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発明の名称 偏光板、その製造方法及びそれを用いた液晶表示装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−34022(P2007−34022A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−218919(P2005−218919)
出願日 平成17年7月28日(2005.7.28)
代理人 【識別番号】110000109
【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
発明者 川原 耕平
要約 課題
偏光特性に優れるとともに、偏光特性の経時変化がない又は軽減された偏光板を提供する。

解決手段
偏光層2の少なくとも片側に透明支持体1を有する偏光板であって、前記偏光層がアミロースを含有することを特徴とする偏光板である。
特許請求の範囲
【請求項1】
偏光層の少なくとも片側に透明支持体を有する偏光板であって、前記偏光層がアミロースを含有することを特徴とする偏光板。
【請求項2】
前記アミロースが、酵素合成アミロースである請求項1に記載の偏光板。
【請求項3】
前記透明支持体が、セルロースアシレートフィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の偏光板。
【請求項4】
少なくとも1枚の位相差フィルムをさらに有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏光板。
【請求項5】
アミロースを含有する塗布液を塗布して膜を形成する第1の工程と、前記アミロースを含有する膜の表面をラビングして及び/又は前記アミロースを含有する膜を延伸して、偏光子を形成する第2の工程、とを含むことを特徴とする偏光板の製造方法。
【請求項6】
前記塗布液が、ヨウ素又は二色性色素をさらに含有する請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の工程と第2の工程との間に、前記膜中にヨウ素又は二色性色素を含有させる工程を含む請求項5に記載の方法。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか1項に記載の方法により製造した偏光板。
【請求項9】
請求項1〜4及び請求項8のいずれか1項に記載の偏光板を有することを特徴とする液晶表示装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光特性に優れる偏光板、及びそれを用いたコントラストに優れる液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置では、その画像形成方式から、液晶セルの最表面を構成する一対の基板の少なくとも一方の外側に偏光子を配置することが必要不可欠であり、一般的には、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子にトリアセチルセルロースなどの透明保護フィルムを貼り合わせた偏光板が用いられている。
近年、画像表示装置に対する機能向上や輝度向上などといった要請に伴い、光学フィルムの特性を向上させたり、又は面内の均一性を高めることが重要になってきている。例えば、特許文献1には、所定の可視光透過率及び所定の偏光度P、及び所定の寸法変化率を有する偏光板が開示されている。
【0003】
ところで、光学フィルムの特性として、例えば異方性を持たせるためには、一軸方向に延伸し、一軸配向性を高めることが有力な手法であり、延伸する程に配向性は高まる傾向にある。しかし、延伸処理されて作製された偏光子を有する偏光板は、時間の経過に伴い配向性が低下するため、液晶セルのコントラストが損なわれるという問題があり、その改良が望まれていた。
【特許文献1】特開平6−59123
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明は、偏光特性に優れるとともに、偏光特性の熱・湿度や経時等による変化がない又は軽減された偏光板を提供することを課題とする。また、本発明は、液晶セルの高コントラストを実質的に損なうことなく適用できる偏光板を提供することを課題とする。さらに、本発明は、偏光板の偏光性能の変化に起因したコントラストの低下がない又は軽減された液晶表示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは前記課題を解決するため鋭意研究する中で、従来の偏光板における問題は、熱や湿度による偏光板の収縮、特に偏光層の収縮に基づくことを究明した。すなわち、水分の侵入防止等による耐久性の向上を目的として偏光フィルムには透明支持体が設けられが、光吸収異方性をもたせた延伸処理型の偏光フィルムは延伸処理が施されている結果、液晶表示装置等の製造工程中における熱や湿度で収縮する。特に99%以上等の高偏光度を達成した偏光フィルムでは、延伸程度が高く収縮の度合いも大きい。かかる偏光フィルムの収縮は、透明支持体や必要に応じて設けられる位相差フィルムの光弾性変化、さらには液晶セルの変形などに影響し、これが補償ズレ等となってセル周辺部等のコントラストや明るさの低下、着色の発生を誘発し、高コントラストの液晶セルでは特にコントラストを低下させて表示ムラを生じやすいことを究明した。この知見に基づいてさらに検討を重ね本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
