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発明の名称 光反射フィルムとそれを用いた面光源
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−140542(P2007−140542A)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
出願番号 特願2006−350491(P2006−350491)
出願日 平成18年12月26日(2006.12.26)
代理人
発明者 菊池 朗和 / 高橋 宏光 / 鈴木 基之
要約 課題
反射特性、隠蔽性に優れる光反射フィルムを提供すること。

解決手段
フィルム内部に孔を有する光反射フィルムであって、フィルム厚み方向に該孔により形成される界面数を65以上有することを特徴とする光反射フィルム。
特許請求の範囲
【請求項1】
フィルム内部に孔を有する光反射フィルムであって、フィルム厚み方向に該孔により形成される界面を65以上有することを特徴とする光反射フィルム。
【請求項2】
フィルム厚み100μm当たり、界面を65以上有することを特徴とする請求項1に記載の光反射フィルム。
【請求項3】
該光反射フィルムを構成する主たる樹脂成分(a)と、該樹脂成分(a)に対して非相溶である成分(b)とを含有する混合物を溶融押出しし、少なくとも一方向に延伸することによって孔が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の光反射フィルム。
【請求項4】
該光反射フィルムを構成する主たる樹脂成分(a)がポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の光反射フィルム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、反射部材用に使用される光反射フィルムの改良に関し、さらに詳しくは面光源の反射板、およびリフレクターとして好適な光反射フィルムであって、より明るく、かつ照明効率に優れた面光源を得ることのできる、光反射フィルムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、パソコン、テレビ、携帯電話などの表示装置として、液晶を利用したディスプレイが数多く用いられている。これらの液晶ディスプレイは、それ自体は発光体でないために、裏側からバックライトと呼ばれる面光源を設置して光を照射することにより表示が可能となっている。また、バックライトは、単に光を照射するだけでなく、画面全体を均一に照射せねばならないという要求に応えるため、サイドライト型もしくは直下型と呼ばれる面光源の構造をとっている。なかでも、薄型・小型化が望まれるノート型パソコン等に使用される薄型液晶ディスプレイ用途には、サイドライト型、つまり画面に対し側面から光を照射するタイプのバックライトが適用されている(特開昭63−62104号公報)。
【0003】
一般的に、このサイドライト型バックライトでは、導光板のエッジから冷陰極線管を照明光源とし、光を均一に伝播・拡散する導光板を利用し液晶ディスプレイ全体を均一に照射する導光板方式が採用されている。この照明方法において、より光を効率的に活用するため、冷陰極線管の周囲にリフレクターが設けられ、更に導光板から拡散された光を液晶画面側に効率的に反射させるために導光板の下には反射板が設けられている。これにより冷陰極線管からの光のロスを少なくし、液晶画面を明るくする機能を付与している。
【0004】
一方、液晶テレビのような大画面用では、エッジライト方式では画面の高輝度化が望めないことから直下型ライト方式が採用されてきている。この方式は、液晶画面の下部に冷陰極線管を並列に設けるもので、反射板の上に平行に冷陰極線管が並べられる。反射板は平面状もしくは、冷陰極線管の部分を半円凹状に成形したものなどが用いられる。
【0005】
このような液晶画面用の面光源に用いられるリフレクターや反射板(面光源反射部材と総称する)には、薄膜であることと同時に高い反射機能が要求され、従来、白色顔料を添加したフィルムや内部に微細な気泡を含有させたフィルム単独、もしくはこれらのフィルムと金属板、プラスチック板などを張り合わせたものが使用されてきた。特に内部に微細な気泡を含有させたフィルムを使用した場合には、輝度の向上効果や均一性に優れることから広く使用されている(特開平6−322153号公報、特開平7−118433号公報など)。
【0006】
ところで、液晶画面の用途は、従来からのノート型パソコンに加えて、近年では据置型のパソコンやテレビ、携帯電話のディスプレイなど、様々な機器に採用が広がっている。液晶画面の画像もより高精細なものが求められるのに伴い、液晶画面の明るさを増して画像をより鮮明に、より見やすくする改良が進められており、照明光源(例えば、冷陰極線管)もより高輝度、高出力のものとなってきている。
【特許文献1】特開昭63−62104号公報
【特許文献2】特開平6−322153号公報
【特許文献3】特開平7−118433号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】

