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画像形成装置 - 株式会社リコー
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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−4117(P2007−4117A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2006−2391(P2006−2391)
出願日 平成18年1月10日(2006.1.10)
代理人 【識別番号】100084250
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 隆夫
発明者 小俣 安国
要約 課題
両面の未定着画像を乱すことなく高品質な画像を形成する画像形成装置を提供する。

解決手段
第2画像形成ユニット61からの第2画像を第2像担持ベルト31に担持させる第2像担持ユニット30と、第1及び第2転写ステーションの間に記録体Pを供給かつ搬送させる搬送手段42A,45を含む記録体搬送路43Aを備える画像形成装置において、耐熱ベルトである第2像担持ベルト31は記録体搬送路43A及び定着装置63にまで延び、そして記録体Pの種類に応じて速度制御される。
特許請求の範囲
【請求項1】
第1画像形成ユニットからの第1画像を第1像担持ベルトに担持させる第1像担持ユニットと、第2画像形成ユニットからの第2画像を第2像担持ベルトに担持させる第2像担持ユニットと、前記第1及び第2像担持ユニットが担持する前記第1画像と前記第2画像を記録体の第1の面に転写させるための第1転写手段を含む第1転写ステーションと、前記記録体の第2の面に転写させるための第2転写手段を含む第2転写ステーションと、前記第1及び第2転写ステーションの間に前記記録体を供給かつ搬送させる搬送手段を含む記録体搬送路を備える画像形成装置において、耐熱ベルトである前記第2像担持ベルトは前記記録体搬送路及び定着装置にまで延び、そして前記記録体の種類に応じて速度制御されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1像担持ベルト及び前記第2像担持ベルトは単独で駆動することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2像担持ベルトは、坪量104.7g/m2以上の前記記録体において、その速度を減速することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2像担持ベルトは、坪量104.7g/m2以上の前記記録体において、その速度を望ましくは1/2にすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第2像担持ベルトの速度切り換えは、前記記録体が前記第2の転写手段を通過した後であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第2像担持ベルトは、最大画像長以上である前記第2の転写手段から定着ニップまでの距離Xを有する搬送部を備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第2の像担持ベルトの表面粗さは(Rz)10μ以下であること特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第2の像担持ベルトの表面にコート層を持たせることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第2の像担持ベルトを冷却する冷却手段を備えることを特徴とする請求項1項記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記記録体の片面のみに画像を得る場合と前記記録体の両面に画像を得る場合に対応して、前記定着手段の温度を変更することを特徴とする請求項1項記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記第2の像担持ベルトループ内に配置した冷却手段、及び前記ベルトループ外に配置した冷却手段は、個別に温度制御可能であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記定着装置における定着ローラの両者は熱源を持つことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記記録体搬送路における記録体の搬送方向上流に、前記記録体搬送路とほぼ同じ給紙供給面から前記記録体を供給可能な給紙装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記記録体搬送路は給紙部の給紙面から定着ニップまでほぼ同一面であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項15】
第1転写ステーションより上流に構成した平面の前記記録体搬送路に、前記記録体のレジストレ−ション整合手段を配備し、整合後に前記記録体への画像を得させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記第1転写ステーションと第2転写ステーションにおいて、前記第1中間転写ベルトと第2中間転写ベルトが非接触であり、それぞれの転写ステーションに配備される転写手段のうち、記録体搬送方向において上流に配備した転写手段には、バイアス印加可能の転写ローラを採用したことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項17】
使用するトナーの平均円形度は0.90〜0.99であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項18】
使用するトナーのDv/Dnは1.05〜1.30であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体に形成されたトナー画像を転写紙等の記録体に転写し、転写トナー像を定着する定着装置を含んでいる画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来では、記録体(転写紙)の表裏両面に画像を記録させる方式として、一度定着装置を通過させた記録体を反転させ、再度転写紙の別の面にトナーを転写させ定着させる方式が一般的に使用されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0003】
