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立体画像表示装置及び方法 - セイコーエプソン株式会社
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発明の名称 立体画像表示装置及び方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−25337(P2007−25337A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−208515(P2005−208515)
出願日 平成17年7月19日(2005.7.19)
代理人 【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉
発明者 窪田 晃
要約 課題
視差画像が表示領域を食み出た場合に生じる違和感を低減させる。

解決手段
鑑賞者に対して仮想空間内に立体画像を視認させる立体画像表示装置であって、上記右目用画像あるいは上記左目用画像のいずれか一方の画像の一部が上記表示面上に規定された表示領域を食み出た場合に、上記一方の画像の一部に対応する他方の画像の一部が欠如された画像信号を上記画像表示手段に出力する視差画像処理部13を備える。
特許請求の範囲
【請求項1】
右目用画像と左目用画像とからなる視差画像を表示面上に表示する表示手段と、前記視差画像のうち前記右目用画像の画像光のみを鑑賞者の右目に到達させかつ前記視差画像のうち前記左目用画像の画像光のみを鑑賞者の左目に到達させる視差画像選択手段とを有し、前記鑑賞者に対して仮想空間内に立体画像を視認させる立体画像表示装置であって、
前記右目用画像あるいは前記左目用画像のいずれか一方の画像の一部が前記表示面上に規定された表示領域を食み出た場合に、前記一方の画像の一部に対応する他方の画像の一部が欠如された画像信号を前記表示手段に入力する視差画像処理部を備えることを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項2】
前記表示領域が前記表示面全体とされていることを特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
【請求項3】
前記表示面を撮像する撮像素子を備え、前記撮像素子の撮像結果から、前記右目用画像あるいは前記左目用画像のいずれか一方の画像の一部が前記表示面上に規定された表示領域を食み出しているか否かを判断することを特徴とする請求項1または2記載の立体画像表示装置。
【請求項4】
右目用画像と左目用画像とからなる視差画像を表示面上に表示し、前記視差画像のうち前記右目用画像の画像光のみを鑑賞者の右目に到達させかつ前記視差画像のうち前記左目用画像の画像光のみを鑑賞者の左目に到達させることによって、前記鑑賞者に対して仮想空間内に立体画像を視認させる立体画像表示方法であって、
前記右目用画像あるいは前記左目用画像のいずれか一方の画像の一部が前記表示面上に規定された表示領域を食み出した場合に、前記一方の画像の一部に対応する他方の画像の一部を欠けさせて前記他方の画像を表示することを特徴とする立体画像表示方法。




発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体画像表示装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人は、右目において視認される像と左目において視認される像とを脳が合成することによって、視認される物体を立体像として認識している。これは、右目と左目とが異なる角度からその物体を視認し、右目において視認される像と左目において視認される像とが若干異なることによって可能となっている。
【0003】
このため、二次元上に表示される画像を鑑賞者に立体像として認識させるには、二次元上に右目において視認される像(右目用画像)と左目において認識される像(左目用画像)とからなる視差画像を表示し、鑑賞者の右目に右目用画像のみを到達させ、鑑賞者の左目に左目用画像のみを到達させることによって実現することができる。
【0004】
