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発明の名称 累進屈折力レンズの印刷マークレイアウト
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−25322(P2007−25322A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−208146(P2005−208146)
出願日 平成17年7月19日(2005.7.19)
代理人 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉
発明者 野沢 吉之輔 / 藤森 晋
要約 課題
累進帯長の異なる多数種類の累進屈折力レンズに、同一の印刷マークで対応することができると共に、レンズ度数の測定位置が容易に認識できる累進屈折力レンズの印刷マークレイアウトを提供する。

解決手段
累進屈折力レンズ1の製造後、眼鏡フレームに枠入れする前に、累進屈折力レンズ1の表面に、レンズの装用状態の鉛直方向に対向する2つの円弧形状と、円弧形状の水平左右方向のうち少なくてもいずれか一方の方向に延伸する引き出し線と、引き出し線の近傍に、累進帯長に応じた固有情報とが描かれた、近用部の度数測定領域を示す近用部測定マーク14等の印刷マークが印刷される。
特許請求の範囲
【請求項1】
累進屈折力レンズの製造後枠入れが完了する前に、前記累進屈折力レンズの表面に描かれる印刷マークレイアウトであって、
レンズメータによって累進面の度数を測定する領域を表示するための、レンズの装用状態の鉛直方向に対向する2つの円弧形状と、
前記円弧形状の水平左右方向のうち少なくともいずれか一方の方向に延伸する引き出し線と、
前記引き出し線の近傍に、累進帯長に応じた固有情報と、
が描かれたことを特徴とする累進屈折力レンズの印刷マークレイアウト。
【請求項2】
請求項1に記載の累進屈折力レンズの印刷マークレイアウトにおいて、
前記引き出し線は、累進面の度数を測定する領域の略中心位置方向に向かう線であり、
前記2つの円弧形状の外側から延伸する引き出し線と、
該2つの引き出し線の鉛直方向間に、累進帯長に応じた所定間隔の複数の引き出し線が描かれたことを特徴とする累進屈折力レンズの印刷マークレイアウト。
【請求項3】
請求項1または2に記載の累進屈折力レンズの印刷マークレイアウトにおいて、
前記累進面の度数を測定する領域が、遠用部および/または近用部の度数測定領域であることを特徴とする累進屈折力レンズの印刷マークレイアウト。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、累進屈折力レンズの印刷マークレイアウトに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、老眼等により、目の調節力が低下した場合等に、遠近両用眼鏡レンズである累進屈折力レンズを用いた眼鏡が使用されている。この累進屈折力レンズは、一枚のレンズに異なる度数を持たせたレンズであり、レンズの上側部分が遠くを見るための遠用部、下側部分が近くを見るための近用部、遠用部から近用部にかけては屈折力が累進的に変化する累進帯となっており、眼球側に位置する内面または外面に遠用部、近用部、累進帯を構成する曲率が付加されている。(例えば、特許文献1、図7参照)
【0003】
累進屈折力レンズは、通常、レンズメータによって度数を測定する領域を表示する遠用部測定マーク、近用部測定マーク、アライメントの際の基準となるフィッティングポイント等が印刷される。
このような近用部測定基準エリアマーク(前記の近用部測定マークと同じ)を、レンズの装用状態で左右方向に長い長円形状または楕円形状に描き、かつ近用部測定基準エリアマークの外側に、左右方向に一定間隔をおいて位置指標を描くことで、インセット量が異なる累進屈折力レンズの近用部測定基準エリアの度数を正しく測定することができる累進屈折力レンズの印刷マークレイアウトが提案されている(特許文献1、参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2003−131175号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
