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端末装置、端末装置の制御方法、端末装置の制御プログラム - セイコーエプソン株式会社
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発明の名称 端末装置、端末装置の制御方法、端末装置の制御プログラム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−26359(P2007−26359A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−211379(P2005−211379)
出願日 平成17年7月21日(2005.7.21)
代理人 【識別番号】100096806
【弁理士】
【氏名又は名称】岡▲崎▼ 信太郎
発明者 井出 祐介
要約 課題
緊急通報先の電話番号の正確な入力が困難な状況においても、緊急通報及び位置情報を送信することができる端末装置等を提供すること。

解決手段
端末装置20が移動状態であるか否かを判断する移動状態判断手段と、移動状態判断手段の判断結果に基づいて、予め規定した規定時間における番号の入力回数が、予め規定した緊急通報送信必要範囲内か否かを判断する入力回数評価手段と、入力回数評価手段の判断結果に基づいて、緊急通報先70に対して緊急通報を送信する緊急通報送信手段と、入力回数評価手段の判断結果に基づいて、測位衛星12a等からの信号である衛星信号に基づく測位を行い、現在位置を示す現在位置情報160を生成する現在位置情報生成手段と、緊急通報先70に対して現在位置情報160を送信する現在位置情報送信手段と、を有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
緊急通報先と通信するための通信手段と、
通信のための番号の入力を受ける番号入力手段と、
を有する端末装置であって、
前記端末装置が移動状態であるか否かを判断する移動状態判断手段と、
前記移動状態判断手段の判断結果に基づいて、予め規定した規定時間における前記番号の入力回数が、予め規定した緊急通報送信必要範囲内か否かを判断する入力回数評価手段と、
前記入力回数評価手段の判断結果に基づいて、前記緊急通報先に対して緊急通報を送信する緊急通報送信手段と、
前記入力回数評価手段の判断結果に基づいて、測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行い、現在位置を示す現在位置情報を生成する現在位置情報生成手段と、
前記緊急通報先に対して前記現在位置情報を送信する現在位置情報送信手段と、
を有することを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記入力回数評価手段は、同一の番号の前記入力回数が、前記緊急通報送信必要範囲内か否かを判断する構成となっていることを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記緊急通報送信必要範囲内の前記入力回数は、3回以上であることを特徴とする請求個1又は請求項2のいずれかに記載の端末装置。
【請求項4】
前記緊急通報送信手段による前記緊急通報の送信に先立って、前記端末装置の使用者に前記緊急通報の送信が必要か否かを確認する緊急通報必要性確認手段を有し、
前記緊急通報送信手段は、前記緊急通報の送信が不要であることを示す情報が入力されない場合に、前記緊急通報先に対して緊急通報を送信する構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の端末装置。
【請求項5】
前記端末装置の作動電力を供給する電池の電池残量が、予め規定した規定電池残量範囲内か否かを判断する電池残量評価手段と、
前記電池残量評価手段による判断結果に基づいて、前記現在位置情報を連続的に生成する連続モード、又は、前記現在位置情報を間欠的に生成する間欠モードのいずれかを選択する測位モード選択手段と、
を有し、
前記通信手段は、前記緊急通報の送信後、前記現在位置情報送信手段によって最初に前記現在位置情報を送信するまでの間は前記緊急通報先との通信を継続し、前記現在位置情報送信手段によって最初に前記現在位置情報を送信した後は前記現在位置情報送信手段によって前記現在位置情報を送信するために必要な期間においてのみ通信を行う構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の端末装置。
【請求項6】
前記移動状態判断手段は、前記端末装置の加速度を検出する構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の端末装置。
【請求項7】
緊急通報先と通信するための通信手段と、通信のための番号の入力を受ける番号入力手段と、を有する端末装置が、前記端末装置が移動状態であるか否かを判断する移動状態判断ステップと、
