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発明の名称 画像表示装置及び画像表示装置の制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−25522(P2007−25522A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−210858(P2005−210858)
出願日 平成17年7月21日(2005.7.21)
代理人 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉
発明者 武田 高司
要約 課題
ビーム光の走査位置を高い精度で調整し、高品質な画像を得ることが可能な画像表示装置等を提供すること。

解決手段
光源部121R、121G、121Bと、走査部200と、光源駆動部732R、732G、732Bと、第1のセンサ及び第2のセンサを備える光検出部510と、第1のセンサ及び第2のセンサの中間位置をビーム光が走査するタイミングを示す走査タイミング信号を生成する走査タイミング信号生成部760と、走査タイミング信号と、初期設定された同期信号とのずれ量を検知するずれ量検知部750と、を有し、光源駆動部732R、732G、732Bは、ずれ量検知部750で検知されたずれ量だけシフトさせた画素タイミング信号に応じて光源部121R、121G、121Bを駆動させる。
特許請求の範囲
【請求項1】
画像信号に応じて変調されたビーム光を走査させることにより画像を表示する画像表示装置であって、
複数の前記ビーム光を供給する光源部と、
前記光源部からの前記ビーム光を、被照射領域において第1の方向と、前記第1の方向に略直交する第2の方向へ走査させる走査部と、
前記画像信号に応じて形成される画素の領域ごとに前記ビーム光が入射するタイミングを表す画素タイミング信号に応じて前記光源部を駆動させる光源駆動部と、
前記ビーム光を検出する第1のセンサ及び第2のセンサを備える光検出部と、
前記光検出部の出力に基づいて、前記第1のセンサ及び前記第2のセンサの中間位置を前記ビーム光が走査するタイミングを示す走査タイミング信号を生成する走査タイミング信号生成部と、
前記走査タイミング信号と、初期設定された同期信号とのずれ量を検知するずれ量検知部と、を有し、
前記光源駆動部は、前記ずれ量検知部で検知されたずれ量だけシフトさせた前記画素タイミング信号に応じて前記光源部を駆動させることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記走査部は、前記第1の方向へ前記ビーム光を走査させる周波数が、前記第2の方向へ前記ビーム光を走査させる周波数に比べて高くなるように駆動され、
前記第1のセンサ及び前記第2のセンサは、前記第1の方向に並列されることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記走査部を駆動させる走査駆動部を有し、
前記光検出部は、前記第2の方向に並列された第3のセンサ及び第4のセンサを備え、
前記ずれ量検知部は、前記光検出部の出力に基づいて、前記第2の方向における前記ビーム光の走査位置のずれを検知し、
前記走査駆動部は、前記走査位置のずれを補正させる補正駆動信号に応じて前記走査部を駆動させることを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記光源部は、前記被照射領域における前記ビーム光のスポットが前記第2の方向に並列するように構成され、
前記光検出部は、前記ビーム光のスポットに対応させて設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記走査部は、前記第1の方向について前記ビーム光を往復させ、
前記光検出部は、前記被照射領域へ入射する前記ビーム光が進行する空間を挟んで前記第1の方向の両側に配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記第1の方向へ前記ビーム光を走査させる同期信号を生成する同期信号生成部と、
前記第1の方向へ前記ビーム光を走査させるタイミングを検知する走査検知部と、を有し、
前記同期信号生成部は、前記ずれ量検知部で検知されたずれ量、及び前記走査検知部からの出力に応じて補正された前記同期信号を生成し、
前記光源駆動部は、前記同期信号生成部からの前記同期信号を用いて生成された前記画素タイミング信号に応じて前記光源部を駆動させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記走査部へ検出光を供給する検出用光源部を有し、
前記走査検知部は、前記走査部で反射した前記検出光を検出することにより前記第1の方向へ前記ビーム光を走査させるタイミングを検知することを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記走査部は、前記第1の方向へ前記ビーム光を走査させる第1反射ミラーと、前記第2の方向へ前記ビーム光を走査させる第2反射ミラーとを有し、
前記光検出部は、前記第1反射ミラーと前記第2反射ミラーとの間に配置されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項9】
画像信号に応じて変調されたビーム光を走査させることにより画像を表示する画像表示装置の制御方法であって、
複数の前記ビーム光を供給するビーム光供給工程と、
前記ビーム光を、被照射領域において第1の方向と、前記第1の方向に略直交する第2の方向へ走査させる走査工程と、
前記画像信号に応じて形成される画素の領域ごとに前記ビーム光が入射するタイミングを表す画素タイミング信号に応じて前記ビーム光を変調する変調工程と、
前記ビーム光を検出する第1のセンサ及び第2のセンサを備える光検出部により前記ビーム光を検出する光検出工程と、
前記光検出部の出力に基づいて、前記第1のセンサ及び前記第2のセンサの中間位置を前記ビーム光が走査するタイミングを示す走査タイミング信号を生成する走査タイミング信号生成工程と、
前記走査タイミング信号と、初期設定された同期信号とのずれ量を検知するずれ量検知工程と、を含み、
