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発明の名称 レギュレータ回路
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−34405(P2007−34405A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−212935(P2005−212935)
出願日 平成17年7月22日(2005.7.22)
代理人 【識別番号】100105647
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 昌平
発明者 長谷川 潤 / 高橋 保文 / 高田 寿雄
要約 課題
入力電圧と出力電圧との差を極めて小さくすることができるレギュレータ回路を提供する。

解決手段
変化する電圧をトランジスタ10の入力電圧(バッテリ電圧VBAT)とし、トランジスタ10から負荷13に出力される電圧をトランジスタ10に接続されるフィードバック回路(14,11)で入力電圧より低い所定電圧に制御するレギュレータ回路において、入力電圧が低下し所定電圧より所定値だけ高い電圧に降下するまではトランジスタ10を5極管動作させ、入力電圧が所定電圧より所定値だけ高い電圧以下に降下したときは入力電圧が所定電圧に低下するまでトランジスタ10を3極管動作させる。
特許請求の範囲
【請求項1】
変化する電圧をトランジスタの入力電圧とし、該トランジスタから負荷に出力される電圧を該トランジスタに接続されるフィードバック回路で前記入力電圧より低い所定電圧に制御するレギュレータ回路において、前記入力電圧が低下し前記所定電圧より所定値だけ高い電圧に降下するまでは前記トランジスタを5極管動作させ、前記入力電圧が前記所定電圧より前記所定値だけ高い電圧以下に降下したときは該入力電圧が前記所定電圧に低下するまで前記トランジスタを3極管動作させることを特徴とするレギュレータ回路。
【請求項2】
前記トランジスタを前記5極管動作させるときは位相補償コンデンサを前記トランジスタの出力に接続し、前記トランジスタを前記3極管動作させるときは該位相補償コンデンサを前記トランジスタから切り離し前記フィードバック回路の前記トランジスタへの入力端に前記位相補償コンデンサを接続することを特徴とする請求項1に記載のレギュレータ回路。
【請求項3】
前記変化する電圧を検出して前記位相補償コンデンサの接続切替を行うことを特徴とする請求項2に記載のレギュレータ回路。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は入力電圧を所定電圧に制御して出力するレギュレータ回路に係り、特に、入出力電圧差が小さく入力電圧が低下したときでも使用できるレギュレータ回路に関する。
【背景技術】
【0002】
図5は、従来のカメラ付携帯電話機に搭載されるCCDカメラモジュールの代表的なブロック構成図である。CCDイメージセンサ1には撮像レンズ2によって被写体の光像が結像され、CCDイメージセンサ1はこの光像の画像データを光電変換し、電気信号として撮像画像データがCCDイメージセンサ1から出力される。
【0003】
CCDイメージセンサ1から出力された電気信号はアナログフロントエンド(AFE)3によって信号処理がなされ、最終的にアナログ信号からデジタル信号へと変換され、デジタル画像処理LSIであるデジタルシグナルプロセッサ(DSP)4に出力される。
【0004】
AFE3はアナログ回路であり、ダイナミックレンジが必要なことから、2.9V程度で数10mAの電源電圧VDDを必要とする場合が多い。また、DSP4は、完全なロジックLSIであるため、例えば0.13μmルールなど微細化されたプロセスで作られ、その電源電圧は1.5V程度であることが多い。このDSP4用の電源電圧VDSP(1.5V)は、装置本体である携帯電話機内のベースバンドでも使われるため、携帯電話機本体の電源回路5で生成され供給されると共に、DSP4も本体装置側に設けられることが多い。
【0005】
一方、CCDイメージセンサ1を駆動するためには、H電極(水平レジスタ用の転送電極)駆動用にH電極ドライバ(HDR)6と、V電極(垂直レジスタ用の転送電極)駆動用にV電極ドライバ(VDR)7が必要となる。