ところが、この方式では、記録体の搬送方向切り換えや、一度記録体が定着装置を通って加熱・加圧されることによって記録体にカールが発生するため、搬送の信頼性確保に多くの課題を有している。
【0004】
このような不具合を解消する方式として、例えば、特許文献1に開示されたものがある。この方式は記録体の両面にトナー像を形成した後、1回で定着を行うものである。
【0005】
詳細には、感光体上に形成した第1の画像を第1の転写手段で転写ベルトに転写し、次いで、感光体上に形成した第2の画像を第1の転写手段で記録体の一面に転写する。その後、転写ベルト上の第1の画像を第2の転写手段で記録体の他面に転写することで記録体の両面に画像を転写し、定着するものである。
【0006】
しかし、特許文献1の方式では、未定着の画像を持った記録体の先端が転写ベルトから搬出されて定着装置に搬入されるまで、記録体の先端がフリーの状態になるため、未定着のトナー像が乱れてしまう。
【0007】
このため、特許文献2のように記録体の両面にトナー像を転写した後、定着装置に記録体を搬送するものにおいて、その搬送路に拍車を設置して未定着のトナー像の乱れを防止するようにすることが考えられる。
【特許文献1】特開平1−209470号公報
【特許文献2】特開平10−142869号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このようにした場合には、未定着のトナー像を担持した記録体を定着装置まで搬送する拍車が経時的にトナーで汚れ、画像にそのトナーが移り、結果として、画像品質を劣化させてしまう。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、両面の未定着像を画像劣化なく定着部に搬送するために、像担持体を搬送部材と兼用して定着装置の定着ニップまで記録体を像担持体に密着させて搬送ることによって両面の未定着画像を乱すことなく高品質な画像を形成する画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、第1画像形成ユニットからの第1画像を第1像担持ベルトに担持させる第1像担持ユニットと、第2画像形成ユニットからの第2画像を第2像担持ベルトに担持させる第2像担持ユニットと、第1及び第2像担持ユニットが担持する第1画像と第2画像を記録体の第1の面に転写させるための第1転写手段を含む第1転写ステーションと、記録体の第2の面に転写させるための第2転写手段を含む第2転写ステーションと、第1及び第2転写ステーションの間に記録体を供給かつ搬送させる搬送手段を含む記録体搬送路を備える画像形成装置において、耐熱ベルトである第2像担持ベルトは記録体搬送路及び定着装置にまで延び、そして記録体の種類に応じて速度制御される画像形成装置である。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、第1像担持ベルト及び第2像担持ベルトは単独で駆動することを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、第2像担持ベルトは、坪量104.7g/m2以上の記録体において、その速度を減速することを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、第2像担持ベルトは、坪量104.7g/m2以上の記録体において、その速度を望ましくは1/2にすることを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、第2像担持ベルトの速度切り換えが、記録体が第2の転写手段を通過した後であることを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、第2像担持ベルトが、最大画像長以上である第2の転写手段から定着ニップまでの距離Xを有する搬送部を備えることを特徴とする。
【0016】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、第2の像担持ベルトの表面粗さが(Rz)10μ以下であることを特徴とする。
【0017】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、第2の像担持ベルトの表面にコート層を持たせることを特徴とする。
【0018】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、第2の像担持ベルトを冷却する冷却手段を備えることを特徴とする。
【0019】
また、請求項10に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、記録体の片面のみに画像を得る場合と記録体の両面に画像を得る場合に対応して、定着手段の温度を変更することを特徴とする。
【0020】
また、請求項11に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、第2の像担持ベルトループ内に配置した冷却手段、及びベルトループ外に配置した冷却手段が、個別に温度制御可能であることを特徴とする。
【0021】
また、請求項12に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、定着装置における定着ローラの両者は熱源を持つことを特徴とする。
【0022】
また、請求項13に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、記録体搬送路における記録体の搬送方向上流に、記録体搬送路とほぼ同じ給紙供給面から記録体を供給可能な給紙装置を備えることを特徴とする。
【0023】
また、請求項14に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、記録体搬送路が給紙部の給紙面から定着ニップまでほぼ同一面であることを特徴とする。
【0024】
