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画像表示装置 - 富士フイルム株式会社
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発明の名称 画像表示装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−41116(P2007−41116A)
公開日 平成19年2月15日(2007.2.15)
出願番号 特願2005−222709(P2005−222709)
出願日 平成17年8月1日(2005.8.1)
代理人 【識別番号】110000109
【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
発明者 和田 実 / 二村 恵朗
要約 課題
パネルの反りを防止して、表示性能の低下を抑えた画像表示装置を提供すること。

解決手段
ガラスまたは樹脂からなる基板、前記基板の視認側に設けられた表側積層体、および前記基板の反対側に設けられた裏側積層体を有するパネルを備えている画像表示装置であって、前記表側積層体と前記基板は粘着剤層を介して積層されており、前記粘着剤層の厚みをd(μm)、弾性率をE(MPa)とするとき、dが30μm〜100μmであり、かつ以下の式で表わされるY値が0.111以下であることを特徴とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
ガラスまたは樹脂からなる基板、前記基板の視認側に設けられた表側積層体、および前記基板の反対側に設けられた裏側積層体を有するパネルを備えている画像表示装置であって、前記表側積層体と前記基板は粘着剤層を介して積層されており、前記粘着剤層の厚みをd(μm)、弾性率をE(MPa)とするとき、dが30μm〜100μmであり、かつ以下の式で表わされるY値が0.111以下であることを特徴とする画像表示装置。
Y=d-0.3×E0.5
【請求項2】
前記パネルの表側の表面が開放されており、前記パネルの裏面が筐体で閉じられていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記基板が液晶セルを有しており、前記裏側積層体が光学補償フィルムを有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記パネルが長方形または正方形であり、一辺が10cm〜500cmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記表側積層体が偏光子と前記偏光子の視認側および/または反対側に設けられた保護膜を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記保護膜の少なくとも1枚がセルロースアシレートからなることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項7】
VA方式またはIPS方式の液晶表示モードを用いた請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像表示装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄型ディスプレイ等の画像表示装置に関する。とりわけ、パソコン用モニター、テレビ等に用いられる液晶表示装置として有用な画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP等の多くの種類の画像表示装置が開発されている。これらの用途は多岐にわたるが、近年はパソコンのモニター用途からさらにはTV用途としての開発が進められており、それに伴って大画面化が進んでいる。大画面化と同時に画像表示装置全体の薄型化も進行しており、画像表示装置を構成する薄いガラスまたは樹脂製の基板を有するパネルの反りが発生しやすくなり、表側(視認側)から見てパネル中央部がへこみ、縁部分が表側に反ることが問題となっている。このような反りが起こると、パネルの縁部分または四隅が筐体に接触することがあり、このため画面表示性能に悪影響を及ぼす。
【0003】
パネルの反りは、本来反りを起こさないガラスまたは樹脂製の基板に対して、表側と裏側に積層された各種部材が、加熱や吸/放湿などによる膨張・収縮を起こし、表側と裏側に差が生ずるために、画像表示装置の表と裏の力のバランスが崩れてしまうことによるものである。通常の画像表示装置においては、表側の表面が開放されているのに対し、裏面は筐体に組み込まれて準密閉状態となっている。このため、基板を挟んでいる表側積層体と裏側積層体とで加熱や吸/放湿に差が生じ、そのために膨張・収縮にも差が生じている。
【0004】
液晶表示装置を例にとると、液晶表示装置は、ガラス基板に液晶を封入した液晶セルの両側に偏光を作り出す偏光板を配置し、必要に応じて位相差板、反射防止フィルム、輝度向上膜等の各種光学素子を積層し、外周部を「ベゼル」と呼ばれるステンレス等の金属板からなる固定枠で固定して液晶モジュールとし、この液晶モジュールを他の構成部材と共に筐体内に組み立て、収納して製造される。
【0005】