【0006】
CCDイメージセンサ1を駆動するためのHDR6は、CCDイメージセンサ1の水平レジスタを転送駆動するためのドライバであり、CCDイメージセンサ1によって必要な電圧が決まるが、3.2Vで数l0mA程度の電源電圧VHDが要求されることが多い。
【0007】
また、垂直レジスタは、VH,VM,VLという3値で駆動する必要があるため、その3つの電源電圧を必要とするが、VMは0Vで使うことが一般的なため、VDR7で必要な電源電圧としては、VH(+15V,数mA程度)とVL(−7.5V,数mA程度)が必要となる。この電源電圧VHは、水平レジスタ出力段に設けられるアンプにも供給される。
【0008】
以上の構成装置のうち、DSP4はカメラモジュールとして必ずしもCCDイメージセンサ1の近傍にある必要はないが、AFE3,HDR6,VDR7はカメラモジュール構成装置としてCCDイメージセンサ1近傍に配置されるため、カメラモジュール用の専用の電源装置(PWR)8を設けるのが普通である。
【0009】
このPWR8は、装置本体に装着されるバッテリ9からバッテリ電圧VBAT(3.2V〜4.3V程度)をもらい、上述したVH(+15V),VL(−7.5V),VDD(2.9V),VHD(3.2V)を生成し、カメラモジュール各構成装置に供給する様になっている。
【0010】
図6は、PWR8のブロック構成図である。PWR8は、バッテリ電圧VBATを入力としVDD電圧である2.9Vを出力する第1シリーズレギュレータ11と、第1シリーズレギュレータ11の出力電圧を取り込み6倍に昇圧する第1チャージポンプ回路12と、第1チャージポンプ回路12の出力電圧(2.9V×6=17.4V)を取り込みVH電圧である+15Vを出力する第2シリーズレギュレータ13と、第1シリーズレギュレータ11の出力電圧を取り込み−3倍に昇圧する第2チャージポンプ回路14と、第2チャージポンプ回路14の出力電圧(2.9V×(−3)=−8.7V)を取り込みVL電圧である−7.5Vを出力する第3シリーズレギュレータ15と、第1シリーズレギュレータ11の出力電圧を取り込み1.5倍に昇圧する第3チャージポンプ回路16と、第3チャージポンプ回路16の出力電圧(2.9V×(1.5)=4.35V)を取り込みVHD電圧である3.2Vを出力する第4シリーズレギュレータ17とを備える。
【0011】
AFE3が必要とする電源電圧VDD(=2.9V)は、常に、バッテリ電圧VBATよりも低いため、第1シリーズレギュレータ11で発生させることができるが、それ以外の電源電圧VH,VL,VHDはVBAT電圧以上の電圧であるため、昇圧回路12,14,16とシリーズレギュレータ13,15,17との組み合わせとなる。
【0012】
昇圧回路として、トランスやコイルを用いたスイッチング電源を用いても良いが、下記特許文献1記載の様に、携帯電話機等で高い電圧が必要となる場合にコイルを用いたスイッチングレギュレータでは周囲に磁束が漏れてノイズを撒き散らす不具合があるため、コンデンサで実現できるチャージポンプ回路を昇圧回路として用いることが多い。
【0013】
バッテリ9から供給される電圧VBATは、第1シリーズレギュレータ11に入力されて2.9Vが生成され、これがAFE3に供給される。一方、この2.9Vは各チャージポンプ回路12,14,16に入力され、それぞれ昇圧がなされた後に、シリーズレギュレータ13,15,17で電圧をドロップさせて所望の電源電圧VH,VL,VHDが得られる。
【0014】
チャージポンプ回路12,14,16は、負荷による出力電圧変動およびクロック動作により出力電圧にリップルを発生させるため、後段にシリーズレギュレータ13,15,17を設けると、リップルが除去され、電源電圧VH,HL,VHDの安定化を図ることができる。
【0015】
なお、チャージポンプ回路12,14,16に、バッテリ電圧VBATを直接入力させないのは、チャージポンプ回路12,14,16で使用するMOSトランジスタの耐圧を考慮しているためである。チャージポンプ回路12,14,16では、最大で入力電圧の2倍の電圧が各トランジスタに印加されるが、コンベンショナルなCMOSプロセスでは6V程度の耐圧を設定している場合が多く、バッテリの最大電圧である4.3Vが入力されると、MOSトランジスタに定格以上の電圧が印加されるので、レギュレーションされた電圧が必要となる。
