米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 写真;映画 -> 株式会社リコー

発明の名称 現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3794(P2007−3794A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−183391(P2005−183391)
出願日 平成17年6月23日(2005.6.23)
代理人 【識別番号】100090103
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 章悟
発明者 青木 勝弘
要約 課題
現像同時クリーニング機能を有した現像装置における問題に鑑み、単に回収するにとどまらず回収したトナーをそのまま再使用に供することができる状態とすることができる構成を備えた現像装置を提供する。

解決手段
二成分系現像剤を用いた磁気ブラシ現像が可能な現像装置であって、二成分系現像剤に含まれるトナーによる可視像処理が行われる静電潜像を担持している潜像担持体1に対して接触状態に設けられている現像剤担持手段402と、潜像担持体1に対して非接触状態で設けられて現像剤担持体402との間で現像剤の受け渡しが可能な現像剤供給手段403とを備え、現像剤担持手段402は、潜像担持体1に対する現像剤中のトナーの供給および潜像担持体1上の転写残トナーの回収のいずれかが選択され、現像剤供給手段403は潜像担持体1から回収される転写残トナーをこれの帯電位置に向け搬送する態位と現像剤担持手段402に対する現像剤中のトナーの供給態位とを選択されることを特徴としている。
特許請求の範囲
【請求項1】
二成分系現像剤を用いた磁気ブラシ現像が可能な現像装置であって、
上記二成分系現像剤に含まれるトナーによる可視像処理が行われる静電潜像を担持している潜像担持体に対して接触状態に設けられている現像剤担持手段と、
上記潜像担持体に対して非接触状態で設けられて上記現像剤担持体との間で現像剤の受け渡しが可能な現像剤供給手段とを備え、
上記現像剤担持手段は、上記潜像担持体に対する現像剤中のトナーの供給および該潜像担持体上の転写残トナーの回収のいずれかが選択され、上記現像剤供給手段は上記潜像担持体から回収される転写残トナーをこれの帯電位置に向け搬送する態位と上記現像剤担持手段に対する現像剤中のトナーの供給態位とを選択されることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
請求項1記載の現像装置において、
上記現像剤担持体は、上記潜像担持体との接触位置で該潜像担持体と同一方向および相反する方向にそれぞれ移動可能に設けられ、上記潜像担持体と同一方向に移動する際には現像剤中のトナーを潜像担持体に供給し、相反する方向に移動する際には潜像担持体上の転写残トナーを回収して上記現像剤供給手段に向けて搬送する構成であることを特徴とする現像装置。
【請求項3】
二成分系現像剤を用いた磁気ブラシ現像が可能な現像装置であって、
上記二成分系現像剤に含まれるトナーによる可視像処理が行われる静電潜像を担持体潜像担持体に対して接触状態に設けられている現像剤担持手段と、
上記潜像担持体に対して非接触状態で設けられて上記現像剤担持体との間で現像剤の受け渡しが可能な現像剤供給手段とを備え、
上記現像剤供給手段は、上記潜像担持体および上記現像剤端手段の両者に対向した状態で設けられ、
上記現像剤担持手段は、上記潜像担持体に対して現像剤中のトナーを供給する態位と該潜像担持体上に残存する転写残トナーの回収態位とを選択可能であり、上記現像剤供給手段は、上記潜像担持体上に残存する転写残トナーの回収態位を設定され、該現像剤供給手段において回収された転写残トナーが帯電位置に向け搬送されるとともに帯電されたトナーが上記現像担持体に向け搬送されることを特徴とする現像装置。
【請求項4】
請求項3記載の現像装置において、
上記現像剤担持手段と現像剤供給手段とは、上記潜像担持体の移動方向に対して上流側に上記現像剤担持手段が位置した場合に該現像剤担持手段により潜像担持体上の転写残トナーが回収されて上記現像剤供給手段に向けて搬送されるとともに、上記現像剤供給手段により上記潜像担持体に対して二成分系現像剤中のトナーが供給される関係であることを特徴とする現像装置。
【請求項5】
請求項3記載の現像装置において、
上記現像剤担持手段と現像剤供給手段とは、上記潜像担持体の移動方向に対して上流側に上記現像剤供給手段が位置した場合に該現像剤供給手段により上記潜像担持体上に残存する転写残トナーが回収されるとともに上記現像剤担持手段に対して該現像剤供給手段から二成分系現像剤中のトナーを供給できる関係とされていることを特徴とする現像装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちの一つに記載の現像装置において、
上記潜像担持体上に残存する転写残トナーの回収に用いられる手段は、現像時と異なるバイアスを設定されることを特徴とする現像装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のうちの一つに記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項7記載の画像形成装置において、
上記潜像担持体は、表面エネルギーを低くされていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項7または8記載の画像形成装置において、
上記二成分系現像剤に含まれるトナーは、円形度が90〜97%の含有率が80%を超えるものが用いられることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項7乃至9のうちの一つに記載の画像形成装置において、
