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発明の名称 プラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−24616(P2007−24616A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−205284(P2005−205284)
出願日 平成17年7月14日(2005.7.14)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 井上 竜一 / 戸島 亮 / 脇谷 敬夫
要約 課題
静的画面欠点と区別して、時間的変化を伴うちらつき不灯などの動的画面欠点を、高精度かつ高速に検査できるプラズマディスプレイの点灯画面検査方法を提供する。

解決手段
プラズマディスプレイパネルを点灯表示させ、プラズマディスプレイパネルの点灯表示画面を撮像手段により撮像し、この撮像により取り込んだ画像の画像データを用いて各放電セルの点灯検査を行う点灯画面検査方法において、点灯検査を行うための表示パターンをプラズマディスプレイパネルに表示するステップと、表示パターンを表示したプラズマディスプレイパネルの点灯表示画面を所定の期間単位で撮像し、この撮像により複数の画像を検査画像データとして取り込むステップと、取り込んだ検査画像データを利用して画像の各画素における時間的な濃度変化を算出するステップと、濃度変化の算出結果に基づいて点灯画面を評価するステップとを有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
一対の基板間に複数の放電セルを有し、各放電セルにおいて放電を発生させることにより画面表示を行うプラズマディスプレイパネルに対して、前記プラズマディスプレイパネルを点灯表示させ、前記プラズマディスプレイパネルの点灯表示画面を撮像手段により撮像し、この撮像により取り込んだ画像の画像データを用いて前記各放電セルの点灯検査を行う点灯画面検査方法において、
点灯検査を行うための表示パターンを前記プラズマディスプレイパネルに表示するステップと、
前記表示パターンを表示した前記プラズマディスプレイパネルの点灯表示画面を、所定の期間単位で撮像し、この撮像により、複数の画像を検査画像データとして取り込むステップと、
前記取り込んだ検査画像データを利用して、前記画像の各画素における時間的な濃度変化を算出するステップと、
前記濃度変化の算出結果に基づいて、点灯画面を評価するステップとを有することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法。
【請求項2】
各画素における時間的な濃度変化を算出する前記ステップは、
前記取り込んだ検査画像データを、画像記憶手段に記録するステップと、
前記画像記憶手段に記録した検査画像データを利用して、各画素ごとに、その画素における時系列の検査画像データのなかで最大値となる最大値データを算出し、各画素ごとの前記最大値データで構成される最大値画像データを得るステップと、
前記画像記憶手段に記録した検査画像データを利用して、各画素ごとに、その画素における時系列の検査画像データのなかで最小値となる最小値データを算出し、各画素ごとの前記最小値データで構成される最小値画像データを得るステップと、
各画素ごとに、前記最大値画像データと前記最小値画像データとの差分を算出し、差分画像データを得るステップとを含み、
点灯画面を評価する前記ステップは、
前記差分画像データに基づいて、点灯画面を評価することを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法。
【請求項3】
各画素における時間的な濃度変化を算出する前記ステップは、
記憶手段に記録された、各画素ごとの最大値データで構成される最大値画像データを読み出すステップと、
前記読み出した最大値画像データと前記取り込んだ検査画像データとを、各画素ごとに比較し、前記検査画像データが前記最大値画像データよりも大きな値のとき、前記検査画像データを前記記憶手段に最大値データとして記録更新するステップと、
記憶手段に記録された、各画素ごとの最小値データで構成される最小値画像データを読み出すステップと、
前記読み出した最小値画像データと前記取り込んだ検査画像データとを、各画素ごとに比較し、前記検査画像データが前記最小値画像データよりも小さな値のとき、前記検査画像データを前記記憶手段に最小値データとして記録更新するステップと、
各画素ごとに、前記最大値画像データと前記最小値画像データとの差分を算出し、差分画像データを得るステップとを含み、
前記点灯画面を評価するステップは、
前記差分画像データに基づいて、点灯画面を評価することを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法。
【請求項4】
各画素における時間的な濃度変化を算出する前記ステップは、
前記取り込んだ検査画像データを、記憶手段に記録するステップと、
前記記憶手段に記録した検査画像データを利用して、各画素ごとに、時系列の検査画像データを用いて標準偏差を算出し、各画素ごとの標準偏差値データで構成される標準偏差画像データを得るステップとを含み、
前記点灯画面を評価するステップは、
前記標準偏差画像データに基づいて、点灯画面を評価することを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法。
【請求項5】
各画素における時間的な濃度変化を算出する前記ステップは、
記憶手段に記録された、各画素ごとの標準偏差値データで構成される標準偏差画像データを読み出すステップと、
前記読み出した標準偏差画像データと前記取り込んだ検査画像データとにより、標準偏差を算出し、算出した各画素ごとの標準偏差値データで標準偏差画像データを記録更新するステップとを含み、
前記点灯画面を評価するステップは、
前記標準偏差画像データに基づいて、点灯画面を評価することを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法。
【請求項6】
各画素における時間的な濃度変化を算出する前記ステップは、
記憶手段に記録された、各画素ごとの時系列の画素データの平均である平均値データで構成される平均値画像データを読み出すステップと、
前記読み出した平均値画像データと前記取り込んだ検査画像データとにより、平均値を算出し、算出した各画素ごとの平均値データで平均値画像データを記録更新するステップと、記憶手段に記録された、各画素ごとの時系列の標準偏差である標準偏差値データで構成される標準偏差値画像データを読み出すステップと、
前記読み出した標準偏差画像データと前記記録更新した平均値画像データとにより、標準偏差を算出し、算出した各画素ごとの標準偏差値データで標準偏差画像データを記録更新するステップとを含み、
前記点灯画面を評価するステップは、
前記記録更新した標準偏差画像データに基づいて、点灯画面を評価することを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法。
【請求項7】
前記プラズマディスプレイパネルに表示する点灯検査を行うための表示パターンは、他のサブフィールドや周辺セルの表示状態によって生じるちらつき不灯を顕在化させる顕在化表示パターンであることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法。
