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発明の名称 偽造防止媒体および真偽判定方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−94625(P2007−94625A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−281285(P2005−281285)
出願日 平成17年9月28日(2005.9.28)
代理人
発明者 落合 英樹 / 久保 章 / 牛腸 智
要約 課題
市販のカラー複写機などを利用した偽造が極めて困難で、かつ廉価で製造することが可能であり、さらには、同一媒体上にコレステリック液晶の螺旋軸方向と螺旋ピッチの異なる状態を容易に2種、3種若しくはそれ以上設定することができ、真正品と偽造品を簡単な装置を用いて明確に判別することができるようにした、コレステリック液晶を用いた偽造防止媒体、及びその真偽判定方法の提供を目的とする。

解決手段
右回り若しくは左回りの円偏光を反射する高分子コレステリック液晶層と、螺旋軸の回転方向が右若しくは左である微小なフレーク状コレステリック液晶の少なくとも一方を含有してなるコレステリック液晶フレーク層とを同時に目視可能な状態で基材上に配置する。
特許請求の範囲
【請求項1】
右回り若しくは左回りの円偏光を反射する高分子コレステリック液晶層と、螺旋軸の回転方向が右若しくは左である微小なフレーク状コレステリック液晶の少なくとも一方を含有してなるコレステリック液晶フレーク層とが同時に目視可能な状態で基材上に配置されていることを特徴とする偽造防止媒体。
【請求項2】
フレーク状コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向が高分子コレステリック液晶層を構成する高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と同じであることを特徴とする請求項1記載の偽造防止媒体。
【請求項3】
フレーク状コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向が高分子コレステリック液晶層を構成する高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と逆であることを特徴とする請求項1記載の偽造防止媒体。
【請求項4】
コレステリック液晶フレーク層は、螺旋軸の回転方向が右と左のフレーク状コレステリック液晶の両方を含有していることを特徴とする請求項1記載の偽造防止媒体。
【請求項5】
高分子コレステリック液晶層とコレステリック液晶フレーク層は自然光の照射下で同じ色相で認識されるようになっていることを特徴とする請求項2に記載の偽造防止媒体。
【請求項6】
高分子コレステリック液晶層とコレステリック液晶フレーク層は自然光の照射下で異なった色相で認識されるようになっていることを特徴とする請求項2に記載の偽造防止媒体。
【請求項7】
高分子コレステリック液晶層とコレステリック液晶フレーク層は自然光の照射下で同じ色相で認識されるようになっていることを特徴とする請求項3に記載の偽造防止媒体。
【請求項8】
高分子コレステリック液晶層とコレステリック液晶フレーク層は自然光の照射下で異なる色相で認識されるようになっていることを特徴とする請求項3に記載の偽造防止媒体。
【請求項9】
高分子コレステリック液晶層と、螺旋軸の回転方向が右と左のフレーク状コレステリック液晶の両方を含有してなるコレステリック液晶フレーク層が自然光の照射下で同じ色相で認識されるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の偽造防止媒体。
【請求項10】
高分子コレステリック液晶層と、螺旋軸の回転方向が右と左のフレーク状コレステリック液晶の両方を含有してなるコレステリック液晶フレーク層が自然光の照射下で異なる色相で認識されるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の偽造防止媒体。
【請求項11】
高分子コレステリック液晶層の色相は、それを構成する高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と同方向の螺旋軸を持つフレーク状コレステリック液晶の自然光照射下での色相とは異なって認識され、また、高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と逆方向の螺旋軸を持つフレーク状コレステリック液晶の自然光照射下での色相とは異なって認識されるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の偽造防止媒体。
【請求項12】
高分子コレステリック液晶層の色相は、それを構成する高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と同方向の螺旋軸を持つフレーク状コレステリック液晶の自然光照射下での色相とは異なって認識され、また、高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と逆方向の螺旋軸を持つフレーク状コレステリック液晶の自然光照射下での色相とは同じに認識されるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の偽造防止媒体。
【請求項13】
