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発明の名称 駆動装置、レンズ駆動装置、および撮影装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−34122(P2007−34122A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−220215(P2005−220215)
出願日 平成17年7月29日(2005.7.29)
代理人 【識別番号】100094330
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 正紀
発明者 岩崎 博之
要約 課題
対象物を省電力で駆動することができる小型の駆動装置、レンズ駆動装置、および撮影装置を提供することを目的とする。

解決手段
対象物を駆動する駆動装置において、力が印加されて所定の経路上を移動する、対象物と接触して対象物に移動の応力を伝達し、対象物を駆動する移動部と、移動部を押して経路を所定の向きに移動させる付勢部と、移動部に接続された、電圧の印加を受けて収縮して移動部を付勢部による移動の向きとは逆向きに移動させる収縮部と、電圧を制御して収縮部の長さを調整する制御部とを備えた。
特許請求の範囲
【請求項1】
対象物を駆動する駆動装置において、
力が印加されて所定の経路上を移動する、前記対象物と接触して該対象物に移動の応力を伝達し、該対象物を駆動する移動部と、
前記移動部を押して前記経路を所定の向きに移動させる付勢部と、
前記移動部に接続された、電圧の印加を受けて収縮して該移動部を前記付勢部による移動の向きとは逆向きに移動させる収縮部と、
前記電圧を制御して前記収縮部の長さを調整する制御部とを備えたことを特徴とする駆動装置。
【請求項2】
前記収縮部は、前記電圧の印加を受けて収縮する金属材料からなるものであることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記電圧を複数段階の大きさに切り替えて、前記接続部を、前記経路上における複数の位置それぞれに移動させるものであることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
【請求項4】
前記移動部は、円弧状の経路上を移動するものであることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
【請求項5】
前記対象物が、所定の回動軸を中心として回動自在なものであり、
前記移動部が、直線経路上を移動するとともに、前記対象物に、前記回動軸を中心とする円弧に沿って接触することにより、直線移動の応力で該対象物を回転駆動するものであることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
【請求項6】
レンズを光軸に沿う方向に駆動するレンズ駆動装置において、
前記レンズを保持するレンズ鏡胴と、
移動力を受けて、該移動力の方向を前記レンズの光軸に沿う方向へと変換して前記レンズ鏡胴に伝達する変換機構と、
力が印加されて所定の経路上を移動する、前記変換機構と接触して該変換機構に移動の応力を伝達し、該変換機構を駆動する移動部と、
前記移動部を押して前記経路を所定の向きに移動させる付勢部と、
前記移動部に接続された、電圧の印加を受けて収縮して該移動部を前記付勢部による移動の向きとは逆向きに移動させる収縮部と、
前記電圧を制御して前記収縮部の長さを調整する制御部とを備えたことを特徴とするレンズ駆動装置。
【請求項7】
レンズを光軸に沿う方向に駆動して、該レンズを通ってきた被写体光を結像させる撮影装置において、
前記レンズを保持するレンズ鏡胴と、
移動力を受けて、該移動力の方向を前記レンズの光軸に沿う方向へと変換して前記レンズ鏡胴に伝達する変換機構と、
力が印加されて所定の経路上を移動する、前記変換機構と接触して該変換機構に移動の応力を伝達し、該変換機構を駆動する移動部と、
前記移動部を押して前記経路を所定の向きに移動させる付勢部と、
前記移動部に接続された、電圧の印加を受けて収縮して該移動部を前記付勢部による移動の向きとは逆向きに移動させる収縮部と、
前記電圧を制御して前記収縮部の長さを調整する制御部と、
