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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−17689(P2007−17689A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−198878(P2005−198878)
出願日 平成17年7月7日(2005.7.7)
代理人 【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
発明者 小川 嘉子 / 中川 秀一 / 井上 龍次 / 村山 伸
要約 課題
非磁性一成分現像方式で高画質の画像形成を行うことができ、且つ異常画像の発生を抑え、高品質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供する。

解決手段
非磁性一成分の現像剤であるトナー300として円形度が0.95以上、0.99以下の球形トナーを用い、潜像担持体である感光体ドラム21の線速をv1、現像剤担持体である現像ローラ107の線速をv2としたときの感光体ドラム21に対する現像ローラ107の線速比v2/v1の値を0.8以上、1.2以下とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
潜像担持体と、
該潜像担持体と接触し、非磁性一成分の現像剤をその表面に担持し、該潜像担持体と接触する現像領域で該現像剤を該潜像担持体上の潜像に供給する現像剤担持体を備える現像装置とを有する画像形成装置において、
該現像剤は円形度が0.95以上、0.99以下の球形トナーであり、
該現像領域における該潜像担持体の表面の線速をv1、該現像剤担持体の表面の線速をv2とすると、
該潜像担持体に対する該現像剤担持体の線速比であるv2/v1の値が0.8以上、1.2以下であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1の画像形成装置において、
一つの上記潜像担持体に複数の上記現像剤担持体が対向するものであり、
該潜像担持体に対する該現像剤担持体の線速比であるv2/v1の値が0.9以上、1.1以下であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2の画像形成装置において、
上記現像剤担持体表面上の現像剤の搬送量が、
4[g/m]以上、7[g/m]以下の範囲であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1、2または3の画像形成装置において、
少なくとも上記潜像担持体と上記潜像担持体とを一体として、装置本体から着脱可能なプロセスカートリッジとすることを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に係り、詳しくは、非磁性一成分現像剤を用いる画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子写真方式の画像形成装置における現像方式としては、トナーのみからなる現像剤を用いる一成分現像方式と、トナーとキャリアとからなる現像剤を用いる二成分現像方式とがある。
一成分現像方式は、トナーをトナー担持体表面に担持させ、そのトナーをトナー担持体の表面移動により層厚規制部材を通過させることで摩擦帯電させると同時に層厚を規制する。そして、層厚規制部材を通過した薄層状態のトナーを潜像担持体に対向させ、そのトナーを電気的な力により潜像担持体表面上の静電潜像に付着させることで現像を行う。
一方、二成分現像方式は、トナーとキャリアとからなる現像剤を攪拌することによりトナーを摩擦帯電させる。そして、その現像剤を現像剤担持体表面に担持させた後、その現像剤を現像剤担持体の表面移動により現像剤規制部材を通過させることでトナーを更に摩擦帯電させると同時に層厚を規制する。その後、現像剤規制部材を通過した現像剤層を潜像担持体に対向させ、その現像剤中のトナーを電気的な力により潜像担持体表面上の静電潜像に付着させることで現像を行う。
【0003】
二成分現像方式においては、主にキャリアがトナーの帯電、搬送の役割を担っており、トナーの帯電機会が多く、飽和帯電量まで帯電させることが出来る。しかし、これらの混合比や攪拌状態が画像形成に大きく影響するため、現像剤中のトナー濃度を検知、制御する機構や、これらを十分に攪拌するための機構が必要となり、一般に装置構成が複雑化し、高コストで大きなスペースが必要になる。これに対し、一成分現像方式においては、これらの機構が必要でないため、装置の簡素化が容易である。そのため、装置の小型化を図りやすく、メンテナンスが容易で、低コストな点で、二成分現像方式よりも優れている。近年では、画像形成装置の小型化や高いメンテナンス性のニーズが高まっているため、一成分現像方式についての更なる開発が望まれている。
