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発明の名称 液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法およびそれを用いた液晶表示装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−78919(P2007−78919A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2005−264772(P2005−264772)
出願日 平成17年9月13日(2005.9.13)
代理人
発明者 滝口 育美 / 野中 晴支 / 山下 哲夫
要約 課題
着色層を積層した構造を有する半透過型カラーフィルターにおいて、表示不良の生じないカラーフィルターを簡便な加工により製造する。

解決手段
基板上に複数色の画素が配され、かつ一画素中に透過用領域と反射用領域を有する液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法であって、下記(A)、および(B)の工程を順次行うことを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
特許請求の範囲
【請求項1】
基板上に複数色の画素が配され、かつ一画素中に透過用領域と反射用領域を有する液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法であって、下記(A)、および(B)の工程を順次行うことを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
(A)該基板上の少なくとも1色の画素の透過用領域にのみインクジェット方式によって着色インクを塗布し乾燥させて着色層を形成する工程
(B)該着色層上に感光性カラーペーストを塗布・乾燥して感光性着色層を形成する工程
【請求項2】
前記基板が、少なくとも1色の画素の前記反射用領域に土台層が形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
【請求項3】
前記着色インクが非感光性であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
【請求項4】
前記着色インクが感光性であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
【請求項5】
前記(B)工程の後に、前記感光性着色層を露光・現像する工程を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法によって得られた液晶表示装置用カラーフィルターを使用したことを特徴とする液晶表示装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、透過型液晶表示と反射型液晶表示の両方の方式を兼ね備えた半透過型液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法、およびそれを用いた液晶表示装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、液晶表示装置は軽量、薄型、低消費電力等の特性を生かし、ノートPC、携帯情報端末、デスクトップモニタ、デジタルカメラなど様々な用途で使用されている。バックライトを使用した液晶表示装置においては、低消費電力化を進めるためにバックライト光の利用効率を高めることが求められ、カラーフィルターの高透過率化が要求されている。一方、カラーフィルターの透過率は年々向上しているが、透過率向上による消費電力の大幅な低下は望めなくなってきている。最近では電力消費量の大きなバックライト光源を必要としない反射型液晶表示装置の開発が進められており、透過型液晶表示装置にくらべ約1/7と大幅な消費電力の低減が可能であることが発表されている(例えば非特許文献1参照)。 反射型液晶表示装置は、透過型液晶表示装置に比べ低消費電力であり、屋外での視認性に優れるという利点はあるものの、十分な環境光強度が確保されない場所では表示が暗くなってしまい、視認性が極端に悪くなるという問題点がある。暗い環境下でも表示が視認されるようにするために、(1)バックライトを設け、反射膜の一部に切り欠きを入れ、一部が透過型表示方式、一部を反射型表示方式とした液晶表示装置、半透過半反射型表示方式(いわゆる半透過半反射型液晶表示装置、以降、単に半透過型液晶表示装置という。例えば、非特許文献2参照)、(2)フロントライトを設けた液晶表示装置などが考案されている。
【0003】
反射膜の一部に切り欠きを入れ、バックライトを設けた半透過型液晶表示装置では、バックライト光を利用する透過表示と環境光を利用する反射表示が1画素内に共存するため、環境光強度によらず、視認性のよい表示を行うことが出来る(例えば、特許文献1参照)。しかし、図1に示すような従来の構成のカラーフィルター、すなわち、反射用領域と透過用領域が特別には設けられていない、1画素内での着色が均一なカラーフィルターを用いた場合には、鮮やかな透過表示を得ようとすると問題点が生じていた。具体的には透過色の色鮮やかさ(色純度)を向上させると、反射色もそれに伴いさらに色純度が高くなり、色純度とトレードオフの関係にある明るさが極端に低下し、十分な視認性が得られないというものである。この問題点は、透過表示を行うときにはバックライト光がカラーフィルターを1回透過するのに対して、反射表示では、環境光が入射時と反射時の2回カラーフィルターを透過することに起因する。また、半透過型液晶表示装置では透過表示での光源がバックライト光である一方、反射表示での光源が環境光であるために、色純度だけでなく色調も変化してしまうという問題点もある。これは、環境光がD65光源に代表されるような連続的なスペクトルを持つのに対して、バックライト光源がある特定の波長にスペクトルのピークをもつという光源のスペクトル特性の違いに起因する。
【0004】
そこで、透過用領域と反射用領域の表示色を独立に設計する方法として、反射用領域に透明樹脂層を形成し、複数の着色層を積層させ、ならびに積層させる着色層の着色特性を異ならせることで、透過表示と反射表示のそれぞれで所望の色特性を得ることが考案されている(図2,3)。特に、下層に非感光性カラーペースト、最上層に感光性カラーペーストを用いた場合、積層した着色層を一括パターン加工することができ、製造工程の増加を抑えることが可能となる。また、パターン加工の際には、反射用領域の下層着色層のみを現像時に溶解させ、反射用領域の着色層については最上層の感光性カラーペーストのみとすることで、透過表示と反射表示のそれぞれで所望の特性を得ることが可能となる(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、上記のような構成のカラーフィルターの場合、現像時に反射用領域の下層着色層のみを溶解させなければならなく、加工上難しいという問題があった。つまり、現像時間が長すぎると、最上層の着色層が剥離してしまい、逆に短すぎると、反射用領域の下層着色層全てを溶解することができない。
【0005】
また、半透過型用カラーフィルターの製造方法において、着色層をインクジェットにより形成することも知られている(例えば、特許文献3参照)。インクジェット法のみでカラーフィルターを製造する場合、所望の場所以外にインク滴が付着した場合、表示不良となる問題があった。また、逆に所望の場所にインク滴が付着しなかった場合は、白抜けとなってしまう問題もあった。
【特許文献1】特開平11−109417号公報(図1)
【特許文献2】特開2005−255325号公報
【特許文献3】特開2002−341128号公報
【非特許文献1】「日経マイクロデバイス別冊フラットパネル・ディスプレイ」、1998年、p.126。