【請求項8】
前記検査画像データを取り込む撮像手段は、前記プラズマディスプレイパネルの点灯表示周期に同期して撮像し、前記検査画像データを取り込むことを特徴とする請求項7記載のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマディスプレイパネルを点灯表示し、画面検査を行うプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマディスプレイパネルは、前面基板と背面基板とを、その間に放電空間が形成されるように対向配置して周辺部を封着し、放電空間に希ガスを封入して構成されている。前面基板上には走査電極と維持電極とからなる表示電極が複数形成され、背面基板上には表示電極と直交する方向にアドレス電極が複数形成されており、表示電極とアドレス電極との立体交差部には単位発光領域である放電セルが形成される。このプラズマディスプレイパネル(以下、適宜、パネルと呼ぶ)では、表示電極とアドレス電極とに所定の電圧を印加して各放電セルで選択的に放電を発生させ、各放電セルに形成された蛍光体層が放電によって発光することにより、画像表示が行われる。
【0003】
このようなパネルの製造工程などにおいて、例えば、放電セルに何らかの欠陥が生じると、この放電セルは正しく点灯しなくなり、いわゆる放電セルの不灯欠陥となる。
【0004】
パネルにおいての放電セルの不灯欠陥として、どのような駆動をしても常に不灯となる放電セルが存在することがあり、この場合には放電セルが不灯になっている状態は時間的に変化しない。そこで、このような不灯の放電セルを静的画面欠点という。
【0005】
また、プラズマディスプレイパネルでは、1フィールド期間(1/60秒)を複数のサブフィールドに分割し、各放電セルにおいて放電を発生させるサブフィールドを組み合わせることにより階調表現を行う。このため、所定の階調を表現するときには所定の選択された点灯すべきサブフィールドにおいて放電を発生させるが、場合によってはある放電セルにおいて本来点灯すべきサブフィールドで点灯しないことがあり、これも放電セルの不灯欠陥である。この場合には放電セルが不灯となっている状態は時間的に変化するので、そのような不灯のセルを動的画面欠点という。
【0006】
パネルの検査工程においては、このような不灯欠陥の放電セルを含むパネルを選別するため、点灯画面の検査を行う点灯画面検査が実施される。このプラズマディスプレイパネルなど、表示パネルの点灯画面を検査する場合、例えば、特許文献1には、表示パネルを点灯させ、点灯した表示パネルの画面を撮像カメラにより撮像し、撮像した画像を画像処理装置に取り込み、この画像処理装置によって表示パネルの画素セルの欠陥、表示ムラを定量化して判定することが記載されている。
【特許文献1】特開平9−218131号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記動的画面欠点の場合、上述したように放電セルが不灯となっている状態は時間的に変化するため、例えば、欠陥セルが検査時では正常と判断されてしまうなどの検査もれが生じ、安定な検査が難しいという課題があった。
【0008】
また、プラズマディスプレイパネルでは、注目セルを任意の階調に表示しようとした場合、注目セルの表示サブフィールドにおいて、前のサブフィールドの表示状態あるいは周辺セルの状態によって影響され、正常に点灯しない場合がある。このような不灯欠陥は、他のサブフィールドや周辺セルのいわゆるクロストークなどによって生じる欠陥であり、動的画面欠点の一種であって、ちらつき不灯と呼ばれている。このため、通常、検査工程などにおいては、このちらつき不灯現象をより顕在化させて検査を行うため、顕在化表示パターンの検査用画像信号を用いてこのちらつき不灯を発生しやすくし、ちらつき不灯を顕在化させて、例えば、検査員による目視検査により検査を行っている。
【0009】
しかし、従来の点灯画面検査方法では、このような複雑な表示パターンに対して、放電セルの欠陥などを定量化して点灯画面検査を行うことは困難であり、かつ、ちらつき不灯のような他のサブフィールドや周辺セルの状態に影響される動的画面欠点を高精度に検出することは困難であった。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑み、セル不灯などの静的画面欠点と区別して、ちらつき不灯を含めて高精度に動的画面欠点を検出可能なプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法は、一対の基板間に複数の放電セルを有し、各放電セルにおいて放電を発生させることにより画面表示を行うプラズマディスプレイパネルに対して、プラズマディスプレイパネルを点灯表示させ、プラズマディスプレイパネルの点灯表示画面を撮像手段により撮像し、この撮像により取り込んだ画像の画像データを用いて各放電セルの点灯検査を行う点灯画面検査方法において、点灯検査を行うための表示パターンをプラズマディスプレイパネルに表示するステップと、表示パターンを表示したプラズマディスプレイパネルの点灯表示画面を所定の期間単位で撮像し、この撮像により複数の画像を検査画像データとして取り込むステップと、取り込んだ検査画像データを利用して、画像の各画素における時間的な濃度変化を算出するステップと、濃度変化の算出結果に基づいて、点灯画面を評価するステップとを有する。
【0012】
また、本発明のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法は、上記各画素における時間的な濃度変化を算出するステップにおいて、取り込んだ検査画像データを、画像記憶手段に記録するステップと、画像記憶手段に記録した検査画像データを利用して、各画素ごとにその画素における時系列の検査画像データのなかで最大値となる最大値データを算出し、各画素ごとの最大値データで構成される最大値画像データを得るステップと、画像記憶手段に記録した検査画像データを利用して、各画素ごとにその画素における時系列の検査画像データのなかで最小値となる最小値データを算出し、各画素ごとの最小値データで構成される最小値画像データを得るステップと、各画素ごとに、最大値画像データと最小値画像データとの差分を算出し、差分画像データを得るステップとを含み、上記点灯画面を評価するステップは、差分画像データに基づいて点灯画面を評価する。
【0013】
また、本発明のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法は、上記各画素における時間的な濃度変化を算出するステップにおいて、記憶手段に記録された各画素ごとの最大値データで構成される最大値画像データを読み出すステップと、読み出した最大値画像データと取り込んだ検査画像データとを各画素ごとに比較し、検査画像データが最大値画像データよりも大きな値のとき、検査画像データを記憶手段に最大値データとして記録更新するステップと、記憶手段に記録された各画素ごとの最小値データで構成される最小値画像データを読み出すステップと、読み出した最小値画像データと取り込んだ検査画像データとを各画素ごとに比較し、検査画像データが最小値画像データよりも小さな値のとき、検査画像データを記憶手段に最小値データとして記録更新するステップと、各画素ごとに、最大値画像データと最小値画像データとの差分を算出し、差分画像データを得るステップとを含み、上記点灯画面を評価するステップは、差分画像データに基づいて点灯画面を評価する。