【0016】
一方で、一般的なシリーズレギュレータで生じる電圧降下量は0.2〜0.3V程度であり、両者の兼ね合いから、第1シリーズレギュレータ11の出力を2.9Vに設定している。チャージポンプ回路の段数は、それに接続されるレギュレータの出力電圧(Vout)と、レギュレータにおける入出力電圧差(△Vsr)、およびチャージポンプ回路の出力抵抗と負荷電流で決まる電圧降下分(△Vcp)によって、
VDD×n > Vout+△Vcp+△Vsr
となるように定められる。
【0017】
この右辺と左辺の差(VDD×n−Vout−△Vcp−△Vsr)が大きくなると、その差分は電力損失になるため、nとして最適値を選択する必要がある。
【0018】
電圧VHやVLは、その消費電流が少ないことから、nが整数であってもその損失分は無視できるオーダーである。しかし、大電流が流れる水平レジスタの駆動電圧(VHD)に関しては、整数倍してしまうと、電力損失が無視できなくなるほど大きくなる。そこで、従来は、特許文献2に記載されている1.5倍のチャージポンプ回路を使用するのが普通になっている。
【0019】
しかし、もともとチャージポンプ回路は大電流(数10mA以上)を取り出す用途には不向きであり、従来の携帯電話機用CCDモジュールが画素数が少なく、消費電流的にもデジタルカメラに比べて少なかったために、チャージポンプ回路で間に合っていた。
【0020】
しかるに、近年のCCDイメージセンサの画素数の多画素化に伴い、必要とされる電流も大きくなってきている。特に水平レジスタの転送電極(H電極)については、画素数の増大に伴いそれだけ高いフレームレートが要求され、消費電流も増大する傾向にある。この結果、1.5倍チャージポンプ回路16(図6)には極めて低い出力抵抗が要求されるに至っている。
【0021】
このため、水平レジスタの駆動電圧VHDを発生させるチャージポンプ回路16は、そのサイズが増大し、チャージポンプ回路16を形成するチップのコストを高くする原因になっている。
【0022】
水平レジスタの駆動電圧VHDを発生させるためにチャージポンプ回路が必要なのは、次の理由による。即ち、レギュレータ回路での入出力電圧差は、一般的なCMOSシリーズレギュレータの場合に0.2〜0.3V程度が必要となり、水平レジスタ駆動電圧をバッテリ電圧(3.2V〜4.3V)VBATから、直接、シリーズレギュレータで発生させることができないためである。
【0023】
しかし、言い換えると、バッテリ電圧VBATが、VHD+0.3V以上の場合にはチャージポンプは不要であり、直接、バッテリ電圧VBATからのレギュレーションで電圧VHDを発生させることが可能である。
【0024】
また、バッテリ電圧VBATの最低電圧(3.2V)と電圧VHD(3.2V)とは等しいため、特許文献3に記載されている様に、バッテリ電圧VBATが〔VHD+0.3V〕を下回ったとき、入力と出力をシャントして入力電圧とほぼ等しい出力電圧を得ることができる。これを図7で説明する。
【0025】
図7に示すレギュレータ回路は、PMOSトランジスタ(出力トランジスタ)1のソースにバッテリ電圧VBATが入力電圧として印加され、ゲートにオペアンプで構成される誤差アンプ2の出力が接続され、ドレインが出力端子3を介して負荷4に接続される。
【0026】
出力端子3すなわち出力トランジスタ1のドレインとアースとの間には抵抗5,6が直列に接続され、抵抗5と抵抗6との接続点すなわち出力トランジスタ1の出力電圧を抵抗5,6で分圧した電圧が誤差アンプ2の正入力端子にフィードバックされ、誤差アンプ2の負入力端子に参照電圧Vrefが入力される。
【0027】
バッテリ電圧VBATを監視する電圧検出回路7は、バッテリ電圧VBATが3.4Vまで下がっていないときはL(ロー)信号を出力し、3.4V以下に下がったときH(ハイ)信号を出力するが、この電圧検出回路7の出力がNMOSトランジスタ8のゲートに接続され、ドレインがPMOSトランジスタ1のゲートと誤差アンプ2の出力との接続点に接続され、ソースがアースに接続される。
【0028】
斯かる構成の従来のレギュレータ回路では、バッテリ電圧VBATが3.4V以上のとき、NMOSトランジスタ8は非導通(開放)になっている。出力トランジスタ1のゲートには誤差アンプ2の出力電圧が印加されてオン状態になっており、抵抗5,6は出力電圧Voutを抵抗分圧して誤差アンプ2の正入力端子にフィードバックしている。