液晶表示装置の電源点灯時はバックライトで温度が上昇するなどの理由により、表側(視認側)とバックライト側とで温度や湿度の差が生じることがある。この場合、液晶セルを境界に、偏光板を含んだ表側積層体とバックライト側の積層体とがさらされる温度や湿度の条件は異なっており、それぞれの積層体はこの影響を受けると考えられる。反りが起こるとパネルの縁部分または四隅が筐体に接触するだけでなく、背面に設置されているバックライトヘの密着により表示性能上の問題も生ずる。さらには黒表示画面としたときにパネル(画面)の四隅がムラ状に光漏れする「コーナームラ」現象が起こって表示性能上非常に大きな問題となることもある。
【0006】
環境変化によるパネルの反りを改善するために、特許文献1では液晶セルの両側に保護膜付き偏光子からなる偏光板を設け、さらに裏側の偏光板に輝度向上フィルムとを積層した液晶表示装置において、表側の偏光板に用いる保護膜と裏側の偏光板に用いる保護膜の膜厚を変えている。しかしながら、表側に設けられた積層体の視認側の保護膜の厚みを薄くすると偏光子の湿度による劣化が進みやすく光学性能が低下するという問題があった。
【特許文献1】特開2003−149634号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、画像表示装置のパネルの反りを防止して、表示性能の低下を抑えた画像表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の発明者らは、液晶表示装置が高温高湿下に一定期間放置され、常温常湿下に取り出された場合、特に高温高湿により強く曝された表側の積層部材が収縮を起こし、パネルの表と裏の力のバランスが崩れ、反りが生じていることを見出した。そして、この反りを防止するには、表側の積層部材が収縮した際に生ずる応力が基板に伝わらないように、その粘着剤層の厚みを厚くするか、粘着剤層の弾性率を小さくすると良いことを見出した。
さらに本発明の発明者らは検討を続けた結果、パネルの反りを防止するための最適な粘着剤層の厚みと粘着剤層の弾性率の関係を見出すに至った。
【0009】
具体的には以下の手段により課題を解決した。
[1] ガラスまたは樹脂からなる基板、前記基板の視認側に設けられた表側積層体、および前記基板の反対側に設けられた裏側積層体を有するパネルを備えている画像表示装置であって、前記表側積層体と前記基板は粘着剤層を介して積層されており、前記粘着剤層の厚みをd(μm)、弾性率をE(MPa)とするとき、dが30μm〜100μmであり、かつ以下の式で表わされるY値が0.111以下であることを特徴とする画像表示装置。
Y=d-0.3×E0.5
[2] 前記パネルの表側の表面が開放されており、前記パネルの裏面が筐体で閉じられていることを特徴とする[1]に記載の画像表示装置。
[3] 前記基板が液晶セルを有しており、前記裏側積層体が光学補償フィルムを有することを特徴とする[1]または[2]に記載の画像表示装置。
[4] 前記パネルが長方形または正方形であり、一辺が10cm〜500cmであることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一項に記載の画像表示装置。
[5] 前記表側積層体が偏光子と前記偏光子の視認側および/または反対側に設けられた保護膜を有することを特徴とする[1]〜[4]のいずれか一項に記載の画像表示装置。
[6] 前記保護膜の少なくとも1枚がセルロースアシレートからなることを特徴とする[5]に記載の画像表示装置。
[7] VA方式またはIPS方式の液晶表示モードを用いた[1]〜[6]のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明の画像表示装置は、パネルの反りが抑制されているために、優れた表示性能を維持することができる。
【発明の実施の形態】
【0011】
以下において、本発明の画像表示装置について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。また本明細書においては、「平行」とは2方向のなす角度が0°±1°、「垂直」および「直交」とは2方向のなす角度が90°±1°のことをいう。
【0012】
(画像表示装置の構成)
本発明の画像表示装置は、ガラスまたは樹脂からなる基板、基板の視認側に設けられた表側積層体、および基板の反対側に設けられた裏側積層体を有するパネルを備えている。表側積層体と基板は粘着剤層を介して積層されており、粘着剤層の厚みをd(μm)、弾性率をE(MPa)とするとき、dが30μm〜100μmであり、かつ以下の式で表わされるY値が0.111以下であるという特徴を有する。
Y=d-0.3×E0.5
本発明の画像表示装置を構成するパネルには、必要に応じてその他の光学フィルムや機能層が設けられていてもよい。また、パネルの表側の表面が開放されており、前記パネルの裏面が筐体で閉じられていることが好ましい。このような本発明の画像表示装置の構成例を図1に示す(上が視認側である)。
【0013】
以下の説明では、画像表示装置として液晶表示装置を主たる例として説明するが、本発明の画像表示装置は液晶表示装置に限定されるものではない。
【0014】