累進屈折力レンズに印刷されたマークは、ユーザー(小売店)において、印刷されたマークを基準にしてレンズの度数を測定し、レンズの処方が注文通りか否かを確認したり、眼鏡フレームに枠入れする際の基準として用いられる。
しかしながら、特許文献1の印刷マークレイアウトでは、長円形状または楕円形状の近用部測定基準エリアマークの外側に、左右方向に一定間隔をおいてインセット量の位置指標が描かれていても、描かれた内のどの位置指標を用いて測定するかを認識することが容易でない。
【0006】
また、近年、累進眼鏡レンズの累進帯長は、多様化し、10〜18mm程度の広い範囲が用いられるようになり、各累進帯長に対応するために、測定マークの印刷レイアウトを変更する必要が生じている。そのため、マークレイアウトの印刷版の種類が増えたり、印刷版を取り替える段取りが必要となり、製造コストが嵩む、あるいは生産性が低下する等の問題が生じている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、累進帯長の異なる多数種類の累進屈折力レンズに、同一の印刷マークで対応することができると共に、レンズ度数の測定位置が容易に認識できる累進屈折力レンズの印刷マークレイアウトを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の累進屈折力レンズの印刷マークレイアウトは、累進屈折力レンズの製造後枠入れが完了する前に、前記累進屈折力レンズの表面に描く印刷マークレイアウトであって、レンズメータによって累進面の度数を測定する領域を表示するための、累進屈折力レンズの装用状態の鉛直方向に対向する2つの円弧形状と、前記円弧形状の左右水平方向のうち少なくともいずれか一方の方向に延伸する引き出し線と、前記引き出し線の近傍に、累進帯長に応じた固有情報と、が描かれたことを特徴とする。
【0008】
これによれば、累進屈折力レンズの装用状態の鉛直方向に対向する2つの円弧形状と、円弧形状の左右水平方向のうち少なくともいずれか一方の方向に延伸する引き出し線と、引き出し線の近傍に、累進帯長に応じた固有情報とが描かれたことにより、累進帯長に応じた固有情報を参照することにより、累進屈折力レンズの累進面の度数の測定領域(測定位置)を一目で認識することができ、累進屈折力レンズを正確にアライメント(位置決め)して、度数を測定することができる。
【0009】
本発明の累進屈折力レンズの印刷マークレイアウトは、前記引き出し線は、累進面の度数を測定する領域の略中心位置方向に向かう線であり、前記2つの円弧形状の外側から延伸する引き出し線と、該2つの引き出し線の鉛直方向間に、累進帯長に応じた所定間隔の複数の引き出し線が描かれたことを特徴とする。
【0010】
これによれば、2つの円弧形状の外側から延伸する引き出し線と、2つの引き出し線の鉛直方向間に、累進帯長に応じた所定間隔の複数の引き出し線が描かれると共に、引き出し線の近傍に、累進帯長に応じた固有情報とが描かれることにより、累進帯長の異なる多数種類の累進屈折力レンズであっても、同じ印刷マークレイアウトを印刷をすることができる。これにより、累進屈折力レンズの累進面の度数の保証位置が異なる版の製作、印刷版を選定して取り替える段取り作業、あるいは印刷マークを印刷する印刷機の増設等が不要となり、生産性が向上する。
【0011】
本発明の累進屈折力レンズの印刷マークレイアウトは、前記累進面の度数を測定する領域が、遠用部および/または近用部の度数測定領域であることを特徴とする。