具体的には、立体画像表示装置は、視差画像を表示面上に表示するための画像表示手段と、視差画像のうち右目用画像のみを鑑賞者の右目に到達させかつ視差画像のうち左目用画像のみを鑑賞者の左目に到達させる視差画像選択手段と、を備えている。視差画像選択手段としては、例えば、眼鏡を用いることができる。そして、当該眼鏡を鑑賞者が装着することによって、立体像が認識される仕組みとなっている。眼鏡には、一般的に、右目用透過部と左目用透過部とで異なる回転方向の円偏光光を透過する円偏光眼鏡と、右目用透過部と左目用透過部とが交互に透過状態と非透過状態とに変化される液晶シャッター眼鏡とが用いられている。そして、円偏光眼鏡を用いる場合には、視差画像の右目用画像を右目用透過部が透過する回転方向の円偏光光とし、視差画像の左目用画像を左目用透過部が透過する回転方向の円偏光光とすることによって、鑑賞者の右目に右目用画像のみを到達させ、鑑賞者の左目用画像のみを到達させている。また、液晶シャッター眼鏡を用いる場合には、右目用透過部が透過状態とされ左目用透過部が非透過状態とされた状態において視差画像の右目用画像を表示し、右目用透過部が非透過状態とされ左目用透過部が透過状態とされた状態において視差画像の左目用画像を表示することによって、鑑賞者の右目に右目用画像のみを到達させ、鑑賞者の左目に左目用画像のみを到達させている。
また、視差画像選択手段としてレンチキュラーレンズを用いた立体画像表示装置もある。具体的には、表示面上にレンチキュラーレンズが配置されており、このレンチキュラーレンズによって、表示面上に表示された視差画像のうち右目用画像のみが鑑賞者の右目に導光され、表示面上に表示された視差画像のうち左目用画像のみが鑑賞者の左目に導光されている。
【0005】
ところで、立体画像表示装置においては、上述のように、鑑賞者の左目のみに導光される左目用画像と鑑賞者の右目のみに導光される右目用画像とを鑑賞者の脳が合成することによって、鑑賞者に立体画像が認識されている。このため、左目用画像と右目用画像とは、現実の立体物を鑑賞者が視認した場合における左目で捉える像と右目で捉える像と同様の相関関係(以下、一定の相関関係と称する)が求められる。逆に、左目用画像と右目用画像とのいずれか一方あるいは両方に、一定の相関関係からずれた画像が表示されている場合には、鑑賞者に違和感を与えることとなる。
【0006】
そこで、特許文献1には、左目用画像あるいは右目用画像とのいずれか一方あるいは両方に、一定の相関関係からずれた画像が表示されている場合に、その一定の相関関係からずれた画像を周りの背景と同化させて消す技術が開示されている。
このような技術によれば、左目用画像と右目用画像から一定の相関関係からずれた画像が表示されることを防止し、鑑賞者に違和感を与えることを防止することができる。
【特許文献1】特開平7−191661号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、現実空間においては、物体の存在可能空間は、全方向に広がっているが、立体画像表示装置においては、立体画像の表示可能領域は、表示面の広さによって制約を受けることとなる。つまり、表示面の外側には、視差画像を表示することはできないため、実質的に、鑑賞者と表示面の端部とを結ぶ平面(境界面)の外側には、立体画像を表示することができない。
ここで、上述のように、視差画像の左目用画像と右目用画像とは、異なる画像であるため、その画像表示領域は、表示面の同一箇所に重なるものではない。すなわち、左目用画像と右目用画像とはずれて表示される。このため、視差画像が表示面の端部近傍に表示された場合には、左目用画像あるいは右目用画像の一部だけが表示面を食み出る場合がある。そして、このような場合には、表示面を食み出てしまった左目用画像あるいは右目用画像の一部は、鑑賞者に到達されなくなるため、右目用画像と左目用画像との相関関係が、一定の相関関係がずれることとなり、鑑賞者に違和感を与えることとなる。
