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エンドレスベルトの駆動装置及び画像形成装置 - 株式会社リコー
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発明の名称 エンドレスベルトの駆動装置及び画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3579(P2007−3579A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−180412(P2005−180412)
出願日 平成17年6月21日(2005.6.21)
代理人 【識別番号】100108121
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 雄毅
発明者 松田 雄二
要約 課題
ベルト厚の変動に起因して搬送速度が変動しても、良好なフィードバック制御を、安定に行うことができるエンドレスベルトの駆動制御装置を提供する。

解決手段
エンドレスベルト60の基準位置となるベルトマーク304と、これを検出するための検出手段と、エンドレスベルト60の厚み変動で発生するエンコーダ301の検出角変位誤差を検出する手段と、得られたエンコーダ301の検出角変位誤差に基づいてベルトマーク304での位相と最大振幅を算出する第一の手段と、算出結果を格納する不揮発性メモリと、この不揮発性メモリに格納されている位相値に基づいてエンコーダ301の検出角変位誤差が最小となるベルトの位置を算出する手段とを有し、駆動手段の停止命令が発生した時に、エンコーダの検出角変位誤差が最小となるベルトの位置が、複数のローラのうちエンドレスベルトに対して最も張力が掛かるローラの位置で停止するように制御する。
特許請求の範囲
【請求項1】
エンドレスベルトと、エンドレスベルトを駆動する駆動ローラと、駆動ローラを駆動する駆動手段と、前記エンドレスベルトに従動する複数の従動ローラとを有し、前記従動ローラの一つにエンコーダを取り付け、単位時間当たりのエンコーダの角変位量が一定となるように制御目標値を設定し、この制御目標値を達成するように前記駆動手段を制御するエンドレスベルトの駆動制御装置であって、
前記エンドレスベルトの基準位置となるベルトマークと、
このベルトマークを検出するための検出手段と、
前記エンドレスベルトの厚み変動で発生する前記エンコーダの検出角変位誤差を検出する手段と、
この検出手段から得られる前記エンコーダの検出角変位誤差に基づいて前記ベルトマークでの位相と最大振幅を算出する第一の手段と、
算出結果を格納する不揮発性メモリと、
この不揮発性メモリに格納されている位相値から前記エンコーダの検出角変位誤差が最小となるベルトの位置を算出する手段と、を有し、
前記駆動手段の停止命令が発生した時に、前記エンコーダの検出角変位誤差が最小となるベルトの位置が、前記複数のローラのうちエンドレスベルトに対して最も張力が掛かるローラの位置で停止するように制御すること
を特徴とするエンドレスベルトの駆動制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載のエンドレスベルトの駆動制御装置において、前記複数のローラのうちエンドレスベルトに対して最も張力が掛かるローラは、前記エンドレスベルトに対してテンションを加えているローラであることを特徴とするエンドレスベルトの駆動制御装置。
【請求項3】
記録部材を転写・搬送するエンドレスベルトと、エンドレスベルトを駆動する駆動ローラと、駆動ローラを駆動する駆動手段と、前記エンドレスベルトに従動する複数の従動ローラとを有し、前記従動ローラの一つにエンコーダを取り付け、単位時間当たりのエンコーダの角変位量が一定となるように制御目標値を設定し、この制御目標値を達成するように前記駆動手段を制御して前記エンドレスベルトの速度制御を行う画像形成装置であって、
前記エンドレスベルトの基準位置となるベルトマークと、
このベルトマークを検出するための検出手段と、
前記エンドレスベルトの厚み変動で発生するエンコーダの検出角変位誤差を検出する手段と、
この検出手段から得られる前記エンコーダの検出角変位誤差に基づいてベルトマークでの位相と最大振幅を算出する第一の手段と、
算出結果を格納する不揮発性メモリと、
この不揮発性メモリに格納されている位相値から前記エンコーダの検出角変位誤差が最小となるベルトの位置を算出する手段と、を有し、
前記駆動手段の停止命令が発生した時に、前記エンコーダの検出角変位誤差が最小となるベルトの位置が、前記複数のローラのうちエンドレスベルトに対して最も張力が掛かるローラの位置となるように停止させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像形成装置において、前記複数のローラのうちエンドレスベルトに対して最も張力が掛かるローラは、前記エンドレスベルトに対してテンションを加えているローラであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の画像形成装置において、この画像形成装置は、4連タンデム型であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項3乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、前記エンドレスベルトは、記録部材を転写・搬送する中間転写ベルト又は直接転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー画像を形成する画像形成装置及びこの画像形成装置に用いるエンドレスベルトの駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カラー画像形成装置における代表的な画像形成方法は、複数の感光体上に形成される色の異なるトナー画像を直接転写紙に重ねながら転写させる直接転写方式と、複数の感光体上に形成される色の異なるトナー画像を中間転写体に重ねながら転写させ、しかる後に転写紙に一括して転写させる中間転写方式とに大別される。このような画像形成装置は、複数の感光体を転写紙または中間転写体に対向させ並べて配置することから、タンデム方式と呼ばれ、感光体毎にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対して静電潜像の形成、現像などの電子写真プロセスを実行させ、直接転写方式では走行中の転写紙上に、中間転写方式においては走行中の中間転写体上に画像を転写するものである。
【0003】
タンデム方式のカラー画像形成装置では、各色のトナー画像を精度よく重ねることが色ズレの発生を防止するうえで重要である。このため、いずれの転写方式においても転写ベルトの速度変動による色ずれを回避するために、転写ユニットの複数個から構成されている従動軸のうちの一つにエンコーダを取り付け、エンコーダの回転速度変動に応じて駆動ローラの回転速度をフィードバック制御する方法を採用している。
