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発明の名称 マイクロレンズ、その製造方法、マイクロレンズを用いた固体撮像素子およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−25383(P2007−25383A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−209041(P2005−209041)
出願日 平成17年7月19日(2005.7.19)
代理人 【識別番号】100105647
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 昌平
発明者 平山 直紀
要約 課題
製造が容易で、レンズ間隔の狭窄化をはかることのできるマイクロレンズを提供する。

解決手段
基体表面にレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターン表面に、熱収縮性皮膜を形成する工程と、前記レジストパターンのガラス転移温度以上であってかつ、前記熱収縮性皮膜の収縮開始温度以上の温度で熱処理を行う工程と、前記熱収縮性皮膜を剥離する工程とを含む。
特許請求の範囲
【請求項1】
基体表面に複数のレンズ面を有し、各レンズ面の間隔が0.2μm以下であるマイクロレンズ。
【請求項2】
基体表面にレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターン表面に、熱収縮性皮膜を形成する工程と、
前記レジストパターンのガラス転移温度以上であってかつ、前記熱収縮性皮膜の収縮開始温度以上の温度で熱処理を行う工程と、
前記熱収縮性皮膜を剥離する工程とを含むマイクロレンズの製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載のマイクロレンズの製造方法であって、
前記熱収縮性皮膜を剥離する工程は、水洗工程であるマイクロレンズの製造方法。
【請求項4】
請求項2に記載のマイクロレンズの製造方法であって、
前記熱処理を行う工程は、前記レジストパターンの側壁をひっぱりつつ、前記熱収縮性皮膜が収縮する温度で加熱する工程であるマイクロレンズの製造方法。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれかに記載のマイクロレンズの製造方法であって、
前記レジストパターンは、レンズ本体となる基材としてのレジストであるマイクロレンズの製造方法。
【請求項6】
請求項2乃至4のいずれかに記載のマイクロレンズの製造方法であって、
前記レジストパターンの形成工程に先立ち、レンズ本体となる基材を形成する工程を含み、
前記剥離する工程の後にエッチバックを行い、前記レジストパターンの形状を前記基材に転写する工程を含むマイクロレンズの製造方法。
【請求項7】
請求項2乃至6のいずれかに記載のマイクロレンズの製造方法であって、
前記熱収縮性皮膜は、レジストの流動化温度よりも低い温度で熱収縮を開始しうる材料であるマイクロレンズの製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載のマイクロレンズの製造方法であって、
前記レジストパターンを形成する工程は、エキシマレーザ用もしくは紫外線露光用のレジストを塗布し、紫外領域の光による露光及び現像を行う工程を含むマイクロレンズの製造方法。
【請求項9】
請求項7に記載のマイクロレンズの製造方法であって、
前記レジストパターンを形成する工程は、電子ビーム用レジストを塗布し、電子ビームによる露光及び現像を行う工程を含むマイクロレンズの製造方法。
【請求項10】
光電変換部と、前記光電変換部で生起せしめられた電荷を転送する電荷転送電極を備えた電荷転送部とを具備し、前記光電変換部に対応して、マイクロレンズを形成した固体撮像素子であって、
前記マイクロレンズは、前記各光電変換部に対応してレンズ面を有し、各レンズ面の間隔が0.2μm以下である固体撮像素子。
【請求項11】
(a)半導体基板上に、光電変換部と、電荷転送部とを形成する工程と、
(b)前記光電変換部に対応する領域に、レンズ面をもつマイクロレンズを形成する工程とを有し、
前記工程(b)は、
(b−1)前記半導体基板表面にレジストパターンを形成する工程と、
(b−2)前記レジストパターン表面に、熱収縮性皮膜を形成する工程と、
(b−3)前記レジストパターンのガラス転移温度以上であってかつ、前記熱収縮性皮膜の収縮開始温度以上の温度で熱処理を行う工程と、
(b−4)前記熱収縮性皮膜を剥離する工程とを含む固体撮像素子の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロレンズ、その製造方法、マイクロレンズを用いた固体撮像素子およびその製造方法に係り、特に、マイクロレンズの形状加工に関する。