しかしながら、面光源反射部材である反射板やリフレクターとして上記した従来のフィルムを用いた場合には、隠蔽性に劣るために、照明光源の光の一部が反対面に透過し、その結果、液晶画面の輝度(明るさ)が不足し、さらには照明光源からの光の伝達ロスによって照明の効率が低下する等の問題が指摘されており、さらなる光反射フィルムの反射性および隠蔽性向上が強く求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明は以下の構成をとる。すなわち、本発明は、フィルム内部に孔を有する光反射フィルムであって、フィルム断面においてフィルム表面の1点からもう一方のフィルム表面に向かって、フィルム表面に対して垂直に直線を引いた時に、線上に存在する界面の数(気相から固相からの界面であっても、固相から気相からの界面であっても共に1界面と計測する)がフィルム厚み100μm当たり65以上であることを特徴とする光反射フィルムをその骨子とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の光反射フィルムは、軽量かつ反射特性、隠蔽性などに優れており、面光源内の反射板やリフレクターとして用いた時、液晶画面を明るく照らし、液晶画像をより鮮明かつ見やすくすることができ、有用なものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の光反射フィルムは、フィルム内部に孔を含有する光反射フィルムであって、フィルム厚み方向の界面数が65以上あることが必要である。界面数を65以上とすることで、光反射フィルムの反射性および隠蔽性を飛躍的に向上させることが可能となる。
【0011】
本発明者らは鋭意検討した結果、光反射性は、従来述べられてきたような気泡体積や非相溶成分の添加量で単純に規定されるべきものではなく、主にフィルム内部の存在する孔により形成される界面数に支配されていることを見出し、本発明の完成に至った。
【0012】
従来の反射フィルムにおいて、非相溶成分の単純な増量が光反射性の向上に大きく寄与しなかった詳細な理由については不明であるが、気泡の連結などにより界面数が効果的に増加しなかったことによると考えられる。
【0013】
本発明において、孔(以下、気相と記載することがある)の成分は、一般的に空気であるが、真空であってもその他の気体成分が充満していてもよく、例えば気体成分としては、酸素、窒素、水素、塩素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、アンモニア、一酸化窒素、硫化水素、亜硫酸、メタン、エチレン、ベンゼン、メチルアルコール、エチルアルコール、メチルエーテル、エチルエーテルなどが挙げられる。これらの気体成分は1種類または2種類以上混合されていてもよい。さらに孔中の圧力は大気圧以下でも以上でもよい。
【0014】
一方、本発明の光反射フィルムを構成する孔以外の成分、すなわちマトリックス成分(以下、固相と略す)は、固体状態であれば各種樹脂、有機物、無機物など何れでもよく、また、これらの混合体でもよい。
【0015】
本発明の光反射フィルムは、フィルム内部に存在する孔により形成された界面にて光を反射することにより、その光反射効果を発現させる。そのため、固相を形成する固体成分の屈折率は、気相の屈折率との差が大であることが好ましい。屈折率差が小であると、界面での反射があまり起こらず、結果として所望の光反射効果が得られないことがある。各種気体および真空の屈折率は実質1.0であることから、有効な光反射性を得るためには、固相の屈折率は1.4以上であることが好ましく、より好ましくは1.5以上である。
【0016】
本発明においてフィルム厚み方向の界面数は65以上必要であり、より好ましくは70以上3000以下である。界面数の増大により高い光反射性および隠蔽性を得ることができ、界面数を制御することで、本発明の光反射フィルムを製造する際の生産性を向上させることができる。
【0017】
フィルム厚み方向における孔の平均厚みは、光反射性および光拡散性の点で、0.1μm〜10μmが好ましく、より好ましくは0.4μm〜8μmである。0.1μm未満であると光干渉効果などにより反射率が波長によって変化するため、反射光が色づくことがある。また、10μmを超えると、界面数を一定量存在させるためにフィルムの厚みを非常に大きくせねばならず、フィルムの機械的強度が弱くなったり、所望の膜厚より厚すぎることになるなど、実用に供しにくくなることがある。前述したように液晶ディスプレイ部材は薄膜化、軽量化が進んでおり、膜厚の増大は歓迎されないのである。
【0018】
フィルム厚み100μm当り、界面を65以上存在させることが好ましい。より好ましくは70以上3000以下である。フィルム厚み100μm当り、界面を65以上存在させることにより、薄膜でありながら、高反射性かつ高隠蔽性を有する光反射フィルムを得ることができる。フィルム厚み100μm当りの界面数を3000超とした場合、反射性および隠蔽性向上に対する効果は飽和傾向となり、フィルム厚みの増大を招きやすい。
【0019】
本発明において、孔の形状は特に限定されない。独立した気泡であっても良いし、2次元的あるいは3次元的な連続孔であっても良い。
【0020】
また、フィルム厚み方向の孔の断面形状も特に限定されないが、フィルム厚み方向に多数の界面を形成させるために、孔の断面形状は、円状ないし、フィルム面方向に対して伸長されている楕円状であることが好ましい。