また、請求項15に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、第1転写ステーションより上流に構成した平面の記録体搬送路に、記録体のレジストレ−ション整合手段を配備し、整合後に記録体への画像を得させることを特徴とする。
【0025】
また、請求項16に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、第1転写ステーションと第2転写ステーションにおいて、第1中間転写ベルトと第2中間転写ベルトが非接触であり、それぞれの転写ステーションに配備される転写手段のうち、記録体搬送方向において上流に配備した転写手段には、バイアス印加可能の転写ローラを採用したことを特徴とする。
【0026】
また、請求項17に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、使用するトナーの平均円形度が0.90〜0.99であることを特徴とする。
【0027】
また、請求項18に記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、使用するトナーのDv/Dnが1.05〜1.30であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、両面の未定着像が定着部まで第2像担持ベルトから離れないため未定着像を乱すことなく高画質の画像形成装置が提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明が適用される画像形成装置の内部の構成を示した略中央断面図である。図1に示す画像形成装置本体6の内部には、記録体搬送路43Aを境にして、上部に矢印方向に無端移動する第1像担持ベルト21を備えた第1像担持体ユニット20を、下部に矢印方向に無端移動する第2像担持ベルト31を備えた第2像担持体ユニット30を配備している。
【0030】
第1像担持ベルト21の上部張架面には、4個の第1画像形成ユニット60Y,60C,60M,60Kが、第2像担持ベルト31の傾斜した張架面には、4個の第2画像形成ユニット61Y,61C,61M,61Kが配備されている。
【0031】
これら第1及び第2画像形成ユニット20,30の番号に添えたY,C,M,Kは、扱うトナーの色と対応させているもので、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタ、Kはブラックを意味している。
【0032】
第1及び第2画像形成ユニット20,30に備えられ、第1像担持ベルト21と第2像担持ベルト31とともに回転する感光体1に対しても同じ意味合いでY,C,M,Kを添えている。なお感光体1Yから1Kは同間隔で配置され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ第1及び第2像担持ベルト21,31との張架部の一部と接触する。
【0033】
画像形成装置6の上面に備えた操作・表示ユニット9には、キーボード等が備えてある。このキーボード等によって画像形成のための条件などを入力し、装置の状態等を表示部に表示し、操作者と画像形成装置との間の情報交換を容易なものとする。符号7で示すのは原稿読み取り装置、8は追加設置可能の給紙装置である。
【0034】
画像形成装置6内部に備える廃トナー収納部(図示せず)は、画像形成ユニット60,61のクリーニング装置2、及び像担持ベルトのクリーニング装置20Aと30Aと連結されており、一括して廃トナーや紙粉等の異物を回収して収納する。
【0035】
上記のクリーニング装置(2、20A,30A)に大容量の廃トナー収納部を備えないため、各クリーニング装置が小型にでき、さらに廃トナーの廃棄の操作性も良好となっている。満杯センサ(図示せず)を使って廃トナー収納部内のトナー廃棄、あるいは容器交換などの警告を発する。また、画像形成装置6内部に備える電装・制御装置48には、各種電源や制御基板などが板金フレームに保護され収納されている。
【0036】
各感光体の表面は除電装置Q(図2、図3)による残留電位の除電作用が行なわれて次の作像・転写工程に備える。除去されたトナー、紙粉等の異物は、回収手段2cにより、回収部(図示せず)に送られる。
【0037】
図2は、画像形成のための一方の主要部である第1画像形成ユニットの構成を示す拡大図である。第1像担持体ユニット20において、扱うトナーの色は異なるが、第1画像形成ユニット60Y,60C,60M,60Kの構成は同じであるので、代表として第1画像形成ユニット60の構成を説明する。
【0038】
図2において、円筒状の感光体1は、画像形成装置6(図1)の動作時に、図示してない駆動源により矢印方向に回転するように回転可能に支持されている。感光体1の周囲には、静電写真プロセスにしたがい帯電手段であるスコロトロンチャージャ3、露光装置4、現像装置5、クリーニング装置2、光除電装置Q等の作像部材や電位センサS1、画像センサS2が配設されている。
【0039】
感光体1は、例えば、直径30〜120mm 程度のアルミニウム円筒表面に光導電性物質である有機感光層(OPC)を形成したものである。アモルファスシリコン(a−Si)層を形成した感光体も採用可能である。
【0040】
またベルト状の感光体も採用できる。クリーニング装置2は、クリーニングブラシ2a、クリーニングブレード2b、回収部材2cを備え、感光体表面に残留するトナー等の異物を除去及び回収する。
【0041】
露光装置4は、色毎の画像データ対応の光を、帯電手段3によって一様に帯電済みの各感光体1の表面に走査し、静電潜像を形成する。図示例の露光装置4は、発光素子としてLED(発光ダイオード)アレイと結像素子からなる露光装置としている。
【0042】
しかしながら、レーザ光源、ポリゴンミラー等を用い、形成すべき画像データに応じて変調したビーム光によるレーザスキャン方式の露光装置も採用できる。また、帯電手段として、スコロトロンチャージャ3のほかに、感光体1の表面に接触させるタイプ、例えば、帯電ローラも採用できる。
【0043】
本実施の形態の現像はトナーとキャリヤからなる2成分現像剤を採用している現像方式である。負荷電の感光体1に対しレーザビームにより各感光体1の表面に形成された色毎の静電潜像は、感光体1及び帯電極性と同極性(マイナス極性)の所定の色のトナーで現像され、顕像となる。いわゆる反転現像が行なわれる。