(1) 偏光層の少なくとも片側に透明支持体を有する偏光板であって、前記偏光層がアミロースを含有することを特徴とする偏光板。
(2) 前記アミロースが、酵素合成アミロースである(1)の偏光板。
(3) 前記透明支持体が、セルロースアシレートフィルムであることを特徴とする(1)又は(2)の偏光板
(4) 少なくとも1枚の位相差フィルムをさらに有する(1)〜(3)のいずれかの偏光板。
(5) アミロースを含有する塗布液を塗布して膜を形成する第1の工程と、前記アミロースを含有する膜の表面をラビングして及び/又は前記アミロースを含有する膜を延伸して、偏光子を形成する第2の工程、とを含むことを特徴とする偏光板の製造方法。
なお、本発明において、「膜」は、支持体や仮支持体の表面に形成された「層」としての形態、及び独立した「フィルム」としての形態のいずれも含む意味で用いるものとする。また、本発明において、「偏光子」は、支持体上に形成された「偏光層」としての形態、及び独立した「偏光フィルム」としての形態のいずれも含む意味で用いるものとする。
(6) 前記塗布液が、ヨウ素又は二色性色素をさらに含有する(5)の方法。
(7) 前記第1の工程と第2の工程との間に、前記層中にヨウ素又は二色性色素を含有させる工程を含む(5)の方法。
(8) (5)〜(7)のいずれかの方法により製造した偏光板。
(9) (1)〜(4)及び(7)のいずれかの偏光板を有することを特徴とする液晶表示装置。
【発明の効果】
【0007】
本発明の偏光板は、熱・湿度や、経時等による寸法変化がない又は軽減されているので、その結果、偏光特性の変化がない又は軽減されている。従って、液晶表示装置に適用した場合に、偏光板に起因して発生する画像コントラストの低下やムラ等がない、又は視認されない程度に軽減されている。たとえ寸法変化したとしても、透明支持体等の光弾性変化や液晶セルの変形などに及ぼす影響が微小で、コントラストの低下等が視認限界以下であるものと考えられる。
【発明の実施の形態】
【0008】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、偏光層の少なくとも片側に透明支持体を有する偏光板であって、前記偏光層がアミロースを含有することを特徴とする偏光板に関する。図1〜3に、本発明の偏光板の例の概略断面図を示す。図中、同一の部材には同一の符号を付してある。図1に示す偏光板4aは、アミロースを含有する偏光層2と、その片側に透明支持体1とを有する。図2に示す偏光板4bは、偏光層2の両側に同一の透明支持体1をそれぞれ配置した構成である。また、図3に示す偏光板4cの様に、互いに異なる透明支持体1及び透明支持体3を有していてもよい。図1〜3中の透明支持体1及び3には、一般的にはポリマーフィルムが用いられる。透明支持体1及び3としては、偏光層2を熱、湿気、外力等から保護する保護機能も有しているのが好ましく、かかる観点からは、後述するセルロースアシレートフィルムを用いるのが好ましい。
【0009】
図4に、さらに位相差フィルム5を有する偏光板4dの概略段面図を示した。偏光板4dは、偏光層2の一方の表面に透明支持体1を配置し、且つ他方の表面に位相差フィルム5を配置した構成である。位相差フィルムを偏光層の表面に直接配置せずに、例えば、図5に示す偏光板4eの様に、透明支持体1の表面上に位相差フィルム5を配置してもよい。位相差フィルム5は、液晶セルの複屈折等を補償する機能を有するものであれば、その素材については特に限定されない。後述する様に、延伸ポリマーフィルムから形成してもよいし、また液晶組成物から形成してもよい。なお、図4に示す構成の様に、位相差フィルムを偏光層の表面に配置する場合は、位相差フィルムは、偏光層を熱、湿気、外力等から保護する保護機能も有しているのが好ましい。
【0010】
次に、本発明の偏光板の作製に用いられる種々の材料、及び製造方法等について詳細に説明する。
[偏光層]
本発明の偏光板が有する偏光層は、アミロースを含有する。本発明に用いるアミロースとしては、狭い分子量分布を有し、且つ分岐構造のない又は少ない主に直鎖構造からなるアミロースが好ましい。
前記アミロースは、酵素合成されたアミロースであるのが好ましく、中でも、W002/006507号公報に記載の方法で酵素合成されたアミロースを用いるのがより好ましい。より具体的には、ホスホリラーゼを用いた酵素合成法により、特に好ましくは前記GP法及び/又はSP−GP法により酵素合成されたアミロースを用いるのが好ましい。これらの合成法で得られる酵素合成アミロースは、上記所望の分子量及び狭い分子量分布を有し、その上、ほぼ完全に直鎖構造100%であることを特徴とする。前記酵素合成法、特にGP法及び/又はSP−GP法で使用される酵素(ホスホリラーゼ)は、特に制限されず、動物、植物、微生物中に広く分布し、かつアミロースを合成できる酵素であれば、その起源、調製法を問わず利用することができる。もちろん遺伝子組換技術により生産された酵素を利用することも可能である。より好ましくは、スクロースホスホリラーゼとして、Leuconostoc属細菌由来の酵素を用いることが好ましい。他方、グルカンホスホリラーゼとしては、植物起源のもの、中でも馬鈴薯や甘藷澱粉由来のものが、その植物組織内での存在量が多く、特に好適である。
