米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 写真;映画 -> 株式会社リコー

発明の名称 粉体収納容器の清浄媒体および清浄方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−11232(P2007−11232A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−195471(P2005−195471)
出願日 平成17年7月4日(2005.7.4)
代理人
発明者 武藤 敏之 / 岡本 洋一 / 渕上 明弘 / 平澤 友康
要約 課題
トナー等の粉体が付着している容器から、粉体を清浄化して除去する清浄媒体であり、粒状の清浄媒体の長所(容器の隅々まで洗浄できる、粉体吸着する表面積が大きい)を損なわずに、かつ、容器からの排出性が優れた清浄媒体と、好適な洗浄(清掃)方法の提供を目的とする。

解決手段
粉体収納容器を浄化するための媒体であって、前記媒体は前記残留粉体を吸着する粉体吸着部材を連結して構成することを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
粉体収納容器を清浄化する清浄媒体であって、
前記媒体は前記残留粉体を吸着する粉体吸着部材を連結して構成することを特徴とする粉体収納容器の清浄媒体。
【請求項2】
前記粉体吸着部材は前記残留粉体と逆極性に帯電する材料を用いることを特徴とする請求項1記載の粉体収納容器の清浄媒体。
【請求項3】
前記粉体吸着部材は結晶性樹脂を有することを特徴とする請求項1または2記載の粉体収納容器の清浄媒体。
【請求項4】
前記粉体収納容器の壁面から残留粉体を剥落する粉体研掃部材を有し、かつ、該粉体研掃部材は、前記粉体収納容器と接触では実質的に帯電しない材質で構成されたことを特徴とする請求項1記載の粉体収納容器の清浄媒体。
【請求項5】
前記粉体吸着部材は、被清浄面と接触する面積が小さくなるかまたは前記被清浄面と接触しないように配置されたことを特徴とする請求項4記載の粉体収納容器の清浄媒体。
【請求項6】
前記吸着部材または研掃部材の連結部の少なくとも一つに回転補助手段を連結することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の粉体収納容器の清浄媒体。
【請求項7】
前記粉体吸着部材が形状倣い構造を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の粉体収納容器の清浄媒体。
【請求項8】
被清浄物である粉体収納容器に存在する凹部に入りこまない該凹部幅より大きい寸法の部分を有する侵入防止部材が、前記粉体吸着部材の1箇所以上に連結されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の粉体収納容器の清浄媒体。
【請求項9】
外部からの保持手段によって前記清浄媒体の一部を仮固定する被保持部材を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の粉体収納容器の清浄媒体。
【請求項10】
前記被保持部材を前記清浄媒体の一端に配置していることを特徴とする請求項9記載の粉体収納容器の清浄媒体。
【請求項11】
前記外部からの保持手段が磁力発生手段であることを特徴とする請求項9または10記載の粉体収納容器の清浄媒体。
【請求項12】
前記外部からの保持手段が面ファスナーであるマジックテープのループまたはフック側であり、前記被保持部材と前記保持部材とで前記面ファスナーを構成することを特徴とする請求項9または10記載の粉体収納容器の清浄媒体。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか1項記載の清浄媒体を用いた粉体収納容器の清浄方法であって、粉体収納容器に挿入して、前記清浄媒体中の残トナーを付着させて前記粉体容器内のトナーを回収して清浄することを特徴とする粉体収納容器の清浄方法。
【請求項14】
請求項9から12のいずれか1項記載の清浄媒体を用いた粉体収納容器の清浄方法であって、前記外部からの保持手段を粉体収納容器に挿入または外付けして、前記清浄媒体の被保持手段を固定して清浄することを特徴とする粉体収納容器の清浄方法。
【請求項15】
請求項9から12のいずれか1項記載の清浄媒体を用いた粉体収納容器の清浄方法であって、粉体収納容器内の清浄媒体を、前記外部からの保持手段を挿入し固定して、容器外へ残留粉体を排出して回収することを特徴とする粉体収納容器の清浄方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に装着されるトナーボトルまたは現像カートリッジなどの粉体収納容器からトナーを除去して、粉体収納容器をリサイクルするための洗浄工程などの粉体収納容器からの粉体除去技術、清浄媒体、治具等の技術に関し、特に粉体収納容器の残留粉体の効率的な除去が可能になる清浄媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、資源枯渇や地球温暖化問題などの地球環境保全に対する企業の取り組みは限を待たずに急がれており、使用済みの家電製品、事務機器などを部品やユニット、製品単位に分けて再使用したり、資源種類別にマテリアルに分離してリサイクルすることが行われるようになってきた。
【0003】
電子写真装置においても、トナーボトル、現像カートリッジなどトナー収納容器は複数回再使用されることになっている。しかしながら使用済みになって回収されたトナー収納容器には、劣化したトナーが残っている場合がある。これを再使用するためには、劣化した、あるいは、特性の低下したトナーを除去する必要がある。
【0004】
このような劣化トナーを除去しないと、再使用時に画質に影響を及ぼす可能性があり、ますます資源の無駄使いになってしまうことがある。しかし再生工程においてこの粉体の除去工程は、時間を要し、コスト高となっている。
【0005】
従来から、粒状の粉体吸着清浄媒体として、容器などの内外表面から付着している粉体を除去する技術が多数提案されている。
たとえばトナー除去にはエアブロー/吸引による方法が一般的であるが、より品質よく粉体を除去する方法として、粒状の清浄媒体を利用した除去方法が知られている。この方法は粒状の清浄媒体により被洗浄物の隅々にまで行き渡ることができ、またエアブローと比較して洗浄力も大きく、作業中に粉体が飛散しにくいという優れた特徴をもつ。
