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発明の名称 光拡散板、その光拡散板を備えたレンチキュラーレンズ板および透過型スクリーン
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−94299(P2007−94299A)
公開日 平成19年4月12日(2007.4.12)
出願番号 特願2005−286680(P2005−286680)
出願日 平成17年9月30日(2005.9.30)
代理人
発明者 松村 紀久子 / 椎名 義明 / 貝塚 朋芳 / 籠谷 彰人 / 佐藤 敦 / 友野 孝夫
要約 課題
本発明は、液晶プロジェクターのように光の向きの揃った明るい光源を投写源とする場合においても、シンチレーションが実質上発生せず、高輝度、高解像度、高品位な映像を得ることが可能な透過型スクリーン等に用いる光拡散板、およびその拡散板を備えたレンチキュラーレンズ板および透過型スクリーンを提供することを目的とする。

解決手段
レンチキュラーレンズ板と少なくともフレネルレンズ板との組み合わせから構成される透過型スクリーンに使用される光拡散板において、前記光拡散板が、透光性樹脂材料からなる2層以上の多層構造を有し、その層界面の少なくとも一つの層界面が微細な凹凸状の面を形成し、鏡面に対する表面積比が1より大きいことを特徴とする光拡散板、その光拡散板を備えたレンチキュラーレンズ板および透過型スクリーンである。
特許請求の範囲
【請求項1】
レンチキュラーレンズ板と少なくともフレネルレンズ板との組み合わせから構成される透過型スクリーンに使用される光拡散板において、
前記光拡散板が、透光性樹脂材料からなる2層以上の多層構造を有し、その層界面の少なくとも一つの層界面が微細な凹凸状の面を形成し、鏡面に対する表面積比が1より大きいことを特徴とする光拡散板。
【請求項2】
前記透光性樹脂材料からなる2層以上の多層構造のいずれかの層に光拡散材が混入されていることを特徴とする請求項1記載の光拡散板。
【請求項3】
前記透光性樹脂材料からなる2層以上の多層構造の観察側最外面となる層には、全樹脂重量を100としたとき1以下の光拡散材が混入されていることを特徴とする請求項1または2記載の光拡散板。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の光拡散板をレンチキュラレンズーシートの支持体として備えたことを特徴とするレンチキュラーレンズ板。
【請求項5】
請求項4記載のレンチキュラーレンズ板と少なくともフレネルレンズ板とを組み合わせてなることを特徴とする透過型スクリーン。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンチキュラーレンズ板と少なくともフレネルレンズ板との組み合わせから構成される透過型スクリーンに用いられる光拡散板に関し、特に、透過型液晶プロジェクションテレビにおける液晶プロジェクターからの投影光を結像(および、光拡散させて透過)させて機能する、シンチレーションが実質上発生せず、高輝度、高解像度、高品位な映像を得ることの可能な光拡散板、その光拡散板を備えたレンチキュラーレンズ板および透過型スクリーンに関する。
【背景技術】
【0002】
透過型スクリーンの一般的な形態としては、フレネルレンズシートとレンチキュラーレンズシートとの組み合わせからなり、プロジェクターからの投影光を結像(および、光拡散させて透過)させて機能する光拡散層が、スクリーンのいずれかの部位に存在する。
【0003】
レンチキュラーレンズシートは、凸状シリンドリカルレンズの並設方向(一般には、水平方向)である所定の角度範囲には投影光を広げられるが、それと垂直な方向には投影光をほとんど広げられない。垂直方向に光を広げる役割を果たすために、光拡散層が必要である。
【0004】
