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発明の名称 端末装置、端末装置の制御方法、端末装置の制御プログラム、端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−24832(P2007−24832A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−211378(P2005−211378)
出願日 平成17年7月21日(2005.7.21)
代理人 【識別番号】100096806
【弁理士】
【氏名又は名称】岡▲崎▼ 信太郎
発明者 倉田 智之
要約 課題
精度よく現在時刻における位置を推定することができる端末装置等を提供すること。

解決手段
測位衛星12a等からの信号である衛星信号S1等に基づく測位を行う端末装置20であって、衛星信号S1等を受信する衛星信号受信手段32と、衛星信号S1等に基づいて、端末装置20の位置を示す測位位置情報を生成する測位位置情報生成手段と、回転速度センサ、加速度センサ及び磁気センサで構成される移動履歴計測手段36を制御して、予め規定した規定時間間隔で端末装置20の移動方向及び移動距離で構成される移動ベクトルを示す移動ベクトル情報を生成する移動ベクトル情報生成手段と、測位位置情報と、移動ベクトル情報に基づいて、端末装置20の現在時刻における推定位置を示す推定位置情報を生成する推定位置情報生成手段と、推定位置情報を出力する推定位置情報出力手段と、を有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行う端末装置であって、
前記衛星信号を受信する衛星信号受信手段と、
前記衛星信号に基づいて、前記端末装置の位置を示す測位位置情報を生成する測位位置情報生成手段と、
回転速度センサ、加速度センサ及び磁気センサで構成される移動履歴計測手段を制御して、予め規定した規定時間間隔で前記端末装置の移動方向及び移動距離で構成される移動ベクトルを示す移動ベクトル情報を生成する移動ベクトル情報生成手段と、
前記測位位置情報と、前記移動ベクトル情報に基づいて、前記端末装置の現在時刻における推定位置を示す推定位置情報を生成する推定位置情報生成手段と、
前記推定位置情報を出力する推定位置情報出力手段と、
を有することを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記規定時間間隔は、前記測位位置情報生成手段が前記測位位置情報を生成する時間間隔よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記推定位置情報生成手段は、前記測位位置情報に示される前記端末装置の位置を基点として、各前記移動ベクトルを加算することによって前記推定位置情報を生成する構成となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の端末装置。
【請求項4】
測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行う端末装置が、前記衛星信号を受信する衛星信号受信ステップと、
前記端末装置が、前記衛星信号に基づいて、前記端末装置の位置を示す測位位置情報を生成する測位位置情報生成ステップと、
前記端末装置が、回転速度センサ、加速度センサ及び磁気センサで構成される移動履歴計測手段を制御して、予め規定した規定時間間隔で前記端末装置の移動方向及び移動距離で構成される移動ベクトルを示す移動ベクトル情報を生成する移動ベクトル情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記測位位置情報と、前記移動ベクトル情報に基づいて、前記端末装置の現在時刻における推定位置を示す推定位置情報を生成する推定位置情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記推定位置情報を出力する推定位置情報出力ステップと、
を有することを特徴とする端末装置の制御方法。
【請求項5】
コンピュータに、
測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行う端末装置が、前記衛星信号を受信する衛星信号受信ステップと、
前記端末装置が、前記衛星信号に基づいて、前記端末装置の位置を示す測位位置情報を生成する測位位置情報生成ステップと、