上記潜像担持体に形成される潜像の現像方式が反転現像を用いる場合には、潜像の形成条件および各手段へのバイアス印加条件として、
<VSL<V<V
ただし、V:潜像電位(露光御電位)、VSL:供給バイアス、V:現像バイアス、V:帯電電位の関係を設定されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項7乃至10のうちの一つに記載の画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジであって、
上記潜像担持体およびこれを一様帯電する帯電装置と該潜像担持体に形成された静電潜像を可視像処理する現像装置とが纏めてユニット内に配置され、画像形成装置本体に対して着脱可能に設けられていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像装置、これを用いたプロセスカートリッジおよび画像形成装置に関し、さらに詳しくは、転写残トナーの回収機能を有する現像機構に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やファクシミリあるいはプリンタさらには印刷機などの画像形成装置においては、帯電装置により一様帯電された感光体などの潜像担持体に対して画像情報に対応した静電潜像が形成され、この静電潜像がトナーなどの現像剤により可視像処理され、可視像がシートなどの記録媒体に転写されて定着されることにより複写出力が得られるようになっている。
【0003】
静電潜像の可視像処理に用いられる構成として、二成分系現像剤を用いた磁気ブラシ現像が周知である。
磁気ブラシ現像では、現像剤担持体の表面に現像剤を搬送し、現像剤をブラシ状(磁気ブラシ)に保持させて像担持体に接触させ、静電潜像が形成された像担持体と電気的バイアスが印加されたスリーブとの間の電界によってトナーが潜像面に選択的に付着することにより、現像が行われる。
上記現像剤担持体は、通常、円筒状のスリーブ(現像スリーブ)として構成され、このスリーブ表面に現像剤の穂立ちを生じさせるように磁界を形成する磁石体(磁石ローラ)をスリーブ内部に備えている。
【0004】
穂立ちの際、キャリアが磁石ローラで生じる磁力線に沿うようにスリーブ上に穂立ちすると共に、この穂立ちに係るキャリアに対して帯電トナーが付着されている。
【0005】
上記磁石ローラは、複数の磁極を有し、それぞれの磁極を形成する磁石が棒状などに構成されていて、特にスリーブ表面の現像領域部分では現像剤を立ち上げる現像主磁極を備えている。
上記スリーブと磁石ローラの少なくとも一方が動くことでスリーブ表面に穂立ちを起こした現像剤が移動するようになっており、現像領域に搬送された現像剤は上記現像主磁極から発せられる磁力線に沿って穂立ちを起こし、この現像剤のチェーン穂は撓むように潜像担持体表面に接触し、接触した現像剤のチェーン穂が潜像担持体との相対線速差に基づいて静電潜像と擦れ合いながら、トナー供給を行う。なお、現像領域とは、現像剤担持体上で磁気ブラシが立ち上がり潜像担持体と接触している範囲とする。
【0006】
通常、記録材(転写紙等)への転写後に像担持体上に残留したトナーを回収するためにクリーニング装置が設けられているが、このクリーニング装置をなくして装置の簡略化及び小型化を図った、いわゆるクリーナーレスプロセスが実用化されている。
クリーニング装置を無くした場合に像担持体上の残留トナー、いわゆる転写残トナーを回収して再使用可能とするための構成として、現像装置に装備さている現像スリーブを用い、この現像スリーブと像担持体との間の間隔を所定条件に設定するとともに像担持体から現像スリーブへのトナーの移動を可能にする電位の付与を行うことでカブリ防止とトナーの回収とを可能にした構成がある(例えば、特許文献1)。
【0007】
またこれとは別の構成例として、像担持体の移動方向に沿って上流側及び下流側に現像スリーブを配置し、上流側の現像スリーブには像担持体との間に低周波交流バイアスを印可し、下流側の現像スリーブには像担持体の表面電位と同極性の現像バイアスを印加させるようにした構成がある(例えば、特許文献2)。
【0008】
【特許文献1】特開2003−307927号公報(段落「0003」欄)
【特許文献2】特開2001−296742号公報(段落「0006」欄)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
各特許文献に開示されている構成においては、像担持体上の転写残トナーの回収効率に関する効果は得られるものの、回収した転写残トナーの取り扱いについては何ら考慮されていない。つまり、回収されたトナーは回収部である現像装置においてそのまま再使用することまで考慮されていない。
【0010】
従って、二成分系現像剤に用いられるトナーが消費された場合には新規トナーを補充することが必要となり、結果として、リサイクル環境を提供することができない。
【0011】
本発明の目的は、上記従来の現像装置、特に現像同時クリーニング機能を有した現像装置における問題に鑑み、単に回収するにとどまらず回収したトナーをそのまま再使用に供することができる状態とすることができる構成を備えた現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1記載の発明は、二成分系現像剤を用いた磁気ブラシ現像が可能な現像装置であって、上記二成分系現像剤に含まれるトナーによる可視像処理が行われる静電潜像を担持している潜像担持体に対して接触状態に設けられている現像剤担持手段と、上記潜像担持体に対して非接触状態で設けられて上記現像剤担持体との間で現像剤の受け渡しが可能な現像剤供給手段とを備え、上記現像剤担持手段は、上記潜像担持体に対する現像剤中のトナーの供給および該潜像担持体上の転写残トナーの回収のいずれかが選択され、上記現像剤供給手段は上記潜像担持体から回収される転写残トナーをこれの帯電位置に向け搬送する態位と上記現像剤担持手段に対する現像剤中のトナーの供給態位とを選択されることを特徴としている。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の現像装置において、上記現像剤担持体は、上記潜像担持体との接触位置で該潜像担持体と同一方向および相反する方向にそれぞれ移動可能に設けられ、上記潜像担持体と同一方向に移動する際には現像剤中のトナーを潜像担持体に供給し、相反する方向に移動する際には潜像担持体上の転写残トナーを回収して上記現像剤供給手段に向けて搬送する構成であることを特徴としているい。