【0008】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、視差画像が表示領域を食み出た場合に生じる違和感を低減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の立体画像表示装置は、右目用画像と左目用画像とからなる視差画像を表示面上に表示する表示手段と、上記視差画像のうち上記右目用画像の画像光のみを鑑賞者の右目に到達させかつ上記視差画像のうち上記左目用画像の画像光のみを鑑賞者の左目に到達させる視差画像選択手段とを有し、上記鑑賞者に対して仮想空間内に立体画像を視認させる立体画像表示装置であって、上記右目用画像あるいは上記左目用画像のいずれか一方の画像の一部が上記表示面上に規定された表示領域を食み出した場合に、上記一方の画像の一部に対応する他方の画像の一部が欠如された画像信号を上記表示手段に入力する視差画像処理部を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の立体画像表示方法は、右目用画像と左目用画像とからなる視差画像を表示面上に表示し、上記視差画像のうち上記右目用画像の画像光のみを鑑賞者の右目に到達させかつ上記視差画像のうち上記左目用画像の画像光のみを鑑賞者の左目に到達させることによって、上記鑑賞者に対して仮想空間内に立体画像を視認させる立体画像表示方法であって、上記右目用画像あるいは上記左目用画像のいずれか一方の画像の一部が上記表示面上に規定された表示領域を食み出した場合に、上記一方の画像の一部に対応する他方の画像の一部を欠けさせて上記他方の画像を表示することを特徴とする。
【0011】
このような特徴を有する本発明の立体画像表示装置及び方法によれば、右目用画像あるいは左目用画像のいずれか一方の画像の一部が表示面上に規定された表示領域を食み出した場合に、表示領域を食み出した一方の画像の一部に対応する他方の画像の一部が欠けて表示される。
例えば、右目用画像の一部が表示領域を食み出して表示されなくなった場合に、この右目用画像の一部に対応する左目用画像の一部が表示されないことによって、右目用画像と左目用画像との間に一定の相関関係が保たれる。
したがって、本発明の立体画像表示装置及び方法によれば、視差画像が表示領域が食み出た場合に生じる違和感を低減させることが可能となる。
【0012】
また、本発明の立体画像表示装置においては、上記表示領域が上記表示面全体とされているという構成を採用することができる。
このような構成を採用することによって、表示面全体に視差画像を表示することができるため、表示面の一部を表示領域として用いる場合よりも広い範囲に視差画像を表示することが可能となる。すなわち、立体画像の表示可能空間をより広くすることが可能となる。
【0013】
また、本発明の立体画像表示装置においては、上記表示面を撮像する撮像素子を備え、上記撮像素子の撮像結果から、上記右目用画像あるいは上記左目用画像のいずれか一方の画像の一部が上記表示面上に規定された表示領域を食み出しているか否かを判断するという構成を採用することができる。
このような構成を採用することによって、表示面が撮像素子によって撮像され、この撮像結果から右目用画像あるいは左目用画像のいずれか一方の画像の一部が表示面上に規定された表示領域を食み出しているか否かが判断される。
視差画像処理部が予め表示領域を記憶し、この記憶した表示領域に基づいて表示領域に表示された視差画像が表示領域を食み出しているか否かを判断することもできるが、直接表示面を撮像することによって、より正確に右目用画像あるいは左目用画像のいずれか一方の画像の一部が表示面上に規定された表示領域を食み出しているか否かを判断することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明に係る立体画像表示装置及び方法の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0015】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である立体画像表示装置S1の概略構成図である。この図に示すように、本実施形態の立体画像表示装置S1は、画像表示装置1と、眼鏡2(視差画像選択手段)とを備えて構成されている。
【0016】
画像表示装置1は、右目用画像と左目用画像とからなる視差画像を表示するものである。この画像表示装置1の内部構造を図2のブロック図に示す。図2に示すように、画像表示装置1は、筐体の内部に、視差画像処理部13(座標変換手段)と、左目画像用プロジェクタ14及び右目画像用プロジェクタ15を備えて構成されている。
【0017】