前記高分子コレステリック液晶層の色相は、それを構成する高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と同方向の螺旋軸を持つフレーク状コレステリック液晶の自然光照射下での色相とは異なって認識され、また、高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と逆方向の螺旋軸を持つフレーク状コレステリック液晶の自然光照射下での色相とは異なって認識されるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の偽造防止媒体。
【請求項14】
高分子コレステリック液晶層とコレステリック液晶フレーク層の下には光吸収層が施されていることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の偽造防止用媒体。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれかに記載の偽造防止媒体を円偏光板からなる判定具を介して目視で観察し、変化する色相によって真偽の判定を行うことを特徴とする偽造防止媒体の真偽判定方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機などによる忠実な複製を防止する機能を有する偽造防止媒体、及びその真偽判定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、電子写真技術を利用した複写機が普及し、これを利用して誰でもが紙などに印刷された文字や画像を簡単に複写することができるようになった。特に、最近のカラーデジタル複写機によれば、原稿か複写物かの見分けが極めて困難な複写物でさえも容易に作成することができるようになった。
【0003】
一般的なカラーデジタル複写機の複写原理は、以下のようである。すなわち、まず、原稿に向かって照射した光の反射光をCCDラインセンサが検知すると、CCDラインセンサでは検知した反射光の強度に応じたデジタル信号を生成し、それを複写機内のメモリに送信する。この読み取り過程をレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3色について行い、それぞれのデジタル信号をメモリに格納する。次に格納されたデジタル信号に基づいて、レーザ光を感光体ドラムの表面に照射し、その部分にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)のトナーを順次静電吸着させ、しかる後にこれらのトナーを紙などのシート上に順次転写して定着させ、複写物を得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかるカラーデジタル複写は便利である反面、株券、債券、約束手形、小切手などの有価証券類や、入場券、搭乗券などの印刷物などが容易に偽造されるという問題点を抱えている。このため、容易に忠実な複写ができないように印刷物に複製防止対策を施す提案が種々なされている。
【0005】
例えば、カラー複写による複写物の色が原稿の色と異なるようにする技術が提案されている。より具体的には、原稿とされ得る有価証券などを非常に淡い色で着色しておき、複写物ではその淡い色の部分が正確に再現できないようにした技術や、原稿に大きさの異なる網点で所定のパターンを形成しておいて、小さい網点の部分の再現性の悪さを利用して原稿と同じパターンを再現できないようにした技術や、カラー複写機のトナーには無い緑、紫、橙、金、銀などの色で画像を形成しておき、複写物上ではこれらの画像の色を忠実に再現し難いようにした技術や、さらには、人間の視認度が低い380nm〜450nmおよび650〜780nmあたりの波長域において反射率が異なるようにした2種類のインキを用いて画像を形成しておき、原稿では同色に見えていた部分が、複写物上では異なる色に再現されてしまうようにした技術などである。
【0006】
しかし、カラー複写機では、3色に分解されてメモリに格納されたデジタルデータを変換することによって、出力する色を微妙に補正することが可能である。また、カラースキャナーで読み込んだデジタルデータをコンピュータで補正した上で、カラープリンタまたはカラー複写機で原稿と遜色のない複写物を出力できるデジタルプレスが普及しつつある。従って、多少の手間をかければ、これらの装置を使用して原稿の色や画像を精巧に再現することが可能であり、上記のような技術では複写による偽造を完全に防止することは困難である。
【0007】
また、カラー複写機では再現不可能な特殊部分を有価証券などの一部に設けておく技術も提案されている。このうち、ホログラム箔などのOVD(Optical Varia
ble Device)箔を有価証券などの表面上に設ける技術はすでに実用化されている。これは、ホログラムの銀面の光が鏡面反射するため、CCDラインセンサに反射光が入射せず、原稿で銀面だった部分が複写物では黒色に再現されてしまうようにしたものである。また、屈折率の異なるセラミックの薄膜を所定の厚さで複数積層してなる特殊な光学薄膜を一部に設けておくことにより、その部分は複写物上では再現できないようにしたものもある。さらにまた、上記した光学薄膜を細かく砕いて形成した破片を混入したインキを用いて印刷を行うようにした偽造防止に関する技術も提案されている。
【0008】
しかしながら、これらの技術では、ホログラム箔やセラミック膜を蒸着やスパッタリングのようなドライコーティングで形成する必要があり、工程が複雑化する上、製造コストが極めて高いという問題点がある。