【背景技術】
【0002】
エリアセンサ等に用いられるCCDを用いた固体撮像素子は、フォトダイオードなどの光電変換部と、この光電変換部からの信号電荷を転送するための電荷転送電極を備えた電荷転送部とを有する。電荷転送電極は、半導体基板に形成された電荷転送路上に複数個隣接して配置され、順次駆動される。
【0003】
近年、固体撮像素子においては、固体撮像素子の小型化および撮像画素数の増加により、画素の微細化が進んでいる。それに伴い、光電変換部の微細化も進み高感度を維持することが困難になっている。そこで、感度を向上させるために、画素の上層に層内レンズおよびマイクロレンズを格子状に配列し、フォトダイオードへの集光効率を高める構造が種々提案されている(なお、固体撮像素子の詳細については後述する)。
【0004】
このような従来の固体撮像素子において、層内レンズおよびマイクロレンズ(オンチップレンズ)の2つの集光レンズはいずれもレジストパターンで構成するかあるいは、レジストパターンを形成しておきこれを転写することによって形成されるが、例えばオンチップレンズの場合、次のように製造する。
【0005】
まず、半導体基板表面にフォトダイオード部および電荷転送部、図2にて後述する(第3の)平坦化層61を形成した後、図5(a)に模式図を示すように平坦化層61上にレジストパターンR1を形成し、このレジストパターンR1をリフローさせて硬化し、所望の曲率を得る(図5(b))という方法がとられている。
【0006】
あるいは、このようにして形成したレジストパターンを用いて転写する方法もある。この方法では、まず、半導体基板表面にフォトダイオード部および電荷転送部、平坦化層61を形成した後、図6(a)に模式図を示すようにレンズ基体となる窒化シリコン膜60を形成し、この上層にレジストパターンR1を形成し、このレジストパターンR1をリフローさせて硬化し、所望の曲率を得(図6(b))、このレジストパターンR1をマスクとして異方性エッチングを行い、レジストパターンR1の表面形状を窒化シリコンからなるレンズ基体に転写することにより、レジストパターンR1と同じ曲率をもつオンチップレンズ60を形成する(図6(c))という方法がとられている。
【0007】
レンズは集光効率の向上のためには、レンズ間隔の狭窄化と、レンズ間の融着抑制を図ることが従来よりの課題であった。そこで、隣接するレンズ面を別工程で形成し、レンズ間隔を狭窄化する方法も提案されている(特許文献1)。
【0008】
【特許文献1】特開2000−22117号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら上記方法ではマイクロレンズ形成に際し2回のリソグラフィ工程を用いることによりレンズ間隔の狭窄化をはかりギャップレスレンズを実現しているが、2回のリソグラフィ工程によるコストの高騰と、各リソグラフィ工程間の相対的位置あわせにおける位置精度を十分に得ることができないという問題があった。
【0010】
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、製造が容易で、レンズ間隔の狭窄化をはかることのできるマイクロレンズを提供することを目的とする。
また、本発明は、シェーディング効果を抑制し、高感度で均一な撮像特性を有する固体撮像素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで本発明のマイクロレンズは、基体表面に複数のレンズ面を有し、各レンズ面の間隔が0.2μm以下である。
この構成により、集光特性の極めて良好なマイクロレンズを得ることができる。のぞましくは、各レンズ面の間隔が0.15μm以下である。本発明によれば、レンズ面形成用矩形レジストパターンの上に熱収縮性材料皮膜を形成し、レジストパターンのガラス転移温度以上であってかつ、前記熱収縮性皮膜の収縮開始温度以上の温度で熱処理を行うことによって初めて、レンズ面の間隔の微細化が可能となった。
【0012】
また、本発明のマイクロレンズの製造方法は、基体表面にレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターン表面に、熱収縮性皮膜を形成する工程と、前記レジストパターンのガラス転移温度以上であってかつ、前記熱収縮性皮膜の収縮開始温度以上の温度で熱処理を行う工程と、前記熱収縮性皮膜を剥離する工程とを含む。
この構成により、レンズ面形成用矩形レジストパターンの上に熱収縮性材料皮膜を形成し、レジストパターンのガラス転移温度以上であってかつ、前記熱収縮性皮膜の収縮開始温度以上の温度で熱処理を行うことにより、矩形レジストパターンのレンズ面の形成及びレンズ間隔の縮小を同時に行うようにしている。このため熱処理によってレンズ面を形成するように変形した矩形レジストパターンの外縁部が隣接するレンズ上に変形した矩形レジストパターン間に存在する熱収縮性材料に受け止められることにより、隣接する各レンズ面が互いに融着することなく微細な間隔を隔てて配置されることになる。熱収縮性皮膜の熱収縮開始温度以上であって、レジストの流動化温度以下に設定するのが望ましい。
