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画像形成装置 - 株式会社リコー
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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3704(P2007−3704A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−182215(P2005−182215)
出願日 平成17年6月22日(2005.6.22)
代理人 【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
発明者 渡延 隆
要約 課題
位置制御におけるエンコーダのディスク偏芯によって発生するベルトの速度変動を安定化する制御を、安価な手法で処理を行う画像形成装置を提供すること。

解決手段
転写搬送ベルト60と、転写駆動モータ302と、入口ローラ66と、2つのセンサを有し、転写搬送ベルト60の周動状態を検出するエンコーダ301と、合成回路501と、逓倍回路502と、カウントするカウンタ503と、サンプリング回路504と、上記ベルトが周動するときの2つのセンサの信号発生タイミングのデータが予め格納されているデータ格納手段と、を備え、サンプリング回路504のカウント値により、フィードバッグ制御を行う際に、データ格納手段を参照し、2つのセンサの信号発生タイミングが同時に変化する場合は、片方の出力信号を遅延させた上で以後の信号処理を行う。
特許請求の範囲
【請求項1】
記録部材担持体と、
前記記録部材担持体を駆動する駆動手段と、
前記記録部材担持体の駆動により従動する少なくとも1つの従動部と、
前記駆動手段または前記従動部の少なくとも1箇所に配置され、一定間隔で配置された複数のマークと、それぞれ180度ずれた位置に取り付けられ、前記マークを検出するための2つのセンサを有し、前記記録部材担持体の周動状態を検出するエンコーダと、
前記2つのセンサの出力を合成する合成手段と、
前記合成手段の合成信号を1/2に逓倍する逓倍手段と、
前記1/2に逓倍された信号をカウントするカウンタと、
前記カウンタから出力されるカウント値を一定のタイミングでサンプリングするサンプリング手段と、
前記記録部材担持体が周動する際に出力される前記2つのセンサの信号発生タイミングのデータがあらかじめ格納されているデータ格納手段と、
を備え、
前記サンプリング手段により得られたカウント値により、制御目標値に対するフィードバッグ制御を行う際に、前記データ格納手段に格納されているデータを参照し、前記2つのセンサの信号発生タイミングが同時に変化する場合は、片方の出力信号を遅延させた上で以後の信号処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記データ格納手段へのデータ入力は、前記エンコーダを画像形成装置に組み込む前に、前記2つのセンサの出力の信号発生タイミングを調べておき、必要な遅延量を外部入力手段からの入力で行なうことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記2つのセンサ出力の信号発生タイミングを検出する検出手段を備え、前記画像形成装置に前記エンコーダが組み込まれた時点で前記検出手段による検出を行い、必要な遅延量を画像形成装置自体が算出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記検出手段は、ある一定時間ごとに発生タイミングを検出し、必要な遅延量を算出することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記エンコーダが駆動する際、前記2つのセンサの出力信号が同時に変化しないよう、あらかじめ相対位置が調整されたエンコーダを用いることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やレーザプリンタなどの画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、フィードバック制御では、制御ゲインを上げることで負荷変動に対する応答性を良好にしたいところであるが、制御ゲインを上げるとディスクの1回転成分が大きくなり、結果的に色ずれが大きくなるため、実際には制御ゲインが低い状態で、フィードバック制御をせざるを得なかった。そのため本来制御したい他の変動成分の除去が十分に行われていなかった。この従動ローラに取り付けられたディスクの偏芯で発生する転写ベルトの速度変動を制御する方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。これは駆動ローラを定速で回転させ、エンコーダの出力から得られる角速度情報を少なくとも駆動ローラ1周期分にわたって取得し、駆動ローラの1/2周期で区切って前半部分と後半部分を足し合わせることで、駆動ローラによる偏芯の速度変動成分を相殺し、従動ローラによる速度変動分のみを抽出する。さらに画像形成時には、従動ローラから検出された角速度情報と前記速度変動分の差分を取ることで、ベルトの速度走行を一定にするものである。
【0003】
ところで、カラー画像形成の代表的方法は、複数の感光体上に形成される色の異なるトナー画像を直接記録紙に重ねながら転写させる直接転写方式と、複数の感光体上に形成される色の異なるトナー画像を中間転写体に重ねながら転写させ、しかる後に記録紙に一括して転写させる中間転写方式がある。この複数の感光体を記録紙または中間転写体に対向させ並べて配置することから、タンデム方式と呼ばれ、感光体毎にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対して静電潜像の形成、現像などの電子写真プロセスを実行させ、直接転写方式では走行中の記録紙上に、中間転写方式においては走行中の中間転写体上に転写する。
【0004】
これらの各方式を用いたタンデム方式のカラー画像形成装置では、直接転写方式にあっては、記録紙を支持しながら走行する無端ベルトを、中間転写方式にあっては、感光体から画像を受け取り担持する無端ベルトを採用するのが一般的である。そして4個の感光体を含む作像ユニットをベルトの一走行辺に並べて設置する。
【0005】
