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発明の名称 画像表示装置及び画像表示装置の制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−17649(P2007−17649A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−198389(P2005−198389)
出願日 平成17年7月7日(2005.7.7)
代理人 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉
発明者 山▲崎▼ 哲朗 / 米窪 政敏 / 武田 高司
要約 課題
簡易かつ光利用効率の低下を低減可能な構成によりスクリーンの異常を検知でき、大きい強度のビーム光が外部へ出射される事態を防止することが可能な画像表示装置等を提供すること。

解決手段
画像信号に応じて変調されたビーム光により画像を表示する画像表示装置であって、ビーム光を供給する光源部121Rと、光源部121Rからのビーム光を走査させる走査部200と、走査部200からのビーム光を透過させるスクリーン110と、スクリーン110から走査部200を介して入射する光を検出する光検出部130と、光検出部130からの出力に応じて、画像表示装置からのビーム光の出射を停止させるビーム光出射停止部であるスイッチ部502と、を有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
画像信号に応じて変調されたビーム光により画像を表示する画像表示装置であって、
前記ビーム光を供給する光源部と、
前記光源部からの前記ビーム光を走査させる走査部と、
前記走査部からの前記ビーム光を透過させるスクリーンと、
前記スクリーンから前記走査部を介して入射する光を検出する光検出部と、
前記光検出部からの出力に応じて、前記画像表示装置からの前記ビーム光の出射を停止させるビーム光出射停止部と、を有することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記ビーム光出射停止部は、前記光源部による前記ビーム光の供給を停止させることで、前記画像表示装置からの前記ビーム光の出射を停止させることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記ビーム光出射停止部は、前記光源部から供給される前記ビーム光を遮蔽することで、前記画像表示装置からの前記ビーム光の出射を停止させることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記光検出部は、前記スクリーンを透過する外光を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記スクリーンへ検出光を供給する検出用光源部を有し、
前記光検出部は、前記スクリーンで反射した前記検出光を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記検出用光源部は、前記光検出部の近傍に設けられることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記検出用光源部は、可視領域以外の波長領域を有する前記検出光を供給することを特徴とする請求項5又は6に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記光検出部は、前記スクリーンで反射した前記ビーム光を検出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記光源部と前記走査部との間の前記ビーム光の光路中に設けられたダイクロイックミラー部を有し、
前記ダイクロイックミラー部は、前記光源部からの前記ビーム光を透過させ、前記スクリーンからの光を前記光検出部の方向へ反射させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記光検出部は、前記光源部の近傍に設けられることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項11】
前記光検出部の入射側に設けられた絞り部を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項12】
前記光検出部で検出された光の強度の変化に基づいて、前記スクリーンにおける異常の発生を検知する異常検知部を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項13】
画像信号に応じて変調されたビーム光を供給する光源部と、
前記光源部からの前記ビーム光を走査させる走査部と、
前記走査部からの前記ビーム光を透過させるスクリーンと、
前記スクリーンから前記走査部を介して入射する光を検出する光検出部と、
前記光検出部からの出力に応じて、画像表示装置からの前記ビーム光の出射を停止させるビーム光出射停止部と、を有する画像表示装置の制御方法であって、