前記レンズを通ってきた被写体光を結像させる撮像部とを備えたことを特徴とする撮影装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物を駆動する駆動装置、レンズを光軸に沿う方向に駆動するレンズ駆動装置、および被写体光の像を撮影する撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話などといった小型機器に、被写体を撮影する撮影装置を内蔵することが広範に行われている。日ごろから常に携帯している小型機器に撮影装置が備えられることによって、デジタルカメラやビデオカメラを持ち運ぶ手間をかけずに、いつでも手軽に撮影を行うことができる。また、これらの小型機器には、無線や赤外線などを使ったデータ通信機能が予め搭載されていることが一般的であり、撮影した撮影画像をその場ですぐに他の携帯電話やパーソナルコンピュータなどに送ることができるという利点もある。
【0003】
しかし、携帯電話などといった小型機器に内蔵される撮影装置は、通常のデジタルカメラと比較してかなり小型なために、レンズやCCD(Charge Couple Device)等の大きさや、それらを収納するスペースが大幅に制限される。このため、これらの小型機器は、デジタルカメラの代替機器として用いられるには撮影機能や撮影画像の画質等が不十分であり、メモ替わりに画像を得る場合や、携帯電話等の待ち受け画面用の画像を得る場合などのように、画質を要求されない撮影用に用途が限定されることが多い。
【0004】
これらの点に関し、近年では、高画素の小型CCDや、これに対応した小型レンズなどが開発されてきており、小型機器を使って撮影される撮影画像の高画質化が急速に進んでいる。残る課題である撮影機能の充実においては、特に、これらの小型機器に、デジタルカメラには標準的に搭載されているオートフォーカス機能やズーム機能が搭載されることが望まれている。
【0005】
オートフォーカス機能やズーム機能は、モータの回転を利用し、カム機構などを介してレンズを光軸に沿う方向に移動させることによって実現されることが一般的である。しかし、撮影装置内に大掛かりなモータを取り付けようとすると、撮影装置全体の大きさや重量が大幅に増加してしまううえ、通常の撮影機能を実行する電力に加えて、レンズ用モータを駆動するのに十分な電力を確保する必要が生じる。したがって、モータを利用したオートフォーカス機能やズーム機能は、小型化および軽量化が求められている携帯電話などには搭載することが困難である。
【0006】
この点に関し、特許文献1、特許文献2、および特許文献3には、モータの替わりに、温度印加に応じて伸縮する形状記憶合金を利用して駆動体を駆動する方法が提案されている。これら特許文献1、特許文献2、および特許文献3に記載された方法では、所定の角度でV字状に広げられた2本の弾性部材のうち少なくとも1本を形状記憶合金で構成し、それら弾性部材それぞれの一端を駆動体に取り付け、通電による発熱によって形状記憶合金を伸縮させて、2本の弾性部材による引っ張り合いの力を調整することによって駆動体を駆動している。これらの技術を適用することによって、モータを利用するときよりも省電力で駆動体を駆動することができる。
【特許文献1】特開2001−147459号公報
【特許文献2】特開2002−23213号公報
【特許文献3】特開2002−244015号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述した技術によると、2本の弾性部材をV字状に広げるスペースが必要となり、装置の小型化が大幅に制限されてしまう。また、形状記憶合金に印加される温度を精度良く調整することは困難であり、駆動体の位置を精度良く制御することができない。このため、特許文献2や特許文献3に示すように、形状記憶合金に電気を通電/停止させて駆動体の位置を2段階に切り替える簡素な装置などに用途が限定されてしまったり、特許文献3に示すように、弾性部材によってアクチュエータを移動させ、そのアクチュエータによって実際の駆動体の位置を駆動する必要があり、結局は大きな電力を消費してしまうなどという問題がある。
【0008】
