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キャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジ - 株式会社リコー
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発明の名称 キャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−11045(P2007−11045A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−192512(P2005−192512)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人 【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
発明者 今橋 直樹 / 山口 公利 / 長山 将志
要約 課題
本発明は、初期及び経時のキャリア付着の発生が少なく、画像濃度が高く、粒状性が良好な画像を形成することが可能なキャリアを提供することを目的とする。さらに、該キャリアを用いた現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。

解決手段
キャリアについては、被覆層は、シリコーン樹脂を含有し、被覆層を構成する樹脂成分の弾性変形率は、30%以上90%以下である。
特許請求の範囲
【請求項1】
磁性を有する芯材粒子と、該芯材粒子の表面に形成されている被覆層を有するキャリアにおいて、
該被覆層は、シリコーン樹脂を含有し、
該被覆層を構成する樹脂成分の弾性変形率は、30%以上90%以下であることを特徴とするキャリア。
【請求項2】
前記樹脂成分のユニバーサル硬さは、200N/mm以上3000N/mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
【請求項3】
重量平均粒径が22μm以上32μm以下であり、
個数平均粒径に対する重量平均粒径の比が1.0以上1.2以下であり、
粒径が20μmより小さい粒子の含有量が0重量%以上7重量%以下であり、
粒径が36μmより小さい粒子の含有量が90重量%以上100重量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャリア。
【請求項4】
前記被覆層は、アミノシランカップリング剤をさらに含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のキャリア。
【請求項5】
前記芯材粒子は、1kOeの磁界における磁化が70emu/g以上150emu/g以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のキャリア。
【請求項6】
前記芯材粒子は、嵩密度が2.35g/cm以上2.50g/cm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のキャリア。
【請求項7】
50V/mmの電界における電気抵抗率が1×1014Ω・cm以上1×1017Ω・cm以下であり、
250V/mmの電界における電気抵抗率が1×10Ω・cm以上1×1016Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のキャリア。
【請求項8】
前記被覆層は、硬質粒子を含有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のキャリア。
【請求項9】
前記硬質粒子は、ケイ素の酸化物、チタンの酸化物及びアルミニウムの酸化物の少なくとも一つを含有することを特徴とする請求項8に記載のキャリア。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載のキャリア及びトナーからなることを特徴とする現像剤。
【請求項11】
少なくとも、感光体の表面に形成された静電潜像を請求項10に記載の現像剤を用いて現像する工程を有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項12】
少なくとも、感光体と、該感光体の表面に形成された静電潜像を請求項10に記載の現像剤を用いて現像する現像部を一体に支持することを特徴とするプロセスカートリッジ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真の現像方式には、トナーのみを主成分とする、いわゆる一成分系現像方式と、ガラスビーズ、磁性体キャリア又はそれらの表面を樹脂等で被覆したコートキャリアとトナーとを混合して使用する二成分系現像方式がある。
【0003】
二成分系現像方式は、高速プリントに適し、非磁性トナーの取り扱いが容易なため、フルカラープリント装置に広く利用されている。しかし、フルカラープリント装置は、装置内に複数の現像装置を備える必要があり、モノクロ機に比べ、装置が大型化し、重量が大きくなること等の欠点がある。特に、二成分系現像装置は、一成分系現像装置に比べ、トナーとは別に現像剤の収納容積と、その攪拌機構を具備する必要があり、現像ユニットの小型化のためには、現像剤の少量化が必須である。
【0004】
現像剤中のキャリアは、現像装置内でトナーとの摩擦や、スリーブ、ブレード等の摺擦部材、規制部材やスクリュー、パドル等の攪拌搬送部材により機械的な摩擦や衝撃を繰り返し受けている。このため、現像剤を少量化すると、プリント1枚当たりに発生するトナーとキャリアの摩擦の増加、キャリアが現像部を通過する頻度の増加を引き起こし、さらに現像ユニット内のキャリア汚染(スペント)が急速に進行するようになる。
【0005】
このようなキャリアスペントを防止するため、キャリアの芯材表面に、表面エネルギーの低い樹脂、具体的には、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等をコートすることによりキャリアの長寿命化がはかられている。
【0006】