前記変調工程において、前記ずれ量だけシフトさせた前記画素タイミング信号に応じて前記ビーム光を変調することを特徴とする画像表示装置の制御方法。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置及び画像表示装置の制御方法、特に、画像信号に応じて変調されたレーザ光を走査させることで画像を表示する画像表示装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像を表示する画像表示装置として、レーザ光を用いるレーザプロジェクタが提案されている。レーザ光は、単色性及び指向性が高いことを特徴とする。このため、レーザプロジェクタは、色再現性の良い画像を得られるという利点を有する。複数の色光について単独又は複数のレーザ光を走査させることにより画像を表示する場合、画像信号に応じて変調された光を正確な位置へ入射させるために、各レーザ光の走査位置を高い精度で調整することが望まれる。レーザ光の走査位置は、光学系において調整を行ったとしても、画像表示を継続することによる経時変化や温度変化等によって誤差を生じる場合がある。レーザ光の走査位置の誤差は、画像の色ずれ、画像の歪み等を引き起こす原因となり得る。従来、レーザ光の走査位置についての粗調整を光学系によって行い、精密な調整についてはレーザ光の検出を用いたフィードバック制御により行う技術が提案されている。レーザ光の検出を用いてレーザ光の走査位置を制御する技術は、例えば、特許文献1に提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−266770号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、ビーム検知器に設けられたフォトダイオードからの出力を用いてレーザ光の位置決めを行うための構成が開示されている。しかし、かかる構成においては、フォトダイオードに入射したレーザ光の強度やスポットの大きさ、位置の変化等があった場合に、フォトダイオードの出力レベルの変化に応じてタイミング信号にずれを生じてしまうことが考えられる。また、レーザ光を二次元方向へ走査させる画像表示装置の場合、レーザ光の二次元方向における走査位置を調整する必要がある。特許文献1にて提案される技術は、一次元方向におけるレーザ光の走査位置を調整するものであるから、二次元方向におけるレーザ光の走査位置の調整にそのまま用いることは非常に困難である。このように、従来の技術では、ビーム光の走査位置を高い精度で調整し、高品質な画像を得ることが困難であるという問題を生じる。本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、ビーム光の走査位置を高い精度で調整し、高品質な画像を得ることが可能な画像表示装置、及び画像表示装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、画像信号に応じて変調されたビーム光を走査させることにより画像を表示する画像表示装置であって、複数のビーム光を供給する光源部と、光源部からのビーム光を、被照射領域において第1の方向と、第1の方向に略直交する第2の方向へ走査させる走査部と、画像信号に応じて形成される画素の領域ごとにビーム光が入射するタイミングを表す画素タイミング信号に応じて光源部を駆動させる光源駆動部と、ビーム光を検出する第1のセンサ及び第2のセンサを備える光検出部と、光検出部の出力に基づいて、第1のセンサ及び第2のセンサの中間位置をビーム光が走査するタイミングを示す走査タイミング信号を生成する走査タイミング信号生成部と、走査タイミング信号と、初期設定された同期信号とのずれ量を検知するずれ量検知部と、を有し、光源駆動部は、ずれ量検知部で検知されたずれ量だけシフトさせた画素タイミング信号に応じて光源部を駆動させることを特徴とする画像表示装置を提供することができる。
【0006】
画素タイミング信号は、ビーム光が各画素上を通るタイミングを知るための信号であって、画像信号に応じて変調されたビーム光を正確な位置に入射させるためのものである。走査タイミング信号は、初期位置をビーム光が走査するタイミングを知るための信号であって、ビーム光の走査を正確な位置から開始させるためのものである。光検出部は、第1のセンサ及び第2のセンサを用いて走査タイミング信号を生成する。第1のセンサからの出力と第2のセンサからの出力とを用いて走査タイミング信号を生成することにより、単独のセンサを用いる場合と比較して、レーザ光の強度やスポットの大きさ等の変化による走査タイミング信号のずれを低減することが可能である。水平方向へビーム光を走査させる周波数が、垂直方向へビーム光を走査させる周波数に比べて高くなるように走査部を駆動させる場合、ずれ量検知部で検知されたずれ量だけシフトされた垂直同期信号を生成し、かかる垂直同期信号から水平同期信号を生成する。かかる水平同期信号を用いることにより、ずれ量検知部で検知されたずれ量だけシフトされた画素タイミング信号を生成することができる。このようにして生成された画素タイミング信号に応じて光源部を駆動させることにより、画像信号に応じてビーム光の走査位置を高い精度で調整することが可能となる。これにより、ビーム光の走査位置を高い精度で調整し、高品質な画像を得ることが可能な画像表示装置を得られる。
【0007】
また、本発明の好ましい態様によれば、走査部は、第1の方向へビーム光を走査させる周波数が、第2の方向へビーム光を走査させる周波数に比べて高くなるように駆動され、第1のセンサ及び第2のセンサは、第1の方向に並列されることが望ましい。これにより、第1のセンサ及び第2のセンサの中間位置を第1の方向へビーム光が走査するタイミングを示す走査タイミング信号を生成することができる。
【0008】
また、本発明の好ましい態様によれば、走査部を駆動させる走査駆動部を有し、光検出部は、第2の方向に並列された第3のセンサ及び第4のセンサを備え、ずれ量検知部は、光検出部の出力に基づいて、第2の方向におけるビーム光の走査位置のずれを検知し、走査駆動部は、走査位置のずれを補正させる補正駆動信号に応じて走査部を駆動させることが望ましい。第3のセンサ及び第4のセンサ上を第1の方向へビーム光を走査させる。第3のセンサからの出力と第4のセンサからの出力との差によって、ビーム光が第3のセンサと第4のセンサとのいずれの側に片寄って走査したかを認識することが可能である。第3のセンサからの出力と第4のセンサからの出力との差が略ゼロとなるように第2の方向の位置を調整することにより、第3のセンサと第4のセンサとの間の中心位置にビーム光を走査させることができる。このようにして走査位置のずれを補正する補正駆動信号を生成することにより、第2の方向におけるビーム光の走査位置を調整することが可能となる。これにより、第2の方向についてビーム光の走査位置を調整することができる。
【0009】