これによれば、累進面の度数を測定する領域が、遠用部および/または近用部の度数測定領域であることにより、累進帯長に応じた固有情報を参照することにより、累進屈折力レンズの累進面の度数の測定領域(測定位置)を一目で認識することができ、累進屈折力レンズの遠用部および/または近用部を正確にアライメント(位置決め)して、度数を測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態の累進屈折力レンズは、凸面からなる外面に、遠用部、近用部、累進帯を構成する曲率が付加された非球面(累進面)が形成され、凹面からなる内面(眼球側に位置する面)に度数が付加された球面からなる、いわゆる外面累進屈折力レンズ(以後、累進屈折力レンズと表す)の場合で説明する。
図1は、本発明の累進屈折力レンズの印刷マークレイアウトの一実施形態を示す平面図であり、図2は近用測定マーク部を拡大して示す印刷マークレイアウトの部分平面図である。なお、図1に示す平面図は、外面に印刷マークが付された左側の眼球に装用される累進屈折力レンズの場合を示し、外面における平面図である。
【0013】
累進屈折力レンズ1は、眼鏡フレームに枠入れ加工(いわゆる玉型加工)する前のレンズであり、平面が略円形形状となっている。
この累進屈折力レンズ1の外面(表面)には、複数のマークが付されている。マークは、枠入れする際の基準となるフィッティングポイント11、累進屈折力レンズ1の水平方向の水平基準線を示す水平基準線マーク12、遠用部の度数の測定領域を示す遠用部測定マーク13、近用部の度数の測定領域を示す近用部測定マーク14、製品名表示マーク15、左右識別マーク16等が印刷されている。このようなマーク11〜16は、アルコール等の有機溶剤で除去可能なインクにより印刷されている。
【0014】
また、累進屈折力レンズ1の外面には、前記インクにより形成されたマーク以外に一対の隠しマーク17が形成されている。この隠しマーク17は、累進屈折力レンズ1の成形型から転写されるマークであり、累進屈折力レンズ1に印刷マークを印刷する際の基準として用いられる。すなわち、前記水平基準線マーク12は、一対の隠しマーク17を結んだ線上に位置している。
なお、図1および図2に示す符号M1は、累進帯が遠用部から近用部にかけて鼻側に偏位量α偏位した累進屈折力レンズ1の主子午線を示している。
【0015】
フィッティングポイント11は、累進屈折力レンズ1の幾何学的な中心位置に設置されている。なお、本実施形態において、フィッティングポイント11は、累進帯の遠用部側の開始点と略一致している。
水平基準線マーク12は、フィッティングポイント11(累進屈折力レンズ1の幾何学的な中心)を通る水平線上に設置されている。
遠用部測定マーク13は、遠用部の度数の測定領域を示すマークであり、フィッティングポイント11から鉛直方向上方に延伸する主子午線M1上に、フィッティングポイント11から所定寸法離れた遠用部内の位置に印刷されている。これは、遠用部の正確な度数を測定するためであり、本実施例の場合の所定寸法は、例えば略8mmであり、マークの径は、10mm程度の正円形状である。
【0016】
近用部測定マーク14は、近用部の度数測定領域を示すマークである。近用部測定マーク14は、主子午線M1上の鉛直方向に対向する2つの略半円形状の円弧と、累進帯の累進帯長に応じて変動する3種類の近用部の測定領域の略中心位置を示す引き出し線と、引き出し線の先端近傍に近用部の度数を示すレンズの固有情報としての固有マークおよびその製品略称マークで構成されている。
【0017】
この近用部測定マーク14は、遠用部から近用部にかけて鼻側に偏位量α偏位した主子午線M1上に配置されている。偏位量αはインセット量と呼ばれ、処方に応じて0〜5mm程度が用いられる。これは眼鏡を装用して近方を見る時に、両眼の視線が内側に輻輳するのを考慮するためである。なお、近用部測定マーク14は、累進帯の近用部側の終了点から鉛直方向下方に所定寸法離れた主子午線M1上の近用部内の位置に印刷されている。これは、近用部の正確な度数を測定するためであり、本実施例の場合の所定寸法は、例えば略3mmである。
また、近用部測定マーク14は、例えば3種類の累進帯長に応じて変動する近用部の測定領域を含むように付されている。
【0018】