【0044】
現像装置5には、トナーとキャリヤの攪拌及び搬送用のスクリュー5cや5dが備えてある。現像装置5が画像形成装置6に装着されているとき、上記トナー補給手段の一端が、スクリュー5dの一部に接続されている。
【0045】
トナーはスクリュー5cにより矢印方向に回転する現像ローラ5aに供給されるが、現像ローラ5a表面のトナー層の厚みは、ブレード5bにより、所定の厚みになるように規制される。
【0046】
現像ローラ5aはステンレスやアルミニウム製の円筒で、回転可能にかつ感光体1との距離が正規に確保されるように現像装置5のフレームに支持され、内部には所定の磁力線を構成するように図示してないマグネットが備えられる。
【0047】
なお、電位センサS1及び画像センサS2は、感光体表面の露光後の表面電位と、現像工程後の感光体表面に付着しているトナーの濃度が適切なものであるかどうかを検知し、適宜作像条件の設定、制御のために図示してない制御手段に情報を送り出す。
【0048】
使用するトナーの平均円形度は0.90〜0.99である。とくに、高画質を得るためにトナーの球形化が求められており、トナーの球形化は転写紙との接触面積が小さいことから、転写紙の搬送に大きく影響し、改善が求められる。
【0049】
トナーは特定の形状と形状の分布を有することが重要である。平均円形度が0.90未満で球形から離れた不定形の形状のトナーでは満足した転写性や塵のない高画質が得られない。
【0050】
また、平均円形度が0.99を越えた場合、ブレードクリーニングなどを採用しているシステムでは、感光体上及び転写ベルトなどのクリーニング不良が発生し、画像上の汚れを引き起こすようになる。
【0051】
使用するトナーの形状係数SF−1を120〜180に、形状係数SF−2を120〜190にすることができる。また、使用するトナーのDv/Dnを1.05〜1.30にすることができる。
【0052】
本発明において、使用するトナーはDv(体積平均粒径)/Dn(個数平均粒径)が1.05〜1.30である。ここで、Dvは体積平均粒径(μm)、Dnは個数平均粒径(μm)である。
【0053】
Dv/Dnが1.05より小さい場合、2成分現像剤では、現像装置における長期の攪拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させたり、1成分現像剤として用いた場合には、現像ローラへのトナーのフィルミング、またはトナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着を発生し易くする。また、Dv/Dnが1.30よりも大きい場合も同様である。
【0054】
さらに、Dv/Dnが1.05より小さい場合には、トナーの挙動の安定化、帯電量の均一化の面から好ましい。しかし、細線部分を小サイズ粒子で現像、一方、ベタ画像を、大サイズ粒子を中心に現像するといったトナー粒径による機能分離ができにくくなるため、好ましくない。
【0055】
図3は画像形成のための他方の主要部である第2画像形成ユニットの構成を示す拡大図である。第2像担持体ユニット30に使われる第2の画像形成ユニット61Y〜61Kについても、代表して第2の画像形成ユニット61として、図3により説明する。
【0056】
図3に示した第2の画像形成ユニット61は、第1の画像形成ユニット60と構成部材が同じであるが、図3のものと比べ感光体1の回転方向が異なっている。しかし、図中の矢印で示す感光体1の回転軸1aを通るy軸に対し互いに対称の形をしている。
【0057】
図1に示すように、像担持体としての第1像担持ベルト21は、複数のローラ23,24,25、26(2個)、27、28、29により支持されて矢印方向に走行し、第1の画像形成ユニット60Y〜60Kにおける感光体1Y,1C,1M,1Kの下部に設けられている。
【0058】
この第1像担持ベルト21は無端状で、各感光体の現像工程後の一部が接触するように張架かつ配置されている。また第1像担持ベルト21の内周部には各感光体1Y,1C,1M,1Kに対向させて1次転写ローラ22が設けられている。
【0059】
第1像担持ベルト21の外周部には、ローラ23に対向する位置にクリーニング装置20Aが設けられている。このクリーニング装置20Aは像担持ベルトベルト21の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去るために設けられる。上記の第1像担持ベルト21に関連する部材は、第1像担持体ユニット20として一体的に構成してあり、画像形成装置6に対して着脱が可能となっている。
【0060】
像担持体としての第2像担持ベルト31は、複数のローラ33、34、35、36(2個)、37、38(2個)により支持されて矢印方向に走行し、かつ第2の画像形成ユニット61Y〜61Kにおける感光体1Y,1C,1M,1Kに接触して設けられている。
【0061】
この第2像担持ベルト31は無端状で、各感光体の現像工程後の一部が接触するように張架かつ配置されている。第2像担持ベルト31の内周部には各感光体1Y,1C,1M,1Kに対向させて1次転写ローラ32が設けられている。
【0062】
この第2像担持ベルト31は無端状で、定着装置63まで延びてこれを含めた構成になっている。また、前記第2の転写ステーションを通過した記録体をこの記録体の搬送方向下流に備えた定着装置63における定着ニップまで、平面状態を保って搬送させる搬送機能も備えている。
【0063】
これは両面の未定着像を乱すことなく転写部から定着部まで送ることを目的にしている。その搬送機能の長さX(後述する第2の転写ステーションから定着手段のニップまでの距離)は最大印刷画像長さ以上確保している。各感光体の現像工程後の一部が接触するように張架かつ配置されている。
【0064】
このように、第2像担持ベルト31は、第2の転写手段47から定着ニップまでの距離Xを最大画像長以上有する搬送部を備えている。これにより定着ニップから第2の転写手段47までの距離を最大画像長さにすることで転写後記録体先端が定着ニップ突入前に切り換えができる。
【0065】
第2像担持ベルト31の内周部には各感光体1Y,1C,1M,1Kに対向させて1次転写ローラ32が設けられている。第2像担持ベルト31の外周部には、定着装置63で熱せられた第2像担持ベルト31を冷却する冷却ローラ62及びローラ33に対向する位置にクリーニング装置30Aが設けられている。