例えば、核粒子表面に2層以上のシリコーン樹脂でコートし、層間に接着性がないようにしたキャリア(特許文献1参照)、核粒子表面に弾性体及びシリコーン重合体を順次被覆されたキャリア(特許文献2参照)、磁性を有する芯材の表面がシリコーン樹脂、アミノシランカップリング剤及び含フッ素シランカップリング剤を含有する被膜で被覆されているキャリア(特許文献3参照)が知られている。
【0007】
しかしながら、近年高画質化のために、トナーが小粒径化する傾向にあり、キャリアスペントが発生しやすくなっている。さらに、トナーにワックスを含有させてメンテナンスを容易にした現像剤の場合には、キャリア汚染(スペント)量が多くなり、トナー帯電量の低下、トナー飛散及び地肌汚れが発生する。
【0008】
さらに、プリント速度の高速化も相まって、キャリアの耐久性、特に、キャリアの被覆層の高い耐摩耗性と、トナーや他部材によるキャリアスペントを防ぎながら、長期間に亘って、速やかな帯電性を維持することが以前にもまして重要になってきている。
【特許文献1】特開昭57−96355号公報
【特許文献2】特開昭57−78552号公報
【特許文献3】特開2003−280289号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、初期及び経時のキャリア付着の発生が少なく、画像濃度が高く、粒状性が良好な画像を形成することが可能なキャリアを提供することを目的とする。さらに、該キャリアを用いた現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、磁性を有する芯材粒子と、該芯材粒子の表面に形成されている被覆層を有するキャリアにおいて、該被覆層は、シリコーン樹脂を含有し、該被覆層を構成する樹脂成分の弾性変形率は、30%以上90%以下であることを特徴とする。これにより、初期及び経時のキャリア付着の発生が少なく、画像濃度が高く、粒状性が良好な画像を形成することが可能なキャリアを提供することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のキャリアにおいて、前記樹脂成分のユニバーサル硬さは、200N/mm以上3000N/mm以下であることを特徴とする。これにより、被覆層の耐摩耗性及び耐衝撃性を向上させることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のキャリアにおいて、重量平均粒径が22μm以上32μm以下であり、個数平均粒径に対する重量平均粒径の比が1.0以上1.2以下であり、粒径が20μmより小さい粒子の含有量が0重量%以上7重量%以下であり、粒径が36μmより小さい粒子の含有量が90重量%以上100重量%以下であることを特徴とする。これにより、キャリア付着の発生を抑制すると共に、粒状性の良好な画像を形成することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記被覆層は、アミノシランカップリング剤をさらに含有することを特徴とする。これにより、耐久性を向上させることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記芯材粒子は、1kOeの磁界における磁化が70emu/g以上150emu/g以下であることを特徴とする。これにより、キャリア付着の発生を抑制することができる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記芯材粒子は、嵩密度が2.35g/cm以上2.50g/cm以下であることを特徴とする。これにより、キャリア付着の発生を抑制することができる。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、50V/mmの電界における電気抵抗率が1×1014Ω・cm以上1×1017Ω・cm以下であり、250V/mmの電界における電気抵抗率が1×10Ω・cm以上1×1016Ω・cm以下であることを特徴とする。これにより、帯電性の環境による変動及び現像剤の放置時の帯電量の低下を抑制することができる。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のキャリアにおいて、前記被覆層は、硬質粒子を含有することを特徴とする。これにより、被覆層の強度を向上させることができる。
【0018】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のキャリアにおいて、前記硬質粒子は、ケイ素の酸化物、チタンの酸化物及びアルミニウムの酸化物の少なくとも一つを含有することを特徴とする。これにより、被覆層の強度を向上させることができる。
【0019】
請求項10に記載の発明は、現像剤において、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のキャリア及びトナーからなることを特徴とする。これにより、初期及び経時のキャリア付着の発生が少なく、画像濃度が高く、粒状性が良好な画像を形成することが可能な現像剤を提供することができる。
【0020】
請求項11に記載の発明は、画像形成方法において、少なくとも、感光体の表面に形成された静電潜像を請求項10に記載の現像剤を用いて現像する工程を有することを特徴とする。これにより、初期及び経時のキャリア付着の発生が少なく、画像濃度が高く、粒状性が良好な画像を形成することが可能な画像形成方法を提供することができる。
【0021】
請求項12に記載の発明は、プロセスカートリッジにおいて、少なくとも、感光体と、該感光体の表面に形成された静電潜像を請求項10に記載の現像剤を用いて現像する現像部を一体に支持することを特徴とする。これにより、初期及び経時のキャリア付着の発生が少なく、画像濃度が高く、粒状性が良好な画像を形成することが可能なプロセスカートリッジを提供することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、初期及び経時のキャリア付着の発生が少なく、画像濃度が高く、粒状性が良好な画像を形成することが可能なキャリアを提供することができる。さらに、該キャリアを用いた現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に説明する。