【0013】
また、本発明は、上記マイクロレンズの製造方法において、前記熱収縮性皮膜を剥離する工程が水洗工程である。
この構成により、高温工程を経ることなく水洗工程で熱収縮性皮膜を剥離することにより熱処理工程で得られた形状をそのまま維持することができる。
【0014】
また、本発明は、上記マイクロレンズの製造方法において、前記熱処理を行う工程が、前記レジストパターンの側壁をひっぱりつつ、前記熱収縮性皮膜が収縮する温度で加熱する工程であるものを含む。
この構成により、レジストパターンの側壁をひっぱりつつ、前記熱収縮性皮膜が収縮する温度すなわち、110℃から140℃で加熱することにより、レンズ面の間隔が微細で、信頼性の高いレンズ面をもつマイクロレンズを形成することができる。
【0015】
また、本発明は、上記マイクロレンズの製造方法において、前記レジストパターンが、レンズ本体となる基材としてのレジストであるものを含む。
この構成により、エッチバックを行うことなく、レジストパターンをそのままレンズ面として用いることができるため、表面の平滑性が高く集光特性に優れたレンズを得ることができる。また隣接するレンズ面が同一工程で形成されたレジストパターンであるため、集光特性の均一なマイクロレンズを形成することが可能となる。
【0016】
また、本発明は、上記マイクロレンズの製造方法において、前記レジストパターンの形成工程に先立ち、レンズ本体となる基材を形成する工程を含み、前記剥離する工程の後にエッチバックを行い、前記レジストパターンの形状を前記基材に転写する工程を含む。
この構成により、材料の制限なしに、レンズ面の間隔の小さいマイクロレンズを形成することが可能となる。
【0017】
また、本発明は、上記マイクロレンズの製造方法において、前記熱収縮性皮膜はレジストの流動化温度よりも低い温度で熱収縮を開始する材料である。
この構成により、レジストの流動化を防止することができる。
【0018】
また、本発明は、上記マイクロレンズの製造方法において、前記レジストパターンを形成する工程は、エキシマレーザ用もしくは紫外線露光用のレジストを塗布し、紫外領域の光による露光及び現像を行う工程を含む。
この構成により、通常の紫外光により、レジストパターンを形成することができる。
【0019】
また、本発明は、上記マイクロレンズの製造方法において、前記レジストパターンを形成する工程は、電子ビーム用レジストを塗布し、電子ビームによる露光及び現像を行う工程を含む。
この構成により、電子ビーム描画により、より微細なギャップ形成が可能となり、レンズ面の間隔のさらなる狭窄化をはかることができる。
【0020】
また、本発明は、光電変換部と、前記光電変換部で生起せしめられた電荷を転送する電荷転送電極を備えた電荷転送部とを具備し、前記光電変換部に対応して、マイクロレンズを形成した固体撮像素子であって、前記マイクロレンズは、前記各光電変換部に対応してレンズ面を有し、各レンズ面の間隔が0.2μm以下である。
この構成により、集光特性の良好な固体撮像素子を形成することが可能となる。
【0021】
また、本発明の固体撮像素子の製造方法は、
(a)半導体基板上に、光電変換部と、電荷転送部とを形成する工程と、
(b)前記光電変換部に対応する領域に、レンズ面をもつマイクロレンズを形成する工程とを有し、
前記工程(b)は、
(b−1)前記半導体基板表面にレジストパターンを形成する工程と、
(b−2)前記レジストパターン表面に、熱収縮性皮膜を形成する工程と、
(b−3)前記レジストパターンのガラス転移温度以上であってかつ、前記熱収縮性皮膜の収縮開始温度以上の温度で熱処理を行う工程と、
(b−4)前記熱収縮性皮膜を剥離する工程とを含む。
この構成により、容易に集光特性の良好な固体撮像素子を形成することができる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明では、レンズ面形成用矩形レジストパターンの上に熱収縮性材料皮膜を形成し、レジストパターンのガラス転移温度以上であってかつ、前記熱収縮性皮膜の収縮開始温度以上の温度で熱処理を行うことにより、矩形レジストパターンのレンズ面の形成及びレンズ間隔の縮小を同時に行い、レンズ面を形成するように変形した矩形レジストパターンの外縁部が隣接するレンズ上に変形した矩形レジストパターン間に存在する熱収縮性材料に受け止められることにより、隣接する各レンズ面が互いに融着することなく微細な間隔を隔てて配置される。従って、制御性よく集光特性を調整することが可能な、優れたマイクロレンズを形成することができる。またこのマイクロレンズを用いて、極めて容易に作業性よく高感度の固体撮像素子を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に本発明の実施の形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0024】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態のマイクロレンズの上面を示す図であり、図2は固体撮像素子の要部を示す断面図である。この固体撮像素子は、光電変換部としてのフォトダイオード部30上に、形成されるマイクロレンズ60が、レンズ間隔G:0.15μmで、密接したレンズ面をもつように配置され、集光特性を高めるようにしたことを特徴とするものである。