【0006】
しかしながら、粒状の清浄媒体を利用した方法に共通した課題として、清浄媒体の排出があげられる。容器と帯電して壁面に静電付着したり、リブや構成部品の隙間にトナーが挟まった時に、洗浄効率が低下したり、あるいはトナーの排出が困難になるという問題があり、このため、トナーが残留してもよいような工夫も提案されている。
【0007】
たとえば粉体塗料の付着した塗装装置類の洗浄に際して、付着した粉体塗料と逆極性に帯電する粉体を、その内部に供給して洗浄することを特徴とする塗装装置類の洗浄方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
排出性を解決するために洗浄用の粉体を無色にして、たとえトナーが残存したとしても色換えにおける影響を小さくしている。
【0008】
また、清浄媒体としてキャリアを使用し、被洗浄容器外部より作用させた磁石の磁場によりキャリアを移動させ、トナーを吸着させ、トナーが非磁性の場合は、揺動機構を備えた磁石によりキャリアを攪拌し、トナーとの摩擦により双方を帯電させ、静電気力によりトナーを吸着させ、磁力により被洗浄容器外部へ排出されたキャリア及びトナーの帯電を除去した後ふるいにより分別し、回収する方法の発明も知られている(例えば特許文献2参照)。
この技術では、容器で製品として使用されている品種のキャリアであれば、ある程度トナーが残っても問題ないとして、排出性の問題を少なくしている。
【0009】
清浄媒体としてチェーン状、紐状の媒体とし、ビンやドラム缶状の容器の洗浄では、チェーン構造の洗浄具や紐状の清浄媒体と、洗浄液または水とを入れて撹拌し、容器内部の汚れを洗浄する方法が知られている。洗浄具を摺接させることにより、汚れやサビを壁面から除去して洗浄液内に分散させ、分散させたこの洗浄液をともに排出する。清浄媒体がチェーン構造やネックレス構造であれば、その連結部分で清浄媒体の形状に関しある程度自由度があるため、清浄媒体は全体としていろいろな形状に変化し、粒状清浄媒体では多様な形状の容器に対応可能である。
粒状の清浄媒体と同様に、チェーン構造の清浄媒体でも開口部から排出するのは難しいため、チェーン構造の清浄媒体等を用いた洗浄装置あるいは洗浄方法も提案されている。
【0010】
たとえば、このような技術として、ドラム缶の栓からチェーンを入れる装置と、ドラム缶の天地を逆転させて揺す振る装置とを設けたドラム缶洗浄用チェーン等の入出装置の発明を挙げることができる。この技術は、従来、手カギなどで洗浄用チェーンをドラム缶の大栓から引き出すのに作業者の勘に頼っていたものを、自動で排出可能としている(例えば特許文献3参照)。
【0011】
この文献に示すように、紐にプラスチック片をネックレス状に通した瓶洗い具、紐の一端に容器の中に落ちこんでしまうのを防止するストッパーを設け、洗い具とともに少量の水または洗剤を入れて、容器を揺すって汚れを擦り落とし、洗い具のプラスチック片は繋がっているので排出が容易である。
【特許文献1】特開平11−090314号公報
【特許文献2】特開2002−268383号公報
【特許文献3】実公平6−046544号公報
【特許文献4】実開平7−003782号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記した特許文献1から4の洗浄装置あるいは洗浄方法の技術は、基本的に2つの機能により容器の洗浄を行っていると考えられる。一つは清浄媒体が容器壁面を擦れたりするときに壁面から汚れを落とすのに働く汚れ除去機能に着目しており、もう一つはその汚れを吸着させる機能に着目している。特許文献1、2は清浄媒体自体に汚れを吸着し、特許文献3、4は水や洗浄液に汚れを分散させている。
乾式の清浄媒体ではこの2つの機能を併せ持つ必要があり、かつ容器から清浄媒体を確実に排出できなければいけない。
【0013】
しかしながら、特許文献1、2は、洗浄に主眼が置かれ、排出する点については注意がいっていなかった。よって排出課題に対しては仮に一部が残っても対策が打たれているが、清浄媒体の適用対象が限定されているという制約があった。
【0014】
また、特許文献3、4では、清浄媒体の構造を連結することで、自重で開口部から排出しやすくなったり、清浄媒体の一端を容器外に出しておく方法は排出が確実になるが、水や洗浄液は用いない乾式の清浄媒体で必要となる汚れ吸着機能に関して、十分考慮されていなかったという問題があった。
【0015】
本発明は上述した実情を考慮してなされたものであって、上記したような課題を解決するために、粒状の清浄媒体の長所(容器の隅々まで洗浄できる、粉体吸着する表面積が大きい)を可能な限り損なわず、かつ、容器からの排出性が優れた清浄媒体と、それを用いるのに好適な洗浄方法の提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、粉体収納容器を清浄化する清浄媒体であって、前記媒体は前記残留粉体を吸着する粉体吸着部材を連結して構成することを特徴とする。
【0017】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記粉体吸着部材は前記残留粉体と逆極性に帯電する材料を用いることを特徴とする。
【0018】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記粉体吸着部材は結晶性樹脂を有することを特徴とする。
【0019】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1において、前記粉体収納容器の壁面から残留粉体を剥落する粉体研掃部材を有し、かつ、該粉体研掃部材は、前記粉体収納容器と接触では実質的に帯電しない材質で構成されたことを特徴とする。
【0020】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4において、前記粉体吸着部材は、被清浄面と接触する面積が小さくなるかまたは前記被清浄面と接触しないように配置されたことを特徴とする。
【0021】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項において、前記吸着部材または研掃部材の連結部の少なくとも一つに回転補助手段を連結することを特徴とする。