光拡散材には、それを使用した透過型スクリーンの全光線透過率に占める拡散光線透過率の割合(曇価)が高く、光利用効率に優れること、色温度が高いこと、さらにCRTや液晶プロジェクター等の光源の透けが観察されるシースルーや部分的に帯状の明るい部分が観察されるホットバーが無いことなどの性能が要求される。
【0005】
このような光拡散材としては、例えば、特許文献1記載のシリカ、白雲母やアルミナ、炭酸カルシウム及びガラスビーズ等の無機系光拡散材や、特許文献2記載のアクリル系樹脂、スチレン系樹脂及びこれらの共重合体や特許文献3記載のシリコーン系樹脂などの非晶質の有機系光拡散材等が用いられている。これら光拡散材は、図8に示すように、レンチキュラーレンズシート130中に光拡散材132を均一に分散させたり、または、図9に示すように、レンチキュラーレンズシート140内部で光拡散材142を出射側に偏在させたりして使用されている。
【0006】
一方、透過型スクリーンと組合せて用いられる投写映像源として、近年、CRTではなく液晶パネルを利用した液晶プロジェクターが開発されてきた。この液晶プロジェクターは、画素ごとに光を通過させたり、遮断したりすることによって画像を形成するので、通常、光源からの光を平行光にして液晶パネルに入射させる。したがって、液晶パネルを通過した画素ごとの光は、画素ごとに発光しているCRTのように拡散してはおらず、より方向性の揃った光となっている。また、一般的に使用されている液晶パネルは、CRTよりも小さいため、画素ごとの光の向きは、スクリーン上でもCRTより液晶パネルの方が揃っている。
【0007】
下記に特許文献を記す。
【特許文献1】特開昭60−46503号公報
【特許文献2】特開昭61−4762号公報
【特許文献3】特開平1−172801号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような液晶プロジェクターのように光の向きの揃った明るい投写映像源(光源)を用いる場合には、従来より用いられている前述のような光拡散材を使用した透過型スクリーンでは、その画像を見ると、光拡散材による輝度の部分的変化が明確に視認され、画面全体がぎらついて見えてしまうシンチレーションという現象が発生するという問題があった。特に、コンピューターなどの静止画像を投影した場合にはこのシンチレーションが強く感じられ、非常に観視し難い映像になるという問題があった。
【0009】
このようなシンチレーションの問題を解決するために、まず、光拡散材の粒子形状がシンチレーションに与える影響を評価した結果では、球形光拡散材が最も著しくシンチレーションを発生した。これに対して、不定形光拡散材では球形光拡散材に比べシンチレーションの発生のレベルは低下するものの、完全にシンチレーションの発生を抑止することは出来なかった。しかも、不定形拡散材では、シースルーと呼ばれる光源の透けの現象が発生し、透過型スクリーン用の光拡散材としては十分満足すべきものではなかった。さらに検討を進めた結果、シンチレーションの発生を十分に抑制し、シースルーの発生をも抑制するためには、光拡散層の厚みを厚くするか、またはスクリーンゲインを低くする、すなわち光拡散材の添加量を多くし、出来るかぎり拡散性を強くする必要があることがわかった。しかしながら、光拡散層の厚みを厚くすればするほど解像力が低下し、また、スクリーンゲインを低下させるとプロジェクションテレビそのものの明るさが低下するなど、顕著な弊害が発生するという問題点を有している。
【0010】
そこで、本発明は、上記の従来の問題点を解決するためになされたものであって、液晶プロジェクターのように光の向きの揃った明るい光源を投写源とする場合においても、シンチレーションが実質上発生せず、高輝度、高解像度、高品位な映像を得ることが可能な透過型スクリーン等に用いる光拡散板、およびその拡散板を備えたレンチキュラーレンズ板および透過型スクリーンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、すなわち
請求項1に係る発明は、
レンチキュラーレンズ板と少なくともフレネルレンズ板との組み合わせから構成される透過型スクリーンに使用される光拡散板において、