また、本発明の好ましい態様としては、光源部は、被照射領域におけるビーム光のスポットが第2の方向に並列するように構成され、光検出部は、ビーム光のスポットに対応させて設けられることが望ましい。複数のビーム光を第2の方向へ並列させる場合、被照射領域における走査を複数のビーム光に分担させることができる。複数のビーム光により走査を分担させる場合、単独のビーム光を走査させる場合よりも低い変調周波数で画像を表示することが可能となる。ビーム光のスポットに対応して光検出部を設けることにより、複数のビーム光を複数行ごとに走査させる場合に、ビーム光ごとに走査位置のずれを調整することができる。
【0010】
また、本発明の好ましい態様としては、走査部は、第1の方向についてビーム光を往復させ、光検出部は、被照射領域へ入射するビーム光が進行する空間を挟んで第1の方向の両側に配置されることが望ましい。被照射領域を挟んで第1の方向の両側に光検出部を配置することにより、例えば、被照射領域を右向きに走査するとき、及び左向きに走査するときの双方について走査タイミング信号を生成することが可能となる。これにより、ビーム光の走査位置を第1の方向の往路、復路についてそれぞれ調整することができる。
【0011】
また、本発明の好ましい態様としては、第1の方向へビーム光を走査させる同期信号を生成する同期信号生成部と、第1の方向へビーム光を走査させるタイミングを検知する走査検知部と、を有し、同期信号生成部は、ずれ量検知部で検知されたずれ量、及び走査検知部からの出力に応じて補正された同期信号を生成し、光源駆動部は、同期信号生成部からの同期信号を用いて生成された画素タイミング信号に応じて光源部を駆動させることが望ましい。走査検知部を用いることにより、第2の方向へ1回ビーム光を走査させる間に第1の方向へビーム光を走査させる全てのタイミングを検知することが可能である。このため、本態様では、ずれ量検知部で検知されたずれ量だけシフトさせた水平同期信号を、さらに走査位置検知部からの出力に応じて補正することが可能である。これにより、ビーム光の走査位置をさらに高い精度で調整することができる。
【0012】
また、本発明の好ましい態様としては、走査部へ検出光を供給する検出用光源部を有し、走査検知部は、走査部で反射した検出光を検出することにより第1の方向へビーム光を走査させるタイミングを検知することが望ましい。これにより、被照射領域におけるビーム光の走査位置を検知することができる。
【0013】
さらに、本発明の好ましい態様としては、走査部は、第1の方向へビーム光を走査させる第1反射ミラーと、第2の方向へビーム光を走査させる第2反射ミラーとを有し、光検出部は、第1反射ミラーと第2反射ミラーとの間に配置されることが望ましい。第1反射ミラーと第2反射ミラーとの間に光検出部を配置するため、第1反射ミラーにより第1の方向へビーム光を往復させるごとに、光検出部にてビーム光を検出することが可能である。このため、第1の方向へレーザ光を往復させるごとに生成される走査タイミング信号を用いて、水平同期信号を生成することが可能である。これにより、ビーム光の走査位置をさらに高い精度で調整することができる。
【0014】
さらに、本発明によれば、画像信号に応じて変調されたビーム光を走査させることにより画像を表示する画像表示装置の制御方法であって、複数のビーム光を供給するビーム光供給工程と、ビーム光を、被照射領域において第1の方向と、第1の方向に略直交する第2の方向へ走査させる走査工程と、画像信号に応じて形成される画素の領域ごとにビーム光が入射するタイミングを表す画素タイミング信号に応じてビーム光を変調する変調工程と、ビーム光を検出する第1のセンサ及び第2のセンサを備える光検出部によりビーム光を検出する光検出工程と、光検出部の出力に基づいて、第1のセンサ及び第2のセンサの中間位置をビーム光が走査するタイミングを示す走査タイミング信号を生成する走査タイミング信号生成工程と、走査タイミング信号と、初期設定された同期信号とのずれ量を検知するずれ量検知工程と、を含み、変調工程において、ずれ量だけシフトさせた画素タイミング信号に応じてビーム光を変調することを特徴とする画像表示装置の制御方法を提供することができる。第1のセンサからの出力と第2のセンサからの出力とを用いて走査タイミング信号を生成することにより、単独のセンサを用いる場合と比較して、レーザ光の強度やスポットの大きさ等の変化による走査タイミング信号のずれを低減することが可能である。ずれ量検知部で検知されたずれ量だけシフトされた画素タイミング信号に応じてビーム光を変調することにより、画像信号に応じてビーム光の走査位置を高い精度で調整することが可能となる。これにより、ビーム光の走査位置を高い精度で調整し、高品質な画像を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は、本発明の実施例1に係る画像表示装置100の概略構成を示す。画像表示装置100は、スクリーン110の一方の面にレーザ光を供給し、スクリーン110の他方の面から出射される光を観察することで画像を鑑賞する、いわゆるリアプロジェクタである。画像表示装置100は、画像信号に応じて変調されたビーム光を走査させることにより画像を表示する。画像表示装置100に設けられたレーザ装置101は、後述する面発光レーザからの複数のレーザ光を供給する。レーザ装置101からのレーザ光は、照明光学系102を経た後走査部200へ入射する。走査部200は、レーザ装置101からのレーザ光を、スクリーン110の被照射領域において第1の方向であるX方向と、第1の方向に略直交する第2の方向であるY方向へ走査させる。
【0017】
図2は、レーザ装置101の概略構成を示す。レーザ装置101は、ビーム光である赤色レーザ光(以下、「R光」という。)を供給するR光用光源部121Rと、ビーム光である緑色レーザ光(以下、「G光」という。)を供給するG光用光源部121Gと、ビーム光である青色レーザ光(以下、「B光」という。)を供給するB光用光源部121Bと、を有する。R光用光源部121R、G光用光源部121G、B光用光源部121Gは、いずれも、複数のレーザ光を供給する面発光レーザである。
【0018】
各色光用光源部121R、121G、121Bは、それぞれ画像信号に応じて変調された複数のビーム光であるレーザ光を供給する。画像信号に応じた変調は、振幅変調、パルス幅変調のいずれを用いても良い。レーザ装置101には、2つのダイクロイックミラー124、125が設けられている。ダイクロイックミラー124は、R光を透過し、G光を反射する。ダイクロイックミラー125は、R光及びG光を透過し、B光を反射する。R光用光源部121RからのR光は、ダイクロイックミラー124、125を透過した後、レーザ装置101から出射する。
【0019】
