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発明の名称 センサー用基板
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−57410(P2007−57410A)
公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
出願番号 特願2005−243819(P2005−243819)
出願日 平成17年8月25日(2005.8.25)
代理人 【識別番号】110000109
【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
発明者 齋藤 祐弘 / 江副 利秀
要約 課題
非特異吸着を抑制し、生理活性物質を固定化できるセンサー用基板を提供すること。

解決手段
金属から成る基板表面に高分子化合物被膜を有するセンサー用基板であって、基板表面に高分子化合物被膜を形成した後に、基板表面と化学結合を形成する化合物で基板表面を処理することにより得られるセンサー用基板。
特許請求の範囲
【請求項1】
金属から成る基板表面に高分子化合物被膜を有するセンサー用基板であって、基板表面に高分子化合物被膜を形成した後に、基板表面と化学結合を形成する化合物で基板表面を処理することにより得られるセンサー用基板。
【請求項2】
基板が、金、銀、銅、白金又はアルミニウムからなる群より選ばれる自由電子金属からなるものである、請求項1に記載のセンサー用基板。
【請求項3】
基板表面と化学結合を形成する化合物が、チオール化合物、スルフィド化合物又はジスルフィド化合物である、請求項1又は2に記載のセンサー用基板。
【請求項4】
基板表面と化学結合を形成する化合物が、親水性官能基を有する化合物である、請求項1から3の何れかに記載のセンサー用基板。
【請求項5】
基板表面に高分子化合物被膜を形成した後に基板表面を処理するために使用する基板表面と化学結合を形成する化合物と同一の化合物を用いて、高分子化合物被膜を形成する前に基板表面が処理されている、請求項1から4の何れかに記載のセンサー用基板。
【請求項6】
高分子化合物被膜が、生理活性物質を固定化できる官能基を有している、請求項1から5の何れかに記載のセンサー用基板。
【請求項7】
バイオセンサー用基板である、請求項1から6の何れかに記載のセンサー用基板。
【請求項8】
非電気化学的検出に使用される、請求項1から7の何れかに記載のセンサー用基板。
【請求項9】
表面プラズモン共鳴分析に使用される、請求項1から8の何れかに記載のセンサー用基板。
【請求項10】
生理活性物質が共有結合により表面に結合している、請求項1から9の何れかに記載のセンサー用基板。
【請求項11】
(a)金属から成る基板表面に高分子化合物被膜を形成する工程、及び(b)高分子化合物被膜が形成された基板表面を、基板表面と化学結合を形成する化合物で処理する工程を含む、請求項1から9の何れかに記載のセンサー用基板の製造方法。
【請求項12】
(a)金属から成る基板表面に高分子化合物被膜を形成する工程、(b)高分子化合物被膜が形成された基板表面を、基板表面と化学結合を形成する化合物で処理する工程、及び(c)前記工程(b)の後に、高分子化合物被膜に生理活性物質を固定化する工程を含む、生理活性物質が共有結合により表面に結合している請求項1から9の何れかに記載のセンサー用基板の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、非特異吸着を抑制し、生理活性物質を固定化できるセンサー用基板、特に表面プラズモン共鳴バイオセンサーに用いるためのセンサー用基板、並びにその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、臨床検査等で免疫反応など分子間相互作用を利用した測定が数多く行われているが、従来法では煩雑な操作や標識物質を必要とするため、標識物質を必要とすることなく、測定物質の結合量変化を高感度に検出することのできるいくつかの技術が使用されている。例えば、表面プラズモン共鳴(SPR)測定技術、水晶発振子マイクロバランス(QCM)測定技術、金のコロイド粒子から超微粒子までの機能化表面を使用した測定技術である。SPR測定技術はチップの金属膜に接する有機機能膜近傍の屈折率変化を反射光波長のピークシフト又は一定波長における反射光量の変化を測定して求めることにより、表面近傍に起こる吸着及び脱着を検知する方法である。QCM測定技術は水晶発振子の金電極(デバイス)上の物質の吸脱着による発振子の振動数変化から、ngレベルで吸脱着質量を検出できる技術である。また、金の超微粒子(nmレベル)表面を機能化させて、その上に生理活性物質を固定して、生理活性物質間の特異認識反応を行わせることによって、金微粒子の沈降、配列から生体関連物質の検出ができる。
【0003】
上記した技術においては、いずれの場合も、生理活性物質を固定化する表面が重要である。以下、当技術分野で最も使われている表面プラズモン共鳴(SPR)を例として、説明する。