【0011】
また本発明で用いるアミロースは、エステル化、エーテル化、酸化、グラフト化及び/又は架橋反応により化学修飾されたものであってもよい。化学修飾により、アミロースの経時安定性をさらに向上でき、加工性にも優れたものとなる。これらの化学修飾によってアミロースへ導入される置換基が疎水性の場合、得られる化学修飾体は、その置換度(DS)の増加に比例して強い疎水性を持つようになる。これによって、比較的低分子量(例えば、Mw100kD以上600kDa未満の低分子量)のアミロースであっても、吸収性や分解性を制御でき、低粘度で加工し易くすることができ、本発明に利用するのにより適するアミロースとなる。また、前記化学修飾により導入される置換基の増加に伴って熱可塑性も増大する。例えば、グラフト化反応によって、大きな置換基を導入した場合は、熱流動温度が大幅に低下する。そのため、通常のプラスチック成形機での成形加工が、化学修飾されていないものに比べてより容易になる。
【0012】
アミロースのエステル化物は、例えば、アミロースを各種溶媒又は無溶媒で、酸無水物、有機酸、酸塩化物、ケテン又は他のエステル化試薬に反応させることに得られる。かかる反応により、例えば、アミロースの酢酸エステル化、プロピオン酸エステルなどのアシル化エステルが得られる。
アミロースのエーテル化物は、例えば、通常の澱粉の修飾反応と同様にアミロースをハロゲン化アルキルや硫酸ジアルキルなどでアルカリの存在下でエーテル化を行なうことにより得られる。
【0013】
アミロースの酸化物は、一般的には、水溶液又は水懸濁液中での低温酸化により得るのが好ましい。また、アミロースの粉体に酸化剤を含浸し、加熱することによっても得ることができる。酸化に使用される好適な酸化剤には、次亜塩素酸ソーダ及び過酸化水素が含まれる。
アミロースのグラフト化物は、通常の澱粉のグラフト化反応と同様、アミロースに、例えば、鉄又はセリウムイオンの存在下で、アクリル酸やメタクリル酸などのビニルモノマーを付加するか、又は乳酸のような水酸基を持ったカルボン酸を重縮合で枝状に付加することで得られる。
アミロースの架橋化物は、通常の澱粉の架橋反応と同様、例えば、アミロースをホルマリン、エピクロロヒドリン、グルタルアルデヒド、各種ジグリシジルエーテル及びエステルを用いて架橋反応を行うことで得られる。
【0014】
前記偏光層の作製方法については、特に制限されず、種々の方法で製造することができる。例えば、透明支持体の表面にアミロースを含有する塗布液を塗工する方式により製造してもよいし、また、キャスティング法等の光学歪が発生し難い方式で偏光フィルムを形成し、該フィルムを透明支持体上に接着する方式により製造してもよい。特に、液晶表示装置のコントラストの観点からは、アミロースを含有する塗布液を塗工する方式が好ましい。
【0015】
以下、塗工方式を利用した偏光層の製造例について説明するが、本発明は以下の製造例によって製造されたものに限定されるものではない。
前記偏光層は、アミロースを含有する塗布液を表面に塗布し、所望により加熱下で乾燥することで形成することができる。透明支持体の表面に直接形成してもよいし、仮支持体上にアミロースを含有する膜を形成した後、該膜を剥離し、透明支持体の表面に接着して偏光層を形成してもよい。前記塗布液は親水性塗布液であることが好ましく、具体的には、溶媒として水を用いるか、又は溶媒として、水に70質量%以下の水混和性の有機溶媒を混合した溶媒を用いるのが好ましい。水混和性の有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール系;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系;ジメチルホルミアミド;などを挙げることができる。
【0016】
塗布液中には、アミロース以外の材料を添加してもよい。前記添加剤としては、後述するヨウ素及び二色性色素の他、界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤、特にフッ素系界面活性剤を添加すると、塗布膜の均質性が向上されるので好ましい。かかる界面活性剤は、例えば特開昭49−46733号公報、同51−32322号公報、同57−64228号公報、同64−536号公報、特開平2−141739号公報、同3−95550号公報、同4−248543号公報、同特開2003−270754、同特開平8−211526号公報等にその具体例が種々開示されている。
なお、前記塗布液中のアミロースの含有量については特に制限されないが、一般的には、1〜30質量%であるのが好ましく、1〜20質量%であるのがより好ましい。
【0017】