また、このような問題は、撮影装置のみに限られた問題ではなく、対象物を駆動する駆動装置を用いる分野一般で生じる問題である。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑み、対象物を省電力で高精度に駆動することができる小型の駆動装置、レンズ駆動装置、および撮影装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成する本発明の駆動装置は、対象物を駆動する駆動装置において、
力が印加されて所定の経路上を移動する、対象物と接触して対象物に移動の応力を伝達し、対象物を駆動する移動部と、
移動部を押して経路を所定の向きに移動させる付勢部と、
移動部に接続された、電圧の印加を受けて収縮して移動部を付勢部による移動の向きとは逆向きに移動させる収縮部と、
電圧を制御して収縮部の長さを調整する制御部とを備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明の駆動装置によると、収縮部と付勢部それぞれによって移動部が相互に逆向きに移動され、移動部から対象物に移動の応力が伝達されて対象物が駆動される。このとき、印加電圧に応じて収縮部の長さが調整され、その収縮部の長さによって、経路上における移動部の位置が調整されるため、対象物が省電力で精度良く駆動される。また、収縮部と付勢部とを平行に配置することができるため、装置全体を小型化することができるうえ、対象物が移動部を介して間接的に駆動されるため、移動部、付勢部、収縮部、および制御部を1つの筐体内に収容してパッケージ化することができ、流用性に優れている。
【0012】
また、本発明の駆動装置において、上記収縮部は、電圧の印加を受けて収縮する金属材料からなるものであることが好ましい。
【0013】
近年、電圧が印加されることによって通電し、その通電による発熱によって変形する金属材料が開発されている。この金属材料は、従来から知られている形状記憶合金よりも変形量が大きいうえ、印加電圧に応じて変形量が高精度に調整されるため、本発明の収縮部として好ましく適用することができる。
【0014】
また、本発明の駆動装置において、上記制御部は、電圧を複数段階の大きさに切り替えて、接続部を、経路上における複数の位置それぞれに移動させるものであることが好適である。
【0015】
本発明の好適な形態の駆動装置によると、対象物の位置を複数の位置に制御することができる。
【0016】
また、本発明の駆動装置において、上記移動部は、円弧状の経路上を移動するものであることが好ましい。
【0017】
小型の撮影装置では、カムリングなどといったリング状の要素を回転駆動させることが要求されることが多い。モータ等でこのような要素を回転駆動させる場合、モータの軸回転を大きな回転力に変換する変換機構が必要となるが、本発明の好ましい形態の駆動装置によると、移動部が円弧状の経路上を移動することによって、対象物を直接に回転駆動することができる。
【0018】
また、本発明の駆動装置において、上記対象物が、所定の回動軸を中心として回動自在なものであり、
移動部が、直線経路上を移動するとともに、対象物に、回動軸を中心とする円弧に沿って接触することにより、直線移動の応力で対象物を回転駆動するものであることも好ましい。
【0019】
このような形態の駆動装置によると、対象物と移動部とを同一直線上に配置することができ、装置の小型化が図れるうえ、移動部の直線移動を対象物に回転駆動力として伝達させることができる。
【0020】
また、上記目的を達成する本発明のレンズ駆動装置は、レンズを光軸に沿う方向に駆動するレンズ駆動装置において、
レンズを保持するレンズ鏡胴と、
移動力を受けて、移動力の方向をレンズの光軸に沿う方向へと変換してレンズ鏡胴に伝達する変換機構と、
力が印加されて所定の経路上を移動する、変換機構と接触して変換機構に移動の応力を伝達し、変換機構を駆動する移動部と、
移動部を押して経路を所定の向きに移動させる付勢部と、
移動部に接続された、電圧の印加を受けて収縮して移動部を付勢部による移動の向きとは逆向きに移動させる収縮部と、
電圧を制御して収縮部の長さを調整する制御部とを備えたことを特徴とする。
【0021】
本発明のレンズ駆動装置によると、レンズを光軸に沿う方向に省電力に駆動することができる。
【0022】