【0029】
このとき、例えば出力電圧Voutが高くなったとすると、誤差アンプ2の正入力も高くなり、誤差アンプ2の出力すなわち出力トランジスタ1のゲート電圧も高くなる。このため、誤差アンプ2の出力と入力電圧(VBAT)との差すなわち出力トランジスタ1のゲート・ソース間電圧Vgsが小さくなり、出力トランジスタ1を流れる電流が減少し、抵抗5および抵抗6に流れる電流も減少し、出力電圧Voutを低くする方向の制御がかかり、出力電圧Voutは一定に制御される。
【0030】
ここで、バッテリが消耗しバッテリ電圧VBATが3.4Vを下回ると、電圧検出回路7がH信号を出力する。これにより、NMOSトランジスタ8が導通状態となって出力トランジスタ1のゲートにアース電位が印加され、出力トランジスタ1はショート状態すなわちバッテリ電圧VBATが出力端子3に直接印加される状態となる。
【0031】
図8(a)は、図7に示す従来のレギュレータ回路の動作を説明するグラフであり、図8(b)は出力トランジスタ1の各部の電圧,電流を示す図である。出力電圧Voutを3.2V、出力トランジスタ1の飽和電圧を0.2Vとしている。バッテリ電圧VBATが3.4V以上のとき、出力トランジスタ1の動作点は5極管領域にあり、出力トランジスタ1は定電流源素子とし動作している。
【0032】
5極管領域では、バッテリ電圧VBATが低くなるに伴い、出力トランジスタ1の動作点は、図中の矢印Aで示す様に変化する。バッテリ電圧VBATが3.4V以下になると、電圧検出回路7が、シャント動作用のNMOSトランジスタ8のゲート電圧を最大にすると共に出力トランジスタ1のゲート電圧を0Vとし、バッテリ電圧VBATと出力電圧Voutを同通させる。バッテリ電圧VBATが3.4V以下のときは出力トランジスタ1は3極管領域に入り、この時の出力トランジスタ1の動作点の動きは図中の矢印Bで示す様に変化し、出力トランジスタ1は単なる定抵抗素子として動作する。即ち、図7に示すレギュレータ回路は、バッテリ電圧VBATが3.4V以下になると、電圧をレギュレートする機能を持たなくなる。
【0033】
【特許文献1】特開2001―231249号公報
【特許文献2】特開2001―169537号公報
【特許文献3】特開2003―348821号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0034】
図9(a)は、図7のレギュレータ回路でシャント用のNMOSトランジスタ8を設けない場合の出力電圧VHD(出力電圧Voutを、この例では、水平レジスタの駆動電圧VHDとしている。)の変化を示す図である。この場合には、バッテリ電圧VBATが満充電時の4.3Vから3.4Vに低下するまでは、出力電圧VHDは3.2Vに制御されるが、バッテリ電圧VBATが3.4V以下に低下すると、出力電圧VHDもバッテリ電圧VBATの低下と共に低下し、3.2V以下になってしまう。
【0035】
図9(b)は、図7に示すレギュレータ回路における出力電圧VHDの変化を示す図である。バッテリ電圧VBATが4.3Vから徐々に低下し、3.4Vになるまでは、レギュレータ回路の出力電圧VHDは、3.2Vに制御される。そして、バッテリ電圧VBATが3.4Vに低下した時点で、NMOSトランジスタ8が導通してバッテリ電圧VBATをそのまま出力電圧VHDとして出力するため、出力電圧VHDは一旦3.4Vまで上昇し、以後、バッテリ電圧VBATの低下と共に出力電圧VHDは低下する。即ち、図7のレギュレータ回路を用いると、バッテリ電圧VBATが3.4V〜3.2Vの範囲で、出力電圧VHDは3.2Vを超える電圧になってしまう。
【0036】
図9(c)は、図7に示すレギュレータ回路において、NMOSトランジスタ8のシャント動作電圧を3.3Vにしたときの出力電圧VHDの変化を示す図である。この場合には、バッテリ電圧VBATが3.4V以下に低下し3.3Vに達するまでは出力電圧VHDは3.2Vから低下し、バッテリ電圧VBATが3.3Vに低下したとき、バッテリ電圧VBATがそのまま出力電圧VHDとなるために出力電圧VHDは3.3Vに上昇し、以後、バッテリ電圧VBATの低下と共に出力電圧VHDは低下する。