前記端末装置が、回転速度センサ、加速度センサ及び磁気センサで構成される移動履歴計測手段を制御して、予め規定した規定時間間隔で前記端末装置の移動方向及び移動距離で構成される移動ベクトルを示す移動ベクトル情報を生成する移動ベクトル情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記測位位置情報と、前記移動ベクトル情報に基づいて、前記端末装置の現在時刻における推定位置を示す推定位置情報を生成する推定位置情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記推定位置情報を出力する推定位置情報出力ステップと、
を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラム。
【請求項6】
コンピュータに、
測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行う端末装置が、前記衛星信号を受信する衛星信号受信ステップと、
前記端末装置が、前記衛星信号に基づいて、前記端末装置の位置を示す測位位置情報を生成する測位位置情報生成ステップと、
前記端末装置が、回転速度センサ、加速度センサ及び磁気センサで構成される移動履歴計測手段を制御して、予め規定した規定時間間隔で前記端末装置の移動方向及び移動距離で構成される移動ベクトルを示す移動ベクトル情報を生成する移動ベクトル情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記測位位置情報と、前記移動ベクトル情報に基づいて、前記端末装置の現在時刻における推定位置を示す推定位置情報を生成する推定位置情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記推定位置情報を出力する推定位置情報出力ステップと、
を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、測位衛星からの信号を使用する端末装置、端末装置の制御方法、端末装置の制御プログラム、端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、衛星航法システムである例えば、GPS(Global Positioning System)を利用してGPS受信機の現在位置を測位する測位システムが実用化されている(例えば、特許文献1)。
GPS受信機は、例えば、複数のGPS衛星から信号(以後、衛星信号と呼ぶ)を受信し、受信した信号の位相によって、各GPS衛星とGPS受信機との間の距離(以後、擬似距離と呼ぶ)を求める。そして、各GPS衛星から受信した衛星信号に乗せられている各GPS衛星の衛星軌道情報と、上述の擬似距離を使用して、現在位置の測位計算を行うようになっている。
ところが、GPS受信機が測位計算を行ってから、計算結果を出力する間には、タイムラグ(時間差)が存在する。このため、測位計算の結果をそのまま出力すると、現在時刻における位置を正確に示すことができない。また、測位計算は、例えば、1秒(s)間ごとという一定時間間隔で行われるから、測位計算の結果をそのまま出力すると、測位計算の間における位置を正確に示すことができない。
これに対して、従来図6に示すような方法で対処されている。
【0003】
図6は、従来の位置出力の方法を示す図である。
図6に示すように、従来、例えば、測位位置Pg(n)の算出時に、衛星信号に基づいて速度ベクトルV(単位ベクトル)を算出し、この速度ベクトルVと測位計算の終了からの経過時間dt1等に基づいて、出力位置P(n)等を推定していた。
【特許文献1】特開平11―125666号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の従来例においては、衛星信号の受信状態によっては、速度ベクトルVの精度が悪く、出力位置P(n)の精度が劣化する場合があるという問題がある。
さらに、上述の従来例は、GPS受信機の移動状態が、一定時間、速度ベクトルVに示される通りであることを仮定しているが、GPS受信機が速度ベクトルVに示される移動状態を維持するとは限らない。特に、一度生成した速度ベクトルVは、経過時間dtが長くなるにつれて、GPS受信機の移動状態を正確に示すものではなくなる可能性が大きいから、出力位置P(n+1)等の精度が劣化する場合があるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、精度よく現在時刻における位置を推定することができる端末装置、端末装置の制御方法、端末装置の制御プログラム、端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的は、第1の発明によれば、測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