前記端末装置が、前記移動状態判断ステップにおける判断結果に基づいて、予め規定した規定時間における前記番号の入力回数が、予め規定した緊急通報送信必要範囲内か否かを判断する入力回数評価ステップと、
前記端末装置が、前記入力回数評価ステップにおける判断結果に基づいて、前記緊急通報先に対して緊急通報を送信する緊急通報送信ステップと、
前記端末装置が、前記入力回数評価ステップにおける判断結果に基づいて、測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行い、現在位置を示す現在位置情報を生成する現在位置情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記緊急通報先に対して前記現在位置情報を送信する現在位置情報送信ステップと、
を有することを特徴とする端末装置の制御方法。
【請求項8】
コンピュータに、
緊急通報先と通信するための通信手段と、通信のための番号の入力を受ける番号入力手段と、を有する端末装置が、前記端末装置が移動状態であるか否かを判断する移動状態判断ステップと、
前記端末装置が、前記移動状態判断ステップにおける判断結果に基づいて、予め規定した規定時間における前記番号の入力回数が、予め規定した緊急通報送信必要範囲内か否かを判断する入力回数評価ステップと、
前記端末装置が、前記入力回数評価ステップにおける判断結果に基づいて、前記緊急通報先に対して緊急通報を送信する緊急通報送信ステップと、
前記端末装置が、前記入力回数評価ステップにおける判断結果に基づいて、測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行い、現在位置を示す現在位置情報を生成する現在位置情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記緊急通報先に対して前記現在位置情報を送信する現在位置情報送信ステップと、
を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急通報を送信する端末装置、端末装置の制御方法、端末装置の制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
警察機関や消防機関などの緊急通報先への通報等においては、通報者の位置情報の送信が重要な場合がある。
例えば、「総務省、情報通信審議会、情報通信技術分化会、緊急通報機能等高度化委員会」が平成16年5月に提出した「携帯電話からの緊急通報における発信者位置情報通知機能に係る技術的条件−緊急通報機能等高度化委員会 報告書(案)−」には、緊急通報時の初期段階に、所定の測位精度の位置情報を移動機が送出すべきことが記載されている。
これに関連して、簡易携帯電話機が、入力された番号が緊急通報であることを検出した場合に、位置情報を緊急通報先に送信する技術がある(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平11−259784号公報(図1等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、例えば、凶器を保持する者に追いかけられている場合等の緊急事態においては、携帯電話機等の端末装置の使用者は、身体の自由が利かず、また、精神的にも落ち着いて行動することのできない状態、つまり、身体的・精神的な余裕がない状態であると考えられるため、警察機関等の緊急通報先の電話番号を正確に押すことができない場合がある。
このような場合こそ、緊急度が高く、位置情報を緊急通報先に送信する必要があるにもかかわらず、上述の技術においては、警察機関等の緊急通報先の電話番号を正確に押すことができない場合には、位置情報を送信することができないという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、緊急通報先の電話番号の正確な入力が困難な状況においても、緊急通報及び位置情報を送信することができる端末装置、端末装置の制御方法、端末装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的は、第1の発明によれば、緊急通報先と通信するための通信手段と、通信のための番号の入力を受ける番号入力手段と、を有する端末装置であって、前記端末装置が移動状態であるか否かを判断する移動状態判断手段と、前記移動状態判断手段の判断結果に基づいて、予め規定した規定時間における前記番号の入力回数が、予め規定した緊急通報送信必要範囲内か否かを判断する入力回数評価手段と、前記入力回数評価手段の判断結果に基づいて、前記緊急通報先に対して緊急通報を送信する緊急通報送信手段と、前記入力回数評価手段の判断結果に基づいて、測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行い、現在位置を示す現在位置情報を生成する現在位置情報生成手段と、前記緊急通報先に対して前記現在位置情報を送信する現在位置情報送信手段と、を有することを特徴とする端末装置によって達成される。