【0025】
固体撮像素子の撮像部の上方には、酸化シリコン膜を介して形成されたBPSG膜からなる第1の平坦化層10を介して、パッシベーション膜を兼ねるように窒化シリコン膜で形成された層内レンズ20が形成されており、さらにこの上層に第2の平坦化層22、カラーフィルタ50、第3の平坦化層61、マイクロレンズ60が順次積層して設けられる。
【0026】
そしてこの固体撮像素子は、図2に示すように、シリコン基板1に形成され、pn接合を有するフォトダイオード部30と、ゲート酸化膜2上に形成された電荷転送電極3を備え、フォトダイオード部30で生起された電荷を転送する電荷転送部40とを具備している。
【0027】
電荷転送部40は、複数のフォトダイオード列の各々に対応してシリコン基板1表面部の列方向に形成された複数本の垂直電荷転送チャネル33と、垂直電荷転送チャネル33の上層に形成された電荷転送電極3と、フォトダイオード30で発生した電荷を垂直電荷転送チャネル33に読み出すための電荷読み出し領域34とを含む。電荷転送電極3は、行方向に配設された複数のフォトダイオード30からなる複数のフォトダイオード行の間を全体として行方向に延在する蛇行形状となっている。
【0028】
図2に示すように、シリコン基板1の表面にはpウェル層1Pが形成され、pウェル層1P内に、pn接合を形成するn領域30bが形成されると共に表面にp領域30aが形成され、フォトダイオード30を構成しており、このフォトダイオード30で発生した信号電荷は、n領域30bに蓄積される。
【0029】
そしてこのフォトダイオード30の右方には、少し離間してn領域からなる電荷転送チャネル33が形成される。n領域30bと電荷転送チャネル33の間のpウェル層1Pに電荷読み出し領域34が形成される。
【0030】
電荷読み出し領域34と電荷転送チャネル33の上には、ゲート酸化膜2を介して、電荷転送電極3が形成される。そして電極間には電極間絶縁膜4が形成されている。垂直転送チャネル33の右側にはp領域からなるチャネルストップ32が設けられ、隣接するフォトダイオード30との分離がなされている。
【0031】
そして電荷転送電極3の上層には、酸化シリコン膜5(パッシベーション膜)、BPSG(borophospho silicate glass)からなる第1の平坦化層10、P−SiNからなる層内レンズ20、透明樹脂等からなるフィルタ下平坦化層としての第2の平坦化層22が形成される。さらにこれらの上方には、赤、緑、青の各色フィルタで構成されるカラーフィルタ50とマイクロレンズ60が設けられる。
【0032】
また、電荷転送電極によって転送される信号電荷が移動する垂直電荷転送チャネル33が、電荷転送部40が延在する方向と交差する方向に、形成されている。
なお、本実施の形態は、いわゆるハニカム構造の固体撮像素子に限定されることなく、正方格子型の固体撮像素子にも適用可能であることはいうまでもない。
【0033】
次にこの固体撮像素子の製造工程について簡単に説明する。
フォトダイオードと電荷転送部については説明を省略するが通例の方法で形成される。
そして、フォトダイオードおよび電荷転送電極の形成された基板1の表面にプラズマCVD法により酸化シリコン膜(図示せず)を形成し、常圧熱CVD法により、膜厚300nmのBPSG膜(10)を形成する。この後、炉アニールにより800〜850℃に加熱し、BPSG膜をリフローすることにより、平坦化し、第1の平坦化層10を得る(図2参照)。
【0034】
そしてこの上層に、プラズマCVD法によりパッシベーション膜を兼ねた層内レンズ20としての窒化シリコン膜を形成し、形状加工を行った後、第2の平坦化層22を形成し、フィルタ層50を形成した後フィルタ上平坦層としての第3の平坦化層61を形成する。
【0035】
この後マイクロレンズを形成する工程に入る。まず、この第3の平坦化層61上にレジストを塗布しフォトリソグラフィによりパターンR1を形成する(図3(a))。(ここではフィルタ層50とこの上層に形成される第3の平坦化層61より上層のみを図示するが、この下層には図2に示した光電変換部が形成されているものとする。)具体的には、フィルタ層50上に形成された第3の平坦化層61表面に、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ株式会社製のKrFレジスト(GKR5315)を厚さ0.5μmに塗布し、KrF露光装置を用いて格子状にパターン露光し、現像を行って、一辺が2.69μmの正方形状の単位レジストを格子状に形成(パターニング)した。隣り合う正方形状の単位レジストの間隔Gは0.20μmとした。