【0021】
界面の形成方法としては、当該技術分野で公知の方法を用いることができる。例えば(I)光反射フィルムを構成する主たる樹脂成分(a)と、該樹脂成分(a)に対して非相溶成分(b)とを含有する混合物を溶融押出しした後、少なくとも一方向に延伸し、内部に孔を形成させることにより、界面を形成させる方法(II)発泡性粒子を添加し、溶融押出することによってフィルム内部にて発泡させることにより、孔を形成させる方法(III)炭酸ガスなどの気体を注入して押出発泡させることにより、フィルム内部に孔を形成させる方法(IV)二成分以上のポリマー、有機物、もしくは無機物を混合し、溶融押出しした後、溶媒抽出により、少なくとも一成分を溶解させることより、フィルム内部に孔を形成させる方法(V)中空粒子を添加し、溶融押出しすることによって、孔を形成させる方法(VI)基材フィルムに透湿加工用ウレタン樹脂等をコーティングし、乾燥させることにより乾式多孔層を形成させるなどの方法が挙げられるが、本発明においては、界面をフィルム厚み方向に65以上含有させるために、より微細であり、扁平な気泡を生成させることが重要になるので、(I)の手法を用いるのが好ましく、その際に、非相溶成分(b)の粒子径および分散径に一定以上の分布を有するものを用いることがより好ましい。
【0022】
(I)の手法は延伸中に光反射フィルムを構成する主たる樹脂成分(a)と非相溶成分(b)の界面で剥離が起こることを利用して、扁平状の孔を生成させる手法である。したがって、(I)の手法を用いる場合は、孔占有体積を増大させ、厚み当りの界面数を増大させるために、一軸延伸よりも二軸延伸がより好ましく用いられる。
【0023】
以下、本発明の好ましい例として(I)の手法について詳述する。
【0024】
光反射フィルムを構成する主たる樹脂成分(a)としては、溶融押出しによってフィルムを形成し得る熱可塑性樹脂であれば特に限定されないが、好ましい例として、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略称する)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などのスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸エステル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドおよびこれらを主たる成分とする共重合体、またはこれら樹脂の混合物等を挙げることができる。特に本発明においては、可視光線域における吸収がほとんどないなどの点から、ポリオレフィンまたはポリエステルが好ましく、その中でも寸法安定性や機械的特性が良好である点よりポリエステルが特に好ましい。
【0025】
これらのポリエステルは、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよいが、好ましくはホモポリマーである。コポリマーである場合の共重合成分としては特に限定されないが、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、炭素数2〜15のジオール成分などを挙げることができ、これらの具体例としては、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、スルホン酸塩基含有イソフタル酸、およびこれらのエステル形成性化合物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、分子量400〜2万のポリアルキレングリコールなどを挙げることができる。
【0026】
これらのポリエステル中には、本発明の効果を阻害しない範囲内で各種添加物、たとえば蛍光増白剤、架橋剤、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、紫外線吸収剤、有機の滑剤、有機、無機の微粒子、充填剤、耐光剤、帯電防止剤、核剤、染料、分散剤、カップリンブ剤などが添加されていてもよい。
【0027】
本発明の光反射フィルムを構成する主たる樹脂成分(a)は、可視光線領域において実質的に無色であることが好ましい。ここで実質的に無色とは、無色透明もしくは白色であることを指し、JIS Z−8729に規定されているa*値およびb*値を求め、かかるa*値およびb*値が共に±10以内であることを言う。
【0028】
次に、孔を形成するために添加される非相溶成分(b)について述べる。非相溶成分(b)は、光反射フィルムを構成する主たる樹脂成分(a)に対して非相溶であり、かつ、樹脂成分(a)中に粒子状に分散し得るものであればよく、例えば、無機微粒子、有機微粒子、各種熱可塑性樹脂などが挙げられる。上記の成分は単独でも2種以上を併用してもよい。
【0029】
このうち無機微粒子としては、それ自体を核として孔を形成し得るものが好ましく、たとえば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、酸化チタン(アナターゼ型、ルチル型)、酸化亜鉛、硫酸バリウム、硫化亜鉛、塩基性炭酸鉛、雲母チタン、酸化アンチモン、酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、シリカ、アルミナ、マイカ、タルク、カオリンなどを用いることができる。これらの中で、400〜700nmの可視光域において吸収の少ない炭酸カルシウム、硫酸バリウムを用いることが特に好ましい。可視光域で吸収があると輝度が低下する問題が発生することがある。