【0024】
なお、以下の説明は本発明における最良の形態の例であって、これにより本発明を何ら限定するものではない。
【0025】
本発明のキャリアは、磁性を有する芯材粒子と、芯材粒子の表面に形成された被覆層を有するキャリアであり、被覆層は、シリコーン樹脂を含有する。さらに、被覆層を構成する樹脂成分は、ユニバーサル硬さ試験における弾性変形率ηHUが30〜90%であり、35〜90%が好ましい。ηHUが30%未満であると、現像剤中でキャリア同士が衝突する際に、衝撃で樹脂が割れて剥がれる不具合が発生しやすくなり、キャリアの帯電挙動が変化する。また、ηHUが90%を超えるようなゴム的な挙動を示す材料は、スリーブ、ブレード等の摺擦部材やスクリュー、パドル等の攪拌搬送部材等から受ける機械的な摩擦力の増大により被覆層が摩耗する不具合が発生しやすくなり、キャリアの帯電挙動が変化する。
【0026】
また、被覆層を構成する樹脂成分は、ユニバーサル硬さHUが200〜3000N/mmであることが好ましく、250〜3000N/mmがさらに好ましい。HUが200N/mm未満であると、摺擦部材、攪拌搬送部材等による機械的な摩擦により被覆層が摩耗する不具合が発生しやすくなり、キャリアの帯電挙動が変化することがある。また、HUが3000N/mmを超えると、現像剤中でキャリア同士が衝突する際に、衝撃で樹脂が割れて剥がれる不具合が発生しやすくなり、キャリア帯電挙動が変化することがある。
【0027】
本発明において、ηHU及びHUは、フィッシャースコープH100Cで、ビッカース圧子を用いて、最大荷重9.8mNの条件下で測定することができる。
【0028】
ηHUは、式
【0029】
【数1】


から求めることができる。ここで、Welasticは、弾性変形エネルギーであり、Wtotalは、全変形エネルギーであり、F1(h)は、除荷時の変形曲線であり、F2(h)は、加負荷時の変形曲線であり、hmaxは、最大負荷時下でのくぼみ深さであり、hminは、除荷終了時の残留くぼみ深さである。
【0030】
また、HUは、式
HU=F/26.43h
から求めることができる。ここで、Fは、試験荷重(N)であり、hは、試験荷重下でのくぼみ深さ(mm)である。
【0031】
また、ηHU及びHUは、スライドガラス上に被覆層を構成する樹脂成分からなる膜を、測定可能な厚さで、均一になるように形成することにより、測定することができる。
【0032】
本発明のキャリアは、重量平均粒径Dwが22〜32μmであることが好ましく、23〜30μmがさらに好ましい。Dwが32μmよりも大きいと、潜像に対してトナーが忠実に現像されにくくなり、ドット径のバラツキが大きくなり、粒状性が低下することがある。また、トナー濃度を高くした場合に、地汚れが発生しやすくなることがある。Dwが22μmより小さいと、キャリア付着が発生しやすくなる。なお、キャリア付着は、静電潜像の画像部又は地肌部にキャリアが付着する現象を示す。画像部又は地肌部の電界が強い程、キャリアが付着しやすい。なお、画像部は、現像されることにより電界が弱められるため、地肌部に比べ、キャリア付着は発生しにくい。キャリア付着は、感光体ドラムや定着ローラーの傷等の原因となることがあるので、好ましくない。
【0033】
本発明のキャリアは、粒径が20μmより小さい粒子の含有量が0〜7重量%であることが好ましく、0〜5重量%がさらに好ましい。粒径が20μmより小さい粒子の含有量が7重量%より多いと、粒径分布が広がり、磁気ブラシに磁化の小さい粒子が存在するようになるため、キャリア付着が発生しやすくなることがある。また、粒径が20μmより小さい粒子の含有量は、0.5重量%以上であることが好ましい。これにより、キャリアの製造コストの増加を抑制することができる。
【0034】
さらに、本発明のキャリアにおいて、粒径が36μmより小さい粒子の含有量が90〜100重量%であることが好ましく、92〜100重量%がさらに好ましい。また、個数平均粒径をDpとした場合に、Dw/Dpは、1.0〜1.2であることが好ましい。このようなシャープな粒径分布のキャリアの表面が被覆層で被覆されていることにより、磁化の広がりを抑えたキャリアが得られ、キャリア付着の発生を抑制することができる。
【0035】
本発明において、Dp及びDwは、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものであり、次式で表わされる。
【0036】
Dp={1/Σ(n)}×{Σ(nD)}
Dw={1/Σ(nD)}×{Σ(nD)}
ここで、Dは、各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは、各チャネルに存在する粒子数である。なお、チャネルは、粒径分布図における粒径の範囲を等分に分割するための長さであり、本発明においては、2μmを採用することができる。また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルの粒径の下限値を採用することができる。粒径分布を測定するための粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計モデルHRA9320−X100(Honewell社製)を用いることができる。
【0037】
本発明において、芯材粒子としては、磁性材料の破砕物粒子を用いることができる。また、フェライト、マグネタイト等の芯材粒子の場合には、焼成前の一次造粒品を分級し、焼成した粒子を、分級処理により異なる粒度分布を有する粒子粉体に分級した後、複数の粒子粉体を混合することにより得ることができる。
【0038】
芯材粒子を分級する方法としては、ふるい分け機、重力分級機、遠心分級機、慣性分級機等の公知の分級方法を用いることができるが、生産性が良好で分級点の変更が容易にできることから重力分級機、遠心分級機、慣性分級機等の風力分級機を用いることが好ましい。
【0039】
本発明において、1kOeの磁界を印加したときの芯材粒子の磁化は、50〜150emu/gであることが好ましく、70〜150emu/gがさらに好ましい。これにより、キャリア付着の発生を抑制することができる。芯材粒子の磁化が50emu/gよりも小さくなると、キャリア付着が発生しやすくなることがある。