前記光拡散板が、透光性樹脂材料からなる2層以上の多層構造を有し、その層界面の少なくとも一つの層界面が微細な凹凸状の面を形成し、鏡面に対する表面積比が1より大きいことを特徴とする光拡散板である。
【0012】
請求項2に係る発明は、
前記透光性樹脂材料からなる2層以上の多層構造のいずれかの層に光拡散材が混入されていることを特徴とする請求項1記載の光拡散板である。
【0013】
また、請求項3に係る発明は、
前記透光性樹脂材料からなる2層以上の多層構造の観察側最外面となる層には、全樹脂重量を100としたとき1以下の光拡散材が混入されていることを特徴とする請求項1または2記載の光拡散板である。
【0014】
また、請求項4に係る発明は、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の光拡散板をレンチキュラレンズーシートの支持体
として備えたことを特徴とするレンチキュラーレンズ板である。
【0015】
また、請求項5に係る発明は、
請求項4記載のレンチキュラーレンズ板と少なくともフレネルレンズ板とを組み合わせてなることを特徴とする透過型スクリーン。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、透過型スクリーンを構成する光拡散板が、樹脂材料からなる2層以上の多層構造を有し、その層界面の少なくとも一つの層界面が凹凸状の面を形成し、鏡面に対する表面積比が1より大きい多層構造を有することから、単位光線当たりの光路差も大きくなるので、シンチレーション(スペックル)を制御することができる。
【0017】
また、光拡散板に含有する光拡散材の添加量も少なくできるので、高輝度、高解像度、高品位な映像が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の好ましい一実施形態について図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、本発明の光拡散板の構成の一例を示す模式断面図である。図2は、本発明の光拡散板の構成の他の例を示す模式断面図である。図3は、本発明の光拡散板の構成の別の例を示す模式断面図である。図4は、本発明の光拡散板の製造方法の一例を説明する模式説明図である。図5は、本発明の光拡散板の製造方法の他の例を説明する模式説明図である。図6は、本発明の光拡散板を支持体として備えたレンチキュラーレンズ板の一例を示す縦方向の模式断面図である。図7は、本発明の透過型スクリーンの一例を示す模式斜視図およびその透過型スクリーンの縦方向の模式断面図である。
【0020】
本発明の光拡散板は、透光性樹脂材料からなる2層以上の多層構造を有し、その層界面の少なくとも一つの層界面が微細な凹凸状の面を形成し、鏡面に対する表面積比が1より大きいことを特徴とするものである。本発明の光拡散板の一例として、図1に示すように、例えば、透光性樹脂材料からなる第1の層(1)と透光性樹脂材料からなる第2の層(2)からなる2層構造の光拡散板であって、第1の層(1)と第2の層(2)の層界面が微細な凹凸状の面(3)を形成し、鏡面に対する表面積比が1より大きいことを特徴とする光拡散板(10)である。
【0021】
また、本発明の光拡散板の他の例として、図2に示すように、例えば、透光性樹脂材料からなる第1の層(1)と透光性樹脂材料からなる第2の層(2)からなる2層構造の光拡散板であって、第2の層(2)には光拡散材(4-2)が混入されて、第1の層(1)と第2の層(2)の層界面が微細な凹凸状の面(3)を形成し、鏡面に対する表面積比が1より大きいことを特徴とする光拡散板(20)である。
【0022】
さらに、本発明の光拡散板の別の例として、図3に示すように、例えば、透光性樹脂材料からなる第1の層(1)と透光性樹脂材料からなる第2の層(2)からなる2層構造の光拡散板であって、第2の層(2)には光拡散材(4-2)が混入されて、さらに観察側最外面となる第1の層(1)にも光拡散材(4-1)が混入されて、その第1の層(1)の光拡散材(4-1)の混入量が光拡散板を構成する全樹脂重量を100としたとき1以下の光拡散材が混入されて、この光拡散板を構成する第1の層(1)と第2の層(2)の層界面が微細な凹凸状の面(3)を形成し、鏡面に対する表面積比が1より大きいことを特徴とする光拡散板(30)である。