【0014】
また、本発明のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法は、上記各画素における時間的な濃度変化を算出するステップにおいて、取り込んだ検査画像データを記憶手段に記録するステップと、記憶手段に記録した検査画像データを利用して、各画素ごとに、時系列の検査画像データを用いて標準偏差を算出し、各画素ごとの標準偏差値データで構成される標準偏差画像データを得るステップとを含み、上記点灯画面を評価するステップは、標準偏差画像データに基づいて点灯画面を評価する。
【0015】
また、本発明のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法は、上記各画素における時間的な濃度変化を算出するステップにおいて、記憶手段に記録された各画素ごとの標準偏差値データで構成される標準偏差画像データを読み出すステップと、読み出した標準偏差画像データと取り込んだ検査画像データとにより標準偏差を算出し、算出した各画素ごとの標準偏差値データで標準偏差画像データを記録更新するステップとを含み、上記点灯画面を評価するステップは、標準偏差画像データに基づいて点灯画面を評価する。
【0016】
また、本発明のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法は、上記各画素における時間的な濃度変化を算出するステップにおいて、記憶手段に記録された各画素ごとの時系列の画素データの平均である平均値データで構成される平均値画像データを読み出すステップと、読み出した平均値画像データと取り込んだ検査画像データとにより平均値を算出し、算出した各画素ごとの平均値データで平均値画像データを記録更新するステップと記憶手段に記録された各画素ごとの時系列の標準偏差である標準偏差値データで構成される標準偏差値画像データを読み出すステップと、読み出した標準偏差画像データと記録更新した平均値画像データとにより、標準偏差を算出し、算出した各画素ごとの標準偏差値データで標準偏差画像データを記録更新するステップとを含み、上記点灯画面を評価するステップは、記録更新した標準偏差画像データに基づいて点灯画面を評価する。
【0017】
また、本発明のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法は、プラズマディスプレイパネルに表示する点灯検査を行うための表示パターンが、他のサブフィールドや周辺セルのクロストークによって生じるちらつき不灯を顕在化させる顕在化表示パターンである。
【0018】
また、検査画像データを取り込む撮像手段は、プラズマディスプレイパネルの点灯表示周期に同期して撮像し、検査画像データを取り込む。
【発明の効果】
【0019】
本発明のプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法よれば、プラズマディスプレイパネルの点灯画面検査において、時間的変化を伴わないセル不灯などの静的画面欠点と区別して、ちらつき不灯を含めた時間的変化を伴う動的画面欠点を、より高精度かつ高速に検査することが実現可能なプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、プラズマディスプレイパネルの構造の要部を示す斜視図である。図1に示すように、前面板1は、ガラス製の前面基板2上に、走査電極3および維持電極4からなる表示電極対を複数形成し、その表示電極対を覆うように誘電体ガラスからなる誘電体層5を形成し、誘電体層5上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層6を形成して構成されている。
【0022】
一方、前面板1に対向配置された背面板7は、ガラス製の背面基板8上に、アドレス電極9を複数形成し、そのアドレス電極9を覆うように誘電体層10を形成し、その誘電体層10上にアドレス電極9と平行な複数の隔壁11を形成し、さらに隣接する隔壁11の間にそれぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)の各色に発光する蛍光体層12を形成して構成されている。アドレス電極9は隣接する隔壁11の間に位置している。
【0023】
走査電極3および維持電極4とアドレス電極9とが直交するように、一対の基板である前面基板2と背面基板8とが対向配置され、これら基板の周辺部を封着部材(図示せず)を用いて封着している。前面基板2と背面基板8との間に形成された放電空間にネオンおよびキセノンからなる放電ガスを封入しており、走査電極3および維持電極4とアドレス電極9との立体交差部に放電セルが形成される。すなわち、一対の基板間に複数の放電セルを有している。この放電セルは画像を表示するときの単位発光領域であり、R、G、Bの各色に発光する蛍光体層12が形成された隣接する3つの放電セルによって1つの画素を形成する。
【0024】
このプラズマディスプレイパネルでは、1フィールド期間(1/60秒)を複数のサブフィールドに分割し、各放電セルにおいて放電を発生させるサブフィールドを組み合わせることにより階調表現を行う。各サブフィールドでは、走査電極3に順次走査パルスを印加するとともに画像データに基づいてアドレス電極9にアドレスパルスを印加することで表示する放電セルを選択した後、走査電極3と維持電極4とに交互に維持パルスを印加することによって、選択した放電セルにおいて維持放電を起こす。これにより、維持放電が起こった放電セルでは紫外線が発生し、その紫外線で励起された蛍光体層12から各色の可視光が放出されて画面表示が行われる。
【0025】
次に、このようなプラズマディスプレイパネルに対する点灯画面検査を行う方法について説明する。図2は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法を実施するための点灯画面検査装置の構成を示した図である。図2において、パネル検査台13に設置されたプラズマディスプレイパネル14は、駆動回路制御手段15で駆動されることにより点灯状態となる。すなわち、点灯検査を行うための表示パターンがプラズマディスプレイパネル14に表示される。
【0026】
その点灯画面は、カメラ撮像制御手段16によりコントロールされた1台または複数台のカメラ(撮像手段)17により撮像できるようになっている。カメラ17の露光時間は、露光時間制御手段18によりカメラ撮像制御手段16を介して任意に設定される。すなわち、カメラ17は、検査のための表示パターンを表示したプラズマディスプレイパネル14の点灯表示画面を、露光時間制御手段18で露光時間として設定された所定の期間単位で撮像し、この撮像により、露光時間ごとの複数枚の画像を検査画像データ(以下、適宜、画像データと呼ぶ)として取り込む。
【0027】
また、カメラ17の撮像により取得されたこの画像データは、画像処理部19にて処理され、その処理結果が出力されるように構成されている。本実施の形態の画像処理部19は、取り込んだ画像データを利用して、画像の各画素における時間的な濃度変化を算出し、さらに、この濃度変化の算出結果に基づいて各放電セルの欠陥を判定し、点灯画面を評価する。
