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発明の名称 定着液及びトナーの定着装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−17611(P2007−17611A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−197654(P2005−197654)
出願日 平成17年7月6日(2005.7.6)
代理人 【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
発明者 片野 泰男 / 黒鳥 恒夫 / 駒井 博道 / 平澤 友康 / 中村 琢磨
要約 課題
臭気の発生が少なく、トナー画像の乱れを抑制し、トナーを高速で定着させることが可能な定着液及び該定着液を用いてトナーを定着させるトナーの定着装置を提供する。

解決手段
定着液31は、水に可溶な状態で保持されており、トナーに含まれる樹脂に対して溶解性又は膨潤性を示す脂肪族エステルを含有し、25℃における粘度が10mPa・秒以上10Pa・秒以下である。トナーの定着装置は、上記の定着液を、トナーを有する記録媒体33に供給する手段を有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
トナーを記録媒体に定着させる定着液において、
水に可溶な状態で保持されており、前記トナーに含まれる樹脂に対して溶解性又は膨潤性を示す脂肪族エステルを含有し、
25℃における粘度が10mPa・秒以上10Pa・秒以下であることを特徴とする定着液。
【請求項2】
多価アルコール類をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の定着液。
【請求項3】
前記多価アルコール類は、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール及びグリセリンからなる群より選択される一種以上の化合物であることを特徴とする請求項2に記載の定着液。
【請求項4】
水溶性樹脂をさらに含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の定着液。
【請求項5】
前記水溶性樹脂は、ポリビニルピロリドン及びポリアクリルアミドを含有することを特徴とする請求項4に記載の定着液。
【請求項6】
前記水溶性樹脂は、ポリアクリル酸又はポリアクリル酸塩を含有することを特徴とする請求項4又は5に記載の定着液。
【請求項7】
前記脂肪族エステルは、飽和脂肪族エステルを含有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の定着液。
【請求項8】
前記飽和脂肪族エステルは、一般式
COOR
で示される化合物であり、
は、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、
は、炭素数が1以上3以下のアルキル基であることを特徴とする請求項7に記載の定着液。
【請求項9】
前記脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸エステルを含有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の定着液。
【請求項10】
前記脂肪族ジカルボン酸エステルは、一般式
(COOR
で示される化合物であり、
は、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、
は、炭素数が2以上5以下のアルキル基であることを特徴とする請求項9に記載の定着液。
【請求項11】
前記脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の定着液。
【請求項12】
前記脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、一般式
(COOR−O−R
で示される化合物であり、
は、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、
は、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、
は、炭素数が1以上4以下のアルキル基であることを特徴とする請求項12に記載の定着液。
【請求項13】
トナーを記録媒体に定着させるトナーの定着装置において、
請求項1乃至12のいずれか一項に記載の定着液を、前記トナーを有する前記記録媒体に供給する手段を少なくとも有することを特徴とするトナーの定着装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、定着液及びトナーの定着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンター、ファクシミリ、複写装置等に用いられる画像形成装置は、画像情報に基づいて、紙、布、OHP用シート等の記録媒体に、文字、記号等の画像を記録するものである。
【0003】