図2において、主子午線M1上の中心点14Acを中心とする二点鎖線で示す円14A、中心点14Bcを中心とする二点鎖線で示す円14B、中心点14Ccを中心とする二点鎖線で示す円14Cで表される各円形状内の領域が、累進帯長に応じて変動する3種類の近用部の測定領域である。この各円形状の直径は5mm程度であり、円14Aの円形状内の領域が、例えば累進帯長12mmにおける測定領域であり、3つの円の中心点の間隔が2mmに設定されている。すなわち、円14Bおよび円14Cの円形状内の領域が、累進帯長14mm、および16mmの場合の測定領域である。
なお、本実施形態の累進屈折力レンズ1の累進帯長は、例えば12mmであり、図2中に示す符号M2,M3は、累進帯長が14mm、および16mmの場合の主子午線を示している。
【0019】
主子午線M1上の鉛直方向に向かい合う2つの半円形状の半円弧は、中心点14Acを中心とする円14Aの半円形状の円弧14ASと、中心点14Ccを中心とする円14Cの半円形状の円弧14CSが描かれ、円弧14ASの外側(両端近傍)から水平方向(主子午線M1に直交する方向)に延伸する一対の引き出し線14A1,14A2、円弧14CSの外側(両端近傍)から水平方向に延伸する一対の引き出し線14C1,14C2が描かれている。また、引き出し線14A1,14C1および線14A2,14C2の鉛直方向の各中間位置(円14Bの中心点14Bc位置)に、引き出し線14A1,14A2等と同様に水平方向に延伸する引き出し線14B1および14B2が描かれている。
【0020】
この引き出し線14A1,14B1,14C1の延伸方向先端近傍には、例えば、V、W、Xの文字マークで示す累進帯長を表すレンズの固有情報としての固有マーク群141が描かれ、引き出し線14A2,14B2,14C2の延伸方向先端近傍には、例えば、I、II、IIIの文字マークで示す累進帯長に対応したレンズの固有情報としての製品略称を表す製品略称マーク群142が描かれている。
【0021】
製品名表示マーク15は、累進屈折力レンズ1の製品名(例えば、図1中にABCDの文字群で示す)を表す表示マークであり、例えば、遠用部測定マークの鼻側の遠用部内に印刷されている。
左右識別マーク16は、装用される左右眼球を識別する識別マークであり、遠用部測定マークを挟んだ製品名表示マーク15の反対側の遠用部内に印刷されている。なお、L(Left)の文字は眼鏡の左側に取付けされる左眼球用を示している。
【0022】
次に、累進屈折力レンズ1の近用部の度数を測定する方法を説明する。
図3は、度数の測定を行うレンズメータを示す正面図であり、図4はレンズメータにより、累進屈折力レンズの度数を測定する態様を示す図である。
【0023】
レンズメータ2は、度数測定用の光線を射出する受け台21と、この受け台21からの光線を受光して度数を測定する測定部22とを備えている。
受け台21上には、累進屈折力レンズ1が設置され、受け台21からは、度数測定用の複数本、例えば4本の光線が射出される。受け台21は、累進屈折力レンズ1に当接する部分の径が、例えば5mmである。
測定部22は、前記受け台21からの光線を受光し、受光した複数本の光線によってそれぞれ検出される度数の平均値を算出する。
【0024】
このようなレンズメータ2により、累進屈折力レンズ1の近用部の度数の測定を行う。度数の測定は、図4の度数を測定する態様を示す図に示すように、レンズメータ2の受け台21上に、累進面(マークが印刷された面)を受け台21側にして、累進屈折力レンズ1を載置する。そして、受け台21の累進屈折力レンズ1との当接部分を近用部測定マーク14の測定領域(円弧14ASを形成する円14A内の領域、図2参照)にあわせる。そして、受け台21から光線を射出し、測定部22により度数を算出する。なお、累進屈折力レンズ1との当接部分は、近用部測定マーク14の測定領域の略中心部にあわせるのが好ましい。
【0025】
次に、累進屈折力レンズ1に印刷される印刷マークの印刷方法について説明する。