【0009】
さらにまた、ホログラムと同様、見る角度によるカラーシフト(反射光の色変化)の効果を有するものとして、コレステリック液晶(特許文献1〜4参照)を用いたものも提案されている。
【特許文献1】特開昭63−51193号公報
【特許文献2】国際公開00/13065号パンフレット
【特許文献3】特開2002−114935号公報
【特許文献4】特開2002−255200号公報 これらの特許文献には、高分子コレステリック液晶の波長選択反射性、円偏光選択反射性、及び視角変化によるカラーシフト効果を利用することにより偽造防止効果を得ようとする技術が開示されている。また、コレステリック液晶の一方の面にホログラム形成部を設け、反射光と同一の円偏光の光を反射光とは異なる方向に反射させるものや、液晶顔料と電離放射線硬化性樹脂を用いてインキ化する技術も開示されている。また、高分子液晶と位相素子を組み合わせ、反射光の回転方向を制御する技術も開示されている。
【0010】
しかしながら、ディスプレイ用途において円偏光板の利用が頻繁に行われるようになった昨今、コレステリック液晶が入手し易くなったこと、エンボス技術が発達したためにレリーフ型の回折光を用いた反射層の形成が以前より比較的容易に行われるようになっていることなどにより偽造防止効果が低下してきている。そこで、位相差子の表裏にコレステリック液晶を設置し、コレステリック液晶の螺旋方向は同一でありながら回転方向を制御する技術を偽造防止に利用することも提案されているが、位相素子自身が身近な材料、例えばセロハンテープなどで一見似た性能が出せるため、偽造防止効果の難易度はあまり高く無い。
【0011】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、市販のカラー複写機などを利用した偽造が極めて困難で、かつ廉価で製造することが可能であり、さらには、同一媒体上にコレステリック液晶の螺旋軸方向と螺旋ピッチの異なる状態を容易に2種、3種若しくはそれ以上設定することができ、真正品と偽造品を簡単な装置を用いて明確に判別することができるようにした、コレステリック液晶を用いた偽造防止媒体、及びその真偽判定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以上のような課題を達成するためになされ、請求項1に記載の発明は、右回り若しくは左回りの円偏光を反射する高分子コレステリック液晶層と、螺旋軸の回転方向が右若しくは左である微小なフレーク状コレステリック液晶の少なくとも一方を含有してなるコレステリック液晶フレーク層とが同時に目視可能な状態で基材上に配置されていることを特徴とする偽造防止媒体である。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、フレーク状コレステ
リック液晶の螺旋軸の回転方向が高分子コレステリック液晶層を構成する高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と同じであることを特徴とする。
【0014】
さらにまた、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、フレーク状コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向が高分子コレステリック液晶層を構成する高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と逆であることを特徴とする。
【0015】
さらにまた、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、コレステリック液晶フレーク層は、螺旋軸の回転方向が右と左のフレーク状コレステリック液晶の両方を含有していることを特徴とする。
【0016】
さらにまた、請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、高分子コレステリック液晶層とコレステリック液晶フレーク層は自然光の照射下で同じ色相で認識されるようになっていることを特徴とする。
【0017】
さらにまた、請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、高分子コレステリック液晶層とコレステリック液晶フレーク層は自然光の照射下で異なった色相で認識されるようになっていることを特徴とする。
【0018】
さらにまた、請求項7に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、高分子コレステリック液晶層とコレステリック液晶フレーク層は自然光の照射下で同じ色相で認識されるようになっていることを特徴とする。
【0019】
さらにまた、請求項8に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、高分子コレステリック液晶層とコレステリック液晶フレーク層は自然光の照射下で異なる色相で認識されるようになっていることを特徴とする。
【0020】
さらにまた、請求項9に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、高分子コレステリック液晶層と、螺旋軸の回転方向が右と左のフレーク状コレステリック液晶の両方を含有してなるコレステリック液晶フレーク層が自然光の照射下で同じ色相で認識されるようになっていることを特徴とする。
【0021】