【0004】
一般に使用される測定チップは、透明基板(例えば、ガラス)、蒸着された金属膜、及びその上に生理活性物質を固定化できる官能基を有する薄膜からなり、その官能基を介し、金属表面に生理活性物質を固定化する。該生理活性物質と検体物質間の特異的な結合反応を測定することによって、生体分子間の相互作用を分析する。
【0005】
生理活性物質を固定化できる官能基を有する薄膜としては、金属と結合する官能基、鎖長の原子数が10以上のリンカー、及び生理活性物質と結合できる官能基を有する化合物を用いて、生理活性物質を固定化した測定チップが報告されている(特許文献1を参照)。また、金属膜と、該金属膜の上に形成されたプラズマ重合膜からなる測定チップが報告されている(特許文献2を参照)。
【0006】
一方、生理活性物質と検体物質間の特異的な結合反応を測定する場合、検体物質は必ずしも単一成分ではなく、例えば細胞抽出液中などのような不均一系で検体物質を測定することも要求される。その場合、種々の蛋白質、脂質などの夾雑物が検出表面に非特異的な吸着を起こすと、測定検出感度が著しく低下する。上記の検出表面では、非特異吸着が極めて起こりやすく問題があった。
【0007】
この問題を解決するためにいくつかの方法が検討されている。例えば、金属表面にリンカーを介し、親水性のハイドロゲルを固定化することで、物理吸着を抑制する方法も使用されてきた(特許文献1、特許文献3及び特許文献4を参照)。しかしながら、この方法でも非特異吸着の抑制性は十分なレベルではなかった。
【0008】
【特許文献1】特許第2815120号
【特許文献2】特開平9−264843号
【特許文献3】米国特許第5436161号
【特許文献4】特開平8−193948号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記した従来技術の問題を解消することを解決すべき課題とした。即ち、本発明は、非特異吸着を抑制し、生理活性物質を固定化できるセンサー用基板、並びにその製造方法を提供することを解決すべき課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、金属から成る基板表面に高分子化合物被膜を有するセンサー用基板において、基板表面に高分子化合物被膜を形成した後に、基板表面と化学結合を形成する化合物で基板表面を処理することによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
即ち、本発明によれば、金属から成る基板表面に高分子化合物被膜を有するセンサー用基板であって、基板表面に高分子化合物被膜を形成した後に、基板表面と化学結合を形成する化合物で基板表面を処理することにより得られるセンサー用基板が提供される。
【0012】
好ましくは、基板は、金、銀、銅、白金又はアルミニウムからなる群より選ばれる自由電子金属からなるものである。
好ましくは、基板表面と化学結合を形成する化合物は、チオール化合物、スルフィド化合物又はジスルフィド化合物である。
好ましくは、基板表面と化学結合を形成する化合物は、親水性官能基を有する化合物である。
【0013】
好ましくは、基板表面に高分子化合物被膜を形成した後に基板表面を処理するために使用する基板表面と化学結合を形成する化合物と同一の化合物を用いて、高分子化合物被膜を形成する前に基板表面が処理されている。
【0014】
好ましくは、高分子化合物被膜は、生理活性物質を固定化できる官能基を有している。
好ましくは、本発明のセンサー用基板は、バイオセンサー用基板である。
好ましくは、本発明のセンサー用基板は、非電気化学的検出に使用され、さらに好ましくは表面プラズモン共鳴分析に使用される。
【0015】
本発明の別の側面によれば、生理活性物質が共有結合により表面に結合している、上記した本発明のセンサー用基板が提供される。
【0016】
本発明のさらに別の側面によれば、(a)金属から成る基板表面に高分子化合物被膜を形成する工程、及び(b)高分子化合物被膜が形成された基板表面を、基板表面と化学結合を形成する化合物で処理する工程を含む、上記した本発明のセンサー用基板の製造方法が提供される。
【0017】
本発明のさらに別の側面によれば、(a)金属から成る基板表面に高分子化合物被膜を形成する工程、(b)高分子化合物被膜が形成された基板表面を、基板表面と化学結合を形成する化合物で処理する工程、及び(c)前記工程(b)の後に、高分子化合物被膜に生理活性物質を固定化する工程を含む、生理活性物質が共有結合により表面に結合している上記した本発明のセンサー用基板の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0018】