【非特許文献2】「ファインプロセステクノロジージャパン’99、専門技術セミナーテキストA5」、1998年7月2日、p.6。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み創案されたもので、着色層を積層した構造を有する半透過型カラーフィルターにおいて、表示不良の生じないカラーフィルターを簡便な加工により製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の製造方法によって、表示不良の生じないカラーフィルターを簡便な加工で得ることが可能であることを見いだした。
【0008】
本発明のカラーフィルターおよび半透過型液晶表示装置の製造方法は、以下の構成を有するものである。
すなわち、
(1)基板上に複数色の画素が配され、かつ一画素中に透過用領域と反射用領域を有する液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法であって、下記(A)、および(B)の工程を順次行うことを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
【0009】
(A)該基板上の少なくとも1色の画素の透過用領域にのみインクジェット方式によって着色インクを塗布し乾燥させて着色層を形成する工程
(B)該着色層上に感光性カラーペーストを塗布・乾燥して感光性着色層を形成する工程
(2)前記基板が、少なくとも1色の画素の前記反射用領域に土台層が形成されたものであることを特徴とする(1)に記載の液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
(3)前記着色インクが非感光性であることを特徴とする(1)または(2)のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
(4)前記着色インクが感光性であることを特徴とする(1)または(2)のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
(5)前記(B)工程の後に、前記感光性着色層を露光・現像する工程を有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の液晶表示装置用カラーフィルターの製造方法によって得られた液晶表示装置用カラーフィルターを使用したことを特徴とする液晶表示装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明は上述のごとく構成したので、色鮮やかな透過表示と明るい反射表示を両立するカラーフィルターを簡便な加工で、また加工上の欠点(画素の剥離、欠けなど)もなく製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
本発明で製造されるカラーフィルターは一画素内に透過用領域と反射用領域を持つ半透過液晶表示装置に好適に用いることができる。
【0013】
本発明の液晶表示装置においては反射表示と透過表示での色純度、明るさ、色調の差を小さくするために、少なくとも1色の画素において、透過用領域にはインクジェット方式により着色層が塗布されていること、インクジェット方式により塗布された着色層上に感光性カラーペーストからなる着色層が塗布されていることが重要である。透過用領域の着色層を積層させることで、透過表示と反射表示のそれぞれで所望の色調を得ることが可能となる。また、最上層が感光性カラーペーストであることで、下層着色層との一括現像ができ、製造工程の増加を抑えることが可能となる(図4〜6)。
【0014】
外光を利用するための反射膜が形成される基板は、カラーフィルター側基板、カラーフィルターに対向する基板のいずれでもよい。カラーフィルター側に反射膜が形成されている場合は、色材料が形成されている画素領域の内、反射膜が形成されている領域が反射用領域となり、画素領域の中で反射膜が形成されていない領域が透過用領域となる。反射膜がカラーフィルターに対向する基板上に形成されている場合は、該基板の反射膜形成領域に対応するカラーフィルター画素領域が反射用領域となり、該基板の反射膜が形成されていない領域に対応するカラーフィルター画素領域が透過用領域となる。
【0015】
本発明においては、反射用領域と透過用領域の配置について特に限定はないが、反射用領域の内側に透過用領域が含まれることが好ましい。また、透過用領域は画素領域のおおむね中間に位置することが好ましい。もしくは、画素の短辺方向を上下とした場合に上下で反射用領域、透過用領域と分割される配置が好ましい。
【0016】
本発明は、インクジェット装置を用いて透過用領域に着色層を塗布する(図7)。インクジェット装置に着色層の材料である着色インクを供給し、インクジェット装置のノズルから滴状に着色インクを噴射して、基板上の各画素に対応する位置に付着させる。インクジェット装置から噴射するインク滴の直径は5〜100μmであり、1画素を1滴でカバーすることはできず、1画素に対して3〜20滴を付着させる。
【0017】
着色層とは、液晶表示装置の発色のために用いられる層を指し、例えば透明樹脂層、遮光層などは含まないものとする。
【0018】
インクジェット装置としては、インク噴出のための機構として、ピエゾ方式、“バブルジェット(登録商標)”方式があり、また、インキ噴出ノズルが一つまたは少数でそれぞれから噴出されるインク滴について電解で基板上の着地点を制御する方法や多数のインク噴出ノズルを備え、着地点に相対するノズルの位置決めのみで基板上の着地点にインク滴を付着させる方法がある。本発明は特にインクジェット装置の方式によらず有効であるが、必要なときだけインク滴を噴出するオンデマンド型インクジェット装置が色配置の自由度が大きく、好ましい。
【0019】
基板上にインク滴を噴射したとき、インクが基板上を広がり、隣接した画素と色混ざりが生じる危険性がある。そこで、画素と画素の間のスペースに、着色インクに対して反撥性の高い柵を形成した後にインクジェット装置を用いて柵に囲まれた画素部位内にインク滴を付着させることにより混色を避けることができるため好ましく用いられる。このようなインク反撥性の柵として、土台層または遮光層を少なくとも1層形成するか、または土台層と遮光層を組み合わせてもよい。
【0020】
ここでいう土台層とは、透明樹脂層、反射膜、光拡散膜などを指し、好ましく用いられるが、基板と着色層の間に凸形状の層を形成することができればこれらに限定されるものではない。また、土台層は積層されていてもよい。例えば、透明樹脂層上に光拡散膜を積層したり、反射膜上に透明樹脂層を積層したものも好ましく用いることができる。また、着色インクが非感光性である場合は、土台層の下層を非感光性樹脂、上層を感光性樹脂として、積層で形成してもよい。これは、同系の樹脂は濡れ性がよいため、土台層の側面(下層の非感光性樹脂層)で着色インクがはじかれることなく付着し、土台層の上部(上層の感光性樹脂層)では着色インクがはじかれ、所望の場所以外へのインク滴の付着を防ぐことが期待できるからである。また、本発明では、インクジェット方式で塗布された着色層と土台層上には感光性カラーペーストが塗布されるため、この感光性ペーストと土台層の上部とが同系の樹脂となるため、塗布ムラなどの加工状の問題も生じない。
【0021】
インク反撥性の柵が遮光層のみである場合は、画素と画素の間のような遮光部となる場所と透過用領域と反射用領域の境界部のみに形成されている方が、画素の有効表示面積(開口率)の減少が抑えられ好ましい。また、開口率の低下をさらに少なくするため、その線幅は10μm以下が好ましく、7μm以下がより好ましい。また、パターン加工性の観点からは、遮光層の膜厚は、7μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、3μm以下がさらに好ましい。
【0022】
遮光層は、少なくとも遮光機能を有していればよい。従って、金属薄膜ブラックマトリックス、樹脂ブラックマトリックスなどいずれも好適に用いることができる。