【0022】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項の清浄媒体において、前記粉体吸着部材が形状倣い構造を有することを特徴とする。
【0023】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか1項の清浄媒体において、被清浄物である粉体収納容器に存在する凹部に入りこまない該凹部幅より大きい寸法の部分を有する侵入防止部材が、前記粉体吸着部材の1箇所以上に連結されていることを特徴とする。
【0024】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれか1項の清浄媒体において、外部からの保持手段によって前記清浄媒体の一部を仮固定する被保持部材を有することを特徴とする。
【0025】
また、請求項10に記載の発明は、請求項9において、前記被保持部材を前記清浄媒体の一端に配置していることを特徴とする。
【0026】
また、請求項11に記載の発明は、請求項9または10において、前記外部からの保持手段が磁力発生手段であることを特徴とする。
【0027】
また、請求項12に記載の発明は、請求項9または10において、前記外部からの保持手段が面ファスナーであるマジックテープ(登録商標)のループまたはフック側であり、前記被保持部材と前記保持部材とで前記面ファスナーを構成することを特徴とする。
【0028】
また、請求項13に記載の発明は、請求項1から12のいずれか1項記載の清浄媒体を用いた粉体収納容器の清浄方法であって、粉体収納容器に挿入して、前記清浄媒体中の残トナーを付着させて前記粉体容器内のトナーを回収して清浄することを特徴とする。
【0029】
また、請求項14に記載の発明は、請求項9から12のいずれか1項記載の清浄媒体を用いた粉体収納容器の清浄方法であって、前記外部からの保持手段を粉体収納容器に挿入または外付けして、前記清浄媒体の被保持手段を固定して清浄することを特徴とする。
【0030】
また、請求項15に記載の発明は、請求項9から12のいずれか1項記載の清浄媒体を用いた粉体収納容器の清浄方法であって、粉体収納容器内の清浄媒体を、前記外部からの保持手段を挿入し固定して、容器外へ残留粉体を排出して回収することを特徴とする。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、粉体収納容器中の粉体を排出し、排出後の残留粉体を洗浄するための清浄媒体において、該清浄媒体は、前記残留粉体を吸着する粉体吸着部材と該粉体吸着部材を連結する連結部材とにより構成した清浄媒体であることを特徴とする粉体収納容器の清浄媒体により、粉体吸着部材を連結構造にしているので、粒状の清浄媒体の洗浄能力(容器の隅々まで洗浄できる、粉体吸着する表面積が大きい)を損なわずに、かつ、容器からの排出性が優れた清浄媒体と、それを用いるのに好適な容器の洗浄方法の提供ができる。また、連結構造にすることで、単体のものよりも数量を減らすことができるので投入排出量の管理が容易になり、確実に排出したことが保証することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図面を参照して、本発明を実施形態により詳細に説明する。
上記の目的を達成するために、清浄媒体の粉体吸着部材を連結構造にした上で、洗浄効率、排出確実性を向上させるように下記のような構成とした。すなわち、本発明は以下の特徴を備えている。
【0033】
[基本構成]
本発明の清浄媒体の基本構成は、残留粉体を吸着する粉体吸着部材を連結できるような形状に加工しておき、複数の粉体吸着部材を連結して一つの清浄媒体として構成した。
【0034】
連結のための基本構造は、粉体吸着部材は各素子を直接連結できる形状にしてもよいし、各素子とは別の連結部材を介して連結できる形状としてもよい。具体的には(A)リング状チェーン、(B)ボールチェーン形状、(C)ワイヤ部材(紐部材)等を通す穴のあいた形状が挙げられる。
いずれにしろ、隣り合う各素子は各素子で、あるいは2種以上の形状の異なる素子を用いて結合させ、あるいは各素子は連結部を有し、この連結部により少なくとも1つあるいは複数の素子を連結したり、この連結部を中心にして、2、3軸は姿勢変更自在に連結されていてもよい。
【0035】
なお清浄媒体の全体の形態については、何通りか考えられるが、次の2つの分類を挙げることができる。
(1)清浄媒体単体の連結数を少なくして複数個容器内に入れる形態
(2)全てひとつの清浄媒体に連結する形態
【0036】
前記(1)、(2)は共に連結は必ずしも一列になっている必要はなく、連結のどこかに枝分かれしている箇所を設けてもよい。(1)の方が複雑な構造の容器(粉体収納容器のこと。以下、「容器」ということがある)の洗浄(清浄)に適しており、単純な形状では(2)の方がよいといえる。
【0037】
いずれにしろ連結構造にすることで、単体のものよりも数量を減らすことができるので投入排出量の管理が容易になる。例えば重量での判別が粒状の場合よりも確実なものとなる。
【0038】
粉体吸着部材の吸着方法およびその吸着部材の材質としては、具体的には静電気力が挙げられる。粉体吸着部材を残留粉体と逆極性に帯電する材質にすることによって、摩擦帯電などによって帯電して粉体の回収が容易に行え得る。
さらに、材質選定には、容器を傷つけないのようなものであることが望まれるし、連結構造にした場合に機械的強度も必要となる。これらを併せ持つような吸着部材に使用可能な材質としては、結晶性樹脂、たとえばポリアミド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが好ましい。特に負帯電トナーに用いる場合は、ポリアミド樹脂が正に帯電しやすく吸着能力が高いので、本発明の吸着部材に使用することが好ましい。
【0039】
上記構成は粉体吸着部材が容器壁面から残留粉体を落とす粉体研掃機能を兼ね備えているが、粉体吸着部材と粉体研掃部材とを独立させ、それらを組み合わせる構造とすることもできる。
組み合わせ構造としては、たとえば次のものが挙げられる。
1.粉体研掃部材と粉体吸着部材を独立した連結単位として、交互にまたはある周期で並べて連結する。
2.一つの連結単位内に粉体研掃部位と粉体吸着部位とを配置する構成とする。
【0040】