尚、本発明にいうレンズ駆動装置については、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、本発明にいうレンズ駆動装置には、上記の基本形態のみではなく、前述した駆動装置の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
【0023】
また、上記目的を達成する本発明の撮影装置は、レンズを光軸に沿う方向に駆動して、レンズを通ってきた被写体光を結像させる撮影装置において、
レンズを保持するレンズ鏡胴と、
移動力を受けて、移動力の方向をレンズの光軸に沿う方向へと変換してレンズ鏡胴に伝達する変換機構と、
力が印加されて所定の経路上を移動する、変換機構と接触して変換機構に移動の応力を伝達し、変換機構を駆動する移動部と、
移動部を押して経路を所定の向きに移動させる付勢部と、
移動部に接続された、電圧の印加を受けて収縮して移動部を付勢部による移動の向きとは逆向きに移動させる収縮部と、
電圧を制御して収縮部の長さを調整する制御部と、
レンズを通ってきた被写体光を結像させる撮像部とを備えたことを特徴とする。
【0024】
本発明の撮影装置によると、携帯電話などといった小型機器にもオートフォーカス機能やズーム機能を搭載することができ、高画質な撮影画像を取得することができる。
【0025】
尚、本発明にいう撮影装置についても、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、本発明にいう撮影装置には、上記の基本形態のみではなく、前述した駆動装置の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、対象物を省電力で高精度に駆動することができる小型の駆動装置、レンズ駆動装置、および撮影装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態が適用されたデジタルカメラを前面斜め上から見た外観斜視図である。
【0029】
図1に示す本実施形態のデジタルカメラ100は、小型のレンズやCCDが内蔵された小型のデジタルカメラであり、光軸に沿う方向に撮影レンズを駆動させることによって、被写体に焦点を合わせるオートフォーカス機能が搭載されている。デジタルカメラ100の前面には、撮影レンズ112、光学式ファインダ対物窓102、および閃光発光部103が備えられている。さらに、このデジタルカメラ100の上面には、スライド式の電源スイッチ104およびレリーズスイッチ150が備えられている。
【0030】
また、ここでは図示しないが、デジタルカメラ100の背面には、画像表示部や、撮影モードスイッチなどが設けられている。
【0031】
図2は、図1に示すデジタルカメラ100の概略構成図である。
【0032】
図2に示すように、デジタルカメラ100は、撮影光学系110と、信号処理部120とで構成されている。デジタルカメラ100には、それらのほかにも、撮影した画像を表示するための画像表示部140、撮影した画像信号を記録しておくための外部記録媒体200、撮影のための各種処理をデジタルカメラ100に行なわせるレリーズスイッチ150や撮影モードスイッチ160などが設けられている。
【0033】
まず、図2を参照して、撮影光学系110の構成を説明する。
【0034】
このデジタルカメラ100では、被写体光が撮影レンズ112によってCCD111上に結像される。
【0035】
レンズ駆動部112aは、信号処理部120中のシステムコントローラ121からの指示によって電源120cから電圧の印加を受け、その印加電圧に応じて撮影レンズ112を光軸に沿う方向に駆動する。本実施形態においては、レンズ駆動部112aが撮影レンズ112を所定の駆動範囲内で移動させている間に、CCD111で繰り返し得られた画像信号のコントラストが信号処理部120のAF/AE演算部126で検出され、さらに、撮影レンズ112がそのコントラストのピークが得られるレンズ位置に調節されるTTLAF(Through The Lens Auto Focus)機能が実現される。このTTLAF機能によって、コントラストがピークになる被写体に自動的に焦点を合わせて撮影を行うことができる。
【0036】
撮影レンズ112を通過してきた被写体光はCCD111上で結像され、CCD111において、被写体像を表わす画像信号が生成される。CCD111は、本発明にいう撮像部の一例に相当する。