G光用光源部121GからのG光は、ダイクロイックミラー124で反射することにより、光路が略90度折り曲げられる。ダイクロイックミラー124で反射したG光は、ダイクロイックミラー125を透過した後、レーザ装置101から出射する。B光用光源部121BからのB光は、ダイクロイックミラー125で反射することにより、光路が略90度折り曲げられる。ダイクロイックミラー125で反射したB光は、レーザ装置101から出射する。レーザ装置101は、このようにして、画像信号に応じて変調されたR光、G光、B光を供給する。
【0020】
図1に戻って、レーザ装置101からのレーザ光は、照明光学系102を経た後走査部200へ入射する。走査部200からの光は、投写光学系103を経た後、反射部105に入射する。照明光学系102及び投写光学系103は、レーザ装置101からのレーザ光をスクリーン110上に結像させる。反射部105は、走査部200からのレーザ光をスクリーン110の方向へ反射する。筐体107は、筐体107内部の空間を密閉する。スクリーン110は、筐体107の所定の一面に設けられている。スクリーン110は、画像信号に応じて変調されたレーザ光を透過させる透過型スクリーンである。反射部105からの光は、スクリーン110の、筐体107の内部側の面から入射した後、観察者側の面から出射する。観察者は、スクリーン110から出射する光を観察することで、画像を鑑賞する。
【0021】
図3は、走査部200の概略構成を示す。走査部200は、反射ミラー202と、反射ミラー202の周囲に設けられた外枠部204とを有する、いわゆる二重ジンバル構造をなしている。外枠部204は、回転軸であるトーションばね206によって、不図示の固定部に連結されている。外枠部204は、トーションばね206の捩れと、元の状態への復元とを利用して、トーションばね206を中心として回動する。反射ミラー202は、トーションばね206に略直交する回転軸であるトーションばね207によって、外枠部204に連結されている。反射ミラー202は、レーザ装置101からのレーザ光を反射する。反射ミラー202は、高反射性の部材、例えばアルミニウムや銀等の金属薄膜を形成することにより構成できる。
【0022】
反射ミラー202は、トーションばね206を中心として外枠部204を回動させることにより、スクリーン110においてレーザ光をY方向(図1参照)へ走査するように変位する。また、反射ミラー202は、トーションばね207の捩れと、元の状態への復元とを利用して、トーションばね207を中心として回動する。反射ミラー202は、トーションばね207を中心として回動することにより、反射ミラー202で反射したレーザ光をX方向へ走査するように変位する。このように、走査部200は、レーザ装置101からのレーザ光をX方向とY方向へ走査させる。
【0023】
図4は、走査部200を駆動させるための構成を説明するものである。反射ミラー202がレーザ光を反射させる側を表側とすると、第1の電極301、302は、外枠部204の裏側の空間であって、トーションばね206に関して略対称な位置にそれぞれが設けられている。第1の電極301、302に電圧を印加すると、第1の電極301、302と、外枠部204との間には、電位差に応じた所定の力、例えば静電力が発生する。外枠部204は、第1の電極301、302に交互に電圧を印加することにより、トーションばね206を中心として回動する。
【0024】
トーションばね207は、詳細には、第1のトーションばね307と第2のトーションばね308とで構成されている。第1のトーションばね307と第2のトーションばね308との間には、ミラー側電極305が設けられている。ミラー側電極305の裏側の空間には、第2の電極306が設けられている。第2の電極306に電圧を印加すると、第2の電極306とミラー側電極305との間には、電位差に応じた所定の力、例えば静電力が発生する。第2の電極306のいずれにも同位相の電圧を印加すると、反射ミラー202は、トーションばね207を中心として回動する。走査部200は、このようにして反射ミラー202を回動させることで、レーザ光を二次元方向へ走査させる。走査部200は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術により作成することができる。
【0025】
走査部200は、例えば画像の1フレーム期間において、垂直方向であるY方向へ1回レーザ光を走査させる間に、水平方向であるX方向について複数回レーザ光を往復させるように反射ミラー202を変位させる。X方向を第1の方向、Y方向を第1の方向に略直交する第2の方向とすると、走査部200は、第1の方向へレーザ光を走査する周波数が、第2の方向へレーザ光を走査する周波数に比べて高くなるように駆動される。なお、X方向へのレーザ光の走査を高速に行うために、走査部200は、トーションばね207を中心として反射ミラー202を共振させる構成とすることが望ましい。反射ミラー202を共振させることにより、反射ミラー202の変位量を増大させることができる。反射ミラー202の変位量を増大させることにより、走査部200は、少ないエネルギーで効率良くレーザ光を走査することができる。なお、反射ミラー202は、共振を用いず駆動することとしても良い。
【0026】
なお、走査部200は、電位差に応じた静電力によって駆動する構成に限られない。例えば、圧電素子の伸縮力や電磁力を用いて駆動する構成であっても良い。走査部200は、X方向にレーザ光を走査させる反射ミラーと、Y方向にレーザ光を走査させる反射ミラーとを設ける構成としても良い。さらに、走査部200は、ガルバノミラーを用いる構成に限らず、複数のミラー片を有する回転体を回転させるポリゴンミラーを用いても良い。
【0027】
図5は、R光用光源部121Rからのレーザ光の光路を説明するものである。本実施例及び以下の実施例では、各色光用光源部のうちR光用光源部121Rからのレーザ光を供給するための構成を代表例として説明することとし、また説明に不要な構成の図示を省略している。R光用光源部121Rは、4つの開口部501を有している。各開口部501は、それぞれ独立に変調されたレーザ光を供給する。
【0028】
R光用光源部121Rと走査部200との間に設けられた照明光学系102は、凸レンズ502と凹レンズ503とを組み合わせて構成することができる。照明光学系102は、凸レンズ502の収束作用、及び凹レンズ503の拡散作用により、R光用光源部121Rからのレーザ光を画素ピッチと略同一の間隔で出射させる。走査部200とスクリーン110との間の投写光学系103は、R光用光源部121Rからのレーザ光をスクリーン110上に結像させる。照明光学系102及び投写光学系103を用いることにより、スクリーン110に高精細な画像を表示することができる。