【0004】
フィードバック制御を実現する最も一般的な方法として、比例制御(PI制御)がある。
比例制御とは、エンコーダの目標角変位Ref(n)とエンコーダの検出角変位P(n−1)との差から位置偏差e(n)を演算し、演算結果にローパスフィルタをかけて高周波ノイズを除去するとともに、制御ゲインをかけて、一定の標準駆動パルス周波数を加えて、駆動ローラに接続されている駆動モータの駆動パルス周波数を制御することで、常にエンコーダ出力が目標角変位で駆動されるように制御する方法である。
【0005】
しかし、この方法は微小な搬送ベルト厚の変化に伴って、転写紙の搬送速度に変化が生じ、画像が理想位置からずれるという画像品質の低下とともに、複数の記録紙間の画像にも変動が発生し、記録紙間の繰り返し位置再現性が低下するという問題がある。
一般的にベルト速度Vと従動ローラの半径r及び従動ローラの回転角変位量ωには以下の式が成り立つ。
ω=V/r
このとき、従動ローラの半径rは経験的にベルト厚みまで含まれていることが知られている。
【0006】
図18は、エンコーダを取り付けたローラ66と転写ベルト60との接合部分を示す拡大図である。図18において、転写ベルト60が一定速度で搬送されていても、ベルト60の厚い部分がエンコーダローラ66に巻き付いている場合は、ベルト60の従動実効半径rが増加して、一定時間あたりのエンコーダローラ66の回転角変位量は低下する。これは、転写ベルト60の搬送速度の低下として検出される。一方、エンコーダローラ66にベルト60の薄い部分が巻き付いている場合は、エンコーダローラ66の回転角変位量は増加して、ベルト60の搬送速度の増加として検出される。
そのため、仮に転写ベルト60が一定速度で搬送されていても、ベルト厚さの変動によりエンコーダローラ軸の回転角変位検出では、あたかもベルト60が速度変動しているように検出される。従動軸フィードバック制御ではこの変動成分を制御で増幅してしまうために、逆にベルト搬送速度を悪化させてしまっていた。このことから、従来のフィードバック制御では、ベルト厚さ変動を考慮した良好なフィードバック制御がなされていないという問題がある。
【0007】
ベルト厚さの変動に起因するフィードバック制御不良を解決する方法として、例えば特許文献1には、一定のパルスレートで駆動ローラを駆動するときに、ベルトマークによって検知される位置を基準として、既知である転写搬送ベルト全周方向にわたる厚さプロファイルによって発生するであろう速度変動Vhを打ち消すような速度プロファイルを事前に計測し、これに対して変調されたパルスレートで駆動モータ制御信号を生成し、これを基にモータを駆動し、駆動ローラを介して転写搬送ベルトを駆動することにより、最終的な転写搬送ベルトの速度Vbを変動のないものとする技術が開示されている。
【0008】
また、特許文献2には、転写ベルトや中間転写ベルトのホームポジションの検出前でも画像形成を開始することができ、装置が起動してから最初の画像が出力されるまでの時間を短縮させることができる画像形成装置であって、移動可能なベルト体と、このベルト体又はベルト体に担持された記録材に像を形成する像形成手段とを有する画像形成装置の前記ベルト体の基準位置を検出する検出手段と、前記ベルト体が停止した際、前記検出手段により前記ベルト体の基準位置を検出してから前記ベルト体が移動した移動量を表す情報を記憶する記憶手段とを設けた画像形成装置が開示されている。
【0009】
更に、特許文献3には、ベルトをニップすることなく、ベルト全体の平均的な速度変動を検知することができる画像形成装置を提供することを目的として開発された装置であって、ベルト駆動ロール26及びこのベルト駆動ロール26からベルトBの周長の1/4以上離れて配置された速度検知ロールERを含む複数のベルト搬送ロール26〜29、ERと、前記ベルト搬送ロール26〜29、ERに支持されたベルトBと、前記速度検知ロールERの回転速度を検知するロール回転速度検知センサと、前記ベルト駆動ロール26を回転させるロール駆動用モータと、前記ロール駆動用モータを駆動するモータ駆動回路と、前記ロール回転速度検知センサの検知信号に応じて前記モータ駆動回路の制御信号を出力するモータ駆動信号出力手段とを有するベルト速度制御装置を設けた画像形成装置が開示されている。
【0010】
【特許文献1】特開2000−310897号公報
【特許文献2】特開2001−343878号公報
【特許文献3】特開平11−126004号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記従来技術は、エンドレスベルトの厚みの変動によって発生するベルト搬送速度の変動を考慮したフィードバック制御を、画像品位に応じて安定且つ良好に行うことができないという問題点がある。そして、複数のローラに掛け渡されたエンドレスベルトにおいては、ベルトの放置位置、放置時間等によってベルトの厚みが変化するが、このようなベルト厚み変化を考慮してフィードバック制御を行う技術は未だ開発されていなかった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、ベルト厚さの変動に起因してベルト搬送速度が変動しても、良好なフィードバック制御を、安定且つ安価に行うことができるエンドレスベルトの駆動制御装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明のエンドレスベルトの駆動制御装置は、エンドレスベルトと、エンドレスベルトを駆動する駆動ローラと、駆動ローラを駆動する駆動手段と、前記エンドレスベルトに従動する複数の従動ローラとを有し、前記従動ローラの一つにエンコーダを取り付け、単位時間当たりのエンコーダの角変位量が一定となるように制御目標値を設定し、この制御目標値を達成するように前記駆動手段を制御するエンドレスベルトの駆動制御装置であって、前記エンドレスベルトの基準位置となるベルトマークと、このベルトマークを検出するための検出手段と、前記エンドレスベルトの厚み変動で発生する前記エンコーダの検出角変位誤差を検出する手段と、この検出手段から得られる前記エンコーダの検出角変位誤差に基づいて前記ベルトマークでの位相と最大振幅を算出する第一の手段と、算出結果を格納する不揮発性メモリと、この不揮発性メモリに格納されている位相値から前記エンコーダの検出角変位誤差が最小となるベルトの位置を算出する手段と、を有し、前記駆動手段の停止命令が発生した時に、前記エンコーダの検出角変位誤差が最小となるベルトの位置が、前記複数のローラのうちエンドレスベルトに対して最も張力が掛かるローラの位置で停止するように制御することを特徴とする。
この場合において、前記複数のローラのうちエンドレスベルトに対して最も張力が掛かるローラは、前記エンドレスベルトに対してテンションを加えているローラとすることができる。
【0013】