【0014】
請求項3記載の発明は、二成分系現像剤を用いた磁気ブラシ現像が可能な現像装置であって、上記二成分系現像剤に含まれるトナーによる可視像処理が行われる静電潜像を担持体潜像担持体に対して接触状態に設けられている現像剤担持手段と、上記潜像担持体に対して非接触状態で設けられて上記現像剤担持体との間で現像剤の受け渡しが可能な現像剤供給手段とを備え、上記現像剤供給手段は、上記潜像担持体および上記現像剤端手段の両者に対向した状態で設けられ、上記現像剤担持手段は、上記潜像担持体に対して現像剤中のトナーを供給する態位と該潜像担持体上に残存する転写残トナーの回収態位とを選択可能であり、上記現像剤供給手段は、上記潜像担持体上に残存する転写残トナーの回収態位を設定され、該現像剤供給手段において回収された転写残トナーが帯電位置に向け搬送されるとともに帯電されたトナーが上記現像担持体に向け搬送されることを特徴としている。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の現像装置において、上記現像剤担持手段と現像剤供給手段とは、上記潜像担持体の移動方向に対して上流側に上記現像剤担持手段が位置した場合に該現像剤担持手段により潜像担持体上の転写残トナーが回収されて上記現像剤供給手段に向けて搬送されるとともに、上記現像剤供給手段により上記潜像担持体に対して二成分系現像剤中のトナーが供給される関係であることを特徴としている。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の現像装置において、上記現像剤担持手段と現像剤供給手段とは、上記潜像担持体の移動方向に対して上流側に上記現像剤供給手段が位置した場合に該現像剤供給手段により上記潜像担持体上に残存する転写残トナーが回収されるとともに上記現像剤担持手段に対して該現像剤供給手段から二成分系現像剤中のトナーを供給できる関係とされていることを特徴としている。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のうちの一つに記載の現像装置において、上記潜像担持体上に残存する転写残トナーの回収に用いられる手段は、現像時と異なるバイアスを設定されることを特徴としている。
【0018】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のうちの一つに記載の現像装置を画像形成装置に用いることを特徴としている。
【0019】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の画像形成装置において、上記潜像担持体は、表面エネルギーを低くされていることを特徴としている。
【0020】
請求項9記載の発明は、請求項7または8記載の画像形成装置において、上記二成分系現像剤に含まれるトナーは、円形度が90〜97%の含有率が80%を超えるものが用いられることを特徴としている。
【0021】
請求項10記載の発明は、請求項7乃至9のうちの一つに記載の画像形成装置において、上記潜像担持体に形成される潜像の現像方式が反転現像を用いる場合には、潜像の形成条件および各手段へのバイアス印加条件として、
<VSL<V<V
ただし、V:潜像電位(露光御電位)、VSL:供給バイアス、V:現像バイアス、V:帯電電位の関係を設定されていることを特徴としている。
【0022】
請求項11記載の発明は、請求項7乃至10のうちの一つに記載の画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジであって、上記潜像担持体およびこれを一様帯電する帯電装置と該潜像担持体に形成された静電潜像を可視像処理する現像装置とが纏めてユニット内に配置され、画像形成装置本体に対して着脱可能に設けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0023】
請求項1記載の発明によれば、現像剤担持手段および現像剤供給手段がそれぞれ現像剤中のトナーの供給および回収のいずれかを選択され、回収されたトナーを帯電位置に向け搬送する態位を設定できることにより、現像同時クリーニング作業がえら得るとともに、回収されたトナーを再帯電してそのまま再使用に供することができる。これにより、単に転写残トナーを回収するにとどまらず、回収されたトナーの有効利用が可能となる。
【0024】
請求項2記載の発明によれば、現像剤担持手段が潜像担持体の移動方向に対して正逆移動できるようになっているので、現像剤中に含まれるトナーの供給時とは別に回収時に潜像担持体と相反する方向に移動させることによって接触による生起される摩擦力を利用した転写残トナーの掻き取り作用が得られ、回収効率を高めることができる。
【0025】
請求項3乃至5記載の発明によれば、現像剤供給手段が潜像担持体および現像剤担持手段の双方に対向させてあり、潜像担持体の移動方向に対して現像剤担持手段あるいは現像剤供給手段の配置設定により潜像担持体から回収された転写残トナーを再帯電させて現像剤担持手段に向け搬送することで潜像担持体上の静電潜像の可視像処理に用いることができる。これにより、回収トナーの有効利用が可能となる。
【0026】
請求項6記載の発明によれば、転写残トナーの回収に用いられる手段が現像時とは異なるバイアス制御を行われることにより、潜像担持体から転写残トナーを遊離しやすくして回収効率を向上させることが可能となる。
【0027】
