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除電装置及びこれを用いた画像形成装置 - 株式会社リコー
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発明の名称 除電装置及びこれを用いた画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3575(P2007−3575A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−180320(P2005−180320)
出願日 平成17年6月21日(2005.6.21)
代理人 【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
発明者 佐伯 和親 / 高橋 充 / 加藤 勉 / 深尾 剛 / 岸 嘉治 / 久間 数修
要約 課題
転写ニップを通過した直後の記録材部分の裏面を除電する除電装置が原因で発生し得る縦スジを安価な構成で抑制する。

解決手段
本除電装置は、長手方向にわたって複数の突起部43aを有する長尺な導電性の除電部材43を備えている。この除電部材は、その長手方向が記録材搬送方向に対して直交する方向と一致するように、転写ニップ通過直後の記録材裏面部分に近接配置される。また、上記複数の突起部よりも上記記録材裏面部分側に突出したリブ42も備えている。このリブは、搬送中の記録材の裏面が接触し得る箇所における上記除電部材の長手方向から見たときの外形形状が湾曲形状となるように形成されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
像担持体と転写部材との間に形成された転写ニップを通過する記録材と該像担持体との間に転写電界を形成して該像担持体上のトナー像を該記録材の表面に転写した直後の記録材裏面部分を除電する除電装置において、
長手方向にわたって複数の突起部を有し、その長手方向が記録材搬送方向に対して直交する方向と一致するように上記記録材裏面部分に近接配置される長尺な導電性の除電部材と、
該複数の突起部よりも上記記録材裏面部分側に突出したリブとを備えており、
該リブを、搬送中の記録材の裏面が接触し得る箇所における該除電部材の長手方向から見たときの外形形状が湾曲形状となるように形成したことを特徴とする除電装置。
【請求項2】
請求項1の除電装置において、
上記湾曲形状の曲率半径は30[mm]以下であることを特徴とする除電装置。
【請求項3】
請求項1又は2の除電装置において、
上記リブは、除電部材の長手方向から見たときの上記除電部材の突起部と上記外形形状の外縁との距離が、上記箇所にわたって等しくなるように形成されていることを特徴とする除電装置。
【請求項4】
請求項1、2又は3の除電装置において、
上記リブを、搬送中の記録材の裏面が接触し得る箇所を該除電部材の長手方向に沿って切断したときの断面の外形形状が湾曲形状となるように形成したことを特徴とする除電装置。
【請求項5】
請求項1、2、3又は4の除電装置において、
上記除電部材は、長手方向にわたって上記複数の突起部を形成する鋸歯状部を備えた長尺な金属薄板であることを特徴とする除電装置。
【請求項6】
請求項1、2、3、4又は5の除電装置において、
上記除電部材に対してトナーと同極性の除電バイアスを印加する除電バイアス印加手段を有することを特徴とする除電装置。
【請求項7】
請求項6の除電装置において、
上記除電部材の上記複数の突起部の周囲に放電用スペースが確保されるように構成されていることを特徴とする除電装置。
【請求項8】
請求項1、2、3、4又は5の除電装置において、
上記除電部材はアース接地されていることを特徴とする除電装置。
【請求項9】
像担持体と、
該像担持体と転写部材との間に形成された転写ニップを通過する記録材と該像担持体との間に転写電界を形成し、該像担持体上のトナー像を該記録材の表面に転写する転写手段と、
該転写ニップを通過するように記録材を搬送する記録材搬送手段と、
表面にトナー像が転写された直後の記録材裏面部分を除電する除電手段とを有する画像形成装置において、
上記除電手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の除電装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項9の画像形成装置において、
上記転写ニップの記録材搬送方向下流側端部におけるニップ接線の延長線上に上記リブが位置しないように、上記除電装置を配置したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項9又は10の画像形成装置において、
上記トナー像を構成するトナーは、重合法で製造された重合トナーであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
請求項9、10又は11の画像形成装置において、
上記トナー像を構成するトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、転写ニップを通過した直後の記録材部分の裏面を除電する除電装置、及びこれを用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置としては、潜像担持体上のトナー像を直接記録材上に転写するものや、潜像担持体上のトナー像を一旦中間転写体上に転写した後にその中間転写体上のトナーを記録材上に転写するものなどがある。このような画像形成装置では、潜像担持体や中間転写体などの像担持体と転写部材との間に形成される転写ニップを記録材が通過する際、その転写部材によって転写ニップを通過する記録材と像担持体との間に転写電界を形成する。この際、一般にはトナーの帯電極性とは逆極性の大きな転写バイアスを記録材裏面に印加する。これにより、像担持体上のトナー像を記録材の表面に転写する。このような大きな転写バイアスを記録材裏面に印加する関係で、転写ニップを通過した記録材部分の裏面には転写バイアスと同極性の電荷すなわちトナーの帯電極性とは逆極性の電荷が付与される。この裏面電荷は、記録材の表面に転写されたトナー像をその表面上に保持する機能を果たす。
【0003】
しかし、転写ニップ通過直後の記録材部分における裏面電荷が多すぎると、その記録材部分の像担持体表面に対する静電的な吸着力が大きくなりすぎてしまう。その結果、その記録材部分が像担持体表面から分離できずにジャムが発生する事態が生じやすくなるという不具合が生じる。
また、上記裏面電荷が多すぎると、転写ニップよりも記録材搬送方向下流側であって定着部より記録材搬送方向上流側における搬送経路近傍に存在する突起物や金属に対してその裏面電荷の急激なリークが発生する場合がある。この場合、記録材の表面上のトナー像が乱れ、微小な円形状の模様の異常画像が発生するという不具合が生じる。