【0030】
また、有機微粒子の場合には、溶融押出によって溶融しないものが好ましく、架橋スチレン、架橋アクリルなどの架橋微粒子が特に好ましい。また、有機微粒子は中空状のものを用いることもできる。
【0031】
上記の無機微粒子、有機微粒子は、単独でも2種以上を併用してもよい。
【0032】
二軸延伸フィルムとする場合、上記した微粒子の光反射フィルム中の総含有量は1〜30重量%が好ましく、より好ましくは2〜25重量%、さらには3〜20重量%が特に好ましい。含有量が1重量%未満では孔形成効果が小さくなり、逆に30重量%を越える場合には製膜時にフィルム破れが発生することがある。
【0033】
一軸延伸フィルムとする場合は、上記した微粒子の光反射フィルム中の総含有量は2〜80重量%が好ましく、より好ましくは5〜70重量%、さらには10〜65重量%が特に好ましい。含有量が2重量%未満では孔形成効果が小さくなり、逆に80重量%を越える場合には製膜延伸時にフィルム破れが発生することがある。
【0034】
次に、非相溶成分(b)として樹脂を用いた例としては、樹脂成分(a)がポリエステル樹脂の場合、(b)は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、フッ素樹脂などが好適に用いられる。これらは単独重合体であっても共重合体であってもよく、2種以上を併用してもよい。特にポリエステルとの臨界表面張力差が大きく、延伸後の熱処理によって変形しにくい樹脂が好ましく、ポリオレフィン系樹脂、中でもポリメチルペンテンが特に好ましく用いられる。
【0035】
非相溶樹脂(b)の光反射フィルム中の含有量は特に限定されず、製膜時の破れ、非相溶樹脂(b)を核とした孔形成による反射効果を考慮して選定すればよく、通常は3〜35重量%が好ましく、より好ましくは4〜30重量%、さらには5〜25重量%の範囲内であることが特に好ましい。3重量%未満では輝度向上効果が小さくなり、35重量%を越える場合には製膜時にフィルム破れが発生することがある。
【0036】
フィルム中の非相溶成分(b)の球相当径は特に限定しないが、好ましくは0.05〜15μm、より好ましくは0.1〜10μm、更に好ましくは0.3〜5μmである。0.05μm未満では孔形成性が不十分となることがあり、逆に15μmを越える場合には界面数が少なくなりやすい。
【0037】
フィルム内部に界面を形成させたフィルムの少なくとも片面に、熱可塑性樹脂層を共押出などの方法によって積層するのは好ましい1態様である。かかる熱可塑性樹脂層を積層することにより、表面平滑性および高い機械的強度をフィルムに付与することができる。
【0038】
このとき、積層した熱可塑性樹脂層にも、有機もしくは無機の微粒子、あるいは非相溶性樹脂を含有させることができる。この場合において、フィルムの製造時に少なくとも1方向に延伸することによって、積層した熱可塑性樹脂層にも気泡を含有させることができる。
【0039】
積層した熱可塑性樹脂層に存在する孔の厚みは、積層された基材フィルムに存在する孔の厚みよりも小さい方が輝度の点で好ましい。その比率(積層した熱可塑性樹脂に存在する孔の厚み/積層された基材フィルムに存在する孔の厚み)は特に限定されないが、好ましくは0.05〜0.8、より好ましくは0.07〜0.7、特に好ましくは0.1〜0.6である。孔の大きさは、例えば、添加する粒子のサイズによってコントロールすることも可能である。
【0040】
積層した熱可塑性樹脂中の微粒子の含有量は1〜30重量%が好ましく、より好ましくは2〜25重量%、さらには3〜20重量%が特に好ましい。含有量が1重量%未満では孔形成効果が小さくなり、逆に30重量%を越える場合には製膜時にフィルム破れが発生することがある。
【0041】
本発明の光反射フィルムに、易接着性や帯電防止性等を付与するために、周知の技術を用いて種々の塗液を塗布したり、耐衝撃性を高めるためにハードコート層などを設けても良い。
【0042】
ここで、塗布の手段としては、例えばグラビアコート、ロールコート、スピンコート、リバースコート、バーコート、スクリーンコート、ブレードコート、エアーナイフコート、ディッピングなどの方法を用いることができる。また、塗布後に塗布層を硬化する場合、その硬化方法は、公知の方法を用いることができる。例えば、熱硬化、あるいは紫外線、電子線、放射線などの活性線を用いる方法、さらにはこれらの組み合わせによる方法などが適用できる。このとき、架橋剤などの硬化剤を併用することが好ましい。また、塗布層を設ける方法としては、基材フィルム製造時に塗布(インラインコーティング)してもよいし、結晶配向完了後の光反射フィルム上に塗布(オフラインコーティング)してもよい。
【0043】
本発明の光反射フィルムには、さらに、表面すべり性や製膜時の走行耐久性を高めるために、孔を形成しない各種粒子を添加することは妨げられるものではない。
【0044】