【0066】
このクリーニング装置30Aは、第2像担持ベルトベルト31の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。冷却ローラ62はヒートパイプを使用している。上記の第2像担持ベルト31に関連する部材は、第2像担持体ユニット30として一体的に構成してあり、画像形成装置6に対し着脱が可能となっている。
【0067】
次に、像担持ベルトの構成、材質について説明する。像担持ベルト21,31は、例えば、基体の厚さが50〜600μm の樹脂フィルム或いはゴムを基体とするベルトである。このベルトは、各感光体1が担持するトナー像を、1次転写ローラ22,32に印加するバイアスにより静電的にベルト表面に転写し得る抵抗値を有する。
【0068】
かかる像担持ベルトは、1つの実施の形態として、ポリイミドにカーボンを分散し、その体積抵抗値を、106〜1012Ωcm程度に調整したものである。ベルトの走行を安定させるためのベルト寄り止めリブを、ベルト片側あるいは両側端部に設けてある。
【0069】
また、像担持ベルト31はトナーの離型性を得るために表面にPFAのコート層を備えている。第2像担持ベルト31の材質は、上述したように、ポリイミドにすることができる。ポリイミドは耐熱材であるため定着装置に応用できる。
【0070】
1次転写ローラの構成について説明する。1つの実施の形態として、1次転写ローラ22,32は芯金である金属ローラの表面に、導電性ゴム材料を被覆したもので、芯金部に、図示してない電源からバイアスが印加される。導電性ゴム材料はウレタンゴムにカーボンが分散され、体積抵抗105Ωcm程度に抵抗が調整されている。
【0071】
ブラックトナーだけによるモノクロ記録も可能である。このような場合にあっては、使用されない感光体が存在する。そこで使用されない感光体1Y,1C,1Mあるいは現像装置5を稼動させないだけでなく、これら使用されない感光体と像担持ベルト21あるいは31とを非接触に保つための機構を備えている。
【0072】
本実施の形態では、ローラ26と1次転写ローラ22を支持する内部フレーム(図示せず)を設けて置く。この内部フレームは或る点を中心に回動可能に支持され、感光体1から遠ざかる方向に回動させられる。
【0073】
これによって、感光体1Kだけが像担持ベルト21あるいは31と接触して、作像工程を実行することにより、ブラックトナーによるモノクロ画像を作成することができる。感光体1の寿命向上の点で有利である。
【0074】
さらに、上記第1像担持ベルト21の外周で、支持ローラ28の近傍には、第1の2次転写ローラ46が設けてある。2次転写ローラ46は芯金である金属ローラの表面に、導電性ゴムを被覆したものである。この芯金に図示してない電源からバイアスが印加される。上記ゴムにはカーボンが分散されており、体積抵抗は107Ωcm程度に抵抗が調整されたものである。
【0075】
第1像担持ベルト21と2次転写ローラ46の間に用紙(以下、記録体P)を通過させながら、第1の2次転写ローラ46にバイアスを印加することで第1像担持ベルト21が担持するトナーによる画像が記録体Pに転写される。
【0076】
上記第2像担持ベルト31の外周で、支持ローラ34の近傍には、第2の2次転写手段である転写チャージャ47が設けてある。転写チャージャ47は公知のタイプで、タングステンや金の細い線を放電電極とし、ケーシング(図示せず)で保持し、放電電極に図示してない電源から転写電流が印加される。
【0077】
像担持ベルト31と転写チャージャ47の間に用紙Pを通過させながら、転写電流を印加することで第2像担持ベルト31が担持するトナーによる画像が用紙Pに転写される。上記転写ローラ46と転写チャージャ47に印加される転写電流の極性はともにトナーの極性と逆のプラス極性である。
【0078】
画像形成装置6の右側には記録体を供給可能に収納した給紙装置40が配備されている。複数段、例えば上段に大量の記録体を収納した給紙装置(トレイ)40a、その下方に3段の給紙カセット40b,40c,40dがそれぞれ紙面に対し直角手前側(操作面側)に引き出し可能に配設されている。
【0079】
これらの給紙トレイ40aや給紙カセット40b,40c,40d内に収納された用紙Pのうち、最上位置の記録体(用紙)Pは、対応する給紙・分離手段41A〜41Dにより選択的に給紙、分離され、確実に1枚だけが複数の搬送ローラ対42Bにより記録体搬送経路43Bや43Aに送られる。
【0080】
横方向の寸法を抑えた画像形成装置を提供するために、記録体搬送路43Aをほぼ水平に構成し、転写搬送路を境にして第1像担持ユニット20と第2像担持ユニット30とを上下に配備し、水平投影面上で重なる状態に配備する。
【0081】
記録体搬送路43Aの上方に第1像担持ユニット20を配備し、この第1像担持ユニット20における第1像担持ベルト21を水平方向に長く張架し、受像面をこの第1像担持ベルト21の張架面のうち、上方の張架面に構成する。
【0082】
記録体搬送路43Aを境に上方には第1像担持ベルト(中間転写ベルト)21を平坦にするよう、水平方向に長く張架し、下方には縦長で傾斜した1次転写面を有する第2中間転写ベルト31を配備するレイアウトとしている。
【0083】
したがって、画像形成装置の高さ寸法が抑えられ、記録体搬送路43Aの高さも或る程度高い位置となり、ジャムした記録体の処理時、かがむことなく楽に処理できる。また縦長の第2中間転写ベルト31の範囲に、給紙装置が設置可能となり、記録体の収容枚数が多くできる。
【0084】
記録体搬送路43Aにおける記録体Pの搬送方向上流に、この記録体搬送路43Aとほぼ同じ給紙供給面から記録体Pを供給可能な給紙装置40aを備えるようにする。これによりストレートの記録体搬送経路となり、高剛性の記録体Pをも供給かつ搬送でき、記録体Pの種類及び特性に広く対応できる画像形成装置を提供できる。この場合に、記録体搬送路43Aは給紙部の給紙面から定着ニップまでほぼ同一面にある。
【0085】
記録体搬送経路43Aには、2次転写位置へ記録体Pを送り出す給送タイミングを取るため、1対のレジストローラ45が設けられている。さらに記録体の搬送方向に対し直角方向の位置を正規の位置にするためのジョガー44が、記録体搬送経路43Aに設けてある。
【0086】