【0028】
図2に示す画像処理部19において、連続画像記憶手段20は、露光時間を単位として撮像された露光時間ごとの連続画像の画像データが記録され、その画像データを記憶する。
【0029】
最大値画像算出手段21は、画像記憶手段としての連続画像記憶手段20に記録された画像データを利用して、この連続画像の各画素ごとに、その画素における時系列の画像データのなかで最大値となる最大値データを算出し、このような各画素での最大値データで構成される最大値画像データである最大値画像を生成する。
【0030】
最小値画像算出手段22は、画像記憶手段としての連続画像記憶手段20に記録された画像データを利用して、この連続画像の各画素ごとに、その画素における時系列の画像データのなかで最小値となる最小値データを算出し、このような各画素での最小値データで構成される最小値画像データである最小値画像を生成する。
【0031】
差分画像算出手段23は、各画素ごとに、最大値データと最小値データとの差分を算出し、この算出結果である差分画像データを生成することで、最大値画像算出手段21から得られた最大値画像と最小値画像算出手段22から得られた最小値画像との差分画像を得る。さらに、欠陥部判定手段24は、上記算出した差分画像データに基づいて点灯画面を評価し、差分画像算出手段23から得られた差分画像から欠陥部抽出を行う。
【0032】
また、欠陥部判定手段24において、2値化ラベリング手段25は、差分画像から欠陥領域を抽出する。
【0033】
特徴量抽出手段26は、そのラベリングされた領域の面積・幅・長さといった複数の特徴量を算出する。
【0034】
さらに、良否判定手段27は、その算出された欠陥の特徴量から良否の判定を行う。
【0035】
図3は、本発明の実施の形態1における点灯画面検査装置の動作フローを示すフローチャートであり、ステップ1からステップ9までの各ステップを行うことでプラズマディスプレイの動的画面欠点を検査する。以下、各ステップについて説明する。
【0036】
まず、ステップ1では、特定階調表示に対して発生するちらつき不灯を顕在化させる顕在化表示パターンを、駆動回路制御手段15によりプラズマディスプレイパネル14に表示する。すなわち、このような顕在化表示パターンの検査用画像信号を用いて、駆動回路制御手段15によりプラズマディスプレイパネル14を駆動することで、プラズマディスプレイパネル14に、このちらつき不灯を発生しやすくするような表示パターンを表示させる。図4は、特定階調表示に対して発生するちらつき不灯を顕在化させる顕在化表示パターンの一例を示す図である。図4において、顕在化表示パターンの一例として、a)は、ドットパターン信号によるドットパターン表示を示し、b)は、画像の斜め方向に階調が直線的に変化するランプ信号による斜めランプパターン表示を示している。
【0037】
次のステップ2において、露光時間制御手段18により設定された露光時間の条件にて、カメラ17を用いて、プラズマディスプレイパネル14上の上記顕在化表示パターンの表示状態を順次撮像し、撮像により取得した画像データを連続画像記憶手段20に記録する。なお、以下、カメラ17による単位撮像時間としての露光時間は、プラズマディスプレイパネル14の表示周期である1フィールド時間またはその整数倍の数フィールド時間である短フィールド時間とする。また、ここでは、その一例として、短フィールド時間を1フィールド時間として説明する。すなわち、この場合、カメラ17から得られる連続画像中の一画像における画素の画像データは、その画素位置に対応した放電セルの1フィールド時間における点灯頻度に応じたデータ値を有している。
【0038】
次のステップ3において、最大値画像算出手段21により、連続画像の各画素における時系列の画像データの最大値を求め、最大値画像を算出する。すなわち、連続画像記憶手段20に記録した画像データを利用して、各画素ごとに、その画素における時系列の検査画像データのなかで最大値となる最大値データを算出し、各画素ごとの最大値データで構成される最大値画像データを得る。
【0039】
次のステップ4において、最小値画像算出手段22により、連続画像の各画素における時系列の画像データの最小値を求め、最小値画像を算出する。すなわち、連続画像記憶手段20に記録した画像データを利用して、各画素ごとに、その画素における時系列の検査画像データのなかで最小値となる最小値データを算出し、各画素ごとの最小値データで構成される最小値画像データを得る。
【0040】
次のステップ5において、差分画像算出手段23により、最大値画像と最小値画像の差分処理を行い、差分画像を算出する。すなわち、各画素ごとに、最大値画像データと最小値画像データとの差分を算出し、差分画像データを得る。これにより、連続画像の各画素における時系列の画像データの変化量を算出する。
【0041】
次のステップ6において、この差分画像の所定の検査エリアに対して、2値化ラベリング手段25により2値化ラベリング処理を行う。すなわち、差分画像の画像データに対して、ある閾値を設定し、画像データがその閾値の範囲内かどうかにより、閾値範囲内となる画素データを有する画素が存在する領域(以下、ラベリングされた領域という)を抽出する。
【0042】
次のステップ7において、ラベリングされた領域に対して、特徴量抽出手段26により、特徴量抽出を行う。ここで、特徴量は、ラベリングされた領域の面積・幅・長さ・平均濃度などである。
【0043】
次のステップ8において、この抽出された特徴量に対して、予め決められた判定基準に従い、良否判定手段27により良否判定を行う。例えば、特徴量であるラベリングされた領域の面積・幅・長さ・平均濃度のそれぞれについて所定の判定基準値を決めておく。さらに、例えば、抽出した特徴量のいずれか1つでも判定基準値より大きくなる場合には、動的画面欠点が存在することによりパネルとしては不適合であると判定する。このように、抽出した特徴量を用いることで動的画面欠点に関してパネルの良否を判定する。そして、最後にステップ9において良品判定結果を外部に出力し、検査を終了する。
【0044】
ここで、正常点灯する放電セルの1フィールド時間ごとの点灯率変化の一例を図5に示す。このような正常点灯の場合、図5に示すように点灯率はあまり変化しておらず、その結果、カメラ17から撮像した画像のこの放電セルに対応する画像データもあまり変化しない。このため、正常点灯する放電セルに対応した最大値データと最小値データとの差分は大きな値にはならず、差分画像算出手段23による差分画像において、正常点灯する放電セルに対応した差分画像データは小さい値を示す。また、同様に、静的画面欠点となる全く点灯しない不灯の放電セルにおいても、その点灯率はあまり変化しないため、差分画像でのその放電セルに対応した差分画像データは小さい値を示すこととなる。
【0045】
これに対して、図6は、ちらつき不灯などの動的画面欠点となる放電セルの1フィールド時間ごとの点灯率変化の一例を示した図である。図6からわかるように、動的画面欠点セルの点灯率は変化が激しく、確率的に点灯率が低い状態または高い状態になっていることが多い。
【0046】