本発明により、非特異吸着を抑制し、生理活性物質を固定化できるセンサー用基板を提供することが可能になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明のセンサー用基板は、金属から成る基板表面に高分子化合物被膜を有するセンサー用基板であって、基板表面に高分子化合物被膜を形成した後に、基板表面と化学結合を形成する化合物で基板表面を処理することにより得られることを特徴とする。この特徴により、本発明のセンサー用基板では、非特異吸着を抑制しつつ生理活性物質を固定化できるという効果が達成できる。
【0020】
基板表面と化学結合を形成する化合物としては、特に制限はないが分子内に、
【化1】


【0021】
のいずれかの官能基を有するものなどが挙げられる。特に−SH、−S−、または−S−S−を有する化合物が好ましい。具体的には、ジスルフィド化合物が挙げられる。
【0022】
これら基板表面と化学結合を生成する化合物は、分子内に親水性官能基を有することで基板表面が水溶液中に存在する際に水和層が形成され、水溶液中の物質の非特異的な吸着を防止する効果があり好ましい。親水性官能基としては、−OH、−SH、−COOH、−NH2、−NR12(式中、R1及びR2は互いに独立に水素原子又は低級アルキル基を示す)、−CHO、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなどが挙げられる。
【0023】
基板表面と化学結合を形成する化合物の一例としては、式:X1−R1−Y1で示される化合物を使用することができる。
【0024】
1は金属膜に対する結合性を有する基である。具体的には、非対称又は対称スルフィド(−SSR1111、−SSR1Y1)、スルフィド(−SR1111、−SR1Y1)、ジセレニド(−SeSeR1111、−SeSeR1Y1)、セレニド(SeR1111、−SeR1Y1)、チオール(−SH)、ニトリル(−CN)、イソニトリル、ニトロ(−NO2)、セレノール(−SeH)、3価リン化合物、イソチオシアネート、キサンテート、チオカルバメート、ホスフィン、チオ酸またはジチオ酸(−COSH、−CSSH)が好ましく用いられる。
【0025】
1(とR11)は場合によりヘテロ原子により中断されており、好ましくは適当に密な詰め込みのため直鎖(枝分かれしていない)であり、場合により二重及び/又は三重結合を含む炭化水素鎖である。鎖の長さは10原子を越えることが好ましい。炭素鎖は場合によりフッ素化されることができる。
【0026】
1とY11は好ましくは同一であり、具体的にはヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、アルデヒド、ヒドラジド、カルボニル、エポキシ、又はビニル基などである。
【0027】
1−R1−Y1で示される化合物の具体例としては、7−カルボキシ−1−ヘプタンチオール、10-カルボキシ-1-デカンチオール、4,4'-ジチオジブチリックアシッド、11-ヒドロキシ-1-ウンデカンチオール、11-アミノ-1-ウンデカンチオールなどが挙げられる。
【0028】
本発明で用いられる高分子化合物は親水性高分子化合物でも疎水性高分子化合物でもよい。親水性高分子化合物としては、アルブミン及びカゼインなどの蛋白質;寒天、アルギン酸ナトリウム及びデンプン誘導体などの糖誘導体;カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシメチルセルロースなどのセルロース化合物;キチン及びキトサンなどの多糖類;ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコール及びポリメチルビニルエーテルなどの合成親水性高分子;デキストラン誘導体及びゼラチン等の天然高分子などを挙げることができる。バイオセンサーへの応用との観点からは、水溶性天然高分子が好ましく、デキストラン誘導体が特に好ましい。
【0029】
親水性高分子化合物の基板へのコーティングは常法によって行うことができ、例えば、スピン塗布、エアナイフ塗布、バー塗布、ブレード塗布、スライド塗布、カーテン塗布、さらにはスプレー法、蒸着法、キャスト法、浸漬法等によって行うことができる。また、本明細書中上記した基板表面と化学結合を形成する化合物を介して化学的に結合してもよい。
【0030】
本発明で用いることができる疎水性高分子化合物とは、スチレン類、マレイン酸ジエステル類、(メタ)アクリル酸エステル類、ビニルエステル類、クロトン酸エステル類、イタコン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、アリル化合物類、ビニルエーテル類、ビニルケトン類、アクリルアミド類などに代表されるモノマー類から選ばれる1種類以上のモノマーを重合して成るポリマーであり、且つ、エステル結合を有するモノマー単位が好ましくは10%以上、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは50%以上である、非水溶性のポリマーを指称する。本発明で用いる疎水性ポリマーは、好ましくは水への溶解度(25℃)が10質量g以下、より好ましくは1質量g以下、最も好ましくは0.1質量g以下である。疎水性の高分子化合物の具体例としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルクロライド、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、ナイロンなどが挙げられる。