【0023】
一方、土台層が透明樹脂層、反射膜、光拡散膜である場合は、透過用領域と反射用領域の境界部のみに形成されていてもよく、反射用領域全体にわたって形成されていてもよい。
【0024】
反射用領域の全体に渡って、土台層を形成する場合は、土台層は透明であることが好ましい。ここで「透明」とは、具体的には可視光領域の平均透過率が80%以上であることをいう。反射用領域に形成した土台層によって、反射用領域の着色膜の膜厚を透過用領域より薄くし、反射用領域の着色を透過用領域の着色より薄く、明るくすることができ、好ましい。
【0025】
上記のように、基板上の反射用領域に土台層を形成すると反射用領域は土台層の膜厚分凸になるため、凸のある基板上に感光性カラーペーストを塗布し着色層を形成すると、凸が形成されている反射用領域の膜厚は、感光性カラーペーストによる流れ込みによって透過用領域の着色層の膜厚に比べて薄くなる。
【0026】
着色塗液の流れ込みの程度は、塗液の粘度、固形分濃度により調整することが出来る。塗液の粘度が低いとより流れ込みやすくなり、また塗液中の固形分濃度が低いとより流れ込みやすい。土台層上に塗布する着色層の固形分濃度は感光性カラーペーストの場合、10重量%から30重量%であることが好ましい。
【0027】
基板と着色層の間に形成される土台層の膜厚は、インク反撥性の柵としての機能を損なわず、反射用領域と透過用領域の色純度、明るさ、色調が所望の特性となるように選択させる。土台層の膜厚が大きいほど、インク滴の混色を防ぐ効果が大きい。しかしながら、土台層の膜厚があまりに大きくなると表示エリア内の段差が大きくなり、液晶配向に悪影響を及ぼし表示品位が悪化するので土台層の膜厚は10μm以下が好ましい。特に、土台層の膜厚が5μm以下であると、オーバーコートなどの平坦化膜による平坦化が容易にできるため、より好ましい。
【0028】
土台層として透明樹脂層を形成する場合は感光性ペーストを使用することができる。感光性樹脂材料としてはポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の材料が使用でき、アクリル系樹脂が好ましく用いられる。感光性アクリル系樹脂としては、感光性を持たせるため、少なくともアクリル系ポリマー、アクリル系多官能モノマーあるいはオリゴマー、光重合開始剤を含有させた構成を有するのが一般的であるがエポキシモノマーを加えたいわゆるアクリルエポキシ樹脂としてもよい。透明樹脂層を感光性ペーストで形成した場合は、フォトリソ加工の露光工程で、露光マスクと透明樹脂層を形成する基板の距離を変えることで透明樹脂層の表面の丸みや平坦性を制御することが可能である。
【0029】
透明樹脂層は非感光性ペーストを使用しても形成することができる。非感光性樹脂材料としてはポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の材料が使用でき、ポリイミド系樹脂が好ましく用いられる。透明樹脂層を非感光性ペーストで形成した場合は、透明樹脂層の上部表面が平坦な構造になり、より小さな面積の透明樹脂層を形成することが可能である。
【0030】
反射用領域に土台層として透明樹脂層を形成する場合、透明樹脂層には光散乱のための粒子を含んでもよい(光拡散膜)。透明樹脂層に光拡散の粒子を含むことで、正反射成分による表示のギラツキを押さえ、良好な表示特性を得ることができ、かつ透過用領域には透明樹脂層は存在しないので光散乱せずに効率的にバックライトを使用することができる。光散乱のための粒子としてはシリカ、アルミナ、チタニアなどの無機酸化物粒子、金属粒子、アクリル、スチレン、シリコーン、フッ素含有ポリマーなどの樹脂粒子などの材料を使用することができ、シリカ粒子を用いることが好ましい。光散乱粒子の粒径としては0.1〜10μmの範囲で用いることができる。光拡散の粒子径が透明樹脂層の厚み以下である場合は透明樹脂層が平坦になるのでより好ましい。
【0031】
非感光性ペーストを用いて透明樹脂層を形成する例としては、透明基板上に非感光性ペーストを塗布し、ホットプレート、オーブン、真空乾燥などを用いて加熱乾燥(セミキュア)する。セミキュア膜上にポジ型フォトレジストを塗布し、加熱乾燥(プリベーク)する。プリベーク後にマスク露光し、アルカリ現像し、フォトレジストを溶剤で剥離することで透明樹脂層を形成し加熱硬化させる。
【0032】
感光性ペーストを用いて透明樹脂層を形成する方法としては、透明基板上に感光性ペーストを塗布し、ホットプレート、オーブン、真空乾燥を用いて加熱乾燥(プリベーク)する。プリベーク後にマスク露光し、アルカリ現像し、後に加熱硬化することで、透明樹脂層を得る。
【0033】
土台層が形成される画素には特に限定はなく、赤、緑、青のいずれか1色でもよく、または全ての色でもよい。透過型と反射型の色特性の向上という観点から考えると、全ての色において土台層を形成することが特に好ましい。
【0034】
次に、インクジェット方式に用いるインクについて説明する。インクの物理的性状としては、できるだけ低粘度、かつ低粘弾性が好適である。従って、インクの樹脂成分として高分子量成分は好ましくなく、オリゴマーまたは低分子量ポリマーに架橋成分を添加し、吐出後に光りまたは熱で架橋して樹脂とする方法がより有効であるが、特にこれに限定するものではない。
【0035】
カラーフィルターの耐熱性を高く保つために、インクの樹脂成分として、先に記載した熱硬化性樹脂を含むことが非常に有効であるが、インク中の樹脂成分をこれらの熱硬化性樹脂のみで構成する必要はない。
【0036】
次に感光性カラーペーストについて説明する。感光性カラーペーストは、着色成分と樹脂成分を含み、樹脂成分は光によって反応する感光成分を含む。光照射された樹脂が現像液への溶解速度のあがるポジ型と、光照射された樹脂が現像液への溶解速度の下がるネガ型があり、どちらも使用することが可能であるが、可視光で感光成分の透明性の高いネガ型樹脂が好ましく用いられる。感光性カラーペーストの樹脂成分としてはポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の材料が好ましく用いられる。
【0037】
非感光性カラーペーストに使用する樹脂成分の例としてポリイミド系樹脂について述べる。ポリイミド系樹脂としてはポリイミド前駆体であるポリアミック酸を、加熱又は適当な触媒によってイミド化したものが好適に用いられる。ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させることにより得ることができる。
【0038】
本発明におけるポリアミック酸の合成には、テトラカルボン酸二無水物として、たとえば、脂肪族系または脂環式系のものを用いることができ、その具体的な例として、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,5−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ビシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−C]フラン−1,3−ジオンなどが挙げられる。また、芳香族系のものを用いると、耐熱性の良好な膜に変換しうるポリアミック酸を得ることができ、その具体的な例として、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、4,4´−オキシジフタル酸無水物、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3”,4,4”−パラターフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3”,4,4”−メタターフェニルテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。また、フッ素系のものを用いると、短波長領域での透明性が良好な膜に変換しうるポリアミック酸を得ることができ、その具体的な例として、4,4´−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物などが挙げられる。なお、本発明は、これらに限定されずにテトラカルボン酸二無水物が1種または2種以上用いられる。
