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電磁波計測方法と装置 - 松下電器産業株式会社
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発明の名称 電磁波計測方法と装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−17250(P2007−17250A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−198441(P2005−198441)
出願日 平成17年7月7日(2005.7.7)
代理人 【識別番号】100080827
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 勝
発明者 小坂 裕史 / 池田 和彦 / 梶原 正一 / 谷 博之
要約 課題
高精度な不要電磁波の計測が短時間で行えるようにする。

解決手段
被測定物1に計測距離Dに応じ受信域Aが広がる指向性のアンテナプローブ2を向けて受信域Aを順次移しながら電磁波成分を受信して不要電磁波成分を計測するのに、被測定物1からの計測距離Dを大小Dl、Ds複数設定し、大きな計測距離Dlでの計測から小さな計測距離Dsでの計測を複数回行い、小さな計測距離Dsでの計測は大きな計測距離Dlで不要電磁波成分が計測された受信域Alについて行うことにより、上記の目的を達することができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
被測定物に計測距離に応じ受信域が広がる指向性のアンテナプローブを向けて受信域を順次移しながら電磁波成分を受信して不要電磁波成分を計測する電磁波計測方法において、
被測定物からの計測距離を大小複数設定し、大きな計測距離での計測から小さな計測距離での計測を複数回行い、小さな計測距離での計測は大きな計測距離で不要電磁波成分が計測された受信域について行うことを特徴とする電磁波計測方法。
【請求項2】
大きな計測距離で計測された不要電磁波成分が、小さな計測距離での計測で高まらないとき、前記不要電磁波成分は外来ノイズであると判定する請求項1に記載の電磁波計測方法。
【請求項3】
計測する不要電磁波成分は、近傍電磁界での電磁波の周波数またはおよび強度である請求項1、2のいずれか1項に記載の電磁波計測方法。
【請求項4】
計測距離に応じ受信域が広がる指向性を持って電磁波成分を受信するアンテナプローブと、このアンテナプローブと被測定物とをアンテナプローブの受信域単位に相対移動させる走査手段と、アンテナプローブと被測定物との間の計測距離を複数に切り替える計測距離変更手段と、アンテナプローブが受信した電磁波情報の送信を受けて受信処理する受信処理手段と、大きな計測距離での計測から小さな計測距離での計測を複数回行い、小さな計測距離での計測は大きな計測距離で不要電磁波成分が計測された受信域について行う計測制御部とを備えたことを特徴とする電磁波計測装置。
【請求項5】
アンテナプローブと受信部との間に入力する受信情報を増幅して出力するアンプを有し、アンテナプローブでの受信情報を直接受信部に送信する直接送信経路と、アンテナプローブでの受信情報をアンプを経由して送信部に送信する増幅送信経路と、を切換え選択する切換え手段を備えた請求項4に記載の電磁波計測装置。
【請求項6】
切替え手段は、直接送信経路選択の切換え状態で、アンプの入力側および出力側双方での電気的な入力を断つ請求項5に記載の電磁波計測装置。
【請求項7】
複数の計測距離は、近傍電磁界範囲内で設定する請求項4〜6のいずれか1項に記載の電磁波計測装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波計測方法と装置に関し、詳しくは、電磁波を発生させる電子機器ないしはその構成要素や周辺機器からの電磁波、主として近傍電磁界での不要電磁波成分を計測する電磁波計測方法と装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、各種の電子機器から発生する不要輻射により他機器の妨害となったり生体に有害となったりするのを抑えるために、多くの国で規制が設けられている。例えば、海外ではFCC(アメリカ連邦通信委員会)、CISPR(国際無線障害特別委員会)、VDE(ドイツ電気技術者協会)などの規格が設けられている。我が国でも、VCCI(情報処理装置等電波障害自主規制協働議会)の自主規制規格が決められている。