また、本発明の画像形成装置は、記録部材を転写・搬送するエンドレスベルトと、エンドレスベルトを駆動する駆動ローラと、駆動ローラを駆動する駆動手段と、前記エンドレスベルトに従動する複数の従動ローラとを有し、前記従動ローラの一つにエンコーダを取り付け、単位時間当たりのエンコーダの角変位量が一定となるように制御目標値を設定し、この制御目標値を達成するように駆動手段を制御して前記エンドレスベルトの速度制御を行う画像形成装置装置であって、前記エンドレスベルトの基準位置となるベルトマークと、このベルトマークを検出するための検出手段と、前記エンドレスベルトの厚み変動で発生する前記エンコーダの検出角変位誤差を検出する手段と、この検出手段から得られる前記エンコーダの検出角変位誤差に基づいてベルトマークでの位相と最大振幅を算出する第一の手段と、算出結果を格納する不揮発性メモリと、この不揮発性メモリに格納されている位相値から前記エンコーダの検出角変位誤差が最小となるベルトの位置を算出する手段と、を有し、前記駆動手段の停止命令が発生した時に、前記エンコーダの検出角変位誤差が最小となるベルトの位置が、前記複数のローラのうちエンドレスベルトに対して最も張力が掛かるローラの位置となるように停止させることを特徴とする。
この場合において、前記複数のローラのうちエンドレスベルトに対して最も張力が掛かるローラは、前記エンドレスベルトに対してテンションを加えているローラとすることができる。
また、この画像形成装置は、4連タンデム型とすることができる。
更にまた、前記エンドレスベルトは、記録部材を転写・搬送する中間転写ベルト又は直接転写ベルトであることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、エンドレスベルトを従動ローラに取り付けたエンコーダに基づいて制御するに際し、ベルトの厚みによって搬送速度が変動しても、エンドレスベルトを安価な手法で、且つ画像品位に応じて適切且つ安定にフィードバック制御することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、添付の図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るエンドレスベルトの駆動装置を適用した電子写真方式で、直接転写方式のカラーレーザプリンタ(以下「レーザプリンタ」という)の概略構成図である。また、図2は、図1の転写ユニットの概略構成図である。
図1において、このレーザプリンタは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のトナー像形成部1Y、1M、1C、1K(以下、各符号の添字Y、M、C、Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示す)が、転写紙100の移動方向、即ち図中の矢印Aに沿って転写搬送ベルト60が走行する方向における上流側から順に配置されている。このトナー像形成部1Y、1M、1C、1Kは、それぞれ像担持体としての感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kと、現像ユニットとを備えている。各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kの配置は、各感光体ドラムの回転軸が平行になるように且つ転写紙移動方向に所定のピッチとなるように配列されている。
【0016】
このレーザプリンタは、トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kのほか、光書込ユニット2、給紙カセット3及び4、レジストローラ対5、転写紙100を担持して各トナー像形成部の転写位置を通過するように搬送する転写搬送部材としての転写搬送ベルト60、この転写搬送ベルト60を備えたベルト駆動装置としての転写ユニット6、ベルト定着方式の定着ユニット7、排紙トレイ8等を備えている。また、手差しトレイMF、トナー補給容器TCを備え、二点鎖線で示したスペースS内には、図示省略した廃トナーボトル、両面・反転ユニット、電源ユニットなどを備えている。
光書込ユニット2は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備えており、画像データに基づいて各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの画像担持面にレーザ光を走査しながら照射する。
【0017】
図2において、転写ユニット6で使用される転写搬送ベルト60は、体積抵抗率が10〜1011Ωcmである高抵抗の無端状単層ベルトであり、その材質は、例えばPVDF(ポリフッ化ビニリデン)である。この転写搬送ベルト60は、各トナー像形成部の感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに接触対向する各転写位置を通過するように、支持ローラ61〜68に掛け回されている。
これらの支持ローラのうち、転写紙移動方向上流側の入口ローラ61には、電源80aから所定電圧が印加された静電吸着ローラ80が対向するように、転写搬送ベルト60の外周面に配置されている。2つのローラ61、80の間を通過した転写紙100は転写搬送ベルト60上に静電吸着される。転写駆動ローラ63は転写搬送ベルト60を摩擦駆動する駆動ローラであり、図示しない駆動源に接続されていて矢印方向に回転する。
【0018】
各転写位置において転写電界を形成する転写電界形成手段として、感光体ドラムに対向する位置には、転写搬送ベルト60の裏面に接触するように、転写バイアス印加部材67Y、67M、67C、67Kが設けられている。これらのローラはスポンジ等を外周に設けたバイアスローラであり、各転写バイアス電源9Y、9M、9C、9Kからローラ心金に転写バイアスが印加される。この印加された転写バイアスの作用により、転写搬送ベルト60に転写電荷が付与され、各転写位置において前記転写搬送ベルト60と感光体ドラム表面との間に所定強度の転写電界が形成される。また上記転写が行なわれる領域での転写紙と感光体の接触を適切に保ち、最良の転写ニップを得るために、バックアップローラ68が配置されている。
上記転写バイアス印加部材67Y、67M、67Cとその近傍に配置されるバックアップローラ68は、回転可能に揺動ブラケット93に一体的に保持され、回動軸94を中心として回動可能に形成されている。この回動は、カム軸97に固定されたカム96が矢印方向に回動することで時計方向に回動する。
【0019】
入口ローラ61と静電吸着ローラ80は一体的に、入口ローラブラケット90に支持され、軸91を回動中心として、図2の状態から時計方向に回動可能に形成されている。揺動ブラケット93に設けた穴95と、入り口ローラブラケット90に固植されたピン92が係合しており、入口ローラブラケット90は前記揺動ブラケット93の回動と連動して回動する。これらのブラケット90、93の時計方向の回動により、バイアス印加部材67Y、67M、67Cとその近傍に配置されるバックアップローラ68は感光体11Y、11M、11Cから離され、入り口ローラ61と吸着ローラ80も下方に移動する。このようにして、ブラックのみの画像の形成時に、感光体11Y、11M、11Cと転写搬送ベルト60の接触を避けることが可能となっている。