【0023】
なお、上記では2層構造の光拡散板を例示したが、これらに限定されず、透光性樹脂材
料からなる2層以上の多層構造で、その層界面の少なくとも一つの層界面が微細な凹凸状の面を形成し、鏡面に対する表面積比が1より大きいものであればよい。
【0024】
本発明において使用される光拡散板を構成する透光性樹脂材料としては、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、アクリル−スチレン共重合樹脂、塩化ビニル樹脂、紫外線硬化性樹脂等の通常使用されている透明樹脂を適宜選択して使用することができる。
【0025】
本発明において使用される光拡散材としては、従来より使用されているものを使用することができ、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂微粒子、シリコーン系樹脂などからなる有機系微粒子やガラスビーズ、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウムなどからなる無機系微粒子を用いることができる。これら微粒子としては、平均粒径(直径)が1〜30μmのものを用いる。また、これら光拡散材の形状は球状のものでも不定形状のものでもよく、あるいは、球状と不定形状を併用してもよい。
【0026】
光拡散材の混入量は、透過型スクリーンに要求されるスクリーンゲインによって、また、光拡散板を構成する層厚に応じて適宜設定することができる。
【0027】
本発明の光拡散板の製造方法について、図2に示す光拡散板(20)を例示して説明する。本発明の光拡散板の製造方法としては、例えば、図4に示すように、鏡面に対する表面積比が1より大きい微細な凹凸状の面を満足する表面に仕上げたエンボス金型(40)を作成し、第1の層を構成する透光性樹脂シート(1)の片面に加熱プレス(P、P′)により金型表面形状(41)をエンボス法により転写賦型する[図4(a)参照]。表面形状を転写賦型された透光性樹脂シートのその微細な凹凸面(3)に、所望の平均粒径(直径)を有する光拡散材(4-2)を混入した、例えば紫外線硬化性樹脂(51)からなる拡散塗料をダイコーターやブレードコーターなどの塗布装置(50)により、所定の厚さに均一に塗布形成する[図4(b)参照]。引き続き、上記塗布面に接するように紫外線透過性の透明プラスチックシートもしくは板(70)を載置して加圧した後、透明プラスチックシートもしくは板(70)を介して所望の紫外線照射装置(60)により紫外線を照射してを紫外線硬化性樹脂(51)を硬化せしめると同時に透光性樹脂シート(1)に接着積層し一体化させる[図4(c)参照]。その後、上記透明プラスチックシートもしくは板(70)を剥離して[図4(d)参照]、透光性樹脂材料からなる第1の層(1)と透光性樹脂材料からなる第2の層(2)からなる2層構造の光拡散板であって、第1の層(1)と第2の層(2)の層界面が微細な凹凸面(3)を形成した鏡面に対する表面積比が1より大きい光拡散板(20)が得られる[図4(e)参照]。
【0028】
また、本発明の光拡散板の他の製造方法として、図5に模式的に示すように、鏡面に対する表面積比が1より大きい微細な凹凸状の面を満足する表面に仕上げたエンボスが施された冷却ロール(82)と加圧ロール(83)との間に、透光性樹脂材料を押出し機のTダイ(80)より溶融状態の透光性樹脂シート(81)を押出し、エンボスを転写賦型と同時に冷却固化し、エンボスが施された冷却ロール(82)から剥離されて表面形状を転写賦型された透光性樹脂シート(84)が得られ、ガイドロール(a,b)により搬送され、引き続き同一工程で、所望の平均粒径(直径)を有する光拡散材(4-2)を混入した、例えば紫外線硬化性樹脂からなる拡散塗料(86)をダイコーターなどの塗布装置(85)より、上記の透光性樹脂シート(84)の微細な凹凸面上に所定の厚さに均一に塗布形成し、所望の紫外線照射装置(87)により紫外線を照射してを紫外線硬化性樹脂を硬化せしめると同時に透光性樹脂シート(84)に接着積層し一体化した本発明の光拡散板(88)が得られる。この製造方法によれば、同一工程で連続して生産できるので極めて生産効率が高い製造方法を提供できる。