【0040】
芯材粒子の磁化は、B−HトレーサーBHU−60(理研電子社製)を用いて、以下のようにして測定することができる。円筒のセルに芯材粒子1gを詰めて装置にセットし、磁場を徐々に大きくして、3kOeまで変化させ、次に徐々に小さくして0にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくして3kOeとする。さらに、徐々に磁場を小さくして0にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、B−H曲線を作成し、図より1kOeの磁化を算出する。
【0041】
本発明において、1kOeの磁界を印加したときの磁化が50〜150emu/gとなる芯材粒子としては、例えば、鉄、コバルト等の強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Mn系フェライト等が挙げられる。
【0042】
フェライトとは、一般に、一般式
(MO)x(NO)y(Fe)z
で示される焼結体である。ここで、x、y及びzは、フェライトの組成を表し、M及びNとしては、それぞれ独立にNi、Cu、Zn、Mg、Mn、Sr、Ca等が挙げられ、金属酸化物と酸化鉄(III)との完全混合物から構成されている。
【0043】
本発明において、1kOeの磁界を印加したときの磁化が70〜150emu/gとなる芯材粒子としては、例えば、鉄、マグネタイト、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト等が挙げられる。
【0044】
本発明において、芯材粒子の嵩密度は、2.35g/cm以上2.50g/cm以下であることが好ましい。これにより、キャリア付着の発生を抑制することができる。嵩密度が2.35g/cmより小さいと、磁化(emu/g)が大きくても、1粒子当たりの磁気モーメントが小さくなるため、キャリア付着が発生しやすくなることがある。
【0045】
芯材粒子の嵩密度が小さくなる要因としては、多孔性構造や表面の凹凸構造が挙げられる。また、芯材粒子の表面の凹凸が大きいと、被覆層の膜厚の分布が大きくなる場合があり、帯電量や電気抵抗率が不均一になりやすく、耐久性、経時でのキャリア付着等に影響を与えることがある。
【0046】
芯材粒子の嵩密度を大きくする方法としては、焼成温度を高くすること等が挙げられるが、芯材粒子同士が融着しやすくなり、解砕しにくくなるため、2.50g/cm以下であることが好ましい。
【0047】
芯材粒子の嵩密度は、金属粉−見掛け密度試験方法(JIS−Z−2504)に従って、以下のように測定することができる。直径2.5mmのオリフィスから芯材粒子を自然に流出させ、その直下においた25cmのステンレス製の円柱状容器に芯材粒子を溢れるまで流し込んだ後、非磁性の水平なヘラを用いて容器の上端に沿って一回の操作で平らに掻き取る。直径2.5mmのオリフィスでは、芯材粒子が流出しにくい場合は、直径5mmのオリフィスから芯材粒子を自然流出させる。この操作により、容器に流入した芯材粒子の重量を、容器の体積25cmで割ることにより、1cm当りの芯材粒子の重量を求めることができる。これを、芯材粒子の嵩密度と定義する。
【0048】
本発明において、キャリアの電気抵抗率(Ω・cm)をRとした場合に、印加電界50V/mmにおけるLogRは、14以上17以下であることが好ましい。印加電界250V/mmにおけるLogRは、8以上16以下であることが好ましい。電気抵抗率が上記範囲の場合、帯電性の環境による変動及び現像剤の放置時の帯電量の低下を抑制することができる。印加電界50V/mmにおけるLogRが14より小さいと、放置時の帯電量の低下が大きくなることがある。また、温湿度による帯電量の変動が大きくなることがある。印加電界250V/mmにおけるLogRが16より大きいと、連続印刷時にキャリアのチャージアップによる画像濃度の低下が生じることがある。
【0049】
本発明において、印加電界50V/mm(又は250V/mm)におけるキャリアの電気抵抗率(Ω・cm)は、図1の抵抗測定セルを用いて、以下のようにして求めることができる。表面積2cm×4cmの電極102a及び電極102bを電極間距離が2mmとなるように収容したフッ素樹脂製のセル101にキャリア103を充填し、両極間に100V(又は500V)の直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329A(4329A+LJK 5HVLVWDQFH OHWHU;横川ヒューレットパッカード社製)を用いて直流抵抗を測定し、電気抵抗率(Ω・cm)を算出する。
【0050】
キャリアの抵抗測定の際の充填方法を以下に示す。キャリアをセルに溢れるまで入れた後、セルを20回タッピングし、非磁性の水平なヘラを用いてセルの上端に沿って一回の操作で平らに掻き取る。
【0051】
キャリアの電気抵抗率は、被覆層を構成する樹脂成分の電気抵抗率や被覆層の膜厚を制御することにより調整することができる。また、導電性粒子を被覆層に添加することにより、キャリアの電気抵抗率を調整してもよい。導電性粒子としては、ZnO、Al等の金属又は金属酸化物、種々の方法で調製されたSnO又は種々の元素をドープしたSnO、TiB、ZnB、MoB等のホウ化物、炭化ケイ素、ポリアセチレン、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレンスルフィド)、ポリピロール、ポリエチレン等の導電性高分子、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック等からなる粒子を用いることができる。
【0052】
これらの導電性粒子は、被覆層の塗布液に使用する溶媒又は被覆層の塗布液に添加した後、ボールミル、ビーズミル等のメディアを使用した分散機、高速回転する羽根を備えた攪拌機等を使用することによって均一に分散することができる。
【0053】
本発明において、被覆層を形成する際に用いられるシリコーン樹脂は、一般式
【0054】