行う端末装置であって、前記衛星信号を受信する衛星信号受信手段と、前記衛星信号に基づいて、前記端末装置の位置を示す測位位置情報を生成する測位位置情報生成手段と、回転速度センサ、加速度センサ及び磁気センサで構成される移動履歴計測手段を制御して、予め規定した規定時間間隔で前記端末装置の移動方向及び移動距離で構成される移動ベクトルを示す移動ベクトル情報を生成する移動ベクトル情報生成手段と、前記測位位置情報と、前記移動ベクトル情報に基づいて、前記端末装置の現在時刻における推定位置を示す推定位置情報を生成する推定位置情報生成手段と、前記推定位置情報を出力する推定位置情報出力手段と、を有することを特徴とする端末装置により達成される。
【0007】
第1の発明の構成によれば、前記端末装置は、前記移動ベクトル情報生成手段を有するから、前記衛星信号を使用することなく、前記移動ベクトル情報を生成することができる。このため、前記移動ベクトル情報の精度は、前記衛星信号の受信状態に影響を受けない。
また、前記端末装置は、前記推定位置情報生成手段を有するから、前記測位位置情報と、前記移動ベクトル情報に基づいて、前記端末装置の現在時刻における推定位置を示す推定位置情報を生成することができる。すなわち、前記端末装置が一定の時刻における移動状態を維持していることを仮定するのではなくて、確実な情報である前記移動ベクトル情報に基づいて、前記推定位置情報を生成することができる。
これにより、第1の発明の構成によれば、精度よく現在時刻における位置を推定することができる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記規定時間間隔は、前記測位位置情報生成手段が前記測位位置情報を生成する時間間隔よりも短いことを特徴とする端末装置である。
第2の発明の構成によれば、前記規定時間間隔は、前記測位位置情報生成手段が前記測位位置情報を生成する時間間隔よりも短いから、前記測位位置情報生成手段が新たな前記測位位置情報を生成するまでの間において、精度よく現在時刻における位置を推定することができる。
【0009】
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明のいずれかの構成において、前記推定位置情報生成手段は、前記測位位置情報に示される前記端末装置の位置を基点として、各前記移動ベクトルを加算することによって前記推定位置情報を生成する構成となっていることを特徴とする端末装置である。
【0010】
第3の発明の構成によれば、前記推定位置情報生成手段は、前記測位位置情報に示される前記端末装置の位置を基点として、各前記移動ベクトルを加算することによって前記推定位置情報を生成する構成となっているから、前記端末装置の移動状態を確実に反映した前記推定位置情報を生成することができる。
【0011】
前記目的は、第4の発明によれば、測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行う端末装置が、前記衛星信号を受信する衛星信号受信ステップと、前記端末装置が、前記衛星信号に基づいて、前記端末装置の位置を示す測位位置情報を生成する測位位置情報生成ステップと、前記端末装置が、回転速度センサ、加速度センサ及び磁気センサで構成される移動履歴計測手段を制御して、予め規定した規定時間間隔で前記端末装置の移動方向及び移動距離で構成される移動ベクトルを示す移動ベクトル情報を生成する移動ベクトル情報生成ステップと、前記端末装置が、前記測位位置情報と、前記移動ベクトル情報に基づいて、前記端末装置の現在時刻における推定位置を示す推定位置情報を生成する推定位置情報生成ステップと、前記端末装置が、前記推定位置情報を出力する推定位置情報出力ステップと、を有することを特徴とする端末装置の制御方法によって達成される。
【0012】
前記目的は、第5の発明によれば、コンピュータに、測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行う端末装置が、前記衛星信号を受信する衛星信号受信ステップと、前記端末装置が、前記衛星信号に基づいて、前記端末装置の位置を示す測位位置情報を生成する測位位置情報生成ステップと、前記端末装置が、回転速度センサ、加速度センサ及び磁気センサで構成される移動履歴計測手段を制御して、予め規定した規定時間間隔で前記端末装置の移動方向及び移動距離で構成される移動ベクトルを示す移動ベクトル情報を生成する移動ベクトル情報生成ステップと、前記端末装置が、前記測位位置情報と、前記移動ベクトル情報に基づいて、前記端末装置の現在時刻における推定位置を示す推定位置情報を生成する推定位置情報生成ステップと、前記端末装置が、前記推定位置情報を出力する推定位置情報出力ステップと、を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラムによって達成される。