本発明の光反射フィルムは、一般的に、白色度が高い方が好ましく、また、黄味より青みがかった色目の方が好ましい。この点を考慮して光反射フィルム中に蛍光増白剤を添加することが好ましい。
【0045】
蛍光増白剤としては市販のものを適宜使用すればよく、たとえば、“ユビテック”(チバガイギ−社製)、OB−1(イーストマン社製)、TBO(住友精化社製)、“ケイコール”(日本曹達社製)、“カヤライト”(日本化薬社製)、“リューコプア”EGM(クライアントジャパン社製)などを用いることができる。蛍光増白剤のフィルム中の含有量は、0.005〜1重量%が好ましく、より好ましくは0.007〜0.7重量%、さらには0.01〜0.5重量%の範囲内であることが特に好ましい。0.005重量%未満では、その効果が小さく、1重量%を越える場合には、逆に黄味を帯びてくることがある。光反射フィルムが積層フィルムの場合には、蛍光増白剤は表層部に添加することが、より有効である。
【0046】
本発明の光反射フィルムの気相占有率の目安となるみかけの比重は0.1以上1.5以下が好ましい。さらに好ましくは0.3以上1.3以下である。比重が0.1未満の場合にはフィルムとしての機械的強度が不十分であったり、折れやすく取り扱い性に劣るなどの問題が生じる場合がある。一方、1.5を越える場合には気相の占有率が低すぎて反射率が低下し、輝度が不十分になる傾向にある。
【0047】
フィルムを構成する主たる樹脂成分(a)としてポリエステルを使用した場合には、比重の下限は0.4が好適である。比重が0.4未満の場合には気相の占有率が高すぎて製膜延伸工程においての破れが頻発しやすくなるなどの問題が生じる場合がある。
【0048】
本発明の光反射フィルムの厚みは10〜500μmが好ましく、20〜300μmがより好ましい。厚みが10μm未満の場合、フィルムの平坦性を確保することが困難となり、面光源として用いた際に、明るさにムラが生じやすい。一方、500μmより厚い場合、光反射フィルムとして液晶ディスプレイなどに用いた場合、厚みが大きくなりすぎることがある。また、フィルムが積層フィルムである場合、その表層部/内層部の比率は1/200〜1/3が好ましく、1/50〜1/4がより好ましい。表層部/内層部/表層部の3層積層フィルムの場合、該比率は両表層部の合計/内層部で表される。
【0049】
次に、本発明の光反射フィルムの製造方法について、その好ましい一例を説明するが、かかる例に限定されるものではない。
【0050】
主押し出し機、副押し出し機を有する複合製膜装置において、必要に応じて十分な真空乾燥を行った樹脂成分(a)のチップと非相溶成分(b)を混合したものを加熱された主押し出し機に供給する。非相溶成分(b)の添加は、事前に均一に溶融混練して配合させて作製されたマスターチップを用いても、もしくは直接混練押し出し機に供給するなどしてもよい。また、積層フィルムとするには、必要に応じて十分な真空乾燥を行った熱可塑性樹脂のチップ、無機粒子および蛍光増白剤を加熱された副押し出し機に供給して共押し出しし積層する。
【0051】
ここで、非相溶成分(b)は、分散径(完全に球形でない場合は球相当径)に一定の分布を有するものを用いることが望ましい。一定の分布とは、反射フィルム中に含まれる非相溶成分(b)の分散径の単純平均値dと標準偏差σが式(1)のような関係を満足する分布をいう。
σ≧d/2 ・・・式(1)
この場合、非相溶成分(b)は単一種でも、2種類以上を用いてもよい。2種類以上の非相溶成分(b)を用いる場合は、それらはお互いに相溶せず、かつ樹脂成分(a)に対する相溶性が異なることが望ましい。
【0052】
ここで、相溶性については以下のような方法で求めることができる。すなわち、フィルムの横方向(面方向)の断面における孔の空洞長さ(L)とその孔を生成している球相当径(R)の比(L/R)をとる。かかる比(L/R)をそれぞれの非相溶成分(b)について求め、この比(L/R)が、大なる粒子と小なる粒子を比較することで求める。大なる粒子と小なる粒子の(L/R)は、1.5倍以上の差を有することが好ましい。特に好ましくは2倍以上である。かかる粒子径および相溶性が異なる2種類以上の非相溶成分(b)を用いると、効率良く界面数を増加させることができる。
【0053】
このようにして各押し出し機に原料を供給し、Tダイ複合口金内で主押し出し機のポリマーの片面に副押し出し機のポリマーが来るように積層(A/BもしくはA/B/A)してシート状に共押し出し成形し、溶融積層シートを得る。
【0054】
ここで、押出し機のスクリュー速度は大である方が、また、押出し時間は長い方が好ましい。スクリュー速度をおよび押出し時間を大にすることによって、樹脂成分(a)中の非相溶成分(b)の分散性が良好になり、非相溶成分(b)が樹脂成分の場合においては、分散径も小さくなる傾向がある。かかる効果によって、微細な孔を効率よく形成させることができる。
【0055】
得られた溶融積層シートを、冷却されたドラム上で密着冷却固定化し、未延伸積層フィルムを作製する。この時、均一なフィルムを得るために、静電気を印加して、フィルムをドラムに密着させることが望ましい。その後、必要により延伸工程、熱処理工程等を経て目的の光反射フィルムを得る。
【0056】
延伸工程においては、延伸速度は5000%/min以上にすることが好ましい。特に好ましくは10000%/min以上である。かかる延伸速度にすることにより、延伸工程において効率的に孔の形成を促すことができ、界面数を増加させることができる。