【0004】
一成分現像方式は、磁性トナーを用いる磁性一成分現像方式と、非磁性トナーを用いる非磁性一成分現像方式とに分類できる。特許文献1には、磁性一成分現像方式が記載されており、内部にマグネットなどの磁界発生手段を有するトナー担持体を用いて、マグネタイトなどの磁性体を含有する磁性トナーを担持し、トナー厚規制部材により薄層化して現像を行うというものである。この方式は、小型プリンタなどで多数実用化されている。
一方、非磁性一成分現像方式は、トナーが磁気力を持たないため、トナー供給ローラなどの供給部材をトナー担持体に圧接してトナー担持体上にトナーを供給し、そのトナーをトナー担持体上に静電的に保持させる。その後、トナー厚規制部材により薄層化して現像を行う。非磁性一成分現像方式においては、一般に有色である磁性体をトナーが含有しないため、カラー化に対応できるという点で優れている。また、非磁性一成分現像方式においては、トナー担持体内にマグネット等の磁界発生手段を有しないので、磁性一成分現像方式に比べて軽量化、低コスト化が容易であり、近年では小型フルカラープリンター等で実用化されている。
【0005】
従来、一成分現像方式では、感光体とトナー担持体との対向部である現像領域における感光体表面の線速と、トナー担持体の線速とに差がないと、白抜けや濃度低下が生じた。線速に差がないと上記対向部を通過している間に、感光体上のある位置と接触する現像ローラの位置は略一定となる。この現像ローラのある位置に何らかの理由によりトナーが担持されていない場合や担持されたトナーが弱帯電または逆帯電のトナーである場合、この現像ローラのある位置に潜像が接触しても現像がされない。この結果、白抜けが生じたり、画像が薄くなったりするのである。
これに対して、特許文献2では、感光体に対する現像ローラの線速比を1.5〜2.5倍としている。線速に差を持たせることで、上記対向部を通過している間に、潜像が担持された感光体上のある位置と接触する現像ローラの位置が入れ替わり、感光体上の潜像にトナーが接触する機会が増え、白抜けや濃度低下の発生を抑制することができる。
また、近年、高画質化の要求に応えるべく、重合法等により形成された球形に近いトナー(以下、「球形トナー」という。)を用いた画像形成装置が知られている。この球形トナーは、従来の粉砕トナー(異形トナー)に比べて転写効率が高いなどの特徴があり、近年の高画質化の要求に応えることが可能であることが知られている。
【0006】
【特許文献1】特第02728881号
【特許文献2】特開平10−133469号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、球形トナーを用いて、特許文献2に記載の線速比で画像形成を行うと地汚れなどの異常画像が発生した。
これについて説明すると、球形トナーは現像ローラに対して点接触であるため、異形トナーに比べてトナーの現像ローラに対する付着力が弱まり、これにより転写率が向上する。現像ローラに対するより付着力が弱いため、感光体に対する現像ローラの線速比が高いと、現像ローラ上のトナーの薄層が接触し、且つ線速差のある感光体の表面によって摺擦され、現像ローラに対して弱く付着している弱帯電トナーが感光体上の非画像部へ移動し易くなる。ここで、感光体と現像ローラとの線速差が大き過ぎると、弱帯電トナーが摺擦によって機械的に現像ローラから剥がされ、感光体上の非画像部へのトナーの移動が発生し、地汚れなどの異常画像となる。
【0008】
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、非磁性一成分現像方式で高画質の画像形成を行うことができ、且つ異常画像の発生を抑え、高品質の画像形成を行うことができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体と接触し、非磁性一成分の現像剤をその表面に担持し、該潜像担持体と接触する現像領域で該現像剤を該潜像担持体上の潜像に供給する現像剤担持体を備える現像装置とを有する画像形成装置において、該現像剤は円形度が0.95以上、0.99以下の球形トナーであり、該現像領域における該潜像担持体の表面の線速をv1、該現像剤担持体の表面の線速をv2とすると、該潜像担持体に対する該現像剤担持体の線速比であるv2/v1の値が0.8以上、1.2以下であることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、一つの上記潜像担持体に複数の上記現像剤担持体が対向するものであり、該潜像担持体に対する該現像剤担持体の線速比であるv2/v1の値が0.9以上、1.1以下であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、上記現像剤担持体表面上の現像剤の搬送量が、4[g/m]以上、7[g/m]以下の範囲であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の画像形成装置において、少なくとも上記潜像担持体と上記潜像担持体とを一体として、装置本体から着脱可能なプロセスカートリッジとすることを特徴とするものである。