【化1】


で示される繰り返し単位の少なくとも一つを含有することが好ましい。ここで、Rは水素原子、ハロゲン基、ヒドロキシル基、メトキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基又はアリール基(フェニル基、トリル基等)であり、Rは、炭素数1〜4のアルキレン基又はアリーレン基(フェニレン基等)である。
【0055】
アリール基の炭素数は、6〜20であることが好ましく、6〜14がさらに好ましい。アリール基としては、ベンゼン由来のアリール基(フェニル基)の他、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリール基、ビフェニル、ターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリール基等が包含される。なお、アリール基は、各種の置換基で置換されていてもよい。
【0056】
アリーレン基の炭素数は、6〜20であることが好ましく、6〜14がさらに好ましい。アリーレン基としては、ベンゼン由来のアリーレン基(フェニレン基)の他、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン等の縮合多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基、ビフェニル、ターフェニル等の鎖状多環式芳香族炭化水素由来のアリーレン基等が包含される。なお、アリーレン基は、各種の置換基で置換されていてもよい。
【0057】
本発明においては、被覆層を形成する際に、ストレートシリコーン樹脂を用いることができる。ストレートシリコーン樹脂としては、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられる。
【0058】
また、被覆層を形成する際に、エポキシ変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、フェノール変性シリコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂、アルキッド変性シリコーン樹脂等の変性シリコーン樹脂を用いてもよい。エポキシ変性シリコーン樹脂としては、ES−1001N(以上、信越化学工業社製)、SR2115(東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられ、アクリル変性シリコーン樹脂としては、KR−5208(信越化学工業社製)等が挙げられ、ポリエステル変性シリコーン樹脂としては、KR−5203(信越化学工業社製)等が挙げられ、アルキッド変性シリコーン樹脂としては、KR−206(信越化学工業社製)、SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられ、ウレタン変性シリコーン樹脂としては、KR−305(信越化学工業社製)等が挙げられる。
【0059】
本発明において、被覆層を構成する樹脂成分は、シリコーン樹脂の他に、ポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリ(α−メチルスチレン)、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロロアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂等を含有してもよい。
【0060】
芯材粒子の表面に被覆層を形成する方法としては、スプレードライ法、浸漬法、パウダーコーティング法等の公知の方法を用いることができる。特に、流動層型コーティング装置を用いる方法は、均一な被覆層を形成するのに有効である。
【0061】
芯材粒子の表面の被覆層の膜厚は、通常、0.02〜1μmであり、0.03〜0.8μmが好ましい。被覆層の膜厚は、芯材粒子の粒径と比較して極めて小さいことから、表面に被覆層が形成されているキャリアと芯材粒子の粒径は、実質的に同じである。
【0062】
本発明において、被覆層は、アミノシランカップリング剤を含有することが好ましい。これにより、耐久性の良好なキャリアを得ることができる。アミノシランカップリング剤としては、以下のようなものが挙げられる。
【0063】
【化2】


被覆層の重量に対する被覆層に含まれるアミノシランカップリング剤の重量の比は、0.001〜30%であることが好ましい。なお、本願明細書及び特許請求の範囲において、アミノシランカップリング剤は、被覆層を構成する樹脂成分に含まれる。
【0064】
また、被覆層を補強するために、被覆層は、硬質粒子を含有することが好ましい。中でも、金属酸化物からなる粒子は、粒子径の均一性が高く、被覆層の成分と高い親和性が得られ、被覆層の補強効果が大きいため、好ましく用いられる。
【0065】
硬質粒子としては、Si酸化物、Ti酸化物、Al酸化物等の公知の材料を単独又は二種以上混合することにより得られる粒子を用いることが好ましい。
【0066】
被覆層中の硬質粒子の含有量は、2〜70重量%であることが好ましく、5〜40重量%がさらに好ましい。硬質粒子の含有量は、粒径、比表面積によって適宜選択すればよいが、2重量%未満では、被覆層の耐摩耗性を向上させる効果が発現しにくくなり、70重量%を超えると、硬質粒子の脱離が発生しやすくなる。
【0067】
本発明の現像剤は、本発明のキャリアとトナーからなる。
【0068】
トナーとしては、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂、着色剤、微粒子、帯電制御剤、離型剤等を含有する公知の各種トナーを用いることができる。トナーは、重合法、造粒法等の製造方法を用いて製造することができ、不定形又は球形のトナーが得られる。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも用いることができる。
【0069】
バインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられる。なお、これらは、単独又は二種以上混合して用いることができる。
【0070】