【0029】
上記の表面形状を転写賦型された透光性樹脂シート(84)のA部分を拡大してその一部拡大断面図を同図(b)に示す。片面に微細な凹凸面(3)を形成された本発明の光拡散板を構成する透光性樹脂材料からなる第1の層(1)をなす透光性樹脂シート(84)が得られる。また、上記の光拡散板(88)のb部分を拡大してその一部拡大断面図を同図(c)に示す。透光性樹脂材料からなる第1の層(1)と透光性樹脂材料からなる第2の層(2)からなる2層構造を有し、第2の層(2)には光拡散材(4-2)が混入されて、第1の層(1)と第2の層(2)の層界面が微細な凹凸状の面(3)を形成し、鏡面に対する表面積比が1より大きいことを特徴とする本発明の光拡散板(20)である。
【0030】
上記で得られる光拡散板を、図6に示すように、レンチキュラーレンズシート(100)の支持体として用いたこの光拡散板(20)を備えたレンチキュラーレンズ板(90)とすることができる。
【0031】
上記のレンチキュラーレンズシート(100)の一例として、透明基材(102)の片面上に凸状シリンドリカルレンズ(101)が並設されており、レンズの反対側基材面に凸状シリンドリカルレンズ(101)の非集光部に相当する位置にブラックストライプ(BS)と呼ばれる黒色遮光層(103)がストライプ状に設けられたレンチキュラーレンズシート(100)の黒色遮光層(103)の面に光拡散板(20)を積層し、一例として光拡散板(20)を備えたレンチキュラーレンズ板(90)が得られる。
【0032】
レンチキュラーレンズシート(100)に光拡散板(20)を積層する方法としては、特に限定されず、例えば、透光性の光学用途の接着剤もしくは粘着剤などを用いて貼り合わせ積層することができ、容易に、本発明の透過型クリーンに用いる一例として光拡散板(20)を備えたレンチキュラーレンズ板(90)を製造することができる。
【0033】
上記の凸状シリンドリカルレンズ(101)部は、例えば、紫外線などの活性エネルギー線硬化性樹脂硬化物からなり、紫外線などの活性エネルギー線硬化性樹脂をエンボスロール金型の成型面に塗布し、透明基材(102)をエンボスロール金型に供給し、透明基材(102)を介して紫外線などの活性エネルギー線を照射し、前記樹脂を硬化させると同時に樹脂成型物である凸状シリンドリカルレンズ(101)を透明基材(102)に重合接着せしめるか、または、透明基材(102)に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を塗布し、エンボスロール金型に供給し、透明基材(102)を介してを活性エネルギー線照射し、前記樹脂を硬化させると同時に樹脂成型物である凸状シリンドリカルレンズ(101)を透明基材(102)に重合接着せしめる方法等によって成形されるが、特にこれらの方法に限定されるものではない。また、凸状シリンドリカルレンズ(101)の形状は円形状あるいは非球面形状であっても良く、特に、形状は限定されない。これらのレンチキュラーレンズの形状及び寸法は、透過型スクリーンの要求性能に応じて適宜設定することができる。
【0034】
上記の透明基材(102)としては、凸状シリンドリカルレンズ部を支持するための透明支持体であり、透明性を有する材料であれば特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボート(PC)フィルム基材が好ましい。
【0035】