【0003】
これらの不要輻射、つまり不要電磁波の規制は、一般に、30mHz〜1GHzの広範囲に亘って周波数別に制定されており、送電線での50Hz〜60Hzの超低周波である電磁界、電磁調理器での超長波からテレビ、電子レンジ、携帯電話での極超短波までの電波を含んでいる。
【0004】
電磁波は電界と磁界が一対になって振動し、電磁エネルギーを空間に伝える波動であり、不要電磁波の計測はその発生源である電子機器から所定の距離を隔てた位置での電界強度を測定して行なわれ、外来ノイズを遮断するなど測定環境や測定機器は特殊なものになる。このため、その測定にはかなりの専門技術を必要とし、時間も掛かる。
【0005】
そこで、近時では電子機器のプリント基板回路など種々な回路装置から放射される近傍電磁波強度を測定する電磁波測定装置を用いて、計測の時間とコストの低減が図られている。そのような計測機器として、例えば、電子機器の近傍を電界あるいは磁界センサを用いて電界あるいは磁界強度を測定し、その磁界強度の最大値による周波数スペクトラムを作成し、その最大値周波数スペクトラムで強度の強い周波数の電磁界強度分布を作成し、放射ノイズ源の探索、放射ノイズ発生メカニズム解析、対策効果の確認などを行うことが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、被測定物と間隔を介して配したアンテナで被測定物から放射された電磁波を受信して、その受信情報から被測定物からの電磁波放射パターンを検出するのに、複数のアンテナ素子を配したアンテナアレーを用いることにより、測定時間が短縮するようにしたものも知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
いずれにしても、電子機器から放射される不要電磁波につき、その発生原因や発生箇所を特定するには、指向性のある1つまたは限られた数の受信部を用いて、被測定物からの近傍電磁界域の全範囲を走査して計測する必要があり、特許文献1、2に記載されているように被測定物からの近傍磁界範囲における一定の距離を隔てた位置にて走査するようにしている。
【特許文献1】特開2002−372558号公報
【特許文献2】特開2004−77336号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、図9に示すように計測距離Dに応じ被測定物aに対する受信域が広がる特許文献2に記載のもののようなアンテナbを用いた場合の不要電磁波の計測につき説明すると、電磁波強度は距離の二乗倍に反比例するので、図9(a)に示すように計測距離Dsが小さい程アンテナbにより受信しやすく計測の分解能を高められるが、受信域、つまり受信域Asと小さくなる。受信域Asと小さくなるということは計測域の全範囲を走査し計測する回数Nがn(図9(c)に示す模式図上n=48)と勢い増大して計測に長い時間t=Tnと手間が掛かる。これを、図8(b)に示すように計測距離DLと近傍電磁界範囲内ではあるが大きく設定すると、受信域ALが増大して走査の回数Nはm(図9(c)に示す摸式図に対応してm=12)と低減し計測の時間がt=Tmと手間共に低減する。しかし、受信する電磁波の強度が勢い低下して計測の分解能も低下するので高精度な計測ができない。
【0008】
そこで、不要電磁波の問題のない商品を提供する上で高精度な計測が必須となっている今日、商品の設計、製作段階で不要電磁波を計測するのに、不要電磁波成分が発生していないエリアも含む図9(c)に示す被測定物aからの電磁波発生域全体につき、小さな計測距離DLおよび受信域ALでの高い分解能にて精査し計測することを余儀なくされ、従来、計測に長い時間が掛かり製品コスト上昇の原因になっている。
【0009】