ポリエステル樹脂は、スチレン系樹脂やアクリル系樹脂と比較して、トナーの保存時の安定性を確保しながら、溶融粘度を低下させることができる。ポリエステル樹脂は、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合反応によって得ることができる。
【0071】
アルコール成分としては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーA等のエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体、その他の2価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、ショ糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上の高アルコール単量体が挙げられる。
【0072】
カルボン酸成分としては、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルと、リノレイン酸からの二量体酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、3,3−ジカルボキシメチルブタン酸、テトラカルボキシメチルメタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これら酸の無水物等の三価以上の多価カルボン酸単量体が挙げられる。
【0073】
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンの重縮合物等を用いることができ、具体的には、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上、三井石油化学工業社製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017、(以上、東都化成社製)、エポコート1002、1004、1007(以上、シェル化学社製)等の市販品が挙げられる。
【0074】
着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系染顔料、ジスアゾ系染顔料等の公知の染顔料を単独又は二種以上混合して用いることができる。
【0075】
磁性トナーは、磁性体を含有するが、磁性体としては、鉄、コバルト等の強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト等の微粉末を用いることができる。
【0076】
摩擦帯電性を制御するために、トナーは、モノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフトエ塩、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属錯体アミノ化合物、4級アンモニウム塩、有機染料等の帯電制御剤を含有してもよい。
【0077】
さらに、トナーは、必要に応じて、離型剤を含有してもよい。離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等を単独又は二種以上混合して用いることができる。
【0078】
トナーは、この他の添加剤を含有してもよい。良好な画像を得るためには、トナーに流動性を付与することが好ましい。このためには、一般に流動性向上剤として、疎水化された金属酸化物の粒子、滑剤等の粒子を添加することが有効であり、金属酸化物、樹脂、金属石鹸等の粒子を添加剤として用いることができる。添加剤の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ステアリン酸亜鉛等の滑剤、酸化セリウム、炭化ケイ素等の研磨剤、表面を疎水化したSiO、TiO等の無機酸化物等の流動性付与剤、公知のケーキング防止剤及びそれらの表面処理物等が挙げられる。トナーの流動性を向上させるためには、特に、疎水性シリカが好ましく用いられる。
【0079】
トナーの重量平均粒径は、3.0〜9.0μmであることが好ましく、3.5〜7.5μmがさらに好ましい。なお、トナーの粒径は、コールターカウンター(コールターカウンター社製)を用いて測定することができる。
【0080】
本発明の現像剤は、キャリア100重量部に対して、トナーを2〜25重量部含有することが好ましく、3〜20重量部がさらに好ましい。
【0081】
図2に、本発明で用いられる画像形成装置の一例を示し、以下、本発明の画像形成方法を説明する。感光体301の周囲に、帯電装置302、像露光系303、現像装置304、転写装置305、クリーニング装置306、除電ランプ307が配置されている。帯電装置302の表面は、感光体301の表面と、約0.2mmの間隔を有して非接触状態にあり、帯電装置302により感光体301を帯電させる際、帯電装置302に図示してない電圧印加手段によって直流成分に交流成分を重畳した電界により感光体301を帯電させることにより、帯電ムラを低減することが可能であり、効果的である。
【0082】
画像形成の一連のプロセスは、ネガ−ポジプロセスで説明を行うことができる。感光体301は、除電ランプ307で除電され、帯電チャージャー、帯電ローラー等の帯電装置302でマイナスに帯電され、レーザー光学系等の像露光系303より照射されるレーザー光で潜像が形成される。
【0083】
レーザー光は、半導体レーザーから発せられて、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴン)等により感光体301の表面を、感光体301の回転軸方向に走査する。このようにして形成された潜像が、現像装置304の現像スリーブ304a上に供給された本発明の現像剤により現像され、トナー像が形成される。潜像の現像時には、電圧印加機構(図示せず)から現像スリーブ304aと感光体301の間に、直流電圧又は直流電圧に交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
【0084】