上記タンデム方式のカラー画像形成装置では、YMCK各色のトナー画像(ドット画像)を順に精度よく重ねることが色ズレの発生を防止するうえで重要である。そのためいずれの転写方式においても転写ベルトの速度変動による色ずれを回避するために、転写ユニットの複数個から構成されている従動軸のうちのひとつにエンコーダを取り付け、エンコーダの回転速度変動に応じて駆動ローラの回転速度をフィードバック制御するのは有効な手段となっている。
【0006】
このフィードバック制御を実現する最も一般的な方法として、比例制御(PI制御)がある。これは、エンコーダの目標角変位Ref(n)とエンコーダの検出角変位P(n−1)との差から位置偏差e(n)を演算し、演算結果にローパスフィルタをかけて高周波ノイズを除去するとともに、制御ゲインをかけて、一定の標準駆動パルス周波数を加えて、駆動ローラに接続されている駆動モータの駆動パルス周波数を制御することで、常にエンコーダの出力が目標角変位で駆動されるように制御する方法である。
【0007】
実際の制御としては、エンコーダパルスの出力の立上りエッジをカウントするカウンタと、制御周期(たとえば1msなど)ごとにカウントするカウンタを使用し、制御周期(1ms)間に移動する目標角変位の演算結果と、制御周期ごとに前記エンコーダカウント値を取得することで得られる検出角変位との差から、位置偏差を取得することができる。具体的な演算としては、エンコーダが取り付けられている従動軸のローラ径をφ15.615とすると以下のようになる。
【0008】
e(n)=θ0×q−θ1×ne 単位:rad
e(n)[rad]:(今回のサンプリングにて演算された)位置偏差
θ0[rad]:制御周期あたりの移動角度(=2π×V×E−3/15.615π[rad])
θ1[rad]:エンコーダ1パルスあたりの移動角度(=2π/p[rad])
q:制御周期タイマのカウント値
V:ベルト線速[mm/s]
【0009】
ここでたとえば制御周期1msでエンコーダの分解能を1回転当たり300パルスのものを使用し、転写ベルトを162mm/sで動作するようにフィードバック制御をかけた場合を想定すると以下のようになる。
θ0=2π×162×E−3/15.615π=0.0207487[rad]
θ1=2π/p=2π/300=0.0209439[rad]
以上の演算を制御周期毎に実行することで位置偏差を取得し、フィードバック制御を行う。
【0010】
一般的なエンコーダの構成は、円周方向に数百単位の分解能で光を透過するスリットを有するディスクを従動ローラ軸に圧入して従動ローラと同時に回転するようになっていて、このスリットをセンサで検出することで、従動ローラの回転量に応じてパルス状のON/OFF信号を得ている。このパルス状のON/OFF信号を用いて従動ローラの移動角を検出することで、駆動ローラの回転速度を制御している。
【0011】
【特許文献1】特開2000−47547号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら,上記に示されるような従来の技術にあっては、ディスクの同芯度の加工精度の影響で、従動ローラにディスクを取り付けるときに、お互いにずれた状態で取り付けられる場合があり、この状態で回転すると、従動ローラは一定速度で回転しているにも関わらず、ディスクが偏芯した状態で回転される。これをセンサで読み取ると、ディスクの1回転成分がセンサ出力に出てしまう。
【0013】
さらに1回転成分をフィードバック制御により増幅して駆動ローラを回転させるため、ディスクの1回転ごとに転写ベルトの速度変動が発生し、色ずれが発生する。
【0014】
また、特許文献1に開示されている制御手法は、エンコーダのパルス間隔を一定クロックで計測し、駆動ローラを一定速度で回転させたときのエンコーダ速度変動分をフィードバック制御したときのエンコーダ速度から差し引くことで、ディスク偏芯で発生する速度変動をキャンセルし、エンコーダの速度を一定にしようと速度制御するもので、その制御を実現するためには少なくともエンコーダのパルス間隔から、ディスクの偏芯成分の影響を十分にサンプリングできるだけのクロックレートとそれを処理できる高速なハードウェア、および高い分解能のカウンタおよびタイマなどの計測手段が必要となり、コスト的にデメリットがある。
【0015】
また、前記のようにエンコーダの目標角変位Ref(ni)とエンコーダの検出角変位P(n−1)との差から位置偏差e(n)を算出し、算出結果から駆動モータの駆動パルス周波数を制御する位置制御の場合、そもそも特許文献1に開示されている制御手法は適用できない。
【0016】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、位置制御におけるエンコーダのディスクの偏芯によって発生するベルトの速度変動を安定化する制御を、安価な手法で処理を行う画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、記録部材担持体と、前記記録部材担持体を駆動する駆動手段と、前記記録部材担持体の駆動により従動する少なくとも1つの従動部と、前記駆動手段または前記従動部の少なくとも1箇所に配置され、一定間隔で配置された複数のマークと、それぞれ180度ずれた位置に取り付けられ、前記マークを検出するための2つのセンサを有し、前記記録部材担持体の周動状態を検出するエンコーダと、前記2つのセンサの出力を合成する合成手段と、前記合成手段の合成信号を1/2に逓倍する逓倍手段と、前記1/2に逓倍された信号をカウントするカウンタと、前記カウンタから出力されるカウント値を一定のタイミングでサンプリングするサンプリング手段と、前記記録部材担持体が周動する際に出力される前記2つのセンサの信号発生タイミングのデータがあらかじめ格納されているデータ格納手段と、を備え、前記サンプリング手段により得られたカウント値により、制御目標値に対するフィードバッグ制御を行う際に、前記データ格納手段に格納されているデータを参照し、前記2つのセンサの信号発生タイミングが同時に変化する場合は、片方の出力信号を遅延させた上で以後の信号処理を行うことを特徴とする。
【0018】
この請求項1の発明によれば、サンプリング手段により得られたカウント値により、制御目標値に対するフィードバッグ制御を行う際に、データ格納手段に格納されているデータを参照し、2つのセンサの信号発生タイミングが同時に変化する場合は、片方の出力信号を遅延させた上で以後の信号処理を行うことにより、位置制御におけるエンコーダのディスクの偏芯によって発生するベルトの速度変動を安定化する制御を行うことが可能になる。
【0019】
また、請求項2にかかる発明は、前記データ格納手段へのデータ入力は、前記エンコーダを画像形成装置に組み込む前に、前記2つのセンサの出力の信号発生タイミングを調べておき、必要な遅延量を外部入力手段からの入力で行なうことを特徴とする。