【0037】
撮像光学系110は、以上のように構成されている。
【0038】
続いて信号処理部120の構成を説明する。
【0039】
CCD111上に結像させた被写体像が画像信号としてアナログ処理(A/D)部120aに読み出され、このアナログ処理(A/D)部120aでアナログ信号がデジタル信号に変換されデジタル信号処理部120bへと供給される。デジタル信号処理部120bにはシステムコントローラ121が配備されており、システムコントローラ121からの指示によって、図2に示す各種要素で実行される処理が制御される。システムコントローラ121は、本発明にいう制御部の一例に相当する。システムコントローラ121、画像信号処理部122、画像表示制御部123、画像圧縮部124、メディアコントローラ125、AF/AE演算部126、キーコントローラ127、およびバッファメモリ128との間のデータの受け渡しはバス1200を介して行なわれ、そのバス1200を介してデータの受け渡しが行なわれるときのバッファとして内部メモリ129が働いている。この内部メモリ129に各部の処理プロセスの進行状況に応じて変数となるデータが随時書き込まれて、システムコントローラ121、および画像信号処理部122、画像表示制御部123、画像圧縮部124、メディアコントローラ125、AF/AE演算部126、キーコントローラ127の各部では、そのデータを参照することにより適切な処理が行なわれる。つまり、システムコントローラ121からの指示がバス1200を介して上記の各部に伝えられ、各部の処理プロセスが立ち上げられる。そして、その内部メモリ129のデータがプロセスの進行状況に応じて書き換えられ、さらにシステムコントローラ121側で参照されて上記の各部の動作が管理される。言い換えれば、電源が投入され、システムコントローラ121内のプログラムの手順にしたがって各部のプロセスが立ち上げられる。例えば、レリーズスイッチ150や撮影モードスイッチ160が操作されると、その操作されたという情報がキーコントローラ127を経由してシステムコントローラ121に伝えられ、その操作に応じた処理がシステムコントローラ121内のプログラムの手順にしたがって行われる。
【0040】
レリーズ操作が行われると、CCD111から読み出された画像データは、アナログ処理(A/D)部120aでアナログ信号からデジタル信号に変換され、このデジタル化された画像データがデジタル信号処理部120b内のバッファメモリ128にいったん蓄えられる。このデジタル化された画像データのRGB信号が画像信号処理部122でYC信号に変換され、さらに画像圧縮部124でJPEG圧縮と呼ばれる圧縮が行なわれて画像信号が画像ファイルとなってメディアコントローラ125を介して外部記録媒体200に記録される。この画像ファイルとして記録された画像データは、画像表示制御部123を通じて画像表示部140において再生される。この処理の際、AF/AE演算部126では、ピント調節のためにRGB信号から被写体距離ごとにコントラストを検出することが行なわれる。この検出結果に基づいて、撮影レンズ112内のフォーカスレンズによってピント調整が行われる。またAF/AE演算部126ではRGB信号から輝度信号が抽出され、そこから被写界輝度が検出される。
【0041】
デジタルカメラ100は、基本的には以上のように構成されている。
【0042】
ここで、本実施形態のデジタルカメラ100では、撮影レンズ112を光軸に沿う方向に移動させるレンズ駆動部112aに、消費電力が大きいモータ等ではなく、電圧の印加を受けて収縮する金属材料が用いられている。この金属材料は、近年、人工筋肉として利用されてきているものであり、室温では手で変形できる程度に柔らかく、加熱されると固くなって元の形状に戻る性質を有している。従来の形状記憶合金とほぼ同様の特性を有するが、電圧の印加によって通電し、通電の発熱によって変形させることができ、その変形量も大きいという利点がある。本実施形態のデジタルカメラ100では、電圧が印加されていない状態では伸びた形状を有し、電圧が印加されると、その電圧に応じた長さに縮むように形成された金属材料(以下では、金属系人工筋肉と称する)が適用される。また、本実施形態のデジタルカメラ100では、撮影光学系110を構成する各種要素がケース内にパッケージ化されることによって、デジタルカメラ100全体の小型化が図られている。以下では、撮影光学系110について詳しく説明する。