上記1.2.は共に、粉体研掃部材は粉体収納容器の材質と同じであり、一般的な帯電列が近い材質で構成し、粉体吸着部材の材質を粉体の帯電極性と逆性であり正負どちらか一方に帯電しやすい強帯電材料で構成する。また被清浄物(面)に接触しやすい箇所に粉体研掃部材を配置することが好ましく、粉体吸着部材は、表面を凹凸構造にするなどして、表面積を大きくしても、被清浄物(面)には、あまり接触しない形状にするかそのような接触しにくい配置に構成することが好ましい。
【0041】
こうすることによって、粉体吸着部材として強帯電材料で粉体とは逆極性に帯電する材料を選定することが可能となる。これは強帯電材料の場合、容器と仮に逆極性に帯電すれば容器との摩擦による帯電のため、容器内での動きが悪くなったり、排出性を損なう現象が起こりうるからである。
【0042】
[追加構成1]
さらに、本発明の清浄媒体は連結構造にしているので、粉体吸着部材以外にも様々な機能をもつ部材を連結することが可能となる。
清浄媒体の連結構造を長くするほど投入量は少なくて済み、排出性は高くなるが、連結構造により少なくとも2方向から動きに規制を受けているものが大部分を占めることになるため、どうしても短いものと比べると動きが悪くなり、各吸着部材において使わない面が発生したり、容器の内壁の形状に追従しきれなくなって、洗浄(清浄)効率が落ちるという問題が起きる。上記(A)〜(C)などの連結構造において、構造上、動作範囲の小さな回転軸をそれぞれ有している。これをクリアするために本発明の清浄媒体には、新たな機能部材として、連結される部材の列に少なくとも一つ以上の回転補助手段を有していてもよい構造とする。
【0043】
具体的には、上記(A)のような連結方向の軸周りの回転自由度が低いものについては、所定長さ毎に連結方向の軸周りに回転する回転部材を連結する。
他方、上記(B)のように曲がり方向の軸周りに回転自由度が低いものについては、曲がり方向の軸周りに回転する回転部材を連結する。
すなわち連結長が長いものでも、様々な形状に変化するので、複雑な容器内部形状にも十分対応できる。
また上記(C)では、ワイヤ部材(紐部材)にねじれが発生しやすく、これが解消されないと絡まりの原因となるが、連結方向の軸周りに回転する回転部材を所定間隔で挿入する構成を採用してもよく、このような構成とすると効果的である。
【0044】
また、容器の内側にはリブやコーナー部など、容器構造によっては清浄媒体を接触させにくい箇所が存在することがある。これをクリアするために本発明の清浄部材では新たな機能部として、形状倣い手段(ブラシ部)を連結することとする。ブラシの先端とその近傍は研掃手段として有効に働き、ブラシの付け根部分は吸着手段(吸着部)として有効に働くことになる。
この部は粉体吸着部材や被保持手段、その他の部材(部)と独立して設けてもよく、また表面の形状をブラシ状に加工し、構成部品を省略可能としてもよい。
【0045】
また、容器の内側に細い溝部があるような場合に、粒状の清浄媒体が存在し、このような粒状構造は一度挟まると衝撃や振動などでは、一般的に外すことが困難と考えられる。たとえばこれを鎖状に構成し、溝部に挟まったときに、容器を振るなどして外すようにすることができる。すなわち清浄媒体に慣性力などを与え、挟まった個所のところを支点に挟まってない箇所に大きなモーメントなどを働かせるようにすると、清浄部材は脱出させやすくなる。
これをより確実にするために、本発明の清浄部材には新たな機能部として、溝部に挟まらない形状(幅)の部分を連結の一部に加えることとする。
【0046】
[追加構成2]
前述したように、乾式洗浄(乾式清浄)では、清浄媒体は汚れを落とすだけでなく汚れを吸着しなければならないため、洗浄(清浄)効率を高めるために投入量を多くする方法が有効である。それによって、かえって容器内で清浄媒体同士や容器の構成部材に絡まり動きが悪くなり、洗浄及び排出効率が損なわれないようにしなくてはいけない。
そこで本発明の吸着部材では新たな機能部として、清浄媒体の一部に、外部からの保持手段によって仮固定するための被保持部材を有するようにした。
【0047】
これにより、次の2つの使い方を可能にしている。
本発明の第1の洗浄方法は、前記外部からの保持手段を粉体収納容器に挿入して、または、外付けして、清浄媒体の被保持手段を仮固定した状態で洗浄(清浄)する方法であり、粉体収納容器内での清浄媒体の動作範囲を的確に選択(コントロール)することができるので、結果として均一な洗浄が可能となる。
【0048】
また、本発明の第2の洗浄方法は、粉体収納容器内の清浄媒体を、前記外部からの保持手段を挿入して仮固定し、容器外へ回収する洗浄(清浄)方法であり、洗浄後の(粉体の付着した)清浄媒体の排出において、従来の重力(慣性力)によるものに比べ、確実に排出できるようになっている。例えば容器の開口部が最下点になっていなくても、保持手段に保持されれば容易に排出できるように構成した。
【0049】
このような方法を実施するのに適している前記被保持部材の配置は、清浄媒体の所定箇所にまとめて配置する構成とすることであり、長い連結構造では、どちらかの一端に配置することが有効である場合が多い。全体に前記被保持部材の配置を分散しないことがポイントである。
複数箇所を(複数)保持すると一般に輪を形成するので、絡まりの原因となるが、所定箇所にまとめて配置すればこのような絡まりを起こりにくいように構成可能である。
また、上記洗浄方法(特に第1の方法)において、長い部材であれば結果的に粉体を吸着する量が多くなるのが一般的であり、よって長さを有効に使うことができる。
【0050】
被保持手段および保持手段としては、被保持手段同士が互いに引き合ったり、結合することがないような構成にすることが必要である。
具体的には、1.磁性材(たとえば同極性とすること)や、2.面ファスナー構造(マジックテープ)のループ側のみ、あるいは、3.面ファスナー構造(マジックテープ)のフック側の利用である。
各外部からの保持手段は、上記1.では、磁石の極性を逆極性となるように構成すること、上記2.では、面ファスナーのフック側とすること、また上記3.では、面ファスナーのループ側となることが好ましい解決手段である。上記の1.のみが非接触でも、吸着部材の仮固定(一次固定)が可能である。
【0051】
上記1.の磁性を用いた構成では、粉体吸着部材の一つに磁性片を埋設置する構成が好ましい。また上記2.と、3.との面ファスナーでは表面に面ファスナーとなる加工を施したり、面ファスナーシートの使用面と反対の面を固定、たとえば接着(融着あるいは溶着も含む)固定する構成としてもよい。これらは被保持部材として低コストで実現するのに適した方法である。