【0020】
この請求項2の発明によれば、請求項1において、データ格納手段へのデータ入力は、前記エンコーダを画像形成装置に組み込む前に、2つのセンサの出力の信号発生タイミングを調べておき、必要な遅延量を外部入力手段からの入力で行なうことにより、たとえば市場でのサービスマンによる対応が可能になり、エンコーダ部品が交換されても最適な遅延量のかかった信号の入力が外部から入力しなおすことで、誤差のない狙いの周波数信号が得られる。
【0021】
また、請求項3にかかる発明は、前記2つのセンサ出力の信号発生タイミングを検出する検出手段を備え、前記画像形成装置に前記エンコーダが組み込まれた時点で前記検出手段による検出を行い、必要な遅延量を画像形成装置自体が算出することを特徴とする。
【0022】
この請求項3の発明によれば、請求項1において、画像形成装置にエンコーダが組み込まれた時点で検出手段による検出を行い、必要な遅延量を画像形成装置自体が算出することにより、2つのセンサ出力が同時に変化しないタイミングになるように、片側のセンサ出力のみに遅延を掛けたうえで合成手段へ入力され、誤差のない狙いの周波数信号が得られる。
【0023】
また、請求項4にかかる発明は、前記検出手段は、ある一定時間ごとに発生タイミングを検出し、必要な遅延量を算出することを特徴とする。
【0024】
この請求項4の発明によれば、請求項3において、検出手段が、ある一定時間ごとに発生タイミングを検出し、必要な遅延量を算出することにより、経時変化などを考慮した誤差のない狙いの周波数信号が得られる。
【0025】
また、請求項5にかかる発明は、前記エンコーダが駆動する際、前記2つのセンサの出力信号が同時に変化しないよう、あらかじめ相対位置が調整されたエンコーダを用いることを特徴とする。
【0026】
この請求項5の発明によれば、請求項1において、エンコーダが駆動する際、2つのセンサの出力信号が同時に変化しないよう、あらかじめ相対位置が調整されたエンコーダを用いることにより、2つのセンサの出力が同時に変化することがなくなり、誤差のない狙いの周波数信号が得られる。
【発明の効果】
【0027】
本発明(請求項1)にかかる画像形成装置は、サンプリング手段により得られたカウント値により、制御目標値に対するフィードバッグ制御を行う際に、データ格納手段に格納されているデータを参照し、2つのセンサの信号発生タイミングが同時に変化する場合は、片方の出力信号を遅延させた上で以後の信号処理を行うため、位置制御におけるエンコーダのディスクの偏芯によって発生するベルトの速度変動を安定化する制御を安価な構成で行うことができるという効果を奏する。
【0028】
また、本発明(請求項2)にかかる画像形成装置は、請求項1において、データ格納手段へのデータ入力は、前記エンコーダを画像形成装置に組み込む前に、2つのセンサの出力の信号発生タイミングを調べておき、必要な遅延量を外部入力手段からの入力で行なうことにより、たとえば市場でのサービスマンによる対応が可能になり、エンコーダ部品が交換されても最適な遅延量のかかった信号の入力が外部から入力しなおすことで、誤差のない狙いの周波数信号を得ることができるという効果を奏する。
【0029】
また、本発明(請求項3)にかかる画像形成装置は、請求項1において、画像形成装置にエンコーダが組み込まれた時点で検出手段による検出を行い、必要な遅延量を画像形成装置自体が算出することにより、2つのセンサ出力が同時に変化しないタイミングになるように、片側のセンサ出力のみに遅延を掛けたうえで合成手段へ入力され、誤差のない狙いの周波数信号を得ることができるという効果を奏する。
【0030】
また、本発明(請求項4)にかかる画像形成装置は、請求項3において、検出手段が、ある一定時間ごとに発生タイミングを検出し、必要な遅延量を算出することにより、経時変化などを考慮した誤差のない狙いの周波数信号を得ることができるという効果を奏する。
【0031】
また、本発明(請求項5)にかかる画像形成装置は、請求項1において、エンコーダが駆動する際、2つのセンサの出力信号が同時に変化しないよう、あらかじめ相対位置が調整されたエンコーダを用いることにより、2つのセンサの出力が同時に変化することがなくなり、誤差のない狙いの周波数信号を得ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置の最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0033】
(実施の形態)
本発明を、画像形成装置である電子写真方式の直接転写方式によるカラーレーザプリンタ(以下「レーザプリンタ」という)に適用した一つの実施の形態について図1、図2で説明する。
【0034】
図1は、本発明の実施の形態にかかるレーザプリンタの概略構成を示す説明図である。このレーザプリンタは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成部1Y、1M、1C、1K(以下、各符号の添字Y、M、C、Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示す)が、記録紙100の移動方向(図中の矢印Aに沿って転写搬送ベルト60が走行する方向)における上流側から順に配置されている。このトナー像形成部1Y、1M、1C、1Kはそれぞれ、像担持体としての感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kと、現像ユニットとを備えている。また、各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kの配置は、各感光体ドラムの回転軸が平行になるように、かつ記録紙移動方向に所定のピッチで配列するように、設定されている。
【0035】
本レーザプリンタは、上記トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kのほか、光書込ユニット2、給紙カセット3,4、レジストローラ対5、記録紙100を担持して各トナー像形成部の転写位置を通過するように搬送する転写搬送部材としての転写搬送ベルト60を有するベルト駆動装置としての転写ユニット6、ベルト定着方式の定着ユニット7、排紙トレイ8などを備えている。また、手差しトレイMF、トナー補給容器TCを備え、図示していない廃トナーボトル、両面・反転ユニット、電源ユニットなども二点鎖線で示したスペースSの中に備えている。
【0036】
上記光書込ユニット2は、光源、ポリゴンミラー、fθレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面にレーザ光を走査しながら照射する。