塗布液の塗布方法としては、スピンコーティング法、ディップコーティング法、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法、バーコーティング法及びE型塗布法を挙げることができる。特にE型塗布法が好ましい。
乾燥は、所望により加熱下で行ってもよい。加熱時の温度については特に制限はないが、一般的には、20℃〜150℃で行なうのが好ましい。
【0018】
偏光層に偏光機能を持たせるために、偏光層中に、ヨウ素又は二色性色素を含有させて、所定の方向に配向させる配向処理を施すのが好ましい。二色性色素としては、アゾ系色素、スチルベン系色素、ピラゾロン系色素、トリフェニルメタン系色素、キノリン系色素、オキサジン系色素、チアジン系色素あるいはアントラキノン系色素が用いられる。二色性色素は、水溶性であることが好ましく、親水性置換基(例、スルホ、アミノ、ヒドロキシル)を有することが好ましい。例えば、発明協会公開技法、公技番号2001−1745号、58頁(発行日2001年3月15日)に記載の化合物が挙げられる。ヨウ素又は二色性色素は、塗布液中にあらかじめ含有させてもよいし、アミロースからなるフィルムを形成した後、該フィルムをヨウ素又は二色性色素の溶液に浸漬等して、フィルム中に含浸させてもよい。
【0019】
偏光層中のヨウ素又は二色性色素の分子は、延伸処理、収縮処理及びラビング処理等の方法により配向させることができるが、これらに限定するものではない。また、配向処理は、透明支持体と貼り合わせる前後のいずれのタイミングで行うこともでき、特に限定するものではない。
例えば、前記塗布液中にあらかじめヨウ素又は二色性色素を含有させておき、該塗布液を塗布・乾燥して偏光層を形成してもよい。偏光機能が不十分等の所望の場合は、層の表面を所定の方向にラビング処理して、層中のヨウ素又は二色性色素の分子をラビング方向に配向させてもよい。かかる場合は、塗布液中のヨウ素又は二色性色素の濃度は、一般的には、0.01〜5質量%であるのが好ましく、0.1〜2質量%であるのがより好ましい。また、仮支持体上に、アミロースを含有する塗布液を塗布・乾燥して層を形成し、該層を仮支持体上から剥離してフィルムとして得た後、該フィルムをヨウ素又は二色性色素の溶液中に浸漬して、ヨウ素又は二色性色素をフィルム中に含浸させてもよい。仮支持体として鏡面仕上げした金属板等を用いると、高い表面平滑性のフィルムが得られるので好ましい。得られたフィルムが充分な偏光機能を有する場合は、そのまま透明支持体上に接着して、偏光板を作製することができる。一方、偏光機能が不十分等の所望の場合は、得られたフィルムを所定の方向に延伸、又はその表面を所定の方向にラビング処理して、ヨウ素又は二色性色素の分子を延伸方向に、又はラビング方向に配向させてもよい。
【0020】
前記延伸処理は、一般的に延伸フィルムの作製に利用されている装置等を用いて、通常の方法により行うことができる。延伸倍率についても特に制限はないが、熱や湿度による偏光板の収縮、特に偏光層の収縮を抑制するために、延伸倍率は、1.5〜6倍であるのが好ましく、1.5〜4倍であるのがより好ましく、1.5〜3倍であるのがさらに好ましい。
【0021】
前記ラビング処理は、LCDの液晶配向処理工程として広く採用されている処理方法を利用することができる。即ち、層又はフィルムの表面を、紙やガーゼ、フェルト、ゴムあるいはナイロン、ポリエステル繊維などを用いて一定方向に擦ることにより配向を得る方法を用いることができる。一般的には、長さ及び太さが均一な繊維を平均的に植毛した布などを用いて数回程度ラビングを行うことにより実施される。
【0022】
工業的に実施する場合は、搬送している長尺状の偏光膜フィルム(もしくは長尺状の透明支持体上に形成された偏光層)の表面を、回転するラビングロールを接触させることでラビング処理を行ってもよい。ラビングロールの真円度、円筒度、振れ(偏芯)はいずれも30μm以下であることが好ましい。ラビングロールへのフィルムのラップ角度は、0.1〜90°が好ましい。ただし、特開平8−160430号公報に記載されているように、360°以上巻き付けることで、安定なラビング処理を得ることもできる。フィルムの搬送速度は1〜100m/minが好ましい。ラビング角は0〜60°の範囲で適切なラビング角度を選択することが好ましい。液晶表示装置に使用する場合は、40〜50°が好ましく、45°が特に好ましい。
このようにして形成される前記偏光層の膜厚は1〜80μmが好ましく、1
〜30μmであるのが好ましい。
【0023】
前記偏光層(又は偏光フィルム)は、可視光透過率が35%以上であるのが好ましく、35〜48%であるのがより好ましく、また偏光度が0.990以上であるのが好ましく、0.995以上であるのがより好ましい。なお、偏光度Pは下記式により算出された値をいうものとする。
式: P= {(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2
ただし、式中、Tpは平行透過率であり、具体的には一対の偏光板の吸収軸を平行状態で合わせた場合の光線透過率であり、Tcは直交透過率であり、具体的には一対の偏光板の吸収軸を直交状態で合わせた場合の光線透過率である。