前記画像表示装置の起動時であって前記画像表示装置からのビーム光の出射の前に、前記スクリーンにおける異常の発生を検知する起動時異常検知工程を含むことを特徴とする画像表示装置の制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置及び画像表示装置の制御方法、特に、レーザ光を走査させることにより画像を表示する画像表示装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像を表示する画像表示装置として、レーザ光を用いるレーザプロジェクタが提案されている。ビーム光であるレーザ光は、単色性及び指向性が高いことを特徴とする。このため、レーザプロジェクタは、色再現性の良い画像を得られるという利点を有する。レーザ光を走査させることにより画像を表示するためには、高出力なレーザ光源が用いられる。レーザプロジェクタでは、レーザ光源を高速に走査させ、かつスクリーンで拡散させることにより、表示を行う。レーザ光源を筐体内に密閉することで、強度が分散されたレーザ光のみを筐体外に供給することができる。従って、明るい画像を表示しながらも、危険とされる所定の強度より大きい強度のレーザ光が筐体外へ出射されることを防ぐことができる。例えば、スクリーンの一部が破損した場合、スクリーンでの拡散が不十分なレーザ光が筐体外へ出射されてしまう場合がある。このため、スクリーンの破損を検知した場合にレーザ光の発振を停止させることで、大きい強度のレーザ光が筐体外へ出射される事態を防止する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2及び3)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−281532号公報
【特許文献2】特開2002−372752号公報
【特許文献3】特開2004−341210号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スクリーンの破損を検知する手段として、特許文献1及び2の技術のようにスクリーンの全体に配置されたセンサを用いる構成や、特許文献3の技術のようにスクリーンの状態を監視する撮像素子等を用いる構成が考えられている。スクリーンの全体に配置されたセンサを用いる構成は、スクリーンの全体について微小な破損を確実に検出可能であるという利点がある。その一方、スクリーン全体について破損を検知するために多くのセンサが必要であることからコストが増大する上、画像形成に用いられない光を増加させ、光利用効率が低下してしまう。撮像素子等によりスクリーンを監視する構成は、センサを1つにできる利点がある。その一方、微小な破損まで確実に検出するためには高解像度のセンサが必要となることから、コストが増大してしまう。以上のように、従来の技術では、簡易かつ光利用効率の低下を低減可能な構成によりスクリーンの異常を検知することが困難であるという問題を生じる。本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、簡易かつ光利用効率の低下を低減可能な構成によりスクリーンの異常を検知でき、大きい強度のビーム光が外部へ出射される事態を防止することが可能な画像表示装置、及びその画像表示装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、画像信号に応じて変調されたビーム光により画像を表示する画像表示装置であって、ビーム光を供給する光源部と、光源部からのビーム光を走査させる走査部と、走査部からのビーム光を透過させるスクリーンと、スクリーンから走査部を介して入射する光を検出する光検出部と、光検出部からの出力に応じて、画像表示装置からのビーム光の出射を停止させるビーム光出射停止部と、を有することを特徴とする画像表示装置を提供することができる。
【0006】
スクリーンの全面へビーム光を走査させるように走査部を駆動させることから、走査部を経た光を光検出部で検出する構成とすることで、スクリーンの各画素領域から走査部へ進行する光を検出することができる。走査部の変位を用いることにより、単独の光検出部を用いてスクリーンの全体の状態を監視することが可能である。スクリーンに破損、焼損、穴空き等の異常が生じた場合、その異常が生じた部分から光検出部へ入射する光によって、スクリーンに異常が生じたことが検知される。スクリーンに異常が生じたことが検知されたとき、ビーム光出射停止部は、画像表示装置からのビーム光の出射を直ちに停止させる。このように、光検出部からの出力に応じて画像表示装置からのビーム光の出射を停止させることにより、大きい強度のビーム光が筐体外へ出射する事態を防止することができる。光検出部自体が画素等の二次元情報を認識可能である必要は無いことから、高解像度な光検出部が不要となる。光検出部は、少なくとも光の強度を検出可能であれば良く、簡易な構成とすることができる。また、スクリーンへ入射するビーム光を遮る位置以外の位置に光検出部を設けることが可能であることから、光利用効率を低下させること無くスクリーンの状態を検知することが可能である。これにより、スクリーンの異常を簡易かつ光利用効率の低下を低減可能な構成により検知でき、大きい強度のビーム光が外部へ出射される事態を防止することが可能な画像表示装置を得られる。