また、図7は、このような動的画面欠点となる放電セルを含むプラズマディスプレイパネル14の一部を、カメラ17により撮像し、取り込んだ画像の画像データの一例を示した図である。図7において、Aで示す範囲が、動的画面欠点である放電セルの位置に対応した撮像画像の画素領域である。また、縦軸は、撮像画像の各画素の画像濃度、すなわち画像データの値を示している。図7(a)は動的画面欠点セルの点灯率が低い状態の場合(点灯率0%)、図7(b)は動的画面欠点セルの点灯率が中間値の場合(点灯率50%)、図7(c)は動的画面欠点セルの点灯率が高い状態の場合(点灯率100%)を示している。
【0047】
図7に示すように、例えば図7(a)の動的画面欠点セルの点灯率が低いときには、画像濃度データ、すなわち画像データの値も小さくなる。同様に、図7(c)のように動的画面欠点セルの点灯率が高いときは、画像データの値も大きくなる。このように、カメラ17から得られる画像データは、各放電セルに対応した画素において、それぞれの放電セルの点灯率に応じたデータ値となる。すなわち、動的画面欠点セルにおいては、上述したように点灯率が大きく変化するため、動的画面欠点セルに対応した画素においても、その点灯率に応じて画像データの値が変化することとなる。このため、動的画面欠点セルに対応した画素の最大値データと最小値データとの差分は大きな値となり、連続画像の画像データから得られる差分画像において、動的画面欠点セルに対応した差分画像データは大きな値を示すことになる。よって、正常に点灯している放電セルや全く点灯しない不灯の放電セルと動的画面欠点セルとの間で差分画像データの値に違いが生じることとなる。
【0048】
すなわち、ステップ5での差分画像算出手段23による最大値画像と最小値画像との差分処理で生成される差分画像において、正常に点灯している放電セルや全く点灯しない不灯の放電セルに対応した画素では、その画素の画像データが小さい値となる。一方、動的画面欠点セルに対応した画素では、その画素の画像データが大きな値となる。したがって、ステップ6の2値化ラベリング処理によってラベリングされる領域は、動的画面欠点セルが存在する領域となり、ステップ6、ステップ7を実施することでラベリングされた領域についての動的画面欠点に関する評価が可能となる。このようにステップ5〜7は差分画像を用いて点灯画面を評価するステップである。
【0049】
以上のように、本発明の実施の形態1の構成によれば、差分画像算出手段23を用いて、連続画像の最大値画像と最小値画像との差分画像を算出することにより、時間的変化を伴わないセル不灯の放電セルなどの静的画面欠点と区別して、時間変化を伴う動的画面欠点が検出可能となり、動的画面欠点に対する検査を実現することができる。また、点灯画面検査において、特定階調表示に対して発生するちらつき不灯を顕在化させる顕在化表示パターンを利用して検査を実施することで、前のサブフィールドの表示状態あるいは周辺セルの状態によって不灯欠陥となるような複雑な動的画面欠点に対しても検出が可能となり、高精度なプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査を実現することができる。これにより、製造工程における目視検査の省人化が可能となるとともに、後工程への不良パネルの流出を軽減でき、ロスコストの削減が可能となる。
【0050】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2におけるプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法について、図8、図9を用いて説明する。
【0051】
図8は、本発明の実施の形態2におけるプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法を実施するための点灯画面検査装置の構成を示した図である。図8において、図2と同じ構成要素については同じ符号を用いており、詳細な説明は省略する。また、図2に示した構成との比較において、図8に示す画像処理部28が異なる。以下では主にこの画像処理部28について説明する。
【0052】
図8において、画像処理部28は、露光時間制御手段18により露光時間を短フィールド時間に設定し、カメラ撮像制御手段16により制御された条件下にてカメラ17で撮像した画像データを入力し、その画像データについて所定の画像処理を行い、判定結果を出力するようになっている。
【0053】
撮像は所定のタイミングで順次行っていくが、最後に撮像したタイミングを撮像現時点とすると、画像処理部28は、撮像現時点での撮像した短フィールド時間露光の画像を記憶する画像記憶手段29と、撮像現時点より前に撮像した画像から、撮像開始からの最大値画像を記憶しておく最大値画像記憶手段30と、撮像現時点より前に撮像した画像から、撮像開始からの最小値画像を記憶しておく最小値画像記憶手段31と、撮像現時点より前に撮像された画像と撮像現時点に撮像した画像とを含めた画像について最大値画像を算出する最大値画像算出手段32と、撮像現時点より前に撮像された画像と撮像現時点に撮像した画像とを含めた画像について最小値画像を算出する最小値画像算出手段33と、撮像現時点より前に撮像された画像と撮像現時点に撮像した画像とを含めた画像について求められた最大値画像と最小値画像の差分を求める差分画像算出手段34と、その差分画像から欠陥判定処理を行う欠陥部判定手段24とからなる。
【0054】
また、欠陥部判定手段24は、差分画像から欠陥領域を抽出する2値化ラベリング手段25と、そのラベリングされた領域の面積・幅・長さ・平均濃度といった複数の特徴量を算出する特徴量抽出手段26と、その算出された欠陥の特徴量から良否の判定を行う良否判定手段27とから構成されている。ここで、画像処理部28は、画像処理ボードに画像処理専用のFPGAの組み込みなどにより、リアルタイム高速処理を実現している。
【0055】
図9は、本発明の実施の形態2におけるプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法の動作フローを示すフローチャートである。
【0056】
まず、ステップ1では、特定階調表示に対して発生するちらつき不灯を顕在化させる顕在化表示パターンを、駆動回路制御手段15によりプラズマディスプレイパネル14に表示する。
【0057】
次のステップ2において、上記顕在化パターンの表示状態において、露光時間制御手段18により、短フィールド時間に露光時間が設定された条件にて、カメラ17を用いてプラズマディスプレイパネル14の点灯表示画面を撮像し、その撮像により得られた画像データを画像記憶手段29に入力する。この時、撮像により取得した画像データを、撮像時間中の(N+1)枚目の画像とする。したがって、この時点では、最大値画像記憶手段30には、この撮像時点より前に撮像したN枚分の画像に基づき生成された最大値画像が記憶され、最小値画像記憶手段31には、この撮像時点より前に撮像したN枚分の画像に基づき生成された最小値画像が記憶されている。
【0058】
次のステップ3からステップ4までにおいて、最大値画像および最小値画像が同時に更新される。ここで、(N+1)枚目の最大値画像は、上記N枚の画像に基づき生成された最大値画像と(N+1)枚目の画像から新たな最大値画像が算出される。同様に、(N+1)枚目の新たな最小値画像も算出される。また、これらは、画像処理ボード上のパイプライン処理にて、リアルタイムに算出することが可能となる。
【0059】