このような記録装置には種々の方式があるが、電子写真方式の画像形成装置が普通紙に高精細な画像を高速で記録することができる点から広くオフィスで使用されている。この電子写真方式の画像形成装置では、定着速度、定着画像品質等の点から、記録媒体上のトナーを加熱溶融し、加圧することで定着させる熱定着方式が広く普及している。しかしながら、このような電子写真方式の画像形成装置における消費電力の約半分以上は、トナーの加熱のために消費されており、環境問題の観点から低消費電力(省エネ)の定着装置が望まれている。すなわち、定着時の加熱温度を今までよりも極端に下げる定着装置又は加熱を必要としない定着装置が望まれている。
【0004】
加熱せずにトナーを定着させる非加熱定着方法としては、トナー樹脂を溶解する溶剤を未定着トナーに付与する所謂溶剤定着が知られている。特許文献1及び2には、定着液をトナーに付与してトナーを溶解又は膨潤させ、この定着液を乾燥させることでトナーを定着させる方法が開示されている。この定着方式では、熱定着方式におけるトナーを溶融させるための加熱処理が不要であることから、低消費電力で省エネ対策として優れた定着方式である。しかしながら、オフィス環境で使用する場合、不快な臭気がオフィス内に充満してしまうという問題がある。さらに、表面が撥水性処理されているトナーを用いる場合、未定着トナー画像に水を含有する定着液を付与すると、トナーが定着液に弾かれて、画像が乱れるという問題がある。
【0005】
一方、別の溶剤定着方法として、特許文献3には、トナーを溶解し、かつシリコーンオイルと相溶性を示す溶剤をシリコーンオイルと混合してなる定着用溶液が開示されている。この定着用溶液は、撥水性のトナー表面に対して親和性を有するシリコーンオイルを含有するため、トナーが弾かれて画像が乱れることはないが、トナーを軟化するために用いられている溶剤がベンゼン等の芳香族系溶剤やメチルエチルケトン等のケトン系溶剤であり、揮発性を有し、臭気が強いため、オフィス環境での使用には適さない。また、シリコーンオイルは、離型性があり、トナーの溶解を阻害する作用を有するため、定着不良や従来の熱圧力定着と同等の応答性を得ることができないという問題を有する。
【特許文献1】特許第3290513号公報
【特許文献2】特開昭53−118139号公報
【特許文献3】特開昭59−119364号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、臭気の発生が少なく、トナー画像の乱れを抑制し、トナーを高速で定着させることが可能な定着液及び該定着液を用いてトナーを定着させるトナーの定着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、トナーを記録媒体に定着させる定着液において、水に可溶な状態で保持されており、前記トナーに含まれる樹脂に対して溶解性又は膨潤性を示す脂肪族エステルを含有し、25℃における粘度が10mPa・秒以上10Pa・秒以下であることを特徴とする。これにより、臭気の発生が少なく、トナー画像の乱れを抑制し、トナーを高速で定着させることが可能な定着液を提供することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の定着液において、多価アルコール類をさらに含有することを特徴とする。これにより、定着液の保存安定性を向上させることができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の定着液において、前記多価アルコール類は、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール及びグリセリンからなる群より選択される一種以上の化合物であることを特徴とする。これにより、定着液の保存安定性を向上させることができる。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の定着液において、水溶性樹脂をさらに含有することを特徴とする。これにより、定着応答性を向上させることができる。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の定着液において、前記水溶性樹脂は、ポリビニルピロリドン及びポリアクリルアミドを含有することを特徴とする。これにより、トナー画像の乱れをさらに抑制することができる。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の定着液において、前記水溶性樹脂は、ポリアクリル酸又はポリアクリル酸塩を含有することを特徴とする。これにより、定着応答性を向上させることができる。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の定着液において、前記脂肪族エステルは、飽和脂肪族エステルを含有することを特徴とする。これにより、定着液の保存安定性を向上させることができる。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の定着液において、前記飽和脂肪族エステルは、一般式
COOR
で示される化合物であり、Rは、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、Rは、炭素数が1以上3以下のアルキル基であることを特徴とする。これにより、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。
【0015】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の定着液において、前記脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸エステルを含有することを特徴とする。これにより、短時間でトナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることができる。