【0010】
上記請求項1乃至4の画像形成装置においては、潜像担持体に対する現像剤担持体の線速比である上記v2/v1の値が0.8以上の範囲であることにより、潜像担持体の線速v2に比べて、現像剤担持体の線速v1が小さすぎて線速差が大きくなることに起因する、現像剤担持体上のトナーが摺擦によって機械的に剥がされることを抑制することができる。
また、上記v2/v1の値が1.2以下の範囲であることにより、潜像担持体の線速v2に比べて、現像剤担持体の線速v1が大きすぎて線速差が大きくなることに起因する、現像剤担持体上のトナーが摺擦によって機械的に剥がされることを抑制することができる。
なお、円形度が高いトナーを用いるとトナーと現像剤担持体との付着力が小さくなり、現像剤担持体から感光体へのトナーの移動が容易になるため、円形度の低いトナーで生じていた、白抜けや画像濃度の低下が起こりにくくなる。
【発明の効果】
【0011】
請求項1乃至4の発明によれば、球形トナーを用いることにより、高画質の画像形成を行うことができ、現像剤担持体上のトナーが摺擦によって機械的に剥がされることを抑制することにより、弱帯電トナーが非画像部に移動を発生しにくくし、地汚れなどの異常画像の発生を抑制ことができるという優れた効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を、画像形成装置であるプリンタ100に適用した1つ目の実施形態(以下、「実施形態1」という。)について説明する。
まず、実施形態1に係るプリンタ100全体の構成及び動作について説明する。
このプリンタ100は、イエロー・シアン・マゼンタ・ブラックの4つの画像形成手段を斜めに並べて配置してタンデム画像形成部を構成する。タンデム画像形成部においては、個々のトナー像形成手段であるトナー像形成部20Y、20C、20M、20Kが、図中左上から順に配置されている。ここで、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示す。また、タンデム画像形成部においては、個々トナー像形成部20Y,C,M,Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体ドラム21Y,C,M,Kのまわりに、帯電装置、現像装置10Y,C,M,K、感光体クリーニング装置等を備えている。
【0013】
また、タンデム画像形成部の下部に潜像形成手段としての光書込ユニット9を設ける。この光書込ユニット9は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム21の表面にレーザ光を走査しながら照射するように構成されている。
【0014】
また、斜めに配置されたタンデム画像形成部に沿うように、中間転写体として無端ベルト状の中間転写ベルト1を設けている。この中間転写ベルト1は、支持ローラ1a、1b、1cに掛け回され、この支持ローラのうち駆動ローラ1aの回転軸には駆動源としての図示しない駆動モータが連結されている。この駆動モータを駆動させると、中間転写ベルト1が図中反時計回りに回転移動するとともに、従動可能な支持ローラ1b、1cが回転する。中間転写ベルト1の内側には、感光体ドラム21Y,C,M,K上に形成されたトナー像を中間転写ベルト1上に転写するための一次転写装置11Y,C,M,Kを設ける。
【0015】
また、1次転写装置11Y,C,M,Kより中間転写ベルト1の駆動方向下流に2次転写装置としての2次転写ローラ5を設ける。この2次転写ローラ5と中間転写ベルト1を挟んで反対の側には、支持ローラ1bが配置されており、押部材としての機能を果たしている。また、給紙カセット8、給紙コロ7、レジストローラ6等を備えている。さらに、2次転写ローラ5によりトナー像を転写された記録媒体としての転写紙Pの進行方向に関して2次転写ローラ5の下流部には、転写紙P上の画像を定着する定着装置4、排紙ローラ3を備えている。
【0016】