さらにまた、請求項10に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、高分子コレステリック液晶層と、螺旋軸の回転方向が右と左のフレーク状コレステリック液晶の両方を含有してなるコレステリック液晶フレーク層が自然光の照射下で異なる色相で認識されるようになっていることを特徴とする。
【0022】
さらにまた、請求項11に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、高分子コレステリック液晶層の色相は、それを構成する高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と同方向の螺旋軸を持つフレーク状コレステリック液晶の自然光照射下での色相とは異なって認識され、また、高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と逆方向の螺旋軸を持つフレーク状コレステリック液晶の自然光照射下での色相とは異なって認識されるようになっていることを特徴とする。
【0023】
さらにまた、請求項12に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、高分子コレステリック液晶層の色相は、それを構成する高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と同方向の螺旋軸を持つフレーク状コレステリック液晶の自然光照射下での色相とは異なって認識され、また、高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と逆方向の螺旋軸を持つフレーク状コレステリック液晶の自然光照射下での色相とは同じに認識されるようになっていることを特徴とする。
【0024】
さらにまた、請求項13に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記高分子コレステリック液晶層の色相は、それを構成する高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と同方向の螺旋軸を持つフレーク状コレステリック液晶の自然光照射下での色相とは異なって認識され、また、高分子コレステリック液晶の螺旋軸の回転方向と逆方向の螺旋軸を持つフレーク状コレステリック液晶の自然光照射下での色相とは異なって認識されるようになっていることを特徴とする。
【0025】
さらにまた、請求項14に記載の発明は、請求項1から13のいずれかに記載の発明において、高分子コレステリック液晶層とコレステリック液晶フレーク層の下には光吸収層が施されていることを特徴とする。
【0026】
さらにまた、請求項15に記載の発明は、請求項1〜14のいずれかに記載の偽造防止媒体を円偏光板からなる判定具を介して目視で観察し、変化する色相によって真偽の判定を行うことを特徴とする偽造防止媒体の真偽判定方法である。
【発明の効果】
【0027】
本発明は以上の構成であるから、複写機などによる忠実な複製を阻止することができ、偽造防止効果を有する媒体としての実用上の優れた効果が期待されるものである。また、自然光の照射下で目視角度を変えて観察したとき、或いは円偏光フィルターを介して観察したときに、カラーシフトを呈するようになるため、従来にない意匠性の高い偽造防止媒体を提供することが可能となる。
【0028】
また、右回転もしくは左回転の円偏光フィルターを介して観察するという簡単な手段によって、所定のカラーシフトが確認でき、これらを検証要素として真偽の判定が目視により容易にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下本発明の実施の形態を、図面を用いながら説明する。
【0030】
図1は本発明の偽造防止媒体の概略の平面構成を示す説明図であり、図2は図1に示す偽造防止媒体のX−X面における側断面部分の概略の構成を示す説明図であり、図3は図1に示す偽造防媒体上を右回りの円偏光フィルターを介して観察しているときの様子を示す説明図であり、図4は図3に示すようにして偽造防止媒体を観察しているときの真偽判定の原理を模式的に示す説明図であり、図5は図1に示す偽造防媒体を左回りの円偏光フィルターを介して観察しているときの様子を示す説明図であり、図6は図5に示すようにして偽造防止媒体を観察しているときの真偽判定の原理を模式的に示す説明図である。
【0031】
また、図7は本発明の偽造防止媒体の他の例に係る概略の平面構成を示す説明図であり、図8は図7に示す偽造防止媒体のY−Y面における側断面部分の概略の構成を示す説明図であり、図9は図7に示す偽造防媒体上を右回りの円偏光フィルターを介して観察しているときの様子を示す説明図であり、図10は図7に示すようにして偽造防止媒体を観察しているときの真偽判定の原理を模式的に示す説明図であり、図11は図7に示す偽造防媒体を左回りの円偏光フィルターを介して観察しているときの様子を示す説明図であり、図12は図7に示すようにして偽造防止媒体を観察しているときの真偽判定の原理を模式的に示す説明図である。
【0032】
図1と図2に示す偽造防止媒体10は、螺旋軸の回転方向が左の高分子コレステリック液晶からなる高分子コレステリック液晶層11と、螺旋軸の回転方向が右の微小なフレーク状コレステリック液晶を含有するコレステリック液晶フレーク層12が同時に目視可能