また、上記裏面電荷が多すぎると、転写ニップを通過した記録材部分の表面上にはその裏面電荷とは逆極性の電荷が多く存在することになる。その結果、転写ニップよりも記録材搬送方向下流側であって定着部より記録材搬送方向上流側における搬送経路中においてその表面電荷がなんらかの原因で沿面移動した場合、その表面上のトナー像が乱れる。この場合、表面電荷の沿面移動に沿った稲妻模様の異常画像が発生するという不具合が生じる。
【0004】
これらの不具合の発生を抑制し得るものとして、従来、転写ニップ通過直後の記録材部分の裏面を除電する除電装置を備えた画像形成装置が知られている(特許文献1、特許文献2等)。この画像形成装置では、長手方向にわたって複数の突起部を有する長尺な導電性の除電部材が、その長手方向が記録材搬送方向に対して直交する方向と一致するように、かつ、複数の突起部が記録材裏面に近接して対向するように、転写ニップの記録材搬送方向下流側近傍に配置されている。この画像形成装置によれば、転写ニップ通過直後の記録材部分の裏面に存在する過剰な裏面電荷を除電することができるので、上述した不具合の発生を抑制することができる。
【0005】
【特許文献1】特公平5−32751号公報
【特許文献2】特許第3577193号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような除電部材を用いて効率よく除電を行うには、その除電部材が有する複数の突起部を記録材裏面になるべく近接させることが望ましい。このためには、一般に、転写ニップの記録材搬送方向下流側端部におけるニップ接線の延長線に対し、その複数の突起部が近接するように配置する。しかし、このように配置すると、転写ニップ通過直後の記録材部分の裏面が除電部材に直接接触する事態が生じることがある。これは、転写ニップ通過直後の記録材部分は、必ずしもニップ接線の延長線に沿うように搬送されるとは限らず、当該記録材部分が不規則なルートで搬送されるからである。転写ニップ通過直後の記録材部分の裏面が除電部材に接触すると、その裏面電荷が除電部材へ急激にリークし、上述したように微小な円形状の模様の異常画像が発生してしまう。
【0007】
このような除電部材への接触を防止する方法としては、除電部材に対し、その複数の突起部よりも記録材裏面部分側に突出したリブを設ける方法が考えられる。
図13(a)は転写ニップ近傍に配置された除電装置の一例を示す説明図であり、図13(b)はこの除電装置の主要部を示す拡大斜視図である。
本例では、像担持体である感光体と転写部材である転写ローラとの間に形成される転写ニップに記録材Pを通過させる際、その転写ローラに転写バイアスを印加して感光体上のトナー像を記録材Pの表面に転写させる。除電装置340は、転写ニップの記録材搬送方向下流側近傍に配置されている。除電装置340は、絶縁性支持体341上に導電性の除電板343(除電部材)を固定し、その除電板343に図示しない電源からトナーと同極性の除電バイアスを印加して記録材Pの裏面を除電するものである。除電板343にはその長手方向Bにわたって複数の突起部343aが設けられている。長手方向Bが記録材搬送方向Aに対して直交する方向と一致するように除電装置340を配置し、これらの突起部343aが転写ニップ通過直後の記録材部分の裏面に近接して配置されるようにする。この除電装置340は、図13(b)に示すように、複数の絶縁性のリブ342を備えている。各リブ342は、互いに隣接する2つの突起部343aの間にそれぞれ位置するように絶縁性支持体341上に一体成形されたものである。これらのリブ342は、各突起部343aよりも記録材Pの裏面側に突出している。これにより、転写ニップ通過直後の記録材部分の裏面が除電板343に接触しようとしても、その前に当該記録材部分はリブ342に接触し、除電板343に接触することはない。すなわち、リブ342は、当該記録材部分の裏面が除電板343に接触するのを阻止する機能を果たしている。したがって、図示の除電装置によれば、記録材Pの裏面電荷が除電板343へ急激にリークすることにより発生する微小な円形状の模様の異常画像の発生を防止することができる。
【0008】
ところが、本発明者らが上記リブ342を有する除電装置340を用いて画像形成を行ったところ、互いに隣接する2つの突起部343aの距離あるいは互いに隣接する2つのリブ342の距離に一致する間隔をあけて、画像上に縦スジ(記録材搬送方向Aに相当する方向に延びるスジ状の異常画像)が発生することを確認した。
本発明者らは、この縦スジの発生原因を特定すべく、まず、除電板343の突起部343aがその原因であると推測した。すなわち、リブ342を設けたことで各突起部343aの周辺の電界が乱れ、その影響が記録材P上のトナー像を乱したのではないかと推測した。そこで、一部の突起部343aを除電板343から切り取った除電装置340を用いて画像形成を行い、縦スジが発生するかを確認する実験を行った。しかし、突起部343aを切り取った部分についても依然として縦スジが発生した。したがって、縦スジの発生原因は、突起部343aではなくリブ342にあることが判明した。
【0009】
そして、本発明者らは、種々の実験の結果、このリブ342がどのように影響することで縦スジを発生させるのかを解明した。
具体的には、この縦スジが顕著に表れるのが連続プリント時の終盤であることに着目し、リブ342が記録材Pの裏面との摩擦によって帯電し、その帯電電荷の静電力の影響を受けて記録材Pの表面上のトナー像が乱れるものと推測した。この推測に基づき、リブの帯電量を計測するため、図14に示すようにしてリブの帯電量を測定した。この測定では、リブ342の直下に位置する絶縁性支持体341の箇所に表面電位計を接続し、その表面電位計の値をリブ342の帯電量と推定した。この測定の結果、リブ342の帯電量は連続プリント時の終盤時には+3000〜+4000[V]にも達することが判明した。本測定で用いた転写バイアスが+2000[V]であることを考えると、このリブ342の帯電量は非常に高い値であると言える。この結果からすれば、上記推測のとおり、リブ342が記録材Pの裏面との摩擦によって帯電し、その帯電電荷の静電力が影響して記録材Pの表面上のトナー像が乱されているものと言える。
【0010】
以上の結果からすると、リブ342の摩擦帯電量が小さくなるようにすれば、縦スジの発生を抑制できるものと考えられる。リブ342の摩擦帯電量を小さくする方策としては、まず、リブ342を摩擦帯電しにくい材料で形成することが挙げられる。しかし、一般に、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)等の安価な絶縁性材料は摩擦帯電しやすく、これよりも摩擦帯電しにくい材料を用いると、除電装置の製造コストを増大させることになる。
また、他の方策としては、リブ342の帯電電荷が迅速に逃げるように構成することが挙げられる。そこで、本発明者らは、各リブ342と除電板343とをなるべく近くに配置してリブ342の帯電電荷が除電板343へ逃げやすいようにしてみたが、リブ342の帯電電荷を除電板343へ効率よく逃がすことはできなかった。なお、リブ342の帯電電荷を逃がすための新たな機構を付加することは、製造コストを増大させることとなる。また、絶縁性材料に導電剤を付与して抵抗値を下げるなどしてリブ342の帯電電荷が逃げやすいようにすることも考えられるが、その導電剤の材料コストやその調製のためのコストがかかるため、やはり製造コストを増大させる結果となる。
