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発明の名称 カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ並びに表示装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−25597(P2007−25597A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−211709(P2005−211709)
出願日 平成17年7月21日(2005.7.21)
代理人 【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
発明者 佐藤 守正 / 角 克人 / 田中 光利
要約 課題
光変調手段を傾斜させて描画を行う露光を行うカラーフィルタの製造方法において、露光速度を低下させることなく、感光層の被露光面上にジャギーの発生が抑制された所望の描画パターンを形成することにより、パターンを高精細に、特にブラック画像の線幅ばらつきを極めて少なく、かつ効率よく形成可能なカラーフィルタの製造方法を提供する。

解決手段
前記描素部により形成された描画画素で再現されることにより生じるジャギーのジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかが所定値以下となるよう、描画画素の配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定し、前記パターン情報に基づいて前記描素部を所定のタイミングで変調制御して行われることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
特許請求の範囲
【請求項1】
バインダー、重合性化合物、着色剤、及び光重合開始剤を含む感光性組成物からなり、基材の表面に位置する感光層に対し、
光照射手段、及び前記光照射手段からの光を受光し出射するn個(ただし、nは2以上の自然数)の2次元状に配列された描素部を有し、パターン情報に応じて前記描素部を制御可能な光変調手段を備えた露光ヘッドであって、該露光ヘッドの走査方向に対し、前記描素部の列方向が所定の傾斜角度をなすように配置された露光ヘッドを用い、該露光ヘッドを走査方向に相対的に移動させて露光を行うことを少なくとも含み、
該露光が、前記パターン情報に対応する描画パターンにおいて、前記描素部により形成された描画画素で再現されることにより生じるジャギーのジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかが所定値以下となるよう、
(a)隣接する前記描素部により形成される前記描画画素の配列ピッチ、
(b)複数の前記描画画素からなる二次元状の描画画素群の前記走査方向に対する傾斜角度、
(c)前記走査方向に対する前記描画画素の描画ピッチ、及び
(d)前記走査方向と略直交する方向に隣接して形成される前記描画画素の前記走査方向に対する描画位置の位相差、
の少なくともいずれかを設定し、前記パターン情報に基づいて前記描素部を所定のタイミングで変調制御して行われる露光工程と、
該露光工程により露光された感光層を現像する現像工程と
を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
【請求項2】
露光が、描画画素群回転手段、描画倍率変更手段、描画タイミング変更手段、移動速度変更手段、及び位相差変更手段の少なくともいずれかを備えた露光装置を用いて行われる請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項3】
描画画素群回転手段により、露光ヘッドの全体、及び光変調手段のいずれかを回転させ、傾斜角度(b)を変更する請求項1から2のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項4】
描画倍率変更手段により、感光層の被露光面上に形成される描画画素の描画倍率を変更し、配列ピッチ(a)、及び描画ピッチ(c)のいずれかを調整する請求項1から3のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項5】
描画タイミング変更手段により、描素部による感光層の被露光面上への描画タイミングを変更し、描画ピッチ(c)を調整する請求項1から4のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項6】
移動速度変更手段により、感光層の被露光面に対する露光ヘッドの相対移動速度を変更し、描画ピッチ(c)を調整する請求項1から5のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項7】
位相差変更手段により、隣接する描素部の変調制御のタイミングの位相差を変更し、位相差(d)を変更する請求項1から6のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項8】
走査方向と直交、又は略直交する方向の描画パターンにおいて生じるジャギーのジャギーピッチ及びジャギー振幅のいずれかが、所定値以下になるよう、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する請求項1から7のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項9】
描画パターンに応じて、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する請求項1から8のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項10】
描画パターンの走査方向に対する傾斜角度に応じて、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する請求項1から9のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項11】
配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の調整が、
前記描素部により前記感光層の被露光面上に形成される描画画素の中心点として規定される制御点の
(e)前記制御点の略走査方向に沿った制御点列のピッチ、
(f)前記制御点列の並び方向、
(g)前記制御点の前記走査方向に対するピッチ、及び
(h)前記走査方向と略直交する方向に隣接する前記制御点の前記走査方向に対する位相差、
の少なくともいずれかを、描画パターンのジャギーが低減されるように制御することにより行われる請求項1から10のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項12】
制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を求め、
該相関関係に基づいて前記(e)〜(h)のいずれかを設定、又は変更する請求項1から11のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項13】
ジャギーの形状が許容範囲内となる制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかの条件を、選択条件として規定する請求項1から12のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項14】
ジャギーの形状が許容範囲外となる制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかの条件を、禁止条件として規定する請求項1から13のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項15】
描画パターンの方向に対応して、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を求める請求項1から14のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項16】
所定の領域内の描画パターン毎に、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を求める請求項1から15のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項17】
光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である請求項1から16のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項18】
感光層が、感光性組成物を基材の表面に塗布し、乾燥することにより形成される請求項1から17のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項19】
感光層が、支持体上に感光性組成物からなる感光性転写層を有する感光性転写材料を用いて、該感光性転写層と基材とが当接するように該基材上に積層し、次いで、支持体を剥離することにより形成される請求項1から18のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項20】
感光性組成物が、少なくとも、黒色(K)に着色されている請求項1から19のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項21】
少なくとも、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の3原色に着色された感光性組成物を用いて、基材の表面に所定の配置で、R、G及びBの各色毎に、順次、感光層形成工程、露光工程、及び現像工程を繰り返してカラーフィルタを形成する請求項1から20のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項22】
赤色(R)着色に少なくとも顔料C.I.ピグメントレッド254を、緑色(G)着色に顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー139の少なくともいずれかの顔料を、並びに、青色(B)着色に少なくとも顔料C.I.ピグメントブルー15:6を用いる請求項1から21のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項23】
赤色(R)着色に顔料C.I.ピグメントレッド254及び顔料C.I.ピグメントレッド177の少なくともいずれかの顔料を、緑色(G)着色に顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー150の少なくともいずれかの顔料を、並びに、青色(B)着色に顔料C.I.ピグメントブルー15:6及び顔料C.I.ピグメントバイオレット23の少なくともいずれかの顔料を用いる請求項1から21のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
【請求項24】
請求項1から23のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法により製造されたことを特徴とするカラーフィルタ。
【請求項25】
請求項24に記載のカラーフィルタを用いたことを特徴とする表示装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末、携帯ゲーム機、ノートパソコン、テレビモニター等の液晶表示装置(LCD)用、PALC(プラズマアドレス液晶)、プラズマディスプレイなどに好適なカラーフィルタの製造方法、及び該製造方法により製造されたカラーフィルタ並びに該カラーフィルタを用いた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カラーフィルタは、液晶ディスプレイ(以下、「LCD」、「液晶表示装置」と称することもある)に不可欠な構成部品である。この液晶ディスプレイは非常にコンパクトであり、性能面でもこれまでのCRTディスプレイと同等以上であり、CRTディスプレイから置き換わりつつある。
液晶ディスプレイのカラー画素の形成は、カラーフィルタを通過した光がそのままカラーフィルタを構成する各画素の色に着色されて、それらの色の光が合成されてカラー画素を形成する。そして、現在はRGBの三色の画素でカラー画素を形成している。
【0003】
近年では、液晶ディスプレイ(LCD)の大画面化及び高精細化の技術開発が進み、その用途はノートパソコン用ディスプレイからデスクトップパソコン用モニター、更にはテレビモニター(以下、「TV」と称することもある)まで拡大されてきている。このような背景の下で、LCDにはコストダウンと表示特性向上が強く要求されるようになってきている。
このコストダウンの方向としては、単に材料のコストダウンにとどまらず、工程の簡素化が進行中であり、特に、露光のためのフォトマスクをなくすことが検討されている。
一方、表示特性向上の方向としては、1インチあたりの画素数を増やしていく高精細化などが検討されている。
特に、RGBの三色の各画素間を規定するように形成されるブラックマトリクスは、みかけの画素幅を規定しているため、該ブラックマトリクスの線幅のばらつきは、その周期性によって、モアレや、周期ムラなどの表示ムラとなりやすい。このため、ブラックマトリクスを形成するブラック画像の微細パターンを高精細に形成可能な方法が求められている。
【0004】
このようなカラーフィルタの形成方法としては、一般に、感光性組成物を露光、現像することにより微細パターンを形成する、フォトリソグラフィー法が知られている。
前記フォトリソグラフィー法を行う露光装置として、フォトマスクを用いることなく、半導体レーザ、ガスレーザ等のレーザ光を、画素パターン等のデジタルデータに基づいて、感光性組成物上に直接スキャンして、パターニングを行うレーザダイレクトイメージングシステム(以下、「LDI」と称することがある)による露光装置が研究されている(例えば、非特許文献1及び特許文献1参照)。
【0005】
従来より、光変調手段として、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等の空間光変調素子を利用し、パターン情報(画像データ)に応じて変調された光ビームで描画パターン(画像)を形成するように露光を行う露光装置が種々提案されている。
前記DMDは、制御信号に応じて反射面の角度を変化させる多数のマイクロミラーをシリコン等の半導体基板上に二次元状に配列したミラーデバイスであり、このDMDを備えた露光ヘッドを被露光面に沿った走査方向に相対移動させることで、所望の範囲に対する露光が行われる。
【0006】
一般に、DMDのマイクロミラーは、各行の並び方向と各列の並び方向とが直交するように配列されている。このようなDMDを、走査方向に対して傾斜させて配置することにより、走査線の間隔が密になり、解像度を上げることができる。
【0007】
例えば、特許文献2には、複数の光弁を備えたサブ領域(空間光変調素子:イメージ源)へと光を導く照明システムにおいて、前記サブ領域を走査線上への投影に対して傾斜させることにより、解像度を高められることが記載されている。
この方法によれば、走査方向と直交する方向の解像度を高めることができる。また、走査方向の解像度は、通常、走査速度と空間光変調素子の変調速度によって決定されるため、露光速度(走査速度)を遅くするか、若しくは、空間光変調素子の変調速度を速めることで解像度を高めることが可能である。
【0008】
ところで、形成される描画パターンの解像度を高めるために、前記特許文献1の方法のように、前記光照射手段(空間光変調素子)を傾斜させて描画を行うと、描画パターンによっては、無視できないジャギーが発生してしまうおそれがある。
例えば、走査方向又はそれと直交する方向に延在する直線状の描画パターンを形成する場合、前記空間光変調素子によって形成される各描画画素の位置と、描画パターンの所望の描画位置との間のずれがジャギーとして認められることがある。
すなわち、離散的な多数の画素の集合によって構成された描画パターンは、描素部に対応した離散的な描画画素により再現されるため、再現された画像の端部には、ギザギザ状のジャギーが発生したり、パターン情報に基づく描画パターンの線幅の精度が低下する等の不具合が発生したりするおそれがある。このような描画パターンで感光層を露光し、その後現像等を行うことにより画素パターン等を形成した場合、高精細な画素パターンが得られないという問題がある。
【0009】
よって、露光速度を低下させることなく、ジャギーが低減された所望の描画パターンを被露光面上に形成することにより、カラーフィルタの画素パターン(カラー画素、及びブラック画像)を高精細に、特にブラック画像の線幅ばらつきを極めて少なく、かつ効率よく形成可能なカラーフィルタの製造方法は未だ提供されておらず、更なる改良開発が望まれているのが現状である。
【0010】
【特許文献1】特開2004−1244号公報
【特許文献2】特表2001−500628号公報
【非特許文献1】石川明人"マスクレス露光による開発短縮と量産適用化"、「エレクロトニクス実装技術」、株式会社技術調査会、Vol.18、No.6、2002年、p.74〜79
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、前記光変調手段を傾斜させて露光を行うカラーフィルタの製造方法において、露光速度を低下させることなく、感光層の被露光面上にジャギーの発生が抑制された所望の描画パターンを形成することにより、カラーフィルタの画素パターン(カラー画素、及びブラック画像)を高精細に、特にブラック画像の線幅ばらつきを極めて少なく、かつ効率よく形成可能なカラーフィルタの製造方法、及び該カラーフィルタの製造方法により製造され、表示特性に優れ、携帯端末、携帯ゲーム機、ノートパソコン、テレビモニター等の液晶表示装置(LCD)用、PALC(プラズマアドレス液晶)、プラズマディスプレイなどに好適に用いられるカラーフィルタ、並びに該カラーフィルタを用いた表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> バインダー、重合性化合物、着色剤、及び光重合開始剤を含む感光性組成物からなり、基材の表面に位置する感光層に対し、
光照射手段、及び前記光照射手段からの光を受光し出射するn個(ただし、nは2以上の自然数)の2次元状に配列された描素部を有し、パターン情報に応じて前記描素部を制御可能な光変調手段を備えた露光ヘッドであって、該露光ヘッドの走査方向に対し、前記描素部の列方向が所定の傾斜角度をなすように配置された露光ヘッドを用い、該露光ヘッドを走査方向に相対的に移動させて露光を行うことを少なくとも含み、
該露光が、前記パターン情報に対応する描画パターンにおいて、前記描素部により形成された描画画素で再現されることにより生じるジャギーのジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかが所定値以下となるよう、
(a)隣接する前記描素部により形成される前記描画画素の配列ピッチ、
(b)複数の前記描画画素からなる二次元状の描画画素群の前記走査方向に対する傾斜角度、
(c)前記走査方向に対する前記描画画素の描画ピッチ、及び
(d)前記走査方向と略直交する方向に隣接して形成される前記描画画素の前記走査方向に対する描画位置の位相差、
の少なくともいずれかを設定し、前記パターン情報に基づいて前記描素部を所定のタイミングで変調制御して行われる露光工程と、
該露光工程により露光された感光層を現像する現像工程と
を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。該<1>に記載のカラーフィルタの製造方法においては、前記感光層に対し、光変調手段を備えた露光ヘッドを前記感光層の被露光面上に沿った所定の走査方向へ相対移動して、前記パターン情報に基づいて露光が行われ、該露光が、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかが所定値以下となるよう、(a)配列ピッチ、(b)傾斜角度、(c)描画ピッチ、及び(d)位相差の少なくともいずれかを設定し、前記パターン情報にしたがって前記各描素部を所定のタイミングで変調制御して行われるため、単位面積当たりの描画画素数を増加させる等の手段を講じることなく、また、露光速度(描画速度)を低下させることなく、最適な描画条件を設定し、ジャギーの発生を抑制した描画パターン(画像)を描画することができる。この結果、前記感光層への露光が高精細に行われ、その後、前記感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
<2> 光変調手段が、空間光変調素子である前記<1>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<3> 空間光変調素子が、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である前記<1>から<2>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
【0013】
<4> 露光が、描画画素群回転手段、描画倍率変更手段、描画タイミング変更手段、移動速度変更手段、及び位相差変更手段の少なくともいずれかを備えた露光装置を用いて行われる前記<1>から<3>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<5> 描画画素群回転手段により、露光ヘッドの全体、及び光変調手段のいずれかを回転させ、傾斜角度(b)を変更する前記<1>から<4>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<6> 描画倍率変更手段により、感光層の被露光面上に形成される描画画素の描画倍率を変更し、配列ピッチ(a)、及び描画ピッチ(c)のいずれかを調整する前記<1>から<4>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<7> 描画タイミング変更手段により、描素部による感光層の被露光面上への描画タイミングを変更し、描画ピッチ(c)を調整する前記<1>から<4>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<8> 移動速度変更手段により、感光層の被露光面に対する露光ヘッドの相対移動速度を変更し、描画ピッチ(c)を調整する前記<1>から<4>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<9> 位相差変更手段により、隣接する描素部の変調制御のタイミングの位相差を変更し、位相差(d)を変更する前記<1>から<4>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
【0014】
<10> ジャギーピッチ及びジャギー振幅の所定値が、感光層の被露光面に形成される描画画素のドット径である前記<1>から<9>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<11> 複数の描素部からなる描画画素群を複数有し、前記各描素部群において、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを個別に設定する前記<1>から<10>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<12> 複数の描素部からなる描画画素群を複数有し、前記各描素部群で生じるジャギーピッチ及びジャギー振幅のいずれかの平均値が所定値以下となるよう、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する前記<1>から<10>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<13> 走査方向と直交、又は略直交する方向の描画パターンにおいて生じるジャギーのジャギーピッチ及びジャギー振幅のいずれかが、所定値以下になるよう、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する前記<1>から<12>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<14> 描画パターンに応じて、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する前記<1>から<13>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<15> 描画パターンの走査方向に対する傾斜角度に応じて、配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の少なくともいずれかを設定する前記<1>から<14>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
【0015】
<16> 配列ピッチ(a)、傾斜角度(b)、描画ピッチ(c)、及び位相差(d)の調整が、
前記描素部により前記感光層の被露光面上に形成される描画画素の中心点として規定される制御点の
(e)前記制御点の略走査方向に沿った制御点列のピッチ、
(f)前記制御点列の並び方向、
(g)前記制御点の前記走査方向に対するピッチ、及び
(h)前記走査方向と略直交する方向に隣接する前記制御点の前記走査方向に対する位相差、
の少なくともいずれかを、描画パターンのジャギーが低減されるように制御することにより行われる前記<1>から<15>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<17> 制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を求め、
該相関関係に基づいて前記(e)〜(h)のいずれかを設定、又は変更する前記<1>から<16>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<18> ジャギーの形状が許容範囲内となる制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかの条件を、選択条件として規定する前記<1>から<17>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
<19> ジャギーの形状が許容範囲外となる制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかの条件を、禁止条件として規定する前記<1>から<18>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<20> 描画パターンの方向に対応して、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を求める前記<1>から<19>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<21> 描画パターンの方向が、前記描画パターンの所定の領域内に含まれる前記描画パターンの代表的な方向である前記<1>から<20>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<22> 描画パターンの代表的な方向が、描画パターンの所定の領域内に含まれ、走査方向と直交又は略直交する方向である前記<1>から<21>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<23> 所定の領域内の描画パターン毎に、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を求める前記<1>から<22>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<24> 所定の領域内の描画パターン毎に、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかを設定、又は変更する前記<1>から<23>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