【0006】
第1の発明の構成によれば、前記端末装置は、前記移動状態判断手段を有するから、前記端末装置が移動状態であるか否かを判断することができる。
ここで、前記端末装置が移動状態である場合には、前記端末装置の使用者が、例えば、凶器を保持する者に追いかけられて逃げている等の緊急事態に遭遇していることも考えられるが、緊急事態ではなく単に移動している場合もあり得る。ところが、さらに、前記端末装置の使用者によって、無意味な番号入力が一定回数行われた場合には、その使用者が緊急事態に直面して警察機関等へ通報しようとしているが、身体的・精神的な余裕がなく、警察機関等への通報のための電話番号を正確に押すことができない場合であると考えられる。
この点、前記端末装置は、前記入力回数評価手段を有するから、予め規定した規定時間における前記番号の入力回数が、予め規定した緊急通報送信必要範囲内か否かを判断することができる。これは、前記端末装置は、その使用者が緊急事態に直面していて、前記緊急通報先の電話番号の正確な入力が困難な状況であるか否かを判断することができることを意味する。
そして、前記端末装置は、前記緊急通報送信手段を有するから、前記入力回数評価手段の判断結果に基づいて、前記緊急通報先に対して緊急通報を送信することができる。
さらに、前記端末装置は、前記現在位置情報生成手段を有するから、前記入力回数評価手段の判断結果に基づいて、測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行い、現在位置を示す現在位置情報を生成することができる。
そして、前記端末装置は、前記現在位置情報送信手段を有するから、前記緊急通報先に対して前記現在位置情報を送信することができる。
これにより、前記端末装置は、緊急通報先の電話番号の正確な入力が困難な状況においても、緊急通報及び位置情報を送信することができる。
【0007】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記入力回数評価手段は、同一の番号の前記入力回数が、前記緊急通報送信必要範囲内か否かを判断する構成となっていることを特徴とする端末装置である。
【0008】
前記端末装置の使用者が、緊急事態にあるときには、身体的・精神的な余裕がなく、指の位置を変えることもできず、緊急通報先の電話番号を入力しようとしても、同一の番号を複数回入力する可能性が大きい。
この点、第2の発明の構成によれば、前記入力回数評価手段は、同一の番号の前記入力回数が、前記緊急通報送信必要範囲内か否かを判断する構成となっているから、前記端末装置の使用者の緊急事態を適切に判断し、前記緊急通報先に対して、緊急通報とともに位置情報を送信することができる。
【0009】
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明のいずれかの構成において、前記緊急通報送信必要範囲内の前記入力回数は、3回以上であることを特徴とする端末装置である。
前記入力回数が、1回であれば、例えば、前記端末装置の使用者が前記番号入力手段に誤って触れた可能性がある。ところが、現在の日本国における警察機関等の電話番号は3桁であるから、前記入力回数が3回以上であれば、前記端末装置の使用者が警察機関等の電話番号を入力しようとした可能性が大きい。
この点、第3の発明の構成によれば、前記緊急通報送信必要範囲内の前記入力回数は、3回以上であるから、前記緊急通報先に対して誤報による緊急通報を送信することを回避することができる。
一方で、前記端末装置は、前記端末装置の使用者が緊急自体に遭遇している可能性が高い場合に、前記緊急通報先に対して前記緊急通報及び前記現在位置情報を送信することができる。
【0010】
第4の発明は、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの構成において、前記緊急通報送信手段による前記緊急通報の送信に先立って、前記端末装置の使用者に前記緊急通報の送信が必要か否かを確認する緊急通報必要性確認手段を有し、前記緊急通報送信手段は、前記緊急通報の送信が不要であることを示す情報が入力されない場合に、前記緊急通報先に対して緊急通報を送信する構成となっていることを特徴とする端末装置である。
【0011】
第4の発明の構成によれば、前記端末装置は、前記緊急通報必要性確認手段を有するから、前記緊急通報送信手段による前記緊急通報の送信に先立って、前記端末装置の使用者に前記緊急通報の送信が必要か否かを確認することができる。
これにより、前記端末装置は、前記緊急通報先に対して、不必要に前記緊急通報を送信することを防止することができる。
そして、前記緊急通報送信手段は、前記緊急通報の送信が不要であることを示す情報が入力されない場合に、前記緊急通報先に対して緊急通報を送信する構成となっている。