【0013】
前記目的は、第6の発明によれば、コンピュータに、測位衛星からの信号である衛星信号に基づく測位を行う端末装置が、前記衛星信号を受信する衛星信号受信ステップと、前記端末装置が、前記衛星信号に基づいて、前記端末装置の位置を示す測位位置情報を生成する測位位置情報生成ステップと、前記端末装置が、回転速度センサ、加速度センサ及び磁気センサで構成される移動履歴計測手段を制御して、予め規定した規定時間間隔で前記端末装置の移動方向及び移動距離で構成される移動ベクトルを示す移動ベクトル情報を生成する移動ベクトル情報生成ステップと、前記端末装置が、前記測位位置情報と、前記移動ベクトル情報に基づいて、前記端末装置の現在時刻における推定位置を示す推定位置情報を生成する推定位置情報生成ステップと、前記端末装置が、前記推定位置情報を出力する推定位置情報出力ステップと、を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る端末20等を示す概略図である。端末20は、端末装置の一例である。
端末20は、GPS装置32によって、GPS衛星12a,12b,12c及び12dからの信号である信号S1,S2,S3及びS4を受信し、これらの信号S1等に基づく測位を行うことができる。上述のGPS衛星12a等は測位衛星の一例であり、信号S1等は、衛星信号の一例である。そして、GPS装置32は、衛星信号受信手段の一例である。
【0016】
端末20は例えば、携帯電話機であるが、PHS(Personal Handy−phone System)、PDA(Personal Digital Assistance等であってもよく、また、これらに限らない。
なお、本実施の形態とは異なり、GPS衛星12a等は4個に限らず例えば、3個でもよいし、5個以上でもよい。
【0017】
(端末20の主なハードウエア構成について)
図2は端末20の主なハードウエア構成を示す概略図である。
図2に示すように、端末20は、コンピュータを有しており、コンピュータは、バス22を有する。
このバス22には、CPU(Central Processing Unit)24、記憶装置26等が接続されている。記憶装置26は例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
【0018】
また、このバス22には、各種情報等を入力するための入力装置28、外部と通信するための通信装置30、GPS装置32、各種情報を表示するための表示装置34が接続されている。
また、このバスには、モーションセンサ36が接続されている。モーションセンサ36は、回転速度センサである複数のセラミック・ジャイロ、重力を検出する複数の加速度センサ、及び、方位の絶対値を計測する複数の磁気センサを組み合わせて構成されている。モーションセンサ36は、移動履歴計測手段の一例である。
モーションセンサ36においては、上下、左右、前後の3次元方向のそれぞれにひとつづつセラミック・ジャイロが配置されている。そして、各セラミック・ジャイロに対して、上下方向に磁気センサ、前後左右方向に加速度センサが配置されている。
このモーションセンサ36によって、端末20の移動方向及び移動距離を計測することができるようになっている。
【0019】
(端末20の主なソフトウエア構成について)
図3は、端末20の主なソフトウエア構成を示す概略図である。
図3に示すように、端末20は、各部を制御する制御部100、図2の通信装置30に対応する通信部102、GPS装置32に対応するGPS部104、表示装置34に対応する表示部106、モーションセンサ36に対応するモーションセンサ部108等を有する。
端末20は、また、各種プログラムを格納する第1記憶部110、各種情報を格納する第2記憶部150を有する。
【0020】
図3に示すように、端末20は、第2記憶部150に、衛星軌道情報152を格納している。衛星軌道情報152は、すべてのGPS衛星12a等(図1参照)の概略の衛星軌道を示すアルマナック152a及び、各GPS衛星12a等の精密な衛星軌道を示すエフェメリス152bを含む。端末20は、衛星軌道情報152を、測位のために使用する。
【0021】
図3に示すように、端末20は、第1記憶部110に、測位プログラム112を格納している。測位プログラム112は、制御部100がGPS部104によって信号S1等を取得し、その信号S1等に基づいて、端末20の位置を示す測位位置情報154を生成するためのプログラムである。この測位位置情報154は、測位位置情報の一例である。そして、測位プログラム112と制御部100とGPS部104は、測位位置情報生成手段の一例である。