なお、上述した縦スジの発生は、転写ニップにおいて像担持体側にトナーと同極性のバイアスを印加して像担持体上のトナー像を記録材へ転写する、いわゆる斥力転写方式においても同様に発生し得る。
【0011】
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、安価な構成で縦スジの発生を抑制できる除電装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、像担持体と転写部材との間に形成された転写ニップを通過する記録材と該像担持体との間に転写電界を形成して該像担持体上のトナー像を該記録材の表面に転写した直後の記録材裏面部分を除電する除電装置において、長手方向にわたって複数の突起部を有し、その長手方向が記録材搬送方向に対して直交する方向と一致するように上記記録材裏面部分に近接配置される長尺な導電性の除電部材と、該複数の突起部よりも上記記録材裏面部分側に突出したリブとを備えており、該リブを、搬送中の記録材の裏面が接触し得る箇所における該除電部材の長手方向から見たときの外形形状が湾曲形状となるように形成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の除電装置において、上記湾曲形状の曲率半径は30[mm]以下であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の除電装置において、上記リブは、除電部材の長手方向から見たときの上記除電部材の突起部と上記外形形状の外縁との距離が、上記箇所にわたって等しくなるように形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3の除電装置において、上記リブを、搬送中の記録材の裏面が接触し得る箇所を該除電部材の長手方向に沿って切断したときの断面の外形形状が湾曲形状となるように形成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4の除電装置において、上記除電部材は、長手方向にわたって上記複数の突起部を形成する鋸歯状部を備えた長尺な金属薄板であることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4又は5の除電装置において、上記除電部材に対してトナーと同極性の除電バイアスを印加する除電バイアス印加手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の除電装置において、上記除電部材の上記複数の突起部の周囲に放電用スペースが確保されるように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4又は5の除電装置において、上記除電部材はアース接地されていることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、像担持体と、該像担持体と転写部材との間に形成された転写ニップを通過する記録材と該像担持体との間に転写電界を形成し、該像担持体上のトナー像を該記録材の表面に転写する転写手段と、該転写ニップを通過するように記録材を搬送する記録材搬送手段と、表面にトナー像が転写された直後の記録材裏面部分を除電する除電手段とを有する画像形成装置において、上記除電手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の除電装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9の画像形成装置において、上記転写ニップの記録材搬送方向下流側端部におけるニップ接線の延長線上に上記リブが位置しないように、上記除電装置を配置したことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項9又は10の画像形成装置において、上記トナー像を構成するトナーは、重合法で製造された重合トナーであることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項9、10又は11の画像形成装置において、上記トナー像を構成するトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とするものである。
【0013】
本発明者らは、摩擦帯電によりリブの帯電量を大きくする要素について検討したところ、図13(b)に示したようなリブ342の形状がその摩擦帯電量に大きく関与していることを突き止めた。詳しく説明すると、図13(b)に示したリブ342は、除電板343の長手方向Bから見たときのリブの外形形状が略三角形であり、当該三角形の一辺(直線部分)が記録材搬送方向Aに沿って延びるようにリブ342が配置されている。このため、転写ニップを通過した直後の記録材部分の裏面はリブ342の当該一辺に沿って移動する場合が多い。この場合、その記録材部分の裏面がリブ342の当該一辺と摺擦する面積が大きくなり、リブ342の摩擦帯電量が大きくなる。なお、本発明者らによる実験の結果、上記三角形の当該一辺が記録材搬送方向Aに対して傾斜するようにリブ342を配置したとしても、リブ342の摩擦帯電量を十分小さくすることはできなかった。これは、除電板343による除電効率などが関係してその傾斜角が制限されること、及び、転写ニップ通過直後の記録材部分は撓んだ状態になり、その撓み方が不規則であることなどが原因で、その制限された傾斜角の範囲内では記録材の裏面は、結局リブ342の上記三角形の当該一辺に沿って移動することになるからである。
そこで、本発明では、搬送中の記録材の裏面が接触し得る箇所における除電部材の長手方向から見たときの外形形状が湾曲形状となるように、リブを形成することとした。これにより、搬送中の記録材裏面がリブと摺擦する面積を、図13(b)に示したリブ342と比べて小さくすることができ、リブの摩擦帯電量を小さくすることができる。
【発明の効果】
【0014】
以上、本発明は、リブの形状を上述した形状とすることによってリブの摩擦帯電量を小さくできるので、ABS等の安価な絶縁性材料で形成したリブを用いても十分に縦スジの発生を抑制でき、かつ、リブの摩擦帯電量を小さくするために新たな機構を付加する必要もない。
したがって、本発明によれば、安価な構成で縦スジの発生を抑制できるという優れた効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
〔実施形態1〕
以下、本発明を、電子写真方式の画像形成装置であるプリンタに適用した一実施形態(以下、本実施形態を「実施形態1」という。)について説明する。
図2は、本実施形態1に係るプリンタの概略構成を示す説明図である。