本発明の目的は、高精度な計測が短時間で行える電磁波計測方法と装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記のような目的を達成するために、本発明の電磁波計測方法は、被測定物に計測距離に応じ受信域が広がる指向性のアンテナプローブを向けて受信域を順次移しながら電磁波成分を受信して不要電磁波成分を計測する電磁波計測方法において、被測定物からの計測距離を大小複数設定し、大きな計測距離での計測から小さな計測距離での計測を複数回行い、小さな計測距離での計測は大きな計測距離で不要電磁波成分が計測された受信域について行うことを主たる特徴としている。
【0011】
このような構成では、主として近傍電磁界範囲内でアンテナプローブにつき設定した大小計測距離による、先行した大きな計測距離での計測にて、大きな受信域面積により受信域の移動回数少なく被測定物からの電磁波放射域の全範囲につき計測して、不要電磁波成分が計測された受信域を特定することができ、この特定した受信域につき小さな計測距離による高い分解能で計測しながらも、その計測対象域が限られているので受信域面積が小さいものの短時間で計測を終えられ、不要電磁波成分の発生とその位置を高精度に高速で計測することができる。異なった計測距離での前記前後関係による計測の繰り返し回数を増すほど精査度が向上する。
【0012】
このような方法を達成する電磁波計測装置としては、計測距離に応じ受信域が広がる指向性を持って電磁波成分を受信するアンテナプローブと、このアンテナプローブと被測定物とをアンテナプローブの受信域単位に相対移動させる走査手段と、アンテナプローブと被測定物との間の計測距離を複数に切り替える計測距離変更手段と、アンテナプローブが受信した電磁波情報の送信を受けて受信処理する受信処理手段と、大きな計測距離での計測から小さな計測距離での計測を複数回行い、小さな計測距離での計測は大きな計測距離で不要電磁波成分が計測された受信域について行う計測制御部とを備えたことを主たる特徴とするもので足りる。
【0013】
大きな計測距離で計測された不要電磁波成分が、小さな計測距離での計測で高まらないとき、前記不要電磁波成分は外来ノイズであると判定する、さらなる構成では、
被測定物からの不要電磁波は計測距離が小さくなるほど高まる筈であるところ、これが高まらなければ計測距離の違いが影響しない遠方電磁界からの外来ノイズと判定することができる。
【0014】
計測する不要電磁波成分は、近傍電磁界での周波数またはおよび強度である、さらなる構成では、
不要電磁波成分を各周波数別にも、強度別にも、さらにその双方にても計測し評価することができる。
【0015】
前記電磁波計測装置において、アンテナプローブと受信部との間に入力する受信情報を増幅して出力するアンプを有し、アンテナプローブでの受信情報を直接受信部に送信する直接送信経路と、アンテナプローブでの受信情報をアンプを経由して受信部に送信する増幅送信経路と、を切換え選択する切換え手段を備えた、さらなる構成では、
アンテナプローブによる不要電磁波成分の受信レベルが低く、計測部側の受信ダイナミックレンジの範囲に入らないことがある被測定物などの場合、アンプを経由した増幅送信経路を選択して受信することにより前記範囲以内として、計測することができる。
【0016】
切替え手段が、直接送信経路選択の切換え状態で、アンプの入力側および出力側双方での電気的な入力を断つ、さらなる構成では、
アンプを経由しない直接送信経路選択状態で、アンプの入力側および出力側双方での電気的な入力を断つことで、電流が流れることによる電界および磁界とそれらによる電磁波とが発生しないのは勿論、電圧が掛かることによる電界も発生しないものとすることができる。
【0017】
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面によって明らかになる。本発明の各特徴はそれ自体単独で、または種々な組合せで複合して採用することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の電磁波計測方法と装置によれば、アンテナプローブにつき被測定物からの計測距離を複数設定した分解能に差がある計測を適時に利用して、計測のための走査回数を計測精度を低下させずに減らして計測速度を高められ、高精度な計測が短時間で達成でき、製品の他機器や生体に対する安全性の高いものを低コストで提供できる。
【0019】
また、近傍電磁界範囲内の複数の計測距離で受信される不要電磁波成分の変化から、それが遠方電磁界からの外来ノイズかどうか判定して、計測精度を高められる。