【0022】
具体的には、制御部100はアルマナック152aを参照して、測位開始時において観測可能なGPS衛星12a等を特定する。そして、制御部100は、GPS部104によって、例えば、3個以上のGPS衛星12a等から信号S1等を受信し、信号S1等が各GPS衛星12a等から発信された時刻と端末20に到達した時刻との差である遅延時間によって、各GPS衛星12a等と端末20との間の距離である擬似距離を求める。そして、エフェメリス152bと、上述の擬似距離を使用して、現在位置の測位演算を行うようになっている。
制御部100は、例えば、1秒(s)間隔で、測位位置情報154を生成する。
制御部100は、生成した測位位置情報154を第2記憶部150に格納する。
図3に示すように、測位位置情報154は、端末20の3次元座標における位置を示す情報である。
ここで、制御部100が測位位置情報154をそのまま表示装置34に表示すると、測位時と表示時の間の時間差(タイムラグ)によって、表示する時の時刻(以後、現在時刻と呼ぶ)における端末20の位置と測位位置情報154に示される位置が乖離する場合がある。このため、端末20は、測位位置情報154をそのまま表示装置34には表示せず、現在時刻における端末20の真の位置とより近い位置を表示するために、以下の構成を有する。
【0023】
まず、図3に示すように、端末20は、第1記憶部110に、ベクトル情報生成プログラム114を格納している。ベクトル情報生成プログラム114は、制御部100が、モーションセンサ36(図2参照)を制御して、例えば、0.2秒(s)間隔で、端末20の移動方向及び移動距離で構成されるベクトルa1等を示すベクトル情報156a等を順次生成するためのプログラムである。上述の、0.2秒(s)は、予め規定した規定時間間隔の一例である。ベクトルa1等は移動ベクトルの一例であり、ベクトル情報156a等は移動ベクトル情報の一例である。そして、ベクトル情報生成プログラム114と制御部100は、移動ベクトル情報生成手段の一例である。
制御部100は、生成したベクトル情報156a等を第2記憶部150に格納する。
【0024】
図4は、ベクトル情報156a等の一例を示す図である。
図4(a)に示すように、測位位置情報154が生成された測位時刻をtとすると、ベクトル情報156aが時刻tから0.2秒(s)後に生成され、以後、順次、ベクトル情報156b等が0.2秒(s)間隔で生成される。
【0025】
図3に示すように、端末20は、第1記憶部110に、推定位置情報生成プログラム116を格納している。推定位置情報生成プログラム116は、制御部100が、上述の測位位置情報154とベクトル情報156a等に基づいて、端末20の現在時刻における推定位置を示す推定位置情報158を生成するためのプログラムである。推定位置情報158は推定位置情報の一例である。そして、推定位置情報生成プログラム116と制御部100は、推定位置情報生成手段の一例である。
【0026】
具体的には、制御部100は、測位位置情報154に示される位置Pを基点として、現在時刻までに生成しているベクトル情報156a等に示されるベクトルa1等を加算することによって推定位置Qを算出し、この推定位置Qを示す推定位置情報158を生成する。
例えば、現在時刻が、測位時刻tから0.4秒(s)後だとすれば、ベクトル情報156a及び156bが生成されている。
図4(b)に示すように、制御部100は、測位位置情報154に示される位置Pを基点として、ベクトル情報156a及び156bに示されるベクトルa1及びa2を加算することによって推定位置Qを算出する。
制御部100は、生成した推定位置情報158を、第2記憶部150に格納する。
【0027】
図3に示すように、端末20は、第1記憶部110に、推定位置情報出力プログラム118を格納している。推定位置情報出力プログラム118は、制御部100が、推定位置情報158を表示部34(図2参照)に表示するためのプログラムである。すなわち、推定位置情報出力プログラム118と制御部100は、推定位置情報出力手段の一例である。
【0028】
端末20は、上述のように構成されている。
上述のように、端末20は、GPS衛星12a等からの信号S1等を使用することなく、ベクトル情報156a等を生成することができる。このため、ベクトル情報156a等の精度は、信号S1等の受信状態の影響を受けない。