で、基材13の一方の面に設けてある光吸収層14の上に配置されている。そして、高分子コレステリック液晶層11とコレステリック液晶フレーク層12のそれぞれを構成するコレステリック液晶はその螺旋ピッチが異なるようにしてあるため、異なる反射色を示すようになっている。すなわち、この偽造防止印刷物10は、目視角度を変えることにより、コレステリック液晶の見かけピッチが減少して反射波長は短波側にシフトする。このブルーシフトによって、高分子コレステリック液晶層11とコレステリック液晶フレーク層12では色変化が起こる。
【0033】
従って、この偽造防止媒体10を右回転の真偽判定フィルター18を介して観察すると、図3に示すように、高分子コレステリック液晶層11の部分は暗くなり、コレステリック液晶フレーク層12の部分は目視での色変化は生じないため、コレステリック液晶フレーク層12の部分が所定の色相で認識できるようになる。このような色相の変化を検証に利用すれば、真偽の判定が行われるようになる。
【0034】
すなわち、図4に示すように、自然光15が偽造防止媒体10で反射するとき、螺旋軸の回転方向が左の高分子コレステリック液晶層11の部分ではそれを構成するコレステリック液晶の螺旋ピッチに応じた左回転の偏光光17が反射し、右回転の偏光光16は透過する。透過した右回転の偏光光16は光吸収層14に吸収される。一方、螺旋軸の回転方向が右のコレステリック液晶フレーク層12では右回転の偏光光16が反射され、左回転の偏光光17は透過して光吸収層14で吸収される。こうして反射した左と右回転の偏光光17、16は、右回転の偏光光のみを透過させる右回りの円偏光フィルター18の部分を右回転の偏光光16のみが透過することから、高分子コレステリック液晶層11は暗く、コレステリック液晶フレーク層12はフィルターが無い場合と同じように視認できるのである。
【0035】
一方、図5は、前述したように、偽造防媒体10を左回りの円偏光フィルター19を介して観察しているときの様子を示しているが、この場合は、螺旋軸が左の高分子コレステリック液晶層11は目視上の変化は無いが、螺旋軸の回転方向が右のコレステリック液晶フレーク層12は暗くなり、高分子コレステリック液晶層11のみが所定の色相で視認できる。
【0036】
すなわち、図6に示すように、自然光15が偽造防止媒体10で反射するとき、螺旋軸の回転方向が左の高分子コレステリック液晶層11ではコレステリック液晶の螺旋ピッチに応じた左回転の偏光光17を反射させ、右回転の偏光光16は透過させる。透過した右回転の偏光光16は光吸収層14に吸収される。一方、螺旋軸の回転方向が右のコレステリック液晶フレーク層12では右回転の偏光光16が反射され、左回転の偏光光17は透過して光吸収層14に吸収される。こうして反射した左と右回転の偏光光17、16は、左回転の偏光光のみを透過させる左回りの円偏光フィルター19によって左回転の偏光光17のみが透過することになるから、コレステリック液晶フレーク層12は暗く、高分子コレステリック液晶層11はフィルターが無い場合と同じようにそれぞれ視認できるのである。
【0037】
一方、図7と図8に示す偽造防止媒体200は、高分子コレステリック液晶層211と、螺旋軸の回転方向が右と左の2種類の微小なフレーク状コレステリック液晶を含むコレステリック液晶フレーク層212とが、基材213の一方の面に設けてある光吸収層214の上に同時に目視可能な状態で配置されている。そして、各フレーク状コレステリック液晶の螺旋ピッチを変えることで異なる反射色を示すようになっている。なお、右と左の螺旋軸を持つ2種類のフレーク状コレステリック液晶を共に含有するコレステリック液晶フレーク層212は、個々では反射色は異なるが、通常の目視では混合色であり2色が混ざった状態で視認される。
【0038】
この偽造防止媒体200は、偽造防止媒体10と同様に目視角度を変えることで、コレステリック液晶の見かけピッチが減少して反射波長は短波側にシフトする。このブルーシフトによって、高分子コレステリック液晶211とコレステリック液晶フレーク層212において色変化が起こる。
【0039】
図9は、前述したように、偽造防止媒体を右回りの円偏光フィルター18を介して観察しているときの様子を示しているが、この場合は、螺旋軸が左の高分子コレステリック液晶層211の部分は暗くなり、コレステリック液晶フレーク層212の部分はフィルター無しの状態とは異なった色で視認される。
【0040】
すなわち、図10に示すように、自然光15が偽造防止媒体200で反射するとき、螺旋軸の回転方向が左の高分子コレステリック液晶層211ではコレステリック液晶の螺旋ピッチに応じた左回転の偏光光17が反射され、右回転の偏光光16は透過する。透過した光は光吸収層214に吸収される。一方、コレステリック液晶フレーク層液晶層212では右と左回転の両偏光光16、17が反射される。こうして反射した右と左回転の偏光光16、17は右回転の偏光光のみを透過させる左回りの円偏光フィルター18によって右回転の偏光光16のみが透過することから高分子コレステリック液晶層211は暗くなる。一方コレステリック液晶フレーク層212の部分では右回転の偏光のみが視認されるため、はフィルターが無い場合と異なる色相で視認できるのである。
【0041】
また図11は、前述したように、偽造防止媒体200を左回りの円偏光フィルター19を介して観察しているときの様子を示しているが、この場合、螺旋軸が左の高分子コレステリック液晶層211は目視上の変化は無く、螺旋軸の回転方向が右と左のフレーク状コレステリック液晶を含有するコレステリック液晶フレーク層212は、フィルター無しで視認したときとは異なった色相で確認される。このときの色相は右回転の真偽判定フィルターを介して視認したときとも異なるものである。