【0016】
<25> 制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を、
制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかから求めた計算値に基づいて求める前記<16>から<24>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<26> あらかじめ設定した制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)による描画パターンから、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を計測して求める前記<16>から<25>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
【0017】
<27> 光照射手段が、半導体レーザ素子から発せられたレーザ光を出射する前記<1>から<26>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<28> 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である前記<1>から<27>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
【0018】
<29> 感光層が、感光性組成物を基材の表面に塗布し、乾燥することにより形成される前記<1>から<28>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<30> 感光層が、支持体上に感光性組成物からなる感光性転写層を有する感光性転写材料を用いて、該感光性転写層と基材とが当接するように該基材上に積層し、次いで、支持体を剥離することにより形成される前記<1>から<29>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<31> 感光性組成物が、少なくとも、黒色(K)に着色されている前記<1>から<30>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<32> 少なくとも、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の3原色に着色された感光性組成物を用いて、基材の表面に所定の配置で、R、G及びBの各色毎に、順次、感光層形成工程、露光工程、及び現像工程を繰り返してカラーフィルタを形成する前記<1>から<31>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<33> 赤色(R)着色に少なくとも顔料C.I.ピグメントレッド254を、緑色(G)着色に顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー139の少なくともいずれかの顔料を、並びに、青色(B)着色に少なくとも顔料C.I.ピグメントブルー15:6を用いる前記<1>から<32>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
<34> 赤色(R)着色に顔料C.I.ピグメントレッド254及び顔料C.I.ピグメントレッド177の少なくともいずれかの顔料を、緑色(G)着色に顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー150の少なくともいずれかの顔料を、並びに、青色(B)着色に顔料C.I.ピグメントブルー15:6及び顔料C.I.ピグメントバイオレット23の少なくともいずれかの顔料を用いる前記<1>から<32>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
【0019】
<35> 前記<1>から<34>のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法により製造されたことを特徴とするカラーフィルタである。
<36> 前記<35>に記載のカラーフィルタを用いたことを特徴とする表示装置である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、従来における問題を解決することができ、前記光変調手段を傾斜させて露光を行うカラーフィルタの製造方法において、露光速度を低下させることなく、感光層の被露光面上にジャギーの発生が抑制された所望の描画パターンを形成することにより、カラーフィルタのパターン(カラー画素、及びブラック画像)を高精細に、特にブラック画像の線幅ばらつきを極めて少なく、かつ効率よく形成可能なカラーフィルタの製造方法、及び該カラーフィルタの製造方法により製造され、表示特性に優れ、携帯端末、携帯ゲーム機、ノートパソコン、テレビモニター等の液晶表示装置(LCD)用、PALC(プラズマアドレス液晶)、プラズマディスプレイなどに好適に用いられるカラーフィルタ、並びに該カラーフィルタを用いた表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(カラーフィルタの製造方法)
本発明のカラーフィルタの製造方法は、露光工程と、現像工程とを少なくとも含んでなり、更に必要に応じて適宜選択されたその他の工程を含んでなる。
本発明のカラーフィルタは、本発明の前記カラーフィルタの製造方法により製造される。
本発明の表示装置は、本発明の前記カラーフィルタを用いてなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
以下、本発明のカラーフィルタの製造方法の説明を通じて、本発明のカラーフィルタ及び表示装置の詳細についても明らかにする。
【0022】
前記感光層は、バインダー、重合性化合物、着色剤、及び光重合開始剤を含む前記感光性組成物からなり、基材の表面に位置する限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バインダー、重合性化合物、着色剤、及び光重合開始剤を含む感光性組成物を用いて基材の表面に形成されてなる。更に、必要に応じて適宜選択されたその他の層が形成される。
【0023】
前記感光層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塗布により形成する方法、シート状の前記感光層を加圧及び加熱の少なくともいずれかによりラミネートすることにより形成する方法、それらの併用などが挙げられ、以下に示す第1の態様の感光層形成方法及び第2の態様の感光層形成方法が好適に挙げられる。
【0024】
第1の態様の感光層形成方法としては、前記感光性組成物を基材の表面に塗布し、乾燥することにより、基材の表面に、少なくとも、感光層を形成し、更に、適宜選択されたその他の層を形成する方法が挙げられる。
【0025】
第2の態様の感光層形成方法としては、前記支持体上に感光性組成物からなる感光性転写層(以下、単に「感光層」と表すことがある)を有する感光性転写材料を用いて、該感光性転写層(感光層)と前記基材とが当接するように、前記感光性転写層(感光層)を基材の表面に加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において積層することにより、基材の表面に少なくとも感光層を形成し、更に、適宜選択されたその他の層を形成する方法が挙げられる。
【0026】
第1の態様の感光層形成方法において、前記感光性組成物の塗布及び乾燥の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記基材の表面に、前記感光性組成物を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて感光性組成物溶液を調製し、該溶液を直接塗布し、乾燥させることにより積層する方法が挙げられる。
【0027】
前記感光性組成物溶液の溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0028】
前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコーター、スリットスピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーターなどを用いて、前記基材に直接塗布する方法が挙げられる。本発明においては、液が吐出する部分にスリット状の穴を有するスリット状ノズルを用いた塗布装置(スリットコータ)によって行うことが好ましい。具体的には、特開2004−89851号公報、特開2004−17043号公報、特開2003−170098号公報、特開2003−164787号公報、特開2003−10767号公報、特開2002−79163号公報、特開2001−310147号公報等に記載のスリット状ノズル、及びスリットコーターが好適に用いられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
【0029】
前記感光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.5〜10μmが好ましく、0.75〜6μmがより好ましく、1〜3μmが特に好ましい。
【0030】
第1の態様の感光層形成方法において形成されるその他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸素遮断層、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層などが挙げられる。
前記その他の層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記感光層上に塗布する方法、シート状に形成されたその他の層を積層する方法などが挙げられる。
【0031】
前記第2の態様の感光層形成方法において、基材の表面に感光層、及び必要に応じて適宜選択されるその他の層を形成する方法としては、前記基材の表面に、支持体と該支持体上に感光性組成物が積層されてなる感光層と、必要に応じて適宜選択されるその他の層とを有する前記感光性転写材料(感光性フィルム)を、加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら積層する方法が挙げられ、具体的には、前記支持体上に前記感光性組成物が積層されてなる感光層を有する前記感光性転写材料を用い、前記感光層が基材の表面側となるように積層し、次いで、前記支持体を前記感光層上から剥離する方法が好適に挙げられる。
前記支持体を剥離することにより、前記支持体による光の散乱や屈折の等影響で前記感光層上に結像させる像にボケ像が生じることが防止され、所定のパターンが高解像度で得られる。
なお、前記感光性転写材料が、後述する保護フィルムを有する場合には、該保護フィルムを剥離し、前記基材に前記感光層が重なるようにして積層する。
【0032】
前記加熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、70〜130℃が好ましく、80〜110℃がより好ましい。
前記加圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.01〜1.0MPaが好ましく、0.05〜1.0MPaがより好ましい。
【0033】
前記加熱及び加圧の少なくともいずれかを行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒートプレス、ヒートロールラミネーター(例えば、(株)日立インダストリイズ社、LamicII型)、真空ラミネーター(例えば、名機製作所製、MVLP500)などが好適に挙げられる。
【0034】
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光層を剥離可能であり、かつ光の透過性が良好であるのが好ましく、更に表面の平滑性が良好であるのがより好ましい。
【0035】
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4〜300μmが好ましく、5〜175μmがより好ましく、10〜100μmが特に好ましい。
【0036】
前記支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、長尺状が好ましい。前記長尺状の支持体の長さとしては、特に制限はなく、例えば、10m〜20000mの長さのものが挙げられる。
【0037】
前記支持体は、合成樹脂製であり、かつ透明であるものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、セルロース系フィルム、ナイロンフィルム等の各種のプラスチックフィルムが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前記支持体としては、例えば、特開平4−208940号公報、特開平5−80503号公報、特開平5−173320号公報、特開平5−72724号公報などに記載の支持体を用いることもできる。
【0038】
前記感光性転写材料における感光層の形成は、前記基材への前記感光性組成物溶液の塗布及び乾燥(前記第1の態様の感光層形成方法)と同様な方法で行うことができる。
【0039】
前記保護フィルムは、前記感光層の汚れや損傷を防止し、保護する機能を有するフィルムである。
前記保護フィルムの厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜50μmがより好ましく、10〜40μmが特に好ましい。
【0040】
前記保護フィルムの前記感光性転写材料において設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、前記感光層上に設けられる。
【0041】
前記保護フィルムを用いる場合、前記感光層及び前記支持体の接着力Aと、前記感光層及び保護フィルムの接着力Bとの関係としては、接着力A>接着力Bであることが好適である。
【0042】
前記支持体と前記保護フィルムとの静摩擦係数としては、0.3〜1.4が好ましく、0.5〜1.2がより好ましい。
前記静摩擦係数が、0.3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがあり、1.4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となることがある。
【0043】
前記保護フィルムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体に使用されるもの、シリコーン紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、ポリオレフィン又はポリテトラフルオロエチレンシート、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが特に好ましいものとして挙げられる。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、特開2005−70767号公報の段落番号0151に記載の組合せや、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレート等の組合せが挙げられる。
【0044】
前記保護フィルムとしては、上述の接着力の関係を満たすために、前記保護フィルムと前記感光層との接着性を調製するために表面処理することが好ましく、例えば、該表面処理の方法としては、特開2005−70767号公報の段落番号0151に記載の方法等が挙げられる。
【0045】
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂層、及び中間層などが挙げられる。
【0046】
−熱可塑性樹脂層−
前記熱可塑性樹脂層(以下、「クッション層」と称することもある)は、アルカリ現像を可能とし、また、転写時にはみ出した該熱可塑性樹脂層により被転写体が汚染されるのを防止可能とする観点からアルカリ可溶性であることが好ましく、前記感光性転写材料を被転写体上に転写させる際、該被転写体上に存在する凹凸に起因して発生する転写不良を効果的に防止するクッション材としての機能を有していることが好ましく、該感光性転写材料を前記被転写体上に加熱密着させた際に該被転写体上に存在する凹凸に応じて変形可能であるのがより好ましい。
【0047】
前記熱可塑性樹脂層に用いる材料としては、例えば、特開平5−72724号公報に記載されている有機高分子物質が好ましく、ヴイカーVicat法(具体的には、アメリカ材料試験法エーエステーエムデーASTMD1235によるポリマー軟化点測定法)による軟化点が約80℃以下の有機高分子物質より選択されることが特に好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル又はそのケン化物の様なエチレン共重合体、エチレンとアクリル酸エステル又はそのケン化物、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニル又はそのケン化物の様な塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル又はそのケン化物の様なスチレン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル又はそのケン化物の様なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共重合体ナイロン、共重合ナイロン、N−アルコキシメチル化ナイロン、N−ジメチルアミノ化ナイロンの様なポリアミド樹脂等の有機高分子などが挙げられる。
前記熱可塑性樹脂層の乾燥厚さは、2〜30μmが好ましく、5〜20μmがより好ましく、7〜16μmが特に好ましい。
【0048】
−中間層−
前記中間層は、前記感光層上に設けられ、前記感光性転写材料が前記熱可塑性樹脂層を有する場合には該感光層と該熱可塑性樹脂層との間に設けられる。該感光層と該熱可塑性樹脂層との形成においては有機溶剤を用いるため、該中間層がその間に位置すると、両層が互いに混ざり合うのを防止することができる。
【0049】
前記中間層としては、水又はアルカリ水溶液に分散乃至溶解するものが好ましい。
前記中間層の材料としては、公知のものを使用することができ、例えば、特開昭46−2121号公報及び特公昭56−40824号公報に記載のポリビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキシアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド類、水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種澱粉及びその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、マレイネート樹脂、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも親水性高分子を使用するのが好ましく、該親水性高分子の中でも、少なくともポリビニルアルコールを使用するのが好ましく、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの併用が特に好ましい。
【0050】
前記ポリビニルアルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、その鹸化率は80%以上が好ましい。
前記ポリビニルピロリドンを使用する場合、その含有量としては、該中間層の固形分に対し、1〜75体積%が好ましく、1〜60体積%がより好ましく、10〜50体積%が特に好ましい。
前記含有量が、1体積%未満であると、前記感光層との十分な密着性が得られないことがあり、一方、75体積%を超えると、酸素遮断能が低下することがあり、好ましくない。
【0051】
前記中間層は、酸素透過率が小さいことが好ましい。前記中間層の酸素透過率が大きく酸素遮断能が低い場合には、前記感光層に対する露光時における光量をアップする必要を生じたり、露光時間を長くする必要が生ずることがあり、解像度も低下してしまうことがある。
【0052】
前記中間層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜5μm程度であるのが好ましく、0.5〜2μmがより好ましい。
前記厚みが、0.1μm未満であると、酸素透過性が高過ぎてしまうことがあり、5μmを超えると、現像時や中間層除去時に長時間を要し、好ましくない。
【0053】
前記感光性転写材料の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体上に、仮支持体上に、熱可塑性樹脂層と、中間層と、感光層とを、この順に有してなる形態などが挙げられる。なお、前記感光層は、単層であってもよいし、複数層であってもよい。
【0054】
前記感光性転写材料は、例えば、円筒状の巻芯に巻き取って、長尺状でロール状に巻かれて保管されるのが好ましい。前記長尺状の感光性転写材料の長さとしては、特に制限はなく、例えば、10m〜20、000mの範囲から適宜選択することができる。また、ユーザーが使いやすいようにスリット加工し、100m〜1、000mの範囲の長尺体をロール状にしてもよい。なお、この場合には、前記支持体が一番外側になるように巻き取られるのが好ましい。また、前記ロール状の感光性転写材料シート状にスリットしてもよい。保管の際、端面の保護、エッジフュージョンを防止する観点から、端面にはセパレーター(特に防湿性のもの、乾燥剤入りのもの)を設置するのが好ましく、また梱包も透湿性の低い素材を用いるのが好ましい。
【0055】
前記感光性転写材料は、カラーフィルタや柱材、リブ材、スペーサー、隔壁などのディスプレイ用部材などのパターン形成用として広く用いることができ、これらの中でも、本発明のカラーフィルタの製造方法に好適に用いることができる。
【0056】
なお、前記第2の態様の感光層形成方法により形成された感光層を有する積層体への露光方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記感光層が支持体上にクッション層を介して存在するフィルム状の感光性転写材料を積層した場合は、前記支持体、必要に応じてクッション層も剥離した後、前記中間層(酸素遮断層)を介して前記感光層を露光することが好ましい。
【0057】
<感光層>
前記感光層形成工程で形成される感光層(カラーレジスト層)としては、少なくともバインダー、着色剤、重合性化合物、及び光重合開始剤を含み、更に必要に応じて適宜選択されるその他の成分を含む感光性組成物を用いて形成されてなる。
【0058】
<<バインダー>>
前記バインダーとしては、例えば、アルカリ性水溶液に対して膨潤性であるのが好ましく、アルカリ性水溶液に対して可溶性であるのがより好ましい。
アルカリ性水溶液に対して膨潤性又は溶解性を示すバインダーとしては、例えば、酸性基を有するものが好適に挙げられる。
【0059】
前記酸性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などが挙げられ、これらの中でもカルボキシル基が好ましい。
カルボキシル基を有するバインダーとしては、例えば、カルボキシル基を有するビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリアミド酸樹脂、変性エポキシ樹脂などが挙げられ、これらの中でも、塗布溶媒への溶解性、アルカリ現像液への溶解性、合成適性、膜物性の調製の容易さ等の観点からカルボキシル基を有するビニル共重合体が好ましい。
【0060】
前記カルボキシル基を有するビニル共重合体は、少なくとも(1)カルボキシル基を有するビニルモノマー、及び(2)これらと共重合可能なモノマーとの共重合により得ることができる。
【0061】
前記カルボキシル基を有するビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマー、水酸基を有する単量体(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等)と環状無水物(例えば、無水マレイン酸や無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物)との付加反応物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、共重合性やコスト、溶解性などの観点から(メタ)アクリル酸が特に好ましい。
また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の無水物を有するモノマーを用いてもよい。
【0062】
前記その他の共重合可能なモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル類、ビニルアルコールのエステル類、スチレン類、(メタ)アクリロニトリル、ビニル基が置換した複素環式基(例えば、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール等)、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクトン、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、リン酸モノ(2―アクリロイルオキシエチルエステル)、リン酸モノ(1−メチル−2―アクリロイルオキシエチルエステル)、官能基(例えば、ウレタン基、ウレア基、スルホンアミド基、フェノール基、イミド基)を有するビニルモノマーなどが挙げられる。
【0063】
前記(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、t−オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、アセトキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、β−フェノキシエトキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロクチルエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニルオキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0064】
前記クロトン酸エステル類としては、例えば、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシルなどが挙げられる。
【0065】
前記ビニルエステル類としては、例えば、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルメトキシアセテート、安息香酸ビニルなどが挙げられる。