液晶表示装置は、基板となる液晶セルの両側に偏光板を配置し、必要に応じて位相差フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム等の各種光学素子が積層された構造を有する。本発明でいう基板は、液晶表示装置の場合は液晶セルに対応し、積層体は偏光板、位相差フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム等の各種光学素子に対応する。
一般に、液晶表示装置は液晶パネルの外周部を「ベゼル」と呼ばれるステンレス等の金属板からなる固定枠で固定して液晶モジュールとし、この液晶モジュールを他の構成部材と共に筐体内に組み立て、収納して製造される。本発明でも同様の構成で用いられる。
【0015】
(基板)
本発明の画像表示装置を構成する基板は、ガラスまたは樹脂(プラスチック)からなる。当該ガラスまたは樹脂は添加剤を含んでいてもよく、また基板はガラスまたは樹脂以外の構成要素を保持していてもよい。本発明でいう「基板」とは、液晶表示装置では液晶を保持する板、有機EL表示装置やPDP等では発光体を保持する板をいう。例えば、基板が液晶表示装置の液晶セルである場合は、通常この用途に用いられているガラスや樹脂を構成要素として採用することができる。そして、ガラスや樹脂からなるセル基板の間に液晶を封入することができる。また、液晶の両面には透明導電膜を設けることができ、さらに透明導電膜の表側(視認側)にはカラーフィルターを設けることができる。液晶表示装置を薄型化する観点からは、基板は、厚み1mm以下のものが好ましく、0.7mm以下がさらに好ましく、0.5mm以下が最も好ましい。大きさについては特に制限は無いが、面積が広い場合に液晶パネルの反りが発生しやすいことから、特に大画面の液晶表示装置で本発明を用いれば効果的である。
【0016】
ここで、樹脂基板としては、透明性と機械的強度を有していればその材質は特に限定されず、従来公知のものを全て使用できる。樹脂基板を形成する樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエステル、ポリスルホン、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミド等の熱可塑性樹脂や、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル、ポリジアリルフタレート、ポリイソボニルメタクリレート等の熱硬化性樹脂などを挙げることができる。かかる樹脂は、1種または2種以上を用いることができ、他成分との共重合体や混合物として用いることもできる。
【0017】
(偏光板)
次に、液晶表示装置において積層体を構成する偏光板について説明する。
本発明の液晶表示装置では、表側積層体と裏側積層体はそれぞれ偏光板を含む構成とすることができる。このとき、それぞれの積層体は少なくとも偏光子を有し、該偏光子の表側(視認側)および/または裏側(その反対側)には保護膜を有することができる。本発明では、このように偏光子と保護膜からなる積層体を偏光板と定義する。
偏光板の種類は特に制限されないが、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、二色性を有するヨウ素または二色性染料で染色し、延伸して配向させた後に架橋、乾燥させた偏光子と、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム等の保護膜と貼り合わせて製造される吸収型偏光板を好ましく用いることができる。偏光子は光透過率や偏光度に優れるものが好ましい。光透過率は30%〜50%が好ましく、35%〜50%がさらに好ましく、40%〜50%であることが最も好ましい。偏光度は90%以上であることが好ましく、95%以上であることがさらに好ましく、99%以上であることが最も好ましい。30%以下の透過率、もしくは90%以下の偏光度の場合には画像表示装置の輝度やコントラストが低く、表示品位が低下する。偏光子の厚みは1〜50μmが好ましく、1〜30μmがさらに好ましく、8〜25μmであることが最も好ましい。
【0018】
本発明において偏光子と保護膜との接着処理は、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤、あるいは、ホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸などのビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤から少なくともなる接着剤などを介して行うことができる。特に、ポリビニルアルコール系フィルムとの接着性が最も良好である点で、ポリビニルアルコール系接着剤を用いることが好ましい。かかる接着層は、水溶液の塗布乾燥層などとして形成しうるが、その水溶液の調製に際しては必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合することができる。
【0019】
保護膜を形成する材料としては、光学性能透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性などに優れるポリマーが好ましい。例えば、ポリカーボネート系ポリマー、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマーなどが挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、または前記ポリマーを混合したポリマーも例として挙げられる。また本発明に用いられる保護膜は、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の紫外線硬化型、熱硬化型の樹脂の硬化層として形成することもできる。