なお、前記式において、透過率(T)は、JISZ8701に基づいて、
T=K∫S(λ)y(λ)τ(λ)dλで定義される。
なお、K=100/∫S(λ)y(λ)dλ、
S(λ):色の表示に用いる標準の光の分光分布、
y(λ):XYZ系における等色関数、
τ(λ):分光透過率
である。
【0024】
[透明支持体]
本発明の偏光板は、前記偏光層の少なくとも片側表面上に透明支持体を有する。透明支持体はポリマーフィルムであるのが好ましい。その構成材料については特に制限されず、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性などに優れるものが好ましく用いられる。その代表例としては、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、セルロースアシレート系樹脂の如きポリマーなどがあげられる。なお透明支持体の位相差に特に制約がない場合には、一軸や二軸等で処理した延伸フィルムなどで形成することもできる。偏光特性の変動を軽減し、耐久性を良好なものとするためには、偏光層を保護する機能を有するポリマーフィルムを用いるのが好ましい。かかる観点より、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマーが好ましく、特に表面をアルカリなどでケン化処理したセルロースアシレートフィルムが好適である。なお、偏光層の両側に透明支持体を設ける場合、その表裏で同じポリマー材料からなる透明支持体を用いてもよく、異なるポリマー材料等からなる透明支持体を用いてもよい。
【0025】
透明支持体は、例えば、上記偏光フィルムにポリマー溶液を塗工して形成する方式や、キャスティング法等の光学歪が発生しにくい方式でフィルムを形成し、それを偏光フィルムに接着する方式などがあげられる。透明支持体の厚さは特に制限はないが、一般的には5〜500μmであるのが好ましく、10〜200μmであるのがより好ましい。
【0026】
透明支持体としてキャスティングフィルムなどを用いる場合には、例えば透明な接着剤ないし粘着剤等により偏光フィルムと接着してもよい。その接着剤等の種類については特に限定はないが、偏光フィルムや透明支持体の光学特性の変化防止の点より、硬化や乾燥の際に高温のプロセスを要しないものが好ましく、長時間の硬化処理や乾燥時間を要しないものが望ましい。
【0027】
偏光層を透明支持体に貼合して偏光板を作製する場合には、透明支持体と偏光層の接着性を向上させるために、所望により、透明支持体に表面処理を行ってもよい。表面処理としては、例えば、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、酸又はアルカリ処理を用いることができる。
ここでいうグロー放電処理とは、プラズマ励起性気体存在下でフィルム表面にプラズマ処理を施す処理である。グロー放電処理は、10-3〜20Torr(0.13〜2700Pa)の低圧ガス下でおこる低温プラズマのことも示すが大気圧下でのグロー放電処理でもよい。低圧下でのグロー放電処理は、米国特許第3,462,335号明細書、同3,761,299号明細書、同4,072,769号明細書及び英国特許第891,469号明細書に記載されている。前記プラズマ励起性気体とは前記のような条件においてプラズマ励起される気体をいい、例えば、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、窒素、二酸化炭素、テトラフルオロメタンのようなフロン類及びそれらの混合物などが挙げられる。これらについては、詳細が発明協会公開技報(公技番号 2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)にて30頁〜32頁に詳細に記載されている。尚、近年注目されている大気圧でのプラズマ処理は、例えば10〜1000kEv下で20〜500kGyの照射エネルギーが用いられ、より好ましくは30〜500kEv下で20〜300kGyの照射エネルギーが用いられる。
また、グロー放電処理の雰囲気に酸素、窒素、ヘリウムあるいはアルゴンのような種々のガスや水を導入しながら実施してもよい。グロー放電処理時の真空度は0.005〜20Torr(6.666〜2666Pa)が好ましく、より好ましくは0.02〜2Torr(2.666〜266Pa)である。また、グロー放電処理時の電圧は500〜5000Vの間が好ましく、より好ましくは500〜3000Vである。使用する放電周波数は、直流から数千MHz、より好ましくは50Hz〜20MHz、さらに好ましくは1KHz〜1MHzである。また、放電処理強度は、0.01KV・A・分/m2〜5KV・A・分/m2が好ましく、より好ましくは0.15KV・A・分/m2〜1KV・A・分/m2である。
【0028】