【0039】
また、本発明におけるポリアミック酸の合成には、ジアミンとして、たとえば、脂肪族系または脂環式系のものを用いることができ、その具体的な例として、エチレンジアミン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジシクロヘキシルなどが挙げられる。また、芳香族系のものを用いると、耐熱性の良好な膜に変換しうるポリアミック酸を得ることができ、その具体的な例として、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェニルエーテル、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノジフェニルスルホン、3,3´−ジアミノジフェニルスルホン、4,4´−ジアミノジフェニルサルファイド、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、ベンジジン、3,3´−ジメチルベンジジン、3,3´−ジメトキシベンジジン、o−トリジン、4,4”−ジアミノターフェニル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3´−ジメチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エ−テル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホンなどが挙げられる。また、フッ素系のものを用いると、短波長領域での透明性が良好な膜に変換しうるポリアミック酸を得ることができ、その具体的な例として、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンなどが挙げられる。
【0040】
また、ジアミンの一部として、シロキサンジアミンを用いると、無機基板との接着性を良好にすることができる。シロキサンジアミンは、通常、全ジアミン中の1〜20モル%量用いる。シロキサンジアミンの量が少なすぎれば接着性向上効果が発揮されず、多すぎれば耐熱性が低下する。シロキサンジアミンの具体例としては、ビス−3−(アミノプロピル)テトラメチルシロキサンなどが挙げられる。本発明は、これに限定されずにジアミンが1種または2種以上用いられる。
【0041】
ポリアミック酸の合成は、極性有機溶媒中でテトラカルボン酸二無水物とジアミンを混合して反応させることにより行うのが一般的である。この時、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物の混合比により、得られるポリアミック酸の重合度を調節することができる。
【0042】
このほか、テトラカルボン酸ジクロライドとジアミンを極性有機溶媒中で反応させて、その後、塩酸と溶媒を除去することによってポリアミック酸を得るなど、ポリアミック酸を得るには種々の方法がある。しかし、本発明はその合成法によらずにポリアミック酸に対して適用が可能である。
【0043】
次に、本発明で使用する非感光性カラーペーストに使用するポリアミック酸の構造単位の繰り返し数について述べる。ポリイミド膜の力学的特性は、分子量が大きいほど良好であるため、ポリイミド前駆体であるポリアミック酸の分子量も大きいことが望まれる。一方、ポリアミック酸膜を湿式エッチングによりパターン加工を行う場合、ポリアミック酸の分子量が大きすぎると、現像に要する時間が長くなりすぎるという問題がある。したがって、構造単位の繰り返し数の好ましい範囲は15〜1000、より好ましくは18〜400、さらに好ましくは20〜100である。なお、ポリアミック酸の分子量には一般にばらつきがあるため、ここでいう構造単位の繰り返し数の好ましい範囲とは、この範囲の中に全ポリアミック酸の50モル%以上、好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上が入っていることを意味する。
【0044】
感光性カラーペーストに使用する樹脂成分の例として、アクリル系樹脂について述べる。感光性アクリル系樹脂としては、感光性を持たせるため、少なくともアクリル系ポリマー、アクリル系多官能モノマーあるいはオリゴマー、光重合開始剤を含有させた構成を有するのが一般的である。さらにエポキシを加えた、いわゆるアクリルエポキシ樹脂も用いることができる。
【0045】
使用できるアクリル系ポリマーとしては、特に限定はないが、不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物の共重合体を好ましく用いることができる。不飽和カルボン酸の例としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、あるいは酸無水物などがあげられる。
【0046】
これらは単独で用いても良いが、他の共重合可能なエチレン性不飽和化合物と組み合わせて用いても良い。共重合可能なエチレン性不飽和化合物としては、具体的には、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸nープロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、アクリル酸イソ−ブチル、メタクリル酸イソ−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸n−ペンチル、メタクリル酸n−ペンチル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸アルキルエステル、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、アミノエチルアクリレートなどの不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどの不飽和カルボン酸グリシジルエステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、1,3−ブタジエン、イソプレンなどの脂肪族共役ジエン、それぞれ末端にアクリロイル基、あるいはメタクリロイル基を有するポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリシリコーンなどのマクロモノマーなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
また、側鎖にエチレン性不飽和基を付加したアクリル系ポリマーを用いると、加工の際の感度がよくなるので好ましく用いることができる。エチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基のようなものがある。このような側鎖をアクリル系(共)重合体に付加させる方法としては、アクリル系(共)重合体のカルボキシル基や水酸基などを有する場合には、これらにグリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸またはメタクリル酸クロライドを付加反応させる方法が一般的である。その他、イソシアネートを利用してエチレン性不飽和基を有する化合物を付加させることもできる。ここでいうグリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸またはメタクリル酸クロライドとしては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエーテル、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどがあげられる。