ジョガー44は、記録体の搬送方向に対し両側から記録体の端部に向け移動するガイド部材を備えていて、走行中の用紙の両側からガイドが記録体を一瞬押し付けることで記録体を所定の位置に整合させる。
【0087】
用紙Pは、レジストローラ対45から、第1像担持ベルト21と2次転写ローラ46で構成される第1の転写ステーションである転写領域に向けて搬送される。その後、第2像担持ベルト31と転写チャージャ47で構成される第2の転写ステーションである転写領域に向けて搬送される。
【0088】
なお、搬送ローラ対42Cを有する記録体搬送路43Cには、その搬送方向上流に設置可能な別の給紙装置8から記録体が供給可能となっている。給紙トレイ40aの最上位の記録体が給紙され、その後曲げられることなく、ほぼ水平に真直ぐ搬送されるように、給紙トレイ40aの上部給紙面は配備してある。そのため厚い記録体、剛性の高い板紙でも確実に給紙できる。
【0089】
なお、給紙トレイ40aには、多様な特性の記録体が収納されても確実に給紙できるように、バキューム機構からなるエア給紙を採用すると好都合である。図示していないが、記録体搬送路の要所には記録体を検知するためのセンサが具備されていて、記録体の存在を基準とする各種信号のトリガとしている。
【0090】
記録体搬送手段43Aの用紙搬送方向下流側には、加熱手段を有する定着装置63が設けられている。この定着装置63としては加熱ローラ63A、加熱ローラ63Bの内部に発熱体(ヒータ)を備えるタイプ、加熱されるベルトを走行させるベルト定着装置、また加熱の方式に誘導加熱を採用した定着装置などを採用できる。
【0091】
用紙両面の画像の色合い、光沢度を同じにするために、定着ローラ、定着ベルトの材質、硬度、表面性などを上下同等にしてある。また、フルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより定着条件を制御したり、用紙の種類に応じて最適な定着条件となるように、図示してない制御手段により制御される。
【0092】
定着の終了した用紙(記録体)を冷却し、不安定なトナーの状態を早期に安定させるために、冷却機能を有した冷却ローラ対62を定着後の搬送路に備えている。冷却ローラ対62としては、放熱部を有するヒートパイプ構造のローラを採用できる。
【0093】
冷却された用紙は、排紙ローラ対64により、画像形成装置6の左側に設けた排紙スタック部59に排紙、スタックさせる。この排紙スタック部59は、大量の用紙をスタック可能にするために、図示してないエレベータ機構により、スタックレベルに応じて、受け部材が上下する機構を採用している。
【0094】
なお、排紙スタック部59を通過させ、別の後処理装置に向けて記録体を搬送させることもできる。別の後処理装置としては、穴あけ、断裁、折り、綴じなど製本のための装置である。符号7で示すのは原稿読み取り装置、8は追加設置可能の給紙装置である。
【0095】
上記の構成において、用紙(記録体)Pの片面にフルカラー画像を形成する片面記録時の動作について説明する。片面記録の方法は基本的に2種類あって、選択が可能となっている。
【0096】
2種類のうちの1つは第1の像担持ベルト21に担持させた画像を記録体Pの片面に直接転写する方法である。他の方法は第2の像担持ベルト31に担持させた画像を記録体Pの片面に直接転写する方法である。
【0097】
本実施の形態では画像形成装置6の構成から、第1の像担持ベルト21に担持させた画像を記録体Pの片面に直接転写する場合には、画像が記録体Pの上面に、第2の像担持ベルト31に担持させた画像を記録体Pの片面に直接転写する場合には、画像が記録体Pの下面に形成される。
【0098】
記録すべきデータが複数の頁になる場合では、排紙スタック部59上で頁が揃うように作像順序を制御するのが好都合である。最後の頁の画像データから順に記録して頁順を揃わせるように、第1の像担持ベルト21に画像を担持させた後、用紙に転写させる方法について説明する。
【0099】
定着装置63は前記したように定着ローラ63A、63Bに発熱体を有し、片面の場合、転写面の定着ローラが稼動するよう制御される。この場合63Aが稼動される。
【0100】
画像形成装置6を稼動させると、第1の像担持ベルト21と第1の画像形成ユニット60Y〜60Kにおける感光体1Y,1C,1M,1Kが回動する。同時に第2の像担持ベルト31が回動するが、第2の画像形成ユニット61Y〜61Kにおける感光体1Y,1C,1M,1Kは第2の像担持ベルト31と離間されるとともに不回転状態にされる。
【0101】
まず、画像形成ユニット60Yによる画像形成から開始される。LED(発光ダイオード)アレイと結像素子からなる露光装置4(図2、図3参照)の作動により、LEDから出射されたイエロー用の画像データ対応の光が、帯電装置3により一様帯電された感光体1Yの表面に照射されて静電潜像が形成される。
【0102】
この静電潜像は現像ローラ5aによりイエロートナーで現像され、可視像となり、1次転写ローラ22の転写作用により感光体1Yと同期して移動する第1像担持ベルト21上に静電的に1次転写される。このような潜像形成、現像、1次転写動作が感光体1C,1M,1K側でもタイミングを取って順次同様に行われる。
【0103】
この結果、第1像担持ベルト21上には、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの各色トナー画像が、順次重なり合ったフルカラートナー画像として担持され、第1像担持ベルト21とともに矢印の方向に移動される。
【0104】
同時に給紙装置40のなかの給紙トレイ40aあるいは給紙カセット40b〜40dから、記録に使われる記録体Pがその供給のための給紙・分離手段41Aから41Dの1つにより繰り出され、搬送ローラ対42B,42Cにより記録体搬送路43Cに搬送される。
【0105】
記録体Pの先端がレジストローラ対45に咥えられない前に、ジョガー44は、用紙の搬送方向に対し両方の横方向から、記録体Pの両辺を押すように作動し、記録体Pの横方向の位置整合が図られる。
【0106】
レジストローラ対45は静止しており、記録体Pの先端はレジストローラ対45のニップに入り込んだ状態で静止するが、第1像担持ベルト21上の画像との位置が正規なものとなるように、タイミングを取ってレジストローラ対45が回転し、記録体Pを転写領域に搬送する。
【0107】