透明支持体の表面処理としては、紫外線照射処理も好ましく用いられる。紫外線照射法に使用される水銀灯は石英管からなる高圧水銀灯で、紫外線の波長が180nm〜380nmの間であるものが好ましい。紫外線照射の方法について、透明支持体の表面温度が150℃前後にまで上昇することが支持体性能上問題なければ、光源は主波長が365nmの高圧水銀灯ランプを使用することができる。また、低温処理が必要とされる場合には主波長が254nmの低圧水銀灯が好ましい。またオゾンレスタイプの高圧水銀ランプ、及び低圧水銀ランプを使用する事も可能である。処理光量に関しては処理光量が多いほど透明支持体と被接着層との接着力は向上するが、光量の増加に伴い支持体が着色し、また支持体が脆くなるという問題が発生する。従って、365nmを主波長とする高圧水銀ランプで、照射光量20〜10000(mJ/cm2)が好ましく、より好ましくは50〜2000(mJ/cm2)である。254nmを主波長とする低圧水銀ランプの場合には、照射光量100〜10000(mJ/cm2)が好ましく、より好ましくは300〜1500(mJ/cm2)である。
【0029】
さらに、透明支持体の表面処理としてはコロナ放電処理も好ましい。前記コロナ放電処理を行うコロナ放電処理装置は、Pillar社製ソリッドステートコロナ処理機、LEPEL型表面処理機、VETAPHON型処理機等を用いることができる。コロナ放電処理は、空気中、常圧で行なうことができる。処理時の放電周波数は、好ましくは5〜40kHz、より好ましくは10〜30kHzであり、波形は交流正弦波が好ましい。電極と誘電体ロールとのギャップクリアランスは0.1mm〜10mmが好ましく、より好ましくは1.0mm〜2.0mmである。放電は、放電帯域に設けられた誘電サポートローラーの上方で処理し、処理量は、好ましくは0.3〜0.4KV・A・分/m2、より好ましくは0.34〜0.38KV・A・分/m2である。
【0030】
次に前記表面処理の一種である火炎処理について説明する。前記火炎処理に用いられるガスは、天然ガス、液化プロパンガス、都市ガスのいずれでもかまわないが、空気との混合比が重要である。天然ガス/空気の好ましい混合比は容積比で1/6〜1/10、好ましくは1/7〜1/9である。また、液化プロパンガス/空気の場合は好ましくは1/14〜1/22、より好ましくは1/16〜1/19、都市ガス/空気の場合は好ましくは1/2〜1/8、好ましくは1/3〜1/7である。
また、火炎処理量は好ましくは1〜50Kcal/m2、より好ましくは3〜20Kcal/m2の範囲で行なう。
【0031】
次に、本発明の透明支持体の表面処理として好ましく用いられるアルカリケン化処理を具体的に説明する。透明支持体表面をアルカリ溶液に浸漬した後、酸性溶液で中和し、水洗して乾燥するサイクルで行われることが好ましい。
前記アルカリ溶液としては、水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム溶液が挙げられ、水酸化イオンの濃度は0.1mol/L〜4.0mol/Lであることが好ましく、0.5mol/L〜3.5mol/Lであることがさらに好ましい。前記アルカリ溶液の液温は、室温〜90℃の範囲が好ましく、40℃〜70℃がさらに好ましい。前記アルカリケン化処理はアルカリ溶液に浸漬した後、一般には水洗され、しかる後に酸性水溶液を通過させた後に、水洗して表面処理した透明支持体を得る。
【0032】
この際、酸性水溶液としては塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、蟻酸、クロロ酢酸、シュウ酸などの水溶液であり、その濃度は0.01mol/L〜3.0mol/Lであることが好ましく、0.05mol/L〜2.0mol/Lであることがさらに好ましい。アルカリケン化時間は、20〜600秒で実施されるがことが好ましく、さらには30〜300秒が好ましく、特には40〜210秒であることが好ましい。また酸性溶液による中和は、20〜600秒で実施されることが好ましく、より好ましくは30〜250秒、特には40〜180秒であるであることが好ましい。さらに中和後の水洗については、20〜400秒で実施されることが好ましく、より好ましくは30〜300秒、特には40〜210秒であるであることが好ましい。
【0033】
これらの方法で得られた固体の表面エネルギーは、「ぬれの基礎と応用」(リアライズ社 1989.12.10発行)に記載のように接触角法、湿潤熱法、及び吸着法により求めることができ、接触角法を用いることが好ましい。本発明の透明支持体表面の水の接触角(25℃/相対湿度60%)は、45°以下であることが好ましく、10〜45°であることがさらに好ましく、10〜40°が特に好ましく、10〜30°が最も好ましい。
【0034】
本発明の偏光板は、前記偏光層及び透明支持体のほかに、さらに防眩処理層、反射防止層、電磁波シールド層、帯電防止層、ハードコート層等の機能層を有していてもよく、透明支持体がこれらの機能層としての機能を有していてもよい。
【0035】
なお、本発明の偏光板には、前記偏光層及び/又は前記透明支持体に、例えばサリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などにより、紫外線吸収能をもたせることもできる。
【0036】
[位相差フィルム]
本発明の偏光板を液晶表示装置に用いる場合は、液晶セルの複屈折等を補償するための位相差フィルムを、本発明の偏光板に積層して組み込んでもよい。また、位相差等の光学特性を制御するため2種以上の位相差フィルムを積層することもでき、従って、本発明の偏光板は、1枚又は2枚以上の位相差フィルムを有していてもよい。