【0037】
図2は、上記転写ユニット6の概略構成を示す拡大図である。この転写ユニット6で使用した転写搬送ベルト60は、体積抵抗率が109〜1011Ωcmである高抵抗の無端状単層ベルトであり、その材質はPVDF(ポリフッ化ビニリデン)である。この転写搬送ベルト60は、各トナー像形成部の感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに接触対向する各転写位置を通過するように、支持ローラ61〜68に掛け回されている。なお、これらローラのうち、符号61を入口ローラ、符号63を転写駆動ローラ、符号66を右下ローラ、符号68をバックアップローラと適宜記述する。
【0038】
これらの支持ローラのうち、記録紙移動方向上流側の支持ローラ(入口ローラ)61には、電源65aから所定電圧が印加された静電吸着ローラ80が対向するように転写搬送ベルト60の外周面に配置されている。2つの支持ローラ61,62の間を通過した記録紙100は転写搬送ベルト60上に静電吸着される。
【0039】
符号63は転写搬送ベルト60を摩擦駆動する転写駆動ローラであり、図示しない駆動源に接続されていて矢印方向に回転する。
【0040】
各転写位置において転写電界を形成する転写電界形成手段として、感光体ドラム11Y,11M,11Cに対向する位置には、転写搬送ベルト60の裏面に接触するように、転写バイアス印加部材67Y、67M、67C、67Kを設けている。これらはスポンジ等を外周に設けたバイアスローラであり、各転写バイアス電源9Y、9M、9C、9Kからローラ心金に転写バイアスが印加される。この印加された転写バイアスの作用により、転写搬送ベルト60に転写電荷が付与され、各転写位置において該転写搬送ベルト60と感光体ドラム表面との間に所定強度の転写電界が形成される。また、上記転写が行なわれる領域での記録紙100と感光体ドラム11Y,11M,11Cの接触を適切に保ち、最良の転写ニップを得るために、バックアップローラ68を備えている。
【0041】
上記転写バイアス印加部材67Y、67M、67Cとその近傍に配置されるバックアップローラ68は、回転可能に揺動ブラケット93に一体的に保持され、回動軸94を中心として回動が可能である。この回動は、カム軸97に固定されたカム96が矢印の方向に回動することで時計方向に回動する。
【0042】
上記入口ローラ61と吸着ローラ80は一体的に、入り口ローラブラケット90に支持され、軸91を回動中心として、図2の状態から時計方向に回動可能である。揺動ブラケット93に設けた穴95と、入り口ローラブラケット90に固植されたピン92が係合しており、前記揺動ブラケット93の回動と連動して回動する。これらの入り口ローラブラケット90、揺動ブラケット93の時計方向の回動により、バイアス印加部材67Y、67M、67Cとその近傍に配置されるバックアップローラ68は感光体ドラム11Y,11M,11Cから離され、入り口ローラ61と吸着ローラ80も下方に移動する。ブラックのみの画像の形成時に、感光体ドラム11Y,11M,11Cと転写搬送ベルト60の接触を避けることが可能となっている。
【0043】
一方、転写バイアス印加部材67Kとその隣のバックアップローラ68は出口ブラケット98に回転可能に支持され、出口ローラ62と同軸の軸99を中心として回動可能にしてある。転写ユニット6を本体に対し着脱する際に、図示していないハンドルの操作により時計方向に回動させ、ブラック画像形成用の感光体ドラム11Kから、転写バイアス印加部材67Kとその隣のバックアップローラ68を離間させるようにしてある。
【0044】
転写駆動ローラ63に巻きつけられた転写搬送ベルト60の外周面には、ブラシローラとクリーニングブレードから構成されたクリーニング装置85が接触するように配置されている。このクリーニング装置85により転写搬送ベルト60上に付着したトナー等の異物が除去される。
【0045】
転写搬送ベルト60の走行方向で駆動ローラ63より下流に、転写搬送ベルトの外周面を押し込む方向にローラ64を設け、駆動ローラ83への巻きつけ角を確保している。ローラ64よりさらに下流の転写搬送ベルト60のループ内に、押圧部材(ばね)69でベルトにテンションを与えるテンションローラ65を備えている。
【0046】
先に示した図1中の一点鎖線は、記録紙100の搬送経路を示している。給紙カセット3、4あるいは手差しトレイMFから給送された記録紙100は、図示しない搬送ガイドにガイドされながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ対5が設けられている一時停止位置に送られる。このレジストローラ対5により所定のタイミングで送出された記録紙100は、転写搬送ベルト60に担持され、各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kに向けて搬送され、各転写ニップを通過する。
【0047】
各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kの感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上で現像された各トナー像は、それぞれ各転写ニップで記録紙100に重ね合わされ、上記転写電界やニップ圧の作用を受けて記録紙100上に転写される。この重ね合わせの転写により、記録紙100上にはフルカラートナー像が形成される。
【0048】
トナー像転写後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面がクリーニング装置によりクリーニングされ、さらに除電されてつぎの静電潜像の形成に備えられる。
【0049】
一方、フルカラートナー像が形成された記録紙100は、定着ユニット7でこのフルカラートナー像が定着された後、切換ガイドGの回動姿勢に対応して、第1の排紙方向Bまたは第2の排紙方向Cに向かう。第1の排紙方向Bから排紙トレイ8上に排出される場合、画像面が下となった、いわゆるフェースダウンの状態でスタックされる。一方、第2の排紙方向Cに排出される場合には、図示していない別の後処理装置(ソータ、綴じ装置など)に向け搬送させるとか、スイッチバック部を経て両面プリントのために再度レジストローラ対5に搬送される。
【0050】