【0043】
図3は、撮影光学系110がパッケージ化された撮像ユニット300の外観斜視図である。
【0044】
撮像ユニット300は、外観上、前カバー310と後カバー320との間に、撮影レンズ112が保持されたレンズホルダ330が挟み込まれており、さらに、図2に示す電源120cと接続されて、レンズ駆動部112aを通電するための電線352aが延びている。
【0045】
図4は、図3に示す撮像ユニット300の分解斜視図である。
【0046】
この撮像ユニット300は、前カバー310と後カバー320とがビス311,312によって繋げられており、それら前カバー310と後カバー320によって囲まれる空間に、レンズ付勢バネ360、レンズホルダ330、カムリング340、および駆動ユニット350で構成されるレンズ駆動部112aと、レンズホルダ330に保持された撮影レンズ112が収容されている。また、後カバー40は、CCD111を保持する役割も兼ねている。
【0047】
レンズホルダ330は、撮影レンズ112を取り囲んで保持しており、レンズ付勢バネ360によって後方向(後カバー320に向けた方向)に付勢されている。また、レンズホルダ330の外周面には、カムリング340に設けられたカム溝と噛み合うカム突条が設けられている。レンズホルダ330は、本発明にいうレンズ鏡胴の一例にあたり、カムリング340は、本発明にいう変換機構の一例に相当する。
【0048】
駆動ユニット350には、図2に示す電源120cから印加された電圧を導く電線352aが設けられており、さらに、カムリング340に設けられた凹部340aに嵌め込まれる爪354bが備えられている。
【0049】
ここで、一旦、撮像ユニット300の説明を中断し、駆動ユニット350について詳しく説明する。
【0050】
図5は、駆動ユニット350の分解斜視図である。
【0051】
駆動ユニット350は、前カバー351と後カバー356とで囲まれる空間に、金属系人工筋肉352(後で詳しく説明する)、押さえ板353、移動体354、および付勢バネ355が収容されている。付勢バネ355は、本発明にいう付勢部の一例にあたり、移動体354は、本発明にいう移動部の一例に相当する。また、金属系人工筋肉352は、本発明にいう収縮部の一例にあたる。
【0052】
後カバー356には、円弧状に刻まれた溝356aと、前方に突き出たピン356bが設けられており、押さえ板353には、円弧状に穿たれた貫通孔(以下では、円弧孔と称する)354aと、円形に穿たれた貫通孔(以下では、円孔と称する)353bとが設けられており、移動体354には、図4にも示す爪354bと、前方に突き出たピン354aが設けられている。円弧状の溝356aは、本発明にいう「円弧状の経路」の一例に相当する。以下では、溝356aの、ピン356bから遠い側(図の左側)の端を溝356aの始点と称し、溝356aの、ピン356bと近い側(図の右側)の端を溝356aの終点と称する。
【0053】
図6は、後カバー356に付勢バネ355と移動体354とを取り付けた状態を示す図である。
【0054】
図6に示すように、まず、後カバー356の溝356aに付勢バネ355が嵌め込まれ、続いて、付勢バネ355の、溝356aの始点に近い側の端に移動体354が取り付けられる。その結果、付勢バネ355によって移動体354が付勢されて、移動体354が溝356aに沿って終点から始点に向かう矢印A方向に移動する。
【0055】
図6に示す状態からさらに、図5に示す各種要素が取り付けられる。
【0056】
続いて、押さえ板353の円弧孔354aに移動体354のピン354aが差し込まれ、押さえ板353の円孔353bに後カバー356のピン356bが差し込まれて、後カバー356上に押さえ板353が取り付けられ、さらに、押さえ板353上に、螺旋状に巻回された金属系人工筋肉352が取り付けられる。金属系人工筋肉352が螺旋状に巻回されることによって、金属系人工筋肉352の変位量が増加する。
【0057】
図7および図8は、押さえ板353上に金属系人工筋肉352を取り付けた状態を示す図である。
【0058】