【0020】
本発明では、保護膜を形成する材料として、熱可塑性ノルボルネン系樹脂を好ましく用いることができる。熱可塑性ノルボルネン系樹脂としては、日本ゼオン(株)製のゼオネックス、ゼオノア、JSR(株)製のアートン等が挙げられる。
また、保護膜を形成する材料として、偏光子との貼合性に優れ、従来から偏光板の透明保護膜として用いられてきた、トリアセチルセルロースに代表されるセルロース系ポリマーを好ましく用いることもできる。
【0021】
本発明に用いられる保護膜は、熱可塑性のポリマー樹脂を熱溶融して製膜しても良いし、ポリマーを均一に溶解した溶液から溶液製膜(ソルベントキャスト法)によって製膜しても良い。熱溶融製膜の場合は種々の添加剤(例えば、光学的異方性を低下する化合物、波長分散調整剤、紫外線防止剤、可塑剤、劣化防止剤、微粒子、光学特性調整剤など)を熱溶融時に加えることができる。一方、保護膜を溶液から調製する場合は、ポリマー溶液(以下、ドープという)には、各調製工程において用途に応じた種々の添加剤(例えば、光学的異方性を低下する化合物、波長分散調整剤、紫外線防止剤、可塑剤、劣化防止剤、微粒子、光学特性調整剤など)を加えることができる。またその添加する時期はドープ作製工程の何れの段階でも良く、ドープ調製工程の最後であってもよい。
【0022】
(表側積層体)
液晶表示装置の表側の積層体は、偏光板を含み、さらに偏光板の視認側および液晶セル側(基板側)に接着される光学部材も含むことができる。
偏光板の液晶セル側の保護膜(基板側保護膜)には光学補償フィルムを必要に応じて用いてもよい。光学補償フィルムは、一般に液晶表示装置の斜め方向の視野角を補償する光学材料のことを指し、位相差板、光学補償シートなどと同義である。光学補償フィルムは、偏光板の保護膜そのものに光学性能を持たせた一体型、例えばトリアセチルセルロースアシレートフィルムに光学補償性能を持たせて偏光子の保護膜としたものでも良い。例えばトリアセチルセルロースフィルムにディスコティック液晶を塗布して、その後偏光板と一体化したものでも良い。
光学補償フィルムを裏側積層体に設ける場合には、表側積層体の偏光板の液晶セル側の保護膜(基板側保護膜)には屈折率の異方性が小さい(面方向や厚み方向で異ならない)保護膜を用いてもよい。
【0023】
表側積層体の偏光板の保護膜の厚みは30μm〜150μmが好ましい。
【0024】
偏光板の視認側表面にはハードコートフィルム、反射防止フィルム、防眩フィルム等を貼りあわせまたは表面処理によって適宜設ける場合がある。ハードコートフィルムまたはハードコート処理は、偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばシリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り性等に優れる硬化皮膜を、透明保護膜の表面に付加する方式などにて形成することができる。反射防止フィルムまたは反射防止処理(アンチリフレクション)は、偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、防眩フィルムまたは防眩処理(アンチグレア)はパネル(画面)の表面で外光が反射してパネルからの透過光の視認を阻害することの防止を目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式等による粗面化方式や、透明微粒子を含有した塗工液をコーティングする方式などの適宜な方式にて、保護膜表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。
【0025】
(裏側積層体)
液晶表示装置の裏側積層体は、偏光板を含み、さらに偏光板の液晶セル側およびバックライト側に接着される光学部材も含むことができる。
偏光板の液晶セル側には光学補償フィルム、またバックライト側には拡散シート、輝度向上膜などを必要に応じて用いる場合がある。これら各部材同士は粘着剤を用いて接着しても良く、このときの粘着剤も裏側の積層体に含まれる。ただし、拡散シートや輝度向上膜などがバックライト側に配置されても裏側の偏光板と直接接着されていない場合は、本発明では裏側の積層体には含まないものとする。
【0026】
裏側積層体の光学補償フィルムは、表側の積層体の部分で述べたものと同様の偏光板と一体化する型でも良いし、また、複数枚用いて貼りあわせたものでも良い。貼りあわせる光学補償フィルムとしては主にポリマーフィルムが好ましく用いられる。例えば面方向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムや、面方向に一軸に延伸され厚み方向にも延伸された厚み方向の屈折率を制御した傾斜配向ポリマーフィルムのような2方向延伸フィルムなどが用いられる。さらには傾斜配向フィルムも用いられる。例えばポリマーフィルムに熱収縮性フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理および/または収縮処理したものや液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。