【0020】
また、不要電磁波成分は周波数別にも、強度別にも、さらにその双方にても計測し評価することができる。
【0021】
また、アンテナプローブによる不要電磁波成分の受信レベルが低く、計測部側の受信ダイナミックレンジの範囲に入らないことがある被測定物などの場合、アンプにより前記範囲以内に増幅して、計測することができる。
【0022】
また、アンプを経由しない受信状態への切換えによっては、アンプに電流が流れることによる電界および磁界とそれらによる電磁波とが発生しないのは勿論、電圧が掛かることによる電界も発生しないものとして、計測の妨げになるようなことを回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の実施の形態に係る電磁波計測方法と装置につき、以下に図を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。以下の説明は本発明の具体例であって特許請求の範囲を限定するものではない。
【0024】
本実施の形態の電磁波計測方法は、図1に示すように、電子機器などの電磁波を発生する被測定物1からの不要電磁波をアンテナプローブ2により受信して電磁波計測装置3により計測する場合の例であって、アンテナプローブ2は周辺の機器や生体への影響上に問題となる範囲の不要電磁波成分ないしは電波を受信できればよいが、計測距離に応じ受信域が広がる指向性のあるものを採用する。それには、ループアンテナ、微少ダイポールアンテナなどがある。しかし、これらに限られることはない。計測は主として近傍電磁波範囲内で行い、アンテナプローブ2の被測定物1からの計測距離Dは最低の分解能を考慮して例えば50mm程度を上限とするのがよく、計測距離Dと指向特性とに応じた受信域Aが得られる。また、計測距離Dが小さくなればそれに対応して受信域Aも小さくなり、被測定物1の計測必要範囲A0の全域を計測するには、アンテナプローブ2の受信域を計測必要範囲A0の全域へ順次に移していく、つまりXY2方向へ走査する回数が勢い増大する。つまり、計測距離が小さくなる割合の逆数の二乗倍になる。そこで、走査回数を徒に増大させないで必要十分な計測分解能が得られる範囲で見ると、5mm程度を計測距離Dの下限として有効である。
【0025】
以上のような計測距離Dおよびそのときの受信域Aの広狭と走査回数Nとの関係から、本実施の形態では計測距離Dを図2に示すようにDL、Dsなど大小複数設定して、図2(a)に示す大きな計測距離DLでXY二方向に走査してのいわば広範囲スキャンによる計測から、図2(b)に示す小さな計測距離DsでXY二方向に走査しての計測を複数回行い、小さな計測距離Dsでの狭範囲スキャンによる計測は大きな計測距離Dlで不要電磁波成分が計測された受信域A1、A2、A3について行うようにする。このように、近傍電磁界範囲内で設定する大小計測距離DL、Dsによる、先行した大きな計測距離DLでの広範囲スキャン計測にて、大きな受信域面積ALにより計測必要範囲A0に対する受信域の移動回数ないしは走査回数が模式図上からN=m=12と少なくして被測定物1からの電磁波放射域の計測必要範囲A0につき計測し、不要電磁波成分が計測された受信域A1〜A3などを見落としなく特定することができる。また、この特定した受信域A1〜A3などにつき小さな計測距離Dsでの狭範囲スキャンによる高い分解能で計測しながらも、その計測対象域が受信域A1〜A3などと模式図上からN=n=3と限られているので受信域面積Asが小さいものの短時間で計測を終えられる。従って、不要電磁波成分の発生とその位置を高精度に高速で計測することができ、その特徴は大きな計測距離Dlを前記上限の50mmとし、小さな計測距離Dsを前記下限の5mmとして最大限発揮される。
【0026】
以上から本実施の形態では、計測距離DをDL、Dsなど複数設定した分解能に差がある計測を適時に利用して、計測のための総走査回数を計測精度を低下させずにN=n+m=15などと減らして計測速度を高められる。この結果、高精度な計測が短時間で達成でき、製品の他機器や生体に対する安全性の高いものを低コストで提供できる。なお、異なった計測距離Dでの前記前後関係による計測の繰り返し回数を増すほど精査度が向上し、それには上下限の計測距離50mm〜5mm程度の範囲内で計測距離を複数設定することになる。