【0052】
本発明の清浄媒体および清浄方法について、以下の実施形態により、さらに説明する。
【0053】
<実施形態1>
本実施形態は、図2の構造の清浄媒体(以下、単に「メディア」という)を、図1に示すトナー収納容器の残留トナーの洗浄に適用した例である。トナーは負に帯電する特性の場合を例にして説明する。ただし本発明はトナーの帯電極性がどちらであっても適用可能であり、本実施形態は、説明上、1つに限定したに過ぎない。
また本実施形態では、メディアの保持手段を洗浄(清浄)後の粉体あるいはこの粉体を吸着(収容を含む)した清浄媒体の容器からの排出時に、回収治具への捕獲手段として利用する場合を説明する。
【0054】
構成と動作
(1)洗浄対象
・洗浄対象であるトナー収納容器の例を図1に示す。
・トナー収納容器の構成、形状および、構成部材の配置に様々なバリエーションがある。
図1の(a)は現像装置に連結されるトナー補給装置である。現像装置は画像形成装置本体(図示しない)内に装着される。また図1の(b)はトナーを収容し、画像形成装置へトナーを供給するためのトナーボトルである。
図1の(a)に例示するトナー補給装置は、全体が容器(主に樹脂成形品)となっており、容器内にはトナーを適度にほぐす(分散し、分配する)撹拌部と、現像装置へ、トナー補給口1からトナーを送り出す補給部が設けられている。さらに、容器の両端に回転式の軸受け部が設けられており、容器の外部の一端には、従動ギア2が取りつけられている。
【0055】
図1の(a)は前後のプロセス装置との連結部に開口部を持つ。また、トナーをトナー補給装置に充填するためにトナーボトルからのトナー充填をエア吸引法で行うようなトナー補給装置の場合には、好ましくはトナーを充填するトナー注入孔3と、エア抜き孔とが設けられる。トナー充填後には、これら孔は栓などで塞ぐことも可能である。
また図1の(b)に示すトナーボトル5の開口部4は、少なくとも端部の1箇所に設けられる。
【0056】
(2)除去対象
粉体収納容器から除去される対象物はトナーであり、このトナーには、ポリエステル樹脂などのバインダー樹脂に顔料または染料などを混合してなり、流動性のための外添材などもトナー表面に付着させている。回収されたトナー収納容器の中に、少量のトナーが残っている。本実施形態では前記したように、負極に帯電するトナーを対象とした。
【0057】
(3)メディア
図2に実施形態1のメディアの例を示す。全て容器の中に入れて使うタイプのものである。
【0058】
[実施例1]
図2(a)に、リング状の粉体吸着部材6を示す。
このリング状のメディアの材質は、トナーの帯電極性と逆特性である正に帯電しやすい樹脂、たとえばポリアミド樹脂(6ナイロン、66ナイロン)などを採用している。
形状はリング状の素子をたとえば5〜20個を1列に連結したものが粉体吸着部材6とした例である。各素子は、たとえば(幅)3.5mm×(長さ)5mm程度とし、リングの断面は円(あるいは角柱)であり、その直径(1辺)は1mm程度の小さいものを使用する。
一番端のリング(斜線部)は、磁性材片が埋め込まれた樹脂リング被保持部材7で形成している。この部分は磁石により保持可能となる。
【0059】
たとえばこのような素子からなるリング状粉体吸着部材6の製造方法は、一般的には射出成形方法を採用することができる。たとえば2色成形のようにして所定の数だけ一括で成型し、予め連結された構造として製造してもよい。なお本実施例では、各素子は、略同一形状として説明したが、大きさの異なるリングをたとえば2種作成し、これを連結してリング状粉体吸着部材6としてもよい。この複数の形状のリング素子においては、形状の異なる各リング素子は、相似の形状でもよく、また、相似形状でなくともよい。これらの各リング素子には、磁性材料を一部に埋め込むのが好ましく、場合によっては、磁性材料を粉体状に樹脂に混入してリング素子を形成することもできる。またこのリング素子には、その表面に繊維状部材を植毛するなどして、刷毛部を有するようにすることもできる。
【0060】
[実施例2]
図2(b)に示すような、リング状粉体吸着部材(チェーン構造)である。
各素子の材質は、前記同様、たとえば、ポリアミド樹脂(6ナイロン、66ナイロンなど)である。
チェーン構造の粉体吸着部材の形状は実施例1(図2の(a)参照)で説明したようなリング状のものを、たとえば5〜20個を1列に連結したもの(以下、"短冊状のチェーン"と呼ぶ)を、複数、たとえば5〜6本、短冊状チェーンの一端部(中央)で束ねた構造となっている。リングの1つの大きさは実施例1と同じものを使用する。
【0061】
中央はやや大きめのリング9(大きさは、たとえば、直径が10mmのリングでそのリングの断面の径はφ2mm程度)であり、短冊状のチェーンを(ねじり方向にも自由度を有する)回転補助手段を介して連結している。このリングは容器内の溝部に挟まらないような大きさを採用している。(粉体収納)容器の溝内は枝分かれした細い短冊状チェーンで洗浄できる。
図3(a)に示すようなリング部材14は、連結部分の2軸方向に対しては自由度が高い(自由度を有する)が、もう1軸方向(ねじれ方向)に対しては自由度が低い(原則として自由度を有さない)。
これに対し、図3(b)に示すように、回転補助部材15でこの軸周りの回転を補うような構成を採用することもできる。あるいは図3に示す両方を組み合わせて粉体吸着部材とすることもできる。
束ねているリングは磁性材の粉末を混入した樹脂で形成している。
【0062】
[実施例3]
本実施例は、図2の(c)に示すような、ボールチェーン構造の吸着部材である。
アレイ状の連結部材12と各素子の円筒体によって、粉体吸着部材11が形成されている。本実施例では、各素子の円筒体を5個程度、1列に連結して吸着部材を構成する例を示す。1つの円筒体の大きさは2mmφ×5mm(長さ)であり、円筒体間の隙間は1mm程度である。この円筒体は連結部材12を中心にして回動可能となっている。
粉体吸着部材11の材質は前記実施例と同様に、たとえばポリアミド樹脂(6ナイロン、66ナイロンなど)であり、連結部材も粉体吸着部材11と同じ材質かあるいは金属製であってもよい。なお、各素子を円筒体部とし、その円筒体の少なくとも一端に連結部を形成した素子としてもよく、また素子を2種類、たとえば、1種は円筒状の両端に連結部を設け、他の1種は円筒状にしてその両端を溝部として形成し、これら2種の素子の連結部と溝部とを圧接して接合し、連結して粉体吸着部材11と構成することもできる。このような素子では、好ましくは、前記した樹脂製が採用可能である。また場合によっては、実施例1と同様、磁性体(棒状(磁性材片)あるいは粉体状)をこの円筒体の胴部に設けるかまたは混入して成型して円筒状の素子を形成することもできる。