また、上記の黒色遮光層(103)は、凸状シリンドリカルレンズ(101)の反対側の透明基材(102)の平坦面に、粘着性を有するもので、紫外線の照射によって、その粘着性が消失する特性を持つ紫外線硬化性樹脂層を塗布またはフィルム状の紫外線硬化型樹脂をラミネートし形成する。次に、凸状シリンドリカルレンズ(101)を介して紫外線を照射し、レンズ作用によって集光して硬化した部分以外の紫外線硬化性樹脂層の未硬化部分に前記樹脂の粘性を利用して、黒色の粉体トナーを未硬化部分のみに付着させ、黒色遮光層(103)を形成する。黒色粉体トナーとしては、黒色の色素、顔料、カーボン
、金属塩あるいは黒色に着色したアクリル樹脂、有機シリコーン樹脂、ポリスチレン、尿素樹脂、ホルムアルデヒド縮合物等が挙げられるが、特に限定されるものではない。必要に応じて、2種類以上の黒色粉体トナーを組み合わせて使用してもよい。
【0036】
または、凸状シリンドリカルレンズ(101)を介して紫外線を照射し、レンズ作用によって集光して硬化した部分以外の紫外線硬化性樹脂層の未硬化部分に前記樹脂の粘性を利用して、黒色の着色層を有する転写シートを着色層側で重ね合わせ、未硬化部分の前記樹脂の粘性を利用して、前記着色層を未硬化部分にのみ付着させた後、硬化部分の着色層をレンチキュラーレンズシートから剥離することにより、黒色遮光層(103)を形成してもよい。前記転写シートは、黒色の着色層を有する転写シートであれば、転写シートの材質、構成等に特に限定されるものではなく汎用の転写シートが使用できる。
【0037】
また、必要に応じて、レンチキュラーレンズ板を着色したり、レンチキュラーレンズ板の光拡散板(10,20,30)の観察側最外面に、外光の写り込みを防止して画像品位の低下を防ぐ反射防止膜を形成したり、あるいはこれら表面を梨地面としたり、出射側表面のキズ付き等を防止するための耐擦傷性を付与する目的でハードコート層を形成したりすることができる。さらに、必要に応じて、低反射層、偏光フィルター層、帯電防止層、防眩処理層等も形成することができる。
【0038】
上記のレンチキュラーレンズ板の着色は、染料や微細な顔料を用いて、レンチキュラーレンズシートを構成するプラスチック材料に混合分散させて行う。着色する色は、グレーのような無彩色や、光源の分光特性における3原色(赤、緑、青)のバランスを制御するような特定の色を選択的に吸収または透過するようなものを用いることができる。例えば、レンチキュラーレンズ板の光拡散板(10,20,30)を着色することにより、外光を光源からの投写光より多く吸収するので、画像のコントラストを向上させることができる。
【0039】
上記の反射防止膜としては、例えば、蒸着またはコーティング方法によりレンチキュラーレンズ板の光拡散板(10,20,30)の観察側最外面に形成することができる。蒸着の場合は、MgF2、SiO2等の誘電体を、コーティングの場合はフッ素系樹脂等を使用できる。
【0040】
上記のハードコート層としては、例えば、レンチキュラーレンズ板の光拡散板(10,20,30)の観察側最外面に紫外線硬化型塗料から形成することができる。紫外線硬化型塗料は、一般的には皮膜形成成分としてその構造の中にラジカル重合性の二重結合又はエポキシ基を有するポリマー、オリゴマー、モノマー等を主成分とするものであり、その他光重合開始剤や増感剤を含有する。本発明に好ましいものは、皮膜形成成分がアクリレート系の官能基を有する多官能(メタ)アクリレート系の紫外線硬化型塗料を使用することによって、表面硬度、透明性、耐摩擦性、耐擦傷性等に優れたハードコート層を形成することができる。
【0041】
ハードコート層の形成方法、例えば、ブレードコーティング、ロッドコーティング、ナイフコーティング、リバースロールコーティング、スプレーコーティング、オフセットグラビアコーティング等の任意の塗布方法により塗布されるが、特に塗布厚の精度、塗布表面の平滑性等に優れたグラビアコーティング、グラビアリバースコーティング、リバースロールコーティング、オフセットグラビアコーティング方法等が好適である。また、ハードコート層を転写層とした転写シートを用いて転写によって形成することもできる