【0031】
疎水性高分子化合物の被膜の形成方法としては、疎水性高分子化合物を(基板)表面に塗布してもよいし、前記したモノマー類を(基板)表面で重合させてもよい。本発明において、好適な塗布の方法としては、例えば、スピン塗布、エアナイフ塗布、バー塗布、ブレード塗布、スライド塗布、カーテン塗布、さらにはスプレー法、蒸着法、キャスト法、浸漬法などが挙げられる。
【0032】
疎水性高分子化合物層の厚みは特に限定されないが、センサーの高感度化と非特異吸着の抑制の観点から、0.1nm以上500nm以下が好ましく、1nm以上50nm以下がより好ましい。
【0033】
上記した高分子材料は、化学薬品、カップリング剤、界面活性剤、表面蒸着などを使用した化学処理、又は加熱、紫外線、放射線、プラズマ、イオンなどを使用した物理的処理によって、表面修飾することが可能である。
【0034】
高分子化合物被膜層には生理活性物質と共有結合を生成しうる官能基を有することが好ましい。生理活性物質と共有結合を生成しうる好ましい官能基としては−OH、−SH、−COOH、−NR12(式中、R1及びR2は互いに独立に水素原子又は低級アルキル基を示す)、−CHO、−NR3NR12(式中、R1、R2及びR3は互いに独立に水素原子又は低級アルキル基を示す)、−NCO、−NCS、エポキシ基、またはビニル基などが挙げられる。ここで、低級アルキル基における炭素数は特に限定されないが、一般的にはC1〜C10程度であり、好ましくはC1〜C6である。
【0035】
高分子化合物の被膜を形成後、基板表面に生理活性物質を固定化することができるよう化学修飾することで、生体分子間の相互作用を電気的信号等の信号に変換して、対象となる物質を測定・検出することが可能となり有用である。この化学修飾は常法により、水溶液中または、有機溶剤中で基板表面に生理活性物質と共有結合を生成しうる官能基を導入できる。例えば−COOCH3基を含有する疎水性高分子化合物であるポリメチルメタクリレートを金属膜上にコーティングした後、その表面をNaOH水溶液(1N)に40℃16時間接触させると、最表面に−COOH基が生成する。
【0036】
本発明のセンサー用基板の好ましい検出手段としては、非電気化学的手法でありさらに好ましくは表面プラズモン共鳴である。これらの検出手段に使用するため、基板を薄膜として形成してもよい。
【0037】
本発明において基板表面として用いられる金属は、自由電子を有し、空気中で容易に発火するなどの不安定性が無ければ、いずれの金属でも使用できるが、取り扱い易さの観点から、金、銀、銅、白金、アルミニウムが好ましく、金がより好ましい。これらの金属は単独、または組み合わせて使用してもよい。また、(基板)表面への付着性を上げるために、(基板)表面と金属との間に、クロム等からなる介在層を設けてもよい。
【0038】
金属膜の膜厚は任意であるが、例えば、表面プラズモン共鳴バイオセンサー用を考えた場合、0.1nm以上500nm以下であるのが好ましく、特に1nm以上200nm以下であるのが好ましい。500nmを超えると、媒質の表面プラズモン現象を十分検出することができない。また、クロム等からなる介在層を設ける場合、その介在層の厚さは、0.1nm以上、10nm以下であるのが好ましい。
【0039】
本発明における、好適な金属層の形成方法としては、例えば、スパッタ法、蒸着法、イオンプレーティング法、電気めっき法、無電解めっき法などが挙げられる。
【0040】
表面プラズモン共鳴を利用したセンサーの場合、金属層は、基板上に配置されていることが好ましい。ここで、「基板上に配置される」とは、金属層が基板上に直接接触するように配置されている場合のほか、介在層を介して配置されている場合も含む。本発明において、好適に使用できる基板としては、例えば、ガラスや合成樹脂などが挙げられる。該合成樹脂の中でも、特に代表的なものとしては、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマーなどの透明性樹脂が挙げられる。
【0041】
通常のバイオセンサーは、検出対象とする化学物質を認識するレセプター部位と、そこに発生する物理的変化又は化学的変化を電気信号に変換するトランスデューサー部位とから構成される。生体内には、互いに親和性のある物質として、酵素/基質、酵素/補酵素、抗原/抗体、ホルモン/レセプターなどがある。バイオセンサーでは、これら互いに親和性のある物質の一方を基板に固定化して分子認識物質として用いることによって、対応させるもう一方の物質を選択的に計測するという原理を利用している。
【0042】
上記のようにして得られたバイオセンサー用表面において、上記の官能基を介して生理活性物質を共有結合させることによって、金属表面又は金属膜に生理活性物質を固定化することができる。