【0042】
すなわち、図12に示すように、自然光15が偽造防止媒体で反射するとき、螺旋軸の回転方向が左の高分子コレステリック液晶層部211ではそれを構成するコレステリック液晶の螺旋ピッチに応じた左回転の偏光光17が反射され、右回転の偏光光16は透過する。透過した右回転の偏光光16は光吸収層214に吸収される。一方、コレステリック液晶フレーク層212では右と左回転の偏光光16、17が反射される。こうして反射した右と左回転の偏光光は左回転の偏光光のみを透過させる右回りの円偏光フィルター19によって、左回転の偏光光17のみが透過する。そのため高分子コレステリック液晶層211はフィルターが無い場合と同じように視認でき、コレステリック液晶フレーク層212は螺旋軸が左回転のコレステリック液晶の反射色だけで視認されるのである。
【0043】
以上、本発明の偽造防止媒体の具体例を説明したが、これ以外の構成のものとして、例えば螺旋軸の回転方向が右回転の高分子コレステリック液晶層の上に、ある柄で左回転の螺旋軸をもつコレステリック液晶フレーク層を積層したものや、回転方向が右と左の螺旋軸を持つ2種類のフレーク状コレステリック液晶を含有してなるコレステリック液晶フレーク層を積層したものであっても良い。また、各液晶層を形成する基材として透明なものを用いる場合は、高分子コレステリック液晶層とコレステリック液晶フレーク層を表裏別々に設置しても良い。
【0044】
また、フレーク状コレステリック液晶として、右や左の螺旋軸のものや螺旋ピッチを変えたものを用意し、これらを適宜混合して液晶塗液を作り、これらにより所定の層を並べて設置するようにしても良い。
【0045】
さらに、コレステリック液晶の反射光を明瞭にする目的で設置する光吸収層は黒以外でも良く、目視上の効果などを勘案して種々の色相のものが適宜選択可能である。また、設置位置も性能及び製造上問題が無ければコレステリック液晶の下部にあれば層構成のどこに設置しても良く、適宜選択可能である。また、目視する面とは反対の面に粘着剤や接着剤を塗布しておいても良いし、偽造防止媒体を保護する目的で所謂保護層を設置しておいてもなんら問題は無い。
【0046】
以下に本発明の偽造防止媒体の構成材料につき詳しく説明する。
【0047】
前述したコレステリック液晶フレーク層12、212中に含有される微小なフレーク状コレステリック液晶は、例えば、キラル相を有する三次元架橋性液晶物質を配向させて三次元架橋させた後、所望の粒度に粉砕して得られるフレーク状の顔料である。この顔料によって反射した光は円偏光である。液晶物質の中でもコレステリック液晶はねじれ構造を有し、そのねじれ軸(螺旋軸)に沿って光の屈折率が周期的に変動するため、そのねじれ構造の螺旋ピッチに等しい波長の光を選択的に反射する。従って、ねじれ構造の螺旋ピッチを温度、及びまたはカイラル剤を用いて制御することでコレステリック液晶による所望の反射色を作り出すことが可能である。また、ねじれ構造を有する液晶は、各分子が層を成して配置されており、層中で均一に配列されることで初めてその光学的特性を形成する。この場合、分子は層毎にその優先方向を変えるのでねじれ構造が生じる。各分子の配向は、例えば配向層または電解または磁界によって制御できる。また、その固定化の代表的な方法には、キラル相を有する三次元架橋性液晶と多官能性重合化合物を組合せ、紫外線を照射することで三次元架橋させ、ねじれ構造を固定化する方法を挙げることができる。
【0048】
高分子コレステリック液晶の出発物質としては、紫外線から赤外線の光の波長に対して等しい螺旋ピッチのねじれ構造を有する全てのコレステリック液晶物質が利用できる。コレステリック液晶は、ネマチック、スメクチック構造をとる液晶にキラル物質を加えることで製造できる。この時、キラル物質の種類及び分子量がねじれ構造の向きや螺旋ピッチ、延いては反射光の波長を決定する。さらに構造中に不斉炭素を持つ液晶であればキラル物質を添加せずにねじれ構造をとらせることも可能である。キラル物質の添加、無添加に関わらず、ねじれ構造の螺旋ピッチの変更には温度の変更も有効である。ただし、螺旋ピッチは温度が低いと長く、温度が高いと短くなるため、温度が低すぎる場合には反射光は赤外線領域に、高いと分子による吸収を除けば反射光は紫外線領域に入り、さらには等方層となり液晶性を示さなくなることがあるため、偽造防止媒体における意匠性や偽造防止効果などを満足させる反射光を得るために、これらのことは十分留意すべきである。
【0049】
そして、本発明の高分子コレステリック液晶層を構成する高分子コレステリック液晶としては、コレステリック液晶としての性質を有する分子を柔軟な主鎖の中に組み込んだものや、側鎖中に持つものが使用され得る。例えば、エネルギー線硬化性化合物との重合体が使用される。エネルギー線硬化性化合物としては、特に分子中に2個ないしはそれ以上のエネルギー線硬化性基を有する単量体、オリゴマーを含有するものが好ましい。ラジカル系光重合性単量体としては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどの多官能性単量体、ポリウレタンポリアクリレート、エポキシ樹脂系ポリアクリレート、アクリルポリオールポリアクリレートなどの他官能性オリゴマー類が好ましく用いられる。
【0050】
また、一官能性の単量体としては、アルキル(C1〜C18)(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、アルキレン(C2〜C4)グリコール(メタ)アクリレート、アルコキシ(C1〜C10)アルキル(C2〜C4)(メタ)アクリレート、ポリアルキレン(C2〜C4)グリコール(メタ)アクリレート
