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発明の名称 マイクロレンズシートの製造方法、マイクロレンズシート、投写スクリーンの製造方法、投写スクリーン
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−33998(P2007−33998A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−218639(P2005−218639)
出願日 平成17年7月28日(2005.7.28)
代理人 【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉
発明者 吉村 和人 / 石井 誠
要約 課題
マイクロレンズを形成するための凹部を形成する際に、良好な形状を維持しつつ、エッチング用穴からの異物の排出性の向上を図ることができるマイクロレンズの製造方法等を提案することを目的とする。

解決手段
複数のマイクロレンズ3aを有するマイクロレンズシート3の製造方法において、エッチング用穴13を有するエッチングマスク膜12を基材11に対して配置する工程と、エッチング用穴13を介して基材11をエッチングする第一エッチング工程と、エッチング用穴13の開口面積を増大させる加工工程と、加工後のエッチング用穴13を介して基材11をエッチングする第二エッチング工程と、基材11からエッチングマスク膜12を除去する工程と、基材11に形成された凹部14を樹脂シート17に転写する工程と、を有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズシートの製造方法であって、
エッチング用穴を有するエッチングマスク膜を基材に対して配置する工程と、
前記エッチング用穴を介して前記基材をエッチングする第一エッチング工程と、
前記エッチング用穴の開口面積を増大させる加工工程と、
加工後の前記エッチング用穴を介して前記基材をエッチングする第二エッチング工程と、
前記基材から前記エッチングマスク膜を除去する工程と、
前記基材に形成された凹部を樹脂シートに転写する工程と、
を有することを特徴とするマイクロレンズシートの製造方法。
【請求項2】
前記第一エッチング工程における処理時間と、前記第二エッチング工程における処理時間とは、略同一であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロレンズシートの製造方法。
【請求項3】
前記加工工程に先立って、
第一エッチング工程において前記基材に形成された凹部の径を計測する工程と、
その計測結果に基づいて前記加工工程における前記エッチング用穴の加工量を求める工程と、
を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマイクロレンズシートの製造方法。
【請求項4】
前記加工工程において、
レーザ加工法を用いることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載のマイクロレンズシートの製造方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の方法により製造されたことを特徴とするマイクロレンズシート。
【請求項6】
マイクロレンズシートとフレネルレンズシートを有する投射スクリーンの製造方法であって、
マイクロレンズシートの製造方法として、請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の方法を用いたことを特徴とする投写スクリーンの製造方法。
【請求項7】
マイクロレンズシートとフレネルレンズシートを有する投射スクリーンであって、
マイクロレンズシートとして、請求項5に記載のマイクロレンズシートを用いたことを特徴とする投写スクリーン。



発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロレンズを有するマイクロレンズシートの製造方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶リア型プロジェクションテレビやCRTリア型プロジェクションテレビ等では、映像をスクリーンの背面より拡大投写する投写スクリーンに、マイクロレンズを有するマイクロレンズシート(マイクロレンズアレイともいう)を用いている。
このような投写スクリーンは、投写レンズからの入射光を平行光に変換するフレネルレンズ(フレネルシート)と、フレネルレンズからの平行光を拡散させるマイクロレンズ(マイクロレンズ層)とからなる。
マイクロレンズの製造方法としては、熱可塑性樹脂などをマイクロレンズ成形型で型抜きすることによって形成されている。このマイクロレンズ成形型を形成する場合、各マイクロレンズに対応する半球形の凹部に対して、その各凹部を形成するためのエッチング用穴が、基材の表面に配置したエッチングマスク膜に設ける必要がある。特に、エッチングマスク膜に形成されるエッチング用穴は、良好な形状の凹部を得るために、微細な穴径であることが好ましいことから、例えばレーザ等よって形成されている。