【0043】
本発明のバイオセンサー用表面上に固定される生理活性物質としては、測定対象物と相互作用するものであれば特に限定されず、例えば免疫蛋白質、酵素、微生物、核酸、低分子有機化合物、非免疫蛋白質、免疫グロブリン結合性蛋白質、糖結合性蛋白質、糖を認識する糖鎖、脂肪酸もしくは脂肪酸エステル、あるいはリガンド結合能を有するポリペプチドもしくはオリゴペプチドなどが挙げられる。
【0044】
免疫蛋白質としては、測定対象物を抗原とする抗体やハプテンなどを例示することができる。抗体としては、種々の免疫グロブリン、即ちIgG、IgM、IgA、IgE、IgDを使用することができる。具体的には、測定対象物がヒト血清アルブミンであれば、抗体として抗ヒト血清アルブミン抗体を使用することができる。また、農薬、殺虫剤、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、抗生物質、麻薬、コカイン、ヘロイン、クラック等を抗原とする場合には、例えば抗アトラジン抗体、抗カナマイシン抗体、抗メタンフェタミン抗体、あるいは病原性大腸菌の中でO抗原26、86、55、111 、157 などに対する抗体等を使用することができる。
【0045】
酵素としては、測定対象物又は測定対象物から代謝される物質に対して活性を示すものであれば、特に限定されることなく、種々の酵素、例えば酸化還元酵素、加水分解酵素、異性化酵素、脱離酵素、合成酵素等を使用することができる。具体的には、測定対象物がグルコースであれば、グルコースオキシダーゼを、測定対象物がコレステロールであれば、コレステロールオキシダーゼを使用することができる。また、農薬、殺虫剤、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、抗生物質、麻薬、コカイン、ヘロイン、クラック等を測定対象物とする場合には、それらから代謝される物質と特異的反応を示す、例えばアセチルコリンエステラーゼ、カテコールアミンエステラーゼ、ノルアドレナリンエステラーゼ、ドーパミンエステラーゼ等の酵素を使用することができる。
【0046】
微生物としては、特に限定されることなく、大腸菌をはじめとする種々の微生物を使用することができる。
核酸としては、測定の対象とする核酸と相補的にハイブリダイズするものを使用することができる。核酸は、DNA(cDNAを含む)、RNAのいずれも使用できる。DNAの種類は特に限定されず、天然由来のDNA、遺伝子組換え技術により調製した組換えDNA、又は化学合成DNAの何れでもよい。
低分子有機化合物としては通常の有機化学合成の方法で合成することができる任意の化合物が挙げられる。
【0047】
非免疫蛋白質としては、特に限定されることなく、例えばアビジン(ストレプトアビジン)、ビオチン又はレセプターなどを使用できる。
免疫グロブリン結合性蛋白質としては、例えばプロテインAあるいはプロテインG、リウマチ因子(RF)等を使用することができる。
糖結合性蛋白質としては、レクチン等が挙げられる。
脂肪酸あるいは脂肪酸エステルとしては、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、ステアリン酸エチル、アラキジン酸エチル、ベヘン酸エチル等が挙げられる。
【0048】
生理活性物質が抗体や酵素などの蛋白質又は核酸である場合、その固定化は、生理活性物質のアミノ基、チオール基等を利用し、金属表面の官能基に共有結合させることで行うことができる。
【0049】
上記のようにして生理活性物質を固定化したバイオセンサーは、当該生理活性物質と相互作用する物質の検出及び/又は測定のために使用することができる。
【0050】
即ち、本発明によれば、生理活性物質が固定化された本発明のバイオセンサーを用いて、これに被験物質を接触させることにより、該バイオセンサーに固定化されている生理活性物質と相互作用する物質を検出及び/又は測定する方法が提供される。
被験物質としては例えば、上記した生理活性物質と相互作用する物質を含む試料などを使用することができる。
【0051】
本発明では、バイオセンサー用表面に固定化されている生理活性物質と被験物質との相互作用を非電気化学的方法により検出及び/又は測定することが好ましい。非電気化学的方法としては、表面プラズモン共鳴(SPR)測定技術、水晶発振子マイクロバランス(QCM)測定技術、金のコロイド粒子から超微粒子までの機能化表面を使用した測定技術などが挙げられる。
【0052】
本発明の好ましい態様によれば、本発明のバイオセンサーは、例えば、透明基板上に配置される金属膜を備えていることを特徴とする表面プラズモン共鳴用バイオセンサーとして用いることができる。
【0053】
表面プラズモン共鳴用バイオセンサーとは、表面プラズモン共鳴バイオセンサーに使用されるバイオセンサーであって、該センサーより照射された光を透過及び反射する部分、並びに生理活性物質を固定する部分とを含む部材を言い、該センサーの本体に固着されるものであってもよく、また脱着可能なものであってもよい。