【0057】
延伸の方法は特に限定されないが、長手方向の延伸と巾方向の延伸を分離して行う逐次二軸延伸法や長手方向の延伸と巾方向の延伸を同時に行う同時二軸延伸法などが好ましく用いられる。
【0058】
逐次二軸延伸の方法としては、例えば、上記の未延伸積層フィルムを加熱したロール群に導き、長手方向(縦方向、すなわちフィルムの進行方向)に延伸し、次いで冷却ロール群で冷却する。続いて長手方向に延伸したフィルムの両端をクリップで把持しながら加熱されたテンターに導き、長手方向に垂直な方向(横方向あるいは幅方向)に延伸を行う方法を用いることができる。
【0059】
逐次二軸延伸において、縦延伸時の延伸温度は横延伸時の延伸温度よりも15℃以上低くし、かつ面倍率を15倍以下にすることが好ましい。延伸温度に差を設けることにより、面内に均一な孔を効率的に発生させることができ、さらに面倍率を15倍以下にすることにより、過剰延伸による孔の連結を防ぐことができ、結果として多量かつ微細な孔を効率的に形成させることができる。
【0060】
また、同時二軸延伸の方法としては、例えば、上記の未延伸積層フィルムの両端をクリップで把持しながら加熱されたテンターに導き、巾方向に延伸を行うと同時にクリップ走行速度を加速していくことで、長手方向の延伸を同時に行う方法がある。この同時二軸延伸法は、フィルムが加熱されたロールに接触することがないため、フィルム表面に光学的な欠点となるキズが入らないという利点を有している。
【0061】
ここで、同時二軸延伸法の場合は、横延伸倍率を縦延伸倍率よりも0.2倍以上低くし、かつ面倍率を15倍以下にすることが好ましい。縦横の延伸倍率に差を設けることにより、面内にバランスのよい孔を効率的に発生させることができ、さらに面倍率を15倍以下にすることにより、過剰延伸による孔の連結を防ぐことができ、結果として多量かつ微細な孔を効率的に形成させることができる。
【0062】
こうして得られた二軸延伸積層フィルムに、平面安定性、寸法安定性を付与するため、引き続いてテンター内で熱処理(熱固定)を行い、均一に徐冷後、室温付近まで冷却した後、巻き取ることにより、本発明の光反射性フィルムを得ることができる。
【0063】
ここで、熱処理は、樹脂成分(a)および非相溶性成分(b)の中で最も低い融点(非晶性物質においては軟化点、分解性物質については分解点)よりもさらに20℃以上低い温度で熱処理することが望ましい。かかる温度で熱処理を行うことにより、生成した孔を消滅させることなく、高い反射性を有したままフィルムに平面安定性、寸法安定性を付与することができる。
【0064】
このように、本発明の光反射フィルムは、溶融押し出し後に、続いて延伸・熱処理する方法で得ることが可能である。従って、インラインで高反射性・表面平坦性・機械特性・耐熱性および生産性に極めて優れた光反射フィルムを得ることができる。
【0065】
本発明の光反射フィルムには、電磁波遮蔽性や折り曲げ加工性付与などの目的で、フィルム表面に、アルミニウム、銀などを金属蒸着や貼り合わせなどの手法によって加えてもよい。
【0066】
本発明の光反射フィルムは、光反射のために面光源に組込まれる板状材として好ましく用いられる。具体的には、液晶画面用のエッジライトの反射板、直下型ライトの面光源の反射板、および冷陰極線管の周囲のリフレクター、等に好ましく用いられる。
【0067】
[特性の測定方法および評価方法]
(1)フィルム内部の界面数
ミクロトームを用いて、フィルム断面を厚み方向に潰すことなく、切断する。次いで切断した断面を走査型電子顕微鏡S−2100A型((株)日立製作所)を用いて、適当な倍率(500〜10000倍)に拡大観察して得られた画像より、フィルム表面の任意の1点からもう一方のフィルム表面に向かって、フィルム表面に対して垂直に直線を引いた時に、線上に存在する界面の数を計測することによって求める。界面数の計測は、気相から固相への界面であっても、固相から気相への界面であっても、共に1界面と計測する。尚、界面数を求めるに当っては、任意の100点の界面数を求めその平均とする。同様の作業を、切断面をフィルム面方向に対して45°ずつ変化させて、0〜315°まで行う。得られた8個のデータの最大値を界面数とする。
【0068】
(2)非相溶成分(b)の粒子径分布
(1)と同様の手法を用いて、断面画像を得る。得られた断面画像より、非相溶成分(b)を無作為に200点選択し、そのフィルム面方向の長さを計測する。それらの値の単純平均をd、標準偏差をσとする。ここで、σ≧d/2の関係を満足する非相溶成分(b)を粒子径分布大、満足しない非相溶成分(b)を粒子径分布小とした。
【0069】
(3)反射率
分光光度計U−3410((株)日立製作所)に、φ60積分球130−0632((株)日立製作所)および10℃傾斜スペーサーを取りつけた状態で560nmの反射率をフィルム両面について求め、高い方の値を反射率とした。
【0070】
(4)樹脂成分(a)の色度
無色透明の31φ×15(mm)の丸セルに樹脂チップを8割以上満たし、SE−2000(日本電色工業株式会社)分光式色彩計を用いて、JIS Z−8722に記載のn-45法に準じて、反射光を後分光法にて分光し、JIS Z−8729に規定されているa*値およびb*値を求めた。