これにより、前記端末装置の使用者が緊急状態にあって、前記緊急通報の送信が不要であることを示す情報を入力する余裕がない場合であっても、前記緊急通報先に対して前記緊急通報を送信することができる。
【0012】
第5の発明は、第1の発明乃第4の発明のいずれかの構成において、前記端末装置の作動電力を供給する電池の電池残量が、予め規定した規定電池残量範囲内か否かを判断する電池残量評価手段と、前記電池残量評価手段による判断結果に基づいて、前記現在位置情報を連続的に生成する連続モード、又は、前記現在位置情報を間欠的に生成する間欠モードのいずれかを選択する測位モード選択手段と、を有し、前記通信手段は、前記緊急通報の送信後、前記現在位置情報送信手段によって最初に前記現在位置情報を送信するまでの間は前記緊急通報先との通信を継続し、前記現在位置情報送信手段によって最初に前記現在位置情報を送信した後は前記現在位置情報送信手段によって前記現在位置情報を送信するために必要な期間においてのみ通信を行う構成となっていることを特徴とする端末装置である。
【0013】
第5の発明の構成によれば、前記端末装置は、前記測位モード選択手段を有するから、前記電池残量評価手段による判断結果に基づいて、前記連続モード又は前記間欠モードのいずれかを選択することができる。これにより、前記端末装置は、前記電池残量が少ない場合には、前記間欠モードを選択することにより、電力消費を節約し、長期間前記現在位置情報を生成することができる。一方、前記端末装置は、前記電池残量が多い場合には、前記連続モードを選択することにより、継続的に前記現在位置情報を生成することができる。
また、前記通信手段は、前記緊急通報の送信後、前記現在位置情報送信手段によって最初に前記現在位置情報を送信するまでの間は前記緊急通報先との通信を継続するから、前記現在位置情報を生成次第、前記現在位置情報を前記緊急通報先に送信することができる。
そして、前記通信手段は、前記現在位置情報送信手段によって最初に前記現在位置情報を送信した後は前記現在位置情報送信手段によって前記現在位置情報を送信するために必要な期間においてのみ通信を行う構成となっているから、電力消費を低減することができる。
【0014】
第6の発明は、第1の発明乃至第5の発明のいずれかの構成において、前記移動状態判断手段は、前記端末装置の加速度を検出する構成となっていることを特徴とする端末装置である。
第6の発明の構成によれば、前記移動状態判断手段は、前記端末装置の加速度を検出することによって、前記端末装置が移動状態であるか否かを判断することができる。
【0015】
前記目的は、第7の発明によれば、緊急通報先と通信するための通信手段と、通信のための番号の入力を受ける番号入力手段と、を有する端末装置が、前記端末装置が移動状態であるか否かを判断する移動状態判断ステップと、前記端末装置が、前記移動状態判断ステップにおける判断結果に基づいて、予め規定した規定時間における前記番号の入力回数が、予め規定した緊急通報送信必要範囲内か否かを判断する入力回数評価ステップと、前記端末装置が、前記入力回数評価ステップにおける判断結果に基づいて、前記緊急通報先に対して緊急通報を送信する緊急通報送信ステップと、前記端末装置が、前記入力回数評価ステップにおける判断結果に基づいて、測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行い、現在位置を示す現在位置情報を生成する現在位置情報生成ステップと、前記端末装置が、前記緊急通報先に対して前記現在位置情報を送信する現在位置情報送信ステップと、を有することを特徴とする端末装置の制御方法によって達成される。
【0016】
第7の発明の構成によれば、第1の発明の構成と同様に、緊急通報先の電話番号の正確な入力が困難な状況においても、緊急通報及び位置情報を送信することができる。
【0017】
前記目的は、第8の発明によれば、コンピュータに、緊急通報先と通信するための通信手段と、通信のための番号の入力を受ける番号入力手段と、を有する端末装置が、前記端末装置が移動状態であるか否かを判断する移動状態判断ステップと、前記端末装置が、前記移動状態判断ステップにおける判断結果に基づいて、予め規定した規定時間における前記番号の入力回数が、予め規定した緊急通報送信必要範囲内か否かを判断する入力回数評価ステップと、前記端末装置が、前記入力回数評価ステップにおける判断結果に基づいて、前記緊急通報先に対して緊急通報を送信する緊急通報送信ステップと、前記端末装置が、前記入力回数評価ステップにおける判断結果に基づいて、測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行い、現在位置を示す現在位置情報を生成する現在位置情報生成ステップと、前記端末装置が、前記緊急通報先に対して前記現在位置情報を送信する現在位置情報送信ステップと、を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラムによって達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に係る緊急通報システム10を示す概略図である。