このプリンタは、図中矢印の方向に回転駆動する潜像担持体としての感光体ベルト1を備えている。この感光体ベルト1は、駆動ローラ17、テンションローラ18、一次転写対向ローラ16に掛け渡されている。感光体ベルト1の周囲には、クリーニングブレード3を有するクリーニング手段としての感光体クリーニングユニット2、一様帯電手段としての帯電器4、露光手段としての光書込装置5、像担持体としての中間転写体である中間転写ベルト10、などが配置されている。また、感光体ベルト1の周囲には、現像手段として、イエロー現像器6、マゼンタ現像器7、シアン現像器8、ブラック現像器9の4個の現像器も配置されている。このプリンタでフルカラー画像を形成する場合、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順でトナー像を形成し、各色のトナー像を中間転写ベルト10上に順次重ね転写することでフルカラー画像を形成する。
【0016】
中間転写ベルト10は、駆動ローラ13、一次転写バイアスローラ11、二次転写対向ローラ12、テンションローラ14、ベルトクリーニング対向ローラ15に掛け渡されており、図中矢印の方向に回転駆動する。一次転写バイアスローラ11は、圧接バネ34により感光体ベルト1側に付勢されている。中間転写ベルト10が掛け渡された各ローラは、図示しない中間転写ベルトユニット側版に支持されている。
【0017】
中間転写ベルト10は、PVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)等を単層または複数層に構成し、カーボンブラック等の導電性材料を分散させ、その体積抵抗率を108〜1012[Ω・cm]の範囲とし、表面抵抗率を108〜1015[Ω/□]の範囲とするように調製されている。中間転写ベルト10の体積抵抗率及び表面抵抗率がこれらの範囲を上回ると、転写バイアスを高くする必要が生じるため、電源コストの増大を招く。また、転写バイアスを受けることにより中間転写ベルト10の帯電電位が高くなり、かつ、自己放電が困難になるため、中間転写ベルト10を除電するための除電機構が必要となり、コスト増大につながる。一方、体積抵抗率および表面抵抗率が上述した範囲を下回ると、中間転写ベルト10の帯電電位の減衰が速くなるため、自己放電による除電には有利となるが、転写時に流れる転写電流が面方向に流れやすくなるのでトナーの飛び散りが発生してしまう。したがって、中間転写ベルト10の体積抵抗率及び表面抵抗率は上述した範囲内であるのが好ましい。
なお、中間転写ベルト10の体積抵抗率及び表面抵抗率は、高抵抗抵抗率計(三菱化学社製:ハイレスタIP)にHRSプローブ(内側電極直径5.9[mm]、リング電極内径11[mm])を接続し、中間転写ベルト10の表裏に100[V](表面抵抗率は500[V])の電圧を印加して10秒後の値を用いたものである。
【0018】
また、必要に応じ、中間転写ベルト10の表面に離型層をコートしてもよい。この離型層の材料としては、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パーフルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン−フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)等のフッ素樹脂が使用できるが、これに限定されるものではない。
中間転写ベルト10の製造方法は、注型法、遠心成形法等があり、必要に応じてその表面を研磨してもよい。
【0019】
中間転写ベルト10の周囲には、クリーニング手段としてのベルトクリーニングユニット19、このベルトクリーニングユニット19を中間転写ベルト10に対して接離させる接離機構33などが設けられている。1色目のイエロートナー像を中間転写ベルト10上に一次転写した後であって2、3、4色目のトナー像を一次転写する間、ベルトクリーニングユニット19は、接離機構33によって中間転写ベルト10から離間させられる。一方、中間転写ベルト10上のトナー像を記録材としての転写紙25へ二次転写する工程が開始されると、その後所定のタイミングでベルトクリーニングユニット19が中間転写ベルト10に当接し、中間転写ベルト10上の残トナーをクリーニングする。
また、中間転写ベルト10の周囲には、マークセンサ24が設けられている。このマークセンサ24は、中間転写ベルト10の表面における幅方向一端部(画像領域外)に設けられたベルト位置検出マーク23を検出するものである。マークセンサ24によってマークが検出されたタイミングで、各色の画像形成プロセスを開始することにより、各色トナー像の正確な重ね転写が可能となる。
【0020】
また、中間転写ベルト10の周囲には、転写手段としての二次転写ユニット20が設けられている。この二次転写ユニット20は、二次転写バイアスローラ21、二次転写バイアスローラ21を中間転写ベルト10に対して接離させる接離機構22、二次転写バイアスローラ21に二時転写バイアスを印加するバイアス印加手段としての二次転写電源100、二次転写バイアスを制御する制御装置101などで構成されている。二次転写バイアスローラ21は、SUS等の金属製芯金上に、導電性材料によって106〜1010[Ω]の抵抗値となるように調製されたウレタン等の弾性層を被覆することで構成されている。二次転写バイアスローラ21の抵抗値が上記範囲を上回ると、転写電流が流れにくくなるため、必要な転写性を得るためにはより高電圧を印加しなければならなくなり、電源コストの増大を招く。また、このような高電圧を印加する必要が生じる結果、二次転写ニップ前後の空隙にて放電が生じ、ハーフトーン画像上に放電による白ポチ抜けが発生する。一方、二次転写バイアスローラ21の抵抗値が上記範囲を下回ると、同一画像上に存在する複数色のトナー像が重なった画像部分と単色の画像部分との間で良好な転写性を両立できなくなる。これは、二次転写バイアスローラ21の抵抗値が低いため、二次転写バイアスを単色の画像部分について最適な転写電流が得られる比較的低い電圧に設定すると、複数色の画像部分については十分な転写電流が得られず、逆に、二次転写バイアスを複数色の画像部分について最適な転写電流が得られる比較的高い電圧に設定すると、単色の画像部分については過剰な転写電流が流れて転写効率の低減を招くからである。
なお、二次転写バイアスローラ21の抵抗値は、導電性の金属製板に二次転写バイアスローラ21を設置し、芯金両端部に片側4.9[N](両側で合計9.8[N])の荷重を掛けた状態にて、芯金と金属製板との間に1000[V]の電圧を印加した時に流れる電流値から算出したものである。
【0021】
二次転写バイアスローラ21は、図示しない駆動ギヤによって駆動力が与えられており、その周速は中間転写ベルト10の周速に対してほぼ同一となるよう設定されていて中間転写ベルト10と連れ回り方向に回転駆動する。この二次転写バイアスローラ21は、中間転写ベルト10上のトナー画像を転写紙25に二次転写する前の所定のタイミングで接離機構22により中間転写ベルト10へ当接し、二次転写電源100から所定の二次転写バイアスが印加される。
【0022】
また、中間転写ベルト10の周囲には、二次転写ニップの転写紙搬送方向下流側に近接して転写紙25の裏面を除電する除電装置40も設けられている。この除電装置40についての詳細は後述する。