【0063】
端から1〜3個の円筒体(斜線部)には、その表面にスナップフィットのフック側の突起13が多数形成されるようにしてもよく、また、櫛状に繊維体を植毛して、トナーあるいはキャリアなどを吸着しやすい構造体とすることもできる。
製造方法は、実施例1と同様であり、また、射出成型等で成型後、組み立てて製造することもできる。
【0064】
(4)治具、装置など
(4−1)メディア回収治具(保持手段)
長さ400mm、直径3mm程度の棒状部材と、その先端に長さ30mm程度の範囲に実施例1、2に示す吸着部材の構成の場合には磁石で、また実施例3に示すボールチェーン構造の吸着部材の構成の場合には、面ファスナーループ部を固定して構成する。
棒状部材の形状の吸着部材の場合には、これが容器の奥(底部)まで届く長さであることと、容器の開口部(吸着部材の容器の挿入口)よりも径が小さいことが必要であり、メディアが付着した状態でも開口部を通るような小さな径であることが要求される。
【0065】
(4−2)メディア再生装置
図4(a)に示すようにメディア再生装置は、メディア再生装置16本体と、洗浄メディアと分離されたトナーを回収するフィルタ装置(サイクロンフィルタ)20と、フィルタからもれた微細粉体を回収するための集塵機21とが連結されている。メディア再生装置のメディア再生装置16本体の断面構造図を、図4(b)に示す。この図のように、メディア再生装置16本体は、下部にメッシュ状部材17が設けられたメディア再生装置本体16と、メッシュ状部材17越しの底部にブロワ吸引手段に連結してブロワ吸引できるダクト連結部18が設けられている。メッシュ状部材17の孔サイズはトナーが通過可能であり、メディアが実質的にダクトの吸引力を減少させず、メッシュを通過できない大きさであればよく、このようなメッシュ状部材17の孔の径は、たとえば0.1〜0.5mm程度である。
また図4(a)に示すように、メディア再生装置16本体とダクト19とで連結されたフィルタ装置(サイクロンフィルタ)20で、エアとトナーが分離される。
実施例では再生処理時に除電ブロア(イオナイザ)を用いている。この除電ブロアを使用すると、メディアとトナーが、共に除電処理されるため、メディアとトナーとの付着力は弱められ、メディアとトナーとの分離が容易になる。
【0066】
手順
(1)トナー除去工程(前工程:準備工程)
前工程として、回収されたトナー収納容器は開口部を封止しているキャップ等を取り除き、開口部を下方にして残トナーを排出する(図示せず)。
ある程度排出できた段階でエア吸引ノズルなどを用いて開口部から強制的にトナーを排出する。
【0067】
(2)容器清掃工程(図5)
たとえば開口部を上に向けて、この開口部から所定量(ここではメディアの総表面積が内壁の総面積の2〜3倍程度になる量)の洗浄メディア22を投入する(図5(a):第1のステップ)。
開口部23をキャップで塞ぎ(図5(b))、メディアが万遍なく容器内面全体に接触するように、容器の姿勢を変えながら動かす(図5(c):第2のステップ(トナー吸着ステップ))。
開口部23を開け(図5(d))、下方に向け、振るなどして汚れたメディアをできる限り排出する(図5(e):第3のステップ(メディア一部排出ステップ))。
排出できなかったメディアは、容器にメディア回収治具23を挿入し、再度容器を軽く振るなどして、メディアをメディア回収治具24に保持(吸引あるいは吸着)させて(図5(f))、メディア回収治具24を引き出すと、メディアごと排出される(図5(g):第4のステップ(メディア完全回収ステップ))。全て排出するまでこの動作(図5(f)〜(g))を繰り返す。
【0068】
実施例1などで示す清浄媒体を容器に挿入してこの媒体を回収する前に、汚れが取りにくい箇所を、図5(h)のようにメディア回収治具24に洗浄メディア21を保持させた状態で、擦って洗浄する動作を追加する。この汚れが取りにくい箇所は、たとえばその容器が透明あるいは半透明の場合には、目視でトナー(粉体)が付着している部分であり、この容器が外観から粉体付着が判明しないような場合には、その容器の構造上、空気力学(流体力学)上澱む箇所であるか、あるいはその容器の構造上の粉体が停滞しやすい箇所であるかを解析あるいは分解等で求めることができる。このような粉体停滞箇所に、本発明の清浄媒体を接近あるいは接触させて、粉体を吸着等して、本発明では、容器を清浄化することができる。
メディアの投入から排出まではメディアに付着する汚れがなくなるまで繰り返し行うとよい。
【0069】
(3)再生工程
容器から排出できたメディアはトナーが付着しているので、メディア再生装置16により、トナーとメディアとを分離して、トナー(とメディアと)を再生する工程である。
再生装置内のメッシュ上にトナーが付着したメディアが投入されると、ブロア吸引され、トナーはメッシュを通過し、一方メディアはメッシュを通過できないため、トナーとメディアとを分離できる。両者の付着力よりも強力な吸引力が必要である。なおこの再生工程の前に(メディアとトナーとの)除電工程により、本工程は、さらに効率的にトナーとメディアとを分離できる。
【0070】
結果
清浄後の各実施例の清浄媒体を観察すると、実施例1、3のような短いメディアを用いた場合、また、実施例2のような複雑な形状のメディアを用いた場合、のいずれの場合でも、リングや円筒体の各面(各表面)にトナーが付着していた。特に、本発明の清浄媒体では、連結部や回転補助部材で姿勢を変えることが可能であるため、効率よくトナーを吸着していることが確認された。
【0071】
容器の洗浄効率と排出性の関係については、以下に説明する実施形態2でまとめて説明する。
【0072】
<実施形態2>
本実施形態は、図6に示すような構造の清浄媒体を、図1(b)に示すトナーボトルのトナーの回収に適用した例である。トナーは前記実施形態と同様に、負の帯電特性の場合を例にして説明する。
また、洗浄時にメディアの保持手段を容器内壁への仮固定に利用する場合を例にとって説明する。
【0073】
構成と動作
(1)洗浄対象の構成および除去対象は、実施形態1と同様である。
(2)メディア構成は、図6に示すようなものとなっている。