図5は印刷装置を示す正面図であり、図6は印刷装置のプリセット部を示す平面図であり、図7は印刷装置の移動部を示す平面図である。図8は印刷装置の位置決め部を示す模式図であり、図9は累進屈折力レンズの位置決め状態を示す説明図である。
【0026】
図5において、印刷装置3は、移動部31(後述する図7参照)、プリセット部32、位置決め部33、印刷部34と、これらを駆動制御する制御部35とを備えている。
プリセット部32は、移動部31により、累進屈折力レンズ1を略水平に保持できるように累進屈折力レンズ1をセットするためのものである。
【0027】
プリセット部32は、累進屈折力レンズ1の中央部を受ける受け台321と、この受け台321の周囲に略等間隔に配置された複数本のチャック部322とを備える。
受け台321は、上端面が水平面となっており、累進屈折力レンズ1の中央部を上端面上に設置すると、累進屈折力レンズ1が略水平に保持される。
図6に示すように、チャック部322は、例えば、3本設けられており、受け台321に向かって移動可能となっている。各チャック部322は、受け台321の上端面の平面中心に対して等距離となるように、各チャック部322が連動して移動する。
【0028】
このようなプリセット部32では、累進屈折力レンズ1を受け台321上に設置し、チャック部322を累進屈折力レンズ1に対して均等に近づけていく。累進屈折力レンズ1は略正円となっているので、チャック部322が累進屈折力レンズ1の外周縁に接触することで、累進屈折力レンズ1の幾何学中心が受け台321の上端面の中心と略一致するように、セットされることとなり、累進屈折力レンズ1が略水平に保持される。
このようにして、セットされた累進屈折力レンズ1は、移動部31により保持されて移動する。
【0029】
図7において、移動部31は、プリセット部32と、位置決め部33と、印刷部34に沿って敷設されたレール311と、このレール311上を移動する移動部本体312とを備える。
移動部本体312は、レール311上に設置された移動テーブル312Aと、累進屈折力レンズ1の外周縁を挟持するチャック部312Bと、この移動テーブル312A上において、前記チャック部312BをX軸方向、Y軸方向に移動するとともに、θ方向に回転駆動する駆動部312Cとを備える。
【0030】
チャック部312Bは、駆動部312Cから、プリセット部32、位置決め部33、印刷部34が配置された方向に向かって延びる一対のアーム312B1を備えている。
一方のアーム312B1の先端は、屈曲されており、他方のアーム312B1に向かって延びている。また、他方のアーム312B1も同様に、先端が一方のアーム312B1に向かって屈曲されている。
このようなアーム312B1により、プリセット部32にセットされた累進屈折力レンズ1の外周縁を挟持し、位置決め部33に搬送する。
【0031】
位置決め部33は、チャック部312Bに保持された累進屈折力レンズ1の向きを調整し、位置決めするためのものである。
図8において、位置決め部33は、緑色の単色光を照射する複数のLED331Aを備えた照射装置331と、照射装置331からの光線を受光するCCD332Aを備えた受光装置332と、受光装置332で受光した画像を処理する画像処理装置333とを備える。
【0032】
照射装置331のLED331Aは、X軸に沿って配置されている。このLED331Aは順に点灯し、何れかのLED331Aを点灯したときに、LED331Aから射出された光線が累進屈折力レンズ1のプリズムにより屈折し、隠しマーク17が形成されたレンズ1の外面に対し、略垂直な方向に透過することとなる。これにより、受光装置332で隠しマーク17を検出することができる。受光装置332で受光した画像は、画像処理装置333で処理される。
【0033】
この画像処理装置333には、累進屈折力レンズ1の水平基準線の位置が予め記憶されている。