図7および図8に示すように、押さえ板353の円弧孔354aから突き出た移動体354のピン354aと、押さえ板353の円孔353bから突き出た後カバー356のピン356bとに金属系人工筋肉352の両端それぞれが取り付けられる。この金属系人工筋肉352の両端からは、図2に示す電源120cから金属系人工筋肉352に電気を導く電線352aが延びている。
【0059】
金属系人工筋肉352に電圧が印加されていないときには、金属系人工筋肉352は手で変形できるほどに柔らかいため、付勢バネ355の付勢力によって伸ばされる。その結果、図7に示すように、移動体354が付勢バネ355によって矢印A方向に付勢され、移動体354の爪354bは溝356a(図6参照)の始点側に押し付けられる。
【0060】
また、図8に示すように、金属系人工筋肉352に電圧が印加されると、金属系人工筋肉352は硬化して印加電圧に応じた長さに縮む。このとき、金属系人工筋肉352は、付勢バネ355が移動体354を矢印A方向に付勢する力に逆らって、移動体354を、後カバー356のピン356bに向けて引っ張る。その結果、移動体354が溝356aの終点に向かう矢印B方向に移動される。
【0061】
以上のようにして、駆動ユニット350の爪354bが円弧状に駆動される。
【0062】
図4に戻り、撮像ユニット300全体の動きについて説明する。
【0063】
駆動ユニット350の爪354bは、図4に示すカムリング340の凹部340aに嵌め込まれる。駆動ユニット350に電圧が印加され、爪354bが、図6に示す溝356aに沿って円弧状に移動されると、その移動に伴ってカムリング340が回転される。カムリング340の回転力は、カムリング340のカム溝とレンズホルダ330のカム突条によって前後方向の力に変換される。変換された前後方向の力はレンズホルダ330に伝えられ、レンズホルダ330が前後方向に駆動される。
【0064】
オートフォーカス機能が実行されるときには、駆動ユニット350の印加電圧が所定量ずつ増加されて、爪354bの位置が各印加電圧に応じた複数の位置に調整される。爪354bの位置が移動されると、その爪354bの位置に応じた角度だけカムリング340が回転されて、レンズホルダ330の位置が光軸に沿う方向に複数段階に移動される。
【0065】
このように、本実施形態のデジタルカメラ100によると、レンズを省電力で複数の位置に移動することができ、小型のデジタルカメラ100でオートフォーカス機能を実現することができる。
【0066】
以上で、本発明の第1実施形態の説明を終了し、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第1実施形態と第2実施形態とでは、駆動ユニット350やカムリング340の構造が一部異なるが、それ以外はほぼ同様の構成を有するため、同じ要素については同じ符号を付して説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0067】
図9は、第2実施形態の撮像ユニットの分解斜視図である。
【0068】
この撮像ユニットは、図4に示す第1実施形態の撮像ユニット300とほぼ同様の構成を有しているが、駆動ユニット370およびカムリング380の形状が異なっている。
【0069】
まず、本実施形態の撮像ユニット300における駆動ユニット370について説明する。
【0070】
図10は、駆動ユニット370の分解斜視図である。
【0071】
駆動ユニット370は、第1実施形態の駆動ユニット350と同様に、前カバー371と後カバー376とで囲まれる空間に、金属系人工筋肉372、押さえ板373、移動体374、付勢バネ375が収容されている。しかし、後カバー376には、円弧状ではなく直線状の溝376aが刻まれており、移動体374は、溝376aに沿って直線上を移動する。この直線状の溝376aは、本発明にいう「直線経路」の一例に相当する。また、移動体374には、図5に示す爪354bに替えて、複数の歯374bが設けられている。
【0072】
図11は、駆動ユニット370の駆動状態を説明するための図である。
【0073】
本実施形態の駆動ユニット370においても、図7および図8に示す第1実施形態の駆動ユニット350と同様に、押さえ板373を介して、移動体374のピン374aと後カバー376のピン376bとが金属系人工筋肉372の両端それぞれが取り付けられる。
【0074】