【0023】
転写紙25は、給紙ローラ26、転写紙搬送ローラ27、レジストローラ28によって、中間転写ベルト10上の4色重ねトナー像の先端部が二次転写ニップに到達するタイミングに合わせて給紙される。転写紙25に転写された4色重ねトナー像は、定着手段としての定着装置30で定着された後、排紙ローラ32によって排紙される。
【0024】
次に、本プリンタによるフルカラー画像形成の動作について詳述する。
まず、感光体ベルト1は、帯電器4により一様に表面電位が−500[V]になるように帯電され、その後、光書込装置5により露光されて最初の色(イエロー)に対応した静電潜像が形成される。この感光体ベルト1上の静電潜像は、イエロー現像器6によりイエロートナーによって顕像化されることでイエロートナー像となる。このとき、イエロー現像器6に印加される現像バイアスは−300[V]である。一次転写バイアスローラ11には図示しない高圧電源から一次転写バイアスが印加され、中間転写ベルト10の裏面に接触して電荷を付与することにより、感光体ベルト1上のイエロートナー像を中間転写ベルト10に転写させる。このときの一次転写バイアスは+700[V]である。イエロートナー像の転写後における感光体ベルト1の部分は、感光体クリーニングユニット2によりクリーニングされる。
【0025】
続いて、クリーニングを終えた感光体ベルト1の部分は再び帯電器4により一様に表面電位−500[V]に帯電され、その後光書込装置5により露光されて2番目の色(マゼンタ)に対応した静電潜像が形成される。この感光体ベルト1上の静電潜像は、マゼンタ現像器7によりマゼンタトナーによって顕像化されることでマゼンタトナー像となる。このとき、マゼンタ現像器7に印加される現像バイアスは−300[V]である。そして、一次転写バイアスローラ11に一次転写バイアスが印加されて、感光体ベルト1上のマゼンタトナー像が、中間転写ベルト10上にすでに転写されているイエロートナー像と重なり合うようにして中間転写ベルト10へ転写される。このときの一次転写バイアスは+800[V]である。マゼンタトナー像の転写後における感光体ベルト1の部分は、感光体クリーニングユニット2によりクリーニングされる。
【0026】
更に、クリーニングを終えた感光体ベルト1の部分は再び帯電器4により一様に表面電位−500[V]に帯電され、その後光書込装置5により露光されて3番目の色(シアン)に対応した静電潜像が形成される。この感光体ベルト1上の静電潜像は、シアン現像器8によりシアントナーによって顕像化されることでシアントナー像となる。このとき、シアン現像器8に印加される現像バイアスは−300[V]である。そして、一次転写バイアスローラ11に一次転写バイアスが印加されて、感光体ベルト1上のシアントナー像が、中間転写ベルト10上にすでに転写されているトナー像と重なり合うようにして中間転写ベルト10へ転写される。このときの一次転写バイアスは+900[V]である。シアントナー像の転写後における感光体ベルト1の部分は、感光体クリーニングユニット2によりクリーニングされる。
【0027】
また、クリーニングを終えた感光体ベルト1の部分は再び帯電器4により一様に表面電位−500[V]に帯電され、その後光書込装置5により露光されて最後の色(ブラック)に対応した静電潜像が形成される。この感光体ベルト1上の静電潜像は、ブラック現像器9によりブラックトナーによって顕像化されることでブラックトナー像となる。このとき、ブラック現像器9に印加される現像バイアスは−300[V]である。そして、一次転写バイアスローラ11に一次転写バイアスが印加されて、感光体ベルト1上のブラックトナー像が、中間転写ベルト10上にすでに転写されているトナー像と重なり合うようにして中間転写ベルト10へ転写される。このときの一次転写バイアスは+900[V]である。ブラックトナー像の転写後における感光体ベルト1の部分は、感光体クリーニングユニット2によりクリーニングされる。
【0028】
中間転写ベルト10上のフルカラートナー像(4色重ねトナー像)は、給紙装置から給紙ローラ26、レジストローラ28によって給紙されてきた転写紙25へ二次転写バイアスローラ21により転写される。そして、その転写紙25の裏面が除電装置40によって除電された後、転写紙25は定着装置30へと搬送される。定着装置30は、転写紙25上のフルカラートナー像を転写紙25へ定着させる。その後、その転写紙25は排紙される。
【0029】
本実施形態1においては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれか1色の画像を形成する単色モード、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれか2色の画像を重ねて形成する2色モード、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれか3色の画像を重ねて形成する3色モード、上述のような4色重ね画像を形成するフルカラーモードを有し、これらのモードが操作部にて指定可能である。
単色モード、2色モード、3色モードのいずれかが指定されたときには、上述にようなフルカラーモードにおいて、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像を感光体ベルト1上に形成して中間転写ベルト10に転写する動作の代わりに、単色モードに応じた単色トナー像を感光体ベルト1上に形成してこれを中間転写ベルト10に転写する動作、または2色モードに応じた2色のトナー像を感光体ベルト1上に順次形成してこれらを互いが重なり合うようにして中間転写ベルト10に転写する動作、または3色モードに応じた3色のトナー像を感光体ベルト1上に順次形成してこれらを互いが重なり合うようにして中間転写ベルト10に転写する動作が行われ、中間転写ベルト10上の単色トナー像または2色重ねトナー像または3色重ねトナー像が二次転写バイアスローラ21により転写紙25に転写されて定着装置30によって定着された後に排紙される。
【0030】
ここで、複数色の重ねトナー像を転写紙25上に形成する画像形成動作を、操作部により設定された枚数分だけ連続して行う場合、転写紙25の後端が二次転写バイアスローラ21を十分に通過するタイミングで二次転写電源100から二次転写バイアスローラ21への二次転写バイアス電圧をオフにし、その後中間転写ベルト10上の次ページのトナー像を二次転写バイアスローラ21へ付着させないために、接離機構22によって二次転写バイアスローラ21を中間転写ベルト10から離間させる。
【0031】
また、本実施形態1で用いるトナーは、重合法によって生成された重合トナーである。
また、本実施形態1で用いるトナーとしては、その形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、その形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることが好ましい。
【0032】