【0029】
図6は、R光用光源部121Rにおける開口部501の配置について説明するものである。R光用光源部121R上のa方向、及びa方向に略直交するb方向が、それぞれスクリーン110上のX方向及びY方向に対応しているとすると、4つの開口部501は、b方向に配列されている。各開口部501からのレーザ光により、スクリーン110上には、Y方向に4つのスポットSPが並列される。R光用光源部121Rは、スクリーン110の被照射領域におけるレーザ光のスポットSPが第2の方向であるY方向に並列されるように構成されている。画像表示装置100は、G光用光源部121G及びB光用光源部121BについてもR光用光源部121Rと同様の構成を有し、各色光について4つのレーザ光を、4行ごとに走査させる。このように色光ごとに複数のレーザ光を並列させることで、被照射領域における走査を複数のレーザ光に分担させることができる。複数のレーザ光により走査を分担させる場合、単独のレーザ光を走査させる場合よりも低い変調周波数で画像を表示することが可能となる。
【0030】
図5に戻って、投写光学系103及びスクリーン110の間には、光検出部510が設けられている。光検出部510は、スクリーン110の被照射領域へ入射するレーザ光が進行する空間に隣接する位置に配置されている。かかる位置に光検出部510を配置することにより、被照射領域へ入射するレーザ光を光検出部510によって遮らず、かつ被照射領域における走査を開始する直前のレーザ光を光検出部510へ入射させることができる。光検出部510は、レーザ光を検知する第1のセンサ及び第2のセンサを備えている。なお、光検出部510は、被照射領域へ入射するレーザ光が進行する空間に隣接する位置に配置されていれば良く、例えば、スクリーン110に隣接する位置に配置しても良い。
【0031】
図7に示すように、第1のセンサであるセンサ1、及び第2のセンサであるセンサ2は、第1の方向であるX方向に並列されて設けられている。第1のセンサ及び第2のセンサとしては、例えば、フォトダイオードを用いることができる。センサ1及びセンサ2のY方向への長さは、光検出部510におけるレーザ光のスポットSPのピッチ以下となっている。かかるサイズのセンサ1及びセンサ2を用いることにより、光検出部510上をレーザ光が走査するタイミングをレーザ光ごとに検知することができる。図7では、4つのレーザ光のうち最も下側にスポットSPを形成するレーザ光が走査するタイミングを検知する状態を表している。
【0032】
図8及び図9は、本発明との比較として、従来の構成による不具合について説明するものである。従来の構成では、例えば、図8に示すように単独のセンサ701を用いてレーザ光が走査するタイミングを検知する。センサ701は、図9に示す曲線のように、レーザ光がセンサ701の中心位置を走査するときをピークとする信号を出力する。かかる信号をコンパレートレベルCLでコンパレートすることにより、破線で示す走査タイミング信号を形成できる。このように生成された走査タイミング信号の立ち上がりタイミング、及び立下がりタイミングは、コンパレートレベルCLに相当する強度のレーザ光がセンサ701に入射するタイミングによって容易に変化してしまう。従って、センサ701に入射したレーザ光の強度やスポットSPの大きさ、スポットSPの位置の変化等があった場合に、センサ701の出力レベルの変化に応じて走査タイミング信号にずれを生じてしまう。タイミング信号にずれを生じると、レーザ光の走査位置を高い精度で調整することは困難となる。
【0033】
図10は、本発明の画像表示装置100を制御するための構成を説明するものである。画像信号入力部711は、入力端子から入力された画像信号の特性補正や増幅等を行う。また、画像信号入力部711は、例えば、アナログ式の画像信号を、ディジタル式の光源変調用パルス信号に変換する。同期/画像分離部712は、画像信号入力部711からの信号を、R光、G光、B光のそれぞれについての画像情報信号、垂直同期信号、水平同期信号に分離し、制御部713へ出力する。制御部713は、画像情報をフレームごとの情報に分けて、記憶部714へ出力する。また、光検出部510によるレーザ光の検出結果は、走査タイミング信号生成部760、ずれ量検知部750、記憶部714を経て、制御部713の同期信号生成部740における水平同期信号の生成に反映される。
【0034】
図11は、本発明の画像表示装置100における走査タイミング信号、及び水平同期信号を生成するためのブロック構成を詳細に説明するものである。まず、検出の対象となるレーザ光を、一定の光量でセンサ1、続いてセンサ2上に走査させる。図12に示す信号C1、信号C2は、それぞれ光検出部510のセンサ1の出力、センサ2の出力を表すものである。センサ1及びセンサ2の中間位置をレーザ光が走査する走査タイミングTでは、信号C1が立ち下がるレベルと信号C2が立ち上がるレベルとが略一致する。走査タイミング信号生成部760に設けられた差動部1101は、信号C1及び信号C2の差動を出力する。よって、差動部1101から出力される差信号C1−C2は、走査タイミングTでゼロとなる。コンパレータ1103は、差信号C1−C2をゼロレベルでコンパレートすることにより、走査タイミングTでHからLに切り換わる信号CMP1を生成する。
【0035】
加算部1102は、信号C1及び信号C2を加算して、図13に示す和信号C1+C2を出力する。コンパレータ1104は、和信号C1+C2をコンパレートレベルCLでコンパレートすることにより、信号CMP2を生成する。乗算部1105は、信号CMP1と信号CMP2とを掛け合わせる。信号CMP1と信号CMP2とを掛け合わせることで、光検出部510上をレーザ光が走査する間に信号CMP1がHからLに切り換わる走査タイミングTを識別可能な走査タイミング信号が生成される。このようにして、走査タイミング信号生成部760は、光検出部510の出力に基づいて、第1のセンサ及び第2のセンサの中間位置をレーザ光が走査するタイミングを示す走査タイミング信号を生成する。走査タイミング信号は、HからLへ切り換わる立ち下がりにより、初期位置であるセンサ1及びセンサ2の中間位置をレーザ光が通過するタイミングを表す。このようにして走査タイミング信号を生成することにより、単独のセンサを用いる場合と比較して、レーザ光の強度やスポットの大きさ等の変化による走査タイミング信号のずれを低減することができる。
【0036】