図1に示すように、緊急通報システム10は、端末20を有する。端末20は、端末装置の一例である。端末20は、甲に保持されている。
端末20は、GPS(Global Positioning System)衛星12a,12b,12c及び12dから信号S1,S2,S3及びS4を受信して現在位置を測位することができる。
端末20は、図1に示すように、例えば、甲が刃物を持った乙に追いかけられているような緊急事態であって、緊急通報の電話番号を正しく入力する余裕がない場合にも、緊急通報及び端末20の現在位置を示す現在位置情報を基地局40及び専用回線60を介して管理サーバ70へ送信することができるようになっている。
管理サーバ70は、例えば、警察機関(図示せず)に配置されている。警察機関は、緊急通報先の一例である。
端末20は、上述のように、例えば、携帯電話機であるが、これに限らず、例えば、PHS(Personal Handy−phone System)、PDA(Personal Digital Assistance等であってもよい。
なお、本実施の形態とは異なり、GPS衛星12a等は、3個でもよいし、5個以上でもよい。
【0020】
(端末20の外観及び主なハードウエア構成について)
図2は端末20の外観等を示す概略図である。
図2(a)は、端末20の外観の一例を示す概略図である。
図2(a)は、使用者甲が端末20を使用するときに、使用者甲に向く側を示しており、液晶画面20a、電源スイッチ20b、操作ボタン群20cを有する。
端末20は、操作ボタン群20cによって、通信のための番号の入力を受ける。この操作ボタン群20cは、番号入力手段の一例である。
【0021】
図2(b)は、端末20のハードウエア構成の一例を示す概略図である。
図2(b)に示すように、端末20は、コンピュータを有しており、コンピュータは、バス22を有する。
このバス22には、CPU(Central Processing Unit)24、記憶装置26等が接続されている。記憶装置26は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
【0022】
また、このバス22には、各種情報等を入力するための入力装置28、端末20の作動電力を供給する電池30、GPS衛星12a等(図1参照)から信号S1等を受信するためのGPS装置32、端末20の加速度を検出する加速度センサ34、管理サーバ70と通信するための通信装置36、各種情報を表示するための表示装置38が接続されている。
上述の電池30は電池の一例であり、通信装置36は通信手段の一例である。
【0023】
(端末20の主なソフトウエア構成について)
図3は、端末20の主なソフトウエア構成を示す概略図である。
図3に示すように、端末20は、各部を制御する制御部100、図2のGPS装置32に対応するGPS部102、加速度センサ34に対応する加速度センサ部104、通信装置36に対応する通信部106等を有する。
端末20は、また、各種プログラムを格納する第1記憶部110、各種情報等を格納する第2記憶部150を有する。
【0024】
図3に示すように、端末20は、第2記憶部150に、衛星軌道情報152を格納している。衛星軌道情報152は、すべてのGPS衛星12a等の概略の軌道情報を示すアルマナック152a、及び、各GPS衛星12a等の精密な軌道情報を示すエフェメリス152bを含む。
端末20は、衛星軌道情報152を、信号S1等に基づく測位に使用する。
【0025】
図3に示すように、端末20は、第1記憶部110に、移動状態判断プログラム112を格納している。移動状態判断プログラム112は、制御部100が、端末20が移動状態であるか否かを判断するためのプログラムである。すなわち、移動状態判断プログラム112と制御部100は、移動状態判断手段の一例である。
具体的には、制御部100は、加速度センサ34(図2(b)参照)を制御し、端末20の加速度を検出した場合に、端末20が移動中であると判断するようになっている。
【0026】
図3に示すように、端末20は、第1記憶部110に、入力状態評価プログラム114を格納している。入力状態評価プログラム114は、制御部100が、上述の移動状態判断プログラム112の判断結果に基づいて、例えば、1秒(s)間に同じ番号が3回以上入力されたか否かを判断するためのプログラムである。上述の1秒(s)間は、予め規定した規定時間の一例である。また、3回以上の入力は、予め規定した緊急通報送信必要範囲内の一例である。そして、入力状態評価プログラム114と制御部100は、入力回数評価手段の一例である。
具体的には、制御部100は、上述の移動状態判断プログラム112によって端末20が移動状態であると判断した場合に、1秒(s)間に同じ番号が3回以上入力されたという条件(以後、入力条件と呼ぶ)を満たすか否かを判断する。