【0048】
多官能モノマーとしては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリレートカルバメート、変性ビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、アジピン酸1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリル酸エステル、無水フタル酸プロピレンオキサイド(メタ)アクリル酸エステル、トリメリット酸ジエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、ロジン変性エポキシジ(メタ)アクリレート、アルキッド変性(メタ)アクリレートのようなオリゴマー、あるいはトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアクリルホルマール、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなどがあげられる。これらは単独または混合して用いることができる。また、次にあげるような単官能モノマーも併用することができ、例えば、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、n−ブチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどがあり、これらの2種以上の混合物、あるいはその他の化合物との混合物などが用いられる。これらの多官能及び単官能モノマーやオリゴマーの選択と組み合わせにより、ペーストの感度や加工性の特性をコントロールすることが可能である。特に、硬度を高くするにはアクリレート化合物よりメタクリレート化合物が好ましく、また、感度を上げるためには、官能基が3以上ある化合物が好ましい。また、メラミン類、グアナミン類などもアクリル系モノマーの代わりに好ましく用いることができる。
【0049】
光重合開始剤としては、特に限定はなく、公知のものが使用でき、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体などがあげられる。また、その他のアセトフェノン系化合物、イミダゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、リン系化合物、トリアジン系化合物、あるいはチタネート等の無機系光重合開始剤なども好ましく用いることができる。また、p−ジメチルアミノ安息香酸エステルなどの増感助剤を添加すると、さらに感度を向上させることができ好ましい。また、これらの光重合開始剤は2種類以上を併用して用いることもできる。
【0050】
光重合開始剤の添加量としては、特に限定はないが、ペースト全固形分に対して、好ましくは1〜30wt%、より好ましくは5〜25wt%、さらに好ましくは10〜20wt%である。
本発明で用いる溶媒としては、樹脂成分を容易に溶解するものを使用することができる。
【0051】
非感光性樹脂であるポリアミック酸の例では、溶解する溶媒として、例えばN―メチル―2―ピロリドン、N,N―ジメチルアセトアミド、N,N―ジメチルホルムアミドなどのアミド系極性溶媒、β―プロピオラクトン、γ―ブチロラクトン、γ―バレロラクトン、δ―バレロラクトン、γ―カプロラクトン、ε―カプロラクトンなどのラクトン類などが挙げられる。また、感光性樹脂であるアクリル系樹脂の例では、これらに加え、例えばメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエチレングリコールあるいはプロピレングリコール誘導体、あるいは、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、アセト酢酸エチル、メチル―3―メトキシプロピオネート、3―メチル―3―メトキシブチルアセテートなどの脂肪族エステル類、あるいは、エタノール、3―メチル―3―メトキシブタノールなどの脂肪族アルコール類、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類を用いることも可能である。
【0052】
本発明に用いるカラーペースト用溶媒としては使用樹脂を溶解する単独あるいは2種類以上の溶媒の混合溶媒を、適宜組み合わせて使用するのが好ましい。この場合は、副溶剤として、使用する樹脂に対する貧溶媒を用いることも可能である。好ましい溶媒としては、特に限定されるわけではないが、例えばN−メチルピロリドンとシクロペンタノンの混合溶媒などがあげられ、特にアクリル系樹脂の場合には、シクロペンタノン単独でも好ましく用いることができる。
【0053】
本発明のカラーぺーストにおいて、ポリアミック酸あるいはアクリル系樹脂といった樹脂成分と、着色剤とは、通常、重量比で1:9〜9:1、好ましくは2:8〜8:2、より好ましくは3:7〜7:3の範囲で混合して用いられる。樹脂成分の量が少なすぎると、着色被膜の基板との接着性が不良となり、逆に顔料の量が少なすぎると着色度が問題となる。また、該ペーストにおいては、塗工性、乾燥性などの観点から、樹脂成分と顔料をあわせた固形分濃度は、2〜40%、好ましくは3〜30%、さらに好ましくは5〜25%の範囲で使用する。
【0054】
本発明のカラーフィルターは、少なくとも赤、緑、青の3色の色画素から構成され、使用される着色材料は、有機顔料、無機顔料、染料問わず着色剤全般を使用することができる。代表的な顔料の例として、ピグメントレッド(PR−)、2、3、22、38、149,166、168、177,206、207、209、224、242,254、ピグメントオレンジ(PO−)5、13、17、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、ピグメントイエロー(PY−)12、13、14、17、20、24、83、86、93、94、109、110、117、125、137、138、139、147、148、150,153、154、166、173、185、ピグメントブルー(PB−)15(15:1、15:2、15:3、15:4、15:6)、21、22、60、64、ピグメントバイオレット(PV−)19、23、29、32、33、36、37、38、40、50などが挙げられる。本発明ではこれらに限定されずに種々の顔料を使用することができる。
【0055】
上記顔料は必要に応じて、ロジン処理、酸性基処理、塩基性処理、顔料誘導体処理などの表面処理が施されているものを使用しても良い。 なお、PR(ピグメントレッド)、PY(ピグメントイエロー)、PV(ピグメントバイオレット)、PO(ピグメントオレンジ)等は、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists社発行)の記号であり、正式には頭にC.I.を付するもの(例えば、C.I.PR254など)である。これは染料や染色の標準を規定したものであり、それぞれの記号は特定の標準となる染料とその色を指定するものもである。なお、以下の本発明の説明においては、原則として、前記C.I.の表記は省略(例えば、C.I.PR254ならば、PR254)する。
【0056】
本発明のカラーフィルターでは非感光性カラーペーストに含まれる着色剤は、感光性カラーペーストに含まれる着色剤と同じでも良く、異なっていても良く、どちらか一方が染料で他方が顔料であっても良く、独立に調製することができる。 また、1色あたり2種類以上の着色剤を用いて、色度を調整することがあるが、非感光性カラーペーストと感光性カラーペーストに含まれる着色剤は、着色剤数、着色剤種類、着色剤組成、着色剤濃度は独立に調製することが可能である。
【0057】