請求項7記載の発明によれば、潜像担持体上の転写残トナーを回収するにとどまらず、回収されたトナーの再使用を可能にして省エネ効果を向上させることが可能となる。
【0028】
請求項8記載の発明によれば、潜像担持体の表面エネルギーが低くされることにより転写残トナーが潜像担持体上から剥離しやすい状態とすることができ、回収に用いられる手段による掻き取り効果を向上させることが可能となる。
【0029】
請求項9記載の発明によれば、転動しやすい状態となる円形度が90〜97パーセントのトナーが用いられる場合、換言すれば、クリーニングブレードなどを用いた場合にすり抜けやすく回収が困難な場合に相当していても、転写残トナーの回収効率を向上させることができる。
【0030】
請求項10記載の発明によれば、潜像形成条件および各手段へのバイアス条件を設定することにより、転写残トナーの回収時での搬送性を高めて回収効率を向上させることができるとともに再帯電しやすくして再使用条件を容易に設定できるようにすることが可能となる。
【0031】
請求項11記載の発明によれば、潜像担持体および帯電装置そして現像装置を纏めて収納したユニットが装置本体に対して着脱可能に設けられているので、トナーの供給部および転写残トナーの回収部の占有スペースを小さく纏めて装置の大型化を防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図示実施例により本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【実施例】
【0033】
図1は、本発明実施例による現像装置が適用される画像形成装置を説明するための模式図である。
同図において画像形成装置100は、レーザ光による書き込みを行うレーザプリンタであり、潜像担持体としてのドラム状の感光体1を備えている。
感光体1の周囲には、感光体1の回転方向に沿って画像形成処理を行うための帯電装置2,書き込み装置3,現像装置4,転写装置5,クリーニング装置6が配置されている。
【0034】
このような構成を備えたプリンタにおいては、帯電装置2により一様帯電された感光体1に対して画像情報に基づいて変調されたレーザ光を書き込み光とする書き込み装置3により感光体軸方向に走査されて書き込み処理が行われて静電潜像が形成され、形成された静電潜像に対しては現像装置4からのトナーによって図1中、符号A1で示す感光体1と現像装置4とが対向する現像領域において可視像処理が行われる。
可視像処理により感光体1上に担持されているトナー像は、図示しない給紙装置からレジストローラ7によりレジストタイミングを設定されて給送される転写紙20に対して転写装置5を介して静電転写される。転写装置5は、感光体1上のトナー像と逆極性の電荷を付与することによりトナーを転写紙20に向けて静電転移させることでトナー像を転写する。転写されたトナー像を担持した転写紙20は、転写後、図示しない定着装置によって定着されて画像出力物とされる。
【0035】
上述したプリンタの構成装置の一部は、図2に示すように、纏めて収納できるユニット内に配置し、このユニットで構成されるプロセスカートリッジをプリンタ本体に対して着脱可能に設けることも可能である。プロセスカートリッジに納められる装置としては、感光体1と帯電装置2および現像装置4が対象となる。
【0036】
本実施例によるレーザプリンタに用いられる感光体1の構成は次の通りとされている。
感光体1はアルミ等の素管に感光性を有する無機又は有機感光体を塗布し、感光層を形成したものであるが、厚みの比較的薄いポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ニッケル等に感光層を形成したベルト感光体を使用することも可能である。なお、本実施形態では負極性に一様帯電する感光体1を使用しているが、トナーの帯電極性等との関係を考慮し必要に応じて正極性に一様帯電するものを使用してもよい。また、本実施例では、感光体1の直径が50mmであり、線速200mm/secで回転駆動されている。
【0037】
感光体1に関しては、表面エネルギーを低減させたものが用いられている。つまり、本実施例における感光体1は、表面の摩擦係数が所定の範囲内にある感光体1を使用した。具体的には、表面の最大静止摩擦係数μを0.1≦μ≦0.4の範囲内に設定してある。このように、感光体1の表面の最大静止摩擦係数μを上記所定値にすることにより、本来感光体1への付着に不必要な地汚れトナーが現像領域で付着しにくくなり、転写残トナーの除去効率を高めることができる。
【0038】
感光体1の表面エネルギーを低減させるための摩擦係数の範囲である0.1〜0.4を維持するために、本実施例では感光体1の表面に所定タイミングを以て潤滑剤を塗布するようになっている。
潤滑剤を塗布する方法としては、従来から公知の方法を採用することができる。例えば、特開平4−372981号公報において、「体積平均粒径4〜10μmのトナ−を使用したとき、感光体の摩擦係数を低下させる物質を感光体上に供給する。潤滑剤の供給は一定枚数おきに直接塗布、又は潤滑剤を担持した部材を常時又は一定枚数おきに感光体に当接させても良い。」等のように、開示されている。このように感光体表面に潤滑剤を塗布することにより、感光体1の表面の最大静止摩擦係数μを0.1〜0.4の範囲に維持することができる。なお、上記潤滑剤を感光体1の表面に塗布する代わりに、感光体1の表面部を構成する感光材料自体に予め潤滑剤を入れておいてもよい。
【0039】
感光体1の最大摩擦係数μは、図3に示す測定システムを用いて測定したものである。
【0040】
まず、用紙(株式会社リコー製、TYPE6200、A4サイズ、T目)を297mm×30mmに切り、両端に糸101をつけて測定紙片100を作成する。この測定紙片100の特性は、表1のとおりである。
【0041】
【表1】


【0042】