【0007】
また、本発明の好ましい態様によれば、ビーム光出射停止部は、光源部によるビーム光の供給を停止させることで、画像表示装置からのビーム光の出射を停止させることが望ましい。これにより、大きい強度のビーム光が外部へ出射される事態を防止することができる。
【0008】
また、本発明の好ましい態様によれば、ビーム光出射停止部は、光源部から供給されるビーム光を遮蔽することで、画像表示装置からのビーム光の出射を停止させることが望ましい。これにより、大きい強度のビーム光が外部へ出射される事態を防止することができる。
【0009】
また、本発明の好ましい態様としては、光検出部は、スクリーンを透過する外光を検出することが望ましい。これにより、スクリーンの状態を監視するための他の光を供給する構成を不要とし、簡易な構成とすることができる。
【0010】
また、本発明の好ましい態様としては、スクリーンへ検出光を供給する検出用光源部を有し、光検出部は、スクリーンで反射した検出光を検出することが望ましい。これにより、例えば外光が少ない状況下でもスクリーンの状態を監視することができる。
【0011】
また、本発明の好ましい態様としては、検出用光源部は、光検出部の近傍に設けられることが望ましい。スクリーンからの検出光は、検出用光源部からスクリーンへ進行する検出光と略同じ光路を進行し、検出用光源部の方向へ戻る。スクリーンから検出用光源部の方向へ進行する光は、スクリーンにて拡散作用を受ける分、検出用光源部から出射するときよりも広がりを有している。このため、光検出部の近傍に検出用光源部を設けることにより、スクリーンからの検出光を光検出部へ入射させることができる。
【0012】
また、本発明の好ましい態様としては、検出用光源部は、可視領域以外の波長領域を有する検出光を供給することが望ましい。可視領域以外の波長領域を有する不可視光を検出光として用いることにより、画像を表示するためのビーム光とともに検出光が観察者の方向へ進行したとしても、画像のコントラストへの影響を少なくすることができる。これにより、画像のコントラストの低下を低減することができる。
【0013】
また、本発明の好ましい態様としては、光検出部は、スクリーンで反射したビーム光を検出することが望ましい。これにより、例えば外光が少ない状況下でもスクリーンの状態を監視することができる。また、スクリーンの状態を監視するための光を供給する構成や、光検出部へ入射させる光をビーム光の光路から分岐させるためのダイクロイックミラー部を不要とし、簡易な構成とすることができる。
【0014】
また、本発明の好ましい態様としては、光源部と走査部との間のビーム光の光路中に設けられたダイクロイックミラー部を有し、ダイクロイックミラー部は、光源部からのビーム光を透過させ、スクリーンからの光を光検出部の方向へ反射させることが望ましい。スクリーンから走査部を経た光は、光源部からのビーム光と略同じ光路を進行する。ダイクロイックミラー部を設けることにより、光検出部へ入射させる光をビーム光の光路から分岐させることができる。
【0015】
また、本発明の好ましい態様としては、光検出部は、光源部の近傍に設けられることが望ましい。スクリーンから走査部を経た光は、光源部からのビーム光と略同じ光路を進行し、光源部へ戻る。スクリーンから光源部の方向へ進行する光は、拡散されている分、光源部から出射するビーム光よりも広がりを有している。このため、光源部の近傍に光検出部を設けることにより、スクリーンからの光を光検出部へ入射させることができる。
【0016】
また、本発明の好ましい態様としては、光検出部の入射側に設けられた絞り部を有することが望ましい。スクリーンからの光が光検出部の方向へ進行する場合、スクリーンのうちビーム光のスポットより大きい範囲からの光が同時に光検出部の方向へ進行する。光検出部の入射側に絞り部を設けることにより、スクリーンのより狭い範囲からの光を検出可能とし、解像度を高めることができる。これにより、スクリーンの異常を正確に検知することができる。
【0017】
また、本発明の好ましい態様としては、光検出部で検出された光の強度の変化に基づいて、スクリーンにおける異常の発生を検知する異常検知部を有することが望ましい。スクリーンは、略一様に設けられた拡散層等により、観察者側へビーム光を拡散させる。スクリーンに何ら異常が無くスクリーンで略一様に光が拡散可能である場合、光検出部で検出される光の強度は常に緩やかな変化を示す。これに対して、スクリーンに異常が生じた場合、異常箇所にて光の強度は急峻な変化を示すことが考えられる。光の強度の急峻な変化が光検出部により検出されたとき、異常検知部は、スクリーンに異常があると判断する。このようにして、スクリーンに発生した異常を検知することができる。