しかしながら、エッチング用穴が微細であるために、基材のエッチングの際に、エッチング用穴が異物(エッチングされた基材材料)で塞がってしまい、凹部が形成されない、或いは凹部の形状にばらつきが発生してしまうという問題があった。
このため、特許文献1等に示すように、エッチングマスク膜に複数の穴からなるエッチング用穴を設けることで、エッチング用穴からの異物の排出性を向上させる技術が提案されている。
【特許文献1】特開2004−286906号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した技術では、エッチング用穴からの異物の排出性を確保するため、良好な形状の凹部の形成が犠牲にされている。すなわち、エッチング用穴の径を大きくしたり、その数を増やしたりしていることから、特にエッチング初期段階において、基材が必要以上にエッチングされてしまい、良好な形状(半球形)の凹部を得ることが困難であるという問題がある。
【0004】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、マイクロレンズを形成するための凹部を形成する際に、良好な形状を維持しつつ、エッチング用穴からの異物の排出性の向上を図ることができるマイクロレンズの製造方法等を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るマイクロレンズシートの製造方法、マイクロレンズシート、投写スクリーンの製造方法、投写スクリーンでは、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
第1の発明は、複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズシートの製造方法において、エッチング用穴を有するエッチングマスク膜を基材に対して配置する工程と、前記エッチング用穴を介して前記基材をエッチングする第一エッチング工程と、前記エッチング用穴の開口面積を増大させる加工工程と、加工後の前記エッチング用穴を介して前記基材をエッチングする第二エッチング工程と、前記基材から前記エッチングマスク膜を除去する工程と、前記基材に形成された凹部を樹脂シートに転写する工程と、を有するようにした。
この発明によれば、マイクロレンズシート用成形型となる基材をエッチング処理する際に、エッチングマスク膜に形成されたエッチング用穴の穴径や穴数等をエッチング処理中に増大させるので、第一エッチング工程においては微細なエッチング用穴を用いて基材に理想的な形状の凹部を形成することができ、第二エッチング工程においてはエッチング用穴の穴径等の増大により異物(溶解した基材材料)が排出しやすくなる。
これにより、基材(マイクロレンズシート用成形型)に理想的な形状の凹部が形成され、この成形型を用いることで、理想的な光学特性を有するマイクロレンズを多数備えるマイクロレンズシートを製造することが可能となる。
【0006】
また、前記第一エッチング工程における処理時間と、前記第二エッチング工程における処理時間とが略同一であるものでは、エッチング処理の第一工程と第二工程とを容易に管理することが可能となる。
また、前記加工工程に先立って、第一エッチング工程において前記基材に形成された凹部の径を計測する工程と、その計測結果に基づいて前記加工工程における前記エッチング用穴の加工量を求める工程と、を含むものでは、第一エッチング工程において基材に形成された複数の凹部の形状がばらつく場合であっても、凹部の形状に基づいてエッチング用穴の加工を行うことが可能となるので、第二エッチング工程を経ることで、略均一な形状を有する複数の凹部を基材に形成することができる。
また、前記加工工程において、レーザ加工法を用いるものでは、エッチング用穴の加工を容易かつ正確に行うことができる。
【0007】
第2の発明は、マイクロレンズシートが第1の発明の方法により製造されるようにした。この発明によれば、理想的な形状を有する複数のマイクロレンズを備えるマイクロレンズシートが製造され、所望の光学特性を得ることができる。
【0008】
第3の発明は、マイクロレンズシートとフレネルレンズシートを有する投射スクリーンの製造方法であって、マイクロレンズシートの製造方法として、第1の発明の方法を用いるようにした。
この発明によれば、高品質のマイクロレンズが形成されたマイクロレンズシートを備えているため、高い歩留まりで信頼性の高い投写スクリーンを製造することができる。
【0009】
第4の発明は、マイクロレンズシートとフレネルレンズシートを有する投射スクリーンであって、マイクロレンズシートとして、第2の発明のマイクロレンズシートを用いるようにした。
この発明によれば、高品質のマイクロレンズが形成されたマイクロレンズシートを備えているため、表示性能に優れた投写スクリーンを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明のマイクロレンズシートの製造方法、マイクロレンズシート、投写スクリーンの製造方法、投写スクリーンの実施形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るマイクロレンズシートの構成図である。