以上の構成により記録紙100にフルカラー画像の形成を行っている。上記タンデム方式のカラー画像形成装置では、各色のトナー画像を精度よく重ねることが色ズレの発生を防止するうえで重要である。しかしながら転写ユニット6で使用している駆動ローラ63、入口ローラ61、出口ローラ99、転写搬送ベルト60は部品製造時に数十μm単位の製造誤差が発生する。この誤差により各部品が一回転するときに発生する変動成分が転写搬送ベルト60上に伝達され、用紙の搬送速度が変動することで、各感光体ドラム11Y,11M,11C,11K上のトナーが記録紙100に転写されるタイミングに微妙なずれが生じ、副走査方向に色ずれが発生してしまう。特にこの実施の形態のように1200×1200DPIなどの微小ドットで画像を形成する装置では、数μmのタイミングのずれが色ずれとして目立ってしまう。この実施の形態では、右下ローラ66の軸上にエンコーダを設け、エンコーダの回転速度を検出し、駆動ローラ63の回転をフィードバック制御することで転写ベルト60を一定走行するようにしている。
【0051】
図3に転写ユニット6の主要部品の構成および制御系のブロック図を示す。転写駆動ローラ63はタイミングベルト303によって転写駆動モータ302の駆動ギアと接続していて、駆転写動モータ302を回転駆動することで転写駆動モータ302の駆動速度に比例して回転される。転写駆動ローラ63が回転することによって転写搬送ベルト60が駆動され、転写搬送ベルト60が駆動されることによって右下ローラ66が回転する。この実施の形態では右下ローラ66の軸上にエンコーダ301を配置していて、右下ローラ66の回転速度をエンコーダ301で検出することで転写駆動モータ302の速度制御を行っている。これは前述したように転写搬送ベルト60の速度変動で色ずれが発生するため、速度変動を最小限とするために行っている。
【0052】
すなわち、発光素子402、406からの光をディスク401(図4、図5参照)を通してそれぞれ受光素子403、407で受光し、この2つの出力を合成回路501に入力して合成する。さらに合成回路501で合成された出力を逓倍回路502で1/2逓倍し、この1/2逓倍された信号をカウンタ503でカウントし、サンプリング回路504でカウンタのカウント値を一定タイミングでサンプリングする構成とし、サンプリング回路504により得られたカウント値により、制御目標値に対するフィードバッグ制御を行う際に、転写搬送ベルト60が周動する際に出力される2つのセンサ(発光素子402、406)の信号発生タイミング(発生タイミングデータ800)をあらかじめ調べておき、両者が同時に変化する場合は、片方の出力信号を遅延させた上で以後の信号処理を行う。この制御の詳細については後述する。
【0053】
図4および図5に右下ローラ66とエンコーダ301の詳細構成を示す。エンコーダ301はディスク401、発光素子402、406、受光素子403、407、圧入ブッシュ404・405から構成されている。ディスク401は右下ローラ66の軸上に圧入ブッシュ404・405を圧入することで固定され、右下ローラ66の回転と同時に回転するようになっている。またディスク401には円周方向に数百単位の分解能で光を透過するスリットを有していて、その両側に発光素子402、406、と受光素子403、407が180度ずれた位置に配置し、右下ローラ66の回転量に応じてパルス状のON/OFF信号を得ている。このパルス状のON/OFF信号を用いて右下ローラ66の移動角(以下、角変位と記述する)を検出することで、転写駆動モータ302の駆動量を制御している。
【0054】
ディスク401を右下ローラ66に圧入するときの同軸穴の加工には数μmの誤差が発生し、これをゼロにすることは部品精度(加工精度)などを考慮すると実質的には不可能である。そのためディスク401を右下ローラ66に取り付けるときに、お互いにずれた状態で取り付けられる場合があり、この状態で回転すると、右下ローラ66は一定速度で回転しているにも関わらず、ディスク401が偏芯した状態で回転される。これをセンサで読み取ると、ディスクの1周期ごとに角変位変動が発生する。
【0055】
駆動モータ302を一定速度で駆動し、エンコーダ301のカウント値を一定タイミングでサンプリング回路504(図3参照)によってサンプリングしたときの2つの受光素子403,407のサンプリング結果を図6−1,2に示す。図6−1はディスク401の偏芯がない状態でのサンプリング結果で、図6−2は偏芯があるときのサンプリング結果を示している。通常、ディスク401の偏芯がない状態では、右肩上がりのサンプリング結果となるが、偏芯がある場合には正弦波上のサンプリング結果となる。そして、2つの受光素子403,407が180度ずれた位置に配置されているため、サンプリング結果の正弦波の位相は180度ずれたものとなる。
【0056】
すなわち、この2つのサンプリング結果を合成して、ディスク401の偏芯による角変位変動を打ち消すことができる。本発明はこの2つのサンプリング結果を合成回路501で合成することで、ディスク401の偏芯の影響を受けない比例制御演算を行い、転写搬送ベルト60の速度を一定にすることを特徴としている。
【0057】
以下に2つの受光素子403,407の出力合成の具体的な方法を説明する。図9は本発明の出力合成を実施するためのブロック図である。受光素子403、407の出力信号は合成回路501に入力されており、合成後はさらに逓倍回路502を経由し、その逓倍回路502内では、用意された基準クロックで同期をとり1/2の周波数に逓倍され出力される。そして、この出力信号を用いて駆動制御を行う。
【0058】
なお、合成回路501の前段には遅延回路505も用意されている。合成は一般的にはOR合成が簡易であるが、仮に2つのセンサ出力が重なった場合、単純にクロックが1つ減ってしまうことになり、結果として得られる周波数に誤差が生じてしまう。この遅延回路505はこの誤差を抑えるためのもので、CPU901などの制御部が、意図して片方の出力信号のタイミングを遅延できるようになっている。これにより、2つのセンサ出力の合成回路501への入力タイミングをずらすことが可能となり、かつ周波数はそのままであるので、合成回路501、逓倍回路502後の信号は正確に周波数が合成されたものとなる。
【0059】
以後の制御処理についても具体的に以下に説明する。図7は、本発明の実施の形態にかかる駆動制御方法を実施するための駆動制御装置のブロック図である。以下、この実施の形態の駆動制御装置を上記実施の形態の回転体駆動装置に適用した場合について説明する。
【0060】