好ましい画素の着色設計には、光源の違いを考慮に入れるため、透過用領域はバックライトに用いられる光源としてC光源、2波長型光源、3波長型光源の内のいずれか、反射用領域は環境光としての太陽光(自然光)に近いD65光源で行うことが好ましい。ここでいう2波長型のLED光源の例としては、青色LEDと黄色蛍光体または黄緑色蛍光体とを組み合わせて白色光を発するLED光源があげられる。また、3波長型光源の例としては、3波長冷陰極管、紫外LEDと赤、青、緑蛍光体とを組み合わせた白色LED光源、赤、青、緑各色のLEDを組み合わせた白色LED光源、青色LEDと赤色蛍光体ならびに緑色蛍光体とを組み合わせた白色LED光源、有機エレクトロルミネッセンス光源などがあげられる。
【0058】
光源が異なるにも係わらず、透過表示と反射表示の色純度、明るさ、色調の差を少なくするためには、透過用領域の着色と反射用領域の着色が異なることが好ましい。「着色が異なる」とは、同一光源(例えばC光源)で透過用領域と反射用領域を見たときの色純度、明るさ(透過率)、色調が異なることを指す。従って、インクジェット方式で塗布される着色層と、その上に塗布される感光性カラーペーストからなる着色層との着色は同一ではなく目的に応じて異なることが好ましい。着色を異ならせる方法としては、上記すなわち使用する着色剤数、着色剤種類、着色剤組成、着色剤濃度を異ならせることで達成することができる。勿論、使用される着色剤が同じであっても組成を変えれば達成される色度を異ならせることができる。あるいは、最上層に主顔料と副顔料の両者を使用した調色された着色とし、下層着色層には主顔料あるいは副顔料のみを使用する、あるいは、最上層と下層着色層で主顔料の種類を変えるなどが可能である。
【0059】
本発明では、透過用領域にインクジェット方式により非感光性着色インクまたは感光性着色インクを塗布し、未硬化の状態で、上部に未硬化の感光性カラーペーストからなる着色層を積層して、露光、現像を行いフォトリソ加工することで感光性カラーペーストと未硬化の着色層を同時に加工することができるので生産性が向上して好ましい。特に、透過用領域にインクジェット方式により塗布する着色層を非感光性着色インクとした場合、本発明の最上層に感光性カラーペーストを積層する際には感光性カラーペーストは着色層なので、フォトリソ加工後に感光性樹脂を剥離することなく、カラーフィルターを作製することが可能であり、フォトレジスト剥離工程が短縮できるので好ましい。また、インク滴が所望の場所以外に付着した場合でも、現像で除去することができるため表示不良となる欠点が出にくいという利点もある。さらに、インク滴が所望の場所に付着しなかった場合でも、上部に感光性カラーペーストを塗布しているため、白抜けにもならないという利点がある。
【0060】
画素を単層膜で形成する場合は目標色度ごとに着色剤組成を最適化する必要があるが、この方法では透過用領域と反射用領域を別々に形成しなければならないので赤、緑、青の3色の画素が必要な場合には6回のフォトリソ加工が必要である。一方、本発明では少なくとも1色の画素において、透過用領域と反射用領域の着色層の積層状態が異なること(これにより透過用領域と反射用領域の色特性を独立に設計することが可能となる)、着色層最上層に感光性カラーペーストからなる着色層が形成されることにより、赤、緑、青の3色の画素が必要な場合には従来6回のフォトリソ加工工程で達成される透過用領域と反射用領域の目標の色純度、明るさ、色調を4回のフォトリソ加工工程で達成することができる。
【0061】
現像時に用いるアルカリ現像液は有機アルカリ現像液と無機アルカリ現像液のどちらも用いることができる。無機アルカリ現像液では炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの水溶液などが好適に用いられる。有機アルカリ現像液ではテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、メタノールアミンなどのアミン系水溶液が好適に用いられる。現像液には現像の均一性を上げるために界面活性剤を添加することが好ましい。アルカリ現像はディップ現像、シャワー現像、パドル現像などの方法が可能である。現像後はアルカリ現像液を除去するために純水洗浄を行う。シャワー現像では最適な画素形状になるようにシャワー圧力を調整することが好ましい。シャワー圧力が弱いと、画素の解像度が低下する。シャワー圧力が強いと画素が基板から剥がれることがある。シャワーの圧力は0.05〜5MPaが好ましい。
【0062】
透明樹脂層の形成によって、表面の平坦性が損なわれ透過用領域と反射用領域の表面段差が生じる場合があるので、画素上に平坦化層としてオーバーコート層を形成するのが好ましい。具体的には、エポキシ膜、アクリルエポキシ膜、アクリル膜、シロキサンポリマ系の膜、ポリイミド膜、ケイ素含有ポリイミド膜、ポリイミドシロキサン膜等が挙げられる。
【0063】
カラーフィルターの形成は、ガラス、高分子フィルム等の透明基板側に限定されず、駆動素子側基板にも行うことができる。カラーフィルターのパターン形状については、ストライプ状、アイランド状などがあげられるが特に限定されるものではない。また、必要に応じてカラーフィルター上に柱状の固定式スペーサーが配置されていてもよい。
【0064】
本発明のカラーフィルターは、半透過型液晶表示装置に組み込まれて使用される。ここで、半透過型液晶表示装置とは、対向基板あるいはカラーフィルターの反射領域にはアルミニウム膜や銀膜等から成る反射膜を備え、透過領域にはそのような反射膜がないことを特徴とする液晶表示装置である。本発明のカラーフィルターは、液晶表示装置の駆動方法、表示方式にも限定されず、アクティブマトリクス方式、パッシブマトリクス方式、TNモード、STNモード、ECBモード、OCB、VAモードなど種々の液晶表示装置に適用される。また、液晶表示装置の構成、例えば偏光板の数、散乱体の位置等にも限定されずに使用することができる。
【0065】
本発明のカラーフィルター作製方法の一例を述べる。
【0066】
透明基板上に少なくともポリアミック酸、黒色着色剤、溶剤からなる非感光性カラーペーストを透明基板上に塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などにより、ポリアミック酸黒色着色被膜を形成する。加熱乾燥の場合、オーブン、ホットプレートなどを使用し、60〜200℃の範囲で1分〜60分行うのが好ましい。次にこのようにして得られたポリアミック酸黒色被膜にポジ型フォトレジストを塗布し、ホットプレートを使用して60〜150℃の範囲で1〜30分加熱乾燥させる。露光装置を用いて、紫外線を照射し目的のパターンを焼き付け、アルカリ現像して所望位置に所望パターンで樹脂ブラックマトリクス層を得る。樹脂ブラックマトリクス層は200〜300℃で加熱硬化させる。
【0067】
次に感光性透明樹脂組成物をブラックマトリクスが形成された透明基板の全面に塗布し、ホットプレートを使用し、60〜150℃の範囲で1〜30分加熱乾燥させる。露光装置を用いて、紫外線を照射し目的のパターンを焼き付け、アルカリ現像して所望位置に所望パターンで透明樹脂層(土台層)を得る。透明樹脂層は200〜300℃で加熱硬化させる。
【0068】
次に着色層を積層して画素を形成する。少なくともポリアミック酸、着色剤、溶剤からなる非感光性着色インクを画素の透過用領域にのみインクジェット方式により塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などにより、ポリアミック酸着色被膜を形成する。加熱乾燥の場合、オーブン、ホットプレートなどを使用し、60〜200℃の範囲で1分〜60分行うのが好ましい。次に、このようにして得られたポリアミック酸着色被膜に、アクリル系ポリマー、アクリル系多官能モノマー、光重合開始剤からなる感光性アクリル樹脂、着色剤、溶剤からなる感光性カラーペーストを塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などにより、感光性アクリル着色被膜を積層形成する。加熱乾燥の場合、オーブン、ホットプレートなどを使用し、60〜200℃の範囲で1分〜3時間行うのが好ましい。続いて感光性アクリル着色被膜にフォトマスクと露光装置を用いて紫外線をパターン状に照射する。露光後、アルカリ現像液により、感光性アクリル着色被膜とポリアミック酸着色被膜のエッチングを同時に行う。