また、記憶部714には、初期位置であるセンサ1及びセンサ2の中間位置をレーザ光が通過するタイミングとして初期設定された垂直同期信号が記憶されている。ずれ量検知部750は、走査タイミング信号生成部760で生成された走査タイミング信号と、初期設定された垂直同期信号とのずれ量を検知する。走査タイミング信号の立ち下がりタイミングが、初期設定された垂直同期信号の立ち下がりタイミングに比較して時間d1だけ遅れを生じる場合、ずれ量検知部750は、時間d1の遅れをずれ量として検知する。ずれ量検知部750による検知結果は、記憶部714へ出力される。同期信号生成部740は、初期設定された垂直同期信号から時間d1だけ遅らせた垂直同期信号を生成する。そして、同期信号生成部740は、時間d1だけ遅らせた垂直同期信号に基づいて水平同期信号を生成する。記憶部714に記憶されるずれ量は、光検出部510でレーザ光を検出するごと、即ち1フレームごとに更新することが可能である。ずれ量の更新は、光検出部510でレーザ光を検出するごとに行う場合に限らず、例えば、複数フレームごとや所定時間ごとに行うこととしても良い。
【0037】
図10に戻って、制御部713のうちの走査制御部723は、同期信号生成部740で生成された垂直同期信号、水平同期信号に基づいて、走査部200を駆動する駆動信号を生成する。走査駆動部715は、制御部713からの駆動信号に応答して走査部200を駆動する。水平角度センサ716は、スクリーン110にてレーザ光をX方向へ走査させる反射ミラー202(図3参照)の振り角を検出する。垂直角度センサ717は、スクリーン110にてレーザ光をY方向へ走査させる反射ミラー202の振り角を検出する。信号処理部718は、垂直角度センサ717の変位からフレーム開始信号F_Sync、水平角度センサ716の変位からライン開始信号L_Syncをそれぞれ生成し、制御部713へ出力する。
【0038】
光源制御部722は、記憶部714から読み出される行ごとの画像情報信号を出力する。制御部713は、フレーム開始信号F_Sync、ライン開始信号L_Syncから演算された線速、及び同期信号生成部740で生成された垂直同期信号、水平同期信号に基づいて、画素タイミング信号を生成する。同期信号生成部740で生成された水平同期信号を用いることにより、図14に示すように、時間d1だけ後にシフトされた画素タイミング信号が生成される。
【0039】
図10に戻って、R分担制御部731Rは、画像処理部721からの画像情報信号に基づいて、4つのレーザ光に対する駆動信号を生成する。R光源駆動部732Rは、R分担制御部731Rからの駆動信号、及び画素タイミング信号に基づいて、R光用光源部121Rを駆動させる。G分担制御部731Gは、画像処理部721からの画像情報信号に基づいて、4つのレーザ光に対する駆動信号を生成する。G光源駆動部732Gは、G分担制御部731Gからの駆動信号、及び画素タイミング信号に基づいて、G光用光源部121Gを駆動させる。B分担制御部731Bは、画像処理部721からの画像情報信号に基づいて、4つのレーザ光に対する駆動信号を生成する。B光源駆動部732Bは、B分担制御部731Bからの駆動信号、及び画素タイミング信号に基づいて、B光用光源部121Bを駆動させる。
【0040】
各色光用光源駆動部732R、732G、732Bは、このようにして、ずれ量検知部750で検知されたずれ量だけシフトさせた画素タイミング信号に応じて光源部121R、121G、121Bを駆動させる。各色光用光源部121R、121G、121Bは、ずれ量検知部750で検知されたずれ量だけシフトさせた画素タイミング信号に応じてレーザ光を変調する。なお、4つのレーザ光のうち最もマイナスY側にスポットSPを形成するレーザ光(図7参照)の検出により求められたずれ量を用いて、他の3つのレーザ光の変調も調整することが可能である。このように、ずれ量検知部750で検知されたずれ量だけシフトさせた画素タイミング信号に応じて光源部121R、121G、121Bを駆動させることにより、画像信号に応じて複数のレーザ光の走査位置を高い精度で調整することが可能となる。これにより、ビーム光の走査位置を高い精度で調整し、高品質な画像を得ることができるという効果を奏する。
【0041】
なお、画像表示装置100は、各色光について4つのレーザ光を供給する構成に限られず、各色光について複数のレーザ光を供給する構成であれば良い。また、1つの走査部200を用いて各色光を走査させる場合に限られず、例えば、色光ごと異なる走査部を用いることとしても良い。この場合、色光ごとにレーザ光の本数を異ならせることとしても良い。また、各色光用光源部は、複数の開口部を備える構成に限らず、単独のレーザ光を供給する複数のレーザ光源を配列させても良い。さらに、レーザ光を供給する開口部は、一方向に並列させる場合に限らず、2方向にアレイ状に設けることとしても良い。
【0042】
画像表示装置100は、アナログ信号である画像信号をディジタル式の光源変調用パルス信号に変換する構成に限られない。例えば、画像信号入力部711は、ディジタル信号である画像信号をアナログ式の光源変調用強度信号に変換することとしても良い。また、画像信号入力部711は、ディジタル信号である画像信号を、ディジタル式の光源変調用パルス信号に変換することとしても良い。
【0043】
図15は、本実施例の変形例1に係る画像表示装置の要部構成を示すものである。本変形例は、第1反射ミラー1501と第2反射ミラー1502との間に光検出部510が配置されることを特徴とする。第1反射ミラー1501及び第2反射ミラー1502は、被照射領域において第1の方向及び第2の方向へレーザ光を走査させる走査部である。第1反射ミラー1501は、第1の方向であるX方向にレーザ光を走査させる。第2反射ミラー1502は、第2の方向であるY方向にレーザ光を走査させる。
【0044】
本変形例では、第1反射ミラー1501と第2反射ミラーとの間に光検出部510を配置するため、第1反射ミラー1501によりX方向へレーザ光を往復させるごとに、光検出部510にてレーザ光を検出することが可能である。このため、X方向へレーザ光を往復させるごとに生成される走査タイミング信号を用いて、水平同期信号を生成することが可能である。これにより、ビーム光の走査位置をさらに高い精度で調整することができる。
【0045】
図16は、本実施例の変形例2に係る画像表示装置について説明するものである。本変形例は、レーザ光のスポットに対応させて4つの光検出部510を並列された光検出ユニット1610、1611を有する。レーザ光のスポットに対応して光検出部510を設けることにより、複数のビーム光を複数行ごとに走査させる場合に、レーザ光ごとに走査位置のずれを調整することができる。なお、複数のビーム光を1行ごとに走査させる場合、単独の光検出部510を用いて走査位置のずれを調整することが可能である。