次に、テーブル102の上の支持部材103にセットした感光体1の上に、上記測定紙片100を裏面が接触するように載せて、測定紙片100の一方の糸101に0.98N(=100g重)の重り104をつけ、もう一方の糸101をデジタルフォースゲージ(デジタルプッシュプルゲ−ジ)105に接続する。そして、上記重り104で測定紙片100を引っ張り、測定紙片100が動き出した時のゲ−ジ105の値を読む。このときの値をF[N]とすると、最大静止摩擦係数μは次の式(1)で求められる。
【0043】
μ={ln(F/0.98)}/(π/2)・・・(1)
感光体1の表面に潤滑剤等を塗布しない未処理の場合における上記感光体の最大静止摩擦係数μの測定値は、0.5〜0.6であり、経時で増加する傾向にある。これに対して、潤滑剤を塗布した感光体1の測定を行うとその値μは0.1〜0.4の範囲であった。
【0044】
感光体1に形成された静電潜像の現像に用いられる現像装置4は、図4にその構成が示されている。
図4において、現像装置4のケーシング401の内部には、感光体1側から、現像剤中のトナーの担持体としての現像ローラ402、トナー供給部材としての磁気ブラシローラ403、攪拌・搬送部材404、405が配設されている。
ケーシング401内のトナー10と磁性粒子11とを含む二成分現像剤(以下「現像剤」という。)12は、攪拌・搬送部材404、405で攪拌され、その一部が、磁気ブラシローラ403上に担持される。
磁気ブラシローラ403上の現像剤12は、現像剤規制部材としての規制ブレード406で層厚が規制された後、トナー供給領域A2で現像ローラ402に接触する。このトナー供給領域A2で磁気ブラシローラ403上の現像剤12よりトナー10のみ分離されて現像ローラ402に供給される。
【0045】
本実施例における現像装置4では、アルミ素管をベースとした剛体のドラム状の感光体1を用いているので、現像ローラ402としてはゴム材料が良好で、硬度は10〜70°(JIS−A)の範囲が良好である。
現像ローラ402の直径は10〜30mmが好適である。本実施例では直径16mmのものを用いた。
また、現像ローラ402の表面は適宜あらして粗さRz(十点平均粗さ)を1〜4μmとした。この表面粗さRzの範囲は、トナー10の体積平均粒径に対して13〜80%となり、現像ローラ402の表面に埋没することなくトナー10が搬送される範囲である。
【0046】
現像ローラ402のゴム材料として使用できるものとしては、シリコン、ブタジエン、NBR、ヒドリン、EPDM等を挙げることができる。また、いわゆるベルト感光体を使用した場合には現像ローラ402の硬度は低くする必要がないので、金属ローラ等も使用可能である。
【0047】
現像ローラ402の表面には、経時品質を安定化させるために適宜コ−ト材料を被覆することが有好である。また、本実施例における現像ローラ402の機能はトナーを担持するためだけのものであり、従来の一成分現像装置のようにトナー10と現像ローラ402との摩擦帯電によるトナー10への帯電電荷付与の必要がないために、現像ローラ402は電気抵抗、表面性、硬度と寸法精度を満たせば良く、材料の選択幅は格段に増えることとなる。
【0048】
現像ローラ402の表層コート材料としては、帯電がトナー10と逆極性でも良いし、トナーを所望の極性に摩擦帯電する機能を持たせない場合は同極性でも良い。前者の表層コート材料としては、シリコン、アクリル、ポリウレタン等の樹脂、ゴムを含有する材料を挙げることができる。また後者の表層コート材料としては、フッ素を含有する材料を挙げることができる。フッ素を含んだいわゆるテフロン(登録商標)系材料は表面エネルギーが低く、離型性が優れるため、経時におけるトナーフィルミングが極めて発生しにくい。
また、上記表層コート材料に用いることができる一般的な樹脂材料として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニールエーテル(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体(ECTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)等を挙げることができる。これに導電性を得るために適宜カ−ボンブラック等の導電性材料を含有させることが多い。更に均一に現像ローラ402にコートできるように、他の樹脂を混ぜ合わせることもある。電気抵抗に関してはコート層を含めてバルクの体積抵抗率を設定するもので、10〜10Ω・cmに設定できるようにベース層の抵抗と調整を行う。本実施例で使用するベース層の体積抵抗率は10〜10Ω・cmであるので、表層の体積抵抗率は少し高めに設定することがある。
【0049】
現像ローラ402の表面部の体積抵抗率に関しては、図5(A)及び(B)に示す方法で測定したものである。
まず、測定対象の現像ローラ402を、接地された導電性のベース板300上にセットし、現像ローラ402の芯金(回転軸)402aの両端にそれぞれにF=4.9N(=500gf)の荷重をかけ、全体でF=9.8N(1kgf)の荷重をかける。これにより、図5(B)に示すようにベース板300との間にニップWを形成する。
現像ローラ402の芯金402aには、電流計301を介して直流電源302を接続する。そして、直流電圧V(=1V)を印加し、そのときの電流値I[A]を読み取る。
この印加電圧値V[V]及び電流値I[A]の測定値と、各種寸法L1[cm]、L2[cm]及びW[cm]の測定値とを用いて、次式により現像ローラ402の弾性層402bの体積抵抗率ρvを次の式(2)によって求める。
【0050】
ρv=(V/I)・(L1×W)/L2・・・(2)
また、上記現像ローラ402のコ−ト層の厚みは5〜50μmの範囲が良好で、50μmを越えるコート層の硬度とベース層の硬度差が大きい場合で応力が発生した時にひび割れ等の不具合が生じやすくなる。また5μmを下回ると表面磨耗が進むとベース層の露出が発生してトナーが付着しやすくなる。
【0051】