【0027】
図3に示すように、端末20は、第1記憶部110に、通報必要性確認プログラム116を格納している。通報必要性確認プログラム116は、制御部100が、上述の入力状態評価プログラム114によって、入力条件を満たすと判断した場合に、使用者甲に緊急通報メッセージ156の送信が必要か否かを確認するためのプログラムである。この通報必要性確認プログラム116と制御部100は、緊急通報必要性確認手段の一例である。
具体的には、制御部100は、表示部38に「緊急通報メッセージを送信しますか?送信しない場合には、0を押してください」という緊急通報確認メッセージ154を表示することによって、使用者甲に緊急通報メッセージ156の送信が必要か否かを確認するようになっている。
【0028】
図3に示すように、端末20は、第1記憶部110に、緊急通報メッセージ送信プログラム118を格納している。緊急通報メッセージ送信プログラム118は、制御部100が、上述の入力状態評価プログラム114による評価及び通報必要性確認プログラム116による確認結果に基づいて、管理サーバ70に対して、緊急通報メッセージ156を送信するためのプログラムである。すなわち、緊急通報メッセージ送信プログラム118と制御部100は、緊急通報送信手段の一例である。
具体的には、制御部100は、入力状態評価プログラム114によって上述の入力条件を満たすと判断し、通報必要性確認プログラム116によって緊急通報メッセージ156を表示した後に、使用者甲によって0番のボタンが押されない場合に、管理サーバ70に対して、「緊急事態です」という緊急通報メッセージ156を送信するようになっている。このように、制御部100は、0番のボタンが押されない場合には、緊急通報メッセージ156の送信が不要であることを示す情報が入力されないと判断し、緊急通報メッセージ156を送信するようになっている。
【0029】
図3に示すように、端末20は、第1記憶部110に、電池残量評価プログラム120を格納している。電池残量評価プログラム120は、制御部100が、電池30(図2(b)参照)の電池残量が、50%以上か否かを判断するためのプログラムである。50%以上の電池残量は、予め規定した規定電池残量範囲内の一例である。そして、電池残量評価プログラム120と制御部100は、電池残量評価手段の一例である。
【0030】
図3に示すように、端末20は、第1記憶部110に、測位モード決定プログラム122を格納している。測位モード決定プログラム122は、制御部100が、上述の電池残量評価プログラム120による判断結果に基づいて、連続測位モード158a又は間欠測位モード158bのいずれかを選択するためのプログラムである。連続測位モード158a等は第2記憶部150に格納されている測位モード情報158に含まれている。連続測位モード158aは、1秒(s)間に1回測位を行う測位モードである。そして、間欠測位モード158bは、10秒(s)間に1回測位を行う測位モードである。この連続測位モード158aは連続モードの一例であり、間欠測位モード158bは間欠モードの一例である。そして、測位モード決定プログラム122と制御部100は、測位モード選択手段の一例である。
具体的には、制御部100は、上述の電池残量評価プログラム120によって、電池残量が50%以上であると判断した場合には、連続測位モード158aを選択する。これに対して、制御部100は、電池残量が50%未満であると判断した場合には、間欠測位モード158bを選択する。
【0031】
図3に示すように、端末20は、第1記憶部110に、測位プログラム124を格納している。測位プログラム124は、制御部100が、GPS衛星12a等からの信号S1等(図1参照)に基づく測位を行い、現在位置を示す測位位置情報160を生成するためのプログラムである。この測位位置情報160は現在位置情報の一例である。そして、測位プログラム124と制御部100は、現在位置情報生成手段の一例である。
具体的には、制御部100は、上述の入力状態判断プログラム114によって入力条件を満たすと判断した場合に、測位モード決定プログラム122によって選択した連続測位モード158a又は間欠測位モード158bによって、測位を行うようになっている。
制御部100は、生成した測位位置情報160を第2記憶部150に格納する。
【0032】
図3に示すように、端末20は、第1記憶部110に、測位位置情報送信プログラム126を格納している。測位位置情報送信プログラム126は、制御部100が、管理サーバ70(図1参照)に対して、測位位置情報160を送信するためのプログラムである。すなわち、測位位置情報送信プログラム126と制御部100は、現在位置情報送信手段の一例である。
図3に示すように、端末20は、第1記憶部110に、通信装置制御プログラム126を格納している。通信装置制御プログラム126は、制御部100が、通信装置36(図2(b)参照)の作動状態を制御するためのプログラムである。