図3は、形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した説明図である。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記の数1に示す計算式から求められる。すなわち、形状係数SF−1は、トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。形状係数SF−1の値が100の場合、そのトナーの形状は真球であり、形状係数SF−1の値が大きくなるほど真球から外れた不定形になる。
【数1】


【0033】
図4は、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した説明図である。
形状係数SF−2は、トナー形状の凹凸の割合を示すものであり、下記の数2に示す計算式から求められる。すなわち、形状係数SF−2は、トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。形状係数SF−2の値が100の場合、トナー表面に凹凸が存在しなくなり、形状係数SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
【数2】


【0034】
形状係数SF−1,SF−2の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
【0035】
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーとの接触状態が1点での点接触に近くなるため、トナー同士の吸着力は弱くなり、流動性が高くなる。また、トナーと感光体ベルト1との接触状態も1点での点接触に近くなるため、トナーと感光体ベルト1との吸着力が弱くなって、転写率が高くなる。形状係数SF−1,SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するとともに、転写手段に付着した場合のクリーニング性も低下するため、好ましくない。
【0036】
また、トナーは、体積平均粒径が4〜10[μm]の範囲であることが望ましい。この範囲よりも小粒径の場合には現像時に地汚れの原因となったり、流動性が悪化し、さらに凝集しやすくなるので中抜けが発生しやすくなる。逆に、この範囲よりも大粒径の場合にはトナー飛び散りや解像度悪化により高精細な画像を得ることができない。本実施形態1では、体積平均粒径が6.5[μm]のトナーを用いる。
【0037】
次に、本発明の特徴部分である、二次転写ニップの転写紙搬送方向下流側に近接して転写紙25の裏面を除電する除電装置40について説明する。
図1は、除電装置40の主要部を示す拡大斜視図である。
この除電装置40は、絶縁性支持体であるホルダ41、このホルダ41と一体成形された絶縁性の複数のリブ42、このホルダ41上に設けられる導電性の除電部材である除電板43、この除電板43に対してトナーと同極性(二次転写バイアスとは逆の極性)の除電バイアス(本実施形態ではマイナス極性)を印加する除電バイアス印加手段としての図示しない電源、などで構成されている。この除電装置40は、除電板43に除電バイアスを印加することで、その除電板43に設けられた複数の突起部である除電針部43aの歯先でコロナ放電を発生させ、除電領域に存在する転写紙25の裏面を除電する。
【0038】
図5は、上記除電板43を示す斜視図である。
本実施形態1の除電板43は、厚み0.2[mm]の長方形状のSUS301を、その一長辺が鋸歯状になるように加工したもので、その鋸歯状部が除電針部43aを構成する。本実施形態1では、除電針部43aの互いに隣り合う2つの歯先間隔(歯先ピッチ)は3[mm]である。この除電板43は、図1に示すように、除電板43よりも大きな板状のホルダ41に、除電板43全体が載るようにして固定される。このホルダ41には、除電板43の各除電針部43aの間にそれぞれ位置する複数のリブ42が一体成形されている。各リブ42は、除電板43の長手方向Bに対して直交する方向、具体的には除電板43の面の法線方向に突出している。これにより、除電装置40が転写ニップの転写材搬送方向下流側近傍に配置されたとき、各リブ42は、除電針部43aよりも記録材裏面部分側に突出することになる。また、図1に示すように、除電板43が固定されたホルダ41には、その除電板43の除電針部43aだけが露出するように、絶縁性プレート44が取り付けられる。これにより、除電板43はホルダ41と絶縁性プレート44との間に挟持される。
【0039】
図6は、二次転写バイアスローラ21の軸方向から二次転写ニップ近傍を見たときの説明図である。
除電板43及び絶縁性プレート44が取り付けられたはホルダ41は、その長手方向Bが転写紙搬送方向Aに対して直交する方向と一致するように、すなわち、その長手方向Bが二次転写バイアスローラ21の軸方向と一致するように、配置される。このとき、絶縁性プレート44側が転写紙搬送方向Aの下流側に向くように、すなわち、ホルダ41側が転写紙搬送方向Aの上流側に向くように、配置される。これにより、除電板43とこれに近接して配置された二次転写バイアスローラ21との間を、絶縁性のホルダ41で遮蔽することができる。その結果、除電板43に除電バイアスを印加したときに、二次転写バイアスローラ21の影響を受けることなく、その除電針部43aで安定したコロナ放電を発生させることができる。
【0040】
また、図6に示すように、除電装置40は、二次転写ニップの転写紙搬送方向Aの下流側端部におけるニップ接線の延長線C上にリブ42が位置しないように配置するのが好ましい。二次転写ニップを通過した転写紙25は、延長線Cに沿って移動する場合が多いので、その延長線C上にリブ42が位置すると、転写紙25の裏面がリブ42に接触する頻度が高まり、転写紙裏面とリブ42との間における経時的な摺擦面積が大きくなる。よって、延長線C上にリブ42が位置しないように除電装置40を配置することで、転写紙25の裏面がリブ42に接触する頻度を低くなり、経時的な摺擦面積を小さくできる結果、リブ42の摩擦帯電量を低く抑えることができる。
【0041】
図7は、リブ42を除電板43の長手方向Bから見たときの外形形状を示す説明図である。
図示のように、本実施形態1におけるリブ42は、二次転写ニップを通過した転写紙部分の裏面が接触し得る箇所Dにおいて、除電板43の長手方向Bから見たときの外形形状が湾曲形状となるように形成されている。本実施形態1では、その湾曲形状部分がおよそ3つの曲率で変化し、転写紙搬送方向下流側から順に、曲率半径R1が1[mm]、曲率半径R2が7[mm]、曲率半径R3が3[mm]となっている。本実施形態1のように転写紙裏面が接触し得る箇所Dが湾曲していることで、転写紙裏面がリブ42と摺擦する面積が、上述した図14(b)に示したリブに比べて小さくなる。したがって、転写紙裏面との摩擦によって帯電するリブ42の摩擦帯電量が小さくなる。なお、その湾曲形状の曲率半径は、最大でも30[mm]以下とする。より好ましくは10[mm]以下とし、さらに好ましくは7[mm]以下とする。
【0042】