【0018】
さらに、本発明によれば、画像信号に応じて変調されたビーム光を供給する光源部と、光源部からのビーム光を走査させる走査部と、走査部からのビーム光を透過させるスクリーンと、スクリーンから走査部を介して入射する光を検出する光検出部と、光検出部からの出力に応じて、画像表示装置からのビーム光の出射を停止させるビーム光出射停止部と、を有する画像表示装置の制御方法であって、画像表示装置の起動時であって画像表示装置からのビーム光の出射の前に、スクリーンにおける異常の発生を検知する起動時異常検知工程を含むことを特徴とする画像表示装置の制御方法を提供することができる。画像表示装置の起動時であって画像表示装置からのビーム光の出射の前にスクリーンに発生した異常を検知することにより、起動時に大きい強度のビーム光が外部へ出射される事態を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0020】
図1は、本発明の実施例1に係る画像表示装置100の概略構成を示す。画像表示装置100は、スクリーン110の一方の面にレーザ光を供給し、スクリーン110の他方の面から出射される光を観察することで画像を鑑賞する、いわゆるリアプロジェクタである。画像表示装置100は、画像信号に応じて変調されたビーム光であるレーザ光により画像を表示する。画像表示装置100に設けられたレーザ装置101は、レーザ光を供給する。レーザ装置101からのレーザ光は、照明光学系102を経た後走査部200へ入射する。
【0021】
図2は、レーザ装置101及びその周辺の概略構成を示す。レーザ装置101は、赤色光(以下、「R光」という。)を供給するR光用光源部121Rと、緑色光(以下、「G光」という。)を供給するG光用光源部121Gと、青色光(以下、「B光」という。)を供給するB光用光源部121Bと、を有する。R光用光源部121Rは、R光を供給する固体発光素子である半導体レーザである。B光用光源部121Bは、B光を供給する固体発光素子である半導体レーザである。
【0022】
G光用光源部121Gは、半導体レーザ122と、波長変換素子123とを有する。波長変換素子123としては、例えば、非線形光学結晶を備えるSHG(second harmonic generation)素子を用いることができる。G光用光源部121Gは、半導体レーザ122からのレーザ光を、波長変換素子123により2分の1の波長のレーザ光に変換して出射させる。G光用光源部121Gは、例えば、1100ナノメートルにピークを有する波長スペクトルの半導体レーザ122を用いることで、550ナノメートルにピークを有する波長スペクトルのG光を供給する。
【0023】
G光用光源部121Gは、波長変換素子123を用いることにより、容易に入手が可能な汎用の半導体レーザ122を用いることが可能となる。G光用光源部121Gは、G光を供給するものであれば良く、上述のものに限られない。G光用光源部121Gは、例えば、DPSS(Diode Pumped Solid State)レーザ発振器を用いることとしても良い。DPSSレーザ発振器は、レーザ光源からのレーザ光を用いて固体結晶を励起することにより、レーザ光を供給するものである。
【0024】
各色光用光源部121R、121G、121Bは、それぞれ画像信号に応じて変調されたレーザ光を供給する。画像信号に応じた変調は、振幅変調、パルス幅変調のいずれを用いても良い。レーザ装置101には、2つのダイクロイックミラー部124、125が設けられている。ダイクロイックミラー部124は、R光を透過し、G光を反射する。ダイクロイックミラー部125は、R光及びG光を透過し、B光を反射する。R光用光源部121RからのR光は、ダイクロイックミラー部124、125を透過した後、レーザ装置101から出射する。
【0025】
G光用光源部121GからのG光は、ダイクロイックミラー部124で反射することにより、光路が略90度折り曲げられる。ダイクロイックミラー部124で反射したG光は、ダイクロイックミラー部125を透過した後、レーザ装置101から出射する。B光用光源部121BからのB光は、ダイクロイックミラー部125で反射することにより、光路が略90度折り曲げられる。ダイクロイックミラー部125で反射したB光は、レーザ装置101から出射する。レーザ装置101は、このようにして、画像信号に応じて変調されたR光、G光、B光を供給する。
【0026】
レーザ装置101の出射側には、さらにダイクロイックミラー部131が配置されている。ダイクロイックミラー部131は、各色光用光源部121R、121G、121Bと走査部200(図1参照)との間の光路中に設けられている。また、レーザ装置101からのレーザ光の光軸に対して略直交する光軸上であって、ダイクロイックミラー部131に対向する位置に、光検出部130が設けられている。光検出部130は、スクリーン110から走査部200を介して入射する光を検出する。
【0027】