【0037】
この図9(c)の場合は、図9(a)(b)よりも出力電圧VHDの規定電圧3.2Vからの変化幅は小さくなるが、出力電圧VHDが規定電圧3.2Vから変化するため、CCDイメージセンサの動作に影響を与える虞があるのは図9(a)(b)と同様である。
【0038】
本発明の目的は、入力電圧と出力電圧との差を極めて小さくすることができるレギュレータ回路を提供し、例えばCCDカメラモジュール用電源装置のチャージポンプ回路を不要にして消費電力の低減を図り、しかもチップサイズも小さくしてコストの低減も図ることができる様にする。
【課題を解決するための手段】
【0039】
本発明のレギュレータ回路は、変化する電圧をトランジスタの入力電圧とし、該トランジスタから負荷に出力される電圧を該トランジスタに接続されるフィードバック回路で前記入力電圧より低い所定電圧に制御するレギュレータ回路において、前記入力電圧が低下し前記所定電圧より所定値だけ高い電圧に降下するまでは前記トランジスタを5極管動作させ、前記入力電圧が前記所定電圧より前記所定値だけ高い電圧以下に降下したときは該入力電圧が前記所定電圧に低下するまで前記トランジスタを3極管動作させることを特徴とする。
【0040】
本発明のレギュレータ回路は、前記トランジスタを前記5極管動作させるときは位相補償コンデンサを前記トランジスタの出力に接続し、前記トランジスタを前記3極管動作させるときは該位相補償コンデンサを前記トランジスタから切り離し前記フィードバック回路の前記トランジスタへの入力端に前記位相補償コンデンサを接続することを特徴とする。
【0041】
本発明のレギュレータ回路は、前記変化する電圧を検出して前記位相補償コンデンサの接続切替を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、入力電圧が高い場合はトランジスタを5極管領域で動作させ、入力電圧が低い場合は3極管領域で動作させるため、その動作モードを切り換えることによって、より広い入力電圧範囲で電圧制御を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0044】
図1は、本発明の一実施形態に係るシリーズレギュレータ回路の回路図である。このシリーズレギュレータ回路は、例えば、図6のチャージポンプ回路16及びシリーズレギュレータ17の代わりに用いられ、入力電圧は、シリーズレギュレータ11の出力ではなく、その入力電圧(バッテリ電圧VBAT)を入力する構成となる。
【0045】
本実施形態のレギュレータ回路は、PMOSトランジスタを出力トランジスタ10とし、そのソースにバッテリ電圧VBATを入力電圧として印加し、ゲートに、オペアンプでなる誤差アンプ11の出力を接続し、ドレインに出力端子12を接続する。
【0046】
出力端子12とアースとの間に、負荷13と、直列接続された抵抗14,15が並列に接続される。抵抗14,15の接続点が誤差アンプ11の正入力端子に接続されて、誤差アンプ11の負入力端子に参照電圧Vrefが入力される。
【0047】
バッテリ電圧VBATを検出する電圧検出回路18は、バッテリ電圧VBATが3.4Vまで低下するまではL信号を出力し、3.4V以下に低下したときH信号を出力するが、この電圧検出回路18の出力が、NMOSトランジスタ19のゲートとインバータ20の入力端子とに接続される。
【0048】
NMOSトランジスタ19のソースはPMOSトランジスタ10のゲートに接続され、NMOSトランジスタ19のドレインは、位相補償コンデンサ21が接続されている端子22に接続される。
【0049】
インバータ20の出力端子は、NMOSトランジスタ23のゲートに接続され、NMOSトランジスタ23のソースは出力端子12に接続され、そのドレインは端子22に接続される。
【0050】
誤差アンプ11の利得は、40dBから80dBとする。抵抗14,15が出力電圧Vout(この例ではVout=VHD)を分圧して誤差アンプ11の正入力にフィードバックし、負入力に参照電圧を印加しているため、図7で説明したと同様に、入力電圧(バッテリ電圧VBAT)が変動しても、出力トランジスタ10の出力電圧Voutは規定電圧3.2Vに制御される。
【0051】