【0036】
さらにこのレンズ面形成用の矩形レジストパターンR1の上に熱収縮性材料皮膜SRとして東京応化社製サファイヤ(SAFIRE)を塗布する(図3(b))。
【0037】
この後、レジストパターンR1のガラス転移温度以上であってかつR1の融点以下であり、かつ、熱収縮性皮膜SRの収縮開始温度以上の温度である130〜140℃で熱処理を行うことにより、レンズ間隔の縮小(図3(c))を行うとともに、矩形レジストパターンのレンズ面の形成(図3(d))を同時に行う。これにより、レンズ面を形成するように変形した矩形レジストパターンの外縁部が隣接するレンズ上に変形した矩形レジストパターン間に存在する熱収縮性材料に受け止められることにより、隣接する各レンズ面が互いに融着することなく微細な間隔を隔ててレジストパターンR1が形成される。このようにして表面張力によってレジストパターンR1の角部は丸められて、冷却して硬化する。このとき隣り合う正方形状の単位レジストの間隔Gは0.10μmとなる。ここでは熱収縮性皮膜が隣接するレンズ面の間に介在して融着を防止するスペーサとして作用する。
【0038】
そして水洗処理により熱収縮性皮膜SRを剥離除去し図3(e)に示すようにレンズ面の間隔が0.15μmのマイクロレンズ60が得られる。このようにして固体撮像素子が形成される。
【0039】
この方法によれば、レンズ間の融着のおそれなしに、極めて容易に制御性よくレンズ面間の狭窄化をはかることができ、集光特性に優れたマイクロレンズが形成される。
また、さらに集光効率を高めることができるため、固体撮像素子の高感度化をはかることができる。
【0040】
この方法によれば、さらに制御性よく、集光性を高めることが可能となる。なおこの方法によれば同一工程で形成されたレジストパターンをそのままレンズとして用いることができ、平滑で均一な表面をもつマイクロレンズを得ることができる。
【0041】
なお、本実施の形態のマイクロレンズを層内レンズに用いてもよいことはいうまでもない。
【0042】
なお前記実施例においては、KrF露光装置を用い、KrFレジストを用いてマイクロレンズを作製したが、ArFエキシマレーザ光を用いるArF露光装置等、紫外領域の光を照射する露光装置、電子ビームを用いる電子ビーム露光装置等を使用し、それぞれの装置に適したレジストでマイクロレンズを作製してもよい。ここで用いられるレジストとしては、ArFレジスト、Deep−UVレジスト、電子ビームレジスト等がある。具体的な材料としては、アセタール系、エスキャップ(ESCAP)系、PMMA、PGMA等を挙げることができる。
【0043】
また、熱収縮性皮膜の材料としては、レジストの流動化温度よりも低い温度で熱収縮を開始する材料を用いたが、水溶性樹脂を含む共重合体であればよい。
【0044】
この発明で用いられる熱収縮性皮膜の形成材料としては、第1の成分モノマーと第2の成分モノマーの共重合体からなる水溶性樹脂を含む水溶液が用いられる。この共重合体における原料の第1の成分モノマーとしては、アクリル酸及びメタクリル酸の中から選ばれた少なくとも1種が用いられる。これらは単独で用いてもよいし、また2種を混合して用いてもよい。
【0045】
一方、第2の成分モノマーとしては、第1の成分以外の水溶性ビニル化合物の中から選ばれた少なくとも1種が用いられる。この第2の成分モノマーの例としては、ビニルアルコール、酢酸ビニル、N‐ビニルピロリドン及びN‐ビニルイミダゾリジノン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、N,N‐ジメチルアクリルアミド、N,N‐ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N‐ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N‐メチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N‐ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N‐ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N‐ジメチルアミノエチルアクリレート、N‐アクリロイルモルホリンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上混合して用いてもよい。
【0046】
また水溶性樹脂の添加については、必須ではないが、剥離工程においてレンズ面が損傷を受けないようにするために、水溶性樹脂を添加するのが望ましい。ここで使用可能な水溶性樹脂としては、セルロース誘導体、アルキレングリコール系重合体、尿素系重合体、メラミン系重合体などがある。