【0069】
ポリアミック酸着色被膜は、その後、加熱硬化することによって、ポリイミド着色被膜に変換される。加熱硬化は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるいは、真空中などで、150〜350℃、好ましくは180〜250℃の温度のもとで、0.5〜5時間、連続的または段階的に行われる。
【0070】
以上の工程を赤、緑、青の画素について行うと、液晶表示装置用カラーフィルターが作製できる。
【0071】
次に、このカラーフィルターを用いて作成した半透過型液晶表示装置の一例について述べる。上記カラーフィルター上に、透明保護膜を形成し、さらにその上にITO膜などの透明電極を製膜する。次に、このカラーフィルター基板と、金属蒸着膜などがパターニングされた半透過反射膜、半透過反射膜上の透明絶縁膜、さらにその上にITO膜などの透明電極が形成された半透過反射基板とを、さらにそれらの基板上に設けられた液晶配向のためのラビング処理を施した液晶配向膜、およびセルギャップ保持のためのスペーサーを介して、対向させてシールし貼りあわせる。なお、半透過反射基板上には、反射膜、透明電極以外に、光拡散用の突起物、薄膜トランジスタ(TFT)素子や薄膜ダイオード(TFD)素子、および走査線、信号線などを設け、TFT液晶表示装置や、TFD液晶表示装置を作成することができる。次に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した後に、注入口を封止する。つぎに、ICドライバー等を実装することによりモジュールが完成する。
【実施例】
【0072】
<測定法>
透過率、色座標:大塚電子(株)製、“MCPD−2000”顕微分光光度計を用い、カラーフィルター上に製膜されているものと同一製膜条件により作製されるITOを製膜したガラスをリファレンスとして測定した。
【0073】
ここでいう透過領域色度とは、上述のカラーフィルター透過用領域を顕微分光光度計などで測定したときに得られる分光スペクトルから求められるものであり、反射領域色度とは該領域中の着色領域の分光スペクトル、透明領域の分光スペクトルをそれぞれ各波長で自乗し、着色領域と透明領域との面積についての加重平均を取ることにより求められるものである。
【0074】
画素の膜厚:(株)東京精密製、表面粗さ計“サーフコム130A”を用いて測定した。
【0075】
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
A.ポリアミック酸溶液の作製
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル 95.1gおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン 6.2gをγ−ブチロラクトン 525g、N−メチル−2−ピロリドン 220gと共に仕込み、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 144.1gを添加し、70℃で3時間反応させた後、無水フタル酸 3.0gを添加し、さらに70℃で2時間反応させ、25重量%のポリアミック酸溶液(PAA)を得た。
【0076】
B.非感光性ペースト(土台層に用いる)の作製
ポリアミック酸溶液(PAA) 16.0gをγ−ブチロラクトン 34.0gで希釈し非感光性透明ペースト(TPI−1)を得た。
【0077】
C.ポリマー分散剤の合成
4,4′−ジアミノベンズアニリド 161.3g、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン 176.7g、およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン 18.6gをγ−ブチロラクトン 2667g、N−メチル−2−ピロリドン 527gと共に仕込み、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 439.1gを添加し、70℃で3時間反応させた後、無水フタル酸 2.2gを添加し、さらに70℃で2時間反応させ、20重量%のポリアミック酸溶液であるポリマー分散剤(PD)を得た。
【0078】
D.非感光性着色インクの作製
ピグメントレッドPR209、3.0g(60wt%)、ピグメントオレンジPO38、2.0g(40wt%)とポリマー分散剤(PD) 25.0gおよびγ−ブチロラクトン 47.6g、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール 22.4gをガラスビーズ 90gとともに仕込み、ホモジナイザーを用い、7000rpmで5時間分散後、ガラスビーズを濾過し、除去した。このようにしてPR209とPO38からなる分散液5%溶液(GD)を得た。
【0079】
分散液(GD) 54.8gにポリアミック酸溶液(PAA) 7.2gをγ−ブチロラクトン 38.0gで希釈した溶液を添加混合し、赤色インク(PIR−1)を得た。同様にして、表1に示す割合で緑色インク(PIG−1)、青色インク(PIB−1)を得た。各着色インクの固形分濃度は8.3%に調製した。
【0080】
E.感光性カラーペーストの作製
ピグメントレッドPR254、2.4gを3−メチル−3−メトキシブタノール13.5gとともに仕込み、ホモジナイザーを用い、7000rpmで5時間分散後、ガラスビーズを濾過し、除去した。アクリル共重合体溶液(ダイセル化学工業株式会社製サイクロマーP、ACA−250、43wt%溶液)7.4g、多官能モノマーとしてペンタエリスリトールテトラメタクリレート3.2g、光重合開始剤として“イルガキュア”369 1.6gにシクロペンタノン28.0gを加えた濃度20重量%の感光性樹アクリル樹脂溶液(AC−1)46.2gを加え、感光性赤ペースト(ACR−1)を得た。同様にして、表1に記載の顔料組成の感光性赤ペースト(ACR−2)、感光性緑ペースト(ACG−1,ACG−2)、感光性青ペースト(AGB−1,ACB−2)を得た。各カラーペーストの固形分濃度は17.2%に調製した。
【0081】
【表1】


【0082】
(カラーフィルターの作成)
樹脂ブラックマトリクスが膜厚2.0μmでパターン加工されたガラス基板上に熱処理後の膜厚が4.0μmになるように非感光性ペースト(TPI−1)をスピンナーで塗布した。
【0083】
該塗膜を、120℃のオーブンで20分乾燥し、この上にポジ型フォトレジスト(東京応化株式会社製“OFPR−800”)を塗布し、90℃で10分オーブン乾燥した。キャノン株式会社製紫外線露光機“PLA−501F”を用い、フォトマスクパターンを介して赤、緑、青の各画素の反射用領域に透明樹脂層が残るように60mJ/cm(365nmの紫外線強度)で露光した。露光後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.0%の水溶液からなる現像液に浸漬し、フォトレジストの現像、ポリアミック酸の塗膜のエッチングを同時に行った。エッチング後不要となったフォトレジスト層をアセトンで剥離し、240℃で30分熱処理し、赤、緑、青画素の反射用領域に土台層を得た。
【0084】