すなわち、ステップ2からステップ4までを実行することにより、最大値画像記憶手段30に記録された、各画素ごとの最大値データで構成される最大値画像データを読み出し、読み出した最大値画像データと取り込んだ検査画像データとを各画素ごとに比較し、検査画像データが最大値画像データよりも大きな値のとき、検査画像データを最大値画像記憶手段30に最大値データとして記録更新する。さらに、最小値画像記憶手段31に記録された、各画素ごとの最小値データで構成される最小値画像データを読み出し、読み出した最小値画像データと取り込んだ検査画像データとを各画素ごとに比較し、検査画像データが最小値画像データよりも小さな値のとき、検査画像データを最小値画像記憶手段31に最小値データとして記録更新する。
【0060】
次のステップ5において、差分画像算出手段34により、最大値画像と最小値画像の差分処理を行い、差分画像を算出する。すなわち、各画素ごとに、最大値画像データと最小値画像データとの差分を算出し差分画像データを得る。これにより、連続画像の各画素における時系列の画像データ変化量を算出する。
【0061】
次のステップ6において、この差分画像の所定の検査エリアに対して、2値化ラベリング手段25により2値化ラベリング処理を行う。
【0062】
次のステップ7において、ラベリングされた領域に対して、特徴量抽出手段26により、特徴量抽出を行う。ここで、特徴量は、ラベリングされた領域の面積・幅・長さ・平均濃度などである。
【0063】
次のステップ8において、この抽出された特徴量に対して、予め決められた判定基準に従い、良否判定手段27により良否判定を行う。
【0064】
次に、ステップ9のように、(N+2)枚目、(N+3)枚目と撮像が繰り返されるたびに、ステップ2からステップ8までの各ステップを繰り返す際に不良と判断された場合には、ステップ10へ移って良否判定結果を外部へ出力し、検査を終了する。また、所定の枚数を撮像してもパネル不良と判定されなければ、そのパネルは良品であると判断しステップ10に移って良否判定結果を外部に出力し、検査を終了する。
【0065】
本発明の実施の形態2によれば、画像記憶手段29と、最大値画像記憶手段30と、最小値画像記憶手段31と、最大値画像算出手段32と、最小値画像算出手段33と、差分画像算出手段34とを備え、新たな画像を撮像するたびに、各記憶手段のデータと新たに撮像した画像の画像データとを用いて、最大値画像と最小値画像を算出し、各記憶手段のデータを更新するようにしている。これにより、実施の形態1と比較して、特定階調表示に対して発生するちらつき不灯を顕在化させる顕在化表示パターンにおいて、より高速に検査可能となり、時間的変化を伴わないセル不灯などの静的画面欠点と区別して、時間的変化を伴う動的画面欠点を高精度に検査することが実現可能となる。
【0066】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3におけるプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法について、図10、図11を用いて説明する。
【0067】
図10は、本発明の実施の形態3におけるプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法を実施するための点灯画面検査装置の構成を示した図である。図10において、図2と同じ構成要素については同じ符号を用いており、詳細な説明は省略する。また、図2に示した構成との比較において、図10に示す画像処理部35が異なる。以下では主にこの画像処理部35について説明する。
【0068】
図10において、画像処理部35は、露光時間制御手段18により露光時間を短フィールド時間に設定し、カメラ撮像制御手段16により制御された条件下にてカメラ17で撮像した画像データを入力し、その画像データについて所定の画像処理を行い、判定結果を出力するようになっている。
【0069】
画像処理部35は、短フィールド時間を露光時間として撮像された連続画像が記憶される連続画像記憶手段36と、この連続画像の各画素における時系列の画像データの標準偏差を算出し、算出した標準偏差データで構成される標準偏差画像を生成する標準偏差算出手段37と、その標準偏差画像から欠陥部抽出を行う欠陥部判定手段24とから構成されている。欠陥部判定手段24は、標準偏差画像から欠陥領域を抽出する2値化ラベリング手段25と、そのラベリングされた領域の面積・幅・長さといった複数の特徴量を算出する特徴量抽出手段26と、その算出された欠陥の特徴量から良否の判定を行う良否判定手段27とから構成されている。
【0070】
図11は、本発明の実施の形態3におけるプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法の動作フローを示すフローチャートである。
【0071】
まず、ステップ1では、特定階調表示に対して発生するちらつき不灯を顕在化させる顕在化表示パターンを、駆動回路制御手段15によりプラズマディスプレイパネル14に表示する。
【0072】
次のステップ2において、上記顕在化パターンの表示状態において、露光時間制御手段18により、短フィールド時間に露光時間が設定された条件にて、カメラ17を用いてプラズマディスプレイパネル14の点灯表示画面を順次撮像し、撮像により取得した画像データを連続画像記憶手段36に入力する。
【0073】
次のステップ3において、標準偏差算出手段37により、連続画像の標準偏差を算出する標準偏差算出処理を行う。ここで、連続画像標準偏差は、ステップ2で得られた各画素ごとの時系列の画像データを用いて、統計学で一般的に用いられている標準偏差を求める数式により算出する。すなわち、時間t(k=1〜n)において画像を撮像したとし、時間tで撮像した画像データを(Dijとすると、連続画像標準偏差Uijは次の数式1で求められる。
【0074】
【数1】


【0075】
ここで、下付添字i、jはカメラ17の各画素を特定する座標であり、プラズマディスプレイパネル14の画面内の位置に対応するものである。また、Σはkについて1〜nの加算を行うことを表している。ここで、この数式1により求めた各画素における連続画像標準偏差Uijの集合によって構成される画像を標準偏差画像という。
【0076】
実施の形態1において、図5を用いて説明したように、正常に点灯している放電セルや全く点灯しない不灯放電セルの各フィールドごとの点灯率はあまり変化せず、このためカメラ17から撮像した画像のこれら放電セルに対応する画像データもあまり変化しない。一方、図6を用いて説明したように、動的画面欠点セルの各フィールドごとの点灯率は激しく変化するため、撮像した画像のこれら放電セルに対応する画像データも画像ごとに激しく変化する。すなわち、カメラ17から撮像した画像ごとの各画素の時系列の画像データについて標準偏差を算出すると、動的画面欠点セルに対応した画像データから得られる連続画像の標準偏差は、データ値の変化が激しいため大きな値を示すことになる。一方、正常に点灯している放電セルや全く点灯しない不灯の放電セルから得られる連続画像の標準偏差は、データ値の変化が少ないため小さな値を示すことになる。よって、標準偏差算出手段37により生成される標準偏差画像を利用して動的画面欠点セルが存在するかどうかの判定が可能となる。
【0077】