【0016】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の定着液において、前記脂肪族ジカルボン酸エステルは、一般式
(COOR
で示される化合物であり、Rは、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、Rは、炭素数が2以上5以下のアルキル基であることを特徴とする。これにより、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。
【0017】
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の定着液において、前記脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含有することを特徴とする。これにより、トナーの定着性を向上させることができる。
【0018】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の定着液において、前記脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、一般式
(COOR−O−R
で示される化合物であり、Rは、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、Rは、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、Rは、炭素数が1以上4以下のアルキル基であることを特徴とする。これにより、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性又は膨潤性を向上させることができる。
【0019】
請求項13に記載の発明は、トナーを記録媒体に定着させるトナーの定着装置において、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の定着液を、前記トナーを有する前記記録媒体に供給する手段を少なくとも有することを特徴とする。これにより、臭気の発生が少なく、トナー画像の乱れを抑制し、トナーを高速で定着させることが可能なトナーの定着装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、臭気の発生が少なく、トナー画像の乱れを抑制し、トナーを高速で定着させることが可能な定着液及び該定着液を用いてトナーを定着させるトナーの定着装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に説明する。
【0022】
本発明の定着液は、水に可溶な状態で保持されており、トナーに含まれる樹脂に対して溶解性又は膨潤性を示す脂肪族エステルを含有し、25℃における粘度が10mPa・秒以上10Pa・秒以下である。
【0023】
図1は、インクジェット、スプレー等の定着液付与手段を用いて、粘度が低い定着液31を未定着トナー層32に、液滴として塗布した場合の挙動を説明する図である。一般に、トナーは高湿度下でも流動性を損なわないために、表面に撥水性処理をするため、水を弾く性質を有する。このため、水系の定着液31の液滴が未定着トナー層32と接触すると、液滴は、トナーを弾きながら記録紙33に浸透する場合がある。このため、未定着トナー層32が乱れて画質が劣化することがある。この乱れを抑制するためには、界面活性剤を添加することで定着液31の表面張力を下げて、定着液31がトナーを十分濡らすように改質する方法を用いることができる。しかしながら、定着液31の表面張力を下げるのにも限度があり、カラー画像のように、未定着トナー層2が多層にある場合、表面張力を下げるだけでは不充分な状況である。そこで、本発明者らは鋭意検討し、定着液31の液滴の粘度を高くし、未定着トナー層32に液滴が接触しても、定着液31が記録紙33上を移動しにくくすると、トナーが定着液31に弾かれにくく、画質が劣化しにくいことを見出した。図2は、この原理を説明する図である。粘度が高い定着液31の液滴が未定着トナー層32に接触すると、定着液31は、流動性が小さいことにより、直ちには記録紙33上を拡散せず、未定着トナー層32を覆うように変形し、未定着トナー層32上に付着する。その後、時間の経過と共に、記録紙33の内部へ浸透する。したがって、この液滴が記録紙33の内部に浸透する過程で、定着液31の急激な移動が抑制されるため、トナーは乱れにくく、定着液31中の軟化剤により軟化し、記録紙33に定着する。このとき、トナーが乱れを抑制する定着液の粘度の下限は、10mPa・秒であり、定着液を塗布可能な液体として取り扱える粘度の上限は、10Pa・秒である。
【0024】
本発明において、粘度とは、コーンアンドプレート型回転粘度計を用いて、コーンアンドプレートがφ60・1°又はφ20・1°、シェアレートが10秒−1、温度が25℃の条件で測定される定常流粘度を意味する。なお、本発明の定着液は、非ニュートン流体であるため、シェアレートにより粘度の値が変わる。本発明者らは、上記の測定条件における定着液の粘度が10mPa・秒以上10Pa・秒以下である場合に、未定着トナーへ定着液を塗布した際に、トナー乱れが劇的に抑えられることを見出したものである。