つぎに、プリンタ100の動作を説明する。個々の画像形成手段でその感光体ドラム21Y,C,M,Kを回転し、感光体ドラム21Y,C,M,Kの回転とともに、まず帯電装置17Y,C,M,Kで感光体ドラム21Y,C,M,Kの表面を一様に帯電する。次いで画像データを光書込ユニット9からのレーザによる書込み光を照射して感光体ドラム21Y,C,M,B上に静電潜像を形成する。その後、現像装置10Y,C,M,Kによりトナーが付着され静電潜像を可視像化することで各感光体ド21Y,C,M,K上にそれぞれ、イエロー・シアン・マゼンタ・ブラックの単色画像を形成する。また、不図示の駆動モータで駆動ローラ1aを回転駆動して他の従動ローラ1bおよび1c、2次転写ローラ5を従動回転し、中間転写ベルト1を回転搬送して、その可視像を一次転写装置11Y,C,M,Kで中間転写ベルト1上に順次転写する。これによって中間転写ベルト1上に合成カラー画像を形成する。画像転写後の感光体ドラム21Y,C,M,Kの表面は感光体クリーニング装置で残留トナーを除去して清掃して再度の画像形成に備える。
【0017】
また、画像形成のタイミングにあわせて、給紙カセット8からは転写紙P先端が給紙コロ7により繰り出され、レジストローラ6まで搬送され、一旦停止する。そして、画像形成動作とタイミングを取りながら、二次転写ローラ5と中間転写ベルト1の間に搬送される。ここで、中間転写ベルト1と2次転写対向ローラ5とは転写紙Pを挟んでいわゆる2次転写ニップを形成し、2次転写ローラ5にて中間転写ベルト10上のトナー像を転写紙P上に2次転写する。
【0018】
画像転写後の記録媒体Sは定着装置4へと送り込まれ、定着装置4で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して機外へ排出される。一方、画像転写後の中間転写ベルト1は、中間転写体クリーニング装置12で、画像転写後に中間転写ベルト1上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成部による再度の画像形成に備える。
【0019】
なお、上述の各色のトナー像形成部20Y、C、M、Kが、一体的に形成され、本体に脱着可能な着脱可能なプロセスカートリッジとなっている。そして、これらの一体的なプロセスカートリッジは、プリンタ100本体に固定された図示しないガイドレールに沿って、プリンタ本体の手前側に引き出すことができる。また、このプロセスカートリッジをプリンタ100本体の奥側に押し込むことによって、トナー像形成部を所定の位置に装填することができる。
【0020】
ここで、各トナー像形成部20Y、C、M、Kのプロセスカートリッジは、それぞれ同じ構成、動作をおこなうものとなっている。そこで、以下各符号の添字Y、C、M、Kを省略し、このトナー像形成部のプロセスカートリッジの説明を詳細におこなう。
図2に、トナー像形成部20のプロセスカートリッジの概略構成を拡大して示す。
図2に示した現像装置10において、トナー収容室101内に設けられたトナー搬送部材102は反時計回りの方向で回転し、収容されたトナー300をトナー供給室103の方向に送り出す。トナー収容室101とトナー供給室103との仕切り壁104には開口部105が設けられており、トナー搬送部材102の動作によって開口部105からトナー供給室103へとトナー300を移動させる。
【0021】
トナー供給室103内に設けられた供給ローラ106は、現像剤担持体としての現像ローラ107に当接して配置される。供給ローラ106の表面には空孔(セル)を有した構造の発泡材料が被覆されており、供給ローラ106上におけるトナー付着量を確保するとともに、現像ローラ107との当接部での圧力集中によるトナー劣化を防止している。また発泡材料にはカーボン微粒子を含有させた導電性のものが用いられ、供給ローラ106の電気抵抗値としては10〜1012[Ω]に設定される。なお、供給ローラ106の電気抵抗値は、電極に1[kg]の荷重をかけ、電極と現像ローラ芯金との間に100[V]のDCバイアスを印加して30s後野測定値により決定する。
【0022】
供給ローラ106には、現像バイアスに対してトナーの帯電極性と同方向にオフセットさせた値の供給バイアスが印加される。この供給バイアスは、現像ローラ107との当接部で予備帯電されたトナーを現像ローラ107に押し付ける方向に作用する。供給ローラ106は反時計回りの方向に回転し、表面に付着させたトナーを現像ローラ107の表面に塗布供給する。
また、トナー層規制部材110は、現像ローラ107に接触して現像ローラ107上のトナー層を一定量の薄層とするものである。
【0023】
現像ローラ107には弾性ゴム層108を被覆したローラが用いられ、さらに表面にはトナーと逆の極性に帯電しやすい材料から成る表面コート層109が設けられる。また、弾性ゴム層108は、トナー層規制部材110との当接部での圧力集中によるトナー劣化を防止するために、JIS−Aで60[°]以下の硬度に設定される。表面粗さはRaで0.3〜2.0[μm]に設定され、トナーの静電吸着力等により必要量のトナーが表面に保持される。