【0054】
表面プラズモン共鳴の現象は、ガラス等の光学的に透明な物質と金属薄膜層との境界から反射された単色光の強度が、金属の出射側にある試料の屈折率に依存することによるものであり、従って、反射された単色光の強度を測定することにより、試料を分析することができる。
【0055】
表面プラズモンが光波によって励起される現象を利用して、被測定物質の特性を分析する表面プラズモン測定装置としては、Kretschmann配置と称される系を用いるものが挙げられる(例えば特開平6−167443号公報参照)。上記の系を用いる表面プラズモン測定装置は基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体ブロックと、この誘電体ブロックの一面に形成されて試料液などの被測定物質に接触させられる金属膜と、光ビームを発生させる光源と、上記光ビームを誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと金属膜との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定して表面プラズモン共鳴の状態、つまり全反射減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなるものである。
【0056】
なお上述のように種々の入射角を得るためには、比較的細い光ビームを入射角を変化させて上記界面に入射させてもよいし、あるいは光ビームに種々の角度で入射する成分が含まれるように、比較的太い光ビームを上記界面に収束光状態であるいは発散光状態で入射させてもよい。前者の場合は、入射した光ビームの入射角の変化に従って、反射角が変化する光ビームを、上記反射角の変化に同期して移動する小さな光検出器によって検出したり、反射角の変化方向に沿って延びるエリアセンサによって検出することができる。一方後者の場合は、種々の反射角で反射した各光ビームを全て受光できる方向に延びるエリアセンサによって検出することができる。
【0057】
上記構成の表面プラズモン測定装置において、光ビームを金属膜に対して全反射角以上の特定入射角で入射させると、該金属膜に接している被測定物質中に電界分布をもつエバネッセント波が生じ、このエバネッセント波によって金属膜と被測定物質との界面に表面プラズモンが励起される。エバネッセント光の波数ベクトルが表面プラズモンの波数と等しくて波数整合が成立しているとき、両者は共鳴状態となり、光のエネルギーが表面プラズモンに移行するので、誘電体ブロックと金属膜との界面で全反射した光の強度が鋭く低下する。この光強度の低下は、一般に上記光検出手段により暗線として検出される。なお上記の共鳴は、入射ビームがp偏光のときにだけ生じる。したがって、光ビームがp偏光で入射するように予め設定しておく必要がある。
【0058】
この全反射減衰(ATR)が生じる入射角、すなわち全反射減衰角(θSP)より表面プラズモンの波数が分かると、被測定物質の誘電率が求められる。この種の表面プラズモン測定装置においては、全反射減衰角(θSP)を精度良く、しかも大きなダイナミックレンジで測定することを目的として、特開平11−326194号公報に示されるように、アレイ状の光検出手段を用いることが考えられている。この光検出手段は、複数の受光素子が所定方向に配設されてなり、前記界面において種々の反射角で全反射した光ビームの成分をそれぞれ異なる受光素子が受光する向きにして配設されたものである。
【0059】
そしてその場合は、上記アレイ状の光検出手段の各受光素子が出力する光検出信号を、該受光素子の配設方向に関して微分する微分手段が設けられ、この微分手段が出力する微分値に基づいて全反射減衰角(θSP)を特定し、被測定物質の屈折率に関連する特性を求めることが多い。
【0060】
また、全反射減衰(ATR)を利用する類似の測定装置として、例えば「分光研究」第47巻 第1号(1998)の第21〜23頁および第26〜27頁に記載がある漏洩モード測定装置も知られている。この漏洩モード測定装置は基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体ブロックと、この誘電体ブロックの一面に形成されたクラッド層と、このクラッド層の上に形成されて、試料液に接触させられる光導波層と、光ビームを発生させる光源と、上記光ビームを上記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックとクラッド層との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定して導波モードの励起状態、つまり全反射減衰状態を検出する光検出手段とを備えてなるものである。
【0061】