一方、転写バイアス印加部材67Kとその隣のバックアップローラ68は出口ブラケット98に回転可能に支持され、出口ローラ62と同軸の軸99を中心として回動可能に形成されている。転写ユニット6を装置本体に対して着脱させる際に、図示省略したハンドルの操作により時計方向に回動させ、ブラック画像形成用の感光体ドラム11Kから、転写バイアス印加部材67Kとその隣のバックアップローラ68が離間するように構成されている。
【0020】
転写駆動ローラ63に巻きつけられた転写搬送ベルト60の外周面には、ブラシローラとクリーニングブレードから構成されたクリーニング装置85(図1参照)が接触するように配置されている。このクリーニング装置85により転写搬送ベルト60上に付着したトナー等の異物が除去される。
転写搬送ベルト60の走行方向で駆動ローラ63より下流に、転写搬送ベルト60の外周面を押し込む方向にローラ64を設け、駆動ローラ83への巻きつけ角を確保している。ローラ64よりも更に下流の転写搬送ベルト60のループ内に、押圧部材(ばね)69でベルトにテンションを与えるテンションローラ65を備えている。
【0021】
以下に、このような構成の画像形成装置の動作を説明する。図1中の破線(点線)は、転写紙100の搬送経路を示している。給紙カセット3、4又は手差しトレイMFから給送された転写紙100は、図示しない搬送ガイドにガイドされながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ対5が設けられた一時停止位置に送られる。一時停止位置に送られた転写紙100は、レジストローラ対5により所定のタイミングで送出され、転写搬送ベルト60に担持され、各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kに向けて搬送され、各転写ニップを通過する。
各トナー像形成部1Y、1M、1C、1Kの感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上に現像された各トナー像は、それぞれ各転写ニップで転写紙100に重ね合わされ、上述した転写電界やニップ圧の作用を受けて転写紙100上に転写される。この重ね合わせの転写により、転写紙100上にはフルカラートナー像が転写される。トナー像転写後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面がクリーニング装置によりクリーニングされ、更に除電されて次の静電潜像の形成に備えられる。
【0022】
一方、フルカラートナー像が転写された転写紙100は、定着ユニット7に搬送され、ここで、フルカラートナー像が定着される。フルカラートナー像が定着された転写紙100は、切換ガイドGの回動姿勢に対応して、第1の排紙方向B又は第2の排紙方向Cに向かって搬送される。第1の排紙方向Bから排紙トレイ8上に排出された転写紙100は、画像面が下となった、いわゆるフェースダウンの状態でスタックされる。一方、第2の排紙方向Cに排出された転写紙100は、図示省略した別の後処理装置(ソータ、綴じ装置など)に向けて搬送されるか、又はスイッチバック部を経て両面プリントのために再度レジストローラ対5に搬送され、その後、画像が形成されていない裏面に、同様にしてフルカラートナー画像が形成される。
【0023】
このようなタンデム方式のレーザプリンタ(カラー画像形成装置)では、各色のトナー画像を精度よく重ねることが色ズレの発生を防止するうえで重要である。しかしながら転写ユニット6に使用されている駆動ローラ63、入口ローラ61、出口ローラ62、転写ベルト60等には部品製造時に数十μm単位の製造誤差が発生する。この製造誤差により各部品が一回転する時に発生する変動成分が転写ベルト60上に伝達され、用紙の搬送速度が変動することで、各感光ドラム11Y、11M、11C、11K上のトナーが転写紙100に転写されるタイミングに微妙なずれが生じ、副走査方向に色ずれが発生することがある。特に、例えば1200×1200DPI等の微小ドットで画像を形成する装置においては、数μmのタイミングのずれが色ずれとして認識される。従って、本実形態では、エンコーダローラ66の軸上にエンコーダを設け、エンコーダの回転速度を検出し、駆動ローラ63の回転をフィードバック制御することで転写ベルト60を一定速度で走行させるようにしている。
【0024】
図3は、本実施形態に係る画像形成装置における転写ユニット6の主要部品の配置を示す概略構成図である。図3において、転写駆動ローラ63はタイミングベルト303を介して転写駆動モータ302の駆動ギアと連結されており、駆動モータ302を回転駆動することで駆動モータ302の駆動速度に比例して回転する。転写駆動ローラ63が回転することによって転写ベルト60が駆動し、転写ベルト60が駆動することによってエンコーダローラ66が回転する。
本実施形態ではエンコーダローラ66の軸上にエンコーダ301が配置されており、エンコーダ301でエンコーダローラ66の回転速度を検出することで駆動モータ302の速度制御を行っている。これは上述したように転写ベルト60の速度変動で色ずれが発生するという不都合を防止するため、転写ベルト60の速度変動を最小限とするために行うものである。
【0025】
図4は、エンコーダローラ66の軸上に設けられたエンコーダ301の詳細図である。図4において、エンコーダ301はディスク401、発光素子402、受光素子403、圧入ブッシュ404及び405から主として構成されている。ディスク401はエンコーダローラ66の軸上に圧入ブッシュ404及び405を圧入することで固定され、エンコーダローラ66の回転に伴って回転する。ディスク401には円周方向に数百単位の分解能で光を透過させるスリット(図示省略)が設けられており、そのスリット部分を挟持するようにその両側に発光素子402と受光素子403が配置されている。これによって、エンコーダローラ66の回転量に応じてパルス状のON/OFF信号が得られる。このパルス状のON/OFF信号を用いてエンコーダローラ66の移動角(以下角変位という)を検出し、これに基づいて駆動モータ302の駆動量が制御される。
また、転写ベルト60の表面の非画像形成領域には転写ベルト60の基準位置を管理するためのベルトマーク304が取り付けられており、このベルトマーク304に対向して設けられたセンサ305でマークのNO/OFF検出を行っている。これは転写ベルト60の厚みムラによって、エンコーダローラ66の実行駆動半径が変化してしまい、実際は転写ベルトローラ66の速度は一定であるにもかかわらず、エンコーダ301が速度変動しているように検出してしまうのを防止するために、あらかじめ計測しておいたベルト厚み変動で生じる検出角変位誤差を制御目標値に加算し、加算した結果を制御目標値としてフィードバック制御をすることによって、ベルトを一定速度で搬送させるものである。このときの実際のベルト位置と検出角変位誤差の位置を対応させるためにベルトマーク304が取り付けられている。