【0066】
前記マレイン酸ジエステル類としては、例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチルなどが挙げられる。
【0067】
前記フマル酸ジエステル類としては、例えば、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチルなどが挙げられる。
【0068】
前記イタコン酸ジエステル類としては、例えば、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチルなどが挙げられる。
【0069】
前記(メタ)アクリルアミド類としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)アミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
【0070】
前記スチレン類としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシスチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基(例えば、t-Boc等)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、α−メチルスチレンなどが挙げられる。
【0071】
前記ビニルエーテル類としては、例えば、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテルなどが挙げられる。
【0072】
また、上記以外の前記その他の共重合可能なモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、スチレン、クロルスチレン、ブロモスチレン、ヒドロキシスチレンなどが好適に挙げられる。
【0073】
前記その他の共重合可能なモノマーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0074】
前記ビニル共重合体は、それぞれ相当するモノマーを公知の方法により常法に従って共重合させることで調製することができる。例えば、前記モノマーを適当な溶媒中に溶解し、ここにラジカル重合開始剤を添加して溶液中で重合させる方法(溶液重合法)を利用することにより調製することができる。また、水性媒体中に前記モノマーを分散させた状態でいわゆる乳化重合等で重合を利用することにより調製することができる。
【0075】
前記溶液重合法で用いられる適当な溶媒としては、特に制限はなく、使用するモノマー、及び生成する共重合体の溶解性等に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メトキシプロピルアセテート、乳酸エチル、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、トルエンなどが挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0076】
前記ラジカル重合開始剤としては、特に制限はなく、例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4’−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩などが挙げられる。
【0077】
前記ビニル共重合体におけるカルボキシル基を有する重合性化合物の含有率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜50モル%が好ましく、10〜40モル%がより好ましく、15〜35モル%が特に好ましい。
前記含有率が、5モル%未満であると、アルカリ水への現像性が不足することがあり、50モル%を超えると、硬化部(画素部、画像部)の現像液耐性が不足することがある。
【0078】
前記カルボキシル基を有するバインダーの分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、重量平均分子量として、2,000〜300,000が好ましく、4,000〜150、000がより好ましい。
前記重量平均分子量が、2,000未満であると、膜の強度が不足しやすく、また安定な製造が困難になることがあり、300,000を超えると、現像性が低下することがある。
【0079】
前記カルボキシル基を有するバインダーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記バインダーを2種以上併用する場合としては、例えば、異なる共重合成分からなる2種以上のバインダー、異なる重量平均分子量の2種以上のバインダー、異なる分散度の2種以上のバインダー、などの組合せが挙げられる。
【0080】
前記カルボキシル基を有するバインダーは、そのカルボキシル基の一部又は全部が塩基性物質で中和されていてもよい。また、前記バインダーは、さらにポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール、ゼラチン等の構造の異なる樹脂を併用してもよい。
【0081】
また、前記バインダーとしては、特許第2873889号明細書に記載のアルカリ水溶液に可溶な樹脂などを用いることができる。
【0082】
前記感光層における前記バインダーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましく、15〜50質量%が特に好ましい。
前記含有量が5質量%未満であると、アルカリ現像性が低下することがあり、80質量%を超えると、現像時間に対する安定性が低下することがある。なお、前記含有量は、前記バインダーと必要に応じて併用される高分子結合剤との合計の含有量であってもよい。
【0083】
前記バインダーの酸価としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、70〜250mgKOH/gが好ましく、90〜200mgKOH/gがより好ましく、100〜180mgKOH/gが特に好ましい。
前記酸価が、70mgKOH/g未満であると、現像性が不足したり、解像性が劣り、パターンを高精細に得ることができないことがあり、250mgKOH/gを超えると、パターンの耐現像液性及び密着性の少なくともいずれかが悪化し、パターンを高精細に得ることができないことがある。
【0084】
<<重合性化合物>>
前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、分子中に少なくとも1個の付加重合可能な基を有し、沸点が常圧で100℃以上である化合物が好ましく、例えば、(メタ)アクリル基を有するモノマーから選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
【0085】
前記(メタ)アクリル基を有するモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンやグリセリン、ビスフェノール等の多官能アルコールに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加反応した後で(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号等の各公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号等の各公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレートやメタクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレートが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0086】
前記重合性化合物の前記感光性組成物固形分中の固形分含有量は、10〜60質量%が好ましく、15〜50質量%がより好ましく、20〜40質量%が特に好ましい。該固形分含有量が10質量%未満であると、現像性の悪化、露光感度の低下などの問題を生ずることがあり、60質量%を超えると、感光層の粘着性が強くなりすぎることがあり、好ましくない。
前記重合性化合物と前記バインダーの比率は、質量比で、重合性化合物/バインダー=0.5〜1.5が好ましく、0.6〜1.2がより好ましく、0.65〜1.1が特に好ましい。この範囲を超えると、現像時に残渣が生じるなどの問題が生じることがあり、この範囲未満では、完成したカラーフィルタの耐性が低下することがある。
【0087】
<<光重合開始剤>>
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができるが、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、約300〜800nm(より好ましくは330〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
【0088】
前記光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの等)、ホスフィンオキサイド、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテルなどが挙げられる。
【0089】
前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan、42、2924(1969)記載の化合物、英国特許第第1388492号明細書に記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許第第3337024号明細書に記載の化合物、F.C.Schaefer等によるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物、特開平5−34920号公報記載の化合物、米国特許第第4212976号明細書に記載されている化合物、などが挙げられる。
【0090】
更に、米国特許第第2367660号明細書に記載されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第第2722512号明細書に記載されているのα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第第3046127号明細書及び米国特許第第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、特開2002−229194号公報に記載の有機ホウ素化合物、ラジカル発生剤、トリアリールスルホニウム塩(例えば、ヘキサフルオロアンチモンやヘキサフルオロホスフェートとの塩)、ホスホニウム塩化合物(例えば、(フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム塩等)(カチオン重合開始剤として有効)、国際公開第01/71428号パンフレットに記載のオニウム塩化合物などが挙げられる。
【0091】
前記若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan、42、2924(1969)記載の化合物としては、例えば、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−クロルフェニル)−4、6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−トリル)−4、6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジクロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−n−ノニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(α,α,β−トリクロルエチル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
【0092】
前記英国特許第第1388492号明細書に記載の化合物としては、例えば、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メチルスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4−アミノ−6−トリクロルメチル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開昭53−133428号公報に記載の化合物としては、例えば、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(アセナフト−5−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
【0093】
前記独国特許第第3337024号明細書に記載の化合物としては、例えば、2−(4−スチリルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−メトキシスチリル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(1−ナフチルビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−クロロスチリルフェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−チオフェン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−チオフェン−3−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−フラン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(4−ベンゾフラン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
【0094】
前記F.C.Schaefer等によるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物としては、例えば、2−メチル−4、6−ビス(トリブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4−メチル−6−トリ(ブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−メトキシ−4−メチル−6−トリクロロメチル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
【0095】
前記特開昭62−58241号公報に記載の化合物としては、例えば、2−(4−フェニルエチニルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ナフチル−1−エチニルフェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−トリルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−メトキシフェニル)エチニルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−イソプロピルフェニルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−エチルフェニルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
【0096】
前記特開平5−281728号公報に記載の化合物としては、例えば、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
【0097】
前記特開平5−34920号公報に記載の化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N、N−ジエトキシカルボニルメチルアミノ)−3−ブロモフェニル]−1,3,5−トリアジン、米国特許第第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、更に2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジンなどが挙げられる。
【0098】
前記米国特許第第4212976号明細書に記載の化合物としては、例えば、オキサジアゾール骨格を有する化合物(例えば、2−トリクロロメチル−5−フェニル−1、3、4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロロフェニル)−1、3、4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1、3、4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール;2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−n−ブトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリプロメメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール等)などが挙げられる。
【0099】
本発明で好適に用いられるオキシム誘導体としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
【0100】
また、上記以外の光重合開始剤として、アクリジン誘導体(例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等)、N−フェニルグリシン等、ポリハロゲン化合物(例えば、四臭化炭素、フェニルトリブロモメチルスルホン、フェニルトリクロロメチルケトン等)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ベンゾトリアゾール−2−イルクマリン、また、特開平5−19475号、特開平7−271028号、特開2002−363206号、特開2002−363207号、特開2002−363208号、特開2002−363209号公報等に記載のクマリン化合物など)、アミン類(例えば、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸n−ブチル、4−ジメチルアミノ安息香酸フェネチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−フタルイミドエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−メタクリロイルオキシエチル、ペンタメチレンビス(4−ジメチルアミノベンゾエート)、3−ジメチルアミノ安息香酸のフェネチル、ペンタメチレンエステル、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、2−クロル−4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノベンジルアルコール、エチル(4−ジメチルアミノベンゾイル)アセテート、4−ピペリジノアセトフェノン、4−ジメチルアミノベンゾイン、N,N−ジメチル−4−トルイジン、N,N−ジエチル−3−フェネチジン、トリベンジルアミン、ジベンジルフェニルアミン、N−メチル−N−フェニルベンジルアミン、4−ブロム−N,N−ジメチルアニリン、トリドデシルアミン、アミノフルオラン類(ODB、ODBII等)、クリスタルバイオレットラクトン、ロイコクリスタルバイオレット等)、アシルホスフィンオキサイド類(例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフェニルホスフィンオキサイド、LucirinTPOなど)、メタロセン類(例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、η5−シクロペンタジエニル−η6−クメニル−アイアン(1+)−ヘキサフルオロホスフェート(1−)等)、特開昭53−133428号公報、特公昭57−1819号公報、同57−6096号公報、及び米国特許第第3615455号明細書に記載された化合物などが挙げられる。
【0101】
前記ケトン化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン、2−エトキシカルボニルベンゾルフェノン、ベンゾフェノンテトラカルボン酸又はそのテトラメチルエステル、4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン類(例えば、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4、4’−ビスジシクロヘキシルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジヒドロキシエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンジル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、フェナントラキノン、キサントン、チオキサントン、2−クロル−チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、フルオレノン、2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパノールオリゴマー、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類(例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジメチルケタール)、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドンなどが挙げられる。
【0102】
前記ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビスイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’─テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−シアノフェニル)−4,4’,5.5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−シアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−メトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−フェノキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’─テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−シアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジシアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリシアノフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−エチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリエチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−フェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジフェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリフェニルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾールなどが挙げられる。
【0103】
前記光重合開始剤の含有量としては、前記感光性組成物中の全固形成分に対し、0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜30質量%がより好ましく、1〜20質量%が特に好ましい。
前記光重合開始剤の含有量は、前記重合性化合物との質量比で表すと、光重合開始剤/重合性化合物=0.01〜0.2が好ましく、0.02〜0.1がより好ましく、0.03〜0.08が特に好ましい。この範囲を超えると、現像残渣が生じたり、析出故障が生じるという問題があり、この範囲未満であると、十分な感度が得られないことがある。
【0104】
また、後述する前記感光層への露光における露光感度や感光波長を調製する目的で、前記光重合開始剤に加えて、増感剤を添加することが可能である。
前記増感剤は、後述する光照射手段としての可視光線や紫外光・可視光レーザなどにより適宜選択することができる。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
【0105】
前記増感剤としては、特に制限はなく、公知の増感剤の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、公知の多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、インドカルボシアニン、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、アクリドン類(例えば、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、10−N−ブチル−2−クロロアクリドン等)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5、7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3、3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5、7−ジプロポキシクマリン等が挙げられ、他に特開平5−19475号、特開平7−271028号、特開2002−363206号、特開2002−363207号、特開2002−363208号、特開2002−363209号等の各公報に記載のクマリン化合物など)が挙げられる。
【0106】
前記光重合開始剤と前記増感剤との組合せとしては、例えば、特開2001−305734号公報に記載の電子移動型開始系[(1)電子供与型開始剤及び増感色素、(2)電子受容型開始剤及び増感色素、(3)電子供与型開始剤、増感色素及び電子受容型開始剤(三元開始系)]などの組合せが挙げられる。
【0107】
前記増感剤の含有量としては、前記感光性組成物中の全成分に対し、0.05〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.2〜10質量%が特に好ましい。該含有量が、0.05質量%未満であると、活性エネルギー線への感度が低下し、露光プロセスに時間がかかり、生産性が低下することがあり、30質量%を超えると、保存時に前記感光層から前記増感剤が析出することがある。
【0108】