また、画像表示装置1は、受信部17及びスクリーン18(表示面)を備えており、図1に示すように、これらの受信部17及びスクリーン18は、画像表示装置1の表面に配置されている。
【0018】
視差画像処理部13は、左目画像用プロジェクタ14及び右目画像用プロジェクタ15に視差画像信号を入力するとともに、受信部17を介して入力される画像データ(撮像データ)から、右目用画像あるいは左目用画像のいずれか一方の画像の一部がスクリーン18上に規定された表示領域を食み出しているか否かを判断するものである。そして、右目用画像あるいは左目用画像のいずれか一方の画像の一部が表示領域を食み出していた場合には、表示領域を食み出した一方の画像の一部に対応する他方の画像の一部が欠如された画像信号を左目画像用プロジェクタ14あるいは右目画像用プロジェクタ15に入力する。
【0019】
例えば、スクリーン18の表示領域を右目用画像の一部が食み出している場合には、視差画像処理部は、右目用画像の表示領域を食み出した一部に対応する左目用画像の一部が表示されないように、その左目用画像の一部の画像信号が欠如した画像信号を左目画像用プロジェクタ14に入力する。この結果、左目用画像の一部は、表示領域内に位置しているにもかかわらず表示されない。
このため、表示領域内に表示されている右目用画像と左目用画像との関係が、現実空間において人間が物体を鑑賞する場合と同様の一定の相関関係となり、鑑賞者に違和感を与えることを防止することができる。
【0020】
なお、本実施形態の立体画像表示装置S1においては、スクリーン18上に規定される表示領域は、スクリーン18全体とされている。このため、スクリーン18全体に視差画像を表示することができる。
【0021】
左目画像用プロジェクタ14は、視差画像処理部13から出力される視差画像信号のうち左目用画像信号が入力されるものであり、この左目用画像信号に基づいて左目用画像を投写し、スクリーン18上に表示するものである。
また、右目画像用プロジェクタ15は、視差画像処理部13から出力される視差画像信号のうち右目用画像信号が入力されるものであり、この右目用画像信号に基づいて右目用画像を投写し、スクリーン18上に表示するものである。
これらの左目画像用プロジェクタ14及び右目画像用プロジェクタ15としては、光変調素子として3つの液晶ライトバルブを用いた3板式の液晶プロジェクタを用いることができる。また、光変調素子として1つの液晶ライトバルブを用いた単板式の液晶プロジェクタや、光変調素子として微小ミラーアレイデバイスを用いたプロジェクタを用いることもできる。
【0022】
なお、図2に示すように、左目画像用プロジェクタ14及び右目画像用プロジェクタ15の後段には、各々円偏光板141,151が配置されている。これらの円偏光板141,151は、各々異なる回転方向の偏光光に透過光を偏光するものであり、本第1実施形態の立体画像表示装置S1においては、左目画像用プロジェクタ14の後段に配置される円偏光板141が透過光を画像表示装置1から眼鏡2の方向に見て左回転方向の偏光光に偏光するものであり、右目画像用プロジェクタ15の後段に配置される円偏光板151が透過光を画像表示装置1から眼鏡2の方向に見て右回転方向の偏光光に偏光するものである。
【0023】
図1に戻り、眼鏡2は、鑑賞者が装着するものである。眼鏡2は、スクリーン18上に表示された視差画像のうち、右目用画像の画像光のみを透過する右目用透過部21と、スクリーン18上に表示された視差画像のうち、左目用画像の画像光のみを透過する左目用透過部22とを有している。そして、鑑賞者が眼鏡2を装着した際に、右目用透過部21が鑑賞者の右目の前に配置され、左目用透過部22が鑑賞者の左目の前に配置されるように、右目用透過部21及び左目用透過部22が配置されている。
【0024】
具体的には、本第1実施形態の立体画像表示装置S1における眼鏡2は、右目用透過部21と左目用透過部22とで異なる回転方向の円偏光光を透過する円偏光眼鏡であり、本第1実施形態においては、右目用透過部21が画像表示装置1から眼鏡2の方向に見て右回転方向の円偏光光のみを透過する円偏光板として構成されており、左目用透過部22が画像表示装置1から眼鏡2の方向に見て左回転方向の円偏光光のみを透過する円偏光板として構成されている。
【0025】