【0037】
位相差フィルムとしては、熱可塑性ポリマー等からなるフィルムを一軸や二軸(完全二軸を含む)、さらにはそれ以上の多軸で延伸処理したもの、熱可塑性ポリマーをプレス法で面内配向させたもの、三次元方向の屈折率を制御したもの、液晶ポリマーを垂直ないし水平方向に配向させたものや捩じれ配向させたものなどの適宜なフィルムを用いることができる。
【0038】
位相差フィルムの作製に用いられる熱可塑性樹脂としては特に制限されず、種々のポリマーを用いることができる。例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アモルファスポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アセテート系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂の如きポリマーなどがあげられるが、これらに限定するものでない。これらのポリマーからなるフィルムを形成した後、延伸処理を施して位相差フィルムを作製するのが好ましい。
【0039】
また、位相差フィルムに使用する他の高分子素材としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルビニルエーテル、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリアリルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、セルロース系重合体、又はこれらの二元系、三元系各種共重合体、グラフト共重合体、ブレンド物などが挙げられる。これら高分子素材は延伸等により配向物( 延伸フィルム)となる。
【0040】
また、位相差フィルムの作製に使用可能な液晶ポリマーとしては、例えば、液晶配向性を付与する共役性の直線状原子団(メソゲン) がポリマーの主鎖や側鎖に導入された主鎖型や側鎖型の各種のものなどが挙げられる。主鎖型の液晶ポリマーの具体例としては、屈曲性を付与するスペーサ部でメソゲン基を結合した構造の、例えばネマチック配向性のポリエステル系液晶性ポリマー、ディスコティックポリマーやコレステリックポリマーなどが挙げられる。側鎖型の液晶性ポリマーの具体例としては、ポリシロキサン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート又はポリマロネートを主鎖骨格とし、側鎖として共役性の原子団からなるスペーサ部を介してネマチック配向付与性のパラ置換環状化合物単位からなるメソゲン部を有するものなどが挙げられる。これら液晶ポリマーは、例えば、ガラス板上に形成したポリイミドやポリビニルアルコール等の薄膜の表面をラビング処理したもの、酸化ケイ素を斜方蒸着したものなどの配向処理面上に液晶性ポリマーの溶液を展開して熱処理することにより行われる。
【0041】
位相差フィルムを積層する際は、用途、例えば、組み込まれる液晶表示装置のモードに応じて、位相差フィルムの光軸と、偏光層の吸収軸との交差角が決定してもよく、例えば0〜180度の範囲に設定してよい。
【0042】
本発明の偏光板は、種々のモードの液晶表示装置に用いることができ、例えばSTNセル、TFTセル、TNセル、FLCセル、SHセル等を用いた液晶表示装置などの種々の液晶表示装置に好ましく用いることができる。また液晶表示装置以外の種々の用途に用いることもできる。
[液晶表示装置]
本発明の液晶表示装置は、本発明の偏光板を液晶セルの片側又は両側に配置したものである。本発明の液晶表示装置の種々の構成例の断面模式図を図6〜図8に示した。
図6に示す液晶表示装置は、液晶セル6の両側に、本発明の偏光板4をそれぞれ配置した構成である。偏光板4の詳細な構成は示していないが、例えば一対の透明支持体とそれに挟持される偏光層とを有する偏光板である。
また、図7に示す液晶表示装置は、位相差フィルム5を有する本発明の偏光板4’を、液晶セル6の両側に配置した構成である。なお、位相差フィルム5は、偏光板とは別個の単独の部材として液晶表示装置内に組み込まれていてもよい。
また、図8に示す液晶表示装置は、液晶セルの一方の側に、本発明の偏光板4を配置して、他方の側に、位相差フィルム5を2枚有する本発明の偏光板4”を配置した構成である。なお、上記と同様、図8中、1枚又は2枚の位相差フィルム5は、偏光板とは別個の単独の部材として液晶表示装置内に組み込まれていてもよい。
【0043】
図6〜8に示した例より明らかな如く、偏光板や位相差フィルムは適宜な組合せで必要な枚数を液晶セルの片側又は両側に用いることができる。また液晶セルとしても、例えば表示用と補償用を組合せたものなど、2枚以上を用いることもできる。なお、偏光層の吸収軸と位相差フィルムの光軸は、任意な交差角度、例えば0〜180度の範囲に設定してよい。
【実施例】
【0044】
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
なお、各例中、部及び%は質量基準である。
【0045】
[実施例1]
(透明保護フィルムの作製)