【0027】
これら視認側および液晶セル側の各層を構成する各部材同士は粘着剤を含む粘着剤層を用いて接着されるのが一般的である。これらの粘着剤層は、アクリル系等の従来に準じた適宜な粘着剤にて形成することができる。吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差等による光学特性の低下などの点より、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着剤層であることが好ましい。粘着剤層は必要に応じて設ければよく、本発明では例えば、光学補償フィルムと保護膜との接着や液晶セルと保護膜の接着などに必要に応じて設けることができる。
【0028】
(粘着剤)
本発明の液晶表示装置においては、表側積層体を基板に貼り合わせる際に用いる粘着剤層の厚みをd(μm)、弾性率をE(MPa)とするとき、dが30μm〜100μmであり、かつ以下の式で表されるY値が0.111以下であるものを使用することを特徴とする。
Y=d-0.3×E0.5
上記において粘着剤層の厚みdとしては30μm〜70μmがより好ましく、50μm〜70μmがさらに好ましい。粘着剤層の弾性率を所望の値に調整するには、粘着剤に使用されるポリマーの分子量を調整したり、素材の分子量を調整したりすればよい。
【0029】
粘着剤の素材としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエーテル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤等の感圧系の粘着剤が好ましい。
アクリル系粘着剤の場合には、そのベースポリマーであるアクリル系重合体に使用されるモノマーとしては、各種(メタ)アクリル酸エステル〔(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルを総称した表現であり、以下(メタ)の付く化合物名は同様の意味である。〕を使用できる。かかる(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、たとえば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、フェニル(メタ)アクリレート等を例示でき、これらを単独もしくは組合せて使用できる。また、得られるアクリル系重合体に極性を付与するために、前記(メタ)アクリル酸エステルの一部に代えて(メタ)アクリル酸を少量使用することもできる。さらに、架橋性単量体として(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等も併用しうる。さらに所望により、(メタ)アクリル酸エステル重合体の粘着特性を損なわない程度において他の共重合可能な単量体、たとえば酢酸ビニル、スチレン等を併用しうる。
【0030】
ゴム系粘着剤のベースポリマーとしては、例えば、天然ゴム、イソプレン系ゴム、スチレン−ブタジエン系ゴム、再生ゴム、ポリイソブチレン系ゴム、スチレン−イソプレン−スチレン系ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン系ゴム等が挙げられる。
シリコーン系粘着剤のベースポリマーとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等が挙げられる。
ポリエーテル系粘着剤のベースポリマーとしては、例えば、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルブチルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテル等が挙げられる。
【0031】
本発明で用いる粘着剤は、例えば、前記ベースポリマー(a)に、分子量10万以下の化合物(b)をブレンドすることにより調製することができる。(a):(b)の割合(質量比)は、90:10〜20:80とするのがより好ましい。
分子量10万以下の化合物(b)としては、ベースポリマー(a)とブレンドした際に相溶性がよく、光学的に透明であり、ガラス転移点(Tg)が30℃以上のものが好ましい。たとえば、質量平均分子量10万以下の前記ベースポリマーと同様のポリマーであって、モノマー成分として例えば(メタ)アクリル酸メチルのようなTgの高い成分を多く用いたもの等が挙げられる。
【0032】
また、本発明で用いる粘着剤には、架橋剤を含有させることができる。架橋剤としては、ポリイソシアネート化合物、ポリアミン化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
さらに、本発明で用いる粘着剤には、必要に応じて、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を、本発明の目的を逸脱しない範囲でそれぞれ適宜使用することができる。これらの添加剤としては、従来から公知のものを適宜選択して使用することができる。
粘着剤層の形成方法は、特に制限されない。例えば、粘着剤の溶液を塗布して乾燥する方法、粘着剤層を設けた離型シートを用いて粘着剤層を転写する方法等の従来公知の方法が挙げられる。