一方、紙等の転写媒体308が、給紙機構(図示せず)から給送され、上下一対のレジストローラ(図示せず)で画像先端と同期をとって感光体301と転写装置305との間に給送され、トナー像が転写される。このとき、転写装置305には、転写バイアスとして、トナーが帯電している極性と反対の極性の電位が印加されることが好ましい。その後、転写媒体308は、感光体301より分離され、転写像が得られる。
【0085】
また、感光体301上に残存するトナーは、クリーニング装置306のクリーニングブレード306aにより、クリーニング装置306内のトナー回収室306bへ回収される。
【0086】
画像形成装置は、現像装置304を複数配置し、転写媒体308上へトナー像を順次転写した後、熱等によってトナーを定着する装置であってもよく、一端中間転写媒体上へ複数のトナー像を転写し、これを一括して転写媒体308に転写した後、定着する装置であってもよい。
【0087】
図3に、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す。本発明のプロセスカートリッジは、感光体301、帯電装置302、現像装置304、クリーニング装置306等の構成要素のうち、少なくとも感光体301及び現像装置304を含む構成要素を一体に結合して構成され、複写機、プリンター等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成される。このとき、現像装置においては、本発明の現像剤を用いて現像が行なわれる。
【実施例】
【0088】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明はここに例示される実施例に限定されるものではない。
【0089】
以下、本発明を実施例及び比較例を用いて説明する。ただし、部は、重量部を表わす。
(キャリア製造例1)
シリコーン樹脂SR2411(東レダウコーニングシリコーン社製)100部及びアクリル樹脂50部を固形分が20重量%となるようにトルエンで希釈した混合液に、NH(CHSi(OCH)を1.5部添加し、さらにトルエンを150部添加して被覆層塗布液1を得た。
【0090】
次に、流動床型コーティング装置を用いて、被覆層塗布液1を、80℃の雰囲気下で芯材粒子1(表1参照)に50g/分で塗布した。さらに、200℃で2時間加熱して、被覆層の平均膜厚が0.6μmのキャリアAを得た。被覆層の膜厚は、キャリアを破砕し、断面を走査型電子顕微鏡で観察することにより、測定した。
【0091】
【表1】


(キャリア製造例2)
50部のシリコーン樹脂SR2411及びアクリル樹脂100部を固形分が20重量%となるようにトルエンで希釈した混合液に、NH(CHSi(OCH)を1.5部添加し、さらにトルエンを150部添加して被覆層塗布液2を得た。
【0092】
次に、被覆層塗布液2を用いた以外は、キャリア製造例1と同様にして、被覆層の平均膜厚が0.6μmのキャリアBを得た。
(キャリア製造例3)
95部のシリコーン樹脂SR2411及びアクリル樹脂5部を固形分が20重量%となるようにトルエンで希釈した混合液に、NH(CHSi(OCH)を1.5部添加し、さらにトルエンを150部添加して被覆層塗布液3を得た。
【0093】
次に、被覆層塗布液2を用いた以外は、キャリア製造例1と同様にして、被覆層の平均膜厚が0.6μmのキャリアCを得た。
(キャリア製造例4〜7)
芯材粒子2〜5(表1参照)を用いた以外は、キャリア製造例2と同様にして、それぞれ被覆層の平均膜厚が0.6μmのキャリアD〜Gを得た。
(キャリア製造例8)
100部のシリコーン樹脂SR2411及びアクリル樹脂50部を固形分が20重量%となるようにトルエンで希釈した混合液に、比表面積1270m/gの導電性カーボンを12部添加し、さらにトルエンを150部添加し、ホモジナイザーで30分間分散させて被覆層塗布液4を得た。
【0094】
被覆層塗布液4を用いた以外は、キャリア製造例1と同様にして、被覆層の平均膜厚が0.6μmのキャリアHを得た。
(キャリア製造例9)
100部のシリコーン樹脂SR2411及びアクリル樹脂50部を固形分が20重量%となるようにトルエンで希釈した混合液に、平均粒子径が0.3μmのアルミナ粒子を15部添加し、さらにトルエンを150部添加し、ホモジナイザーで30分間分散させて被覆層塗布液5を得た。
【0095】
被覆層塗布液5を用いた以外は、キャリア製造例1と同様にして、被覆層の平均膜厚が0.6μmのキャリアIを得た。
(キャリアAに対応するサンプルの作成)
100部のシリコーン樹脂SR2411及びアクリル樹脂50部を固形分が20重量%となるようにトルエンで希釈した混合液に、NH(CHSi(OCH)を1.5部添加し、さらにトルエンを150部添加した。この液をスライドガラス上に膜厚が10μmになるように塗布し、200℃、2時間で加熱処理して、キャリアAに対応するサンプルを作成した。
(キャリアBに対応するサンプルの作成)
50部のシリコーン樹脂SR2411及びアクリル樹脂100部を固形分が20重量%となるようにトルエンで希釈した混合液に、NH(CHSi(OCH)を1.5部添加し、さらにトルエンを150部添加した。この液をスライドガラス上に膜厚が10μmになるように塗布し、200℃、2時間で加熱処理して、キャリアBに対応するサンプルを作成した。
(キャリアCに対応するサンプルの作成)
95部のシリコーン樹脂SR2411及びアクリル樹脂5部を固形分が20重量%となるようにトルエンで希釈した混合液に、NH(CHSi(OCH)を1.5部添加し、さらにトルエンを150部添加した。この液をスライドガラス上に膜厚が10μmになるように塗布し、200℃、2時間で加熱処理して、キャリアCに対応するサンプルを作成した。
(キャリアD〜Gに対応するサンプルの作成)
50部のシリコーン樹脂SR2411及びアクリル樹脂100部を固形分が20重量%となるようにトルエンで希釈した混合液に、NH(CHSi(OCH)を1.5部添加し、さらにトルエンを150部添加した。この液をスライドガラス上に膜厚が10μmになるように塗布し、200℃、2時間で加熱処理して、キャリアD〜Gに対応するサンプルを作成した。
(キャリアH、Iに対応するサンプルの作成)