なお、円偏光光は、反射されることによって、その回転方向が変化するため、画像表示装置1内において、左目画像用プロジェクタ14及び右目画像用プロジェクタ15から投写された画像光が反射される場合には、その反射回数に応じて右目用透過部21及び左目用透過部22が透過する偏光光の回転方向を変化させる。つまりは、左目画像用プロジェクタ14から射出された画像光が鑑賞者の左目のみに到達し、右目画像用プロジェクタ15から射出された画像光が鑑賞者の右目のみに到達するように、右目用透過部21及び左目用透過部22が選択される。
【0026】
また、本実施形態の立体画像表示装置S1においては、撮像素子23(撮像手段)が眼鏡2に配置されている。この撮像素子23は、眼鏡2を鑑賞者が装着した際に、スクリーン18方向を撮像するように配置されている。
【0027】
このように、撮像素子23を眼鏡2に配置することによって、鑑賞者が眼鏡2を装着してスクリーン18を見た場合、すなわち立体画像を鑑賞する場合には、撮像素子23によってスクリーン18上の視差画像を含む画像が撮像される。
【0028】
なお、本実施形態の立体画像表示装置S1においては、撮像素子23の内部に、撮像素子23において撮像された画像のデータを出力するためのアンテナが配置されている。そして、このアンテナを介して、撮像素子23によって撮像された撮像画像が、画像表示装置1側の受信部17に入力される。
【0029】
次に、上述のように構成された本実施形態の立体画像表示装置の動作(立体画像表示方法)について説明する。
【0030】
まず、視差画像処理部13が視差画像信号を左目画像用プロジェクタ14及び右目画像用プロジェクタ15に入力する。なお、本実施形態においては、視差画像処理部13が立体画像の3次元データを予め記憶しているものとするが、立体画像の3次元データは、外部から視差画像処理部13に入力されても良い。
そして、視差画像処理部13から出力された視差画像信号のうち、左目用画像信号が左目画像用プロジェクタ14に入力し、右目用画像信号が右目画像用プロジェクタ15に入力する。その結果、左目画像用プロジェクタ14から左目用画像がスクリーン18上に投写され、右目画像用プロジェクタ15から右目用画像がスクリーン18上に投写される。
【0031】
ここで、左目画像用プロジェクタ14からスクリーン18上に投写される左目用画像の画像光は、円偏光板141において、画像表示装置1から眼鏡2の方向に見て左回転方向の偏光光に偏光され、右目画像用プロジェクタ15から投写された右目用画像の画像光は、円偏光板151において、画像表示装置1から眼鏡2の方向に見て右回転方向の偏光光に偏光される。
本実施形態の立体画像表示装置S1においては、眼鏡2の右目用透過部21が画像表示装置1から眼鏡2の方向に見て右回転方向の円偏光光のみを透過する円偏光板として構成されており、左目用透過部22が画像表示装置1から眼鏡2の方向に見て左回転方向の円偏光光のみを透過する円偏光板として構成されているため、右目用画像が鑑賞者の右目のみに到達し、左目画像のみが鑑賞者の左目のみに到達する。この結果、鑑賞者の脳が右目用画像と左目用画像とを合成し、鑑賞者に立体画像が視認される。
【0032】
そして、本実施形態の立体画像表示装置S1においては、撮像素子23によって、スクリーン18上に表示された画像を撮像する。ここで、スクリーン18上には、左目画像用プロジェクタ14及び右目画像用プロジェクタ15から投写された画像が表示されているため、右目用画像と左目用画像とが重なった画像が撮像素子23によって撮像されることとなる。
【0033】
そして、本実施形態の立体画像表示装置S1においては、視差画像処理部13が受信部17を介して撮像素子23によって撮像された撮像データを取得し、この撮像データから、左目用画像あるいは右目用画像が、スクリーン18上に規定された表示領域(本実施形態においてはスクリーン18の全面)を食み出して表示されているか否かを判断する。
そして、いずれか一方の視差画像が表示領域を食み出している場合には、視差画像処理部13は、表示領域を食み出した一方の視差画像の一部に対応する他方の視差画像の一部が表示されないように、他方の視差画像の一部の画像信号が欠如した画像信号を左目画像用プロジェクタ14あるいは右目画像用プロジェクタ15に入力する。この結果、他方の視差画像の一部は、表示領域内に位置しているにもかかわらず表示されない。