以下、実施例4および5により、本実施形態を説明する。
【0074】
[実施例4]
吸着媒体の構成としては、図6(a)に示すような、リング状チェーン構造を例にして説明する。
吸着媒体の材質は、前記同様であり、たとえばポリアミド樹脂(6ナイロン、66ナイロンなど)を採用している。
清浄媒体を構成する各素子はリング状であり、このリング状の各素子が複数連結した短冊状のチェーン構造となっている。短冊状のチェーン構造とするためには、1列に連結された主鎖を形成し、この主鎖にたとえば周期的に側鎖を回転補助部材15を介して連結し、換言すれば図6(a)に示すように、この主鎖のチェーンから、短冊状の粉体吸着部材6のチェーンが複数枝分かれした側鎖を形成して、この主鎖のチェーンに連結した櫛型形状の粉体吸着部材を構成している。
そして図6(a)に示すように、主鎖の先端は磁性材片が埋め込まれた被保持部材で形成し、好ましくは主鎖と被保持部材、主鎖と側鎖などを回転自在になるように、回転補助部材を介して連結されている。
【0075】
本実施例では上記したような構成の粉体吸着媒体(清浄媒体)を用い、図7(a)に示すようにして、容器内の清浄を行う。この図に示すように、容器の外方向に向かって遠心力が発生したときに、櫛状の粉体吸着部材11のチェーンが、容器内の内壁の形状に倣うように接触する。また接触した粉体吸着部材11は回転補助部材15で自在に回転し、粉体吸着部材11は素子のリング表面が容器に接触しやすくなる。これによって、容器の内壁に滞留あるいは吸着したトナーは、リング状の粉体吸着部材11に吸い寄せられてその表面に吸着される。
【0076】
この粉体吸着部材11は容器の外側から磁石を有する仮固定治具30を近づけると、磁性材のある先端の被保持部材31は容器内壁に仮固定される。このとき、容器を図のようにすりこぎ状に揺動させると仮固定部を中心に回転するようになる。また、仮固定治具30の磁石の位置を変化させて、上記したように揺動させたりなどして清浄してもよい。仮固定されていない場合よりも粉体収納容器内での清浄媒体の動作範囲を選択(コントロール)することができるので、均一な洗浄が可能となる。
【0077】
[実施例5]
本実施例では、図6(b)に示すような、ボールチェーン構造の清浄媒体を用いて容器を清浄するものである。
本実施例では、粉体吸着部材の材質はポリアミド樹脂(6ナイロン、66ナイロンなど)であり、連結部材も同じ材質であることが好ましい。
連結部材によって粉体吸着部材の球体あるいは円筒体を、たとえば50〜100個程度、1列に連結してなる。これは、たとえば容器内の縦方向の半周長以上必要な長さに相当する。
途中、たとえば曲がり方向に自由度が高いような回転補助手段15を、10〜20個毎に周期的に位置させることもできる。これを1単位とし、複数単位を束ねた構造とすることができる。このような粉体吸着部材11の例を図6(b)に示す。
【0078】
また図8(a)に示すように、この連結構造は、連結部分においてねじれ方向の1軸に対しては自由度が高いが、曲がり方向の2軸に対して自由度が低い。また図8(b)に示すような回転補助部材で、これら軸周りの回転の自由度を増加するように補うことができる。たとえば容器のコーナー部など、曲部を有する箇所でも、本実施例の吸着部材を十分に容器内壁に接触させて粉体を吸着することができる。
束ねる箇所は、実施例4で説明したのと同様に、磁性材片が埋め込まれた別の部材で形成し、回転自在になるように連結することができる。
【0079】
本実施例では、上記したような粉体吸着部材11を用い、これを容器内に挿入し、図7(b)に示すように、容器の外に向かって遠心力が発生したときに、回転補助部材のところで屈曲させて容器内壁の形状に倣うように接触する。また接触したメディアは内周面上を転がるように接触するので、円筒体外周面を粉体吸着部材の各面が容器内壁に接触可能になるので、粉体を多く吸着できることになる。
また容器の外から磁石を有する部材を近づけると、磁性材を有する粉体吸着部材11には、その先端部にこの磁性材が埋設されているので、この部材により容器内壁に仮固定され、前記実施例と同様にして、トナーを吸着することができる。
【0080】
(3)治具、装置など
(a)メディア仮固定治具30(保持手段)
容器外側に密着可能な形状であり、磁石を配置している。
(b)メディア再生装置
実施形態1で示したようなメッシュタイプの再生装置でも再生可能である。また本実施例の粉体吸着部材11では、図9に示す排気ダクト32に直接挿入して、所定時間ブロワ吸引すればトナーの回収はできる。この図9に示す再生治具では粉体吸着部材11の一端を、吸い込まれないように固定治具34にて固定しておくこともできる。
実施形態1と同様に排気ダクトを介して、フィルタ装置(サイクロンフィルタ)20と、フィルタからもれた微細粉体を回収するための集塵機21に連結される。サイクロンフィルタでエアとトナー33が分離される。
【0081】
本実施例では、以下のようにして、清浄方法が行われる。
手順
(1)洗浄手順
(a)トナー除去工程
実施形態1と同じである。
(b)容器清掃工程(清浄方法)
開口部を上に向けて、メディアを投入する。
開口部を塞ぎ、トナーボトルの底の中央付近に容器の外側から仮固定治具30を押し当て、容器中のメディアの被保持部をこの治具とメディア間の磁力によってメディアを保持する。メディアが容器内面全体に万遍なく接触するように、容器の姿勢を変えながら動かす(容器を揺動する)。
【0082】
すなわち、図7(a)、(b)に示すように、治具の位置を変更し、開口部付近にもって行き、同様に容器を洗浄し、次いで、開口部を開け、汚れたメディアを引き出して開口部から排出する。
メディアの投入から排出する工程は、メディアに付着する汚れがなくなるまで繰り返し行うことが好ましい。また、メディアの他端を容器外に出して固定し、図7(c)に示すように、容器の上部と底部にメディアの両端を固定し清浄を行うことも可能である。
【0083】
本実施形態2では、実施例4、5のメディアを用いた例を示したが、実施例1〜3のような複数メディアでも容器外から仮固定させて利用することによって、実施可能である。この場合、容器に洗浄(清浄)しにくい箇所があるときなどは、その洗浄(清浄)しにくい個所あるいはその近傍に粉体吸着部材11を配置し、重点的に洗浄(清浄)させることができる。
【0084】
(2)再生手順
本実施形態では、再生手順として、ダクトの開口部からメディアを挿入し、ブロワで吸引する。この際に、ダクトにメディアが吸い込まれないように固定治具34で固定するようにすればよい。