図9に示すように、画像処理装置333で受光した隠しマーク17の画像333Cを結んで形成される水平基準線333Bの位置と、予め記憶された水平基準線333Aの位置とが異なる場合には、アーム312B1をX軸、Y軸、θ方向に駆動し、累進屈折力レンズ1の向きを調整する。これにより、画像処理装置333で受光した隠しマーク17の画像を結んで形成される水平基準線333Bの位置と、予め記憶された水平基準線333Aの位置とを一致させることができる。
【0034】
このようにして、位置決めされた累進屈折力レンズ1を移動部31により、印刷部34の基準位置まで、搬送する。
図5において、印刷部34は、印刷パッド341と、この印刷パッド341を駆動する駆動装置342と、印刷を行う際に、累進屈折力レンズ1を下方側から支持するパッド343とを有している。この印刷パッド341は、印刷マークレイアウトに対応した凹版(図示せず)と、この凹版が押し当てられる樹脂製のパッド(図示せず)とを備えている。凹版の溝部分にインクを満たし、凹版に樹脂製のパッドを押し当てて、インクを樹脂製のパッドに転写した後、この樹脂製のパッドを累進屈折力レンズ1表面に押し当てることで、インクが転写されることとなる。
このような印刷パッド341は累進屈折力レンズ1表面に対し上下方向(Z軸方向)にのみ駆動可能となっている。
【0035】
印刷部34に累進屈折力レンズ1が搬送されると、制御部35に格納された累進帯長、偏位量αの情報が読み出され、近用部測定マーク14の印刷が行なわれる。
近用部測定マーク14の印刷を行う際には、制御部35に格納された情報に基づいて、移動部本体312の駆動部312Cが駆動され(図7参照)、累進屈折力レンズ1が基準位置から、X軸方向、Y軸方向に移動することとなる。
そして、累進屈折力レンズ1が所定の位置に移動すると、近用部測定マーク14に応じた印刷パッド341が累進屈折力レンズ1に向かって下降し、印刷が行われる。
【0036】
近用部測定マーク14が印刷された累進屈折力レンズ1は、制御部35の駆動制御により、移動部本体312の駆動部312Cが駆動され、基準位置に戻った後に、制御部35に格納された情報に基づいて、基準位置からY軸方向に移動して所定の位置に移動する。そして、遠用部測定マーク13に対応した印刷パッド341が下降し、印刷が行なわれる。
そしてフィッティングポイント11、水平基準線マーク12、製品名表示マーク15、左右識別マーク16が印刷される。印刷方法等は近用部測定マーク14と同様であるので、その詳細は省略する。
【0037】
このように印刷された累進屈折力レンズ1は、ユーザー(小売店)に納品される。累進屈折力レンズ1の度数保証位置(遠用部および近用部測定マーク位置)情報、レンズの固有情報等は、予めユーザー(小売店)に案内されている。
累進屈折力レンズ1を購入したユーザーは、納入されたレンズ製品袋、レンズ製品箱に記載された商品名、あるいは累進屈折力レンズ1の表面に印刷された製品名表示マーク15等のいずれかを参照して、V、W、Xの文字マークで示す累進帯長を表す固有マーク群141、あるいは、I、II、IIIの文字マークで示す累進帯長に対応した製品略称を表す製品略称マーク群142の内から該当する文字マークに対応する引き出し線先端部の測定領域(度数保証位置)を用いて度数を測定し、レンズの処方が注文通りかどうかを確認する。
【0038】
そして、累進屈折力レンズ1の表面に印刷されたフィッティングポイント11、水平基準線マーク12等を基準として、玉型加工を行い、眼鏡フレームへの枠入れが行われる。
玉型加工、あるいは眼鏡フレームへの枠入れが終了した後に、累進屈折力レンズ1の表面に印刷された印刷マークは、アルコール等の有機溶剤を用いて除去される。
【0039】
以上に説明した、本実施形態によれば、累進帯長の異なる多数種類(3種類)の累進屈折力レンズであっても、同じ印刷マークレイアウトを印刷をすることができる。これにより、累進屈折力レンズの累進面の度数の保証位置が異なる版の製作、印刷版を選定して取り替える段取り作業、あるいは印刷マークを印刷する印刷装置の増設等が不要となり、生産性が向上する。
【0040】