【0026】
比例制御演算では、前述したように制御周期毎の目標角変位と検出角変位の差に制御ゲインをかけて、駆動モータの駆動速度を制御するため、前記ベルトの厚みによる検出角変位誤差が大きいと、より増幅して駆動モータを駆動することになる。そのためベルト厚み量によって転写ベルトの速度変動が発生し、色ずれが発生する。
即ち、例えば駆動モータ302を一定速度で駆動させた時に、転写ベルト60が理想的に速度変動なく搬送されていても、ベルトの厚い部分がエンコーダローラ66に巻き付いていると、図18に示したベルト60の従動実効半径rが増加して、一定時間あたりのエンコーダローラ66の回転角変位量が低下し、ベルト搬送速度の低下として検出される。一方、ベルトの薄い部分が巻き付いていると、エンコーダローラ66の回転角変位量は増加して、ベルト搬送速度の増加として検出されることになる。
上述の場合は、駆動モータ302を一定速度で駆動させた場合の挙動に関するものであるが、これを換言すれば、エンコーダ301のカウント値が一定タイミングでサンプリングされるように駆動モータ302を駆動させれば、図18に示したベルト60の従動実行半径rが変動しても、エンコーダローラ66は一定速度で回転していることになる。
このように、制御周期毎の目標角変位を生成し、目標角変位に従ってエンコーダを制御することで、ベルトの速度が一定になるように制御すればよいことになる。従って、μm単位の実際の転写ベルトの厚みを計測してそれを制御パラメータとするのではなく、ベルト厚みの影響で発生するrad単位のエンコーダの検出角変位誤差を制御パラメータとしている。
尚、実際のエンコーダの出力結果には、ベルト厚みによる検出角変位誤差だけではなく、駆動ローラ及びその他の構成要素の変動・回転偏芯成分が重畳して出力される。そのためその中から従動ローラの影響成分のみを抽出する処理が行われ、抽出した結果を検出角変位誤差の制御パラメータとしている。
【0027】
図5は、本実施形態に係るエンドレスベルトの駆動制御装置のブロック図である。
図5において、エンコーダ301の目標角変位Ref(n)とエンコーダ301の検出角変位P(n−1)との差e(n)は、制御コントローラ部501に入力される。この制御コントローラ部501は、高周波ノイズを除去するためのローパスフィルタ502と、比例要素(ゲインKp)503とで主として構成されている。制御コントローラ部501では、転写駆動モータ302の駆動に用いる標準駆動パルス周波数に対する補正量が求められ、演算部504に与えられる。演算部504では、一定の標準駆動パルス周波数Refp_cに上記補正量が加えられ、駆動パルス周波数f(n)が決定される。
また、目標角変位Ref(n)には、転写ベルトの厚さ変動で生じる検出角変位誤差を加算した制御目標値が生成され、この制御目標値とエンコーダ301の検出角変位P(n−1)との差e(n)をとることで、差分の変位量の演算を行う。尚、転写ベルト60の厚さ変動で生じる検出角変位誤差の加算は、転写ベルトの回転によって検出されるマークセンサ305の出力のタイミングに応じて、周期的に繰り返されるように加算される。
【0028】
この検出角変位誤差は、前述したように事前に計測されている検出角変位誤差の制御パラメータであるベルトマークでの位相・振幅値を用いて以下の演算式によって、マーク位置からのベルトの移動距離に応じて生成される。
b×sin(2×π×ft+τ)
ここで、bは振幅値、τは位相値、fはベルト一周の周波数、tはベルトマークからの移動時間を示していて、これにより演算された値を用いて、マークからの移動時間に応じて検出角変位誤差値を制御目標値に加算することで実現している。このときベルト周波数fはメカレイアウトとベルト走行速度で一意に決まっている固定値を用いて演算される。
以上のように転写ベルトの厚さ変動に応じた制御目標値を用いてフィードバック制御を行うことで、ベルト厚さ変動の影響を受けずにベルトの走行速度を一定速度で搬送することが可能となる。
【0029】
しかしながら、実際には前項で説明したように、ベルト周長の伸縮を吸収するためのテンション圧の掛かり方により、長時間ベルトを停止した状態で放置するとベルト自体の厚みも変化する。特に、ベルト厚の薄いところにテンションが掛かった状態で放置すると、薄いところが更に薄くなり、厚み偏差が大きくなるという現象が発生する。このとき厚み偏差が変化していない時の制御パラメータを使用し、フィードバック制御を行うと制御パラメータ取得時のベルト厚み偏差と実際にフィードバック制御する時の厚み偏差に差が生じるため制御量に差が生じ、この誤差分でベルトの走行速度を一定にすることができない場合があった。
これは従来ベルトの厚み変動はないという前提のもとで、制御パラメータの計測はベルト装着時のみ実施し、ベルトを交換しない限りは同一の制御パラメータを使用していたところに起因している。
【0030】
しかしながら、前述したように、特に長時間転写ベルトが停止した状態で放置した場合にベルトの伸びが発生し、厚み偏差が変化してしまうため、実際には変化したベルト厚みに応じた制御パラメータが必要である。
そのため、本来であれば転写ベルトが一定時間停止した状態が続いた場合は、計測動作を実行する必要があった。
制御パラメータの計測は転写ベルトを一定速度で動作させた時のエンコーダ検出結果から、エンコーダローラがベルト厚みによって誤検出する成分のみを抽出する処理を行う。このときエンコーダの検出結果には、ベルトの一周成分以外にも他の従動ローラの変動成分とベルトの蛇行などの影響を取り除くために、少なくとも4周以上のデータサンプリングと平均化処理をする必要がある。
すなわち計測するには少なくとも転写ベルトを4周以上回転させる必要があり、一定時間放置した後の起動時に毎回計測動作が入ると、起動直後からのプリント開始時間がその分余計に伸びてしまい、ユーザーに待ち時間を与えてしまうことになる。これはプリント結果を取りに行っても、実際にプリントがなされるまで待たされることになるため、ユーザーにとっては不快となる。
【0031】
以上の問題を回避するために、本実施形態では転写ベルトの停止位置を常に決まった位置で停止、特に、ベルト厚みが大きい部分をテンションのかかる位置で停止し、放置されてもベルトの伸びを最小限とすることで厚み偏差の変動量が最小となるようにして、上記問題を改善している。この動作は本発明で最も特徴的な部分であり、以降詳細を説明する。
【0032】
図6は、本実施形態における転写駆動モータ302の制御系及び制御対象のハードウェア構成を示すブロック図である。この制御系は、上述したエンコーダ301の出力信号に基づいて転写駆動モータ302の駆動パルスをデジタル制御する制御系である。この制御系は、CPU601、RAM602、ROM603、IO制御部604、転写モータ駆動IF部606、ドライバ607、検出IO部608、RAM609、RAM610、EEPOM611から主として構成されている。