ここで、バッテリ電圧VBATが、出力電圧Vout+0.2V以上ある場合について説明する。出力トランジスタ10のドレイン・ソース間電圧が0.2V以上あるので、出力トランジスタ10は、図2に示す5極管領域で動作している。
【0052】
この場合、電圧検出回路18からはL信号が出力され、スイッチ用のトランジスタ19のゲートにL信号が印加されるので、トランジスタ19のドレイン・ソース間が開放となり、誤差アンプ11の出力と位相補償コンデンサ21とは電気的に分離される。
【0053】
インバータ20にもL信号が入力されるので、インバータ20の出力はH信号になり、スイッチ用のトランジスタ23のゲートにはH信号が印加される。これにより、トランジスタ23のドレイン・ソース間は短絡し、出力トランジスタ10の出力端子12に位相補償コンデンサ21が接続される。
【0054】
このとき、誤差アンプ11の出力抵抗(数100KΩから数10MΩ)と、寄生コンデンサ(高々数pF)25とで構成される時定数が、セカンドポール(2nd Pole)を構成し(周波数で数10MHz)、ファーストポール(1st Pole)は、出力トランジスタ10の出力抵抗(数100KΩ〜数MΩの値)と位相補償コンデンサ21とで構成される時定数となる。
【0055】
位相補償コンデンサ21の値は、図3に示すボード線図のように、例えば、ゲインが0dBになる周波数での位相の回転が120度(位相余裕が60度)を超えないように決める。通常、この値は、数μFであるので、ファーストポールの周波数は数10Hzとなる場合が多い。このように構成することで、図1に示すシリーズレギュレータ回路は、安定に動作する。
【0056】
出力トランジスタ10の飽和電圧を0.2V、出力電圧Voutを3.2Vとすると、バッテリ電圧VBATが3.4V以上の場合には、出力トランジスタ10は図2に示す5極管領域で動作する。この5極管領域では、バッテリ電圧VBATが低くなってきても、ゲート・ソース間電圧Vgs(=Vcont−Vbat)は略一定となり、動作点は、バッテリ電圧VBAT低下に伴い、図2の矢印Aに示す様に変化する。ドレイン・ソース間電圧Vdsが変化しても、ドレイン・ソース間電流Idsはほとんど変化しないので、ドレイン・ソース間の小信号抵抗(rds)は非常に大きな値を示す。
【0057】
バッテリ電圧VBATが、Vout+0.2V以下に低下した場合には、電圧検出回路18からはH信号が出力され、スイッチ用のトランジスタ19のゲートにH信号が印加されるので、トランジスタ19のドレイン・ソース間が短絡し、誤差アンプ11の出力端子と位相補償コンデンサ21とが電気的に接続される。
【0058】
インバータ20にもH信号が入力されるので、インバータ20の出力はL信号になり、スイッチ用のトランジスタ23のゲートにL信号が印加される。これにより、トランジスタ23のドレイン・ソース間は開放となり、出力トランジスタ10の出力端子12と位相補償コンデンサ21とが電気的に分離される。
【0059】
本実施形態では、バッテリ電圧VBATがVout+0.2V以下に低下した場合でも、従来の図7に示すレギュレータ回路の様に誤差アンプ11の出力がスイッチ用トランジスタ19によって強制的にアース電位になることがないため、誤差アンプ11によるフィードバック制御が機能し、図4に示す様に、位相補償コンデンサ21の切替後であっても出力電圧VHDは規定電圧3.2Vにフィードバック制御される。
【0060】
バッテリ電圧VBATがVout+0.2V以下に低下すると、出力トランジスタ10は、図2に示す3極管領域で動作するため、その出力抵抗が小さくなり(数10Ω〜数100Ω)、位相補償コンデンサ21と共に構成する時定数が小さくなる。
【0061】
即ち、ファーストポールの周波数が高くなるため、位相余裕がとれなくなる。さらには、位相余裕が0°以下になり発振する可能性が生じる。しかし、本実施形態では、以下に述べる様に、バッテリ電圧VBATがVout+0.2V以下に低下した場合でも、レギュレータ回路は発振せず安定に動作する。
【0062】
バッテリ電圧VBATがVout+0.2V以下に低下し、位相補償コンデンサ21が出力端子12から切り離されて誤差アンプ11の出力に接続された場合、誤差アンプ11の出力抵抗(数100KΩから数10MΩ)と位相補償コンデンサ(数μF)21で構成される時定数がファーストポールを構成し、セカンドポールは、出力トランジスタ10の出力抵抗(数100KΩ〜数MΩの値)と寄生コンデンサ(高々数pF)26で構成される時定数(周波数で数10MHz)となる。