第1像担持ベルト21上のこのフルカラートナー画像は、第1像担持ベルト21と同期して搬送される記録体Pの上面に、2次転写ローラ46による転写作用を受けて転写される。2次転写ローラ46に与えられるバイアスは、トナーの帯電極性と逆のプラス極性である。
【0108】
その後、第1像担持ベルト21の表面が、ベルトクリーニング装置20Aによりクリーニングされる。また1次転写を終了した第1の画像形成ユニット60Y〜60Kにおける感光体1Y,1C,1M,1Kの表面に残留するトナー等の異物はクリーニング装置2(図2、図3)のクリーニングブラシ2a、クリーニングブレード2bにより、各感光体の表面から除去される。
【0109】
各感光体の表面は除電装置Q(図2、図3)による残留電位の除電作用が行なわれて次の作像・転写工程に備える。なお、センサS1,S2(図2、図3)は、感光体表面の露光後の表面電位と、現像工程後の感光体表面に付着しているトナーの濃度が適切なものであるかどうかを検知し、適宜作像条件の設定、制御のために図示してない制御手段に情報を送り出す。
【0110】
像担持ベルト21に重ねられて担持されていたトナー画像が転写された記録体(用紙)Pは、定着装置63の搬送ベルトにより定着装置63に向け移送される。記録体P上に重ねられていた各色のトナーは定着装置63の熱による定着作用を受け、溶融・混色されて完全にカラー画像となる。
【0111】
記録体Pの片面(上面)だけにトナーを有しているので、両面にトナーを有している両面記録時に比べ、定着に要する熱エネルギは少なくて済む。図示してない制御手段が画像に応じて定着装置63の使用する電力を最適に制御する。
【0112】
表面あるいは裏面のみの片面画像や両面画像のそれぞれに対応して、適正なエネルギ消費を行なうために、記録体Pの片面のみに画像を得る場合と記録体Pの両面に画像を得る場合とで、前記定着装置63の温度を変更する。これにより、定着装置63の制御温度を片面画像のときと両面画像のときで変えることによって適正なエネルギ消費を行なう。
【0113】
定着されたトナーも記録体P上で完全に固着するまでは、搬送路のガイド部材等に擦られ、画像が欠落したり、乱れたりする。この不具合を防止するために、冷却手段である冷却ローラ対62が作動し、トナーと記録体Pを冷却する。
【0114】
その後、排紙ローラ64により排紙スタック部59に、画像面が上向きとなって排紙される。排紙スタック部59では、作像順序は、若い頁の記録物が順次上に重ねられかつスタックされるように、プログラムされている。これによって頁順が揃う。
【0115】
排紙スタック部59は、排紙される記録体の増加にしたがって下降するので、用紙は整然と確実にスタックでき、頁順が乱れることはない。記録済みの記録体Pを排紙スタック部59に直接スタックする代わりに、穴あけ加工処理を実施するとか、ソータ、コレータや綴じ装置や折り装置など後処理装置に搬送することもできる。
【0116】
記録体Pの片面に画像を形成させる他の方法では、第1の画像形成ユニット60Y〜60Kにおける画像の形成を行なわないようにするのと、頁揃えのために若い頁の画像データから順に像形成をさせる点が異なるが、基本的には上記の片面記録の工程と同じなので、詳細を省く。
【0117】
次に、記録体Pの両面に画像を形成する両面記録時の動作について説明する。画像形成装置6に開始信号が入力されると、上記片面記録の動作で説明した第1の画像形成ユニット60Y,60C,60M,60Kで順次形成する色毎の画像を、第1像担持ベルト21に順次1次転写させる。
【0118】
第1の画像として担持させる工程とほぼ平行して、第2の画像形成ユニット61Y、61C、61M、61Kで順次形成する色毎の画像を第2像担持ベルト31に順次1次転写させ、第2の画像として担持させる工程が行なわれる。
【0119】
図1に示す構成なので、上記第1の画像と第2の画像が、記録体Pの搬送方向先端で位置的に合致するためには、第1の画像の形成開始より遅れて第2の画像の形成が開始される。また、記録体Pはレジストローラ対45で静止と再送が行なわれるので、その時間も見込んで給紙され、ジョガー44で整合される。
【0120】
レジストローラ対45はタイミングを取って用紙を第1の2次転写手段である転写ローラ46と第1の像担持ベルト21で構成された第1転写ステーションに搬送する。転写ローラ46にプラス極性の転写電流が印加され、第1像担持ベルト21から記録体Pの片面(図では上面)に画像が転写される。
【0121】
このようにして片面に画像を有した記録体Pは、転写ローラ46の搬送作用により、引き続き第2の2次転写手段である転写チャージャ47のある第2転写ステーションに送られる。そして転写チャージャ47にプラス極性の転写電流が印加されることにより、第2像担持ベルト31に予め担持されているフルカラーの第2の画像が、一括して記録体Pの下面に転写される。
【0122】
このようにして両面にフルカラートナー像が転写された記録体Pは定着装置63へと移送される。定着装置63まで記録体Pは第2の像担持ベルト31から離れることがないので未定着画像を乱すことなく定着装置63に搬送できる。
【0123】
定着装置63の熱による定着処理を受け、記録体Pの両面のトナー画像が溶融、混合される。第2の像担持ベルト31は引き続いて冷却ローラ65、クリーニング30Aを通過して次の作像に備える。記録体Pは排紙ローラ64により排紙スタック部59上に排紙される。
【0124】
表面あるいは裏面のみの片面画像や両面画像のそれぞれに対応して、適正なエネルギ消費を行なうために、第2の像担持ベルト31ループ内に配置した冷却手段62と、このベルトループ外に配置した冷却手段65を、個別に温度制御可能にする。第2の像担持ベルト31のループ内に配置した冷却手段とループ外に配置した冷却手段を個別に温度制御することで適正なエネルギ消費が得られる。
【0125】
複数の頁の記録体に両面記録する場合、若い頁の画像が下面となって排紙スタック部59にスタックされるように作像順序を制御する。すると、そこから取り出しかつ上下面を逆にしたとき、記録物は上から順に1頁、その裏に2頁、2枚目が3頁、その裏が4頁となり頁順が揃う。
【0126】
このような作像順序の制御や、定着装置に入力する電力を片面記録時より増やすなどの制御は、制御手段(図示せず)により実行される。片面記録、両面記録動作に関して、フルカラー記録を実行させる例で説明したが、ブラックトナーだけによるモノクロ記録も可能である。