【0025】
これにより、臭気の発生が少なく、未定着トナー画像を高速で定着させることが可能な定着液を得ることができる。本明細書及び特許請求の範囲において、脂肪族エステルは、トナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることでトナーを軟化させる軟化剤として用いられており、可溶な状態で保持されているとは、数百オングストロームオーダーの分子クラスターレベルの大きさで保持されていることを意味する。なお、脂肪族エステルは、人体に対する安全性の観点から、急性経口毒性試験LD50が3g/kgより大きいことが好ましい。
【0026】
本発明において、脂肪族エステルとしては、流動性を有する液体の他に、ゲル状の液体やワックスのような半固体でも構わない。
【0027】
本発明の定着液は、溶媒として、水を含有するため、臭気をさらに減少させることができる。水は、揮発性有機化合物(VOC)に非該当であり、オフィス環境に対して極めて有利である。しかし、脂肪族エステルの水に対する溶解度は、一般に低いため、脂肪族エステルを水中で可溶な状態で保持する必要がある。このような方法としては、HLB値が5〜16程度の界面活性剤を水に添加し、脂肪族エステルを添加した後、加熱しながら長時間攪拌する方法が挙げられる。HLB値が5〜16程度の界面活性剤としては、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル類等が挙げられる。
【0028】
また、本発明の定着液は、溶媒として、水の他に、水性溶媒を含有してもよい。この場合も、両親媒性有機化合物、水溶性ポリマー、シリカゲルのような親水性材料に脂肪族エステルを一旦取り込んだ後に、脂肪族エステルを可溶な状態に保持することが好ましい。水性溶媒としては、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。
【0029】
溶媒中の脂肪族エステルの含有量は、0.5重量%以上50重量%以下程度であることが好ましく、1重量%以上10重量%以下がさらに好ましい。脂肪族エステルの含有量が0.5重量%より小さいと、トナーを溶解又は膨潤させる効果が不十分となり、50重量%より大きいと、長時間に亘り、トナーの流動性を低下させることができず、定着トナー層が粘着性を有することがある。
【0030】
本発明において、脂肪族エステルの臭気指数は、10以下であることが好ましい。これにより、通常のオフィス環境では不快感が無くなる。脂肪族エステル及び溶媒が不快臭や刺激臭を有していると、オフィス環境等での使用に適さない。特に、脂肪族エステルは、トナーが定着した後もトナー中に残留しているため、不快臭や刺激臭を有することは使用上好ましくない。なお、精度が高く、オフィス環境等における実用的な臭気の測定尺度として、官能測定である三点比較式臭袋法による臭気指数(10log(臭わなくなるまでの希釈倍率))を臭気の指標として用いている。
【0031】
また、定着液の溶媒が不快臭や刺激臭を帯びていると、定着時に装置から臭気が発生するため、好ましくない。溶媒は、定着液中の含有量が多いため、臭気指数は、7以下であることが好ましく、3以下であることがさらに好ましい。
【0032】
本発明の定着液は、多価アルコール類をさらに含有することが好ましい。多価アルコールは、湿潤剤としての機能を有するため、増粘と同時に水の蒸発を抑制するため、定着液を保管する際に定着液の組成の変化が起こりにくくなり、保存安定性を向上させることができる。多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、グリセリン、ヘキサグリセロール等が挙げられるが、水との相溶性が良好であることから、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール及びグリセリンからなる群より選択される一種以上の化合物であることが好ましい。
【0033】
本発明の定着液は、水溶性樹脂をさらに含有することが好ましい。水溶性樹脂は、少量の添加で定着液を増粘することができる。これにより、定着液を未定着トナー層に塗布して乾燥させた後の残留物を少なくすることができ、定着応答性を向上させることができる。水溶性樹脂としては、ポリアリルアミン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。
【0034】
本発明において、水溶性樹脂は、ポリビニルピロリドンとポリアクリルアミドの混合物であることが好ましい。ポリビニルピロリドンは、被膜性が小さく、また、ポリアクリルアミドは、定着液を未定着トナー層に塗布した際のトナーの移動を抑制することができる。
【0035】
本発明において、水溶性樹脂は、ポリアクリル酸又はポリアクリル酸塩であることが好ましい。これにより、定着液を増粘する際の添加量をさらに少なくすることができる。ポリアクリル酸塩としては、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。
【0036】
本発明において、脂肪族エステルは、飽和脂肪族エステルを含有することが好ましい。これにより、保存安定性(酸化や加水分解に対する耐性)を向上させることができる。また、人体に対する安全性が高く、トナーに含まれる樹脂を1秒以内で溶解又は膨潤させることができる。さらに、飽和脂肪族エステルは、溶媒が蒸発した後のトナー層における粘着感が少ない。これは、飽和脂肪族エステルが軟化したトナー層の表面に油膜を形成するためであると考えられる。