上記構成の漏洩モード測定装置において、光ビームを誘電体ブロックを通してクラッド層に対して全反射角以上の入射角で入射させると、このクラッド層を透過した後に光導波層においては、ある特定の波数を有する特定入射角の光のみが導波モードで伝搬するようになる。こうして導波モードが励起されると、入射光のほとんどが光導波層に取り込まれるので、上記界面で全反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じる。そして導波光の波数は光導波層の上の被測定物質の屈折率に依存するので、全反射減衰が生じる上記特定入射角を知ることによって、被測定物質の屈折率や、それに関連する被測定物質の特性を分析することができる。
【0062】
なおこの漏洩モード測定装置においても、全反射減衰によって反射光に生じる暗線の位置を検出するために、前述したアレイ状の光検出手段を用いることができ、またそれと併せて前述の微分手段が適用されることも多い。
【0063】
また、上述した表面プラズモン測定装置や漏洩モード測定装置は、創薬研究分野等において、所望のセンシング物質に結合する特定物質を見いだすランダムスクリーニングへ使用されることがあり、この場合には前記薄膜層(表面プラズモン測定装置の場合は金属膜であり、漏洩モード測定装置の場合はクラッド層および光導波層)上に上記被測定物質としてセンシング物質を固定し、該センシング物質上に種々の被検体が溶媒に溶かされた試料液を添加し、所定時間が経過する毎に前述の全反射減衰角(θSP)の角度を測定している。
【0064】
試料液中の被検体が、センシング物質と結合するものであれば、この結合によりセンシング物質の屈折率が時間経過に伴って変化する。したがって、所定時間経過毎に上記全反射減衰角(θSP)を測定し、該全反射減衰角(θSP)の角度に変化が生じているか否か測定することにより、被検体とセンシング物質の結合状態を測定し、その結果に基づいて被検体がセンシング物質と結合する特定物質であるか否かを判定することができる。このような特定物質とセンシング物質との組み合わせとしては、例えば抗原と抗体、あるいは抗体と抗体が挙げられる。具体的には、ウサギ抗ヒトIgG抗体をセンシング物質として薄膜層の表面に固定し、ヒトIgG抗体を特定物質として用いることができる。
【0065】
なお、被検体とセンシング物質の結合状態を測定するためには、全反射減衰(θSP)の角度そのものを必ずしも検出する必要はない。例えばセンシング物質に試料液を添加し、その後の全反射減衰角(θSP)の角度変化量を測定して、その角度変化量の大小に基づいて結合状態を測定することもできる。前述したアレイ状の光検出手段と微分手段を全反射減衰を利用した測定装置に適用する場合であれば、微分値の変化量は、全反射減衰角(θSP)の角度変化量を反映しているため、微分値の変化量に基づいて、センシング物質と被検体との結合状態を測定することができる(本出願人による特願2000−398309号参照)。このような全反射減衰を利用した測定方法および装置においては、底面に予め成された薄膜層上にセンシング物質が固定されたカップ状あるいはシャーレ状の測定チップに、溶媒と被検体からなる試料液を滴下供給して、上述した全反射減衰角(θSP)の角度変化量の測定を行っている。
【0066】
さらに、ターンテーブル等に搭載された複数個の測定チップの測定を順次行うことにより、多数の試料についての測定を短時間で行うことができる全反射減衰を利用した測定装置が、特開2001−330560号公報に記載されている。
【0067】
本発明のバイオセンサーを表面プラズモン共鳴分析に使用する場合、上記したような各種の表面プラズモン測定装置の一部として適用することができる。
以下の実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0068】
実施例1:本発明の表面プラズモン共鳴基板
ゼオネックス(日本ゼオン社製)のペレットを240℃で溶解し、この溶融物を射出成型器で縦8mm×横120mm×1.5mmの基板を成型した。この基板に平行平板型6インチ用スパッタ装置(SH−550、アルバック(株)社製)を用いて基板上に金の
厚さが50nmになるようにスパッタ製膜を行った。エタノール/水(80/20)中11-ヒドロキシ-1-ウンデカンチオールの5.0mM溶液を基板の金膜に接触するように添加し、25℃で18時間表面処理を行った。その後、エタノールで5回、エタノール/水混合溶媒で1回、水で5回洗浄を行った。11-ヒドロキシ-1-ウンデカンチオールで被覆した表面を10質量%のエピクロロヒドリン溶液(溶媒:0.4M水酸化ナトリウム及びジエチレングリコールジメチルエーテルの1:1混合溶液)に接触させ、25℃の振盪インキュベーター中で4時間反応を進行させた。表面をエタノールで2回、水で5回洗浄した。
【0069】
次に、25質量%のデキストラン(T500,Pharmacia)水溶液40.5mlに4.5mlの1M水酸化ナトリウムを添加し、その溶液をエピクロロヒドリン処理表面上に接触させた。次に振とうインキュベーター中で25℃で20時間インキュベートした。表面を50℃の水で10回洗浄した。続いて、ブロモ酢酸3.5gを27gの2M水酸化ナトリウム溶液に溶解した混合物を上記デキストラン処理表面に接触させて、28℃の振盪インキュベーターで16時間インキュベートした。表面を水で洗浄し、その後上述の手順を1回繰り返した。このように作製した基板をデキストラン固定化基板と呼ぶ。