図7において、エンコーダ301の目標角変位Ref(n)とエンコーダ301の検出角変位P(n−1)との差e(n)は、制御コントローラ部801に入力される。この制御コントローラ部801は、高周波ノイズを除去するためのローパスフィルタ802と、比例要素(ゲインKp)803とを備えている。制御コントローラ部801では、転写駆動モータ302の駆動に用いる標準駆動パルス周波数に対する補正量が求められ、演算部804に与えられる。演算部804では、一定の標準駆動パルス周波数Refp_cに上記補正量が加えられ、駆動パルス周波数f(n)が決定される。
【0061】
また、目標角変位Ref(n)には、事前に駆動モータ302を一定速度で駆動したときに計測したエンコーダ301のディスク401の偏芯による検出角変位誤差が加算され、エンコーダ301の検出角変位P(n−1)との差e(n)をとることで、差分の変位量の演算を行う。なお、ディスク401の偏芯による検出角変位誤差の加算は、ディスク401の回転によって検出されるマークセンサの出力タイミングに応じて、周期的に繰り返されるように加算される。
【0062】
図8は、この実施の形態における転写駆動モータ302の制御系および制御対象のハードウェア構成を示すブロック図である。この制御系は、上記エンコーダ301の出力信号に基づいて転写駆動モータ302の駆動パルスをデジタル制御するものである。この制御系は、CPU901、RAM902、ROM903、IO制御部904、転写モータ駆動I/F部906、ドライバ907、検出IO部908、バス909、外部装置910を備えている。
【0063】
上記CPU901は外部装置910から入力される画像データの受信および制御コマンドの送受信制御をはじめ、本画像形成装置全体の制御を行っている。また、ワーク用として用いるRAM901およびプログラムを格納するROM903、IO制御部904はバス909を介して相互に接続され、CPU901からの指示によりデータのリード/ライト処理および各負荷905を駆動するモータ、クラッチ、ソレノイド、センサなど各種の動作を実行する。
【0064】
転写モータ駆動モータIF906は、CPU901からの駆動指令により、ドライバ907を介して転写駆動モータ302に対して駆動パルス信号を出力する。駆動パルス信号の周波数に応じて転写駆動モータ302が回転駆動されるため駆動速度制御の可変が可能となる。
【0065】
エンコーダ305の出力信号は、検出IO部908に入力される。検出IO部908は、受光素子(エンコーダセンサ)403、407の出力パルスを処理してデジタル数値に変換する。また、この検出IO部908では、受光素子(エンコーダセンサ)403、407の出力パルスを計数するカウンタを備えている。そして、このカウンタのカウントした数値に、あらかじめ定められたパルス数対角変位の変換定数をかけて右下ローラ66の角変位に対応するデジタル数値に変換する。このディスク401の角変位に対応するデジタル数値の信号は、バス909を介してCPU901に送られる。
【0066】
上記転写モータ駆動IF部906は、上記CPU901から送られてきた駆動周波数の指令信号に基づいて、当該駆動周波数を有するパルス状の制御信号を生成する。
【0067】
上記ドライバ907は、パワー半導体素子(たとえばトランジスタ)等で構成されている。このドライバ907は、上記転写モータ駆動IF部906から出力されたパルス状の制御信号に基づいて動作し、転写駆動モータ302にパルス状の駆動電圧を印加する。この結果、転写駆動モータ302は、CPU901から出力される所定の駆動周波数で駆動制御される。これにより、ディスク401の角変位が目標角変位に従うように追値制御され、右下ローラ66が所定の角変位で回転する。ディスク401の角変位は、受光素子(エンコーダセンサ)403、407と検出IO部908により検出され、CPU901に取り込まれ、制御が繰り返される。
【0068】
図12に本制御を実現する上でのタイミングチャートを示す。まず、検出IO部908で計測されるエンコーダパルスカウンタ1のカウント値は、エンコーダパルスの出力の立上りエッジによりインクリメントされる。また、本制御の制御周期は1msであり、制御周期タイマによるCPU901への割込みがかかるごとに制御周期タイマカウンタのカウント値がインクリメントされる。タイマのスタートは、転写駆動モータ302のスルーアップおよびセトリング終了後に初めてエンコーダパルスの立上りエッジが検出された時点で行われ、かつ制御周期タイマカウンタのカウント値をRESETする。また、制御周期タイマによるCPU901への割込みがかかるごとに、エンコーダパルスカウンタ1のカウント値:neの取得および制御周期タイマカウンタのカウント値:qの取得およびインクリメントを行う。
【0069】
各カウント値をもとに、つぎに示すように位置偏差の演算を行う。
P(n−1)=θ1×ne
Ref(n)=θ0×q
e(n)=Ref(n)−P(n−1) 単位:rad
ここで、上記における符号は以下のとおりである。
e(n)[rad]:(今回のサンプリングにて演算された)位置偏差
θ0[rad]:制御周期1[ms]あたりの移動角度(=2π×V×E−3/In[rad])
θ1[rad]:エンコーダ1パルスあたりの移動角度(=2π/p[rad])
q:制御周期タイマのカウント値
V:ベルト線速[mm/s]
l:右下ローラ径[mm]
f:ディスク回転の周期[Hz]
【0070】
この実施の形態においては、エンコーダ301の取り付けてある右下ローラ66の外径はφ15.515[mm]である。また、この実施の形態ではエンコーダの分解能pは、1回転当たり300パルスのものとする。
【0071】
つぎに、急激な位置変動に応答してしまうことを避けるため、演算された偏差に対し以下の仕様のフィルタ演算を行う。
【0072】
フィルタタイプ:Butterworth IIR ローパスフィルタ
サンプリング周波数:1KHz(=制御周期と等しい)
パスバンドリップル(Rp):0.01dB
ストップバンド端減衰量(Rs):2dB
パスバンド端周波数(Fp):50Hz
ストップバンド端周波数(Fs):100Hz
【0073】
本フィルタ演算のブロック図を図15に、フィルタ係数一覧を図16に示す。2段カスケード接続とし、各段における中間ノードをそれぞれu1(n),u1(n−1),u1(n−2)およびu2(n),u2(n−1),u2(n−2)と定める。ここで、インデックスの示す意味はつぎのとおりである。
(n):現在のサンプリング
(n−1):1つ前のサンプリング
(n−2):2つ前のサンプリング
【0074】
以下のプログラム演算をフィードバック実行中に制御タイマ割込みがかかるたびに行うこととする。
u1(n)=a11×u1(n−1)+a21×u1(n−2)+e(n)×ISF
e1(n)=b01×u1(n)+b11×u1(n−1)+b21×u1(n−2)