図8は、リブ42の上記箇所Dを除電板43の長手方向Bに沿って切断したときの断面形状を示す断面図である。
図示のように、本実施形態1におけるリブ42は、当該箇所Dを除電板43の長手方向Bに沿って切断したときの断面の外形形状が湾曲形状となるように形成されている。除電板43の長手方向Bにおいては、二次転写ニップを通過した直後の転写紙部分は直線状であるため、リブ42を図示のように湾曲させることで、除電板43の長手方向Bにおいては転写紙25の裏面がリブと点接触に近い状態で接触することになる。その結果、転写紙裏面がリブ42と摺擦する面積が、上述した図13(b)に示したリブに比べて小さくなる。したがって、転写紙裏面との摩擦によって帯電するリブ42の摩擦帯電量が小さくなる。
【0043】
本発明者らが上述した除電装置40を備える本実施形態1のプリンタを用いて画像形成を行って画像評価を行ったところ、縦スジの発生を大幅に抑制することができることを確認した。なお、このときのリブ42の帯電量を図14に示した測定システムで測定したところ、連続プリント時の終盤時でも+1000[V]程度であった。
【0044】
〔変形例1〕
次に、上記実施形態1における除電装置の一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
図9は、本変形例1における除電装置140を除電板43の長手方向Bから見たときの説明図である。
図示のように、本変形例1の除電装置140は、除電板43が有する複数の除電針部43aの周囲に放電用スペースが確保されるように構成されている。具体的には、除電板43の除電針部43aと、この除電針部と対向するホルダ141の部分との間に、空隙を設けている。なお、除電板43の除電針部43aにおけるホルダ141とは反対側の面は、上記実施形態1の場合と同様に外部に露出している。また、除電板43が有する複数の除電針部43aにおける長手方向Bの両端面も、その面に対向するように設けられたリブ42との間に空隙が設けられている。
【0045】
このような放電用スペースを確保することで、除電板43の除電針部43aの歯先での放電効率が向上する。その結果、転写紙25の裏面との距離が同じであっても、上記実施形態1の場合に比べて、転写紙25の裏面に保持されている電荷を効率良く除電できるようになる。
【0046】
〔変形例2〕
次に、上記実施形態1における除電装置の他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
図10は、本変形例2における除電装置240を除電板43の長手方向Bから見たときの説明図である。
本変形例2における除電装置240でも、上記実施形態1の場合と同様に、リブ242が、二次転写ニップを通過した転写紙部分の裏面が接触し得る箇所Dにおいて、除電板43の長手方向Bから見たときの外形形状が湾曲形状となるように形成されている。ここで、本変形例2では、その湾曲形状部分が単一の曲率で変化しており、その曲率中心が除電針部43aの歯先に重なるようになっている。よって、除電板43の長手方向Bから見たとき、除電針部43aと上記湾曲形状部分の外縁との距離は、転写紙部分の裏面が接触し得る箇所Dにわたって等しくなる。その結果、転写紙25の裏面がどのような位置でリブ242に接触する場合でも、転写紙裏面と除電針部43aの歯先との最近接距離が一定になる。その結果、本変形例2によれば、安定した除電が可能になる。
【0047】
〔実施形態2〕
次に、本発明を、電子写真方式の画像形成装置であるプリンタに適用した他の実施形態(以下、本実施形態を「実施形態2」という。)について説明する。
図11は、本実施形態2に係るプリンタの概略構成を示す説明図である。
このプリンタは、潜像担持体である4つの感光体ドラム1を並列に設置し、像担持体としての中間転写体である中間転写ベルトを備える中間転写方式のタンデム型画像形成装置である。
このプリンタは、各感光体ドラム1に対し、クリーニング手段としての感光体クリーニングユニット2、一様帯電手段としての帯電器4、現像手段としての現像器6,7,8,9がそれぞれ設けられている。なお、露光手段としての光書込装置5は、各感光体ドラム1で共用する。このプリンタでフルカラー画像を形成する場合、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順で各感光体ドラム1上の各色トナー像を順次中間転写ベルト10上に重ね転写する。このプリンタによれば、中間転写ベルト10が一周する間に、中間転写ベルト10上に4色重ねトナー像を形成できるので、上記実施形態1のプリンタに比べてプリント速度が速い。
【0048】
本実施形態2におけるプリンタも、その二次転写ニップの転写紙搬送方向下流側近傍に、除電装置40が設けられている。この除電装置40は、上記実施形態1で説明したものと同様である。なお、これに代えて、上記変形例で説明した除電装置を用いてもよい。本実施形態2のプリンタにおいては、いずれの除電装置を用いた場合でも、上記実施形態1で説明したように、リブ42の摩擦帯電量を少なくでき、縦スジの発生を大幅に抑制することができる。
【0049】
〔実施形態3〕
次に、本発明を、電子写真方式の画像形成装置であるプリンタに適用した更に他の実施形態(以下、本実施形態を「実施形態3」という。)について説明する。
図12は、本実施形態3に係るプリンタの概略構成を示す説明図である。
このプリンタは、潜像担持体としての感光体ドラム1上のトナー像を中間転写体を介さずに直接転写紙へ転写する直接転写方式のモノクロ画像形成装置である。このプリンタでは、感光体ドラム1の周囲に、クリーニング手段としての感光体クリーニングユニット2、一様帯電手段としての帯電器4、露光手段としての光書込装置5、現像手段としての現像器6、転写部材としての転写ローラ21などが設けられている。このプリンタで画像を形成する場合、感光体ドラム1上のトナー像を、感光体ドラム1と転写ローラ21との間に形成される転写ニップにおいて直接転写紙に転写する。
【0050】
本実施形態3におけるプリンタも、その転写ニップの転写紙搬送方向下流側近傍に、除電装置40が設けられている。この除電装置40は、上記実施形態1で説明したものと同様である。なお、これに代えて、上記変形例で説明した除電装置を用いてもよい。本実施形態3のプリンタにおいては、いずれの除電装置を用いた場合でも、上記実施形態1で説明したように、リブ42の摩擦帯電量を少なくでき、縦スジの発生を大幅に抑制することができる。
【0051】