【0033】
ここで説明した粘着剤や粘着剤層の形成方法は、表側積層体を基板に貼り合わせる際だけでなく、その他の貼り合わせに使用することもできる。例えば、裏側積層体を基板に貼り合わせる際や、光学補償フィルムと保護膜を接着する際や、液晶セルと保護膜を接着する際などにも、必要に応じて使用することができる。
【0034】
(パネルのサイズ)
本発明の画像表示装置に用いられる各層の大きさは、パネル(画面)の大きさに等しい。画像表示装置のパネルサイズに依存するが、実用的なサイズや製造上の観点から長辺の長さは10〜500cmであることが好ましい。より好ましくは20〜500cmであり、さらに好ましくは30〜500cm、とくに好ましくは50〜500cmである。大きさについては特に制限は無いが、面積が広い場合に液晶パネルの反りが発生しやすいことから、特に大画面の液晶表示装置で本発明を用いれば効果的である。
【0035】
(パネルの反り)
本発明におけるパネルの反りは、パネルを温度50℃、相対湿度95%にて50時間静置した後、温度25℃、相対湿度60%の環境下に移してから20分経過した時点で測定する。反りの測定は、パネルを水平な台の上に置いて行う。反りによって水平な台から浮き上がっているパネル外縁のうち、もっとも反りが大きい部分の浮き上がりの高さを反り量(mm)として測定する。その反り量w(mm)を、パネルの長辺方向の長さL(mm)で割ることによって、反り率(w/L)を求める。本発明における反り率は、w/L≦0.006を満たすことが望ましく、w/L≦0.005を満たすことがさらに望ましい。
【0036】
(画像表示装置)
本発明の画像表示装置は、上述したように、液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP等の多くの種類の画像表示装置を含む。
【0037】
本発明の画像表示装置の一例である液晶表示装置は、様々な表示モードの液晶セルを用いて達成することができる。表示モードとして、IPS(In-Plane Switching)、VA(Vertical Aligned)、TN(Twisted Nematic)、OCB(Optically Compensated Bend)、STN(Super Twisted Nematic)、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、AFLC(Anti-ferroelectric Liquid Crystal)、およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示モードが提案されている。また、上記表示モードを配向分割した表示モードも提案されている。
【0038】
パネルの反りおよび反りによる液晶表示装置のコーナームラをより効果的に防止するためには、偏光板の吸収軸をパネルの長辺方向(通常は画面の横方向)と平行または垂直に張り合わせる方式を採用することが望ましい。このような貼りあわせを一般に採用している表示モードとしては、IPS、VAが挙げられ、本発明の液晶表示装置ではこれらの表示モードの液晶セルを望ましく用いることができる。
【実施例】
【0039】
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
【0040】
(1)透明フィルムの作製
アセチル置換度2.86のセルロースアセテート100質量部、トリフェニルフォスフェート(TPP)10質量部、メチレンクロライド(第1溶媒)400質量部、メタノール(第2溶媒)60質量部を、それぞれミキシングタンク内に投入して攪拌することにより溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。このセルロースアセテート溶液を濾過後、金属支持体上に流延し、100℃のテンターゾーンで保持して搬送後、130℃の乾燥ゾーンを30分間通して乾燥させ、透明フィルムを作製した。できあがった透明フィルムの残留溶剤量は0.2%以下であり、膜厚は80μmであった。なお、上記のアセチル置換度とは、セルロースの2位、3位および5位の水酸基の水素原子がアセチル基で置換されている割合を示すものであり、2位、3位および5位のすべての水酸基の水素原子がアセチル基で置換されているときのアセチル置換度は3である。
【0041】
(2)粘着剤層の形成
(粘着剤層1)
アクリル酸ブチル85質量部、アクリル酸メチル15質量部、アクリル酸1質量部、過酸化ベンゾイル0. 5質量部をモノマー濃度40質量%となるように酢酸エチルに溶解した後、60℃で9時間重合してポリマー溶液1(質量平均分子量110万)を得た。
また、アクリル酸ブチル45質量部、メタクリル酸メチル55質量部、アクリル酸1質量部、過酸化ベンゾイル0. 5質量部をモノマー濃度20質量%となるようにトルエンに溶解した後、60℃で9時間重合してポリマー溶液2(質量平均分子量6万)を得た。
ポリマー溶液1の固形分65質量部、ポリマー溶液2の固形分35質量部およびエポキシ系架橋剤(商品名:テトラッドC三菱化学社製)1質量部を混合して粘着剤シロップとした。前記の粘着剤シロップを、離型紙にコーティングして、乾燥後の厚さが30μmの均一な粘着剤層を得た。