、アルコキシ(C2〜C10)ポリアルキレン(C2〜C4)グリコール(メタ)アクリレートなどがある。また、カチオン系光重合性単量体として、芳香族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、グリシジルエステル系化合物などが挙げられる。
【0051】
エネルギー線硬化を起こすための重合開始剤としては、照射するエネルギー線により適切な特性の公知の重合開始剤を必要に応じて使用される。例えば、ラジカル系光重合開始剤として、α−ヒドロキシアセトフェノン系、α−アミノアセトフェノン系などのアセトフェノン系、ベンゾインエーテル系、ベンジルケタール系、α−ジカルボニル系、α−アシルオキシムエステル系などが使用される。より具体的には、α−アミノアセトフェノン、アセトフェノンジエチルケタール、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパノン、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、イソプロピルチオキサントン、ベンゾフェノンとN−メチルジエタノールアミンなどである。
【0052】
また、カチオン系光重合開始剤としては従来公知のものを特に制限なく使用することができる。カチオン系光重合開始剤の添加に際しては、公知の増感剤や過酸化物と適宜併用することが好ましい。例えば、アリルヨードニウム塩−α−ヒドロキシアセトフェノン系、トリアリルスルホニウム塩系、メタロセン化合物−パーオキサイド併用系、メタロセン化合物−チオキサントン併用系、メタロセン化合物−アントラセン併用系などである。
【0053】
微小なフレーク状コレステリック液晶の製造に際しては、例えば、まず三次元架橋性液晶ポリオルガノシロキサンと光重合開始剤の混合溶液を加温し、ドクターブレードによりせん断力を加えながら、金属支持体、プラスチック支持体またはガラス支持体などの支持体上に塗布し、液晶分子を配向させる。次に、液晶分子を配向させた薄膜層に紫外線を照射し、三次元架橋させる。続いて、三次元架橋した液晶を支持体から剥離し、万能ミルなどで粉砕し、フレーク状の顔料とする。
【0054】
フレーク状コレステリック液晶は、その大きさが1μm〜200μmの粒度を有し、0.5〜100μm、好ましくは1〜50μmの厚さを有するものが好ましい。また、支持体としては、例えばポリイミドまたはポリビニルアルコールからなる配向層を有したものを使用しても良い。また、液晶分子の配向方法には、2枚のシート間でせん断する方法を採用することも可能である。
【0055】
高分子コレステリック液晶層は上述の構成材料からなるインキや塗液などを使用し、コンマコーター、マイクログラビアコーターオフセットなどの公知のコーティング法や印刷方法で膜厚が0.5〜20μm、好ましくは2〜10μmとなるよう基材上に薄膜を形成し、メタルハライドランプ高圧水銀ランプなどの公知の活性エネルギー線照射装置から活性エネルギー線を照射して架橋させることで得られる。なお、架橋を速やかに進めるため、活性エネルギー線照射環境を不活性ガス、例えば窒素を用いて酸素濃度を下げたり、ポリエチレン等のフィルムと貼り合わせて酸素阻害を回避することも出来る。
【0056】
また、基材上に構築したコレステリック液晶フィルムの液晶面に接着剤を塗布し、必要に応じた形状で別の基材に転写して設けても良い。
【0057】
一方、コレステリック液晶フレーク層は、例えば、前記したフレーク状コレステリック液晶(顔料)を含み、各種の結着剤、分散剤、助剤などから適宜のものを選択して混練してなるグラビア印刷用、スクリーン印刷用などの各種印刷用のインキや塗液により形成することができる。これらのインキや塗液はフレーク状コレステリック液晶を10〜50重量%含んだインキであることが好ましい。また、左回転および右回転の螺旋軸をもつコレステリック液晶フレークの配合比は、そのコレステリック液晶がもつ色にもよるが、おお
よそ1:1〜1:3の割合が望ましい。
【0058】
また、上記コレステリック液晶フレークの作製で使用する支持体としては、プラスチックフィルム、プラスチックシート、プラスチックプレートあるいはガラス板などが任意に使用されるが、特にポリエチレンテレフタレートやポリカーボネイトのフィルムやシート、あるいはガラスプレートが好ましい。
【0059】
また、本発明の真偽判定方法に使用する右回りの円偏光フィルター18及び左回りの円偏光フィルター19は、円偏光板である。具体的には、PVA延伸フィルムにヨードを吸収させたPVA−ヨウ素型、二色性染料型、金属または金属化合物含有型、ポリエン型などの高分子多結晶型の円偏光板である。特にPVA−ヨウ素型、二色性染料型フィルムが用いられた偏光フィルムに1/4λ波長位相差フィルムを重ねたものは、位相差を1/4λ分進めるか遅らすかで、右または左の回転方向が決まる。
【0060】
次に実施例により、本発明をより具体的に説明する。
【実施例1】
【0061】
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、螺旋軸の回転方法が左の紫外線硬化性コレステリック液晶を厚さが5μmとなるようにダイコーターを用いて塗布した後、酸素濃度0.1%以下の窒素雰囲気下で、積算光量500mjの照射条件で高圧水銀灯から紫外線を照射し、塗布膜を硬化させ、高分子コレステリック液晶フィルムを得た。次に、このフィルムのコレステリック液晶薄膜の中央部分を星型状に抜いた後、残ったコレステリック液晶薄膜の部分にドライラミネート用接着剤を厚さ1μmとなるように塗布し、転写フィルムを作製した。