前記光重合開始剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤の特に好ましい例としては、後述する露光において、波長が405nmのレーザ光に対応可能である、前記ホスフィンオキサイド類、前記α−アミノアルキルケトン類、前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物と増感剤としてのアミン化合物とを組合せた複合光開始剤、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、あるいは、チタノセンなどが挙げられる。
【0109】
<<着色剤>>
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機顔料、無機顔料、染料などが挙げられる。
これら着色剤と別に又は併用して、着色剤として金属イオンを配位した樹状分岐分子、並びに金属粒子及び合金粒子の少なくともいずれかの金属系粒子を含有する樹状分岐分子から選ばれるいずれかの樹状分岐分子を含有することも可能である。
【0110】
前記着色剤としては、黄色顔料、オレンジ顔料、赤色顔料、バイオレット顔料、青色顔料、緑色顔料、ブラウン顔料、黒色顔料などが挙げられるが、カラーフィルタを形成する場合には、前記感光性組成物として、3原色(B、G、R)及び黒色(K)にそれぞれ着色された複数の着色組成物を用いることから、青色顔料、緑色顔料、赤色顔料、及び黒色顔料等の顔料が好適に用いられる。
【0111】
前記顔料としては、例えば、特開2005−17716号公報の段落番号0038から0040に記載の色材、特開2005−361447号公報の段落番号0068から0072に記載の顔料、及び特開2005−17521号公報の段落番号0080から0088に記載の着色剤などが好適に挙げられる。
【0112】
なお、前記着色剤は1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0113】
本発明のカラーフィルタにおいて、携帯端末や携帯ゲーム機等の機器で透過モード、及び反射モードのいずれにおいても良好な表示特性(より色が濃い)を効果的に実現するための前記着色剤の組合せとしては、(i)Rの感光性組成物においては顔料C.I.ピグメントレッド254を用い、(ii)Gの感光性組成物においては顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー139を併用して用い、(iii)Bの感光性組成物においては顔料C.I.ピグメントブルー15:6を用いることが好ましい。
【0114】
ここで、前記(i)におけるC.I.ピグメントレッド254の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.274〜0.335g/mであることが好ましく、0.280〜0.329g/mであることがより好ましく、0.290〜0.320g/mであることが特に好ましい。
前記(ii)におけるC.I.ピグメントグリーン36の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.355〜0.437g/mであることが好ましく、0.364〜0.428g/mであることがより好ましく、0.376〜0.412g/mであることが特に好ましい。
前記(ii)におけるC.I.ピグメントイエロー139の含有量は、0.052〜0.078g/mであることが好ましく、0.060〜0.070g/mであることがより好ましく、0.062〜0.068g/mであることが特に好ましい。なお、(ii)において、C.I.ピグメントグリーン36/C.I.ピグメントイエロー139比率は、5.4〜6.7であることが好ましく、5.6〜6.6がより好ましく、5.8〜6.4が特に好ましい。
前記(iii)におけるC.I.ピグメントブルー15:6の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.28〜0.38g/mあることが好ましく、0.29〜0.36g/mであることがより好ましく、0.30〜0.34g/mであることが特に好ましい。
【0115】
また、本発明のカラーフィルタにおいて、ノートパソコン用ディスプレイやテレビモニター等の大画面の表示装置等に用いた場合に高い表示特性(色再現域が広く、色温度が高い)を実現するための前記着色剤の組合せとしては、(I)赤色(R)の感光性組成物においては顔料C.I.ピグメントレッド254及びC.I.ピグメントレッド177の少なくともいずれかを用い、(II)緑色(G)の感光性組成物においては顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー150を併用し、(III)青色(B)の感光性組成物においては顔料C.I.ピグメントブルー15:6及びC.I.ピグメントバイオレット23を併用することが好ましい。
【0116】
ここで、前記(I)におけるC.I.ピグメントレッド254の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.6〜1.1g/mであることが好ましく、0.80〜0.96g/mであることがより好ましく、0.82〜0.94g/mであることが特に好ましい。
前記(I)におけるC.I.ピグメントレッド177の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.10〜0.30g/mであることが好ましく、0.20〜0.24g/mであることがより好ましく、0.21〜0.23g/mであることが特に好ましい。
前記(II)におけるC.I.ピグメントグリーン36の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.80〜1.45g/mであることが好ましく、0.90〜1.34g/mであることがより好ましく、0.95〜1.29g/mであることが特に好ましい。
前記(II)におけるC.I.ピグメントイエロー150の含有量は、0.30〜0.65g/mであることが好ましく、0.38〜0.58g/mであることがより好ましい。なお、(II)において、C.I.ピグメントグリーン36/C.I.ピグメントイエロー150比率は、0.40〜0.50であることが好ましい。
前記(III)におけるC.I.ピグメントブルー15:6の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.50〜0.75g/mであることが好ましく、0.59〜0.67g/mであることがより好ましく、0.60〜0.66g/mであることが特に好ましい。
前記(III)におけるC.I.ピグメントバイオレット23の含有量は、感光性組成物を1〜3μmの乾燥膜厚で塗布した場合において、0.03〜0.10g/mあることが好ましく、0.06〜0.08g/mであることがより好ましく、0.066〜0.074g/mであることが特に好ましい。なお、(III)において、C.I.ピグメントブルー15:6/C.I.ピグメントバイオレット23比率は、12〜50であることが好ましい。
【0117】
上記のような着色剤を用いる場合、顔料の粒径は、平均粒径1nm〜200nmであることが好ましく、10〜80nmであることがより好ましく、20nm〜70nmであることが特に好ましく、30nm〜60nmであることが最も好ましい。感光層は薄膜な層であるため、顔料等の粒径が上記の範囲にない場合には、樹脂層中に均一に分散することができず、高品質なカラーフィルタを製造することが困難となるため好ましくない。
【0118】
<<その他の成分>>
前記感光性組成物には、その他の成分として、例えば、可塑剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、熱重合禁止剤等の成分を含有してもよい。
【0119】
前記可塑剤は、前記感光層の膜物性(可撓性)をコントロールするために添加してもよい。
前記可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジフェニルフタレート、ジアリルフタレート、オクチルカプリールフタレート等のフタル酸エステル類;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート、ジメチルグリコースフタレート、エチルフタリールエチルグリコレート、メチルフタリールエチルグリコレート、ブチルフタリールブチルグリコレート、トリエチレングリコールジカブリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;4−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルアセトアミド等のアミド類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセパケート、ジオクチルセパケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレート等の脂肪族二塩基酸エステル類;クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル、4,5−ジエポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジオクチル等、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類が挙げられる。
【0120】
前記可塑剤の含有量としては、前記感光層の全成分に対して0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜40質量%がより好ましく、1〜30質量%が特に好ましい。
【0121】
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤などから適宜選択できる。
更に、前記界面活性剤としては、次式(1)
17SON(R)CHCHO(CHCH)・・・(1)
で表されるフッ素系界面活性剤が好適に挙げられる。
但し、前記式中、R及びRは、各々水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは2〜30の整数を表す。
前記Rとしては、メチル基、エチル基、イソプロピル基が好適に挙げられ、前記Rとしては、水素原子が好適に挙げられる。
前記nとしては、10〜25が好ましく、10〜20がより好ましい。
前記式で表される界面活性剤の具体例としては、メガファックF−141(n=5)、F−142(n=10)、F=143(n=15)、F−144(n=20)(いずれも商品名:大日本インキ化学工業(株)製)が挙げられる。
【0122】
更に、前記界面活性剤としては、次式(2)〜(5)で表される界面活性剤が好適に挙げられる。
Rf1−X−(CHCHO)・・・(2)
Rf1−X−(CHCHO)・・・(3)
Rf1−X−(CHCHO)(CHCHCHO)・・・(4)
Rf1−X−(CHCHO)(CHCHCHO)Rf2・・・(5)
【0123】
前記式(2)〜(5)において、R及びRは、炭素素1〜18、好ましくは、炭素数1〜10、より好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
前記アルキル基としては、飽和アルキル基、不飽和アルキル基が挙げられる。
前記アルキル基の構造としては、直鎖構造、分岐構造を有するものが挙げられ、これらの中でも分岐構造を有するものが好適に挙げられる。
前記アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オタタデシル基、エイコサニル基、ドコサニル基、2−クロロエチル基、2−プロモエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシカルボニルエチル基、2−メトキシエチル基、3−プロモプロピル基等が挙げられる。また、これらのアルキル基は、ハロゲン原子、アシル基、アミノ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルキル若しくはハロアルキルで置換されていてもよいアリール基、アミド基等で置換されていてもよい。
前記式(2)〜(5)において、Rf1及びRf2は、それぞれ独立して、炭素数1〜18、好ましく2〜12、より好ましくは4〜10のパーフルオロ基を表す。
前記パーフルオロ基としては、飽和パーフルオロ基、不飽和パーフルオロ基が挙げられる。
前記パーフルオロ基の構造としては、直鎖構造、分岐構造を有するものが挙げられ、これらの中でも分岐構造を有するものが好適に挙げられ、前記Rf1及びRf2の少なくともいずれかが、分岐構造を有するものがより好適に挙げられる。
前記パーフルオロ基としては、例えば、パーフルオロノネニル、パーフルオロメチル、パーフルオロプロピレン、パーフルオロノニネル、パーフルオロ安息香酸、パーフルオロプロピレン、パーフルオロプロピル、パーフルオロ(9−メチルオクチル)、パーフルオロメチルオクチル、パーフルオロブチル、パーフルオロ3−メチルブチル、パーフルオロヘキシル、パーフルオロクチル、パーフルオロ7−オクチルエチル、フルオロヘプチル、パーフルオロデシル、パーフルオロブチルなどが挙げられる。また、これらのパーフルオロ基は、ハロゲン原子、アシル基、アミノ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アルキル若しくはハロアルキルで置換されていてもよく、アリール基、アミド基等で置換されていてもよい。
前記Rf1及びRf2は互い同じであってもよく、異なっていてもよい。
前記式(2)〜(5)において、nは、1〜40の整数、好ましくは4〜25の整数を表す。
前記式(2)〜(5)において、mは、0〜40の整数、好ましくは0〜25の整数を表す。
前記式(2)〜(5)において、−X−は、−(CH−(lは1〜10、好ましくは、1〜5の整数を表す)、−CO−O−、−O−、−NHCO−、−NHCOO−のいずれかを表す。
前記式(2)〜(5)で表される界面活性剤は、1種単独又は2種以上の組合せで用いることができる。
【0124】
前記界面活性剤の含有量としては、感光性組成物の固形分に対し、0.001〜10質量%が好ましい。
前記含有量が、0.001質量%未満になると、面状改良の効果が得られなくことがあり、10質量%を超えると、密着性が低下することがある。
【0125】
前記感光性組成物が前記界面活性剤を含有することにより、塗布液としての流動性が良好となり、塗布工程で使用されるスピンコーターやスリットコーターのノズルや配管、容器中での液の付着性が改善され、前記ノズル内に汚れとして残る残渣を効果的に減少させることができるので、塗布液の切り替え時に洗浄に要する洗浄液の量や作業時間を軽減でき、カラーフィルタの生産性を向上させることができる。また、前記カラーレジスト層を形成する際に発生する面状ムラ等を改善することができる。
【0126】
前記熱重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキル又はアリール置換ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ピリジン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、4−トルイジン、メチレンブルー、銅と有機キレート剤反応物、サリチル酸メチル、及びフェノチアジン、ニトロソ化合物、ニトロソ化合物とAlとのキレート等が挙げられる。
前記熱重合禁止剤の含有量としては、感光性組成物の全成分に対し、0.0001〜10質量%が好ましく、0.0005〜5質量%がより好ましく、0.001〜1質量%が特に好ましい。
【0127】
前記紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報記載の化合物のほか、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
具体的には、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、エチル−2−シアノ−3,3−ジ−フェニルアクリレート、2,2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメトル−4−ピリジン)−セバケート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、サルチル酸フェニル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン縮合物、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリデニル)−エステル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、7−{[4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−5−トリアジン−2−イル]アミノ}−3−フェニルクマリン等が挙げられる。
なお、感光性組成物の全固形分に対する紫外線吸収剤の含有量は、0.5〜15質量%が好ましく、1〜12質量%がより好ましく、1.2〜10質量%が特に好ましい。
【0128】
前記感光層を形成する感光性組成物は、溶剤を用いて調製することができる。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−n−アミル、硫酸メチル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル、及びメトキシプロピルアセテートなどのエステル類;トルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロホルム、1,1,1−トリクロロエタン、塩化メチレン、モノクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノールなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキサイド、スルホランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどが好適に挙げられる。これらの溶剤は、単独又2種以上の組合せで用いることができる。
【0129】
前記感光性組成物の調製時における前記溶剤の添加量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光性組成物の全固形分濃度が5〜80質量%となるように添加されることが好ましく、10〜60質量%となるように添加されることがより好ましく、15〜50質量%となるように添加されることが特に好ましい。
【0130】
前記感光層の層厚は、0.3〜10μmが好ましく、0.75〜6μmがより好まく、1.0〜3μmが特に好ましい。
前記層厚が0.3μm未満であると、感光層用塗布液の塗布時にピンホールが発生しやすく、製造適性が低下することがあり、10μmを超えると、現像時に未露光部を除去するのに長時間を要することがある
【0131】
<基材>
前記感光層形成工程で用いられる前記基材としては、特に制限はなく、公知の材料の中から表面平滑性の高いものから凸凹のある表面を有するものまで、目的に応じて適宜選択することができるが、板状の基材(基板)が好ましく、具体的には、ガラス板(例えば、ソーダガラス板、酸化ケイ素をスパッタしたガラス板、無アルカリガラス板、石英ガラス板等)、合成樹脂性のフィルム、紙、及び金属板などが挙げられる。
【0132】
前記基材は、該基材上に前記感光層における感光層が重なるようにして積層してなる積層体を形成して用いることができる。即ち、前記積層体における感光層の前記感光層に対して露光することにより、露光した領域を硬化させ、後述する現像工程によりパターンを形成することができる。
【0133】
[露光工程]
前記露光工程は、前記感光層に対し、光照射手段、及び前記光照射手段からの光を受光し出射するn個(ただし、nは2以上の自然数)の2次元状に配列された描素部を有し、パターン情報に応じて前記描素部を制御可能な光変調手段を備えた露光ヘッドであって、該露光ヘッドの走査方向に対し、前記描素部の列方向が所定の傾斜角度をなすように配置された露光ヘッドを用い、該露光ヘッドを走査方向に相対的に移動させて露光を行う工程である。
【0134】
前記露光は、前記パターン情報に対応する描画パターンにおいて、前記描素部により形成された描画画素で再現されることにより生じるジャギーのジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかが所定値以下となるよう、
(a)隣接する前記描素部により形成される前記描画画素の配列ピッチ、
(b)複数の前記描画画素からなる二次元状の描画画素群の前記走査方向に対する傾斜角度、
(c)前記走査方向に対する前記描画画素の描画ピッチ、及び
(d)前記走査方向と略直交する方向に隣接して形成される前記描画画素の前記走査方向に対する描画位置の位相差、
の少なくともいずれかを設定し、前記パターン情報に基づいて前記描素部を所定のタイミングで変調制御して行われる。
【0135】
本発明のカラーフィルタの製造方法の露光工程に係る露光装置の一例について、以下、図面を参照しながら説明する。前記露光工程における露光方法は、前記露光装置の説明を通じて明らかにする。
【0136】
<露光装置の構成>
<<露光装置の外観>>
図1は、本発明の実施形態に係る描画装置であるフラットベッドタイプの露光装置10を示す。
露光装置10は、複数の脚部12によって支持された変形の極めて小さい定盤14を備え、この定盤14上には、2本のガイドレール16を介して露光ステージ18が矢印方向に往復移動可能に設置されている。なお、露光ステージ18には、前記感光層を、被処理基体上に積層してなる積層体F(以下、「感光材料F」という)が吸着保持される。
【0137】
定盤14の中央部には、ガイドレール16を跨ぐようにして門型のコラム20が設置されている。このコラム20の一方の側部には、感光材料Fに記録されたアラインメントマークを検出するカメラ22a、22bが固定され、他方の側部には、感光材料Fに対して描画パターン(画像)を形成する複数の露光ヘッド24a〜24j(描画ヘッド)が位置決め保持されたスキャナ26が固定されている。
【0138】
図2に、各露光ヘッド24a〜24jの構成を示す。
露光ヘッド24a〜24jには、例えば、前記光照射手段としての光源ユニット28を構成する複数の半導体レーザから出力されたレーザビームLが、合波されて光ファイバ30を介して導入される。レーザビームLが導入された光ファイバ30の出射端には、ロッドレンズ32、反射ミラー34、及びデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)36が順に配列されている。
【0139】
DMD36は、図3に示すように、SRAMセル(メモリセル)38の上に格子状に配列された多数のマイクロミラー40(描画素子)を揺動可能な状態で配置したものであり、各マイクロミラー40の表面には、アルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。SRAMセル38に描画データに従ったデジタル信号が書き込まれると、その信号の状態に応じて、図4及び図5に示すように、各マイクロミラー40が対角線を中心とする所定方向に傾斜する。
図4は、マイクロミラー40がオン状態の方向に傾斜した場合を示し、図5は、マイクロミラー40がオフ状態の方向に傾斜した場合を示す。従って、制御ユニット42から供給されるパターン情報(描画データ)に基づく変調信号でDMD36の各マイクロミラー40の傾きを制御することにより、描画データに応じてレーザビームLを選択的に感光材料Fに導き、所望の描画パターン(画像)を描画することができる。
【0140】
オン状態のマイクロミラー40によって反射されたレーザビームLの射出方向には、拡大光学系である第1結像光学レンズ44及び46、DMD36の各マイクロミラー40に対応して多数のレンズを配設したマイクロレンズアレー48、ズーム光学系である第2結像光学レンズ50及び52が順に配列されている。
なお、マイクロレンズアレー48の前後には、迷光を除去するとともに、レーザビームLを所定の径に調整するためのマイクロアパーチャアレー54、56が配設される。
【0141】
以上のように構成される露光ヘッド24a〜24jは、図6に示すように、感光材料Fの走査方向(露光ステージ18の移動方向)と直交する方向に2列で千鳥状に配列される。
各露光ヘッド24a〜24jに組み込まれるDMD36は、図7に示すように、高い解像度を実現すべく、走査方向に対して所定角度傾斜した状態に設定される。すなわち、DMD36を感光材料Fの走査方向に対して傾斜させることにより、DMD36を構成するマイクロミラー40の走査方向と直交する方向に対する間隔が狭くなり、これによって、走査方向と直交する方向に対する解像度を高くすることができる。
なお、露光ヘッド24a〜24j間の継ぎ目が生じることのないよう、各露光ヘッド24a〜24jによる露光エリア58a〜58jが走査方向と直交する方向に重畳するように設定される。
【0142】
図8は、露光装置10の制御回路の要部構成ブロック図である。露光装置10を制御する制御ユニット42(制御手段)は、エンコーダ62により検出した露光ステージ18の位置データに基づいて同期信号を生成する同期信号生成部64と、生成された同期信号に基づいて露光ステージ18を走査方向に移動させる露光ステージ駆動部66と、感光材料Fに描画される描画パターン(画像)の描画データを記憶する描画データ記憶部68と、同期信号及び描画データに基づいてDMD36のSRAMセル38を変調制御し、マイクロミラー40を駆動するDMD変調部70とを備える。
【0143】
また、制御ユニット42は、同期信号生成部64により生成される同期信号を調整する周波数変更部72(描画タイミング変更手段)、位相差変更部74(位相差変更手段)及び移動速度変更部75(移動速度変更手段)を備えることが好ましい。
【0144】
前記描画タイミング変更手段としての周波数変更部72は、DMD36を構成するマイクロミラー40の走査方向に対するオンオフ制御のタイミングを決定する周波数を変更して同期信号生成部64に供給し、感光材料Fに描画される画素の走査方向の間隔を調整する。
前記位相差変更手段としての位相差変更部74は、走査方向と略直交する方向に隣接して配列されたマイクロミラー40のオンオフ制御のタイミングの位相差を変更して同期信号生成部64に供給し、感光材料Fに描画される画素の走査方向に対する位相差を調整する。
前記移動速度変更手段としての移動速度変更部75は、露光ステージ18の移動速度を変更して同期信号生成部64に供給することで露光ステージ18の移動速度を調整する。
【0145】
さらに、制御ユニット42には、必要に応じて、露光ヘッド回転駆動部76(描画画素群回転手段)、及び光学倍率変更部78(描画倍率変更手段)を配設することが好ましい。
【0146】
前記描画画素群回転手段としての露光ヘッド回転駆動部76は、露光ヘッド24a〜24jをレーザビームLの光軸の回りに所定角度回転させ、感光材料F上に形成される画素配列の走査方向に対する傾斜角度を調整する。なお、露光ヘッド24a〜24jの一部の光学部材を回転させることによって、画素配列の傾斜角度を調整するようにしてもよい。
前記描画倍率変更手段としての光学倍率変更部78は、露光ヘッド24a〜24jの第2結像光学レンズ50、52により構成されるズーム光学系79を制御して光学倍率を変更し、隣接するマイクロミラー40により感光材料F上に形成される画素の配列ピッチ又は同一のマイクロミラー40による描画ピッチを調整する。
【0147】
<<露光装置の動作>>
露光装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下に、該露光装置を用いて露光を行う際の動作について説明する。