金属系人工筋肉372に電圧が印加されていないときには、図11のパート(A)に示すように、金属系人工筋肉372は伸びた形状を有しており、移動体374は付勢バネ355によって、矢印C方向に向けて押し付けられている。
【0075】
金属系人工筋肉372に電圧が印加されると、付勢バネ355の付勢力に逆らって、金属系人工筋肉372が印加電圧に応じた長さに縮む。その結果、移動体354が付勢バネ355の付勢力とは逆の矢印D方向に移動する。
【0076】
以上のようにして、本実施形態の駆動ユニット370では、移動体374が直線経路上を移動する。
【0077】
図9に戻って説明する。
【0078】
図9に示すように、本実施形態のカムリング380の外周面には、図4に示すカムリング340の凹部340aに替えて、図11に示す移動体374の歯374bと噛み合う複数の歯380aが設けられている。
【0079】
駆動ユニット370に電圧が印加され、移動体354が溝376aに沿って直線移動されると、移動体354の歯374bがカムリング380の歯380aと噛み合って、移動体354がカムリング380の外周に沿って接触することによって、カムリング380が回転駆動される。カムリング340の回転力は、カムリング380のカム溝とレンズホルダ330のカム突条によって前後方向の力に変換され、レンズホルダ330が前後方向に駆動される。
【0080】
以上のように、移動体374を直線移動させて、その直線移動の応力によってカムリング380を回転駆動させてもよい。
【0081】
ここで、上記では、本発明の駆動装置をデジタルカメラに適用する例について説明したが、本発明の駆動装置は、対象物を駆動するものであれば、デジタルカメラ以外の分野に適用してもよい。
【0082】
また、上記では、本発明のレンズ駆動装置をデジタルカメラに適用する例について説明したが、本発明のレンズ駆動装置は、レンズを移動させるものであれば、例えば、携帯電話や、フィルムに被写体光を結像する銀塩カメラなどに適用してもよい。
【0083】
また、上記では、レンズホルダを駆動して、オートフォーカス機能を実現する例について説明したが、本発明のレンズ駆動装置および撮影装置は、例えば、ズーム機能を実現するものであってもよく、ズーム機能とオートフォーカス機能との両方を実現するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の一実施形態が適用されたデジタルカメラを前面斜め上から見た外観斜視図である。
【図2】図1に示すデジタルカメラ100の概略構成図である。
【図3】撮影光学系110がパッケージ化された撮像ユニット300の外観斜視図である。
【図4】図3に示す撮像ユニット300の分解斜視図である。
【図5】駆動ユニット350の分解斜視図である。
【図6】後カバー356に付勢バネ355と移動体354とを取り付けた状態を示す図である。
【図7】押さえ板353上に金属系人工筋肉352を取り付けた状態を示す図である。
【図8】押さえ板353上に金属系人工筋肉352を取り付けた状態を示す図である。
【図9】第2実施形態の撮像ユニットの分解斜視図である。
【図10】駆動ユニット370の分解斜視図である。
【図11】駆動ユニット370の駆動状態を説明するための図である。
【符号の説明】
【0085】
100 デジタルカメラ
110 撮影光学系
111 CCD
112 撮影レンズ
112a レンズ駆動部
120 信号処理部
120a A/D部
120b デジタル信号処理部
121 システムコントローラ
122 画像信号処理部
123 画像表示制御部
124 画像圧縮部
125 メディアコントローラ
126 AF/AE演算部
127 キーコントローラ
128 バッファメモリ
129 内部メモリ
1200 バス
140 画像表示部
150 レリーズスイッチ
160 撮影モードスイッチ
200 外部記録媒体
300 撮像ユニット
310 前カバー
311,312 ビス
320 後カバー
330 レンズホルダ
340 カムリング
350 駆動ユニット
352 金属系人工筋肉
352a 電線
353 押さえ板
354 移動体
354a ピン
354b 爪
355 付勢バネ
356a 溝
356b ピン
360 レンズ付勢バネ




 

 


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