【0037】
本発明において、飽和脂肪族エステルは、一般式
COOR
で示される化合物であり、Rは、炭素数が11以上14以下のアルキル基であり、Rは、炭素数が1以上3以下のアルキル基であることが好ましい。これにより、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性を向上させることができる。また、臭気指数が10以下であり、不快臭や刺激臭を有さない。
【0038】
脂肪族モノカルボン酸エステルとしては、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、トリデシル酸エチル、トリデシル酸イソプロピル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル等が挙げられる。トナーに含まれる樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体、ポリエステル樹脂が適する。また、トナー中にポリエチレン等のワックス成分を有していても構わない。
【0039】
本発明において、脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸エステルを含有することが好ましい。これにより、短時間でトナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることができる。60ppm程度の高速印字では、未定着トナー画像に定着液を付与し、トナーが定着するまでの時間は、1秒以内であることが望ましいが、上記の構成は、これを満足することができる。しかも、少量の添加でトナーに含まれる樹脂を溶解又は膨潤させることができるため、溶媒中の軟化剤の割合を低減できる。例えば、水性溶媒を用いた場合、5重量%以下の軟化剤含有量でトナーを定着させることができる。
【0040】
本発明において、脂肪族ジカルボン酸エステルは、一般式
(COOR
で示される化合物であり、Rは、炭素数が3以上8以下のアルキレン基であり、Rは、炭素数が2以上5以下のアルキル基であることが好ましい。これにより、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性を向上させることができる。また、臭気指数が10以下であり、不快臭や刺激臭を有さない。
【0041】
脂肪族ジカルボン酸エステルとしては、コハク酸ジエチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソデシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル等が挙げられる。トナーに含まれる樹脂は、上記と同様である。
【0042】
本発明において、脂肪族エステルは、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルを含有することが好ましい。これにより、トナーの定着性を向上させることができる。脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、水に若干溶解するため、溶媒として水を用いる場合に、可溶な状態で保持しやすい。
【0043】
本発明において、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルは、一般式
(COOR−O−R
で示される化合物であり、Rは、炭素数が2以上8以下のアルキレン基であり、Rは、炭素数が2以上4以下のアルキレン基であり、Rは、炭素数が1以上4以下のアルキル基であることが好ましい。これにより、トナーに含まれる樹脂に対する溶解性を向上させることができる。また、臭気指数が10以下であり、不快臭や刺激臭を有さない。
【0044】
脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルとしては、コハク酸ジエトキシエチル、コハク酸ジブトキシエチル、アジピン酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジブトキシエチル、セバシン酸ジエトキシエチル等が挙げられる。
【0045】
次に、本発明の定着液を実際に使用する場合の実施形態について説明する。図3は、本発明の実施形態が適用される画像形成装置の一例であり、複写機やプリンターとして利用されるカラー電子写真のタンデム方式の画像形成装置を示す。また、図4は、図3の画像形成装置の一部を示す。
【0046】
図3に示すように、画像形成部には、トナー像担持体として中間転写ベルト11が設けられている。この中間転写ベルト11は、3つの支持ローラ12、13及び14に張架されており、時計方向に回転するよう構成されている。この中間転写ベルト11の搬送方向には、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各画像形成ユニット15BK、15Y、15M及び15Cが配列されている。これら画像形成ユニットの上方には不図示の露光装置が配置されている。例えば、複写機の場合、スキャナーで原稿の画像情報を読み込み、この画像情報に応じて、感光体ドラム16上に静電潜像を書き込むための光Lが露光装置により照射される(図4参照)。
【0047】