【0046】
2つのうち一方の光検出ユニット1610は、スクリーン110に対して左側であって、右向きに走査を開始するレーザ光が入射する位置に設けられている。他方の光検出ユニット1611は、スクリーン110に対して右側であって、左向きに走査向きを折り返したレーザ光が入射する位置に設けられている。光検出ユニット1610、1611は、被照射領域へ入射するレーザ光が進行する空間を挟んでX方向の両側に配置されている。被照射領域を挟んでX方向の両側に光検出部510を配置することにより、被照射領域を右向きに走査するとき、及び左向きに走査するときの双方について走査タイミング信号を生成することが可能となる。
【0047】
右方向へレーザ光を走査させる場合の画素タイミング信号は、スクリーン110に対して左側の光検出ユニット1610からの出力を用いて調整される。左方向へレーザ光を走査させる場合の画素タイミング信号は、スクリーン110に対して右側の光検出ユニット1611からの出力を用いて調整される。これにより、ビーム光の走査位置をX方向の往路、復路についてそれぞれ調整することができる。
【実施例2】
【0048】
図17は、本発明の実施例2に係る画像表示装置について説明するものである。本実施例の画像表示装置は、第2の方向についてのレーザ光の走査位置も調整することを特徴とする。上記実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。光検出部1710は、レーザ光を検知する6つのセンサにより構成されている。光検出部1710は、スクリーン110の左上に隣接する位置に設けられている。
【0049】
図18は、光検出部1710によるレーザ光の検出について説明するものである。センサ1及びセンサ3は、第2の方向であるY方向に並列させて設けられている。センサ1及びセンサ2は、第1の方向であるX方向に並列させて設けられている。センサ3及びセンサ4は、X方向に並列させて設けられている。センサ1〜4が設けられている領域のY方向への長さは、光検出部1710におけるレーザ光のスポットSPのピッチ以下となっている。また、センサ1及びセンサ2の上には、センサ5が設けられている。センサ3及びセンサ4の下には、センサ6が設けられている。センサ1〜6としては、例えば、フォトダイオードを用いることができる。
【0050】
本実施例では、センサ1の出力とセンサ3の出力とを加算した出力を、上記実施例1の光検出部510のセンサ1(図7参照)の出力と同様に扱うことができる。また、センサ2の出力とセンサ4の出力とを加算した出力を、上記実施例1の光検出部510のセンサ2の出力と同様に扱うことができる。本実施例では、センサ1及びセンサ3を第1のセンサ、センサ2及びセンサ4を第2のセンサとして機能させることにより、上記実施例1の画像表示装置と同様にレーザ光の走査位置を調整することができる。
【0051】
さらに、本実施例では、センサ1、2、5を第3のセンサ、センサ3、4、6を第4のセンサとして機能させる。光検出部1710は、第2の方向であるY方向に並列された第3のセンサ及び第4のセンサを備えている。検出の対象となるレーザ光は、第3のセンサと第4のセンサとの間をX方向へ走査させる。
【0052】
図19は、第3のセンサの出力及び第4のセンサの出力に基づく走査位置の補正について説明するものである。第3のセンサの出力は、センサ1、2、5の各出力を加算することにより求められる。第4のセンサの出力は、センサ3、4、6の各出力を加算することにより求められる。ここで、第3のセンサからの出力と第4のセンサからの出力との差によって、レーザ光が第3のセンサと第4のセンサとのいずれの側に片寄って走査したかを認識することが可能である。
【0053】
ずれ量検知部750(図10参照)は、光検出部1710の出力に基づいて、第2の方向であるY方向におけるレーザ光の走査位置のずれ量を検知し、記憶部714(図10参照)へ記憶させる。走査制御部723(図10参照)は、記憶部714に記憶されたずれ量に応じて、図20に示すように時間d2だけ遅らせた垂直同期信号を用いて補正駆動信号を生成する。そして、図21に示すように、時間d2だけ後にシフトされた補正駆動信号が生成される。走査駆動部715(図10参照)は、このようにして、走査位置のずれを補正させる補正駆動信号に応じて走査部200を駆動させる。
【0054】
図19に戻って、例えば第nフレームにおいて第3のセンサの出力と第4のセンサの出力との差が検出された場合、次の第(n+1)フレームにおいてその差をゼロに近づけるような補正駆動信号を生成する。第3のセンサからの出力と第4のセンサからの出力との差が略ゼロとなるようにY方向の位置を調整することにより、第3のセンサと第4のセンサとの間の中心位置にレーザ光を走査させることが可能となる。このようにして、Y方向におけるレーザ光の走査位置のずれを補正することができる。これにより、第2の方向であるY方向についてレーザ光の走査位置を調整することができる。
【0055】
なお、本実施例によるレーザ光の走査位置の調整は、画像表示装置100の製造時に光学系を設定する際に用いても良い。製造時の調整後は、本実施例に説明するように補正駆動信号を用いてレーザ光の走査位置を調整することにより、画像表示を継続することによる経時変化による走査位置のずれを低減することができる。
【実施例3】
【0056】
図22は、本発明の実施例3に係る画像表示装置について説明するものであって、R光用光源部121Rからのレーザ光の光路を説明するものである。本実施例の画像表示装置は、ずれ量検知部750(図10参照)による出力のほか、走査検知部2210からの出力に応じて同期信号を生成することを特徴とする。上記実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0057】
走査検知部2210及び検出用光源部2211は、走査部200がR光用光源部121Rからのレーザ光を反射させる側とは反対側の空間に設けられている。検出用光源部2211は、走査部200の反射ミラー202(図3参照)へ検出光を供給する。走査検知部2210は、上記実施例1の光検出部510(図7参照)と同様の構成を有する。走査検知部2210は、走査部200の反射ミラー202で反射した検出光を検出することにより、X方向へレーザ光を走査させる反射ミラー202の変位を検出する。走査検知部2210は、反射ミラー202の変位により、第1の方向であるX方向へレーザ光を走査させるタイミングを検知する。
【0058】