このため、表示領域内に表示されている右目用画像と左目用画像との関係が、現実空間において人間が物体を鑑賞する場合と同様の一定の相関関係となり、鑑賞者に違和感を与えることを防止することができる。
【0034】
例えば、図3に示すようなトーラス型形状の立体画像を、鑑賞者に図4に示す位置に視認させる場合には、図4に示すように、鑑賞者から見て立体画像の右端部の一部分Rが、鑑賞者の左目とスクリーン18の右端18aとを結ぶ直線L1の外側に位置してしまう。このため、図5に示すように、左目用画像の一部がスクリーン18(表示領域)を食み出してしまう。一方、図4に示すように、立体画像の右端部の一部Rは、鑑賞者の左目とスクリーン18の右端18aとを結ぶ直線L2の内側に位置しているため、図6に示すように、右目用画像は、スクリーン18を食み出すことなく表示される。
このような状態の場合には、右目用画像の右端部に対応する部分が左目用画像に存在しないため、左目用画像と右目用画像との相関関係が現実のものと異なってしまい、鑑賞者に違和感を与えることとなる。
そこで、本実施形態の立体画像表示装置及び方法においては、左目用画像のスクリーン18を食み出した一部に対応する右目用画像の一部を、図7に示すように、欠如させて表示する。これによって、鑑賞者に視認される立体画像の一部が欠けるものの、表示領域内に表示されている右目用画像と左目用画像との関係が、現実空間において人間が物体を鑑賞する場合と同様の一定の相関関係となり、鑑賞者に違和感を与えることを防止することができる。
【0035】
なお、他方の視差画像の一部が欠如されることによって出現する断面(図7参照)は、白抜き等の同一色表示としても良いし、また、立体画像の内部構造を示すものであっても良い。
【0036】
また、左目用画像と右目用画像との位置関係は、鑑賞者が視認する立体画像がスクリーン18より手前側である場合には、左目用画像が鑑賞者から見て右側に表示され、右目用画像が鑑賞者から見て左側に表示される。一方、鑑賞者が視認する立体画像がスクリーン18より奥側にある場合には、左目用画像が鑑賞者から見て左側に表示され、右目用画像が鑑賞者から見て右側に表示される。
このため、視差画像処理部13は、出力する視差画像信号がスクリーン18より手前側に立体画像を表示するものである場合には、鑑賞者から見て右側の視差画像(すなわち左目用画像)が表示領域を食み出した場合には、右目用画像信号を補正し、鑑賞者から見て左側の視差画像(すなわち右目用画像)が表示領域を食み出した場合には、左目用画像信号を補正する。また、出力する視差画像信号がスクリーン18より奥側に立体画像を表示するものである場合には、鑑賞者から見て左側の視差画像(すなわち右目用画像)が表示領域を食み出した場合には、左目用画像信号を補正し、鑑賞者から見て右側の視差画像(すなわち左目用画像)が表示領域を食み出した場合には、右目用画像信号を補正する。
【0037】
このような本実施形態の立体画像表示装置及び方法によれば、右目用画像あるいは左目用画像のいずれか一方の画像の一部が表示面上に規定された表示領域を食み出した場合に、表示領域を食み出した一方の画像の一部に対応する他方の画像の一部が欠けて表示される。よって、右目用画像と左目用画像との間に現実空間と同様の一定の相関関係が保たれ、視差画像が表示領域を食み出した場合に生じる違和感を低減させることが可能となる。
【0038】
なお、本実施形態の立体画像表示装置においては、視差画像処理部13は、撮像素子23によって撮像された撮像データから、右目用画像あるいは左目用画像のいずれか一方の画像の一部が表示領域を食み出しているか否かを判断している。しかしながら、本発明のこれに限定されるものではなく、例えば、視差画像処理部13が予め表示領域を記憶しておき、視差画像処理部13がこの表示領域と視差画像信号とを照らし合わせることによって、右目用画像あるいは左目用画像のいずれか一方の画像の一部が表示領域を食み出しているか否かを判断しても良い。
例えば、一般的には、視差画像処理部13は、ローカル座標系における数値データとされた3次元データを、グローバル座標系、ビュー座標系、射影座標系、スクリーン座標系の順に座標変換していく。そして、ビュー座標系から射影座標系に変換する際、に右目用画像あるいは左目用画像のいずれか一方の画像の一部が表示領域を食み出しているか否かを判断することができる。