このように、ステップ3において、連続画像記憶手段36に記録した検査画像データを利用して、各画素ごとに、時系列の検査画像データを用いて標準偏差を算出し、各画素ごとの標準偏差値データで構成される標準偏差画像データを得る。
【0078】
次に、ステップ4において、この標準偏差画像における所定の検査エリアに対して、2値化ラベリング手段25により2値化ラベリング処理を行う。
【0079】
次のステップ5において、ラベリングされた領域に対して、特徴量抽出手段26により、特徴量抽出を行う。ここで、特徴量は、ラベリングされた領域の面積・幅・長さ・平均濃度などである。
【0080】
次のステップ6において、この抽出された特徴量に対して、予め決められた判定基準に従い、良否判定手段27により良否判定を行う。
【0081】
次のステップ7において、良否判定結果を外部へ出力し、検査を終了する。
【0082】
以上、本発明の実施の形態3によれば、標準偏差算出手段37を用いて、各画素の時系列の画像データについて標準偏差を算出することにより、動的画面欠点セルの画像データから得られる連続画像の標準偏差は大きな値を示すことになり、正常に点灯している放電セルや全く点灯しない不灯の放電セルと動的画面欠点セルとの間で標準偏差の値に違いが生じる。また、標準偏差画像は、時系列の画像データの最大値および最小値の評価だけでなく、その軌跡も含めたバラツキを評価することできるため、各画素の時系列において、同じ最大値と最小値を持つ場合においても、最大値を複数回持つ場合は、標準偏差が大きくなり区別することが可能となる。これより、実施の形態1と比較して、特定階調表示に対して発生するちらつき不灯を顕在化させる顕在化表示パターンにおいて、より高精度な検査が可能となり、時間的変化を伴わないセル不灯などの静的画面欠点と区別して、時間的変化を伴う動的画面欠点をより高精度に検査することが実現可能となる。
【0083】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4におけるプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法について、図12、図13を用いて説明する。
【0084】
図12は、本発明の実施の形態4におけるプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法を実施するための点灯画面検査装置の構成を示した図である。図12において、図2、図8および図10と同じ構成要素については同じ符号を用いており、詳細な説明は省略する。また、図2、図8および図10に示した構成との比較において、図12に示す画像処理部38が異なる。以下では主にこの画像処理部38について説明する。
【0085】
図12において、画像処理部38は、露光時間制御手段18により露光時間を短フィールド時間に設定し、カメラ撮像制御手段16により制御された条件下にてカメラ17で撮像した画像データを入力し、その画像データについて所定の画像処理を行い、判定結果を出力するようになっている。
【0086】
撮像は所定のタイミングで順次行っていくが、最後に撮像したタイミングを撮像現時点とすると、画像処理部38は、撮像現時点での撮像した画像を記憶する画像記憶手段39と、撮像現時点より前の撮像画像枚数を記憶しておく撮像枚数記憶手段40と、撮像現時点より前に撮像した画像の平均値画像を記憶する平均値画像記憶手段41と、撮像現時点より前に撮像した画像の標準偏差画像を記憶する標準偏差画像記憶手段42と、撮像現時点より前に撮像された画像と撮像現時点に撮像した画像とを含めた画像について標準偏差画像を算出する標準偏差画像算出手段43と、その標準偏差画像から欠陥判定を行う欠陥部判定手段24からなる。ここで、標準偏差画像は前述した通りであり、平均値画像は、カメラ17から得られる画像の各画素において時系列に得られた画像データの平均値を求め、その平均値の集合によって構成される画像をいう。
【0087】
また、欠陥部判定手段24は、標準偏差画像から欠陥領域を抽出する2値化ラベリング手段25と、そのラベリングされた領域の面積・幅・長さ・平均濃度といった複数の特徴量を算出する特徴量抽出手段26と、その算出された欠陥の特徴量から良否の判定を行う良否判定手段27とから構成されている。ここで、画像処理部38は、画像処理ボードに画像処理専用のFPGAを組み込みなどにより、リアルタイム高速処理を実現している。
【0088】
図13は、本発明の実施の形態4におけるプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法の動作フローを示すフローチャートである。
【0089】
まず、ステップ1では、特定階調表示に対して発生するちらつき不灯を顕在化させる顕在化表示パターンを、駆動回路制御手段15によりプラズマディスプレイパネル14に表示する。
【0090】
次のステップ2において、上記顕在化パターンの表示状態において、露光時間制御手段18により、短フィールド時間に露光時間が設定された条件にて、カメラ17を用いてプラズマディスプレイパネル14の点灯表示画面を撮像し、その撮像により得られた画像データを画像記憶手段39に入力する。この時、撮像された画像データを、撮像時間中の(N+1)枚目の画像とする。したがって、この時点では、撮像枚数記憶手段40にはNの値が記憶され、平均値画像記憶手段41には、この撮像時点より前に撮像されたN枚分の画像の平均値画像が記憶され、標準偏差画像記憶手段42にはそのN枚分の画像の標準偏差画像が記憶されている。
【0091】
次のステップ3からステップ5までにおいて、撮像枚数、平均値画像および標準偏差画像が同時に更新される。ここで、(N+1)枚目の平均値画像は、上記N枚分の平均値画像と(N+1)枚目の画像と撮像枚数(N)から算出でき、また(N+1)枚目の標準偏差画像は、上記N枚分の平均値画像、上記N枚分の標準偏差画像、(N+1)枚目の画像および撮像枚数(N)から、画像処理ボード上のパイプライン処理にて、リアルタイムに算出することが可能となる。
【0092】
すなわち、ステップ2から5までにおいて、標準偏差画像記憶手段42に記録された各画素ごとの標準偏差値データで構成される標準偏差画像データを読み出し、読み出した標準偏差画像データと取り込んだ検査画像データとにより標準偏差を算出し、算出した各画素ごとの標準偏差値データで標準偏差画像データを記録更新する。より詳細には、平均値画像記憶手段41に記録された各画素ごとの時系列の画素データの平均である平均値データで構成される平均値画像データを読み出し、読み出した平均値画像データと取り込んだ検査画像データとにより平均値を算出し、算出した各画素ごとの平均値データで平均値画像データを記録更新する。さらに、標準偏差画像記憶手段42に記録された各画素ごとの時系列の標準偏差である標準偏差値データで構成される標準偏差値画像データを読み出し、読み出した標準偏差画像データと記録更新した平均値画像データとにより、標準偏差を算出し、算出した各画素ごとの標準偏差値データで標準偏差画像データを記録更新する。
【0093】
次のステップ6において、この標準偏差画像における所定の検査エリアに対して、2値化ラベリング手段25により2値化ラベリング処理を行う。
【0094】
次のステップ7において、ラベリングされた領域に対して、特徴量抽出手段26により、特徴量抽出を行う。ここで、特徴量は、ラベリングされた領域の面積・幅・長さ・平均濃度などである。