【0070】
次に、デキストラン固定化基板をエタノール/水(80/20)中11-ヒドロキシ-1-ウンデカンチオールの5.0mM溶液を基板の金膜に接触するように添加し、25℃で18時間表面処理を行った。その後、エタノールで5回、エタノール/水混合溶媒で1回、水で5回洗浄を行い、本発明の表面プラズモン共鳴基板を作成した。
【0071】
バイオセンサー表面に対する非特異的な蛋白質の吸着はノイズの原因となるため、極力少ないほうが好ましい。作製した表面プラズモン共鳴基板を用いて、CGP-74514A Hydrochloride(シグマ社製)の非特異吸着性を測定した。基板を特開2001−330560号公報の図22に記載の装置(以下、本発明の表面プラズモン共鳴装置と呼ぶ)に設置した。HBS−Nバッファー(ビアコア社製)を基板に添加し20分間静置後、CGP-74514A Hydrochloride溶液(10μM、HBS−Nバッファー)を基板に添加し10分間静置した。なお、HBS-Nバッファーの組成は、HEPES(N-2-Hydroxyethylpiperazine-N'-2-ethanesulfonicAcid)0.01mol/l(pH7.4)、NaCl0.15mol/lである。10間静置後の共鳴シグナル(RU値)変化量をCGP-74514A Hydrochlorideの非特異吸着量とした。測定結果を表1に示した。
【0072】
比較例1:
実施例1のデキストラン固定化基板に後処理を行わないものを比較例1の基板とした。この基板の実施例1と同じ操作を行いCGP-74514A Hydrochlorideの非特異吸着量を測定した。測定結果を表1に示した。
【0073】
表1に示した結果から、本発明の基板を用いたバイオセンサーは、低分子化合物の非特異吸着が非常に少ないことが、表面プラズモン共鳴で確認できた。
【0074】
【表1】


【0075】
実施例2:本発明のQCM基板
ポリ(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-トリデカフルオロオクチルアクリレート)-ポリ(ベンジルメタクリレート)コポリマー(モノマー質量比4/6、質量平均分子量3万、以降ポリマーAと略記)0.2gをメチルイソブチルケトンに溶解し、液量が100mLになるようにメチルイソブチルケトンを添加した。このポリマーA溶液を0.45μmフィルターで濾過し塗布液Aを調製した。水晶発振子マイクロバランス発振子(ユーエスアイ・システム社製、以降、QCMと略記)を、スピンコート機(MODEL ASS-303、ABLE製)の回転盤の中心に発振子面が水平になるように設置し、1000rpmにて回転させながらポリマー溶液A20μLを発振子の金面上に滴下し、2分後に回転を止めた。次いで、発振子のもう一方の面を上向きに設置し、同じ操作でポリマーA溶液をスピンコート塗布した。
【0076】
ポリマーAコーティングした発振子を60℃に保温した1N NaOH水溶液に16時間浸漬した後、純水の流水中で洗浄した。この発振子を、1−エチル−2,3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド(200mM)と、N−ヒドロキシスクシンイミド(50mM)との混合液を30分接触させ、次に5−アミノ吉草酸(1M 塩酸でpH8.5に調製)水溶液に90分浸漬した後、純水の流水中で洗浄した。
【0077】
この発振子をエタノール/水(80/20)の3−カルボキシプロピルジスルフィドの5.0mM溶液に25℃16時間浸漬した後、エタノールで5回、エタノール/水混合溶媒で1回、水で5回洗浄を行い、本発明のQCM発振子を作成した。
【0078】
作成したQCM発振子を水晶振動子微小秤量装置UQ−200(ユーエスアイ社製)に取り付け、本体周波数9MHzにて共振振動数を大気中で測定した。その後ProteinA(ナカライテスク社製)溶液(100μg/mL、50mM酢酸バッファー、pH4.5)を30分間接触させ、その後50mM酢酸バッファー(pH4.5)、次いで純水で洗浄、乾燥した。再び感動後のQCM発振子の共振振動数を大気中で測定し、PriteinA溶液接触前後の共振振動数の差を算出した。共振振動数の差を表2に示した。
【0079】
比較例2:
3−カルボキシプロピルジスルフィドの5.0mM溶液に浸漬しなかったこと以外、実施例2と同じ方法でQCM発振子を作成した。このQCM発振子を実施例2と同じ方法で共振振動数の差を測定した。共振振動数の差を表2に示した。
【0080】
表2に示した結果から、本発明の基板を用いたバイオセンサーは、タンパク質の非特異吸着が非常に少ないことが水晶振動子で確認できた。
【0081】
【表2】






 

 


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