具体的には、制御部100は、通信装置36によって、管理サーバ70に対して緊急通報メッセージ156を送信した後、制御部100が最初に測位位置情報160を送信するまでの間は管理サーバ70との通信を継続させるようになっている。
そして、制御部100が通信装置36によって、最初に測位位置情報160を送信した後は、新たに生成した測位位置情報160を送信するために必要な期間においてのみ通信を行わせるようになっている。
【0033】
端末20は、上述のように構成されている。
上述のように、端末20は、端末20が移動状態であるか否かを判断することができる。
ここで、端末20が移動状態である場合には、使用者甲が、例えば、凶器を保持する乙に追いかけられて逃げている等の緊急事態に遭遇していることも考えられるが、緊急事態ではなく単に移動している場合もあり得る。ところが、さらに、使用者甲によって、無意味な番号入力が一定回数行われた場合には、その使用者甲が緊急事態に直面して警察機関等へ通報しようとしているが、身体的・精神的な余裕がなく、警察機関等への通報のための電話番号を正確に押すことができない場合であると考えられる。
この点、端末20は、予め規定した規定時間である例えば、1秒(s)間における番号の入力回数が、予め規定した例えば、3回以上か否かを判断することができる。これは、端末20は、その使用者甲が緊急事態に直面していて、警察機関等の電話番号の正確な入力が困難な状況であると判断することができることを意味する。
そして、端末20は、入力条件を満たす場合に、管理サーバ70に対して緊急通報メッセージ156(図3参照)を送信することができる。
さらに、端末20は、入力条件を満たす場合に、GPS衛星12a等からの信号S1等に基づく測位を行い、測位位置情報160を生成することができる。
そして、端末20は、管理サーバ70に対して測位位置情報160を送信することができる。
これにより、端末20は、緊急通報先の電話番号の正確な入力が困難な状況においても、緊急通報メッセージ156及び測位位置情報160を送信することができる。
【0034】
ここで、端末20の使用者甲が、緊急事態にあるときには、身体的・精神的な余裕がなく、指の位置を変えることもできず、緊急通報先の電話番号を入力しようとしても、同一の番号を複数回入力する可能性が大きい。
この点、端末20は、同一の番号の入力回数が、3回以上か否かを判断する構成となっているから、使用者甲の緊急事態を適切に判断し、管理サーバ70に対して、緊急通報とともに位置情報を送信することができる。
また、入力回数が、1回であれば、例えば、使用者甲が操作ボタン群20cに誤って触れた可能性がある。ところが、現在の日本国における警察機関等の電話番号は3桁であるから、入力回数が3回以上であれば、使用者甲が警察機関等の電話番号を入力しようとした可能性が大きい。
この点、入力条件に規定される入力回数は、3回以上であるから、管理サーバ70に対して誤報による緊急通報メッセージ156を送信することを回避するとともに、緊急通報メッセージ156が必要な可能性が高い場合に、管理サーバ70に対して緊急通報メッセージ156及び測位位置情報160を送信することができる。
【0035】
さらに、端末20は、緊急通報メッセージ156の送信に先立って、緊急通報確認メッセージ154を表示することによって、使用者甲に緊急通報メッセージ156の送信が必要か否かを確認することができる。これにより、端末20は、管理サーバ70に対して、不必要に緊急通報メッセージ156を送信することを防止することができる。
また、端末20は、緊急通報メッセージ156の送信が不要であることを示す情報が入力されない場合に、管理サーバ70に対して緊急通報メッセージ156を送信する構成となっているから、使用者甲が緊急状態にあって、緊急通報メッセージ156の送信が不要であることを示す情報を入力する余裕がない場合であっても、管理サーバ70に対して緊急通報メッセージ156を送信することができる。
【0036】
また、端末20は、電池残量に基づいて、連続測位モード158a又は間欠測位モード158bのいずれかを選択することができる。これにより、端末20は、電池残量が少ない場合には、間欠測位モード158bを選択することにより、電力消費を節約し、長期間測位位置情報160を生成することができる。一方、端末20は、電池残量が多い場合には、連続測位モード158aを選択することにより、継続的に測位位置情報160を生成することができる。
また、通信装置36(図2参照)は、緊急通報メッセージ156の送信後、最初に測位位置情報160を送信するまでの間は管理サーバ70との通信を継続するから、測位位置情報160を生成次第、測位位置情報160を管理サーバ70に送信することができる。
そして、通信装置36は、最初に測位位置情報160を送信した後は、新たな測位位置情報160を送信するために必要な期間においてのみ通信を行う構成となっているから、電力消費を低減することができる。
【0037】