【0027】
このような方法を達成するのに電磁波計測装置3は、図3に示すように、既述した計測距離Dに応じ受信域が広がる指向性を持って被測定物1からの電磁波成分を受信するアンテナプローブ2と、このアンテナプローブ2が受信した電磁波情報を送信されて受信処理する受信部としての広帯域受信回路などである広帯域受信部4と、アンテナプローブ2と被測定物1とをアンテナプローブ2の受信域A単位にXY二方向に相対移動させる走査用のXY駆動部5aと、アンテナプローブ2と被測定物1との間の計測距離Dを複数に切り替える、つまりZ方向に移動させる計測距離変更用のZ駆動部5bと、広帯域受信部4にて入力処理された受信電磁波情報から不要電磁波成分をデータ処理して計測し、大きな計測距離での計測から小さな計測距離での計測を複数回行い、小さな計測距離での計測は大きな計測距離で不要電磁波成分が計測された受信域について行う計測制御部6と、表示部7とを備えたものとしている。
【0028】
ここに、広帯域受信部4とは、広帯域の範囲内で発生する不要電磁波を受信処理する。XY駆動部5aおよびZ駆動部5bのそれぞれは、被測定物1に対してアンテナプローブ2の側をXY方向に駆動して走査するように設けてある。しかし、図4に示すようにアンテナプローブ2に対して被測定物1の側をXY方向に駆動して走査するようにしてもよい。もっとも、原理的にはXYZの駆動をアンテナプローブ2側と被測定物1側とで分担して行うこともできる。計測制御部6は不要電磁波成分を計測して評価するために、アンテナプローブ2、広帯域受信部4、XY駆動部5a、Z駆動部5b、表示部7などを動作制御する。
【0029】
さらに、被測定物1によっては、アンテナプローブ2による不要電磁波成分の受信レベルが低く、広帯域受信部4の受信ダイナミックレンジの範囲に入らないことがある被測定物1などの場合、図5に示すようにアンプ11をアンテナプローブ2と広帯域受信部4との間に設け、アンテナプローブ2から入力する受信情報をアンプ11で増幅して出力し広帯域受信部4に送信するようにすれば対応できる。もっとも、増幅率を高くするとSN比が低下するので、6dB程度の増幅に抑えるのが好適である。また、アンプ11が不要な場合は計測精度をできるだけ上げるためにアンプ11を用いない方が好ましい。そこで、図5に示す場合では、アンテナプローブ2での受信情報を直接広帯域受信部4に送信する直接送信経路12と、アンテナプローブ2での受信情報をアンプ11を経由して広帯域受信部4に送信する増幅送信経路13と、を切換え選択する切換え手段14を設け、必要なときだけアンプ11を経由した増幅送信経路13を選択して受信することにより前記受信ダイナミックレンジの範囲以内として、計測できるようにする。この場合、切換え手段14はアンプ11の入力側と出力側とで接続、接続解除を行う2つの切換えスイッチ14a、14bを設けて、直接送信経路12を選択する図5に示す切換え状態では、アンプ11の入力側および出力側双方での電気的な入力を断つようにしている。これにより、アンプ11を経由しない直接送信経路12の選択状態で、アンプ11の入力側および出力側双方での電気的な入力を断つことで、アンプ11に電流が流れることによる電界および磁界とそれらによる電磁波とが発生しないのは勿論、電圧が掛かることによる電界も発生しないものとすることができる。従って、アンプ11の不使用時に計測のノイズ源になるようなことを回避することができる。
【0030】
ここで、計測につき詳述すると、被測定物1が不要電磁波成分を放射しているとする。これをアンテナプローブ2で受信して広帯域受信部4に送信する。広帯域受信部4ではアンテナプローブから送信される不要電磁波成分から不要電磁波の周波数や電界レベルでの受信処理をし、計測制御部6に送信する。計測制御部6では受信処理された前記不要電磁波の周波数や電界レベルをそれぞれデータ処理して表示部7に表示する。周波数別の強度分布としては図6に示すような周波数スペクトラムとして表示することができる。これによれば、他機器や生態に影響する不要電磁波となる特定周波数での強度をそれぞれ判定することができ、所定よりも高い場合に対策することが課題となる。この課題を解決するためには被測定物1における電子部品や回路、機器などの発生源を特定する必要がある。