レンチキュラーレンズ板の全体厚みは、適用する製品サイズにより適宜選択することができ、例えば1〜5mm、好ましくは2〜4mmとすることができる。より高い解像度を要求される場合には、厚み3mm以下とするとよい。
【0042】
上記で得られるレンチキュラーレンズシート(100)の支持体として、一例として、本発明の光拡散板(20)を使用した光拡散板(20)を備えたレンチキュラーレンズ板(90)を、図7に示すように、同心円状フレネルレンズ(121)を有するフレネルレンズ板(120)とを組み合わせて透過型スクリーン(110)とすることができる。この透過型スクリーンの縦方向の断面図を同図(b)に示した。
【0043】
上記の透過型スクリーン(110)には、通常、最も出射面側の観察面に前面板(図示せず)等を組合せて使用することができる。この前面板は、スクリーンの表面に埃やゴミ等が付着したり、キズが付いたりするのを防止する目的で、耐久性のある透明性樹脂板が使用される。もちろん、この透明性樹脂板には、帯電防止層、反射防止膜、ハードコート層、防眩処理層を形成することができる。このような前面板を配置して使用する場合は、上述したレンチキュラーレンズ板の出射面に形成する上述した帯電防止層、反射防止膜、ハードコート層、防眩処理層等は除くことができる。
【0044】
本発明の透過型スクリーンは、透過型スクリーンを構成する光拡散板が、樹脂材料からなる2層以上の多層構造を有し、その層界面の少なくとも一つの層界面が凹凸状の面を形成し、鏡面に対する表面積比が1より大きい、多層構造を有することから単位光線当たりの光路差も大きくなるので、シンチレーション(スペックル)を制御することができる。
【0045】
また、光拡散板に含有する光拡散材の添加量も少なくできるので、高輝度、高解像度、高品位な映像が得られる。シンチレーションの発生しやすい液晶プロジェクター等のように光の向きの揃った投写映像を用いる場合に特に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の光拡散板の構成の一例を示す模式断面図である。
【図2】本発明の光拡散板の構成の他の例を示す模式断面図である。
【図3】本発明の光拡散板の構成の別の例を示す模式断面図である。
【図4】本発明の光拡散板の製造方法の一例を説明する模式説明図である。
【図5】本発明の光拡散板の製造方法の他の例を説明する模式説明図である。
【図6】本発明の光拡散板を支持体として備えたレンチキュラーレンズ板の一例を示す縦方向の模式断面図である。
【図7】本発明の透過型スクリーンの構成の一例を示す模式斜視図およびその縦方向の断面図である。
【図8】従来のレンチキュラーレンズシートの一例を示す模式断面図である。
【図9】従来のレンチキュラーレンズシートの他の例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1・・・透光性樹脂材料からなる第1の層
2・・・透光性樹脂材料からなる第2の層
3・・・2層構造の界面における微細凹凸面
4、132、142・・・光拡散材
4-1・・・第1の層に含有する光拡散材
4-2・・・第2の層に含有する光拡散材
10、20、30、88・・・光拡散板
40・・・エンボス金型
41・・・エンボス金型表面の微細凹凸型
50、95・・・塗布装置
60、87・・・紫外線照射装置
70・・・紫外線透過性プラスチックフィルム(シート)
80・・・押出し機Tダイ
81・・・透光性溶融樹脂シート
82・・・微細凹凸型を有する冷却ロール
83・・・加圧ロール
84・・・微細凹凸面を有する透光性樹脂シート
86・・・光拡散塗料液
90・・・光拡散板を備えたレンチキュラーレンズ板
100・・・レンチキュラーレンズシート
101、131、141・・・凸状シリンドリカルレンズ
102・・・透明基材
103・・・黒色遮光層
110・・・透過型スクリーン
120・・・フレネルレンズ板
121・・・同心円状フレネルレンズ




 

 


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