【0071】
(5)耐熱性
バックライトにフィルムを組み込み、40℃の保たれた環境下でランプを連続200時間点灯させ、その後、バックライトからフィルムを取り外し、水平台に乗せ平面性の変化を目視観察した。使用したバックライトは、評価用に用意したノートパソコンに使用される直管一灯型サイドライト式バックライト(14.1インチ)である。フィルムが撓み、水平台より3mm以上浮き上がっている部分があるフィルムを△、5mm以上浮き上がっている部分があるフィルムを×、変化が見られないフィルムを○とした。○が合格である。
【0072】
(6)輝度
(5)で用いたバックライトと同様のバックライトを用い、フィルムを組み込んだ。ここで、バックライト上には拡散シート、プリズムシート等のシートは全く載せていない。測定は、バックライト面を2×2の4区画に分け、点灯1時間後の輝度を求めることによって行った。輝度はトプコン社製のBM−7を用いて測定した。面内4箇所における輝度の単純平均を求め、平均輝度とした。
【実施例】
【0073】
本発明を以下の実施例および比較例を用いて説明するが、特にこれらに限定されるものではない。
【0074】
[実施例1]
主押出し機に樹脂成分(a)としてPET(融点260℃、a*値−2.80、b*値5.64)を84重量%、非相溶成分(b)としてポリメチルペンテン(融点235℃)を15重量%、分散剤としてポリエチレングリコールを1重量%混合したペレットを供給し、所定の方法により鏡面のキャストドラム上で冷却して単層シートを作製した。押出し機の回転速度は100rpm、ペレットが押出し機に滞留していた平均時間は約20分間であった。ここで押出し機のスクリュー径は200mmである。この単層シートを温度84℃、延伸速度10000%/minで長手方向に3.14倍に延伸し、続いてテンターにて96℃の予熱ゾーンを通して101℃で巾方向に3.28倍に延伸した。さらに212℃にて28秒間熱処理し、膜厚100μm、面倍率10.3倍の単層光反射フィルムを得た。得られた光反射フィルムの界面数は72であり、非相溶成分(b)の粒子径分布は小であった。反射率は96%と高く、良好であった。耐熱性を示す熱撓み観察の結果も○であり良好であった。さらに、バックライトに組み込んだ時の輝度も2370 cd/mと高い値を示した。このように、本発明の光反射フィルムは高い反射性を示し、耐熱性、実用性に非常に優れた光反射フィルムが得られた。
【0075】
[実施例2]
主押出し機に、樹脂成分(a)としてPETを79重量%、非相溶成分(b)としてポリメチルペンテンと炭酸カルシウム(分解点:890℃)の2成分をそれぞれ、10重量%、10重量%、分散剤としてポリエチレングリコールを1重量%混合したペレットを供給した以外は実施例1と同様にして、単層シートを作製し、延伸熱処理を行い、膜厚100μmの単層光反射フィルムを得た。尚、得られた光反射フィルムにおいて、ポリエチレングリコールの平均分散径は5μm、炭酸カルシウムの平均粒子径は1.3μmであり、粒子径比は3.33であった。また、相溶性を示すL/R値はポリエチレングリコールが4.5、炭酸カルシウムが2.2であり、両者の比は2.05である。得られた光反射フィルムの界面数は70であり、非相溶成分(b)の粒子径分布は大であった。反射率は96%と非常に高く、耐熱性を示す熱撓み観察の結果も○であり良好であった。さらに、バックライトに組み込んだ時の輝度も2520 cd/mと高い値を示した。このように、本発明の光反射フィルムは高い反射性を示し、耐熱性、実用性に非常に優れた光反射フィルムが得られた。
【0076】
[実施例3]
主押出し機に樹脂成分(a)としてPETを85重量%、非相溶成分(b)としてポリメチルペンテンを10重量%、分散剤として”ハイトレル”7277(東レ(株))を5重量%混合したペレットを供給した以外は実施例1と同様にして、単層シートを作製し、延伸熱処理を行い、膜厚100μmの単層光反射フィルムを得た。得られた光反射フィルムの界面数は103であり、非相溶成分(b)の粒子径分布は小であった。反射率は98%と非常に高く、耐熱性を示す熱撓み観察の結果も○であり良好であった。バックライトに組み込んだ時の輝度は2460 cd/mと高い値を示した。このように、本発明の光反射フィルムは高い反射性を示し、耐熱性、実用性に非常に優れた光反射フィルムが得られた。
【0077】
[実施例4]
主押出し機に、樹脂成分(a)としてPETを89重量%、非相溶成分(b)としてポリメチルペンテンを10重量%、分散剤としてポリエチレングリコールを1重量%混合したペレットを供給し、また、主押出し機とは別に副押出し機を用い、この副押出し機に、PETを86重量%、炭酸カルシウムを14重量%を混合したペレットを供給し、所定の方法により、主押出し機に供給した成分層の両側表層に副押出し機に供給した成分層を有するよう溶融3層積層共押出しを行い、静電印加法により鏡面のキャストドラム上で冷却して3層積層シートを作成した。このようにして得られた3層積層シートを実施例1と同様の条件にて、延伸、熱処理を行い、総膜厚100μmの積層光反射フィルムを得た。尚、得られた積層光反射フィルムにおいて、表面層の気相1層当りの厚みと内層部の気相1層当りの厚みの比率(表層部気相1層当りの厚み/内層部の気相1層当りの厚み)は0.3であった。また、表層の厚さは5μm、内層の厚さは90μmであった。また、得られた光反射フィルムの界面数は68であり、非相溶成分(b)の粒子径分布は小であった。反射率は96%と非常に高く、耐熱性を示す熱撓み観察の結果も○であり良好であった。さらに、バックライトに組み込んだ時の輝度も2780 cd/mと高い値を示した。このように、本発明の光反射フィルムは高い反射性を示し、耐熱性、実用性に非常に優れた光反射フィルムが得られた。
