオードブリッジ、C0はフィルタコンデンサである。コンデンサC1、C2及びコイルLとで共振回路を形成する。SW1、SW2はトランジスタからなるスイッチ、Dはこの2つのスイッチ素子SW1,SW2を駆動信号d1、d2で駆動する駆動部、Bは駆動部Bを制御する制御部、Aは入力電力を検出する電力検出部、Rは導電性発熱体、Cは導電性発熱体Rの温度を検出する温度検出部、TSWはサーモスイッチ、RLはリレーである。制御部Bは電力検出部Aの検出結果PW及び温度検出部Cの検出結果Tによって、駆動部Dが出力する駆動信号d1、d2の駆動周波数を決定する(例えば特許文献1参照)。また、誘導発熱体Rが所定の温度を越えた場合にサーモスイッチTSWが作動し、コイルLへの電源供給を停止させる(例えば特許文献2参照)。
【0015】
制御手段の電力制御時の簡単な周波数制御方法としては、図7のフローチャートに示すものがある。同制御方法は、検出電力PWと目標電力PWoを比較し、PW>PWoの場合は周波数をある所定の値faだけ周波数を上げ、PW<PWoの場合は周波数をある所定の値fbだけ周波数を下げ、PW=PWoの場合は周波数を変化させないというものである。
【0016】
また、図8は定着器の温度制御時の簡単な周波数制御方法である。同制御方法は、検出温度Tと目標温度Toを比較し、T>Toの場合は周波数をある所定の値faだけ周波数を上げ、T<Toの場合は周波数をある所定の値fbだけ周波数を下げ、T=Toの場合は周波数を変化させないというものである。
【特許文献1】特開2000−223253号公報
【特許文献2】特開平10−198218号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
近年は画像形成装置のファーストコピー時間を早くすることが求められており、例えば、導電性発熱体の熱容量を小さくしたり、コイルへの電流供給量を増やしたりするなどして、図9の破線で示すように、導電性発熱体の発熱スピードを速くしている。
【0018】
しかしながら、導電性発熱体の熱容量を小さくしたりコイルへの電流供給量を増やしたりすると、導電性発熱体が異常上限温度に達して、これ以上の温度上昇が危険であるという状態になってもサーモスイッチTSWの応答が追いつかず、サーモスイッチTSWの温度が動作温度に達するまでの遅れ時間tdが導電性発熱体の熱容量が大きい場合や電流供給量が小さい場合(図9の実線)に比べて大きくなってしまう。
【0019】
このため、導電性発熱体のこれ以上の温度上昇を阻止するために電源を停止させようとしても、実際に電源がオフされるまでの時間が長くなってしまい、また、無駄な電力の消費にもなっている。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記課題を解決するために、本発明に係る定着装置は、電磁誘導発熱方式を用いた定着装置において、磁場発生コイルを備えた磁場発生手段と、前記磁場発生手段に高周波電流を供給する高周波電源回路と、前記磁場発生手段から発生される磁界が存在する領域を通過した時に電磁誘導発熱する磁性部材で構成される定着部材と、前記定着部材に対して前記磁場発生手段と反対側に設けられ、前記定着部材の異常高温時に前記磁場発生手段に供給される電流を遮断する様動作する、磁性部材で構成されるサーモスイッチと、を有し、 前記サーモスイッチの磁性部材が磁性を失うキュリー温度が前記サーモスイッチが動作する動作温度よりも高いことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の定着装置によれば、定着部材とサーモスイッチを夫々磁性部材で構成したことにより、定着部材の異常な温度上昇時にも早期にサーモスイッチを動作させることができる。
【0022】
また、定着部材が破断した場合においても、磁性体で構成されたサーモスイッチが自己発熱するため、必要以上の電力を供給することなく電源を停止させる事が出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る画像形成装置の定着器に関して、図面を用いて詳しく説明する。
【0024】
(第1の実施の形態)
本実施形態における画像形成装置の構成は図4に示すものとするが、上述したカラー構成の画像形成装置でも良い。また、定着器の構成は図5に示すものとするが、定着ローラ7R11及びサーモスイッチTSWはともに磁性体部材で構成されている。磁性体部材が自己発熱し、温度が上昇していったときに磁性が弱くなる特有の温度である、定着ローラ7R11及びサーモスイッチTSWのキューリー温度をそれぞれKa,Kbとし、サーモスイッチが動作する動作温度をKtとしたとき、その関係はKa,Kb>Ktとなっている。
【0025】
また、定着器用の電源回路の構成は図6と同じものとする。
【0026】
次に、コイルLによって発生させた磁束Hによる定着ローラ7R11とサーモスイッチTSWの温度上昇に関して、図1及び図2を用いて説明する。
【0027】
電源からコイルLに高周波電流が印加されると、図2(a)に示すように、コイルLの周囲に磁束Hの生成消滅が繰り返えされる。この磁束Hは定着ローラ7R11を横切る。変動する磁界が磁性材である定着ローラ7R11を横切る時、その磁界の変化を妨げる磁界を発生するように定着ローラ7R11の磁性材中に渦電流Iaが発生する。この渦電流Iaは表皮効果のためにほとんど定着ローラ7R11のコイルL側に集中して流れ、定着ローラ7R11の表皮抵抗に応じた電力でジュール熱を生じる。
【0028】