また、ユーザー(小売店)においては、累進屈折力レンズの表面に印刷された引き出し線、およびその延伸方向先端近傍に印刷された固有マーク、製品略称マークを参照することにより、累進屈折力レンズの近用部または遠用部の度数の測定領域(測定位置)を一目で認識することができ、累進屈折力レンズを正確にアライメント(位置決め)して、累進面の度数を測定することができる。
【0041】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、実施形態は、異なる3種類の累進帯長(12,14,16mm)に対応した近用部測定マーク14を設置した場合で説明したが、3種類を超える累進帯長に対応する近用部測定マークを設置した場合であっても良い。例えば、3種類の累進帯長に10mm,18mmを加えた5種類の場合には、主子午線M1上の鉛直方向に向かい合う累進帯長10mmと18mmの近用部の測定位置を示す2つの半円形状の半円弧と、累進帯長10,12,14,16,18mmの測定領域の略中心位置を示す引き出し線と、引き出し線の先端近傍に近用部の度数を示す固有マークおよびその製品略称マークを設置すれば良い。
【0042】
また、累進屈折力レンズ1の印刷マークレイアウトは、遠用部測定マーク13に対して、異なる3種類の累進帯長に対応した近用部測定マーク14を設置した場合で説明したが、図10の累進屈折力レンズの別の印刷マークレイアウトの平面図に示すように、累進屈折力レンズ10の外面に、近用部測定マーク101に対して、例えば異なる3種類の累進帯長に対応した遠用部測定マーク102を設置することができる。この印刷マークレイアウトは、例えば、累進帯がレンズ上方まで広がっている中近用累進屈折力レンズ等に適用することができる。なお、印刷方法等は前述の実施形態と同様に行うことができる。
【0043】
また、近用部測定マーク14は、引き出し線14A1,14B1,14C1の延伸方向先端近傍に、V、W、Xの文字で示す累進帯長を表す固有マーク群141と、引き出し線14A2,14B2,14C2の延伸方向先端近傍に、I、II、IIIの文字で示す累進帯長に対応した製品略称を表す製品略称マーク群142が描かれた場合で説明したが、少なくともどちらか一方の引き出し線とマークが描かれている場合であっても良い。前記の遠用部測定マーク102の場合についても同様である。
【0044】
また、本実施形態の累進屈折力レンズ1は、外面累進屈折力レンズの場合で説明したが、凹面からなる内面(眼球側に位置する面)に、遠用部、近用部、累進帯を構成する累進面と、度数が付加された度数面が形成された、いわゆる内面累進屈折力レンズであっても良い。内面累進屈折力レンズの場合の近用部の度数の測定は、レンズメータ2の受け台21上に、累進面が形成された凹面を受け台21側にして行う。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の累進屈折力レンズの印刷マークレイアウトの一実施形態を示す平面図。
【図2】近用測定マーク部を拡大して示す印刷マークレイアウトの部分平面図。
【図3】レンズメータを示す正面図。
【図4】レンズメータにより、累進屈折力レンズの度数を測定する態様を示す図。
【図5】印刷装置を示す正面図。
【図6】印刷装置のプリセット部を示す平面図。
【図7】印刷装置の移動部を示す平面図。
【図8】印刷装置の位置決め部を示す模式図。
【図9】レンズの位置決め状態を示す説明図。
【図10】累進屈折力レンズの別の印刷マークレイアウトを示す平面図。
【符号の説明】
【0046】
1,10…累進屈折力レンズ、2…レンズメータ、3…印刷装置、11…フィッティングポイント、12…水平基準線マーク、13,102…遠用部測定マーク、14,101…近用部測定マーク、14A1,14B1,14C1,14A2,14B2,14C2…引き出し線、14AS,14CS…半円弧、15…製品名表示マーク、16…左右識別マーク、17…隠しマーク、141…固有マーク群、142…製品略称マーク群、M1,M2,M3,M10…主子午線、α…偏位量。




 

 


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