中間転写ベルト11の支持ローラ14に対向する位置には、二次転写装置17が設けられている。二次転写装置17は、二つの支持ローラ18及び19の間に張架された二次転写ベルト20で構成されている。なお、二次転写装置17としては、転写ベルト以外に転写ローラを用いた構成としてもよい。また、中間転写ベルト11の支持ローラ12に対向する位置には、ベルトクリーニング装置21が配置されている。ベルトクリーニング装置21は、中間転写ベルト11上に残留するトナーを除去するために配置されている。
【0048】
記録媒体(記録紙)22は、一対の給紙ローラ23で二次転写部へ導かれ、トナー像を記録基体22に転写する際には、二次転写ベルト20を中間転写ベルト11に押し当てて転写を行う。
【0049】
次に、画像形成ユニットについて説明する。図4に示すように、画像形成ユニットには、感光体ドラム16の周辺に、帯電装置24、現像装置25、クリーニング装置26及び除電装置27が配置されている。また、感光体16に対して、中間転写ベルト11を介して対向する位置に、一次転写装置28が設けられている。
【0050】
帯電装置24は、帯電ローラを採用した接触帯電方式であり、感光体ドラム16に接触して電圧を印加することにより、感光体ドラム16の表面を一様に帯電する。この帯電装置24としては、非接触のスコロトロン帯電等を採用した非接触帯電方式の帯電装置を採用することもできる。
【0051】
現像装置25は、現像剤中のトナーを感光体ドラム16上の潜像に付着させ、可視像化させる。ここで、各色に対応するトナーは、それぞれの色に着色された樹脂材料からなり、後述する定着液により溶解又は膨潤するように形成されている。なお、現像装置25には、不図示の攪拌部と現像部が構成されており、現像に使用されなかった現像剤は、攪拌部に戻され、再利用される。攪拌部のトナー濃度は、トナー濃度センサーで検出され、濃度が一定になるように制御されている。
【0052】
一次転写装置28は、感光体ドラム16上で可視像化されたトナーを中間転写ベルト11に転写する。ここでは、一次転写装置28としては、転写ローラ方式を採用しており、中間転写ベルト11を挟んで感光体ドラム16に押し当てるように配置されている。一次転写装置28としては、この他に導電性ブラシ形状のもの、非接触のコロナチャージャー等を採用することもできる。
【0053】
クリーニング装置26は、感光体ドラム16上の不要なトナーを除去する。クリーニング装置26としては、先端が感光体ドラム16に押し当てられるように構成されたブレードを用いることができる。ここで、回収されたトナーは、不図示の回収スクリューやトナーリサイクル装置で現像装置25に回収され、再利用することができる。
【0054】
除電装置27は、ランプで構成されており、光を照射して感光体ドラム16の表面電位を初期化する。
【0055】
次に、本発明のトナーの定着装置について説明する。図5に示すように、本発明の定着液31は、定着液容器34に貯留され、定着液付与手段であるスプレーガン35により、記録紙33上の未定着トナー層32に供給される。ここで、記録紙33は、上述の画像形成プロセスでトナーが付着されたものである。なお、スプレーガン35の代わりに、インクジェットノズル等の液滴を飛翔させる定着液付与手段により、定着液31を未定着トナー層32に供給しても構わない。
【0056】
また、塗布工程後に、軟化した未定着トナー層36に対して、一対の加圧による平滑化ローラ(ハードローラ)37を付設することで、定着トナー層38の表面の平滑化による光沢付与や記録紙33の繊維内への押し込みによる定着性向上を図ることができる。なお、記録紙33の搬送は、搬送ローラ39によって行なわれる。
【0057】
以上のような構成によって、臭気の発生が少なく、トナー画像の乱れを抑制し、トナーを高速で定着させることが可能な定着装置を提供することができる。
【実施例】
【0058】
本実施例は、本発明を例示したものに過ぎず、これら実施例により、本発明は限定されない。なお、定着液の粘度は、レオメータRS75(HAAKE社製)を用いて測定した。
<実施例1>
コハク酸ジエトキシエチル15重量%、水49重量%、ショ糖ラウリン酸エステル1重量%、1,3−ブタンジオール35重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度(25℃)は、10mPa・秒(コーンアンドプレート:φ60・1°)であった。
【0059】
プリンターIpsio CX6600(リコー社製)の定着部を加熱せずに、未定着トナー画像を形成したPPC用紙に定着液をスプレー塗布し、5秒後、10秒後、20秒後に、画像の表面をウエスで擦り、ウエスへのトナー付着の有無で定着度合いを判定した。
【0060】
この結果、5秒後に、ウエスにはトナーが付着せず、PPC用紙上にトナーが定着していた。また、光学顕微鏡で画像面を観察したところ、トナーのチリや画像ヌケが従来の水系定着液に比べて少ない画像が得られた。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
<実施例2>
コハク酸ジエトキシエチル7重量%、水72重量%、ポリオキシエチルアルキルエーテル系界面活性剤ID−206(日本油脂社製)1重量%、ポリビニルピロリドン20重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度(25℃)は、20mPa・秒(コーンアンドプレート:φ60・1°)であった。
【0061】