【0062】
続いて、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム上に、墨インキからなる厚さ2μmの薄膜をグラビア印刷機を用いて成膜し、乾燥させ、光吸収層を設けた。そして、光吸収層の上に前記転写フィルムの高分子コレステリック液晶層上の接着剤面が向き合うように重ね合わせ、ラミネートを行い、その後転写フィルムの支持体(リエチレンテレフタレートフィルム)を剥離した。
【0063】
そして、前記工程で星型状に抜かれた部分に、螺旋軸の回転方向が右であるコレステリック液晶フレークを含むインキにより厚さが20μmとなるようをスクリーン印刷機で印刷した後、積算光量500mjの照射条件で紫外線を高圧水銀灯から照射し、印刷部分を硬化させ、実施例1に係る本発明の偽造防止媒体を得た。
【0064】
上記のようにして得られた偽造防止媒体を正面から見ると、高分子コレステリック液晶層の部分は光沢のある赤であり、コレステリック液晶フレーク層の部分はラメ状に光沢を放つ緑であった。さらに目視角度を変えることで、高分子コレステリック液晶層の部分は緑に変化し、コレステリック液晶フレーク層の部分は青に変化し、カラーシフトが確認できた。また、右回転の円偏光フィルター(真偽判定フィルター)を通して見ると高分子コレステリック液晶層の部分は暗くなり、コレステリック液晶フレーク層の部分はラメ状に光沢を放つ緑がそのまま確認できた。次に左回転の円偏光フィルター(真偽判定フィルター)を通してみると、高分子コレステリック液晶層の部分は光沢のある赤として認識され、コレステリック液晶フレーク層の部分は暗くなって認識された。これらのことから、本発明の偽造防止媒体は、OVI(Optical Variable Ink)インキとしてのカラーシフトの効果と共に円偏光フィルターを利用したカラーシフトの効果を有するものであり、より一層の偽造防止効果が期待できることが確認された。
【0065】
なお、OVIインキ上に前記真偽判定フィルターを載せて見ると、左右回転に関係無く
暗く見え、フィルターを通らない光がOVIに当たるようにフィルターを離して見ると、左右回転に関係無く色変化は起こらなかった。
【実施例2】
【0066】
微小なコレステリック液晶フレークを含有するインキとして、螺旋軸の回転方向が右で青い色のコレステリック液晶フレークと、螺旋軸の回転方向が左で紫色のコレステリック液晶フレークを重量比で1対1の割合で配合したインキを用いた以外は実施例1と同様にして、実施例2に係る本発明の偽造防止媒体を得た。
【0067】
この偽造防止媒体を正面から見ると、高分子コレステリック液晶層の部分は光沢のある赤であり、コレステリック液晶フレーク層の部分はラメ状に光沢を放つ青緑であった。さらに目視角度を変えることで、高分子コレステリック液晶層の部分は緑に変化し、コレステリック液晶フレーク層の部分は青へと変化し、カラーシフトが確認できた。また、右回転の円偏光フィルター(真偽判定フィルター)を通して見ると高分子コレステリック液晶層の部分はは暗く認識され、コレステリック液晶フレーク層の部分はラメ状に光沢を放つ紫色に認識された。
【0068】
次に、左回転の円偏光フィルター(真偽判定フィルター)を通してみると、高分子コレステリック液晶層の部分は光沢のある赤として認識され、コレステリック液晶フレーク層の部分はラメ状の光沢を放つ緑として認識された。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の偽造防止媒体の概略の平面構成を示す説明図である。
【図2】図1に示す偽造防止媒体のX−X面における側断面部分の概略の構成を示す説明図図である。
【図3】図1に示す偽造防止媒体を真偽判定フィルターを介して検証しているときの様子を示す説明図である。
【図4】図3に示すようにして偽造防止媒体を検証しているときの真偽判定の原理を模式的に示す説明図である。
【図5】図1に示す偽造防止媒体を真偽判定フィルターを介して検証しているときの様子を示す説明図である。
【図6】図5に示すようにして偽造防止媒体を検証しているときの真偽判定の原理を模式的に示す説明図である。
【図7】本発明の偽造防止媒体の他の例の概略の平面構成を示す説明図である。
【図8】図7に示す偽造防止媒体のY−Y面における側断面部分の概略を示す説明図である。
【図9】図7に示す偽造防止媒体を真偽判定フィルターを介して検証しているときの様子を示す説明図である。
【図10】図7に示すようにして偽造防止媒体を検証しているときの様子を示す説明図である。
【図11】図7に示す偽造防止媒体を左回りの真偽判定フィルターを介して検証しているときの様子を示す説明図である
【図12】図7に示すようにして偽造防止媒体を検証しているときの真偽判定の原理を示す説明図である。
【符号の説明】
【0070】
10‥‥偽造防止媒体
11‥‥高分子コレステリック液晶層
12‥‥コレステリック液晶フレーク層
13‥‥基材
14‥‥光吸収層
15‥‥自然光
16‥‥右回りの偏光
17‥‥左回りの偏光
18‥‥右回りの円偏光フィルター(真偽判定フィルター)
19‥‥左回りの円偏光フィルター(真偽判定フィルター)
200‥‥偽造防止媒体
211‥‥高分子コレステリック液晶層
212‥‥コレステリック液晶フレーク層




 

 


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