電界強度分布は例えば図7に示すようなXY座標上で、同等レベルの分布エリアを異なった色や網掛け、ラインなどの少なくとも1つによって区別したいわば等高線タイプの縞模様状態で表示することができ、場合により強度を示す数値を付すこともできる。このような電界レベル表示では被測定物1におけるXY座標上での高い電磁界の発生域や発生位置が判別でき、計測距離Dを小さくすることでその分布が複数の発生源からのものが複合したものであるような場合でも、電磁波発生源別に絞ったエリアに区分けする精査ができる。そこで、前記課題となる電界強度を持つこととなった周波数別に、図7に示すような電磁界強度分布にて表示することにより発生源を特定することができる。なお、図7は平板状のダイポールアンテナを被測定物1としたときの、周波数900mHzにおける近傍磁界分布の例を示しており、磁界強度0から700mA/mの範囲で、等高線を50mA/mごとに施してある。
【0031】
もっとも、周波数別の強度分布を複合してXY座標上、まはたZ軸を強度としたXYZ座標上で色分けなどの区別をして同時に表示すれば、課題となる周波数とその発生源とを同時に評価することができる。この場合、発生する電磁波成分の周波数の種類が少なかったり、発生位置が重複しない条件であるほど評価しやすい。このような点から、課題となる周波数ごとの閾値範囲内となる不要電磁波成分に限って表示すれば計測に便利である。
【0032】
特に、図6に示す周波数スペクトラムは、広範囲スキャン時の計測結果を黒塗りで、狭範囲スキャン時の計測結果を白塗りで、それぞれ区別して表示しているように、広範囲スキャン時の計測値Af1に比し狭範囲スキャン時の計測値Bf1と格段に高くなる計測置の種類と、広範囲スキャン時の計測値Af2が狭範囲スキャン時にもほとんど変動しない計測値の種類がある。これは、アンテナプローブ2が被計側物1からの近傍電磁界範囲内の電磁波を受信しているのであれば、計測距離Dの変動によって計測値が変動し、遠方電磁界からの電磁波を受信しているのであれば、被測定物1に対する計測距離Dが変動しても影響しないことを意味している。この関係から、狭範囲スキャンにて不要電磁波として検出されても、広範囲スキャンで検出されたときの検出レベルから変動のないものであれば、これを遠方電磁界からの外来ノイズであると判定し被測定物1からの計測データから除外し計測精度を高められる。
【0033】
具体的な計測の手順は自由であるが、計測制御部6による計測制御の1つの例について図8を参照して説明する。先ずステップST1にて入力処理をする。これはスタート操作に対する処理を含むが、ユーザが行う複数の計測距離Dの設定操作に対する処理を含む。計測距離Dの設定は少なくとも大小2通り設定される必要があり、所定時間の間計測距離の設定がないか終了操作によって計測距離設定終了と判定し、2通り以上の計測距離Dが設定し終わると大きいものから順位を付し、順位カウンタを1に設定しておき、スタート操作に従いステップST3に移行する。計測距離Dの設定が終了しスタート操作があっても計測距離Dが2通り以上設定されていない場合はその旨の警告をして設定を促す。初期設定され、あるいはその後変更された2通り以上の計測距離Dの設定がある場合で、所定時間新たな設定がなくスタート操作があると、順位カウンタを1にしてステップST3に移行する。初期設定され、あるいは変更された2通り以上の計測距離Dの設定があっても、スタート操作なく設定操作があるときは既設定をクリアして新たな設定を上記の手順で受け付ける。
【0034】
ステップST3で順位カウンタが1であると、計測開始であるのでステップST4に移行し、順位カウンタ1に対応する順位1の設定計測距離Dx(x=1)を読み出し、ステップST5にて計測距離Dx(x=1)での計測必要範囲A0の全域につきXY広範囲スキャンによる不要電磁波成分の計測と計測データの取り込みを記憶する。次いでステップST6にて順位カウンタを+1してステップST3に戻る。ここで、順位カウンタが2であることによりステップST8に移行し、順位カウンタに対応する設定計測距離Dxがあるか判定し、現時点での順位カウンタが2で、これに対応する順位2の設定計測距離Dx(x=2)があることによってステップST9に移行する。