【0078】
[実施例5]
主押出し機に、樹脂成分(a)としてPETを89重量%、非相溶成分(b)としてポリメチルペンテンを10重量%、分散剤としてポリエチレングリコールを1重量%混合したペレットを供給し、主押出し機のスクリュー回転数を250rpmとした以外は実施例1と同様にして、単層シートを作製し、延伸熱処理を行い、膜厚100μmの単層光反射フィルムを得た。また、得られた光反射フィルムの界面数は75であり、非相溶成分(b)の粒子径分布は小であった。反射率は96%と非常に高く、耐熱性を示す熱撓み観察の結果も○であり良好であった。バックライトに組み込んだ時の輝度は2380 cd/mと高い値を示した。このように、本発明の光反射フィルムは高い反射性を示し、耐熱性、実用性に非常に優れた光反射フィルムが得られた。
【0079】
[比較例1]
主押出し機に、樹脂成分(a)としてPETを96重量%、非相溶成分(b)としてポリメチルペンテンを3重量%、分散剤としてポリエチレングリコールを1重量%混合したペレットを供給した以外は実施例1と同様にして、単層シートを作製し、延伸熱処理を行い、膜厚100μmの単層光反射フィルムを得た。得られた光反射フィルムの界面数は32であり、非相溶成分(b)の粒子径分布は小であった。耐熱性を示す熱撓み観察の結果は○であり良好であったが、反射率は87%と低く、さらに、バックライトに組み込んだ時の輝度も1350 cd/mと非常に低く、光学特性に劣るフィルムとなった。
【0080】
[比較例2]
主押出し機のスクリュー回転数を50rpm、押出し時間を10分間とした以外は実施例5と同様の手法を用いて、膜厚100μmの単層光反射フィルムを得た。得られた光反射フィルムの界面数は40であり、非相溶成分(b)の粒子径分布は小であった。耐熱性を示す熱撓み観察の結果は○であり良好であったが、反射率は91%と低く、さらに、バックライトに組み込んだ時の輝度も1710 cd/mも低く、光学特性に劣るフィルムとなった。
【0081】
[比較例3]
主押出し機に、樹脂成分(a)としてPETを82重量%、非相溶成分(b)としてポリメチルペンテンを15重量%、分散剤としてポリエチレングリコールを3重量%混合したペレットを供給し、主押出し機のスクリュー回転数を50rpm、ペレットが押出し機に滞留する平均時間を約10分間とした以外は実施例1と同様にして、単層シートを作製し、延伸熱処理を行い、膜厚100μmの単層光反射フィルムを得た。得られた光反射フィルムの界面数は57であり、非相溶成分(b)の粒子径分布は小であった。耐熱性を示す熱撓み観察の結果は○であり良好であったが、折れじわが入りやすく、ハンドリング性に劣った。また、光学特性も、反射率は92%であり、バックライトに組み込んだ時の輝度も1860 cd/mと低く、実用性および光学特性に劣るフィルムとなった。
【0082】
[比較例4]
熱処理温度を250℃とした以外は実施例5と同様にして、単層シートを作製し、延伸熱処理を行い、膜厚100μmの単層光反射フィルムを得た。得られた光反射フィルムの界面数は43であり、非相溶成分(b)の粒子径分布は小であった。耐熱性を示す熱撓み観察の結果は○であり良好であったが、反射率は91%、バックライトに組み込んだ時の輝度は1740 cd/mと低く、実用性に劣るフィルムとなった。
【0083】
[比較例5]
押出し機の回転速度を100rpm、ペレットが押出し機に滞留する平均時間を約20分間、延伸時の速度を500%/minとした以外は実施例5と同様にして、単層シートを作製し、延伸熱処理を行い、膜厚100μmの単層光反射フィルムを得た。得られた光反射フィルムの界面数は55であり、非相溶成分(b)の粒子径分布は小であった。耐熱性を示す熱撓み観察の結果は○であり良好であったが、反射率は92%、バックライトに組み込んだ時の輝度は1840 cd/mと低く、光学特性に劣るフィルムとなった。
【0084】
[比較例6]
主押出し機に、樹脂成分(a)としてPETを89重量%、成分(b)としてPETにイソフタル酸成分を12mol%共重合させたポリエステル樹脂(以下PEIと略す。融点220℃、a*値−3.19、b*値1.20)を10重量%、分散剤としてポリエチレングリコールを1重量%混合したペレットを供給した以外は実施例1と同様にして、単層シートを作製し、延伸熱処理を行い、膜厚100μmの単層フィルムを得た。PEIはPET中に溶解してしまい、非相溶成分(b)からなる分散粒子は確認されなかった。また、フィルム中の界面数は0であった。耐熱性を示す熱撓み観察の結果は○であり良好であったが、反射率は12%、バックライトに組み込んだ時の輝度は890 cd/mと著しく低く、全く実用的ではないフィルムとなった。




 

 


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