100部のシリコーン樹脂SR2411及びアクリル樹脂50部にトルエンを750部添加した。この液をスライドガラス上に膜厚が10μmになるように塗布し、200℃、2時間で加熱処理して、キャリアH、Iに対応するサンプルを作成した。
(弾性変形率及びユニバーサル硬さの評価方法及び評価結果)
キャリアA〜Iに対応するサンプルの弾性変形率ηHU及びユニバーサル硬さHUを、フィッシャースコープH100Cを用いて測定した。測定には、ビッカース圧子を用い、最大荷重9.8mNの条件で行った。表2に評価結果を示す。
【0096】
【表2】


(キャリアの電気抵抗率の評価方法及び評価結果)
キャリアA〜Iをそれぞれセルに溢れるまで入れた後、セルを20回タッピングし、非磁性の水平なヘラを用いてセルの上端に沿って一回の操作で平らに掻き取ることにより、充填した。次に、図1の抵抗測定セルを用いて、以下のようにして評価した。表面積2cm×4cmの電極102a及び電極102bを電極間距離が2mmとなるように収容したフッ素樹脂製のセル101にキャリア103を充填し、両極間に100V(又は500V)の直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329A(4329A+LJK 5HVLVWDQFH OHWHU;横川ヒューレットパッカード社製)を用いて直流抵抗を測定し、電気抵抗率R(Ω・cm)を算出した。表3に評価結果を示す。
【0097】
【表3】


(トナー製造例)
ポリエステル樹脂100部、キナクリドン系マゼンタ顔料3.5部及び含フッ素4級アンモニウム塩4部を、ブレンダーを用いて混合した後、2軸式押出し機を用いて溶融混練した。放冷後、カッターミルを用いて粗粉砕し、ジェット気流式微粉砕機を用いて微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して、重量平均粒径6.8μm、真比重1.20のトナー母粒子を得た。
【0098】
さらに、トナー母粒子100部に対して、疎水性シリカ微粒子R972(日本アエロジル社製)0.8部を加え、ヘンシェルミキサーで混合して、トナーを得た。
(実施例1)
100部のキャリアAにトナー9.7部を加えて、ボールミルで20分間攪拌して、現像剤を作成した。キャリアに対するトナーの被覆率は50%であった。
【0099】
なお、キャリアに対するトナーの被覆率は、以下の式で算出される。
被覆率(%)=(Wt/Wc)×(ρc/ρt)×(Dc/Dt)×(1/4)×100
ここで、Wtは、トナーの重量(g)であり、Wcは、キャリアの重量(g)であり、ρcは、キャリアの真密度(g/cm)であり、ρtは、トナーの真密度(g/cm)であり、Dcは、キャリアの重量平均粒径(μm)であり、Dtは、トナーの重量平均粒径(μm)である。
(実施例2〜8、比較例1)
キャリアを表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、現像剤を作成した。
(画像形成方法)
実施例1〜8及び比較例1の現像剤を用いて画像形成を行い、その画像品質を評価した。なお、画像形成には、デジタルカラー複写機・プリンター複合機イマジオカラー5000(リコー社製)を使用し、現像条件は、以下の条件を用いた。
・現像ギャップ(感光体−現像スリーブ):0.4mm
・ドクターギャップ(現像スリーブ−ドクター):0.7mm
・感光体線速度:245mm/秒
・現像スリーブ線速度/感光体線速度:1.5
・書き込み密度:600dpi
・帯電電位(Vd):−750V
・画像部(ベタ原稿)にあたる部分の感光後の電位:−100V
・現像バイアス:直流バイアス成分:−500V/交流バイアス成分:2KHz、−100V〜−900V、50%duty
(画像の評価方法及び評価結果)
画像の評価に採用した試験方法及び評価基準を以下に示す。
(1)画像濃度
上記現像条件における、30mm×30mmのベタ部の中心をX−Rite938分光測色濃度計を用いて5個所測定し、平均値を算出した。
(2)粒状度
下記の式で定義された粒状度(明度範囲:50〜80)を測定した。
【0100】
粒状度=exp(aL+b)∫(WS(f))1/2・VTF(f)df
ここで、Lは、平均明度であり、fは、空間周波数(cycle/mm)であり、WS(f)は、明度変動のパワースペクトラムであり、VTF(f)は、視覚の空間周波数特性であり、a及びbは、係数である。なお、粒状度は、0以上0.1未満を◎(大変良好)、0.1以上0.2未満を○(良好)、0.2以上0.3未満を△(使用可能)、0.3以上を×(使用不可)として、判定した。
(3)地汚れ
画像上の地肌部の汚れを目視で評価した。なお、大変良好であるものを◎、良好であるものを○、不良であるものを×として、判定した。
(4)キャリア付着
帯電電位(Vd)を−750V、現像バイアス(Vb)を直流−400Vに固定し、地肌部(未露光部)を現像し、感光体ドラムから粘着テープで転写して、30cmに付着したキャリアの個数をカウントして、キャリア付着の評価を行った。なお、大変良好であるものを◎、良好であるものを○、不良であるものを×として、判定した。
(5)2万枚ランニング後のキャリア付着
トナーを補給しながら画像面積率6%の文字画像チャートで2万枚の通紙ランニングを行った現像剤について、(4)と同じ方法でキャリア付着を評価した。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明におけるキャリアの電気抵抗率の測定に用いる抵抗測定セルの斜視図である。
【図2】本発明で用いられる画像形成装置の一例を示す図である。
【図3】本発明のプロセスカートリッジの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0102】
101 セル
102a、102b 電極
103 キャリア
301 感光体
302 帯電装置
303 像露光系
304 現像装置
304a 現像スリーブ
305 転写装置
306 クリーニング装置
306a クリーニングブレード
306b トナー回収室
307 除電ランプ
308 転写媒体




 

 


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