以上が本実施の形態に係る端末20の構成であるが、以下、その動作例を主に図4を使用して説明する。
図4は本実施の形態に係る端末20の動作例を示す概略フローチャートである。
【0038】
まず、端末20は、移動中か否かを判断する(図4のステップST1)。このステップST1は、移動状態判断ステップの一例である。
ステップST1において、端末20が、移動中であると判断した場合には、1秒(s)間に同じボタンが3回以上押下されたか否かを判断する(ステップST2)。このステップST2は、入力回数評価ステップの一例である。
【0039】
ステップST2において、端末20が、1秒(s)間に同じボタンが3回以上押下されたと判断した場合には、表示装置38(図2(b)参照)に緊急通報確認メッセージ154を表示する(ステップST3)。
続いて、端末20は、通報キャンセルボタンである番号0のボタンが押下されたか否かを判断する(ステップST4)。
【0040】
ステップST4において、端末20が、通報キャンセルボタンが押下されていないと判断した場合には、緊急通報メッセージ156(図3参照)を送信する(ステップST5)。このステップST5は、緊急通報送信手段の一例である。
続いて、端末20は、電池残量が50%以上か否かを判断する(ステップST6)。
【0041】
ステップST6において、端末20が、電池残量が50%以上であると判断した場合には、連続測位モード158a(図3参照)で測位を開始し(ステップST7)、測位位置情報160(図3参照)を生成し(ステップST8)、その測位位置情報160を送信する(ステップST9)。
これに対して、ステップST6において、端末20が、電池残量が50%以上ではないと判断した場合には、間欠測位モード158b(図3参照)で測位を開始し(ステップST7A)、測位位置情報160(図3参照)を生成し(ステップST8A)、その測位位置情報160を送信する(ステップST9A)。
上述のステップST8及びステップST8Aは、現在位置情報生成ステップの一例である。そして、ステップST9及びステップST9Aは、現在位置情報送信ステップの一例である。
【0042】
続いて、端末20が、停止ボタンが押されたか否かを判断する(ステップST10)。
ステップST10において、端末20が、停止ボタンが押されたと判断した場合には、作動を終了し、停止ボタンが押されていないと判断した場合には、ステップST1以降の各ステップを繰り返す。
以上のステップにより、端末20は、緊急通報先の電話番号の正確な入力が不可能な状況においても、緊急通報及び位置情報を送信することができる。
【0043】
(プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等について)
コンピュータに上述の動作例の移動状態判断ステップと、入力回数評価ステップと、緊急通報送信ステップと、現在位置情報生成ステップと、現在位置情報送信ステップ等を実行させるための端末装置の制御プログラムとすることができる。
また、このような端末装置の制御プログラム等を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等とすることもできる。
【0044】
これら端末装置の制御プログラム等をコンピュータにインストールし、コンピュータによって実行可能な状態とするために用いられるプラグラム格納媒体は、例えばフロッピー(登録商標)のようなフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc−Recordable)、CD−RW(Compact Disc−Rewritable)、DVD(Digital Versatile Disc)などのパッケージメディアのみならず、プログラムが一時的若しくは永続的に格納される半導体メモリ、磁気ディスクあるいは光磁気ディスクなどで実現することができる。
【0045】
本発明は、上述の各実施の形態に限定されない。さらに、上述の各実施の形態は、相互に組み合わせて構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態に係る緊急通報システムを示す概略図である。
【図2】端末の外観等を示す概略図である。
【図3】端末の主なソフトウエア構成を示す概略図である。
【図4】端末の動作例を示す概略フローチャートである。
【符号の説明】
【0047】
12a,12b,12c,12d・・・GPS衛星、20・・・端末、40・・・基地局、60・・・専用回線、70・・・管理サーバ、112・・・移動状態判断プログラム、114・・・入力状態評価プログラム、116・・・通報必要性確認プログラム、118・・・緊急通報メッセージ送信プログラム、120・・・電池残量評価プログラム、122・・・測位モード決定プログラム、124・・・測位プログラム、126・・・測位位置情報送信プログラム




 

 


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