トリアセチルセルロースの塩化メチレン溶液を、鏡面加工したステンレス板の上に均一塗布し、50℃で5分間予備乾燥させた後ステンレス板より剥離し、150℃で10分間乾燥させて厚さ100μmの透明な保護フィルムを得た。そのフィルムを50℃の7%の水酸化カリウム水溶液に3分間浸潰した後に水洗し、次いで乾燥して、ケン化処理した透明保護フィルム1を得た。
(偏光フィルムの作製)
国際公表番号WO02/006507号の実施例1(第14頁19行〜28行)に記載の方法で合成した酵素合成アミロースの溶液(20%)を、鏡面加工したステンレス板の上に均一塗布し、60℃で10分間予備乾燥させた後、ステンレス板より剥離し、150℃で10分間乾燥させて厚さ30μmの透明なフィルム(厚さ30μm)を得た。この合成アミロースフィルムを0.3%のヨウ素水溶液中で染色した後、50℃で4分間乾燥させて偏光フィルム1を得た。
【0046】
偏光フィルム1を水中で2倍まで延伸し、次いで50℃で4分間乾燥させて偏光子を得た。次いで偏光子の両側に厚さ20μmのアクリル系粘着層を介して透明保護フィルム1をその光軸が偏光フィルムの吸収軸に対して平行となるように接着して偏光板を得た。
【0047】
[実施例2]
実施例1と同一の方法で偏光フィルム1及び透明保護フィルム1を作製した。偏光フィルム1を、レーヨン布でラビング処理を行い偏光子とした。次いで、偏光子の両側に厚さ20μmのアクリル系粘着層を介して透明保護フィルム1をその光軸が偏光フィルムの吸収軸に対して平行となるように接着して偏光板を得た。
【0048】
[実施例3]
実施例1と同一の方法で透明保護フィルム1を作製した。別途、0.3%のヨウ素水溶液に、実施例1と同一の方法で合成した酵素合成アミロースを溶解して、酵素合成アミロースの20%溶液を調製した。この溶液を、透明保護フィルム1に塗布し、次いで60℃で10分間乾燥し20μmの偏光層を形成した。偏光層をレーヨン布でラビング処理した後、20μmのアクリル系粘着層を介して透明保護フィルム1をその光軸が偏光フィルムの吸収軸に対して平行となるように接着して偏光板を得た。
【0049】
[比較例1]
実施例1と同一の方法で透明保護フィルム1を作製した。別途、0.3%のヨウ素水溶液に、ポリビニルアルコールを溶解して、ポリビニルアルコールの20%溶液を調製した。この溶液を、透明保護フィルム1に塗布し、次いで40℃で10分間乾燥して、20μmの偏光層を形成した。偏光層をレーヨン布でラビング処理した後、20μmのアクリル系粘着層を介して透明保護フィルム1をその光軸が偏光フィルムの吸収軸に対して平行となるように接着して偏光板を得た。
【0050】
[比較例2]
特開平6−59123号公報に記載の実施例1の方法(延伸処理を利用)で偏光板を作製した。
【0051】
[比較例3]
実施例1と同一の方法で作製した偏光フィルム1を、水中で2倍まで延伸し、次いで、50℃で4分間乾燥させて偏光フィルムを得て、そのまま偏光板として使用した。
【0052】
[評価試験]
実施例及び比較例で得た偏光板について下記の特性を調べた。
・収縮率
偏光板を吸収軸に沿って120mm×120mmの大きさに切り出し、80℃の乾燥機内に4時間投入後取りだして、加熱前後における寸法より次式に基づいて寸法変化率を算出した。
寸法変化率={(初期長さ−加熱後長さ)/初期長さ}×100
なお寸法変化率は、吸収軸と偏光軸の二方向について調べ、変化率の大きい方を収縮率とした。
・偏光度のバラツキ
偏光板を180mm×180mmの大きさで吸収軸に対し45度の角度で切り出してガラス板に接着したもの一対を80℃の乾燥機内に5時間投入後取りだし、17点×17点の等間隔で各点における平行透過率(Tp)、直交透過率(Tc)を分光光度計により380〜700nmの領域において10nm毎に測定し、それより上記した式に基づいて偏光度Pを算出し、統計評価してバラツキを調べた。
【0053】
【表1】


【0054】
本発明によれば、熱安定性に優れ、熱による寸法変化がない又は軽減された偏光板を提供することができる。その結果、使用時の熱等に起因した偏光の乱れがない又は軽減された偏光板を提供することができる。さらに、偏光フィルムの偏光特性を高度に維持する高偏光度の偏光板を提供することができ、これを用いることにより、コントラストに優れ、且つ視角特性にも優れた液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の偏光板の一例の断面概略図である。
【図2】本発明の偏光板の他の例の断面概略図である。
【図3】本発明の偏光板の他の例の断面概略図である。
【図4】本発明の偏光板の他の例の断面概略図である。
【図5】本発明の偏光板の他の例の断面概略図である。
【図6】本発明の液晶表示装置の一例の断面概略図である。
【図7】本発明の液晶表示装置の他の例の断面概略図である。
【図8】本発明の液晶表示装置の他の例の断面概略図である。
【符号の説明】
【0056】
1、3:透明支持体
2 :偏光層
4a〜4e、4〜4” :本発明の偏光板
5 :位相差フィルム
6 :液晶セル




 

 


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