露光ステージ18に感光材料Fを吸着保持させた後、制御ユニット42は、露光ステージ駆動部66を駆動し、露光ステージ18を定盤14のガイドレール16に沿って一方の方向に移動させる。露光ステージ18がコラム20間を通過する際、カメラ22a、22bが感光材料Fの所定位置に記録されているアライメントマークを読み取る。制御ユニット42は、読み取ったアライメントマークの位置データに基づき、感光材料Fの位置補正データを算出する。
【0148】
位置補正データが算出された後、制御ユニット42は、露光ステージ18を他方の方向に移動させ、スキャナ26により感光材料Fに対する描画パターン(画像)の露光を開始する。
【0149】
すなわち、前記光照射手段としての光源ユニット28から出力されたレーザビームLは、光ファイバ30を介して各露光ヘッド24a〜24jに導入される。導入されたレーザビームLは、ロッドレンズ32から反射ミラー34を介してDMD36に入射する。
【0150】
一方、描画データ記憶部68から読み出され、位置補正データにより補正された描画データ(パターン情報)は、DMD変調部70において、同期信号生成部64から供給される同期信号に従ったタイミングで変調されてDMD36に供給される。この結果、DMD36を構成する各マイクロミラー40が描画データに従い同期信号に応じたタイミングでオンオフ制御される。
【0151】
図4及び図5に示すように、DMD36を構成する各マイクロミラー40により所望の方向に選択的に反射されたレーザビームLは、第1結像光学レンズ44及び46によって拡大された後、マイクロアパーチャアレー54、マイクロレンズアレー48、マイクロアパーチャアレー56を介して所定の径に調整され、次いで、光学倍率変更部78を構成する第2結像光学レンズ50及び52により所定の倍率に調整されて感光材料Fに導かれる。
【0152】
この場合、露光ステージ18は、定盤14に沿って移動し、感光材料Fには、露光ステージ18の移動方向と直交する方向に配列される複数の露光ヘッド24a〜24jにより所望の二次元パターン(以下、「二次元画像」という)が描画される。
【0153】
ところで、前記のようにして感光材料F上に描画される二次元画像は、DMD36を構成するマイクロミラー40に基づく離散的な多数の画素の集合によって構成されている。この場合、描画前のオリジナル画像は、感光材料F上の離散的な描画点にマッピングされて再現されるため、前記オリジナル画像と描画点の配置との関係で、描素部に対応したピクセルからなる再現画像において、該画像の端部がギザギザ状となった状態であるジャギーが発生する、あるいは、前記オリジナル画像の線幅の精度が低下する等の不具合が発生するおそれがある。
【0154】
本発明のカラーフィルタの製造方法における前記露光方法は、感光材料F上に形成される描画画素の配置を調整することにより、ジャギーの発生を抑制し、適切な描画パターンの形成を可能とするものである。
前記描画画素の配置を規定するパラメータとしては、(a)隣接する前記描素部により形成される前記描画画素の配列ピッチ、(b)複数の前記描画画素からなる二次元状の描画画素群の前記走査方向に対する傾斜角度、(c)前記走査方向に対する前記描画画素の描画ピッチ、及び(d)前記走査方向と略直交する方向に隣接して形成される前記描画画素の前記走査方向に対する描画位置の位相差、の4つが挙げられ、これらの少なくともいずれかを設定し、前記描素部を所定のタイミングで変調制御することにより、ジャギーの発生を抑制することができる。
前記(a)〜(d)のパラメータを調整する方法としては、前記描素部により前記感光層の被露光面上に形成される描画画素の中心点として制御点を規定し、該制御点の(e)前記制御点の略走査方向に沿った制御点列のピッチ、(f)前記制御点列の並び方向、(g)前記制御点の前記走査方向に対するピッチ、及び(h)前記走査方向と略直交する方向に隣接する前記制御点の前記走査方向に対する位相差、の4つが挙げられ、これらの少なくともいずれかを、描画パターンのジャギーが低減されるように制御する方法が挙げられる。
以下、その一例として、1つのDMD36によって生じるジャギーを抑制する場合について説明する。
【0155】
図9は、1つのDMD36を構成する多数のマイクロミラー40の配列を模式的に示した図である。
図9において、感光材料Fの走査方向をy、走査方向yと直交する方向をxとし、略走査方向yに沿って配列されるマイクロミラー40の列をスワス77と定義する。この場合、スワス77は、描画される画像のx方向に対する解像度を高めるため、x方向に対して所定の角度θs(以下、スワス傾斜角度θs(≠90゜)という)に設定される。なお、スワス77上で隣接する2つのマイクロミラー40をDMD画素A、Bとする。
【0156】
図10は、図9に示すように、DMD36により形成され、感光材料F上に前記描素部により形成される描画画素の中心点として規定される制御点(以下、「アドレス格子点」という)と、前記パターン情報に基づく所望の描画パターン(以下、「オリジナル画像」という)との関係を模式的に示した図である。図9において、前記アドレス格子点は、実線丸及び点線丸で示され、前記オリジナル画像80は直線状の描画パターンとして示されている。
この場合、オリジナル画像80は、実線丸で示される複数のアドレス格子点によって再現される。なお、レーザビームLは、各アドレス格子点を中心とする所定のビーム径(ドット径)で画素を形成する。従って、感光材料F上に実際に形成される画像は、外郭線82で示すように、実線で示すアドレス格子点の輪郭よりも広がった画像となる。
【0157】
アドレス格子点の並びには、図10に示すように、格子点列1、格子点列2、及び格子点列3の3種類がある。各格子点列を特徴づけるパラメータとしては、格子点列1〜3のx方向に対する傾斜角度θgi(i=1〜3)、格子点列1〜3を構成するアドレス格子点の格子点ピッチpgi(i=1〜3)、及び、格子点列1〜3の列ピッチdgi(i=1〜3)がある。
【0158】
これらのパラメータは、スワス77上での隣接するDMD画素A、B(図9参照)により感光材料F上に形成されるアドレス格子点(以下、アドレス格子点A、Bとも言う。)の配列ピッチps(制御点列のピッチ(e))、スワス傾斜角度θs(制御点列の並び方向(f))(ただし、x方向を基準として反時計回りを+とする。)、各アドレス格子点のy方向に対する描画ピッチpy(制御点の走査方向に対するピッチ(g))により決定される。以下、これらのパラメータ間の関係を説明する。
【0159】
<(I)傾斜角度θgi(i=1〜3)>
図11に示す3つの隣接するアドレス格子点A、B′、B″を考える。格子点列3の傾斜角度θg3は、
θg3=90゜ 式(1)
である。また、格子点列1、2の傾斜角度θg1、θg2については、
N1=integer(ps・sinθs/py)
(integerは、切り捨て演算を表す。)
N2=N1+1
とすると、アドレス格子点Aに対するアドレス格子点B′、B″のy方向の距離Δy1、
Δy2(前記走査方向と略直交する方向に隣接する前記制御点の前記走査方向に対する位相差(h))は、
Δyi=ps・sinθs−py・N1 (i=1、2)
となる。また、アドレス格子点A、B′、B″のx方向の描画ピッチpxは、
px=ps・cosθs
であるから、
tanθgi=Δyi/py (i=1、2) 式(2)
となる。従って、格子点列1〜3の傾斜角度θg1、θg2は、
θgi=tan-1{(ps・sinθs−py・Ni)/(ps・cosθs)}
(i=1、2) 式(3)
として求まる。
【0160】
<(II)格子点ピッチpgi(i=1〜3)>
格子点列3は、y方向に配列されたアドレス格子点で構成されるから、
pg3=py 式(4)
である。また、
pgi=px/cosθgi (i=1、2) 式(5)
である。
【0161】
<(III)列ピッチdgi(i=1〜3)>
格子点列3の列ピッチdg3は、
dg3=px 式(6)
である。また、
dgi=py・cosθgi (i=1、2) 式(7)
である。
【0162】
一方、オリジナル画像80をアドレス格子点によって再現した際に発生するジャギーは、格子点列1〜3によって発生するため、上記で求めた格子点列1〜3のパラメータ及びオリジナル画像80のx方向に対する傾斜角度θLを用いて定義することができる。
この場合、ジャギーは、ジャギーピッチpj1〜pj3、及びジャギー振幅aj1〜aj3により規定される。
【0163】
<(IV)ジャギーピッチpji(i=1〜3)>
ジャギーピッチpjiは、格子点列1〜3の列ピッチdgiと、格子点列1〜3の傾斜角度θgi及びオリジナル画像80の傾斜角度θLの差(θgi−θL)とにより決定される。
この場合、各格子点列1〜3上にアドレス格子点が連続的に形成されるものと仮定して、平均値としてのジャギーピッチpjiは、
pji=dgi/sin(θgi−θL) (i=1〜3) 式(8)
となる。
【0164】
<(V)ジャギー振幅aji(i=1〜3)>
図12は、格子点列1とオリジナル画像80との間で発生するジャギーの説明図である。この場合、オリジナル画像80の境界と格子点列1との交点間の距離がジャギーピッチpj1となる。
また、ジャギー振幅aj1は、格子点列1及び格子点列2と、格子点列1及び格子点列3との間でそれぞれ定義できる。これらのジャギー振幅aj1のうち、小さい方を代表値としてのジャギー振幅aj1に選択すると、図12に示す関係から、
aj1=pj1・tanθ′1・tanθ′2/(tanθ′2−tanθ′1)
(θ′1=θg1−θL)
となる。従って、ジャギー振幅ajiは、
aji=pji・tanθ′i・tanθ′k/(tanθ′k−tanθ′i)
(i=1〜3、θ′i=θgi−θL、k=1〜3、i≠k)
式(9)
である。なお、θ′kは、選択されたジャギー振幅ajiの小さい格子点列とオリジナル画像80とのなす角度である。
【0165】
感光材料F上に再現される描画パターンにおけるジャギーは、ジャギーピッチpji及びジャギー振幅ajiがともにある程度大きい場合に視認される。
前記描素部により形成されて描画パターンを構成する各画素は、図10に示すアドレス格子点を中心として、レーザビームLのビーム径に基づく所定の径で描画されるため、ジャギーピッチpjiが小さい場合には、ジャギー振幅ajiが大きくてもジャギーが視認されることはない。従って、ジャギーの視認を低下させるためには、ジャギーピッチpji又はジャギー振幅ajiのいずれかが所定値以下となるように、パラメータを設定すればよいことになる。
なお、前記ジャギーピッチ及びジャギー振幅の所定値としては、感光層の被露光面に形成される描画画素のドット径、すなわち、レーザビームLのビーム径とすることができる。
【0166】
ジャギーピッチpji及びジャギー振幅ajiは、式(1)〜(9)から、オリジナル画像80のx方向に対する傾斜角度θL、スワス傾斜角度θs、スワス77上での隣接するDMDにより形成される描画画素A及びBの配列ピッチps、アドレス格子点のy方向に対する描画ピッチpyの各パラメータによって決定される。
従って、これらのパラメータに対応する(a)隣接する前記描素部により形成される前記描画画素の配列ピッチ、(b)複数の前記描画画素からなる二次元状の描画画素群の前記走査方向に対する傾斜角度、(c)前記走査方向に対する前記描画画素の描画ピッチ、及び(d)前記走査方向と略直交する方向に隣接して形成される前記描画画素の前記走査方向に対する描画位置の位相差の各パラメータを調整することにより、ジャギーの発生を抑制し、ジャギーを低減させた画像を再現することができる。なお、各パラメータは、個別に調整して設定してもよく、複数のパラメータを同時に調整してもよい。
【0167】
この場合、傾斜角度θL、すなわち、複数の前記描画画素からなる二次元状の描画画素群の前記走査方向に対する傾斜角度(b)は、感光材料Fに形成するオリジナル画像80によって予め決まっている。
スワス傾斜角度θsは、露光ヘッド24a〜24jに組み込まれたDMD36の傾斜角度によって決定されるが、この傾斜角度は、露光ヘッド回転駆動部76により露光ヘッド24a〜24jを光軸の回りに所定角度回転させて調整することができる。なお、露光ヘッド24a〜24jの一部の光学部材、例えば、マイクロレンズアレー48、マイクロアパーチャアレー54、56を回転させることで前記傾斜角度を調整することもできる。また、光学像を回転させるダブプリズム等の像回転素子を配設し、この像回転素子を回転させて前記傾斜角度を調整することもできる。像回転素子は、第2結像光学レンズ50、52の後に配置することができる。また、第2結像光学レンズ50、52を配設することなく、マイクロレンズアレー48により直接感光材料F上にレーザビームLを結像させるような装置構成の場合、像回転素子をマイクロレンズアレー48の後に配置することができる。
【0168】
配列ピッチps、すなわち、隣接する前記描素部により形成される前記描画画素の配列ピッチ(a)は、DMD36を構成するマイクロミラー40の間隔に依存しているが、光学倍率変更部78によりズーム光学系79を構成する第2結像光学レンズ50、52の位置を変更させることで、感光材料F上での配列ピッチpsを調整することができる。
描画ピッチpy、すなわち、前記走査方向に対する前記描画画素の描画ピッチ(c)は、同期信号生成部64により生成される同期信号の出力タイミングを周波数変更部72からの周波数変更信号によって調整し、あるいは、移動速度変更部75からの移動速度変更信号を同期信号生成部64に供給して同期信号の出力タイミングを変更し、露光ステージ駆動部66により露光ステージ18のy方向への移動速度を変更することで調整することができる。
【0169】
なお、傾斜角度θLがy方向の位置によって変化するオリジナル画像80に対しては、スワス傾斜角度θsをオリジナル画像80の傾斜角度θLに応じて迅速に変更することは困難であるため、例えば、周波数変更部72によって描画ピッチpyを変更するのが適当である。
【0170】
さらに、ジャギーピッチpji及びジャギー振幅ajiは、例えば、図10において、DMDにより形成される描画画素A及びBを同時に描画するのではなく、位相差変更部74によってy方向に対するDMD画素A及びBの描画タイミングを所定時間ずらすことにより、DMD画素Aのx方向に隣接して形成されるDMD画素B′、B″の位相差Δyi、すなわち、前記走査方向と略直交する方向に隣接して形成される前記描画画素の前記走査方向に対する描画位置の位相差(d)を変更し、この結果として傾斜角度θgiを変更して調整することもできる。
【0171】
図13〜図15及び図16〜図18は、各パラメータを所定の値に設定し、前記式(8)及び式(9)に従って、各格子点列1〜3のジャギーピッチpji及びジャギー振幅ajiを計算した結果を示している。
なお、格子点列間で生じるジャギー振幅については、小さい方の値の絶対値を選択するものとする。また、ジャギーピッチpjiの許容範囲を−5μm〜+5μm、ジャギー振幅ajiの許容範囲を−1μm〜+1μmとする。
【0172】
図13に示す格子点列1では、オリジナル画像80の傾斜角度θL=0゜〜55゜の範囲で許容されないジャギーが発生し、図14に示す格子点列2では、オリジナル画像80の傾斜角度θL=110゜〜135゜の範囲で許容されないジャギーが発生し、図15に示す格子点列3では、ジャギーが発生しないことが予測される。この場合、例えば、オリジナル画像80に傾斜角度15゜前後の直線が含まれていると、この直線に格子点列1に起因する許容できないジャギーが発生するおそれがある。
【0173】
これに対して、パラメータを変更した図16〜図18に示す格子点列1〜3では、オリジナル画像80の傾斜角度15゜の前後でいずれもジャギーが発生することがなく、従って、良好な描画パターンが得られることが期待される。
【0174】
以上、1つのDMD36によって生じるジャギーを抑制する場合について説明したが、複数の露光ヘッド24a〜24jを構成する各DMD36に対し、同様の調整を行うことができることは勿論である。すなわち、複数の前記描素部からなる描画画素群を複数有し、前記各描素部群で生じるジャギーピッチ及びジャギー振幅のいずれかの平均値が所定値以下となるように調整することができる。
この場合、露光ヘッド24a〜24jの各DMD毎に個別に各パラメータの調整を行ってもよいが、描画される画像全体としてジャギーを低減させるため、各露光ヘッド24a〜24jによって生じるジャギーのジャギーピッチ又はジャギー振幅の平均値が所定値以下となるように、例えば、露光ステージ18の移動速度を調整するようにしてもよい。
【0175】
また、各パラメータは、オリジナル画像80のパターン、例えば、各オリジナル画像80のy方向に対する傾斜角度θLに応じて設定又は変更するようにしてもよい。
特に、オリジナル画像80のパターンがジャギーの目立ち易いx方向又はx方向に近い方向に延在するライン状のパターンである場合、このパターンに対するジャギーが最も低減されるようにパラメータを調整すると好適である。
【0176】
また、ジャギーピッチ又はジャギー振幅によって規定されるオリジナル画像80のジャギーの形状と、ジャギーを調整するための各パラメータとの相関関係を求めておき、この相関関係に基づいて最適なパラメータを設定し、あるいは、パラメータが既に設定されている場合には、そのパラメータを変更することにより、適切な画像を容易に得ることが可能となる。
【0177】
また、前記ジャギーの形状を許容範囲内とすることのできる各パラメータの条件を選択条件として求めておき、オリジナル画像80に応じた所望のパラメータを選択して設定し、あるいは、前記ジャギーの形状を許容範囲外とする各パラメータの条件を禁止条件として求めておき、オリジナル画像80に応じて当該パラメータの選択を禁止するようにすることもできる。
なお、許容範囲としては、任意の範囲を設定することができるが、例えば、形成されるパターンの線幅精度やエッジラフネスを基準として設定することができる。
【0178】
オリジナル画像80と前記(e)〜(h)の各パラメータとの相関関係は、オリジナル画像80を構成するパターンの方向、例えば、オリジナル画像80の所定の領域内における支配的なパターンの方向、平均値、方向のヒストグラムが最大となる方向等を選択して求めることができる。なお、オリジナル画像80を複数の領域に分割し、各領域毎に前記相関関係を求め、各領域毎にジャギーを低減することのできるパラメータを設定するようにしてもよい。
【0179】
さらに、ジャギーを低減させるためのパラメータは、初期パラメータを設定した状態で画像を描画し、その画像から、各パラメータとジャギー形状等との相関関係を計測し、最適なパラメータを探索して設定することも可能である。
すなわち、あらかじめ設定した制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)による描画パターンから、制御点列のピッチ(e)、並び方向(f)、前記制御点の前記走査方向に対するピッチ(g)、及び位相差(h)の少なくともいずれかと、ジャギーピッチ及びジャギー振幅の少なくともいずれかにより規定されるジャギーの形状との相関関係を計測して求めることができる。
【0180】
上述の露光方法においては、マイクロミラー40を直交する格子上に配列したDMD36を使用し、これを傾斜させて露光を行う形態について説明したが、傾斜角度θsで交差する格子上にマイクロミラー40を配列したDMDを使用すれば、DMDを傾斜させることなく露光ヘッド24a〜24jに組み込んでジャギーの抑制された画像を形成することができる。
【0181】
また、上述の露光方法において、前記光変調手段としては、反射型空間光変調素子であるDMD36を用いた場合について説明したが、前記DMD以外の前記光変調手段として、透過型空間光変調素子(LCD)を使用することもできる。例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子(SLM:Spacial Light Modulator)や、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)や液晶光シャッタ(FLC)等の液晶シャッターアレイ等、MEMSタイプ以外の空間光変調素子を用いることも可能である。なお、MEMSとは、IC製造プロセスを基盤としたマイクロマシニング技術によるマイクロサイズのセンサ、アクチュエータ、制御回路を集積化した微細システムの総称であり、MEMSタイプの空間光変調素子とは、静電気力を利用した電気機械動作により駆動される空間光変調素子を意味している。
さらに、グレーティングライトバルブ(GLV:Grating Light Valve)を複数ならべて二次元状に構成したものを用いることもできる。これらの反射型空間光変調素子(GLV)や透過型空間光変調素子(LCD)を使用する構成においては、前記光照射手段として、レーザの他にランプ等を光源として使用することができる。
【0182】
また、上述の露光方法において、前記光照射手段としては、半導体レーザを光源とする態様について説明したが、前記半導体レーザ以外に、例えば、固体レーザ、紫外LD、赤外LD等を用いることもできる。さらに、複数の発光点が二次元状に配列された光源(例えば、LDアレイ、有機ELアレイ等)を使用することもできる。
【0183】
前記露光装置としては、フラットベッドタイプの露光装置10を例に挙げたが、フラットベッドタイプ以外の露光装置であってもよく、例えば、感光材料がドラムの外周面に巻きつけられるアウタードラムタイプの露光装置、感光材料がシリンダの内周面に装着されるインナードラムタイプの露光装置であってもよい。
【0184】
[現像工程]
前記現像工程としては、前記露光工程により前記感光層を露光し、未露光部分を除去することにより現像する工程を有する。
前記未硬化領域の除去方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、現像液を用いて除去する方法などが挙げられる。
【0185】
前記現像液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤などが挙げられ、これらの中でも、弱アルカリ性の水溶液が好ましい。該弱アルカリ水溶液の塩基成分としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、硼砂などが挙げられる。
【0186】
前記弱アルカリ性の水溶液のpHとしては、例えば、約8〜12が好ましく、約9〜11がより好ましい。前記弱アルカリ性の水溶液としては、例えば、0.1〜5質量%の炭酸ナトリウム水溶液又は炭酸カリウム水溶液、0.01〜0.1質量%の水酸化カリウム水溶液などが挙げられる。
前記現像液の温度としては、前記感光層の現像性に合わせて適宜選択することができるが、例えば、約25℃〜40℃が好ましい。
【0187】
前記現像液は、界面活性剤、消泡剤、有機塩基(例えば、エチレンジアミン、エタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、ジエチレントリアミン、トリエチレンペンタミン、モルホリン、トリエタノールアミン等)や、現像を促進させるため有機溶剤(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、ラクトン類等)などと併用してもよい。また、前記現像液は、水又はアルカリ水溶液と有機溶剤を混合した水系現像液であってもよく、有機溶剤単独であってもよい。
【0188】
なお、現像の方式としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パドル現像、シャワー現像、シャワー&スピン現像、ディプ現像等が挙げられる。
ここで、上記シャワー現像について説明すると、露光後の感光性樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。尚、現像の前に感光性樹脂層の溶解性が低いアルカリ性の液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。また、現像の後に、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残渣を除去することが好ましい。
【0189】
[その他の工程]
前記その他の工程としては、特に制限はなく、公知のカラーフィルタ製造方法における工程の中から適宜選択することが挙げられるが、例えば、硬化処理工程、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0190】
−硬化処理工程−
前記現像工程後に、感光層に対して硬化処理を行う硬化処理工程を備えることが好ましい。
前記硬化処理工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、全面露光処理、全面加熱処理などが好適に挙げられる。
【0191】
前記全面露光処理の方法としては、例えば、前記現像工程の後に、前記パターンが形成された前記積層体上の全面を露光する方法が挙げられる。該全面露光により、前記感光層を形成する感光性組成物中の樹脂の硬化が促進され、形成されたパターンの表面が硬化される。
前記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯などのUV露光機が好適に挙げられる。
【0192】
前記全面加熱処理の方法としては、前記現像工程の後に、前記パターンが形成された前記積層体上の全面を加熱する方法が挙げられる。該全面加熱により、前記パターンの表面の膜強度が高められる。
前記全面加熱における加熱温度としては、120〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。該加熱温度が120℃未満であると、加熱処理による膜強度の向上が得られないことがあり、250℃を超えると、前記感光性組成物中の樹脂の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることがある。
前記全面加熱における加熱時間としては、10〜120分が好ましく、15〜60分がより好ましい。
前記全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。
【0193】
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、上述したように、ガラス基板等の透明基板上に、本発明のパターン形成方法により、少なくとも3色から構成される(例えば、RGB)画素をモザイク状又はストライプ状に配置することができる。
各画素の寸法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、40〜200μmとすることが好適に挙げられる。ストライプ状であれば40〜200μm巾が通常用いられる。
前記カラーフィルタの製造方法としては、例えば、透明基板上に黒色に着色された感光層を用いて、露光及び現像を行いブラックマトリックスを形成し、次いで、RGBの3原色のいずれかに着色された感光層を用いて、前記ブラックマトリックスに対して所定の配置で、各色毎に、順次、露光及び現像を繰り返して、前記透明基板上にRGBの3原色がモザイク状又はストライプ状に配置されたカラーフィルタを形成する方法が挙げられる。
【0194】
(カラーフィルタ)
本発明のカラーフィルタは、本発明の前記カラーフィルタの製造方法により製造される。
前記カラーフィルタは、赤色(R)着色に顔料C.I.ピグメントレッド254、緑色(G)着色に顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー139、並びに青色(B)着色に顔料C.I.ピグメントブルー15:6を用いて製造した場合には、D65光源によるレッド(R)、グリーン(G)及びブルー(B)のそれぞれ総ての単色の色度が、例えば下記表1に記載の値となる。この範囲であると、反射モードと透過モードの色のバランスがとれたものとなる。
【0195】
【表1】