マイクロレンズシート3は、例えば、PETからなるシート材の一方の面側に複数の略均一形状のマイクロレンズ3aが形成されたものである。例えば、マイクロレンズ3aは、最大径が約70μm程度の半球形に形成されたものである。
マイクロレンズシート3は、平行光をレンズで拡散するものであって、例えば、リアプロジェクションテレビ等の映像投写装置の投写スクリーンにおいて、フレネルレンズを有するフレネルシートとともに用いられる。
【0011】
次に、マイクロレンズシート3の製造方法について説明する。
図2は、マイクロレンズシート3の製造工程を工程順に示した図である。
(エッチングマスク膜配置工程)
まず、図2(A)に示すように、マイクロレンズシート成形型となる、例えば石英からなる基材11の外表面の一方に、例えばCrO−Cr膜(CrOを成膜した後にCrを成膜したもの)などのエッチングマスク膜12を配置する。
なお、エッチングマスク膜12の膜厚は、例えば、約400Å(CrO:100Å、Cr:300Å)程度である。また、エッチングマスク膜12を基材11の全面に配置する場合に限らず、一方の面(上面)にのみエッチングマスク膜12を配置してもよい。
【0012】
(エッチング用穴形成工程)
次に、図2(B)に示すように、基材11の一方の面(上面)のエッチングマスク膜12の所定位置に、レーザ加工装置21を用いたレーザ加工により、エッチング用穴13を形成する。このエッチング用穴13を介して基材11をエッチングすることで、基材11に複数の凹部を形成し、マイクロレンズシート成形型とする。すなわち、エッチング用穴13が形成されたい位置に、マイクロレンズ3aが成形されるようになる。
【0013】
ここで、レーザ加工装置21の構成およびその動作について説明する。
図3は、レーザ加工装置の概略構成を示す模式図である。
レーザ加工装置21は、例えばYAGレーザが発振されるレーザ発振器22、全反射ミラー23、集光レンズ25、基材11を載置するテーブル26等によって構成されている。
全反射ミラー23は、レーザ発振器22からのレーザビーム24の進行路上に配置され、レーザビーム24を被加工物である基材11に向けて反射させる。
集光レンズ25は、全反射ミラー23と基材11との間に配置され、全反射ミラー23により反射されたレーザビーム24を集光して基材11のエッチングマスク膜12のエッチング用穴13を形成する加工点11aに照射する。
テーブル26は、基材11を載置すると共に、制御手段(図示せず)によりX軸またはY軸方向に移動可能である。なお、テーブル26を移動させず、レーザ発振器22、全反射ミラー23および集光レンズ25をX軸またはY軸方向に移動可能に構成してもよい。
また、基材11が載置されたテーブル26をガラスチャンバー等で囲い、基材11への異物等の付着を防止するようにしてもよい。
【0014】
そして、このようなレーザ加工装置21を用いて、基材11のエッチングマスク膜12にエッチング用穴13を形成する。
具体的には、まず、外表面にエッチングマスク膜12が配置された基材11をテーブル26上に載置し、エッチング用穴13を形成すべき位置にレーザビーム24が照射されるようにテーブル26を移動させる。
次いで、レーザ発振器22を駆動させて、加工点11aに、レーザ発振器22から照射されたレーザビーム24を集光して、エッチング用穴13を形成する。
そして、テーブル26上の基材11を、次のエッチング用穴形成位置に移動させて、複数のエッチング用穴13を順次形成する。
本実施形態においては、一つのエッチング用穴13に対して、一つの凹部14を形成するので、各エッチング用穴13は略均一の穴径(例えば、直径2μm程度)で、略均一に配置される。
なお、エッチング用穴13は、基材11がエッチングできるものであれば、大きさ、形状、個数および配置等はこれに限定するものではない。
【0015】
(第1エッチング工程)
図2(C)に戻り、エッチング用穴13を形成したエッチングマスク膜12を介して、基材11をウェットエッチングする。微細なピンホールからなるエッチング用穴13を介して、基材11がエッチングされ、エッチング用穴13を中心とした略理想的な半球形の凹部14が基材11に徐々に形成される。
しかし、エッチング処理が進行して凹部14が最終形状に近づいて行くと、エッチング用穴13から排出される異物(エッチングされた基材材料)の量が徐々に増大する。このため、次第に、エッチング用穴13が詰まったり、異物の排出効率が低下したりしてしまう。
そして、異物の詰まり方や異物の排出効率の変化は、エッチング用穴13毎に異なるため、基材11に形成される複数の凹部14の形成進度はそれぞれ異なるものとなる。これにより、各凹部14の形状にばらつきが発生して、均一な品質のマイクロレンズシート3の製造が困難となる。
【0016】
(エッチング用穴拡大工程)