一方、現像装置4に用いられる現像剤12を構成するトナー10は、ポリエステル、ポリオ−ル、スチレンアクリル等の樹脂に帯電制御剤(CCA)及び色剤を混合したものであり、その周りにシリカ、酸化チタン等の外添剤を添加することで流動性を高めている。
添加剤の粒径は通常0.1〜1.5μmの範囲である。色剤としてはカーボンブラック、フタロシアニンブルー、キナクリドン、カーミン等を挙げることができる。
トナー10は更に場合によってはワックス等を分散混合させた母体トナーに上記種類の添加剤を外添しているものも使用することができる。
【0052】
トナー10の体積平均粒径は3〜12μmの範囲が好適である。本実施例で用いたトナー10の体積平均粒径は7μmであり、1200dpi以上の高解像度の画像にも十分対応することが可能である。また、本実施例では、帯電極性が負極性のトナー10を使用しているが、感光体1の帯電極性などに応じて帯電極性が正極性のトナーを使用してもよい。さらに、階調性を上げる目的で、トナーは、円形度が90〜97パーセントの含有率が80%を超えるものが使用される。
【0053】
現像剤を磁気ブラシとして構成するための磁性粒子11は、金属もしくは樹脂をコアとしてフェライト等の磁性材料を含有し、表層はシリコン樹脂等で被覆されたものである。磁性粒子11の粒径は20〜50μmの範囲が好適である。また、磁性粒子11の抵抗は、ダイナミック抵抗DRで10〜10Ωの範囲が好適である。ここで、上記磁性粒子11のダイナミック抵抗DRの測定は、図6に示す測定装置を用いて次のように行った。
まず、接地した台座200の上方に、固定磁石を所定位置に内蔵した直径φ20mmの回転可能なスリーブ201をセットする。このスリーブ201の表面には、幅W=65mm及び長さL=0.5〜1mmの対向面積を有する対向電極(ドクタ)202を、ギャップg=0.9mmで対向させる。次に、スリーブ201を回転速度600rpm(線速628mm/sec)で回転駆動し始める。そして、回転しているスリーブ201上に測定対象の磁性粒子を所定量(14g)だけ担持させ、該スリーブ201の回転により該磁性粒子を10分間攪拌する。次に、スリーブ201に電圧を印加しない状態で、スリーブ201と対向電極202との間を流れる電流III[A]を電流計203で測定する。次に、直流電源204からスリーブ201に耐圧上限レベル(高抵抗シリコンコートキャリアでは400Vから鉄粉キャリアでは数V)の印加電圧E[V]を5分間印加する。本実施例では200Vを印加した。そして、電圧Eを印加した状態でスリーブ201と対向電極202との間を流れる電流IRQ[A]を電流計203で測定する。これらの結果から、次の式(3)を用いてダイナミック抵抗DR[Ω]を算出する。
【0054】
DR=E/(IRQ−III)・・・(3)
図4において、磁気ブラシローラ403は、複数の磁極を有する磁石部材407を内蔵した非磁性の回転可能なスリーブ408で構成されている。
磁石部材407は固定配置され、現像剤12がスリーブ408上の所定箇所を通過するときに磁力が作用するようになっている。本実施例で用いたスリーブ408は、直径がφ18mmであり、表面粗さRz(十点平均粗さ)が10〜20μmの範囲に入るようにサンドブラスト処理されている。
【0055】
磁気ブラシローラ403に内蔵された磁石部材407は、規制ブレード406による規制箇所から磁気ブラシローラ403の回転方向にN極(N1)、S極(S1)、N極(N2)、S極(S2)、S極(S3)の5つの磁極を有する。なお、磁石部材407の磁極の配置は、図4の構成に限定されるものではなく、磁気ブラシローラ403の周囲の規制ブレード406等の配置に応じて他の配置に設定してもよい。
【0056】
磁石部材407の磁力により、スリーブ408上にトナー10及び磁性粒子11からなる現像剤13がブラシ状に担持される。そして、磁気ブラシローラ403上の磁気ブラシ中のトナー10は、磁性粒子11と混合されることで規定の帯電量を得る。この磁気ブラシローラ403上のトナーの帯電量としては、−10〜−40[μC/g]の範囲が好適である。
【0057】
現像ローラ402は、磁気ブラシローラ403内の磁極N2に隣接するトナー供給領域A2で磁気ブラシローラ4上の磁気ブラシと接触するようにして対向するとともに、現像領域A1で感光体1に対向するように配設されている。また、本実施形態では規制ブレード406と磁気ブラシローラ403の間の最近接部における間隔が500μmに設定され、また規制ブレード406に対向した磁石部材407の磁極N1を、規制ブレード406との対向位置よりも磁気ブラシローラ403の回転方向上流側に数度傾斜して位置している。これにより、ケーシング401内における現像剤12の循環流を容易に形成することができる。
【0058】
一方、規制ブレード406は、磁気ブラシローラ403との対向部で磁気ブラシローラ4上に形成された現像剤12の量を規制するように磁気ブラシと接触し、所定量の現像剤がトナー供給領域に搬送されるようにするとともに、現像剤12中のトナー10と磁性粒子11との摩擦帯電を促進させている。
【0059】
また、現像ローラ402及び磁気ブラシローラ403はそれぞれ、図示しない回転駆動装置により図4の矢印b方向及びc方向に回転駆動され、トナー供給領域A2では両ローラの表面が互いに逆方向に移動するようになっている。本実施形態では、感光体1の線速200mm/sに対し、現像ローラ402を線速300mm/sで回転駆動している。また、トナー供給領域A2における現像ローラ402と磁気ブラシローラ403のスリーブとのギャップは0.6mmに設定してある。
【0060】
さらに、現像ローラ402の軸部には、現像領域A1に現像電界を形成するための現像バイアスVbを印加する電源409が接続されている。また、磁気ブラシローラ403のスリーブ408には、トナー供給領域A2にトナー供給用電界を形成するためのトナー供給バイアスVを印加する電源410が接続されている。
【0061】