定着ローラ7R11がキューリー温度Kaに達するまでは、磁束Hは定着ローラ7R11にて遮蔽され、サーモスイッチTSWには磁束Hは到達しない。しかし、サーモスイッチTSWは定着ローラ7R11の発熱の影響により図1に示すように徐々に温度上昇する。
【0029】
通常は、温度検出部によって定着ローラ7R11表面の温度を検出しながら、目標とする温調温度になるようにコイルLに流れる電流の制御を行う。
【0030】
定着ローラ7R11表面の温度が上限温度を越え、定着ローラ7R11を構成する磁性材のキューリー温度Kaに達すると、定着ローラ7R11を構成する磁性体部材の磁性が弱くなり、図1に示すように定着ローラ7R11の温度上昇の速度が落ちる。さらに、図2(b)に示すように、定着ローラ7R11による磁束Hの遮蔽力も弱まり、磁束HはサーモスイッチTSWを横切るようになる。
【0031】
磁束HがサーモスイッチTSWを横切るようになると、サーモスイッチTSWを構成している磁性体に渦電流Ibが発生するようになり、サーモスイッチTSWにジュール熱を生じる。
【0032】
サーモスイッチTSWにジュール熱を生じるようになると、サーモスイッチTSWは図1に示すように急激に温度上昇を始め、サーモスイッチTSWのキューリー温度Kbよりも低く設定している動作温度Ktに達する。サーモスイッチTSWの温度が動作温度Ktに達するとサーモスイッチが動作し、図6で示す電源のリレーRLをOFFし、コイルLへの電流供給を停止する。
【0033】
その結果、定着ローラ7R11が異常上限温度に達してしまうことを未然に防止できる。即ち、従来のように電磁誘導発熱しないサーモスイッチを用いていた場合に比べて、定着ローラの磁性部材のキュリー温度を越えた後のサーモスイッチの温度上昇が速いため、サーモスイッチが動作するまでの時間が短くてすみ、早期にコイルへの電流を遮断することができる。
【0034】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施形態である画像形成装置の電磁誘導加熱方式を用いた定着器の概略構成図を図3に示す。
【0035】
図中、107は2つのベルトの間にシートPを通過させることにより定着を行う定着器である。7FB1、7FB2はベルト状の導電性発熱体であり、ローラ7R1、7R2、7R3、7R4、を軸に図中矢印の方向に回転している。また、導電性発熱体7FB1に対向してコイルL′が配置され、コイルL′に交流電流を流して磁場を発生させることで、導電性発熱体7FB1が自己発熱する。シートPは加熱したベルト7FB1からの熱と2つのベルト7Fb1,7Fb2間の圧力によりシート状のトナーが定着される。
【0036】
定着ベルト7FB1を構成している部材のキューリー温度Ka′及びサーモスイッチTSW′を構成している部材のキューリー温度Kb′とサーモスイッチTSW′が動作する温度Kt′の関係はKa′,Kb′>Kt′である。
【0037】
電源を動作させ、コイルL′によって磁束が発生した後の動作は第1の実施形態と同様である。
【0038】
即ち、定着ベルト7FB1がキューリー温度Ka′に達するまでは、磁束Hは定着ベルト7FB1にて遮蔽され、サーモスイッチTSWには磁束Hは横切らず、サーモスイッチTSWは周囲の熱により図1に示すように徐々に温度上昇する。
【0039】
通常は、温度検出手段によって定着ベルト7FB1表面の温度を検出しながら、温調温度になるように制御を行う。
【0040】
定着ベルト7FB1表面の温度が温調温度、上限温度を越え、定着ベルト7FB1を構成する部材のキューリー温度に達すると、図1に示すように定着ベルト7FB1の温度上昇の速度が落ちると共に、図2(b)に示すように、磁束Hは定着ベルト7FB1による遮蔽も弱まり、磁束HはサーモスイッチTSW′を横切るようになる。
【0041】
磁束HがサーモスイッチTSW′を横切るようになると、サーモスイッチTSW′を構成している磁性体に渦電流Ibが発生するようになり、サーモスイッチTSW′にジュール熱を生じる。
【0042】
サーモスイッチTSW′にジュール熱を生じるようになると、サーモスイッチTSW′は図1に示すように急激に温度上昇を始め、サーモスイッチTSW′のキューリー温度Kb′よりも低く設定している動作温度Kt′に達し、図6で示す電源のリレーRLをOFFし、コイルL′への電流供給を停止する。
【0043】
なお、定着器の構成としては、図3や図5に示すもの以外に、ベルトとローラを組合わせたものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】定着器の温度上昇の様子を示す図である。
【図2】キューリー温度Kaに達する前後の磁束による発熱の説明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態における定着器の構成図である。
【図4】画像形成装置の概略構成図である。
【図5】電磁誘導加熱方式の定着器の一例を示す概略構成図である。
【図6】電磁誘導加熱方式の定着器の電源装置の一例を示す概略構成図である。
【図7】周波数制御による電力制御フローチャートである。
【図8】周波数制御による温度制御フローチャートである。
【図9】定着器の温度上昇の様子を示す図である。
【符号の説明】
【0045】
7 定着器
7FB1 導電性発熱体(定着ベルト)
7R11 導電性発熱体(定着ローラ)
L コイル
TSW サーモスイッチ
Ka 定着ローラの磁性体部材のキューリー温度
Kb サーモスイッチの磁性体部材のキューリー温度
Kt サーモスイッチの動作温度




 

 


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