そこで、凹部14の形成中に、エッチングマスク膜12に形成されたエッチング用穴13の開口面積(穴径等)を拡大する。すなわち、基材11のエッチング処理中に、エッチング用穴13からの異物(基材材料)の排出量が多くなったところで、エッチング用穴13の穴径を拡大して、異物の排出を円滑にすることで、異物の詰まり等を防止する。
具体的には、まず、基材11をエッチング液中から取り出し、純水で洗浄して、エッチング処理の進行を停止させる
次いで、図2(D)に示すように、基材11を、再度、レーザ加工装置21のテーブル26上に載置し、レーザビーム24によりエッチング用穴13の開口面積(穴径等)を拡大する。
【0017】
エッチング処理を中断する時期は、エッチング時間により管理する。例えば、全体で10分間のエッチングを施す場合には、約5分間のエッチング処理を行ったところで、一旦、処理を中断する。すなわち、前半の約5分間は微細な穴径のエッチング用穴13により基材11のエッチングを行い、後半の約5分間は拡大した穴径のエッチング用穴13により基材11のエッチングを行う。
このように、エッチング処理を時間管理することで、エッチングの再現性を容易に確保することができる。
なお、エッチング処理を中断時期は、形成するマイクロレンズ3aの大きさ、エッチング用穴13の初期穴径、基材11の材料、エッチング液の種類等の条件により、適宜、変更可能である。
【0018】
最大径が約70μmの半球形の凹部14を形成する場合、最大径が約35μm程度となったところでエッチング処理を中断するので、エッチング用穴13の穴径を約2μm(初期穴直径)から、例えば約20μm程度に拡大することが可能である。このように穴径を10倍とした場合には、エッチング用穴13からの異物(基材材料)の排出能力は約100倍となる。
なお、エッチング用穴13の加工後の穴径は、複数のエッチング用穴13の全てについて略同一であってもよいし、それぞれ異なる穴径としてもよい。
【0019】
例えば、エッチング用穴13を異なる穴径に加工する場合には、以下の方法を用いることができる。
まず、基材11に対するエッチング処理を停止させた後に、基材11に存在する形成途中の凹部14の大きさ、具体的には、凹部14の最大径を計測する。基材11は極めて薄い膜からなるため、形成途中の凹部14の最大径を外部から計測することが可能である。形成途中の凹部14の最大径を計測することで、エッチングの進行度合い、言い換えれば、各凹部14の形成の進行度合いが把握できる。このようにして、基材11に存在する複数の凹部14の形状のばらつきを確認することができる。
次に、エッチング用穴13の穴径を拡大加工する際に、各凹部14の形成の進行度合いに応じて、各エッチング用穴13の開口面積(加工量)を決定する。例えば、凹部14aの直径が、全ての凹部14の平均直径よりも小さい場合には、凹部14aのエッチング量を増大させる必要があるので、エッチング用穴13aの直径を予定の直径(例えば、20μm)よりも大きめに形成する(例えば、22μm)。一方、凹部14bの径が、全ての凹部14の平均直径よりも大きい場合には、凹部14bのエッチング量を抑制する必要があるので、エッチング用穴13bの直径を予定の直径よりも小さめに形成する(例えば、18μm)。
このようにして、凹部14の形状にばらつきが発生した場合には、そのばらつきに応じて、各エッチング用穴13の穴径の加工量に差異を設ける。
【0020】
(第2エッチング工程)
その後、図2(E)に示すように、基材11を再びウェットエッチングする。すなわち、径が拡大されたエッチング用穴13を介して基材11をエッチングすることで、凹部14の形成を完成させる。
このとき、エッチングマスク膜12に形成された複数のエッチング用穴13のそれぞれは、開口面積、すなわち穴径が拡大されているので、異物(基材材料)によって詰まることなく、良好に異物を排出することが可能となっている。したがって、エッチング液が基材11に浸透、エッチングされて、略理想的な形状を有する凹部14が形成される。
【0021】
特に、各エッチング用穴13の開口面積(加工量)に差異を設けた場合には、エッチング処理の初期段階において凹部14の形状にばらつきが発生した場合であっても、このばらつきが改善されて、全ての凹部14の形状を略均一化させることができる。
【0022】
このように、凹部14の形成において、エッチング処理の前半においては、略理想的な形状の凹部14を形成するためにエッチング用穴13の穴径を微細なものとし、エッチング処理の後半においては、エッチング用穴13からの異物(基材材料)の排出量の増大に対応するためにエッチング用穴13の穴径を拡大させることで、略均一で略理想的な形状の凹部14が基材11に複数形成される。
【0023】
(エッチングマスク膜除去工程)
そして、凹部14の形成が完了したら、図2(F)に示すように、基材11からエッチングマスク膜12をウェットエッチングにより除去する。
なお、この際のエッチング液は、基材11のエッチング処理におけるエッチング液とは異なることは言うまでもない。
これにより、マイクロレンズ用成形型16の形成が完成する。
【0024】
(転写工程)