【0039】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0040】
図8は、本実施形態の立体画像表示装置S2における画像表示装置3の内部構造と眼鏡4とを示した図である。この図に示すように、本実施形態の立体画像表示装置S2においては、画像表示装置3がプロジェクタ31を1つのみ備えており、プロジェクタ31の後段に円偏光板が配置されていない。
また、眼鏡4は、右目用透過部41と左目用透過部42とが交互に光を透過する状態と透過しない状態とに変化される液晶シャッター眼鏡である。そして、上記第1実施形態と同様に、撮像素子23が配置されている。
【0041】
このような構成を有する本実施形態の立体画像表示装置S2においては、プロジェクタ31から左目用画像と右目用画像とが交互にスクリーン18上に表示される。そして、これに同期して眼鏡4の右目用透過部41と左目用透過部42とが交互に光を透過する状態と透過しない状態とに変化されることによって、鑑賞者の右目のみに右目用画像の画像光を到達させ、鑑賞者の左目のみに左目用画像の画像光を到達させることができる。
【0042】
そして、本実施形態の立体画像表示装置及び方法においても、右目用画像あるいは左目用画像のいずれか一方の画像の一部が表示面上に規定された表示領域を食み出した場合に、表示領域を食み出した一方の画像の一部に対応する他方の画像の一部が欠けて表示される。このため、本実施形態の立体画像表示装置S2においても、上記第1実施形態の立体画像表示装置S1と同様の効果を奏することができる。
【0043】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る立体画像表示装置及び方法の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0044】
例えば、上記実施形態においては、画像を表示するための表示手段としてプロジェクタを用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ヘッドマウントディスプレイ、CRT、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、有機EL表示装置、無機EL表示装置、フィールドエミッションディスプレイ、Surface-Conduction electron emitter displayなど各種の表示装置を用いることができる。
【0045】
また、上記実施形態においては、スクリーン18を1つのみ有する立体画像表示装置について説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、配置角度の異なるスクリーンが連結されたような、スクリーンを複数備える立体画像表示装置に適用することもできる。なお、この場合には、各スクリーンに対してプロジェクタが設置される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1実施形態である立体画像表示装置の概略構成図である。
【図2】画像表示装置の機能構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態である立体画像表示装置の動作を説明するための図である。
【図4】本発明の第1実施形態である立体画像表示装置の動作を説明するための図である。
【図5】本発明の第1実施形態である立体画像表示装置の動作を説明するための図である。
【図6】本発明の第1実施形態である立体画像表示装置の動作を説明するための図である。
【図7】本発明の第1実施形態である立体画像表示装置の動作を説明するための図である。
【図8】本発明の第2実施形態である立体画像表示装置のブロック図である。
【符号の説明】
【0047】
S1,S2……立体画像表示装置、1,3……画像表示装置、13……視差画像処理部、14,15,31……プロジェクタ(表示手段)、18……スクリーン(表示面)2,4……眼鏡(視差画像選択手段)、23……撮像素子






 

 


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