上記CPU601は外部装置610から入力される画像データの受信及び制御コマンドの送受信制御をはじめ、画像形成装置全体の制御を行っている。また、ワーク用として用いるRAM601及びプログラムを格納するROM603、IO制御部604などはバスを介して相互に接続され、CPU601からの指示によりデータのリードライト処理及び各負荷を駆動するモータ・クラッチ・ソレノイド、センサなど各種の動作を実行する。転写モータ駆動IF606は、CPU601からの駆動指令により、ドライバ607を介して転写モータ302に対して駆動パルス信号の駆動周波数を指令する指令信号を出力する。この周波数に応じて転写モータ302が回転駆動されるため駆動速度制御の可変が可能となる。
【0033】
エンコーダ301の出力信号は、検出用IO部608に入力される。検出IO部608は、エンコーダ301の出力パルスを処理してデジタル数値に変換する。また、この検出用IO部608では、エンコーダ301の出力パルスを計数するカウンタを二つ備えている。1つはエンコーダ301の出力パルス数の累積値をカウントするエンコーダカウント1とベルト一周をカウントするエンコーダカウント2である。エンコーダカウント2はベルトマーク検知センサ305がベルトマークを検知したタイミングに応じてゼロクリアされ、ベルトマーク検知センサ305からの移動距離をカウントしている。そしてエンコーダカウント1のカウントした数値に、あらかじめ定められたパルス数対角変位の変換定数をかけてエンコーダローラ軸の角変位に対応するデジタル数値に変換する。このディスクの角変位に対応するデジタル数値の信号は、バスを介してCPU601に送られる。
CPU601は、内部に転写モータをフィードバック制御するための制御間隔を決定するためのタイマを有しており、このタイマ間隔に応じてエンコーダローラ軸の目標角変位値(制御目標値)が随時演算される。この制御目標値と前記エンコーダローラ軸の検出角変位の差から転写モータの制御量が決定される。本実施例では1.6msの制御周期でタイマを動作させている。
【0034】
上記転写モータ駆動用IF部606は、上記CPU601から送られてきた駆動周波数の指令信号に基づいて、当該駆動周波数を有するパルス状の制御信号を生成する。ドライバ607は、パワー半導体素子(例えばトランジスタ)等で構成されている。このドライバ607は、上記転写モータ駆動用IF部606から出力されたパルス状の制御信号に基づいて動作し、転写駆動モータ302にパルス状の駆動電圧を印加する。この結果、転写駆動モータ302は、CPU601から出力される所定の駆動周波数で駆動制御される。これにより、ディスク401の角変位が目標角変位に従うように追値制御され、エンコーダローラ66が所定の角速度で等角速度回転する。ディスク401の角変位は、エンコーダ301と検出IO部608により検出され、CPU601に取り込まれ、制御が繰り返される。
EEPROM611には、図7に示すような当該転写ベルトの位相・振幅パラメータが格納されており、転写モータ駆動時にSIN関数又は近似式を用いて、随時ベルト一周期分のデータをRAM609上に展開している。実際に転写モータ302を駆動する時は、ベルトマーク検知センサ305がベルトマークを検知したタイミングから前述のエンコーダカウント2の値に応じて、RAM609の参照アドレスを切り替えてデータを読み出す。読み出したデータを、前述の制御目標角変位に加算することで、ベルト厚みに対応した制御目標値を生成している。
【0035】
しかし、転写ベルトの停止位置と次回の転写ベルト起動時までの放置時間によりベルトの厚み偏差が変化してしまうことで、EEPROM611で格納している振幅値と実際の振幅値にずれが生じる場合がある。
これはベルト厚みが薄い部分がテンションローラ65部分にある状態で放置される時と、厚い部分がテンションローラ65部分にある状態で放置される場合とで変化量が異なり、薄い場合は特に変化量が大きくなるのが特長的である。そのため本実施形態では転写ベルト60を停止する際には、変化量の小さい厚い部分がテンションローラ65位置になるように制御を行い、厚み偏差の変化を小さくして転写ベルトの速度変動を最小にするようにしている。これにより転写ベルト回転中の停止要求タイミングによっては、最悪ベルト一周余計に回転するものの、停止時は既にプリント動作は終了しているため、ユーザーに不快な思いをさせることなく、転写ベルトの走行変動を最小にすることが可能となる。また、これによって放置が発生するごとに制御パラメータの再計測動作をする必要がなくなる。
【0036】
以下に、図19を用いて転写ベルトを停止させる場合の動作を説明する。
図19(a)は転写ユニットの構成を簡略的に示した図である。図19(a)において、ベルトマーク検知センサ305はエンコーダが取り付けられているエンコーダローラ66の箇所に配置されている。ここでEEPROM611に格納されている位相値が90°のベルトが装着され、且つベルトマーク304がベルトマーク検知センサ305の箇所にあった時に転写ベルト60の停止要求があった場合を想定すると、各ローラ位置とエンコーダ301の角変位量の関係は図19(b)のようになる。図のようにセンサ位置であるエンコーダローラ66位置にはエンコーダの角変位量が大きい、換言すればベルト厚みが薄い部分があり、また、テンションローラ65と駆動ローラ63の中間地点にはエンコーダの角変位量が小さい部分であるベルト厚みが厚い部分がある状態となる。
【0037】
このとき、ベルトマーク検知センサ305位置からベルト60の厚みが厚い部分までの距離はbとなる。これは位相0°からベルトが最も厚くなる部分の位相270°までの距離cから、位相0°からマーク位置の位相90°までの距離dを減算することで算出可能である。ベルト一周の距離を815mmとすると、
c=815×270/360=611mm
d=815×90/360=203mm
b=c−d=611−203=407mm
となり、ベルトマーク検知センサ305位置からベルトの厚みが厚い部分までの距離bは407mmとなる。
最終的にはベルトの厚い部分からテンションローラ65までの距離Aが分かれば、ベルト一周をカウントするエンコーダカウント2の値がAに相当する値になった時にスルーダウン処理を行えば、ベルトの厚い部分をテンションローラ65位置で停止させることが可能となる。
【0038】
ベルトの厚い部分からテンションローラ65までの距離Aは、ベルトマーク検知センサ305位置からベルトの厚みが厚い部分までの距離bからベルトマーク検知センサ305位置からテンションローラ65までの距離aを減算することで算出可能である。ベルトマーク検知センサ305位置からベルトの厚みが厚い部分までの距離bは先ほどの算出結果よりb=407mmで、ベルトマーク検知センサ305位置からテンションローラ66までの距離aは転写ユニットのメカレイアウトで一意に決定される値で仮にa=271mmだとすると、