【0095】
次のステップ8において、この抽出された特徴量に対して、予め決められた判定基準に従い、良否判定手段27により良否判定を行う。
【0096】
次に、ステップ9のように、(N+2)枚目、(N+3)枚目と撮像が繰り返されるたびに、ステップ2からステップ8までの各ステップを繰り返す際に不良と判断された場合にはステップ10へ移って良否判定結果を外部へ出力し、検査を終了する。また、所定の枚数を撮像してもパネル不良と判定されなければ、そのパネルは良品であると判断しステップ10に移って良否判定結果を外部に出力し、検査を終了する。
【0097】
以上、本発明の実施の形態4によれば、画像記憶手段39と、撮像枚数記憶手段40と、平均値画像記憶手段41と、標準偏差画像記憶手段42とを備え、新たな画像を撮像するたびに、各記憶手段のデータと新たに撮像した画像データとを用いて、平均値画像および標準偏差画像を算出し、各記憶手段のデータを更新するようにしている。
【0098】
これにより、実施の形態1、実施の形態2および実施の形態3と比較して、特定階調表示に対して発生するちらつき不灯を顕在化させる顕在化表示パターンにおいて、より高精度かつ高速に検査可能となり、時間的変化を伴わないセル不灯などの静的画面欠点と区別して、時間的変化を伴う動的画面欠点をより高精度高速に検査することが実現可能となる。
【0099】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5におけるプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法について、図14、図15を用いて説明する。
【0100】
図14は、本発明の実施の形態5におけるプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法を実施するための点灯画面検査装置の構成を示した図である。図14において、図2と同じ構成要素については同じ符号を用いており、詳細な説明は省略する。また、図2に示した構成との比較において、図14に示す構成では、垂直同期処理部44をさらに有しており、駆動回路制御手段15から出力されるパネル垂直同期信号に同期して、カメラ17が画像を撮像できるようにしている。
【0101】
図15は、本発明の実施の形態5におけるプラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法の動作フローを示すフローチャートである。
【0102】
まず、ステップ1では、特定階調表示に対して発生するちらつき不灯を顕在化させる顕在化表示パターンを、駆動回路制御手段15によりプラズマディスプレイパネル14に表示する。
【0103】
次のステップ2において、垂直同期処理部44により、パネル垂直同期とカメラ17との同期を合わせる。これ以降のステップ3〜9の各ステップは、図3で示したステップ2〜8の各ステップと同じである。
【0104】
このように、パネル垂直同期とカメラ同期とを合わせることにより、カメラ17はプラズマディスプレイパネル14の点灯周期に同期させて点灯表示画面を撮像することになり、短フィールド時間露光画像において、図7(b)に示したような動的画面欠点セルの点灯率が中間値となるような場合を低減することが可能となる。すなわち、パネル垂直同期とカメラ同期とが非同期の場合には、露光時間中において、例えば、図7(a)の場合と図7(c)の場合とを撮像してしまい、その結果、両者の平均濃度とするような画像を取得するような可能性があったが、パネル垂直同期とカメラ同期とを合わせることにより、このような不都合を防止することができる。
【0105】
以上、かかる構成によれば、パネル垂直同期とカメラ同期を合わせることにより、動的画面欠点セルの点灯率が中間値となる確率を低減することが可能となり、実施の形態1よりも検出精度を向上させることが可能となり、特定階調表示に対して発生するちらつき不灯を顕在化させる顕在化表示パターンにおいて、時間的変化を伴わないセル不灯などの静的画面欠点と区別して、時間的変化を伴う動的画面欠点をより高精度に検査することが実現可能となる。なお、本発明の実施の形態5では、実施の形態1に対してさらに垂直同期処理部44を備えるような構成について示したが、実施の形態2、実施の形態3および実施の形態4に対して、さらに垂直同期処理部44を備えるような構成にしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0106】
以上のように本発明によれば、プラズマディスプレイパネルの点灯画面検査方法において、時間的変化を伴う動的画面欠点が、ちらつき不灯のような動的画面欠点も含めて、不灯放電セルなどの静的画面欠点と区別して検出可能となり、プラズマディスプレイパネルなどの表示パネルの点灯画面検査に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】プラズマディスプレイパネルの要部を示す斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における点灯画面検査装置の構成を示した図
【図3】本発明の実施の形態1における点灯画面検査装置の動作フローを示すフローチャート
【図4】特定階調表示にて発生するちらつき不灯を顕在化させる表示パターンの一例を示す図
【図5】正常な放電セルの1フィールド時間ごとの点灯率変化の一例を示す図
【図6】動的画面欠点となる放電セルの1フィールド時間ごとの点灯率変化の一例を示す図
【図7】撮像した画像の画像データの一例を示す図
【図8】本発明の実施の形態2における点灯画面検査装置の構成を示した図
【図9】本発明の実施の形態2における点灯画面検査装置の動作フローを示すフローチャート
【図10】本発明の実施の形態3における点灯画面検査装置の構成を示した図
【図11】本発明の実施の形態3における点灯画面検査装置の動作フローを示すフローチャート
【図12】本発明の実施の形態4における点灯画面検査装置の構成を示した図
【図13】本発明の実施の形態4における点灯画面検査装置の動作フローを示すフローチャート
【図14】本発明の実施の形態5における点灯画面検査装置の構成を示した図
【図15】本発明の実施の形態5における点灯画面検査装置の動作フローを示すフローチャート
【符号の説明】
【0108】
1 前面板
2 前面基板
3 走査電極
4 維持電極
5 誘電体層
6 保護層
7 背面板
8 背面基板
9 アドレス電極
10 誘電体層
11 隔壁
12 蛍光体層
13 パネル検査台
14 プラズマディスプレイパネル
15 駆動回路制御手段
16 カメラ撮像制御手段
17 カメラ
18 露光時間制御手段
19,28,35,38 画像処理部
20,36 連続画像記憶手段
21,32 最大値画像算出手段
22,33 最小値画像算出手段
23,34 差分画像算出手段
24 欠陥部判定手段
25 2値化ラベリング手段
26 特徴量抽出手段
27 良否判定手段
29,39 画像記憶手段
30 最大値画像記憶手段
31 最小値画像記憶手段
37 標準偏差算出手段
40 撮像枚数記憶手段
41 平均値画像記憶手段
42 標準偏差画像記憶手段
43 標準偏差画像算出手段
44 垂直同期処理部




 

 


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