【0063】
本実施形態では、スイッチ用のトランジスタ19,23を使って位相補償コンデンサ21の接続先を切り替えるため、接続先の切替前におけるファーストポールと切替後のセカンドポールがほぼ同じ周波数に位置し、接続先の切替前におけるセカンドポールが切替後のファーストポールとほぼ同じ周波数に位置するため、利得が0dBになる周波数が動かず、設定された位相余裕(60°以上)を満足し、安定な動作を維持することができる。
【0064】
バッテリ電圧VBATが3.4Vより小さいとき、出力トランジスタ10は、図2に示す3極管領域で動作する。この3極管領域では、バッテリ電圧VBATが低くなるのに伴い、出力トランジスタ10のゲート・ソース間電圧Vgsが高くなって、図2に矢印Cで示す様に一定の電流が流れ、ドレイン・ソース間電圧Vdsが変化するとドレイン・ソース間電流ldsも変化し、この3極管領域では、小信号抵抗(rds)は小さな値を示す。
【0065】
この様に、出力トランジスタ10を3極管で動作させると、その出力抵抗が小さくなるが、このことは、出力トランジスタ10のドレイン・ソース間の電位変動に対する出力電流変動が大きくなることを意味し、出力電流が負荷抵抗で電圧に変換されることを加味すると、ソース・ドレイン間の電圧変動によるシリーズレギュレータの出力電圧変動が大きくなることを意味する。
【0066】
すなわち、PSRR(Power Supply Rejection Retio)が劣化する。このため、常時、出力トランジスタ10を3極管領域で動作させることは好ましくなく、バッテリ電圧VBATが低下した場合のみ、3極管で動作させる必要がある。
【0067】
本実施形態では、バッテリ電圧VBATがVout+0.2V(第1閾値)の時に位相補償コンデンサ21の接続先の切り替えを行っているが、これはバッテリ電圧VBATが低下した場合であり、周囲温度の影響などでバッテリ電圧VBATが上昇した場合には、第1閾値より高い電圧(例えばVout+0.3V)で切り替えを行う。何故ならば、バッテリ電圧VBATが第1閾値近傍で揺らいだ場合、連続した切り替え動作が発生し、安定なレギュレーションの妨げになるためである。このように、閾値電圧にヒステリシスを持たせることが好ましい。
【0068】
以上述べた実施形態によれば、チャージポンプ回路を用いなくても所要の電圧を低消費電力で発生させることができ、また、レギュレータ回路を搭載するチップ面積も小さくできるため、CCDカメラモジュール用の精度の高い電源回路を安価に構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明に係るレギュレータ回路は、チャージポンプ回路を用いなくても所要の電圧を低消費電力で発生させることができ、また、レギュレータ回路を搭載するチップ面積も小さくできるため、CCDカメラモジュール用の精度の高い電源回路に適用すると有用である。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の一実施形態に係るレギュレータ回路の構成図である。
【図2】図1に示すレギュレータ回路の5極管動作領域と3極管動作領域を示す図である。
【図3】図1に示すレギュレータ回路のボード線図である。
【図4】図1に示すレギュレータ回路の出力電圧VHDとバッテリ電圧VBATとの関係を示す図である。
【図5】従来のカメラモジュール搭載装置のカメラモジュール周りのブロック構成図である。
【図6】図5に示すカメラモジュール側電源回路のブロック構成図である。
【図7】従来のレギュレータ回路の構成図である。
【図8】図7に示す従来のレギュレータ回路の5極管動作領域の説明図である。
【図9】従来のレギュレータ回路の動作説明図である。
【符号の説明】
【0071】
10 出力トランジスタ
11 誤差アンプ
12 出力端子
13 負荷
14,15 抵抗
18 バッテリ電圧検出回路
19,23 スイッチ用のトランジスタ
20 インバータ
21 位相補償コンデンサ
25,26 浮遊容量




 

 


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