A=b−a=407−271=136mm
となる。また、エンコーダ301の分解能が一周300パルスで、エンコーダが取り付けられているエンコーダローラ66径が15.586mmであるとすると、1パルスあたりの転写ベルト60の移動距離は
15.586×π/300=163(μm)
となるので、A=136mmをエンコーダカウント2の値に換算すると
1000×136/163=834カウント
となる。すなわち、エンコーダカウント2が834カウントになった時にベルト60の停止処理を行うことでベルト厚みの厚い部分がテンションローラ65位置で停止するようになる。
【0039】
図8及び9は、本実施形態におけるエンドレスベルトの制御を実現するためのタイミングチャートを示すものである。
図において、まず、エンコーダパルスカウンタ1のカウント値は、エンコーダパルスのA相出力の立上りエッジによりインクリメントされる。また、本制御の制御周期は1.6msであり、制御周期タイマによるCPU601への割込みがかかるごとに制御周期タイマカウンタのカウント値がインクリメントされる。タイマのスタートは、駆動モータのスルーアップ及びセトリング終了後に初めてエンコーダパルスの立上りエッジが検出された時点で行われ、かつ制御周期タイマカウンタのカウント値をRESETする。
また、制御周期タイマによるマイクロコンピュータへの割込みがかかるごとに、エンコーダパルスカウンタ1のカウント値:neの取得及び制御周期タイマカウンタのカウント値:qの取得およびインクリメントを行う。
また、エンコーダカウンタ2はエンコーダカウンタ1と同様に、エンコーダパルスのA相出力の立上りエッジによりインクリメントされ、ベルトマークセンサ305が入力された時にRESETされる。そのためエンコーダカウンタ2は実質的にベルトマーク304からの移動距離をカウントしていて、この値に応じてベルト一周分の制御目標プロファイルのデータが格納されるRAM609の参照アドレスを切り替えて検出角変位誤差値を参照しΔθの取得を行う。
各カウント値をもとに、次に示すように位置偏差の演算を行う。
【0040】
E(n)=θ0×q +(Δθ− Δθ)−θ1×ne 単位:rad
ここで、
e(n)[rad]:(今回のサンプリングにて演算された)位置偏差
θ0[rad]:制御周期1[ms]あたりの移動角度(=2π×V×10−3/lπ [rad])
Δθ[rad]:従動軸の回転角速度変動値〔=b×sin(2×π×ft+τ)〕(テーブル参照値)
Δθ[rad]:駆動モータ起動後の最初に取得するΔθ値
θ1[rad]:エンコーダ1パルスあたりの移動角度(=2π/p [rad])
q:制御周期タイマのカウント値
V:ベルト線速[mm/s]
l:エンコーダローラ径〔mm〕
b:ベルト厚みで変動する振幅〔rad〕
τ:ベルト厚み変動のベルトマークでの位相〔rad〕
f:ベルト厚み変動の周期〔Hz〕
【0041】
本実施例においては、エンコーダの取り付けてある従動ローラ径はφ15.515[mm]であり、かつベルト厚みは0.1[mm]である。従動ローラはベルトによる摩擦により回転駆動されるが、実質ベルト厚みの約1/2の厚みが従動ローラを回転させる際の芯線であるとすると、
l=15.515+0.1=15.615[mm]
となる。
また、本実施例ではエンコーダの分解能pは、1回転当たり300パルスのものとする。
【0042】
次に、急激な位置変動に応答してしまうことを避けるため、演算された偏差に対し以下の仕様のフィルタ演算を行う。
フィルタタイプ:Butterworth IIR ローパスフィルタ
サンプリング周波数:1KHz(=制御周期と等しい)
パスバンドリップル(Rp):0.01dB
ストップバンド端減衰量(Rs):2dB
パスバンド端周波数(Fp):50Hz
ストップバンド端周波数(Fs):100Hz
【0043】
本フィルタ演算のブロック図を図10に、フィルタ係数一覧を図11に示す。2段カスケード接続とし、各段における中間ノードをそれぞれu1(n)、u1(n−1)、u1(n−2)及びu2(n)、u2(n−1)、u2(n−2)と定める。ここで、インデックスの示す意味は次のとおりである。
(n):現在のサンプリング
(n−1):1つ前のサンプリング
(n−2):2つ前のサンプリング
以下のプログラム演算をフィードバック実行中に制御タイマ割込みがかかるたびに行うこととする。
u1(n)=a11×u1(n−1)+a21×u1(n−2)+e(n)×ISF
e1(n)=b01×u1(n)+b11×u1(n−1)+b21×u1(n−2)
u1(n+2)=u1(n+1)
u1(n+1)=u1(n)
u2(n)=a12×u2(n−1)+a22×u2(n−2)+e1(n)
e’(n)= b02×u2(n)+b12×u2(n−1)+b22×u2(n−2)
u2(n−2)=u2(n−1)
u2(n−1)=u2(n)
【0044】
図12に本フィルタの振幅特性を、図13に位相特性を示す。
次に、制御対象に対する制御量を求める。
制御ブロック図において、まず位置コントローラとしてPID制御を考えると、
F(S)=G(S)×E’(S)=Kp×E’(S)+Ki×E’(S)/S+Kd×S×E’(S)
(ただし、Kp:比例ゲイン、Ki:積分ゲイン、 Kd:微分ゲイン)
G(S)=F(S)/E’(S)=Kp+Ki/S+Kd×S………式(1)
ここで、式(1)を双一次変換(S=(2/T)×(1−Z-1)/(1+Z-1))を行うと、次式を得る。
G(Z)=(b0+b1×Z-1+b2×Z-2)/(1−a1×Z-1−a2×Z-2)…式(2)
(ただし、a1=0、a2=1、b0=Kp+T×Ki/2+2×Kd/T、b1=T×Ki−4×Kd/T、b2=−Kp+T×Ki/2+2×Kd/T)
【0045】
式(2)をブロック図として表すと、図14のようになる。ここで、e’(n)、f(n)は、E’(S)、F(S)をそれぞれ離散データとして扱うことを示している。図14 において、中間ノードとしてそれぞれw(n)、w(n-1)、w(n-2)を定めると、差分方程式は次式のようになる(PID制御の一般式)。ここで、インデックスの示す意味は次のとおりである。
(n):現在のサンプリング
(n-1):1つ前のサンプリング
(n-2):2つ前のサンプリング
w(n)=a1 ×w(n−1)+a2×w(n−2)+e’(n)………式(3)
f(n)=b0×w(n)+b1×w(n−1)+b2×w(n−2)………式(4)
【0046】
今、位置コントローラとしては比例制御を考えると、積分ゲイン、微分ゲインはゼロとなる。従って、図14における各係数は以下のようになり、式(3)、式(4)は式(5)のように簡略化される
a1=0
a2=1
b0=Kp
b1=0
b2=−Kp
w(n)=w(n−2)+e’(n)
f(n)=Kp×w(n)−Kp×w(n−2)
∴ f(n)=Kp×e’(n)……式(5)
【0047】
また、F0(S)に対応する離散データ:f0(n)は、本実施例の場合一定であり、
f0(n)=6105[Hz]