u1(n−2)=×u1(n−1)
u1(n−1)=u1(n)
u2(n)=a12×u2(n−1)+a22×u2(n−2)+e2(n)
e’(n)=b02×u2(n)+b12×u2(n−1)+b22×u2(n−2)
u2(n−2)=×u2(n−1)
u2(n−1)=u2(n)
【0075】
図13に本フィルタの振幅特性を示し、図14に位相特性を示す。
【0076】
つぎに、制御対象に対する制御量(パルス周波数f’(n))を求める。制御ブロック図において、まず、位置コントローラとしてPID(P;Proportinal(比例)、I;Integral(積分)、D;Differential(微分))制御を考えると、
F(S)=G(S)×E’(S)=Kp×E’(S)+Ki×E’(S)/S+Kd×S×E’(S)
ただし、Kp:比例ゲイン、Ki:積分ゲイン、 Kd:微分ゲイン
G(S)=F(S)/E’(S)=Kp+Ki/S+Kd×S ・・・[1]
ここで、[1]式を双一次変換(S=(2/T)×(1−Z-1)/(1+Z-1))を行うと、次式が得られる。
G(Z)=(b0+b1×Z-1+b2×Z-2/(1−a1×Z-1−a2×Z-2)・・・[2]
ただし、a11=0
a2=1
b0=Kp+T×Ki/2+2×Kd/T
b1=T×Ki−4×Kd/T
b2=Kp+T×Ki/2+2×Kd/T
【0077】
上記[2]式をブロック図として表すと、図17に示すようになる。ここで、e’(n)、f(n)は、E’(S)、F(S)をそれぞれ離散データとして扱うことを示している。図17において、中間ノードとしてそれぞれw(n)、w(n−1)、w(n−2)を定めると、差分方程式は次式のようになる(PID制御の一般式)。ここで、インデックスの示す意味はつぎのとおりである。
(n):現在のサンプリング
(n−1):1つ前のサンプリング
(n−2):2つ前のサンプリング
w(n)=a1×w(n−1)+a2×w(n−2)+e’(n) ・・・[3]
f(n)=b0×w(n)+b1×w(n−1)+b2×w(n−2)・・・[4]
今、位置コントローラとしては比例制御を考えると、積分ゲイン、微分ゲインはゼロとなる。
【0078】
したがって、図17における各係数は以下のようになり、上記の[3]、[4]式は下記[5]式のように簡略化される。
a1=0
a2=1
b0=Kp
b1=0
b2=−Kp
w(n)=a2×w(n−2)+e’(n)
f(n)=Kp×w(n)−Kp×(n−2)
∴ f(n)=Kp×e’(n) ・・・[5]
また、F0(S)に対応する離散データ:f0(n)は、この実施の形態の場合には一定であり、
f0(n)=6105[Hz]
である。よって、転写駆動モータ302に設定するパルス周波数f’(n)は、最終的に以下の式により計算する。
f’(n)=f(n)+f0(n)=Kp+e’(n)+6105 [Hz] ・・・[6]
【0079】
図18にエンコーダパルスカウンタ1の動作フローチャートを示す。まず、スルーアップ&セトリング後の最初のパルス入力かどうかを判断し(ステップS1)、ここでYESならば、エンコーダパルスカウンタ1をゼロクリアし(ステップS2)、制御周期カウンタをゼロクリアし(ステップS3)、制御周期タイマによる割込みを許可し(ステップS4)、制御周期タイマをスタートし(ステップS5)、リターンする。また、ステップS1の判断でNOであった場合、エンコーダパルスカウンタをインクリメントし(ステップS6)、リターンする。
【0080】
図19にエンコーダパルスカウンタ2の動作フローチャートを示す。まず、エンコーダパルスが入力したときに、ディスクのマークセンサの状態を判断し(ステップS11)、ここでYESならばエンコーダパルスカウンタ2をゼロクリアする(ステップS12)。また、ステップS11の判断でNOであった場合、エンコーダパルスカウンタ2をインクリメントし(ステップS13)、リターンする。
【0081】
また、図20に制御周期タイマによる割込み処理のフローチャートを示す。まず、制御周期タイマカウンタをインクリメントし(ステップS21)、ついでエンコーダパルスカウント値:neを取得する(ステップS22)。さらにテーブルデータを参照してΔθの値を取得し(ステップS23)、テーブル参照アドレスをインクリメントする(ステップS24)。これらの値を用いて、位置偏差演算を行い(ステップS25)、得られた位置偏差に対しフィルタ演算を行い(ステップS26)、フィルタ演算の結果をもとに制御量の演算(比例演算)を行い(ステップS27)、実際にステッピングモータの駆動パルスの周波数を変更し(ステップS28)、リターンする。
【0082】
以上の制御によって、位置制御におけるエンコーダ301のディスク偏芯によって発生する転写搬送ベルト60の速度変動を安定化する制御を、安価な手法で処理を行うことが可能となる。
【0083】
ところで、以上の実施形態においては、転写搬送ベルト60上に感光体ドラム11Y,11M,11C,11Kが複数並べて配設されるタンデム式のプリンタにおける転写ユニット6に本発明を適用したが、本発明が適用可能なプリンタおよびベルト駆動装置はこの構成に限るものではない。複数のローラに張架された無端状ベルトをそのローラのうちの少なくとも1以上のローラで回転駆動するベルト駆動装置を有するプリンタにおいて、そのベルト駆動装置であればいずれにも適用することが可能である。
【0084】
また、この実施の形態では露光光源としてはレーザー光としているがこれに限ったものではなく、たとえばLEDアレイなどでもよい。
【0085】
つぎに、図9における遅延回路の動作タイミングについて説明する。2つのセンサ(受光素子403、407)の出力の発生タイミングばらつきは、エンコーダ301の製造ばらつき、特にエンコーダ内のセンサ取り付けばらつきによるところが大きく、ほとんどがエンコーダ301の部品について廻っているといえる。そのため、一度そのエンコーダを使うことが決まれば、2つのセンサ(受光素子403、407)の出力同士の発生タイミングはほぼ同じといえる。本発明ではこの特徴に鑑み、機械に組み込む前にまず、部品単体で2つのセンサ(受光素子403、407)の出力の発生タイミングを調べておく。それより必要な遅延量を算出しておき、1部品対1特性値(遅延量)の関係を明らかにしておく。その後、工場で機械本体にエンコーダ301を組み付けたとき、対応した遅延量を機械操作部インターフェースなどを通して、メモリに収納させ、エンコーダ301が動作するときには必ずその遅延量が掛かるようにしてやるものである。これにより、最適な遅延量の掛かった信号が入力され、結果として誤差のない狙いの周波数信号が得られることになる。なお、本方式は製造工場における組み立て時だけでなく、操作部インターフェースなどの外部装置910(図8参照)を通して、市場でのサービスマン対応も可能であるので、エンコーダ部品が交換されても、遅延量を入力しなおすことで問題は発生しない。