次に上記基板上にインクジェット装置を用いて赤画素の透過用領域位置に赤色インク(PIR−1)を滴下した。基板を着色層ストライプ方向にスキャン速度15.8mm/sで移動させつつ、画素短辺方向の半分のピッチで着色インク滴を吐出させた。インクジェット装置のノズルは、セイコーエプソン株式会社製“MJ−500C”を用いて、連続吐出(発射周波数1.0kHz)とした。このとき、透過用領域の画素中央での赤着色層の膜厚は、熱処理後で0.7μmとなるように設定した。その後、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、PIR−1からなる塗膜との合計が、2.4μmになるように感光性赤ペースト(ACR−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理した。キャノン(株)製紫外線露光機“PLA−501F”を用い、クロム製のフォトマスクを介して100mJ/cm(365nmの紫外線強度)露光した。このとき用いたフォトマスクの画素ピッチは、40×120μmであり、画素の短辺方向を上下とした場合、透過用領域と反射用領域が上下に分割されたパターンであった。露光後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.25%の水溶液からなる現像液に浸漬し、ACR−1およびPIR−1から得た赤着色層を同時に現像した。現像後に240℃のオーブンで30分熱処理をして赤画素を得た。
【0085】
次に赤画素と同様にインクジェット装置を用いて緑画素の透過用領域位置に緑色インク(PIG−1)を滴下した。
このとき、透過用領域の画素中央での赤着色層の膜厚は、熱処理後で0.7μmとなるように設定した。その後、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、PIG−1からなる塗膜との合計が、2.4μmになるように感光性緑ペースト(ACG−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理した。赤画素と同様にACG−1とPIG−1を同時にフォトリソ加工して緑画素を得た。
【0086】
次に赤画素と同様にインクジェット装置を用いて青画素の透過用領域位置に青色インク(PIB−1)を滴下した。このとき、透過用領域の画素中央での赤着色層の膜厚は、熱処理後で0.7μmとなるように設定した。その後、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、PIB−1からなる塗膜との合計が、2.4μmになるように感光性青ペースト(ACB−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理した。赤画素と同様にACB−1とPIB−1を同時にフォトリソ加工して緑画素を得た。
【0087】
得られたカラーフィルターの構成断面図を模式的に図4〜6に示す。
【0088】
実施例2
透過用領域にインクジェット装置を用いて滴下した滴下したインクが赤画素:ACR−2、緑画素:ACG−2、青画素:ACB−2であること以外実施例1と同様にカラーフィルターを作製した。
【0089】
比較例1
樹脂ブラックマトリックスと透明樹脂層は実施例1と同様に作製した。
【0090】
次に透過用領域の画素の中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように赤色インク(PIR−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、PIR−1からなる塗膜との合計が、2.4μmになるように感光性赤ペースト(ACR−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理した。キャノン(株)製紫外線露光機“PLA−501F”を用い、クロム製のフォトマスクを介して100mJ/cm(365nmの紫外線強度)露光した。このとき用いたフォトマスクの画素ピッチは、40×120μmであり、画素の短辺方向を上下とした場合、透過用領域と反射用領域が上下に分割されたパターンであった。露光後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.25%の水溶液からなる現像液に浸漬し、ACR−1およびPIR−1から得た赤着色層を同時に現像した。現像時間は、反射用領域の透明樹脂層上の赤ペーストが溶解するまでとした。現像後に240℃のオーブンで30分熱処理をして赤画素を得た。
【0091】
次に透過用領域の画素の中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように緑色インク(PIG−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、PIG−1からなる塗膜との合計が、2.4μmになるように感光性緑ペースト(ACG−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理し、赤画素と同様にACG−1とPIG−1を同時にフォトリソ加工して緑画素を得た。
【0092】
次に透過用領域の画素の中央での熱処理後の膜厚が0.7μmになるように青色インク(PIB−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を120℃のオーブンで20分乾燥した。該塗膜の上に透過用領域の画素の中央で熱処理後の膜厚が、PIB−1からなる塗膜との合計が、2.4μmになるように感光性青ペースト(ACB−1)をスピンナーで基板上に塗布し、該塗膜を80℃のオーブンで10分熱処理し、赤画素と同様にACB−1とPIB−1を同時にフォトリソ加工して緑画素を得た。
(カラーフィルター画素上の膜の形成)
得られた画素上に2.0μmの膜厚でオーバーコート層をスピンナーで塗布した。さらに、ITO膜を膜厚0.14μmとなるようにスパッタリングした。
【0093】
実施例1、2の色座標を測定した。比較例1は、反射用領域の着色層の剥離が多発し、さらには透過用領域も剥離した画素もあり、測定が不可能であった。
【0094】
【表2】


【0095】
(液晶表示装置の作製)
カラーフィルター基板と、金属蒸着膜などがパターニングされた半透過反射膜、半透過反射膜上の透明絶縁膜、さらにその上にITO膜などの透明電極が形成された半透過反射基板とを、さらにそれらの基板上に設けられた液晶配向のためのラビング処理を施した液晶配向膜、およびセルギャップ保持のためのスペーサーを介して、対向させてシールし貼りあわせる。なお、半透過反射基板上には、反射膜、透明電極以外に、光拡散用の突起物、薄膜トランジスタ(TFT)素子や薄膜ダイオード(TFD)素子、および走査線、信号線などを設けることができる。次に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した後に、注入口を封入する。つぎに、ICドライバー等を実装することにより液晶表示装置が完成する。
【0096】
実施例1、2および比較例1で作製したカラーフィルターを用いた半透過型液晶表示装置について、屋外の環境光下と屋内でのバックライト点灯状態で比較した。
【0097】
実施例1、2のカラーフィルターを用いた半透過型液晶表示装置は、屋外、屋内とも明るく、色鮮やかであり、良好な表示特性であった。
【0098】
比較例1のカラーフィルターを用いた半透過型液晶表示装置は、ディスプレイに何カ所か輝点があり、良好な表示特性とはいえなかった。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】従来のカラーフィルターの模式断面図
【図2】カラーフィルターの模式断面図
【図3】カラーフィルターの模式断面図
【図4】画素の配列
【図5】図4のa線での模式断面図
【図6】図4のb線での模式断面図
【図7】インクジェット方式による着色層の形成の模式図
【符号の説明】
【0100】
1 :透明基板
2 :ブラックマトリックス
3 :透明樹脂層
4 :着色層
5 :透過用領域
6 :反射用領域
7B:青画素領域
7G:緑画素領域
7R:赤画素領域
8 :オーバーコート層
9a:感光性樹脂からなる着色層
9b:非感光性樹脂からなる着色層
10:着色層1
11:着色層2
12:インクジェット装置ノズル




 

 


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