このような構成の現像装置4においては、トナー10と磁性粒子11とが混合された現像剤12が用いられ、現像剤12中の両成分が攪拌・搬送部材404,405や磁気ブラシローラ403のスリーブ408の回転力、磁石部材407の磁力によって攪拌混合されることにより摩擦帯電されてトナー10に電荷が付与される。
一方、磁気ブラシローラ403上に担持された現像剤12は、規制ブレード406によって規制され、現像剤12の一定量がトナー供給バイアスで形成された電界等により、現像ローラ402に転移し、残りはケーシング401内に戻される。
トナー供給領域A2では、磁気ブラシ中のトナーが分離されて現像ローラ402に転移し、薄層状のトナー10が担持される。そして、現像ローラ402上に担持された薄層状のトナー10は、該ローラ402の回転により現像領域A1に搬送される。そして、上記現像バイアスで形成された現像電界により、感光体1上の静電潜像に選択的に付着し、該静電潜像が現像される。
【0062】
以上のような構成を前提として、以下に本実施例の特徴となる構成について説明する。
本実施例の特徴は、感光体1上の転写残トナーを除去するための装置として従来用いられていたクリーニング装置を不要にするとともに感光体1から回収したトナーを再使用に供する点にある。つまり、クリーニング装置による転写残トナーの回収を現像装置4において行い、回収したトナーを際使用できる状態に復元させるようになっている。
【0063】
図7は、図4に示した構成の現像装置4を対象とした場合の構成を示している。なお、図7以降の図においては、図4に示した構成部材を簡略化して示してあり、同じ機能を有するものは同符号で示してあり、用いるトナーは負帯電のものとする。
同図において、トナーの担持体である現像ローラ402は、感光体1に対して接触している関係とされ、トナーの供給手段である磁気ブラシローラ403は、感光体1に対して非接触な関係とされ、現像ローラ402との間でトナーの受け渡しができる構成とされている。
本実施例では、現像ローラ402が、感光体1へのトナーの供給態位と感光体1から転写残トナーを回収する態位とを選択されるようになっている。
つまり、現像ローラ402は、正逆回転可能に設けられており、トナーの供給時には感光体1との対向位置で同じ方向に移動する回転方向(図4および7中、符号bで示す方向)を設定され、転写残トナーの回収時にはトナーの供給時と逆方向(図7中、符号dで示す方向)となるように回転方向が設定されている。
【0064】
現像ローラ402は、トナーの供給態位にあるときの線速として、前述したように、感光体1の線速200mm/secに対して1.5倍の300mm/secに設定され、逆方向に回転してトナーの回収態位にあるときの線速が150mm/secに設定されている。
一方、トナーの供給時と回収時とで現像ローラ402および磁気ブラシローラ403に対する印加バイアスが切り換えられるようになっており、本実施例では、トナーの回収時の印加バイアスとして、現像ローラ402側がトナー供給時に用いられる−300Vから0Vに切り換えられるとともに、磁気ブラシローラ403側では現像ローラ402側のバイアス変更に合わせて+200Vに設定される。これにより、現像ローラ402に対して感光体1側の転写残トナーが転移すると、磁気ブラシローラ403に形成されている磁気ブラシを構成する磁性粒子に付着させることができる。この結果、磁気ブラシローラ403に移動したトナーの増加により一時的にトナー濃度が高まるが、攪拌・搬送部材404,405の位置に持ち来されることで再帯電されて所定電位の帯電状態に矯正されることになる。このため、感光体1から回収された転写残トナーは、回収されてから再帯電されて現像に用いることができるようになる。
【0065】
次に本発明の別実施例について説明する。
図8および図9に示す実施例は、感光体1に対する現像ローラ402および磁気ブラシローラ403の対向関係を同じとする一方で、感光体1の移動方向に対して現像ローラ402および磁気ブラシローラ403の配置位置を異ならせた点を特徴としている。
【0066】
図8において、感光体1の移動方向である回転方向に対して現像スリーブ403よりも上流側に磁気ブラシローラ403が配置されており、磁気ブラシローラ403が感光体2と現像ローラ402との両者に対向できる関係とされている。さらに、感光体1の回転方向に対して現像ローラ402が感光体1との対向位置で同じ方向に移動する回転方向とされ、磁気ブラシローラ403は、感光体1との対向位置で相反する方向となる回転方向が設定されている。この構成は、請求項4記載の発明の実施例に相当している。
この構成においては、磁気ブラシローラ403により感光体1上の転写残トナーが回収される。
回収されたトナーは再帯電のために攪拌・搬送部材404,405に向けて磁気ブラシローラ403によって移送されるとともに磁気ブラシローラ403からは現像ローラ402に向けて磁気ブラシ中のトナーが供給される。この構成では、感光体1の回転方向に対して転写残トナーの回収部材である磁気ブラシローラ403の移動方向が設定されることにより転写残トナーを掻き取りやすくして磁気ブラシへのトナーの回収効率を向上させることができる。
特に、転写残トナーはバイアス特性によって負帯電しており、この転写残トナーに接触する磁気ブラシ中の磁性粒子、いわゆるキャリアはトナーの消費によりトナーの量が減少している関係でトナーとの間の摩擦帯電によって生起される極性である正帯電状態にあるので、感光体1上の転写残トナーが磁気ブラシに対して容易に転移して回収されることになる。
【0067】
このような帯電状態によるトナーの回収効率を向上させるための帯電条件として、本実施例では、反転現像を前提とした場合に、感光体1の帯電電位(V)が、V=−500〜−60(V)、潜像部電位(V)が、V=−50〜−100(V)、現像バイアス(V)がV=−200〜−450(V)、図4におい符号A2で示したトナー供給領域にトナー供給用電界を形成するために用いられる供給バイアス(VSL)が、VSL=−250〜−500(V)にそれぞれ設定され、これら各電位同士の関係を、V<VSL<V<Vとされている。
【0068】