【0127】
次に、厚紙印刷の場合について説明する。坪量104.7g/m2を超す厚紙印刷の場合は本定着装置では定着不足を発生させる。このため前記厚紙の場合は定着不良を防止するために装置速度を1/2に落として対応している。なお速度の切り換えは第2の転写手段47を記録体Pが越えた後に切り換えられる。
【0128】
そのとき、記録体(用紙)Pは定着装置63のニップには入っていないことが条件になり、そのため第2の転写手段47から定着装置のニップまでの距離Xを記録体Pの画像最大長さ以上確保している。
【0129】
坪量104.7g/m2以上の記録体Pは、紙種によって画像品質を落とさないように、第2像担持ベルト31の速度を1/2にする。これによって、厚紙の場合、定着装置63の速度を落とすことで十分な定着時間が得られるため、定着不良による画像品質の低下がない画像形成装置が提供できる。
【0130】
このように、紙種によって画像品質を落とさないように、第2像担持ベルト31を記録体Pの種類によって速度を制御する。これにより、紙種によって定着装置63の速度を適正化することによって画像品質(定着不良)を落とさない画像形成装置が提供できる。
【0131】
また、第2像担持ベルト31の速度切り換えは、両面の画像品質を同じにするように、記録体Pが第2の転写手段47を通過した後にする。これによって、速度の切り換えは記録体Pへの画像形成終了後に行なうことで両面の作像条件は同一であるため両面の画像品質を同じにできる。
【0132】
また、第1像担持ベルト21及び第2像担持ベルト31を単独で駆動することで速度を自由に選択できる。
【0133】
第2像担持ベルト31は耐熱ベルトである。この第2像担持ベルト31を定着装置63まで含めた構成にする。第2像担持ベルト31を耐熱ベルトにすることで定着での熱の影響を受けないため、第2像担持ベルト31を定着装置63まで含めた構成が可能になる。
【0134】
定着装置63の上下定着ローラ63A、63Bに熱源を持たせることで制御温度を片面画像の時と両面画像の時で変えることによって適正なエネルギー消費を行なうことができる。
【0135】
第2像担持ベルト31の体積抵抗値は106〜1012Ωcmである。かかる第2像担持ベルト31を中間転写ベルトとして使用する。第2像担持ベルト31に抵抗値を持たせることで感光体より画像を電気的に保持でき中間転写ベルトの役割が可能になる。
【0136】
記録体Pに転写された定着工程前の画像劣化を防止するために第2の像担持ベルト31を無端ベルト状に構成することもできる。これにより記録体Pを第2の像担持体31から離さず、重ねた状態で定着するので、定着工程前の画像劣化が防止できる。
【0137】
定着後の画像の鏡面状態及びガサツキを防止するために第2の像担持ベルト31の表面粗さは(Rz)10μ以下にすることができる。これにより定着ベルトに適度な粗さを持たすことができるので、鏡面状態及びガサツキを防止することが可能になる
【0138】
定着部でのオフセットを防止するために第2の像担持ベルト31の表面にコート層を持たせる。PFA等のフッ素樹脂の離型性コート層を施すことによってベルトへの再付着がなくなり、オフセットが防止できる。
【0139】
定着立ち上がり時間を早くしたシステムを提供するためには、第2の像担持ベルト31の厚みは50〜600μ以下にする。これによりベルトの厚みは定着の立ち上がり時間に影響し、600μ以下ならば立ち上がり時間に問題はない。
【0140】
第2の像担持ベルト31表面に転写されたトナーが熱で溶融する不具合を確実に防止するために第2の像担持ベルト31を冷却する冷却手段62,65を備えることができる。第2の像担持ベルト31の周囲に冷却手段62,65を備えることで、第2の像担持ベルト31が冷却され、その表面に転写されたトナーが熱で溶融する不具合を防止できる。
【0141】
本発明によれば、第1転写ステーションより上流に構成した平面の記録体搬送路43Aに、記録体Pのレジストレ−ション整合手段(横レジ補正ジョガー44、レジストローラ45)を配備し、整合後に記録体への画像をさせる。これにより記録体の斜行、先端レジストレーション、横方向の位置ずれがない良好な画像が得られる画像形成装置を提供できる。
【0142】
第1転写ステーションと第2転写ステーションにおいて、第1中間転写ベルト21と第2中間転写ベルト31が非接触であり、それぞれの転写ステーションに配備される転写手段のうち、記録体搬送方向において上流に配備した転写手段には、バイアス印加可能の転写ローラ46を採用する。
【0143】
これにより第1及び第2ステーションに各々の転写手段46,47を設け、第1ステーションにおいては、転写ローラ46を採用するので記録体Pの搬送を確実にでき、転写ステーションでの記録体Pの搬送が確実で、画像乱れも発生しない記録体Pへの画像転写の確実化を実現した、ワンパス両面用画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0144】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の内部の構成を示した略中央断面図である。
【図2】画像形成のための一方の主用部である第1画像形成ユニットの構成を示す拡大図である。
【図3】画像形成のための一方の主用部である第2画像形成ユニットの構成を示す拡大図である。
【符号の説明】
【0145】
1 感光体
2 クリーニング装置
2b クリーニングブレード
6 画像形成装置
20A クリーニング装置
20 第1像担持ユニット
20A クリーニング装置
21 第1像担持ベルト
30 第2像担持ユニット
30A クリーニング装置
31 第2像担持ベルト
42A 搬送手段
43A 記録体搬送路
44 レジストレ−ション整合手段(横レジ補正ジョガー)
45 搬送手段(レジストローラ)
46 第1の転写手段(第1の転写チャージャ)
47 第2の転写手段(第2の転写チャージャ)
60 第1画像形成ユニット(60Y、C、M、K)
63A、63B 定着ローラ
61 第2画像形成ユニット(61Y、C、M、K)
62 冷却手段
63 定着装置
65 冷却手段(冷却ローラ)
P 記録体(用紙)




 

 


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