ここで、前記色度は、顕微分光硬度計(オリンパス光学工業株式会社製、OSP100又は200)により測定し、D65光源視野2度の結果として計算して、xyz表色系のxyY値で表す。また、目標色度との差は、L表色系のΔEab値で表す。
【0196】
前記カラーフィルタは、赤色(R)着色に顔料C.I.ピグメントレッド254及びC.I.ピグメントレッド177の少なくともいずれか、緑色(G)着色に顔料C.I.ピグメントグリーン36及び顔料C.I.ピグメントイエロー150、並びに青色(B)着色に顔料C.I.ピグメントブルー15:6及びC.I.ピグメントバイオレット23を用いて製造した場合には、F10光源によるレッド(R)、グリーン(G)及びブルー(B)のそれぞれ総ての単色の色度が、例えば下記表2に記載の値となる。この範囲であれば、色再現域が広く、色温度が高いTV用のカラーフィルタとして好ましい。
【0197】
【表2】


ここで、前記色度は、顕微分光硬度計(オリンパス光学工業株式会社製、OSP100又は200)により測定し、F10光源視野2度の結果として計算して、xyz表色系のxyY値で表す。また、目標色度との差は、L表色系のΔEab値で表す。
【0198】
(表示装置)
本発明の表示装置は、互いに対向して配される一対の基板間に液晶が封入されてなり、本発明の前記カラーフィルタを有してなり、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
本発明のカラーフィルタは、表示装置の対向基板(TFTなどの能動素子が無い側の基板)に形成するものを対象としている他、TFT基板側に形成するCOA方式、TFT基板側に黒だけを形成するBOA方式、又はTFT基板にハイアパーチャー構造を有するHA方式も対象とすることができる。
【0199】
前記カラーフィルタ上には、更に必要に応じて、オーバーコート膜や透明導電膜を形成することができる。その後、カラーフィルタと対向基板との間に液晶が封入され、表示装置が作製される。
適用される液晶の表示方式としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定されるが、例えば、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、TN(Twisted Nematic)、OCB(Optically Compensatory Bend)、VA(Vertically Aligned)、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、STN(Supper Twisted Nematic)、IPS(In-Plane Switching)、GH(Guest Host)、FLC(強誘電性液晶)、AFLC(反強誘電性液晶)、及びPDLC(高分子分散型液晶)などが挙げられる。
【0200】
前記表示装置の基本的な構成態様としては、(1)薄膜トランジスタ(以下、「TFT」という。)等の駆動素子と画素電極(導電層)とが配列形成された駆動側基板と、カラーフィルタ及び対向電極(導電層)を備えるカラーフィルタ側基板とをスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成されるもの、(2)カラーフィルタが前記駆動側基板に直接形成されたカラーフィルタ一体型駆動基板と、対向電極(導電層)を備える対向基板とをスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成されるもの等が挙げられる。
【0201】
本発明の表示装置は、D65光源視野2度において良好な色度を有する本発明のカラーフィルタを用いることにより、透過モード及び反射モードのいずれにおいても鮮明な色を表示することができ、透過モードと反射モードを兼用する携帯端末や携帯ゲーム機等の機器に好適に用いることができる。
また、本発明の表示装置は、F10光源視野2度において良好な色度を有する本発明のカラーフィルタを用いることにより、高い色純度と色温度を実現でき、例えば、ノートパソコン、テレビモニター等の表示装置などに好適に用いることができる。
【実施例】
【0202】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、以下において「部」、「%」及び「分子量」は、それぞれ「質量部」、「質量%」及び「重量平均分子量」を表す。
【0203】
(実施例1)
<カラーフィルタパターンの形成(塗布法)>
(1)ブラックマトリクスの形成
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。該基板を120℃にて3分熱処理して表面状態を安定化させた。該基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有すガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・ジャパン社製、商品名:MH−1600)にて、下記表3に記載の組成よりなる感光性組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置、東京応化工業(株)製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、EBR(エッジ・ビード・リムーバー)にて基板周囲の不要な塗布液を除去し、120℃にて3分間プリベークして膜厚2μmの感光層K1を形成した。
【0204】
−感光性組成物K1の調製−
下記表3に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して、150rpmで10分間攪拌した。次いで、下記表3に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、B−CIM(保土谷化学工業社製)、NBCA(黒金化成社製)、N−フェニルメルカプトベンズイミダゾール、及び界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)、150RPMで30分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過した。以上により、感光性組成物K1を調製した。
【0205】
【表3】