一方、図9に示す構成は、感光体1の回転方向に対して磁気ブラシローラ403よりも上流側に現像ローラ402が配置されており、図8に示した場合と違って、現像ローラ402により転写残トナーの回収を行わせる一方、磁気ブラシローラ403を現像部材として機能させるようになっている。
【0069】
このような構成においては、磁気ブラシローラ403に形成されている磁気ブラシ中の磁性粒子(キャリア)により捕獲された感光体1上の転写残トナーは、攪拌領域に戻されて再度攪拌・搬送に供されることで再帯電され、現像スリーブ402に向けて供給される。
回収されたトナーの中には低帯電あるいは逆帯電しているものもあるが、現像供給領域A2(図4参照)において供給バイアスによる電界を通過する間に帯電特性を改善されて供給されることになり、低帯電あるいは逆帯電したトナーがほとんど存在しない状態とすることができる。これによって帯電特性の不安定な状態がなくされることとなり、高品質の画像形成が可能となる。
【0070】
本発明者は、本実施例による現像装置を用いた転写残トナーの回収構成と従来のクリーニングブレードを用いたクリーニング装置を用いた転写残トナーの回収構成とを、感光体1の地肌汚れの有無から比較したところ、図10に示す結果を得た。
図10に示す結果から明らかなように、本実施例による転写残トナーの回収構成が従来のクリーニング装置を用いた場合に比較して地肌汚れが解消されている。
【0071】
図10に示す結果は、透明粘着テープに感光体1の表面を写し取り、これを転写紙に貼り付けて光学濃度差(ΔID)を比較して得たものである。
図10に示すような結果が得られる原因としては、従来のクリーニング装置を用いた場合にブレードによって感光体表面が傷つけられ、傷の部分にトナーが付着してしまうと除去されないまま残ることで感光体表面が汚損されることが考えられる。これに対して、本実施例による転写残トナーの回収構成では、感光体1の表面への摺擦部材が存在しないことによって、上述した不具合がほとんど生じない。
【0072】
本実施例では、現像装置4に用いられるトナーの粒径および帯電分布と画像品質との関係にも着目している。つまり、トナーの粒径と回収効率との関係による地肌汚れへの影響および画像品質への影響を実験により明らかにしている。
トナーの粒径及び帯電量分布の測定には、E−SPART ANALYZER(ホソカワミクロン株式会社製の分析装置であり、以下、「E−SPART分析装置」という。)を使用した。このE−SPART分析装置は、二重ビーム周波数偏移型レーザードップラー速度計と静電界中で粒子の動きを摂動させる弾性波とを用いた方法を採用し、現像ローラ402上のトナーにエアを吹き付けて飛ばし、電界中の動きを捉えることでトナー個々の粒径と帯電量のデータを得られるものである。本確認実験では3000個のトナーをサンプリングして分布の相違を見た。
ここで、各トナーにおいて電荷がトナー全体にわたって均一に存在するならば、トナー帯電量はトナー粒径の3乗に比例するが、実際にはトナー粒径そのものに比例している。このようにトナー帯電量とトナー粒径とが比例関係にあるため、本確認実験では、主としてトナーの帯電量qを粒径dで除した値、すなわちトナー粒径の影響をなくした(q/d)の値についてトナーの個数分布を測定した。
【0073】
図11は、上記E−SPART分析装置で測定した現像ローラ402上と回収されたトナーを供給する領域でのトナー帯電量分布の比較測定結果である。
図11からも明らかなように、本実施例においては、現像ローラ402に担持されるトナーの帯電量分布プロファイルは、回収直後の逆帯電量率21.4%と比較して6.1%という結果となり、回収されたトナーを再供給する条件が整えられ、しかも地肌汚れに関しても問題がなく、高品質の画像を得ることが可能となる。
【0074】
また、図12は、球形トナーと従来の粉砕トナーによる回収残トナー量を比較評価した結果を示す図であり、この評価は、感光体1の地肌汚れによる光学濃度差(ΔID)を測定して得た結果である。
図12からも明らかなように、球形トナーの法が回収効率が高いことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明実施例による現像装置を用いる画像形成装置の構成を説明するための模式図である。
【図2】図1に示した画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジの外観図である。
【図3】図1に示した画像形成装置に用いられる感光体の表面特性のうちで摩擦係数に関する実験装置を説明するための図である。
【図4】本発明実施例による現像装置の構成を説明するための模式図である。
【図5】図4に示した現像装置に用いられる現像ローラ表面部の体積抵抗率に関する測定に用いる構成を説明するための模式図である。
【図6】図4に示した現像装置に用いられる現像剤中のキャリアに相当する磁性粒子のダイナミック抵抗を測定するための構成を説明するための模式図である。
【図7】本発明実施例による現像装置の要部構成を説明するための模式図である。
【図8】本発明の別実施例による現像装置の要部構成を説明するための模式図である。
【図9】本発明のさらに別の実施例による現像装置の要部構成を説明するための模式図である。
【図10】本発明実施例による現像装置を用いたトナー回収率と従来のクリーニングブレードを用いたトナー回収率を地肌汚れの光学濃度差で比較した結果を示す図である。
【図11】本発明実施例による現像装置に用いられるトナーの粒径および帯電分布と画像品質との関係を実験した結果を示す図である。
【図12】球形トナーと従来の粉砕トナーによる回収残トナー量の影響の実験結果を示す図である。
【符号の説明】
【0076】
1 感光体
4 現像装置
402 現像ローラ
403 磁気ブラシローラ
409,410 バイアス電源
50 プロセスカートリッジ




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013