ステップST9では現時点の順位カウンタ2に対応する順位2の設定計測距離Dx(x=2)を読み出し、ステップST10にて計測距離Dx(x=2)での、順位カウンタ−1時、つまりXY広範囲スキャンである前回の場合に比し狭範囲スキャンを前回に不要電磁波成分が計測されている受信域Ax(x=1〜n)に限って行い、前回よりも精査した不要電磁波成分の計測をして計測データを取り込み記憶する。次いでステップST11に移行して順位カウンタを+1してから、ステップST12にて順位カウンタ3に対応した順位3の設定計測距離Dx(x=3)があるかどうか判定し、なければそれ以上の計測はせずステップST13にて最終的に計測データを評価に対応した形式で表示し、不要電磁波とその発信位置を特定するが、つぎのステップST14にてさらに、複数計測距離Dxでの計測データ間で不要電磁波のデータ値に所定以上の変動がないデータは外来ノイズとして計測された不要電磁波データから削除して計測を終える。もっとも、ステップST13、14での不要電磁波とその位置、外来ノイズ削除の判定は自動で行えるが、これに代えて、あるいはこれと共にデータ表示から人が判定するようにもできる。ステップST12で順位カウンタ3に対応する順位3の設定計測距離Dx(x=3)があると、ステップST15に移行し、今回順位カウンタ2に対応した設定計測距離Dx(x=2)での狭範囲スキャンにて不要電磁波成分が検出された受信域Axを特定して記憶し、ステップST3以降に戻って、それ以上の狭範囲スキャンによる計測が設定計測距離Dxがなくなるまで繰り返し、計測の精査度を高める。ステップST14での外来ノイズの判定は、2つを上回る設定計測距離Dxに対応した計測を行っている場合、一番差の大きな2つの計測距離Dxでの計測データ間で行うのが正しく判定しやすい。
【0035】
以上は、広範囲スキャンでの計測を計測必要範囲A0の全域につき先行して行い、その後に広範囲スキャンで不要電磁波成分が計測された受信域に限ってそれよりも狭範囲スキャンでの計測を行うようにしたが、この手順を計測必要範囲A0の全域につき広範囲スキャンによる計測を行うのに、不要電磁波成分が計測される都度、その時の受信域につき狭範囲スキャンによる計測を行い、不要電磁波成分が計測されなければそのまま次の受信域へ移行し広範囲スキャンでの計測を続行する手順を採用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、電磁波を発生する全ての機器での不要電磁波の計測に実用でき、計測速度を高められる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の形態に係る電磁波計測方法と装置が採用する広範囲スキャン方式での計測状態例を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る電磁波計測方法と装置が採用する狭範囲スキャン方式での計測状態例を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る電磁波計測装置の1つの例を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る電磁波計測装置の別の例を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る電磁波計測装置の他の例を示すブロック図である。
【図6】計測される不要電磁波成分の周波数別の強度に関し、広範囲スキャン時の計測データ例と、狭範囲スキャン時の計測データ例とを比較して示す表示グラフである。
【図7】計測される特定の周波数の不要電磁波に関するXY強度分布を示す表示グラフである。
【図8】計測制御例を示すフローチャートである。
【図9】特定の指向性を持ったアンテナプローブを利用して、不要電磁波を狭範囲スキャンにて計測する場合の正面図、広範囲スキャンにて計測する場合の正面図、および狭範囲スキャンでのXY操作状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
1 被測定物
2 アンテナプローブ
3 電磁波計測装置
4 広帯域受信部
5a XY駆動部
5b Z駆動部
6 計測制御部
7 表示部
11 アンプ
12 直接送信経路
13 増幅送信経路
14 切換え手段
14a、14b 切換えスイッチ




 

 


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