なお、反射ミラー202のうち少なくとも検出光が入射する部分に、表面と同様に高反射性の部材を形成しても良い。高反射性の部材で検出光を反射する構成とすることにより、走査検知部2210にてS/N比が高い信号を得ることができる。検出用光源部2211及び走査検知部2210は、走査部200がR光用光源部121Rからのレーザ光を反射させる側の空間に設けることとしても良い。また、検出光は、走査検知部2210で検知可能であれば低出力であっても良く、可視光に限らず不可視光を用いることとしても良い。
【0059】
図23は、本実施例の画像表示装置における走査タイミング信号、及び水平同期信号を生成するためのブロック構成を説明するものである。走査検知部2210に設けられたセンサ1及びセンサ2は、光検出部510と同様に出力する。差動部2301は、走査検知部2210のセンサ1からの信号と、センサ2からの信号との差動を出力する。コンパレータ2302は、差動部2301から出力される差信号を所定のコンパレートレベルでコンパレートする。このようにして、センサ1とセンサ2との中間位置を検出光が横切るタイミングで立ち上がり、又は立ち下がるディジタル信号が得られる。かかる信号は、例えば、スクリーン110におけるレーザ光の走査向きが左から右である場合に立ち上がり、右から左である場合に立ち下がりとなる。コンパレータ2302からの信号の立ち上がり、及び立ち下がりのタイミングは、レーザ光をX方向へ走査させるタイミングを表している。
【0060】
同期信号生成部740は、上記実施例1と同様に、ずれ量検知部750で検知されたずれ量だけシフトさせた垂直同期信号から、まず一次補正された水平同期信号を生成する。次に、同期信号生成部740は、コンパレータ2302からの信号を用いて、さらに水平同期信号の二次補正を行う。このようにして、同期信号生成部740は、ずれ量検知部750で検知されたずれ量、及び走査検知部2210からの出力に応じて補正された水平同期信号を生成する。また、光源駆動部は、同期信号生成部740からの水平同期信号を用いて生成された画素タイミング信号に応じて光源部を駆動させる。
【0061】
走査検知部2210を用いることにより、Y方向へ1回レーザ光を走査させる間にX方向へレーザ光を走査させる全てのタイミングを検知することが可能である。このため、ずれ量検知部750で検知されたずれ量だけシフトさせた水平同期信号を、さらに走査検知部2210からの出力に応じて補正することが可能である。走査検知部2210からの出力を用いることにより、1フレームの間で生じる走査位置のずれを低減することができる。これにより、ビーム光の走査位置をさらに高い精度で調整することができる。なお、走査検知部2210としては、検出光を検出する構成に限られない。走査検知部2210は、第1の方向へレーザ光を走査させるタイミングを検知可能であれば良い。例えば、静電センサ、ばねの変位を測定するピエゾ抵抗センサを用いるほか、電磁アクチュエータによる逆起電力を測定する構成としても良い。
【0062】
なお、上記各実施例において、各色光用光源部にはレーザ光を供給する面発光レーザを用いる構成としているが、ビーム光を供給可能な構成であれば、これに限られない。例えば、各色光用光源部には、半導体レーザや固体レーザ、発光ダイオード素子(LED)等の固体発光素子のほか、液体レーザやガスレーザを用いる構成としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上のように、本発明に係る画像表示装置は、複数のビーム光を用いて画像を表示する場合に適している。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施例1に係る画像表示装置の概略構成を示す図。
【図2】レーザ装置の概略構成を示す図。
【図3】走査部の概略構成を示す図。
【図4】走査部を駆動させるための構成を説明する図。
【図5】R光用光源部からのレーザ光の光路を説明する図。
【図6】R光用光源部における開口部の配置について説明する図。
【図7】光検出部によるレーザ光の検出について説明する図。
【図8】従来の構成を説明する図。
【図9】従来の構成により生成される走査タイミング信号を示す図。
【図10】画像表示装置を制御するための構成を説明する図。
【図11】走査タイミング信号等を生成するためのブロック構成を説明する図。
【図12】走査タイミング信号の生成について説明する図。
【図13】走査タイミング信号の生成について説明する図。
【図14】生成された画素タイミング信号について説明する図。
【図15】実施例1の変形例1に係る画像表示装置の要部構成を示す図。
【図16】実施例1の変形例2に係る画像表示装置について説明する図。
【図17】本発明の実施例2に係る画像表示装置について説明する図。
【図18】光検出部によるレーザ光の検出について説明する図。
【図19】走査位置の補正について説明する図。
【図20】補正された垂直同期信号について説明する図。
【図21】生成された補正駆動信号について説明する図。
【図22】本発明の実施例3に係る画像表示装置について説明する図。
【図23】走査タイミング信号等を生成するためのブロック構成を説明する図。
【符号の説明】
【0065】
100 画像表示装置、101 レーザ装置、102 照明光学系、103 投写光学系、105 反射部、107 筐体、110 スクリーン、121R R光用光源部、121G G光用光源部、121B B光用光源部、124、125 ダイクロイックミラー、202 反射ミラー、204 外枠部、206 トーションばね、207 トーションばね、301、302 第1の電極、305 ミラー側電極、306 第2の電極、307 第1のトーションばね、308 第2のトーションばね、501 開口部、502 凸レンズ、503 凹レンズ、510 光検出部、SP スポット、701 センサ、711 画像信号入力部、712 同期/画像分離部、713 制御部、714 記憶部、715 走査駆動部、716 水平角度センサ、717 垂直角度センサ、718 信号処理部、721 画像処理部、722 光源制御部、723 走査制御部、731R R分担制御部、731G G分担制御部、731B B分担制御部、732R R光源駆動部、732G G光源駆動部、732B B光源駆動部、740 同期信号生成部、750 ずれ量検知部、760 走査タイミング信号生成部、1101 差動部、1102 加算部、1103、1104 コンパレータ、1105 乗算部、1501、1502 反射ミラー、1610、1611 光検出ユニット、1710 光検出部、2210 走査検知部、2211 検出用光源部、2301 差動部、2302 コンパレータ





 

 


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