以上、本実施形態1、2及び3(上記変形例1及び2を含む)に係る画像形成装置であるプリンタは、像担持体としての中間転写ベルト10又は感光体ドラム1と、これとの間に転写ニップを形成する転写部材としての二次転写バイアスローラ21又は転写ローラ21によって転写紙25の裏面に所定の転写バイアスを印加し、中間転写ベルト10又は感光体ドラム1上のトナー像を転写紙25の表面に転写する転写手段としての転写ユニット20と、転写ニップを通過するように転写紙25を搬送する転写紙搬送手段としての給紙ローラ26、転写紙搬送ローラ27及びレジストローラ28とを備えている。また、本プリンタは、表面にトナー像が転写された直後の転写紙裏面部分を除電する除電手段としての除電装置40,140,240も備えている。この除電装置40,140,240は、搬送中の転写紙25の裏面に所定の転写バイアスを印加することによってトナー像を転写紙25の表面に転写させた直後の転写紙裏面部分を除電するものである。この除電装置40,140,240は、長手方向Bにわたって複数の突起部である除電針部43aを有し、その長手方向Bが転写紙搬送方向Aに対して直交する方向と一致するように転写紙裏面部分に近接配置される長尺な導電性の除電部材としての除電板43を備えている。また、この除電装置40,140,240は、複数の除電針部43aよりも転写紙裏面部分側に突出したリブ42,242も備えている。そして、リブ42,242は、搬送中の転写紙の裏面が接触し得る箇所Dにおける除電板43の長手方向Bから見たときの外形形状が湾曲形状となるように形成されている。これにより、上述したとおり、縦スジの発生を大幅に抑制することができる。
特に、上記湾曲形状の曲率半径が30[mm]以下であれば、転写紙裏面がリブ42と摺擦する面積が十分に小さくなり、リブ42,242の摩擦帯電量を効果的に小さくすることができる。
また、上記変形例2の除電装置240のように、リブ242が、除電板43の長手方向Bから見たときの除電板の除電針部43aと上記外形形状の外縁との距離が、上記箇所Dにわたって等しくなるように形成されていれば、安定した除電が可能になる。
また、本実施形態1、2及び3(上記変形例1及び2を含む)における除電装置40,140,240では、リブ42,242が、搬送中の転写紙25の裏面が接触し得る箇所を除電板43の長手方向Bに沿って切断したときの断面の外形形状が湾曲形状となるように形成されている。これにより、転写紙裏面との摩擦によって帯電するリブ42の摩擦帯電量を更に小さくすることができ、縦スジの発生を更に効果的に抑制することができる。
また、本実施形態1、2及び3(上記変形例1及び2を含む)における除電装置40,140,240では、除電板43が、長手方向Bにわたって複数の除電針部43aを形成する鋸歯状部を備えた長尺な金属薄板であるので、簡単な製造工程で、複数の除電針部43aを長手方向Bにわたって形成することができる。
また、本実施形態1、2及び3(上記変形例1及び2を含む)における除電装置40,140,240は、除電板43に対してトナーと同極性の除電バイアスを印加する除電バイアス印加手段としての電源を備えている。これにより、除電針部43aの歯先でコロナ放電を発生させ、転写紙25の裏面を迅速に除電することができる。
特に、上記変形例1の除電装置140のように、除電板43の複数の除電針部43aの周囲に放電用スペースが確保されるように構成すれば、除電板43の除電針部43aの歯先での放電効率が向上し、転写紙25の裏面電荷を効率良く除電できるようになる。
なお、このように除電板43へ除電バイアスを印加することなく、除電板43をアース接地するようにしても、転写紙25の裏面電荷を除電することができる。
また、本実施形態1、2及び3(上記変形例1及び2を含む)に係るプリンタでは、転写ニップの転写紙搬送方向下流側端部におけるニップ接線の延長線C上にリブ42,242が位置しないように除電装置40,140,240が配置されている。よって、経時的な摺擦面積を小さくできる結果、リブ42の摩擦帯電量を低く抑えることができ、縦スジの発生を安定して抑制することができる。
また、本実施形態1、2及び3(上記変形例1及び2を含む)に係るプリンタでは、トナー像を構成するトナーとして、重合法で製造された重合トナーを用いている。また、そのトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にある。このようなトナーは、上述したように転写効率が高まるなどの点で有利である。しかし、このようなトナーは、転写ニップ通過後における転写紙25の表面との間、又は転写ニップ通過後における転写紙25の表面上に存在する他のトナーとの間で、接触面積が小さくなる結果、これらの間の吸着力が小さい。そのため、リブの摩擦帯電による影響を受けて容易に移動しやすく、縦スジが発生しやすい。本除電装置40,140,240をこのような縦スジが発生しやすいプリンタに用いることで、転写効率が高まるなどの効果を維持しつつ、縦スジの発生を抑制できる。
【0052】
なお、以上の説明では、像担持体が中間転写ベルト10や感光体ドラム1である場合を例に挙げて説明したが、本発明は、金属筒形状の表面に中抵抗のゴム等を設けてなる中間転写ドラムなどの他の像担持体についても広く適用可能である。
また、除電部材の複数の突起部が金属板を鋸歯状に加工したものである場合を例に挙げて説明したが、各突起部を1本の独立した針形状の除電針で形成し、これらの除電針を複数配列したものを用いることも可能である。
さらに、転写部材として転写ローラを用いる場合について説明したが、回転型転写ブラシなどの回転型接触転写方式はもちろんのこと、転写ベルト、転写ブラシ、転写ブレード、転写プレートなどであっても同様の効果が得られる。
また、本発明は、いわゆる斥力転写方式においても有効である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】実施形態1に係るプリンタに搭載された除電装置の主要部を示す拡大斜視図。
【図2】同プリンタの概略構成を示す説明図。
【図3】形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した説明図。
【図4】形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した説明図。
【図5】同除電装置に設けられた除電板を示す斜視図。
【図6】同プリンタにおける二次転写バイアスローラの軸方向から二次転写ニップ近傍を見たときの説明図。
【図7】同除電装置のリブを除電板の長手方向から見たときの外形形状を示す説明図。
【図8】同リブを除電板の長手方向に沿って切断したときの断面形状を示す断面図。
【図9】変形例1における除電装置を除電板の長手方向から見たときの説明図。
【図10】変形例2における除電装置を除電板の長手方向から見たときの説明図。
【図11】実施形態2に係るプリンタの概略構成を示す説明図。
【図12】実施形態3に係るプリンタの概略構成を示す説明図。
【図13】(a)は転写ニップ近傍に配置された除電装置の一例を示す説明図。(b)はその除電装置の主要部を示す拡大斜視図。
【図14】リブの帯電量を測定した測定システムの説明図。
【符号の説明】
【0054】
1 感光体ベルト,感光体ドラム
6,7,8,9 現像器
10 中間転写ベルト
21 二次転写バイアスローラ,転写ローラ
25 転写紙
28 レジストローラ
30 定着装置
40,140,240,340 除電装置
41,141 ホルダ
42,242,342 リブ
43,343 除電板
43a 除電針部
44 絶縁性プレート




 

 


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