実施例1と同様に、定着度合いを判定した。この結果、5秒後に、ウエスにはトナーが付着せず、PPC用紙上にトナーが定着していた。また、光学顕微鏡で画像面を観察したところ、トナーのチリや画像ヌケが従来の水系定着液に比べて少ない画像が得られた。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
<実施例3>
コハク酸ジエトキシエチル7重量%、水72重量%、ポリオキシエチルアルキルエーテル系界面活性剤ID−206(日本油脂社製)1重量%、ポリビニルピロリドン10重量%、ポリアクリルアミド10重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度(25℃)は、50mPa・秒(コーンアンドプレート:φ60・1°)であった。
【0062】
実施例1と同様に、定着度合いを判定した。この結果、5秒後に、ウエスにはトナーが付着せず、PPC用紙上にトナーが定着していた。また、光学顕微鏡で画像面を観察したところ、トナーのチリや画像ヌケが従来の水系定着液に比べて少ない画像が得られた。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
<実施例4>
コハク酸ジエトキシエチル7重量%、水90.5重量%、ショ糖ラウリン酸エステル1重量%、ポリアクリル酸ナトリウム0.5重量%、トリエタノールアミン1重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度(25℃)は、1Pa・秒(コーンアンドプレート:φ20・1°)であった。
【0063】
実施例1と同様に、定着度合いを判定した。この結果、5秒後に、ウエスにはトナーが付着せず、PPC用紙上にトナーが定着していた。また、光学顕微鏡で画像面を観察したところ、トナーのチリや画像ヌケが従来の水系定着液に比べて少ない画像が得られた。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
<実施例5>
アジピン酸ジイソブチル4重量%、エタノール(LD50=20g/kg)20重量%、水40重量%、ショ糖ラウリン酸エステル1重量%、1,3−ブタンジオール35重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度(25℃)は、10mPa・秒(コーンアンドプレート:φ60・1°)であった。
【0064】
実施例1と同様に、定着度合いを判定した。この結果、10秒後に、ウエスにはトナーが付着せず、紙上にトナーが定着していた。また、光学顕微鏡で画像面を観察したところ、トナーのチリや画像ヌケが従来の水系定着液に比べて少ない画像が得られた。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
<実施例6>
ラウリン酸エチル3重量%、エタノール20重量%、水40重量%、ショ糖ラウリン酸エステル1重量%、1,3−ブタンジオール36重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度(25℃)は、10mPa・秒(コーンアンドプレート:φ60・1°)であった。
【0065】
実施例1と同様に、定着度合いを判定した。この結果、10秒後に、ウエスにはトナーが付着せず、PPC用紙上にトナーが定着していた。また、光学顕微鏡で画像面を観察したところ、トナーのチリや画像ヌケが従来の水系定着液に比べて少ない画像が得られた。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
<実施例7>
コハク酸ジエトキシエチル5重量%、水92.5重量%、アセチレングリコール系界面活性剤1重量%、ポリアクリル酸(カーボポール940)0.5重量%、トリエタノールアミン1重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度(25℃)は、10Pa・秒(コーンアンドプレート:φ20・1°)であった。
【0066】
実施例1と同様に、定着度合いを判定した。この結果、5秒後に、ウエスにはトナーが付着せず、PPC用紙上にトナーが定着していた。また、光学顕微鏡で画像面を観察したところ、トナーのチリや画像ヌケが全く無い画像が得られた。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
<実施例8>
コハク酸ジエトキシエチル5重量%、水92.7重量%、アセチレングリコール系界面活性剤1重量%、ポリアクリル酸(カーボポール940)0.3重量%、トリエタノールアミン1重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度(25℃)は、2Pa・秒(コーンアンドプレート:φ20・1°)であった。
【0067】
実施例1と同様に、定着度合いを判定した。この結果、5秒後に、ウエスにはトナーが付着せず、PPC用紙上にトナーが定着していた。また、光学顕微鏡で画像面を観察したところ、トナーのチリや画像ヌケが全く無い画像が得られた。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
<実施例9>
コハク酸ジエトキシエチル5重量%、水37.1重量%、エタノール55.7重量%、アセチレングリコール系界面活性剤1重量%、ポリアクリル酸(カーボポール940)0.2重量%、トリエタノールアミン1重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度(25℃)は、1Pa・秒(コーンアンドプレート:φ20・1°)であった。