なお、表3に記載の組成物のうち、
・K顔料分散物1の組成は、カーボンブラック(デグッサ社製)13.1質量%、下記式(6)で表される分散剤0.65質量%、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.7万)6.72質量%、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート79.53質量%からなる。
・バインダー2の組成は、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比のランダム共重合物、分子量3.8万)27質量%、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート73質量%からなる。
・DPHA液の組成は、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA)76質量%、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル24質量%からなる。
・界面活性剤1の組成は、下記構造物1 30質量%、及びメチルエチルケトン(MEK)70質量%からなる。
【0206】
【化1】


【0207】
【化2】


ただし、前記構造物1の式中、x及びyの数値はモル比を表す。
【0208】
−露光工程−
基材上の前記感光層K1に対し、下記に説明する露光装置及び露光方法により、波長が405nmのレーザ光により、20mJ/cm相当のブラックマトリクスパターンの露光を行い、前記感光層の一部の領域を硬化させた。露光は、N雰囲気下で行い、15段ステップウエッジパターン(ΔOD=0.15)、線幅25μmのストライプ状パターンが得られるように行った。
【0209】
<<露光装置>>
前記露光装置として、図2に示した構成の露光ヘッドを備え、図1に示す外観のフラットベットタイプの露光装置を用いた。制御ユニット42は、図8に示す制御回路を有する。前記露光ヘッドは、前記光照射手段として半導体レーザ光源と、前記光変調手段として図3に概略図を示したDMD36において、マイクロミラー40が、主走査方向に1024個配列され、副走査方向に768組配列された内、1024個×256列のみを駆動するように制御したDMD36を備えている。
該露光ヘッドを、走査方向に対し、前記DMDの列方向が15°となるように配置し、該露光ヘッドを走査方向に相対的に移動させて露光を行った。
【0210】
各パラメータを図16に示した値と同様に設定して、露光を行った。このとき、図16から明らかなとおり、オリジナル画像80の傾斜角度15゜の前後でいずれもジャギーが発生することがなく、良好な描画パターンが得られることが期待される。
【0211】
−現像工程−
露光が終了した前記感光層K1の表面に、純水をシャワーノズルを用いて噴霧して均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)にて、23℃で80秒間、フラットノズル圧力0,04MPaでシャワー現像し、次いで超純水を、超高圧洗浄ノズルを用いて9.8MPaの圧力で噴射して残渣の除去を行い、ブラックマトリクスパターンを得た。その後、220℃で30分間熱処理を行った。
【0212】
(2)レッド(R)画素の形成
前記ブラックマトリクスを形成した基板に、下記表4に記載の組成よりなる下記感光性組成物R1を用い、前記ブラックマトリクスの形成と同様の工程により、熱処理済みR画素を形成した。該R1感光層膜厚は1.5μm、及び顔料(C.I.ピグメントレッド254)の塗布量は0.274g/mであった。
【0213】
−感光性組成物R1の調製−
下記表4に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌した。次いで、下記表4に記載の量のメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、バインダー1、DPHA液、B−CIM(保土谷化学工業社製)、NBCA(黒金化成社製)、N−フェニルメルカプトベンズイミダゾール、及びフェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpmで30分間攪拌した。更に、下記表4に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpmで5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過した。以上により、感光性組成物R1を調製した。
【0214】
【表4】


なお、表4に記載の組成物のうち、
・R顔料分散物1の組成は、C.I.ピグメントレッド254(チバスペシャリティケミカルズ社製)8質量%、前記式(6)で表される分散剤0.8質量%、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.7万)8質量%、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート83質量%からなる。
・R顔料分散物2の組成は、C.I.ピグメントレッド254(チバスペシャリティケミカルズ社製)5.3質量%、アクリル酸モノ(ジメチルアミノプロピル)アミド/メタクリル酸(ポリエチレングリコールモノメチルエーテル)エステル/メタクリル酸(ポリメチルメタクリレート含有アルコール)エステル1.6質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート93質量%からなる。
・バインダー1の組成は、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート=38/25/37のランダム共重合物、分子量3.8万)27質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート73質量%からなる。
【0215】
−露光工程及び現像工程−
基板上の前記感光層R1に対し、前記感光層K1と同様に露光した。露光量は20mJ/cmであった。また、評価のため、ブラックマトリクスを形成しない基板にも、これと同様に前記感光層R1を形成し、カラーフィルタパターン、感度評価パターン、解像度評価パターン(直径の異なる多数の穴部が形成されたパターン)、及びステップウエッジパターンを用いて同様の処理をした。その後、ブラックマトリクスの形成方法と同様の方法により現像し、熱処理した。
【0216】
[評価]
形成されたレッド(R)のカラーフィルタパターン(画素)について、以下の方法により露光感度、解像度、ジャギー発生の有無、及びムラの評価を行った。結果を下記表10に示す。
【0217】
<露光感度>
得られた前記レッド(R)のカラーフィルタパターン(画素)において、残った前記感光層の硬化領域の厚みを測定した。次いで、レーザ光の照射量と、硬化層の厚さとの関係をプロットして感度曲線を得る。こうして得た感度曲線から基板上の硬化領域の厚さが1.5μmとなり、硬化領域の表面が光沢面である時の光エネルギー量を、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量とした。
【0218】
<解像度>
得られた前記レッド(R)の解像度評価パターン形成済みの基板の表面を光学顕微鏡で観察し、硬化層パターンの穴部に残膜が無い、最小の穴径を測定し、これを解像度とした。該解像度は数値が小さいほど良好である。
【0219】
<ジャギー発生の有無>
前記積層体に、前記露光装置を用いて、前記露光ヘッドの走査方向と直交する方向の横線パターンが形成されるように照射して露光してパターンを形成した。
形成されたパターンのうち、ライン幅30μmのラインの任意の5箇所について、レーザ顕微鏡(VK−9500、キーエンス(株)製;対物レンズ50倍)を用いて観察し、ジャギーの有無を評価した。ジャギーピッチpjiの許容範囲は−5μm〜+5μm、ジャギー振幅ajiの許容範囲を−1μm〜+1μmとし、許容範囲を外れたものについて、ジャギー有りとして評価した。
【0220】
<塗布ムラ>
評価のためレッド(R)の感光層のみを形成した直後の基板を、暗室でNaランプを斜めから照射し、目視にて観察し、ムラの発生の有無を判断した。
【0221】
<表示ムラ>
パターニングが終了した画素付きの基板(評価のためレッド(R)の感光層のみを形成した)を、暗室でNaランプを斜めから照射し、目視にて観察し、ムラの発生の有無を判断した。
なお、これらムラの評価はムラが観察しやすいという観点からレッド(R)の例を示した。
【0222】
(3)グリーン(G)画素の形成
前記ブラックマトリクスとレッド(R)画素を形成した基板に、下記表5に記載の組成よりなる下記感光性組成物G1を用い、前記ブラックマトリクスの形成と同様の工程により、熱処理済みグリーン(G)画素を形成した。該G1感光層膜厚は1.4μm、及び顔料(C.I.ピグメントグリーン36)の塗布量は0.355g/m、顔料(C.I.ピグメントイエロー139)の塗布量は0.052g/mであった。ブラックマトリクスの形成方法と同様にして露光し、現像し、熱処理した。露光量は40mJ/cm相当であった。
【0223】
−感光性組成物G1の調製−
下記表5に記載の量のG顔料分散物1、Y顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌した。次いで、下記表5に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー1、DPHA液、B−CIM(保土谷化学工業社製)、NBCA(黒金化成社製)、N−フェニルメルカプトベンズイミダゾール、及びフェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150rpmで30分間攪拌した。更に、下記表5に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30rpmで5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過した。以上により、感光性組成物G1を調製した。
【0224】
【表5】


【0225】
なお、表5に記載の組成物のうち、
・G顔料分散物1の組成は、C.I.ピグメントグリーン36(東洋インキ製造株式会社製、分散物)18質量%、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.7万)12質量%、シクロヘキサノン35質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート35質量%からなる。
・Y顔料分散物1の組成は、C.I.ピグメントイエロー139(東洋インキ製造(株)製、商品名:パリオロールエローL1820)18質量%、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.8万)15質量%、シクロヘキサノン15質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート52質量%からなる。
【0226】
(4)ブルー(B)画素の形成
前記ブラックマトリクス、レッド(R)画素、及びグリーン(G)画素を形成した基板に、下記表6に記載の組成よりなる下記感光性組成物B1を用い、前記ブラックマトリクスの形成と同様の工程により、熱処理済みブルー(B)画素を形成し、目的のカラーフィルタを作製した。
該B1感光層膜厚は1.4μm、及び顔料(C.I.ピグメントブルー15:6)の塗布量は0.29g/mであった。前記K感光層と同様に露光し、現像し、熱処理した。露光量は50mJ/cmであった。
【0227】
−感光性組成物B1の調製−
下記表6に記載の量のB顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌した。次いで、下記表6に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、DPHA液、B−CIM(保土谷化学工業社製)、NBCA(黒金化成社製)、N−フェニルメルカプトベンズイミダゾール、及びフェノチアジンをはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpm、30分間攪拌した。更に、下記表6に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30RPMで5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過した。以上により、感光性組成物B1を調製した。
【0228】
【表6】