である。よって、転写駆動モータに設定するパルス周波数は、最終的に以下の式により計算する。
f’(n)=f(n)+f0(n)=Kp×e’(n)+6105[Hz]・・・式(6)
【0048】
図15に転写ベルトの動作フローチャートを示す。転写ベルト停止状態からスルーアップ要求が入るまでアイドル状態を続ける(STEP1)。スルーアップ要求があった場合に、エンコーダパルスの入力の許可(STEP2)とベルトマーク検知センサの入力の許可(STEP3)を行いスルーアップ&セトリングを実行して(STEP4)、フィードバック制御により転写ベルトの搬送を開始する。その後、スルーダウン要求があるかどうかを監視しながら(STEP6)フィードバック制御により転写ベルトの搬送を続ける。スルーダウン要求があったときにEEPROMから位相情報を取得(STEP7)し、ベルト厚みが厚い部分がテンションローラ部分にくる時のエンコーダカウント2の値Aを算出する(STEP8)。転写ベルトの搬送により累積動作していくエンコーダカウント2の値が前述の値Aと同じになった時に(STEP9)、スルーダウンを実行する(STEP10)。スルーダウンが終了後(STEP11)、エンコーダパルスの入力の禁止(STEP12)とベルトマーク検知センサの入力の禁止(STEP13)を行い、再びスルーアップ要求が入るまでアイドル状態を続ける動作を繰り返す。
【0049】
図16にエンコーダパルスの入力処理の動作フローチャートを示す。
まず、スルーアップ&セトリング後の最初のパルス入力かどうかを判定し(STEP1)、YESならば、エンコーダパルスカウンタ1をゼロクリアし(STEP2)、制御周期カウンタをゼロクリアし(STEP3)、制御周期タイマによる割込みを許可し(STEP4)、制御周期タイマをスタートし(STEP5)、RETURNする。また、STEP1の判定でNOであった場合、エンコーダパルスカウンタをインクリメントし(STEP6)、更にベルトマーク検知センサ入力後の最初のエンコーダ入力かを判定し(STEP7)、YESならばエンコーダカウント2をゼロクリアしてRETURNする。
【0050】
また、図17に制御周期タイマによる割込み処理のフローチャートを示す。
まず、制御周期タイマカウンタをインクリメントし(STEP1)、次いでエンコーダパルスカウント値:neを取得する(STEP2)。更にテーブルデータを参照してΔθの値を取得し(STEP3)、テーブル参照アドレスをインクリメントする(STEP4)。これらの値を用いて、位置偏差演算を行い(STEP5)、得られた位置偏差に対しフィルタ演算を行い(STEP6)、フィルタ演算の結果をもとに制御量の演算(比例演算)を行い(STEP7)、実際にステッピングモータの駆動パルスの周波数を変更し(STEP8)、RETURNする。
【0051】
以上の制御によって、ベルト厚みによって発生する速度変動を安定化する制御を、安価な手法で、且つ画像品位に応じて適切な処理を行うことが可能となる。
【0052】
以上の実施形態においては、転写搬送ベルト60上に感光体ドラム11Y,11M,11C,11Kが複数並べて配設されるタンデム式のプリンタにおける転写ユニット6に本発明を適用したが、本発明が適用可能なプリンタ及びベルト駆動装置はこの構成に限るものではない。複数のローラに張架された無端状ベルトをそのローラのうちの少なくとも1以上のローラで回転駆動するベルト駆動装置を有するプリンタにおいて、そのベルト駆動装置であればいずれにも適用可能である。
また、本実施形態では転写ベルト60で印字用紙を搬送し、印字用紙上で感光体ドラム11からのトナーを4色転写する直接転写に適用したが、転写ベルト60上に4色のトナーを転写し、4色重ね合わせ後に印字用紙に転写する中間転写でも適用可能である。
本実施形態では露光光源としてレーザ光を採用したが、これに限ったものではなく、例えばLEDアレイ等でも良い。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施形態に係るレーザプリンタの概略構成図である。
【図2】図1の転写ユニットの概略構成を示す拡大図である。
【図3】転写ユニットの主要部品の配置を示す構成図である。
【図4】エンコーダローラとエンコーダを示す詳細図である。
【図5】駆動制御方法を実施するための駆動制御装置のブロック図である。
【図6】転写駆動モータの制御系及び制御対象のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図7】ベルトの位相・振幅パラメータを示すグラフである。
【図8】駆動制御を実現する際のタイミングチャートである。
【図9】駆動制御を実現する際のタイミングチャートである。
【図10】フィルタ演算のブロック図である。
【図11】フィルタ係数を示す一覧表である。
【図12】フィルタの振幅特性を示すグラフである。
【図13】フィルタの位相特性を示すグラフである。
【図14】制御対象に対する制御量を示すブロック図である。
【図15】エンコーダパルスカウンタの動作フローチャートである。
【図16】エンコーダパルスカウンタの動作フローチャートである。
【図17】制御周期タイマによる割込み処理のフローチャートである。
【図18】ベルト厚さ実効線の位置を説明する概略図である。
【図19】転写ユニットの構成を簡略的に示す図及び各ローラ位置とエンコーダの角変位量の関係を示す図である。
【符号の説明】
【0054】
1Y、1M、1C、1K:トナー像形成部
2:光書込ユニット
3、4:給紙カセット
5:レジストローラ対
6:転写ユニット
7:定着ユニット
8:排紙トレイ
9Y、9M、9C、9K:転写バイアス電源
11Y、11M、11C、11K:感光体ドラム
60:転写搬送ベルト
61:入り口ローラ
62:出口ローラ
63:転写駆動ローラ
64:ローラ
65:テンションローラ
66:エンコーダローラ
67、68:支持ローラ
67Y、67M、67C、67K:転写バイアス印加部材
68:バックアップローラ
69:押圧部材
80:静電吸着ローラ
80a:電源
85:クリーニング装置
90:入り口ローラブラケット
91、99:軸
92:ピン
93:揺動ブラケット
94:回動軸
95:穴
96:カム
97:カム軸
98:出口ブラケット
100:転写紙
301:エンコーダ
302:転写駆動モータ
303:タイミングベルト
304:ベルトマーク
305:ベルトマーク検知センサ
401:ディスク
402:発光素子
403:受光素子
404、405:圧入ブッシュ
501:制御コントローラ部
502:ローパスフィルタ
503:比例要素
504:演算部
601:CPU
602:RAM
603:ROM
604:IO制御部
606:転写モータ駆動IF部
607:ドライバ
608:検出IO部
609:RAM
610:RAM
B:第1の排紙方向
C:第2の排紙方向
G:切換ガイド
MF:手差しトレイ
TC:トナー補給容器





 

 


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