また、端末20は、測位位置情報154と、ベクトル情報156a等に基づいて、端末20の現在時刻における推定位置を示す推定位置情報158を生成することができる。これは、端末20は、図4(b)に示すように、実測して取得した確実な情報であるベクトルa1等に基づいて、推定位置Qを算出することができることを意味する。
すなわち、端末20は、図4(c)に示す従来例のように、GPS受信機の移動状態が、GPS信号に基づいて過去に生成した速度ベクトルV(単位ベクトル)に示される通りであることを仮定して、経過時間dtに基づいて推定位置Qrを推定するのではなくて、測位位置情報154に示される端末20の位置Pを基点として、各ベクトルa1等を加算することによって推定位置情報158を生成する構成となっているから、端末20の移動状態を確実に反映した推定位置情報158を生成することができるのである。
これにより、端末20の構成によれば、精度よく現在時刻における位置を推定することができる。
【0029】
また、上述のように、端末20が、ベクトル情報156a等を生成する時間間隔は、測位位置情報154を生成する時間間隔よりも短いから、端末20が新たな測位位置情報154を生成するまでの間において、精度よく現在時刻における位置を推定することができる。
【0030】
以上が本実施の形態に係る端末20の構成であるが、以下、その動作例を主に図5を使用して説明する。
図5は本実施の形態に係る端末20の動作例を示す概略フローチャートである。
【0031】
まず、端末20は、GPS衛星12a等から信号S1等を受信する(図5のステップST1)。このステップST1は、衛星信号受信ステップの一例である。
続いて、端末20は、測位位置情報154(図3参照)を生成する(ステップST2)。このステップST2は、測位位置情報生成ステップの一例である。
【0032】
続いて、端末20は、ベクトル情報156a等(図3参照)を生成する(ステップST
3)。このステップST3は、移動ベクトル情報生成ステップの一例である。
続いて、端末20は、推定位置情報158(図3参照)を生成する(ステップST4)。このステップST4は、推定位置情報生成ステップの一例である。
【0033】
続いて、端末20は、推定位置情報158を出力する(ステップST5)。このステップST5は、推定位置情報出力ステップの一例である。
上述のステップST1乃至ステップST5によって、端末20は、精度よく現在時刻における位置を推定し、出力することができる。
【0034】
(プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等について)
コンピュータに上述の動作例の衛星信号受信ステップと、測位位置情報生成ステップと、移動ベクトル情報生成ステップと、推定位置情報生成ステップと、推定位置情報出力ステップ等を実行させるための端末装置の制御プログラムとすることができる。
また、このような端末装置の制御プログラム等を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等とすることもできる。
【0035】
これら端末装置の制御プログラム等をコンピュータにインストールし、コンピュータによって実行可能な状態とするために用いられるプログラム格納媒体は、例えばフロッピー(登録商標)のようなフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc−Recordable)、CD−RW(Compact Disc−Rewritable)、DVD(Digital Versatile Disc)などのパッケージメディアのみならず、プログラムが一時的若しくは永続的に格納される半導体メモリ、磁気ディスクあるいは光磁気ディスクなどで実現することができる。
【0036】
本発明は、上述の各実施の形態に限定されない。さらに、上述の各実施の形態は、相互に組み合わせて構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の形態に係る端末等を示す概略図である。
【図2】端末の主なハードウエア構成を示す概略図である。
【図3】端末の主なソフトウエア構成を示す概略図である。
【図4】ベクトル情報等の一例を示す図である。
【図5】端末の動作例を示す概略フローチャートである。
【図6】従来の位置出力の方法を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
12a,12b,12c,12d・・・GPS衛星、20・・・端末、112・・測位プログラム、114・・・ベクトル情報生成プログラム、116・・・推定位置情報生成プログラム、118・・・推定位置情報出力プログラム




 

 


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