また現像ローラ108には感光体ドラム21との間に電界を形成させるための現像バイアスが印加されるので、弾性ゴム層は10〜1010[Ω]の抵抗値に設定される。現像ローラ107は反時計回りの方向に回転し、表面に保持したトナーを層規制部材110および感光体ドラム21との対向位置へと搬送する。
弾性ゴム層の抵抗値は、電極に1[kg]の荷重をかけ、電極と現像ローラ芯金の間に100[V]のDCバイアスを印加して、30秒後の測定値により求める。
【0024】
トナー層規制部材110は供給ローラ106と現像ローラ107の当接位置よりも低い位置に設けられる。トナー層規制部材110は、SUSやリン青銅等の金属板バネ材料を用い、自由端側を現像ローラ107表面に10〜40[N/m]の押圧力で当接させたもので、その押圧下を通過したトナーを薄層化するとともに摩擦帯電によって電荷を付与する。
さらにトナー層規制部材110には摩擦帯電を補助するために、現像バイアスに対してトナーの帯電極性と同方向にオフセットさせた値の規制バイアスが印加される。
【0025】
感光体ドラム21は時計回りの方向に回転しており、従って現像ローラ107表面は感光体ドラム21との対向位置において感光体ドラム21の進行方向と同方向に移動する。
現像ローラ107の表面上でトナー層規制部材110によって薄層化されたトナーは、現像ローラ107の回転によって感光体ドラム21と対向する現像位置へ搬送され、現像ローラ107に印加された現像バイアスと感光体ドラム21上の静電潜像によって形成される潜像電界に応じて、感光体ドラム21表面に移動し現像される。
【0026】
感光体ドラム21上に現像されずに現像ローラ107上に残されたトナーが再びトナー供給室103へ戻る部分には、入り口シール111が現像ローラ107に当接して設けられ、トナーは現像装置外部に漏れ出ないように封止される。
なお、使用したトナー300は重合法で作成され、平均粒径が6.5[μm]で、平均円形度が0.98、外添剤としてチタン酸ストロンチュームを含有しているものを用いた。
【0027】
平均円形度については、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製、商品名)を用いて測定することが可能である。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に、分散剤として界面活性剤好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜0.5[ml]加え、更に測定試料(トナー)を0.1〜0.5[g]程度加える。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度が3000〜1[万個/μl]となるようにしたものを上記分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定する。そして、この測定結果に基づき、トナー投影形状の外周長をL1(図3)、その投影面積をSとし、この投影面積Sと同じ真円の外周長をL2(図4)としたときのL2/L1を求め、その平均値を円形度とする。
【0028】
体積平均粒径については、コールターカウンター法によって求めることが可能である。具体的には、コールターマルチサイザー2e型(コールター社製)によって測定したトナーの個数分布や体積分布のデータを、インターフェイス(日科機社製)を介してパーソナルコンピューターに送って解析するのである。より詳しくは、1級塩化ナトリウムを用いた1%NaCl水溶液を電解液として用意する。そして、この電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5[ml]加える。更に、これに被検試料としてのトナーを2〜20[mg]加え、超音波分散器で約1〜3分間分散処理する。そして、別のビーカーに電解水溶液100〜200[ml]を入れ、その中に分散処理後の溶液を所定濃度になるように加えて、上記コールターマルチサイザー2e型にかける。アパーチャーとしては、100[μm]のものを用い、50,000個のトナー粒子の粒径を測定する。チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm]未満;2.52〜3.17[μm]未満;3.17〜4.00[μm]未満;4.00〜5.04[μm]未満;5.04〜6.35[μm]未満;6.35〜8.00[μm]未満;8.00〜10.08[μm]未満;10.08〜12.70[μm]未満;12.70〜16.00[μm]未満;16.00〜20.20[μm]未満;20.20〜25.40[μm]未満;25.40〜32.00[μm]未満;32.00〜40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上、32.0[μm]以下のトナー粒子を対象とする。そして、「体積平均粒径=ΣXfV/ΣfV」という関係式に基づいて、体積平均粒径を算出する。但し、Xは各チャンネルにおける代表径、Vは各チャンネルの代表径における相当体積、fは各チャンネルにおける粒子個数である。