なお、表6に記載の組成物のうち、
・B顔料分散物1の組成は、C.I.ピグメントブルー15:6(東洋インキ製造(株)製)10質量%、分散剤1(EFKA−6745、EFKA ADDITIVES B.V社製)0.5質量%、分散剤2(ディスパロンDA−725、楠本化成(株)製)0.63質量%、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.7万)12.5質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート76.37質量%からなる
【0229】
(実施例2)
[カラーフィルタパターンの形成(フィルム法)]
<感光性転写材料の作製>
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム仮支持体の上に、スリット状ノズルを用いて、下記処方H1からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させた。次に、下記処方P1からなる中間層用塗布液を塗布、乾燥させた。更に、前記着色感光性樹脂組成物K1を塗布、乾燥させ、該仮支持体の上に乾燥膜厚が14.6μmの熱可塑性樹脂層と、乾燥膜厚が1.6μmの中間層と、乾燥膜厚が2μmの感光性樹脂層を設け、保護フイルム(厚さ12μmポリプロピレンフィルム)を圧着した。
以上により、仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)とブラック(K)の感光性樹脂層とが一体となった感光性樹脂転写材料K1を作製した。
【0230】
−熱可塑性樹脂層用塗布液:処方H1の調製−
メタノール11.1質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.36質量部、メチルエチルケトン52.4質量部、メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=55/11.7/4.5/28.8、分子量=10万、Tg≒70℃)5.83質量部、スチレン/アクリル酸共重合体(共重合組成比(モル比)=63/37、分子量=1万、Tg≒100℃)13.6質量部、ビスフェノールAにペンタエチレングリコールモノメタクリートを2当量脱水縮合した化合物(新中村化学工業(株)製、2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン)9.1質量部、及び前記界面活性剤1 0.54質量部からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を調製した。
【0231】
−中間層用塗布液:処方P1の調製−
PVA205(ポリビニルアルコール、(株)クラレ製、鹸化度=88%、重合度550)32.2質量部、ポリビニルピロリドン(アイエスピー・ジャパン(株)製、K−30)14.9質量部、蒸留水524質量部、及びメタノール429質量部からなる中間層用塗布液を調製した。
【0232】
次に、前記感光性転写材料K1の作製において用いた前記感光性組成物K1を、下記表7〜9に記載の組成よりなる下記感光性組成物R101、G101及びB101に変更した以外は、上記と同様の方法により、感光性転写材料R101、G101及びB101をそれぞれ作製した。
なお、感光性組成物R101、G101及びB101の調製方法は、それぞれ前記感光性組成物R1、G1及びB1の調製方法に準ずる。
【0233】
【表7】


【0234】
【表8】


【0235】
【表9】


【0236】
(1)レッド(R)画素の形成
無アルカリガラス基板を、25℃に調整したガラス洗浄剤液をシャワーにより20秒間吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3質量%水溶液、商品名:KBM603、信越化学工業株式会社製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワー洗浄した。この基板を基板予備加熱装置で100℃にて2分加熱して次のラミネーターに送った。
前記感光性樹脂転写材料R101の保護フイルムを剥離後、ラミネーター((株)日立インダストリイズ社製、LamicII型)を用い、前記100℃に加熱した基板に、ゴムローラー温度130℃、線圧100N/cm、搬送速度2.2m/分でラミネートした。
【0237】
−露光工程−
保護フィルムを剥離後、実施例1の露光装置を用いて、波長が405nmのレーザ光を、15段ステップウエッジパターン(ΔOD=0.15)、及びストライプ形状及びドット形状に照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。実施例1と同様にカラーフィルタパターンの他、ブラックマトリクスを形成しない基板にカラーフィルタパターン、感度評価パターン、及び解像度評価パターンも作製した。また、露光量は20mJ/cmで、大気雰囲気下で行った。
【0238】
−現像工程−
次に、トリエタノールアミン系現像液(2.5質量%のトリエタノールアミン含有、ノニオン界面活性剤含有、ポリプロピレン系消泡剤含有、商品名:T−PD1、富士写真フイルム株式会社製)にて30℃にて50秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し熱可塑性樹脂層及び中間層を除去した。
引き続き、炭酸Na系現像液(0.06モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、同濃度の炭酸ナトリウム、1%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−CD1、富士写真フイルム株式会社製)を用い、35℃にて35秒、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し感光性樹脂層を現像しパターニング画素を得た。
引き続き、洗浄剤(燐酸塩、珪酸塩、ノニオン界面活性剤、消泡剤、安定剤含有、商品名:T−SD1、富士写真フイルム株式会社製、或いは、炭酸ナトリウム、フェノキシオキシエチレン系界面活性剤含有、商品名:T−SD2、富士写真フイルム株式会社製)を用い、33℃にて20秒、コーン型ノズル圧力0.02MPaでシャワーとナイロン毛を有す回転ブラシにより残渣除去を行い、レッド(R)の画素を得た。その後更に、該基板に対して該樹脂層の側から超高圧水銀灯で500mJ/cm2の光でポスト露光後、220℃、15分熱処理(ベーク)した。
該R101感光層の膜厚は2.0μm、顔料(C.I.ピグメントレッド254)の塗布量は0.314g/mであった。
このレッド(R)の画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
【0239】
前記感度評価パターン、及び前記解像度評価パターンについて、実施例1と同様にして、露光感度、解像度、ジャギー発生の有無、及びムラの評価を行った。結果を下記表10に示す。
【0240】
(2)グリーン(G)画素の形成
前記感光性転写材料G101を用い、前記感光性転写材料R101と同様の工程で、熱処理済みのグリーン(G)の画素を作製した。露光量は40mJ/cmとした。
該G101の感光層膜厚は2.0μm、及び顔料(C.I.ピグメントグリーン36)の塗布量0.396g/m、顔料(C.I.ピグメントイエロー139)の塗布量は0.0648g/mであった。
このレッド(R)とグリーン(G)の画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
【0241】
(3)ブルー(B)画素の形成
前記感光性転写材料B101を用い、前記感光性転写材料R101と同様の工程で、熱処理済みのブルー(B)の画素を作製した。露光量は50mJ/cmとした。
該B101感光層膜厚は2.0μm、及び顔料(C.I.ピグメントブルー15:6)の塗布量は0.32g/mであった。
このレッド(R)とグリーン(G)とブルー(B)の画素を形成した基板を再び、前記のようにブラシで洗浄し、純水シャワー洗浄後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置に送った。
【0242】
(4)ブラック(K)画像及びブラックマトリクスの形成
前記感光性転写材料K1を用い、前記感光性転写材料R101と同様の工程で、熱処理済みのブラック(K)の画像(カラーフィルタの額縁部分を形成)、及びブラックマトリクス部を作製した。
露光量は80mJ/cmとし、15段ステップウエッジパターン(ΔOD=0.15)、線幅25μmのストライプ状パターンが得られるように行った。
【0243】
【表10】


表10の結果より、実施例1及び2のカラーフィルタパターンは、塗布ムラ及び表示ムラが少なく、露光感度及び解像度が高く、ジャギーの発生も抑制されているため、本発明のカラーフィルタの製造方法により良好なカラーフィルタが製造できることが認められた。
【0244】
[表示装置の作製及び評価]
実施例1〜2のカラーフィルタを用いてLEDバックライトを有する反射、透過兼用の表示装置を作製した。実施例1〜2のカラーフィルタを用いた表示装置が、良好な表示特性を示すことを確認した。
【0245】
(実施例3)
〔カラーフィルタパターンの形成〕(TV用、塗布法)
(1)ブラックマトリクスの形成
実施例1において、露光装置における前記各パラメータを、図18に示した値と同様に設定して露光を行った以外は、実施例1と同様にしてブラックマトリクスを形成した。
【0246】
(2)レッド(R)画素の形成
下記表11に記載の組成よりなる感光性組成物R2を用い、露光装置における前記各パラメータを、図18に示した値と同様に設定して露光を行った以外は、実施例1と同様にして形成した。塗布膜厚は2.0μmであった。
【表11】


なお、表11に記載の組成物のうち、
・R顔料分散物3の組成は、C.I.ピグメントレッド177(チバスペシャリティケミカルズ社製)18部、ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物)12部、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート70部からなる。
【0247】
(3)グリーン(G)画素の形成
下記表12に記載の組成よりなる感光性組成物G2を用い、露光装置における前記各パラメータを、図18に示した値と同様に設定して露光を行った以外は、実施例1と同様にして形成した。塗布膜厚は1.6μmであった。
【表12】


なお、表12に記載の組成物のうち、Y顔料分散物2の組成は、御国色素(株)製、商品名:CFエローEX3393を用いた。
【0248】
(4)ブルー(B)画素の形成
下記表13に記載の組成よりなる感光性組成物B2を用い、露光装置における前記各パラメータを、図18に示した値と同様に設定して露光を行った以外は、実施例1と同様にして形成した。塗布膜厚は1.6μmであった。
【表13】


なお、表13に記載の組成物のうち、
・B顔料分散物2は、御国色素(株)製、商品名:CFブルーEX3357を用いた。
・B顔料分散物3は、御国色素(株)製、商品名:CFブルーEX3383を用いた。
・バインダー3の組成は、(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート=36/22/42モル比のランダム共重合物、分子量3.8万)27質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート73質量%からなる。
【0249】
(実施例4)
〔カラーフィルタパターンの形成〕(TV用、フィルム法)
(1)ブラックマトリクスの形成
露光装置における前記各パラメータを、図18に示した値と同様に設定して露光を行った以外は、実施例2と同様にして、ブラックマトリクスを形成した。ただし、形成順序はブラック(ブラックマトリクス)を最初とし、ブラックマトリクスと周辺額縁部分を形成した。
【0250】
(2)レッド(R)画素の形成
下記表14に記載の組成よりなる感光性組成物R102を用い、露光装置における前記各パラメータを、図18に示した値と同様に設定して露光を行った以外は、実施例2と同様にして形成した。塗布膜厚は2.0μmであった。
【表14】


なお、表14に記載の組成物のうち、燐酸エステル系特殊活性剤1は、楠本化成(株)製、商品名:HIPLAAD ED152を用いた。
【0251】
(3)グリーン(G)画素の形成
下記表15に記載の組成よりなる感光性組成物G102を用い、露光装置における前記各パラメータを、図18に示した値と同様に設定して露光を行った以外は、実施例2と同様にして形成した。塗布膜厚は2.0μmであった。
【表15】


【0252】
(4)ブルー(B)画素の形成
下記表16に記載の組成よりなる感光性組成物B102を用い、露光装置における前記各パラメータを、図18に示した値と同様に設定して露光を行った以外は、実施例2と同様にして形成した。塗布膜厚は1.6μmであった。
【表16】


【0253】
実施例3及び4について、実施例1及び2と同様にして、露光感度、解像度、ジャギー発生の有無、及びムラを評価した。結果を表17に示す。
【0254】
【表17】


表17の結果より、実施例3及び4のカラーフィルタパターンは、塗布ムラ及び表示ムラが少なく、露光感度及び解像度が高く、本発明のカラーフィルタの製造方法により良好なカラーフィルタが製造できることが認められた。
【0255】
<ブラック(K)画像の線幅ばらつき評価>
実施例1〜4のストライプ状に形成されたブラックマトリクスにおいて、画面中央付近の1本について、長さ10cmにわたってレーザ顕微鏡(VK−9500、キーエンス(株)製;対物レンズ50倍)を用いて線幅測定を行い、そのばらつきを求めた。結果を表18に示す。
【0256】
(比較例1)
実施例1において、各パラメータの設定及び変更を行わずに露光を行った以外は、実施例1と同様にしてカラーフィルタを形成し、レッド(R)画素のジャギー発生の有無を評価したところ、ジャギーの発生が認められた。
また、上記と同様の方法により、ブラックマトリクスの線幅ばらつきを評価した。結果を表18に示す。
【0257】
(比較例2)
実施例2において、各パラメータの設定及び変更を行わずに露光を行った以外は、実施例2と同様にしてカラーフィルタを形成し、レッド(R)画素のジャギー発生の有無を評価したところ、ジャギーの発生が認められた。
また、上記と同様の方法により、ブラックマトリクスの線幅ばらつきを評価した。結果を表18に示す。
【0258】
【表18】


表18の結果から、比較例1〜2のブラックマトリクスと比較して、ジャギーを低減するように露光時のパラメータを設定して露光を行った実施例1〜4のブラックマトリクスの線幅ばらつきは小さく、高精細であることがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0259】
本発明のカラーフィルタの製造方法は、露光速度を低下させることなく、ジャギーが低減された所望の描画パターンを被露光面上に形成することにより、カラーフィルタのパターン(カラー画素、及びブラック画像)を高精細に、特にブラック画像の線幅ばらつきを極めて少なく、かつ効率よく形成可能であり、該カラーフィルタの製造方法により製造されたカラーフィルタは表示特性に優れ、携帯端末、携帯ゲーム機、ノートパソコン、テレビモニター等の液晶表示装置(LCD)用、PALC(プラズマアドレス液晶)、プラズマディスプレイなどに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0260】
【図1】図1は、露光装置の外観斜視図である。
【図2】図2は、露光装置における露光ヘッドの概略構成図である。
【図3】図3は、光変調手段としてのデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図である。
【図4】図4は、図3に示すDMDを構成するマイクロミラーがオン状態に設定されている場合の説明図である。
【図5】図5は、図3に示すDMDを構成するマイクロミラーがオフ状態に設定されている場合の説明図である。
【図6】図6は、露光装置における露光ヘッドと、露光ステージに位置決めされた感光材料(感光層の被露光面)との関係説明図である。
【図7】図7は、露光装置における露光ヘッドと、感光材料(感光層の被露光面)上の露光エリアとの関係説明図である。
【図8】図8は、露光装置の制御回路ブロック図である。
【図9】図9は、露光装置における露光ヘッドに使用されるDMDを構成するマイクロミラーの配列状態の説明図である。
【図10】図10は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのパラメータの説明図である。
【図11】図11は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのパラメータの説明図である。
【図12】図12は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのパラメータの説明図である。
【図13】図13は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのジャギーピッチ及びジャギー振幅の計算結果説明図である。
【図14】図14は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのジャギーピッチ及びジャギー振幅の計算結果説明図である。
【図15】図15は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのジャギーピッチ及びジャギー振幅の計算結果説明図である。
【図16】図16は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのジャギーピッチ及びジャギー振幅の計算結果説明図である。
【図17】図17は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのジャギーピッチ及びジャギー振幅の計算結果説明図である。
【図18】図18は、露光ヘッドにより形成される描画パターンのジャギーピッチ及びジャギー振幅の計算結果説明図である。
【符号の説明】
【0261】
10 露光装置
18 露光ステージ
24a〜24j 露光ヘッド
26 スキャナ
28 光源ユニット
36 DMD
38 SRAMセル
40 マイクロミラー
42 制御ユニット
48 マイクロレンズアレー
58a〜58j 露光エリア
64 同期信号生成部
66 露光ステージ駆動部
68 描画データ記憶部
70 DMD変調部
72 周波数変更部
74 位相差変更部
75 移動速度変更部
76 露光ヘッド回転駆動部
77 スワス
78 光学倍率変更部
79 ズーム光学系
80 オリジナル画像
F 感光材料
L レーザビーム




 

 


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