【0068】
実施例1と同様に、定着度合いを判定した。この結果、5秒後に、ウエスにはトナーが付着せず、PPC用紙上にトナーが定着していた。また、光学顕微鏡で画像面を観察したところ、トナーのチリや画像ヌケが全く無い画像が得られた。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
<実施例10>
コハク酸ジエトキシエチル5重量%、プロピレングリコール91.8重量%、アセチレングリコール系界面活性剤1重量%、ポリオール変性シリコン系界面活性剤1重量%、ポリアクリル酸(カーボポール940)0.2重量%、トリエタノールアミン1重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度(25℃)は、300mPa・秒(コーンアンドプレート:φ60・1°)であった。
【0069】
実施例1と同様に、定着度合いを判定した。この結果、5秒後に、ウエスにはトナーが付着せず、PPC用紙上にトナーが定着していた。また、光学顕微鏡で画像面を観察したところ、トナーのチリや画像ヌケが全く無い画像が得られた。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
<実施例11>
コハク酸ジエトキシエチル5重量%、水34.5重量%、ポリオール変性シリコーンオイル0.5重量%、プロピレングリコール60重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度(25℃)は、10mPa・秒(コーンアンドプレート:φ60・1°)であった。
【0070】
実施例1と同様に、定着度合いを判定した。この結果、5秒後に、ウエスにはトナーが付着せず、PPC用紙上にトナーが定着していた。また、光学顕微鏡で画像面を観察したところ、トナーのチリや画像ヌケが従来の水系定着液に比べて少ない画像が得られた。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
<比較例1>
コハク酸ジエトキシエチル7重量%、水92重量%、ショ糖ラウリン酸エステル1重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度は、1.5mPa・秒(コーンアンドプレート:φ60・1°)であった。
【0071】
実施例1と同様に、定着度合いを判定した。この結果、5秒後に、ウエスにはトナーが付着せず、PPC用紙上にトナーが定着していた。しかし、光学顕微鏡で画像面を観察したところ、トナーのチリや画像ヌケがかなり目立つ画像であった。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
<比較例2>
コハク酸ジエトキシエチル7重量%、水62重量%、プロピレングリコール30重量%、ショ糖ラウリン酸エステル1重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度(25℃)は、4.5mPa・秒(コーンアンドプレート:φ60・1°)であった。
【0072】
実施例1と同様に、定着度合いを判定した。この結果、5秒後に、ウエスにはトナーが付着せず、PPC用紙上にトナーが定着していた。しかし、光学顕微鏡で画像面を観察したところ、トナーのチリや画像ヌケがかなり目立つ画像であった。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
<比較例3>
コハク酸ジエトキシエチル7重量%、水89重量%、ショ糖ラウリン酸エステル1重量%、ポリアクリル酸ナトリウム1重量%、トリエタノールアミン2重量%を混合攪拌して、透明な定着液を作製した。定着液の粘度(25℃)は、50Pa・秒(コーンアンドプレート:φ20・1°)であった。
【0073】
未定着トナー画像を形成したPPC用紙に定着液のスプレー塗布を試みたが、粘度が高すぎて液滴を吐出することができなかった。そこで、ローラ塗布も試みたが、粘度が高いため、定着液のタック性が強くなり、ローラ側に未定着トナーが付着し、画像乱れが発生した。なお、トナー画像の定着時に不快な臭気は発生しなかった。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】粘度が低い定着液が塗布された場合の挙動を説明する図である。
【図2】本発明の定着液が塗布された場合の挙動を説明する図である。
【図3】本発明の実施形態が適用される画像形成装置を示す図である。
【図4】図3の画像形成装置の一部を示す図である。
【図5】本発明のトナーの定着装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0075】
11 中間転写ベルト
12、13、14、18、19 支持ローラ
15BK、15Y、15M、15C 画像形成ユニット
16 感光体ドラム
17 二次転写装置
20 二次転写ベルト
21 ベルトクリーニング装置
22 記録媒体(記録紙)
23 給紙ローラ
24 帯電装置
25 現像装置
26 クリーニング装置
27 除電装置
28 一次転写装置
31 定着液
32 未定着トナー層
33 記録紙
34 定着液容器
35 スプレーガン
36 軟化した未定着トナー層
37 平滑化ローラ
38 定着トナー
39 搬送ローラ




 

 


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