【0029】
プリンタ100では弾性ローラを用いたが、金属ローラや金属に樹脂をコーティングしたローラを用いても良い。また、トナー300として、トナーは重合法で作成したトナーを用いたが、粉砕法で作成されたトナーを用いてもかまわない。また、粒径は4〜7[μm]が好ましい。また、感光体はベルト状であってもかまわない。
【0030】
一成分現像方法ではトナーは主としてトナー層規制部材等の簡素な部材に接することで帯電させる。そのため、二成分現像の場合に比べてトナーの帯電機会が少なく、弱帯電や逆極性のトナーが多くなる。また、一成分接触現像方式の場合は、感光体と現像ローラを接触させて現像をおこなうため、トナーは感光体に移動しやすくなる。そのため、静電潜像の再現性には優れるが、非画像部へのトナー付着もおこりやすくなる。以上のことから、接触一成分現像を用いた場合は、弱、逆帯電トナーによる電気的な要因と、感光体と現像ローラが接触することによる機械的な要因が重なり、非画像部へのトナー付着がおこりやすい。
なお、地汚れを回避するために、特許文献2のように、磁性トナーを使用し、感光体と現像剤担持体の間にギャップを設け、振動電界にて現像することにより、上述の機械的な地汚れの要因を回避している場合もあるが、磁性トナーで適用されているため、カラー機には不向きである。
【0031】
[実験1]
次に、実験1として上述のプリンタ100をもちいて、従来、一般的によく使用される線速比で異形トナーと球形トナーとを用いて地汚れを評価した。特許文献2で設定された線速比の範囲の最小値であった、感光体に対する現像ローラの線速比1.5を採用して検討を行った。
地汚れを評価した実験1の結果を表1に示す。
【0032】
【表1】


【0033】
表1に示すように、円形度が0.9程度の異形トナーを用い、線速比1.5とすると地汚れは問題なかった。一方、円形度が0.95、0.98といった球形トナーを用い、線速比を1.5とすると地汚れは許容の範囲を超えた。
トナー円形度を上げると、点接触となるため、トナーの付着力が低下する。その結果転写効率がアップし、画質の向上につながる。ただし、円形度が上がると、現像ローラと感光体の付着力が弱まる。そのため、より地汚れが悪くなる。
円形度の向上と、接触現像をおこなうことにより生じる地汚れを改善するため、感光体と現像ローラ間の線速差と地汚れの発生とを検討した。
【0034】
[実験2]
次に、円形度が、0.95、0.98および0.99の球形トナーを用いて、感光体の線速をv1、現像ローラの線速をv2としたとき、感光体に対する現像ローラの線速比v2/v1を0.6〜1.4まで変化させ、非現像領域に付着したトナーを透明のテープで採取し、その採取したテープを紙上に貼り付け、白紙部分とテープを貼り付けた部分との明度(明度値L)の差=ΔLを測定した。
ここで、明度値Lは、測定装置としてX−rite社製939を用い、透明テープとしては、キハラ製894100を用いた。
実験2の結果を表2に示す。ここで、ΔLが2以下である所を、○とし、それ以上となるところを、地汚れが許容範囲よりも悪化した状態として×とした。なお、ΔLで2以下は、黙視で転写体上の地汚れが確認できないレベルである。
【0035】
【表2】


【0036】
表2に示すように、何れの球形トナーを使用した場合であっても、線速比v2/v1が0.8以上、1.2以下であると、転写体上で実用上不具合が発生するような地汚れが発生しないことが確認できた。
なお、従来の異形トナーを用いるプリンタの場合、感光体に対する現像ローラの線速比が上述の範囲であると、現像能力が不足して、濃度不足が生じやすい。球形トナーを用いるプリンタだからこそ上述の線速比の範囲を採用することができる。
以上の結果のように、感光体に対する現像ローラの線速比を0.8以上、1.2以下の範囲とすることで、現像ローラ107上のトナーの薄層を線速差で荒らすことを抑制することができる。その結果、線速差で荒らされることで、現像ローラ107とトナーとの付着力が弱まることを防止でき、感光体ドラム21上の非画像部にトナーが移動することを防止し、地汚れが実使用上問題無いレベルとなる。
【0037】