【0086】
つぎに、図9のかわりに図10のブロック図を用いる例について説明する。上記ではエンコーダ301の部品ばらつきがほとんどと述べたが、実際には、信号経路の違い、経時変化といったエンコーダ以外の要因も実は存在する。そこで本発明では、より正確な周波数が得られるよう、機械システムとしての遅延量を算出する。具体的には図20に示すように、機械システムとして組み込まれた状態で、2つのセンサ出力を直接にCPU901が検出し、その発生タイミングを調べ、CPU901が最適な遅延量を算出する。それにより、2つのセンサ出力が同時に信号変化しないタイミングになるように、片側のセンサ出力にのみ遅延を掛けた上で、合成回路へ入力される。これにより、機械システムとしての最適な遅延が掛かり、結果としてより誤差のない狙いの周波数信号が得られることになる。
【0087】
つぎに、経時変化なども想定し、機械組み込み時だけでなく、ある一定時間ごとに再三遅延量を見直すということも行う例について説明する。「ある一定時間」とは、組まれる機械システムにより、その値は変わってくる。たとえば、長周期で発生タイミングが変化してくる特性のシステムでは、複写機・プリンタの使用具合であれば、一日に一回必ず行われる「電源ONごと」に行えば問題とならない。また、機内温度などにより変化するといった、一日の使用状況の中でも変化する、短周期で発生タイミングが変化してくるのであれば、機内温度を検出して、その温度変化により再度検出しなおすのが最適と言える。いずれにせよ、その組まれるシステムにより、「ある一定時間」というのは異なってくるが、この実施の形態により、機械システムでの対応が可能となる。
【0088】
最後に、図11に示すブロック図を説明する。エンコーダ301内の2つのセンサ(受光素子403,407)は180度位相がずれた位置に取り付けられることになっているが、さらに取り付け精度について規定する。エンコーダ301は、複数の一定間隔で配置されたマークを有しているが、このマークはディスク上に配され、2つのセンサで挟む構造となっている。このマークを光学的に検出するのであるが、同じ時間で、片側のセンサがH(ハイ)、片側のセンサがL(ロー)というように、極性が逆になる位置に精度よく配置する。これにより、2つのセンサ出力は同時に変化することはなくなり、これまでの遅延回路や、それに付随する検出回路は不要となるゆえ、図11に示すような構成となる。
【0089】
エンコーダ301自体のコストは上がってしまうが、CPU901のリアルタイム処理は不要となり、マイコンパフォーマンスの負荷を下げられるメリットがある。
【0090】
したがって、以上説明した本発明の実施の形態によれば、エンドレスベルトを従動ローラに取り付けたエンコーダで制御する際に、ディスク偏芯によって発生するベルトの速度変動を安定化する制御を、安価な手法で処理を行うことが可能となり、良好なフィードバック制御を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0091】
以上のように、本発明にかかる画像形成装置は、タンデム型のカラー複写機、カラープリンタなどの画像形成装置などに有用であり、特に、タンデム型のフルカラーの画像形成装置において各色のドット位置を転写ベルト上で高精度に行う装置や無端状ベルトを高精度に駆動する装置などに適している。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の実施の形態にかかるレーザプリンタの概略構成を示す説明図である。
【図2】図1における転写ユニットの概略構成を示す拡大図である。
【図3】図1における転写ユニットの主要部品の構成および制御系を示すブロック図である。
【図4】転写ユニットにおける右下ローラとエンコーダの詳細構成を示す説明図である。
【図5】エンコーダのディスクと発光素子および受光素子の構成を示す説明図である。
【図6−1】エンコーダ(ディスクに偏芯なし時)のカウント値を一定タイミングでサンプリングしたときの2つの受光素子のサンプリング結果を示すグラフである。
【図6−2】エンコーダ(ディスクに偏芯あり時)のカウント値を一定タイミングでサンプリングしたときの2つの受光素子のサンプリング結果を示すグラフである。
【図7】本発明の実施の形態にかかる駆動制御の構成例を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施のかかる転写駆動モータの制御系および制御対象のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態にかかる駆動制御系の構成例(1)を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかる駆動制御系の構成例(2)を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態にかかる駆動制御系の構成例(3)を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態にかかる駆動制御の動作を示すタイミングチャートである。
【図13】本発明の実施の形態にかかるフィルタの振幅特性を示すグラフである。
【図14】本発明の実施の形態にかかる位相特性を示すグラフである。
【図15】本発明の実施の形態にかかるフィルタ演算を示すブロック図である。
【図16】本発明の実施の形態にかかるフィルタ係数を示す図表である。
【図17】本発明の実施の形態にかかる[2]式を表すブロック図である。
【図18】エンコーダパルスカウンタ1の動作を示すフローチャートである。
【図19】エンコーダパルスカウンタ2の動作を示すフローチャートである
【図20】制御周期タイマによる割込み処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0093】
60 転写搬送ベルト
66 右下ローラ
301 エンコーダ
302 転写駆動モータ
401 ディスク
402,406 発光素子
403,407 受光素子
501 合成回路
502 逓倍回路
503 カウンタ
504 サンプリング回路
800 発生タイミングデータ
901 CPU
902 RAM
907 ドライバ
910 外部装置




 

 


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