以上の粘着剤層の貯蔵弾性率をテンシロン((株)東洋精機製作所製)で測定したところ、貯蔵弾性率は0.1MPaであった。テンシロン測定時のサンプルサイズは幅5mm、厚さ1mm、チャック間長さ10mmであり、引っ張り速度は10mm/分(常温常湿)とした。以下の貯蔵弾性率の測定も同じ条件で行った。
【0042】
(粘着剤層2)
前記粘着剤層1の粘着剤シロップを、離型紙にコーティングして、乾燥後の厚さが50μmの均一な粘着剤層を得た。粘着剤層の貯蔵弾性率は0.1MPaであった。
【0043】
(粘着剤層3)
前記粘着剤層1の粘着剤シロップを、離型紙にコーティングして、乾燥後の厚さが60μmの均一な粘着剤層を得た。粘着剤層の貯蔵弾性率0.1MPaであった。
【0044】
(粘着剤層4)
前記ポリマー溶液1の固形分60質量部、前記ポリマー溶液2の固形分40質量部およびエポキシ系架橋剤(商品名:テトラッドC、三菱化学社製)1質量部を混合して粘着剤シロップとした。この粘着剤シロップを、離型紙にコーティングして、乾燥後の厚さが30μmの均一な粘着剤層を得た。粘着剤層の貯蔵弾性率は0.05MPaであった。
【0045】
(粘着剤層5)
前記粘着剤層4の粘着剤シロップを、離型紙にコーティングして、乾燥後の厚さが50μmの均一な粘着剤層を得た。粘着剤層の貯蔵弾性率は0.05MPaであった。
【0046】
(粘着剤層6)
前記粘着剤層4の粘着剤シロップを、離型紙にコーティングして、乾燥後の厚さが60μmの均一な粘着剤層を得た。粘着剤層の貯蔵弾性率は0.05MPaであった。
【0047】
(3)液晶表示装置の作製
前記(1)で作製した透明フィルムを、1.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に、55℃で2分間浸漬した。室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.1mol/Lの硫酸を用いて中和した。再度、室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。このようにして、透明フィルムの表面を表面処理した。
【0048】
厚み80μmのロール状ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素水溶液中で連続して5倍に延伸し、乾燥することにより、厚み25μmの偏光子を得た。
厚み25μmの偏光子の両面に、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、前記表面処理した透明フィルムを保護膜として貼り合せてヨウ素系偏光板(表側の偏光板、裏側の偏光板)を作製した。
厚み0.5mmのガラス基板を用いた26インチ(横長辺58cm、縦短辺35cm)サイズのIPS型液晶セルの表側に前記(2)で作製した粘着剤層1〜6を介して偏光板と基板が接するように貼り合せ、セルの裏側には粘着剤層1を介して偏光板と基板が接するように貼り合せて液晶パネルを作製し、この液晶パネルを筐体に組み込んで液晶表示装置を作製した。
上記においてセル表側に粘着剤層1〜6を用いて作成した液晶表示装置をそれぞれ液晶表示装置1〜6とした。
【0049】
各液晶表示装置の製造の際には、表側積層体を構成する偏光板の偏光子吸収軸、表側の積層体を構成する保護膜の機械搬送方向、およびパネルの長辺方向とが平行であり、裏側の積層体を構成する偏光板の偏光子吸収軸と裏側の積層体を構成する保護膜の機械搬送方向とが平行で、表側の積層体を構成する偏光板の吸収軸と裏側の積層体を構成する偏光板の吸収軸が直交するように各部材を配置した。
【0050】
(4)液晶表示装置の湿熱処理による評価
作成した液晶表示装置を温度50℃、相対湿度95%の環境下で50時間放置した。処理後、そのまま温度25℃、相対湿度60%の環境に移した。電源を投入し、黒表示状態を目視で観察した。
【0051】
【表1】


【0052】
本発明の液晶表示装置である液晶表示装置2〜6においてはいずれも反り率が小さく、反りによる表示の悪化は見られなかった。一方、比較例である液晶表示装置1においては反り率が0.006より大きく、反りによるコーナームラが生じ、四隅に光もれが生じた。
【0053】
表1から明らかなように、Y値が0.111以下の粘着剤層によって作製した液晶表示装置2〜6においては、液晶セルの反りが少なく、実用上問題ないレベルであることが確認された。一方、比較例の液晶表示装置1は、液晶セルの反り率が0.006以上と高い値を示し、実質的に使用には問題あるレベルであることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明の画像表示装置は、パネルの反りが抑制されているため、表示性能の低下を効果的に抑えることができる。このため、環境変化が著しい条件下においても、優れた表示性能を維持することが可能である。したがって、本発明は産業上の利用可能性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の画像表示装置の構成例を示す断面図である(上側が視認側である)。
【符号の説明】
【0056】
(A)表側積層体
(B)基板
(C)裏側積層体
(D)筐体




 

 


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