また、現像領域に到達する前の現像ローラ107の表面上に十分なトナーが担持されていないと、画像濃度不足が発生する。これに対して、プリンタ100では現像ローラ107上のトナー搬送量を4[g/m]以上とすることにより、現像領域へのトナー供給量が十分となり、画像濃度不足が発生することがない。なお、感光体ドラム21に対する現像ローラ107の線速比を小さくするとベタ濃度不足が発生しやすくなるが、現像ローラ107上で4[g/m]のトナー搬送量を確保することにより、ベタ濃度不足を解消することができる。
一方、現像領域に到達する前の現像ローラ107の表面上に過剰なントナーが担持されていると、地汚れや現像領域でのトナー飛散が発生する。これに対して、プリンタ100では現像ローラ107上のトナー搬送量を7[g/m]以下とすることにより、現像領域への過剰なトナーの供給を抑えることができ、現像領域へのトナーの過剰な供給に起因する地汚れや現像領域でのトナー飛散が発生することがない。
【0038】
以上、実施形態1によれば、円形度が0.95以上、0.99以下の球形トナーを用いることにより、高画質の画像形成を行うことができるようになる。さらに、潜像担持体である感光体ドラム21に対する現像剤担持体である現像ローラ107の線速比v2/v1の値を0.8以上、1.2以下とすることにより、現像ローラ107上トナー薄層が線速差によって荒らされることを防止でき、現像ローラ107に対して弱く付着している弱帯電トナーが感光体ドラム21上の非画像部へ移動することを防止でき、地汚れなどの異常画像のない、高品質の画像形成を行うことができる。
また、現像ローラ107表面のトナー搬送量が4[g/m]以上であることにより、感光体ドラム21に対する現像ローラ107の線速比を小さくすることにより生じる特有の課題である、ベタ濃度不足を解消するために、現像ローラ107上の搬送量を確保することにより解消する。これにより、現像領域に、十分な量のトナーが供給され、画像濃度不足の発生を回避することができる。さらに、トナー搬送量が7[g/m]以下であることにより、現像領域への過剰なトナー供給によって生じる地汚れや現像領域でのトナー飛散が発生することも防止できる。
また、感光体ドラム21と現像装置10とからなるトナー像形成部20が一体的に形成され、プリンタ100本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジになっていることにより、トナー像形成部20を所定の位置に容易に装填することができる。
【0039】
[実施形態2]
実施形態1では、一つの像担持体としての感光体に対して、1つの現像剤担持体である現像ローラが対向する構成について検討した。次に、一つの感光体に対して複数の現像ローラが対向する2つ目の実施形態「以下、「実施形態2」という。」について説明する。
【0040】
図5は、実施形態2に係るプリンタ100の構成概略図を示す正面図である。このプリンタ100は、複数の支持ローラに掛け回された潜像担持体としての感光体ベルト22を備えている。感光体ベルト22は図中の矢印で示した時計方向に回転駆動され、その周りには、帯電装置17、光書き込みユニット9、4組の現像装置10Bk、10C、10M、10Y、中間転写体としての中間転写ベルト1、感光体クリーニング装置13などが配置されている。感光体ベルト22の表面には有機感光層が形成されている。
【0041】
このプリンタ100で画像形成動作(プリント動作)を実行するときは、帯電装置17に高電圧が印加されることにより、感光体ベルト22が一様に帯電される。そして、図示しない画像信号処理部では、カラー画像情報たとえば外部のコンピュータから送られてきたカラー4画像信号が光書き込み信号に変換されて露光装置である光書き込みユニット9に送られる。光書き込みユニット9、光書き込み信号に基づいて図示しない光源としてのレーザが制御される。そして、ポリゴンミラー、f/θレンズ及び反射ミラーを介してBlack(Bk)、Cyan(C)、Magenta(M)、Yellow(Y)の画像信号に対応した光書き込みが行われ、感光体ベルト22に静電潜像が形成される。この感光体ベルト22上の静電潜像は、感光体ベルト22上の潜像とは逆極性の電荷にて帯電された現像剤としての各色トナーをそれぞれ有する各現像装置10BK、10C、10M、10Yによって各色毎に現像される。これにより、感光体ベルト22上には、各色ごとにトナー像が形成される。
【0042】
感光体ベルト22と中間転写ベルト1との接触部においては、中間転写ベルト1にトナーと逆極性の電荷を印加することにより、感光体ベルト22上のトナー像が中間転写ベルト1上に転写される。このトナー像の形成及び転写動作を4回繰り返すことにより、中間転写ベルト1上に4色重ねのカラートナー像が形成される。この中間転写ベルト1上のカラートナー像は、給紙カセット8または手差しトレイ81からレジストローラ6を通って送られてきた記録媒体としての転写紙Pに、二次転写部材としての2次転写ローラ5によって転写される。カラートナー像が転写された転写紙Pは、定着ローラからなる定着装置4に搬送され、トナー像が溶融定着される。