【0085】
結果(実施形態1、2の効果)
表1に本発明の清浄媒体を用いて清浄方法を実施した実施例1〜5と、従来のエア清掃と粒状メディア、さらに比較例1、2の計9について、洗浄効率と排出性を比較した。その結果を表1に示す。各清浄方法と排出(回収)方法は、上記手順の最適なものを採用した。
【0086】
比較例1は、実施例1から被保持手段を用いないで行い、比較例2は実施例4から被保持手段と、回転補助手段を用いないで行った。
表1により、各実施例は粒状メディアの洗浄効率(清浄効率)を損なわず、しかも容器からのメディアの排出性を改善したことが示されている。実施形態1に示すメディアの構成では、トナー補給容器などやや複雑な構造に適用可能であることが判明し、また、実施形態2の方が単純なトナーボトル形状のものには排出効率の点から、実施形態1に比較して、やや適していることが判明した。
【0087】
【表1】


【0088】
メディアの別の構造例
本発明の清浄媒体の例を示す実施形態1、2のいずれでも採用可能である。この実施形態では、粉体吸着部材11と粉体研掃部材35を独立させ、それらを組み合わせる構造としている。
図10に連結単位となっている、リング状の清浄媒体と、ボール状の清浄媒体の構造例(一部分)を示す。
【0089】
図10(a)はリング状の清浄媒体であり、吸着部としてポリアミド樹脂の複数の線材を束ねて両端を接続し、表面積が大きい割に、被洗浄物(面)にあまり接触しない構造となっており、また研掃部として容器(ポリエチレン、ポリスチレンなどの)と帯電列の近いポリプロピレン樹脂で形成している。
清浄媒体はこれらを交互に連結している。
【0090】
図10(b)は別のリング状の清浄媒体であり、一つのリング単位内に粉体研掃部位と粉体吸着部位を配置する。
リング外側の接触しやすい箇所(斜線部)を研掃部位に、接触しにくい内側を吸着効率の高い(トナーと逆帯電しやすい)吸着部位にする。その他は図10(a)と同様である。
【0091】
図10(c)は、ボール状の清浄媒体であり、吸着部としてポリアミド樹脂で形成し、表面に筋状の溝が多数形成され凹凸に加工されており、表面積が大きい割には、被洗浄物(面)にあまり接触しない形状となっており、また研掃部として容器(ポリエチレン、ポリスチレンなどの)と帯電列の近いポリプロピレン樹脂で形成している。
清浄媒体はこれらを交互に連結部材36で連結している。
【0092】
図10(d)は別のボール状の清浄媒体であり、図10(c)とは形状が異なるが、一つのボール単位内に粉体研掃部位と粉体吸着部位を配置する。その他は図10(c)と同様である。
【0093】
このように、本実施形態によれば、摩擦帯電で容易に静電気力を得られるので、粉体を多く吸着することができるとともに、連結しても粉体吸着部材同士は同極に帯電しているために、互いに引き合うことはないので、絡みつくなどのトラブル発生を少なくすることが可能となる。
また、結晶性樹脂を使用すると容器を傷つけず、連結構造にした場合の機械的強度も強くなる。
【0094】
また、粉体研掃部材は、容器と帯電しにくい材質とするので、清浄媒体の動きを悪くする静電気力の発生が抑えられ、十分な研掃能力が得られる。
また、被洗浄物(面)に接触する面積を小さくすると、容器に対しても摩擦帯電が発生しにくくなり、また、摩擦帯電が発生しても、静電気力が小さくなり、粉体吸着部材として強帯電材料を選ぶことも可能となる。
また、回転補助手段により、曲面や段差面など各種容器の内壁に接触することができ、また粉体吸着部材の各面が容器内壁に接触可能になるので、粉体を多く吸着でき、さらには、清浄媒体として姿勢及び形状の自由度が高いため、多くまたは長く連結することが可能となり、投入数が少なくて済み、取扱い、管理が容易になる。
【0095】
また、溝部に入り込まない箇所を設けることで、仮に溝部に一部が挟まったとしても、容器を振って外すことができる。
また、粉体収納容器内での清浄媒体の動作範囲を選択(コントロール)することができるので、結果として均一な洗浄が可能となる。また確実に清浄媒体を排出することができる。
また、被保持部材を複数箇所に入れると同時に保持された場合に輪を形成するので、絡まりの原因となるが、所定箇所にまとめて配置すれば起こらない。
【0096】
また、清浄媒体の一部(被保持手段)を仮固定した状態で洗浄する方法により、粉体収納容器内での清浄媒体の動作範囲を的確に選択(コントロール)することができ、結果として均一な洗浄が可能となる。
また、粉体収納容器内の清浄媒体を、前記外部からの保持手段を挿入して仮固定し、容器外へ回収する洗浄方法により、洗浄後の(粉体の付着した)清浄媒体の排出において、重力(慣性力)に頼らずに、確実に保持して排出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明が適用されるトナー収納容器の例を示す概略図である。
【図2】本発明のメディアの構成の例である。
【図3】本発明の清浄部材に使用される回転補助手段の説明図である。
【図4】本発明の清浄部材または清浄方法に使用されるメディア再生装置の概略構成の説明図である。
【図5】本発明の清浄方法の工程を説明するための図である。
【図6】本発明のメディアの他の構成例を示す図である。
【図7】本発明のメディアを用いて容器内を清浄する方法を説明する図である。
【図8】本発明のメディアに使用される回転補助手段の例を説明した図である。
【図9】本発明のメディアを再生するための再生治具の説明図である。
【図10】本発明のメディアの構造例を示す図である。
【符号の説明】
【0098】
1 トナー補給口
2 ギア
3 トナー注入孔
4 トナーボトル開口部
5 トナーボトル
6 リング状粉体吸着部材(チェーン構造)
7 被保持部材(樹脂リング)
9 リング
10 回転補助手段
11 粉体吸着部材
12 連結部材
13 突起
14 リング部材
15 回転補助部材
16 メディア再生装置
17 メッシュ状部材
18 ダクト連結部
19 ダクト
20 サイクロンフィルタ
21 集塵機
22 洗浄メディア
23 開口部
24 メディア回収治具
30 メディア仮固定治具
31 被保持部材
32 排気ダクト
33 トナー
34 固定治具
35 粉体研掃部材
36 連結部材




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013