最後に、図2(G)に示すように、マイクロレンズ用成形型16の上面(凹部14が形成された面)に、所定の厚さの樹脂シート17、例えばPMMA(ポリメチルメタクリレート)などの熱可塑性樹脂を加熱しながら押し当てる。そして、図2(H)に示すように、樹脂シート17をマイクロレンズ用成形型16から引き離すことで、樹脂シート17の一方の面に、マイクロレンズ用成形型16の凹部14の形状に対応したマイクロレンズ3aが転写される。
こうして、樹脂からなるマイクロレンズシート3が完成する。
【0025】
以上説明したように、マイクロレンズシート3の製造工程において、マイクロレンズ3aの型となる基材11の凹部14をウェットエッチングで形成する際に、エッチングマスク膜12のエッチング用穴13の開口面積をエッチング処理中に拡大するので、エッチング処理により発生する異物(基材材料)の量が徐々に増大しても、エッチング用穴13から良好に排出させることができる。
これにより、エッチング用穴13が異物で塞がってしまうことによる、凹部14の形成不良が防止され、凹部14を確実に形成することができる。
特に、凹部14の形成途中において、凹部14の形状にばらつきが発生した場合であっても、そのばらつきに応じて、エッチング用穴13の開口面積を調整することで、略均一な形状の凹部14を基材11に複数形成することができる。
したがって、高品質のマイクロレンズ3aを有するマイクロレンズシート3を作製することができる。
【0026】
(投写スクリーン製造工程)
そして、このマイクロレンズシート3を用いて、投写スクリーンを製造する場合には、図4に示すように、マイクロレンズシート3をマイクロレンズ3a側がフレネルシート2側に対向するように、フレネルシート2に平行に配設する。
この投写スクリーン1によれば、投写レンズから光が照射されると、フレネルシート2は入射光を平行光に変換し、マイクロレンズシート3はマイクロレンズ3aにより平行光を水平方向および垂直方向に拡散して、ユーザに光(映像)を届けることができる。
すなわち、上述したマイクロレンズシート3を用いることにより、信頼性の高い投写スクリーン1を製造することができる。
【0027】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ或いはプロセスは一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
本発明は、例えば、以下のような変更をも含むものとする。
【0028】
上述した実施形態では、エッチングマスク膜12に形成されたエッチング用穴13の穴径を拡大することでエッチング用穴13の開口面積を増やす場合について説明したが、これに限らない。
エッチング用穴13の穴の数を増やすことで、開口面積を拡大してもよい。例えば、エッチング用穴13が1つ(図5(A))であったものを5つ(図5(B))に増やしてもよい。
また、穴数を増やすと共に、穴径を拡大してもよい。例えば、直径2μmの1つのエッチング用穴13から直径5μmの4つのエッチング用穴13にしてもよい。
また、穴数を増やす場合において、全てのエッチング用穴13の直径が同一でなくてもよい。例えば、中央に配置されたエッチング用穴13の穴径を直径5μmとし、周辺のエッチング用穴13の穴径を直径3μmとしてもよい。
また、エッチング用穴13が当初から複数の穴からなり、更にその穴数を増やす場合であってもよい。そして、エッチング用穴13の形成位置(分布)を調整することで、理想的な形状の凹部14を形成するようにしてもよい。
【0029】
エッチング用穴13の形状としては、丸穴に限らず、三角形、四角形、多角形、星形、十字形等であってもよい。いずれにしても、エッチング処理の後半には、エッチング用穴13の開口面積が拡大して、異物(基材裁量)の排出が良好となればよい。
【0030】
また、エッチング処理の略中間時点において、処理を一旦停止させる場合について説明したが、停止させる時期(タイミング)は適宜変更可能である。また、停止させる回数としては、1度に限らず、複数回であってもよい。
【0031】
また、レーザビームによりエッチングマスク膜を加工する場合を説明したが、フォトリソ法などの他の加工方法を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本実施形態に係るマイクロレンズシートの構成図である。
【図2】マイクロレンズシートの製造工程を工程順に示した図である。
【図3】レーザ加工装置の概略構成を示す模式図である。
【図4】投写スクリーンの概略構成を示す模式図である。
【図5】エッチングマスク膜に形成されるエッチング用穴の変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0033】
1…投写スクリーン、 2…フレネルシート、 3a…マイクロレンズ、
3…マイクロレンズシート、 11…基材、 12…エッチングマスク膜、
13…エッチング用穴、 14…凹部、 16…マイクロレンズ用成形型、
17…樹脂シート、 21…レーザ加工装置、 24…レーザビーム






 

 


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