【0043】
一般的に感光体上で描かれた画像は、フルカラーの場合、順次中間転写体上に転写され、重ねあわされて、2次転写手段により記録媒体上に転写される行程によりプリントされる。
しかし、この転写のプロセスは、重ねるごとに感光体上のトナー像は乱れて、ドットの再現性が悪くなる。そのため、感光体上で、帯電、露光、現像の記録行程を4回繰り返して4色の重ね合わせ画像を形成し、一括して転写体に転写するプロセスにより、転写行程を極力少なくすると、ドット再現性の良い画像が得られる。
【0044】
この場合、現像方式には、前に現像したトナー像を乱さないように、非接触二成分現像を選択する事が一般的である。しかしこの構成では、キャリアが必要であったり、トナーとキャリアの攪拌が必要だったりと、現像装置の小型化や低コスト化には不向きである。また、非接触現像方式を用いた場合は、現像性を高めるために、DCとACを重畳させたバイアスが必要で、電源のコストもかかる。
【0045】
プリンタ100では、上述の問題を回避するために、キャリアを使用せず、低コスト小型化が望める接触一成分方式を選択する。
接触一成分方式を採用すると、感光体と現像ローラが接触し、なおかつ、線速差があるまえ、実施形態1と同様に現像ローラ上の薄層があらされ、地汚れが生じるおそれがある。
さらに、感光体ベルト22に対して4つの現像ローラ107が対向しているので、感光体ベルト22上では、2番目以降の現像プロセスの際、前のトナー像を乱し、画像乱れが発生しまう不具合が生じる。
このように、一つの感光体ベルト22に複数の現像ローラ107が対向し、感光体上で複数のトナー像を重ね合わせ、フルカラー画像を得るプリンタ100では、感光体ベルト22と現像ローラ107とに線速差があると、地汚れだけでなく、画像乱れを抑制する必要がある。
そこで、地汚れだけでなく、画像乱れも抑制することができる、線速比について検討した。
【0046】
[実験3]
図5で示したプリンタ100を用いて、現像の記録行程を4回繰り返して感光体ベルト22上で4色の重ね合わせ画像を形成し、一括して転写体に転写するプロセスにより現像させたフルカラー画像を、転写体上で黙視することにより画像荒れ評価判定をおこなった。
円形度0.98のトナーからなる一成分現像剤を用い、感光体ベルトに対する現像ローラの線速比v2/v1を0.6〜1.4まで変化させて出力した画像の判定結果を表3に示す。良好である場合を○不良で、実用的に問題がある場合を×とした。画像荒れとは、文字や線画が不鮮明にとなり、画像が荒れた状態になる現象を示す。
【0047】
【表3】


【0048】
表3に示すように、感光体ベルトに対する現像ローラの線速差を0.9以上、1.1以下として、極力線速差を無くすと、前に現像された感光体ベルト上のトナー像を荒らすことなく、画像荒れを防止することができた。
【0049】
以上、実施形態2によれば、球形トナーを用い、一つの潜像担持体である感光体ベルト22に対して4つの現像剤担持体である現像ローラ107が対向するプリンタ100において、現像ローラ107の感光体ベルト22に対する線速比v2/v1の値を0.9以上、1.1以下とすることにより、現像ローラ107と感光体ベルト22の現像領域における摺擦が抑えられ、前に現像されたトナー像を乱すことなく、良好なカラー画像を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】実施形態1に係るプリンタの概略構成図。
【図2】実施形態1に係るトナー像形成部の概略構成図。
【図3】トナーの投影像の外周長を説明する模式図。
【図4】トナーと同じ投影面積の真円の外周長を説明する模式図。
【図5】実施形態2に係るプリンタの概略構成図。
【符号の説明】
【0051】
1 中間転写ベルト
3 排紙ローラ
4 定着装置
5 2次転写ローラ
6 レジストローラ
7 給紙コロ
8 給紙カセット
9 光書込ユニット
10 現像装置
11 1次転写装置
12 中間転写体クリーニング装置
17 帯電装置
20 トナー像形成部
21 感光体ドラム
22 感光体ベルト
100 プリンタ
101 トナー収容室
102 トナー搬送部材
103 トナー供給室
104 仕切り壁
105 開口部
106 供給ローラ
107 現像ローラ
108 弾性ゴム層
109 表面コート層
110 トナー層規制部材




 

 


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