【0047】
ここで、セルロース誘導体としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースヘキサヒドロフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロール、セルロールアセテートヘキサヒドロフタレート、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロースなどを、アルキレングリコール系重合体としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールなどの付加重合体又は付加共重合体を、尿素系重合体としては、例えば、メチロール化尿素、ジメチロール化尿素、エチレン尿素などの重合体を、メラミン系重合体としては、例えばメトキシメチル化メラミン、メトキシメチル化イソブトキシメチル化メラミン、メトキシエチル化メラミンなどの重合体をそれぞれ挙げることができる。この外、エポキシ系重合体やアミド系重合体の中で水溶性のものも用いることができる。これらの水溶性樹脂は、単独で用いてもよいし、また2種以上混合して用いてもよい。
また、熱収縮性皮膜の形成材料で用いられる溶媒としては、水単独又は水とアルコール系溶剤との混合溶剤を用いることができる。このようなアルコール系溶剤としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、n‐プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2‐ブチレングリコール、1,3‐ブチレングリコール、2,3‐ブチレングリコールなどが適用可能である。
【0048】
(実施の形態2)
なおレンズ基体である窒化シリコン膜をレジストR1の塗布に先立ち形成しておき、図3(e)の工程の後、このレジストパターン(R1)をマスクとして、レジストパターンとのエッチング選択比が1対1となるように窒化シリコン膜のエッチングを行い、窒化シリコン膜からなるマイクロレンズを形成するようにしてもよい。
この工程を図4(a)乃至(e)に示す。
【0049】
この場合は、第3の平坦化層61上にレンズ基材60SとしてプラズマCVD法により窒化シリコン膜を形成し、この上層に図3(a)乃至(e)に示したのと同様にレジストパターンR1を形成し(図4(a))、熱収縮性皮膜SRを形成し(図4(b))、加熱し所望の形状のレジストパターンR1を形成した後(図4(c))熱収縮性樹脂を剥離し、所望の形状のレジストパターンR1を得る(図4(d))。
【0050】
そして最後にこのレジストパターンR1をマスクとしてエッチバックを行いレンズ基体60Sにパターン転写を行うことにより、マイクロレンズを形成する。
この方法によれば、レンズとしての材質に依存することなく、レジストパターンを熱収縮性皮膜の特性に合わせて自由に選択することができることから、製造が容易で、制御性の良好なパターン形成を行うことが可能となる。
【0051】
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されることなく、本発明の技術思想の範囲内において、適宜調整可能である。
【産業上の利用可能性】
【0052】
以上、説明したように本発明のマイクロレンズは、集光効率が高められることから、デジタルカメラ、携帯電話などに用いられる小型の撮像素子、あるいはファクシミリなどの読み取り素子の集光レンズとして極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態1で用いられるマイクロレンズの上面を示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態1の方法で得られた固体撮像素子の断面概要図である。
【図3】本発明の実施の形態1の固体撮像素子の製造工程の一部を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態2の固体撮像素子の製造工程の一部を示す断面図である。
【図5】従来例の固体撮像素子の製造工程の一部を示す断面説明図である。
【図6】従来例の固体撮像素子の製造工程の一部を示す断面説明図である。
【符号の説明】
【0054】
1 シリコン基板
2 ゲート酸化膜
3 電荷転送電極
4 電極間絶縁膜
5 パッシベーション膜
10 第1の平坦化層
20 層内レンズ
SR 熱収縮性皮膜
R1 レジストパターン
20 層内レンズ
22 第2の平坦化層
30 フォトダイオード部
40 電荷転送部
50 カラーフィルタ
60 マイクロレンズ
61 第3の平坦化層




 

 


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