図3は、走査部200の概略構成を示す。走査部200は、反射ミラー202と、反射ミラー202の周囲に設けられた外枠部204とを有する、いわゆる二重ジンバル構造をなしている。外枠部204は、回転軸であるトーションばね206によって、不図示の固定部に連結されている。外枠部204は、トーションばね206の捩れと、元の状態への復元とを利用して、トーションばね206を中心として回動する。反射ミラー202は、トーションばね206に略直交する回転軸であるトーションばね207によって、外枠部204に連結されている。反射ミラー202は、レーザ装置101からのレーザ光を反射する。反射ミラー202は、高反射性の部材、例えばアルミニウムや銀等の金属薄膜を形成することにより構成できる。
【0028】
反射ミラー202は、外枠部204がトーションばね206を中心として回動することにより、スクリーン110においてレーザ光をY方向(図1参照)へ走査するように変位する。また、反射ミラー202は、トーションばね207の捩れと、元の状態への復元とを利用して、トーションばね207を中心として回動する。反射ミラー202は、トーションばね207を中心として回動することにより、反射ミラー202で反射したレーザ光をX方向へ走査するように変位する。このように、走査部200は、レーザ装置101からのレーザ光をX方向とY方向へ走査させる。
【0029】
図4は、走査部200を駆動するための構成を説明するものである。反射ミラー202がレーザ光を反射する側を表側とすると、第1の電極301、302は、外枠部204の裏側の空間であって、トーションばね206に関して略対称な位置にそれぞれが設けられている。第1の電極301、302に電圧を印加すると、第1の電極301、302と、外枠部204との間には、電位差に応じた所定の力、例えば静電力が発生する。外枠部204は、第1の電極301、302に交互に電圧を印加することにより、トーションばね206を中心として回動する。
【0030】
トーションばね207は、詳細には、第1のトーションばね307と第2のトーションばね308とで構成されている。第1のトーションばね307と第2のトーションばね308との間には、ミラー側電極305が設けられている。ミラー側電極305の裏側の空間には、第2の電極306が設けられている。第2の電極306に電圧を印加すると、第2の電極306とミラー側電極305との間には、電位差に応じた所定の力、例えば静電力が発生する。第2の電極306のいずれにも同位相の電圧を印加すると、反射ミラー202は、トーションばね207を中心として回動する。走査部200は、このようにして反射ミラー202を回動させることで、レーザ光を二次元方向へ走査させる。走査部200は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術により作成することができる。
【0031】
走査部200は、例えば画像の1フレーム期間において、垂直方向であるY方向へ1回レーザ光を走査させる間に、水平方向であるX方向について複数回レーザ光を往復させるように反射ミラー202を変位させる。このように、走査部200は、第1の方向であるX方向へレーザ光を走査する周波数が、第2の方向であるY方向へレーザ光を走査する周波数に比べて高くなるように駆動される。なお、X方向へのレーザ光の走査を高速に行うために、走査部200は、トーションばね207を中心として反射ミラー202を共振させる構成とすることが望ましい。反射ミラー202を共振させることにより、反射ミラー202の変位量を増大させることができる。反射ミラー202の変位量を増大させることにより、走査部200は、少ないエネルギーで効率良くレーザ光を走査することができる。なお、反射ミラー202は、共振を用いず駆動することとしても良い。
【0032】
なお、走査部200は、電位差に応じた静電力によって駆動する構成に限られない。例えば、圧電素子の伸縮力や電磁力を用いて駆動する構成であっても良い。走査部200は、X方向にレーザ光を走査する反射ミラーと、Y方向にレーザ光を走査する反射ミラーとを設ける構成としても良い。さらに、走査部200は、ジンバル構造をもった振動ミラーを用いる構成に限らず、複数のミラー片を有する回転体を回転させるポリゴンミラーを用いても良い。
【0033】
図1に戻って、走査部200からの光は、投写光学系103を経た後、反射部105に入射する。照明光学系102、投写光学系103は、レーザ装置101からのレーザ光をスクリーン110上に結像させる。反射部105は、走査部200からのレーザ光をスクリーン110の方向へ反射する。筐体107は、筐体107内部の空間を密閉する。スクリーン110は、筐体107の所定の一面に設けられている。スクリーン110は、画像信号に応じて変調されたレーザ光を透過させる透過型スクリーンである。スクリーン110には、レーザ光を観察者側へ角度変換させるフレネルレンズや、レーザ光を拡散させるための拡散層、例えばレンチキュラーレンズやマイクロレンズアレイ、拡散板(いずれも不図示)が設けられている。観察者は、スクリーン110から出射する光を観察することで、画像を鑑賞する。
【0034】
図5は、スクリーン110からの光を光検出部130へ入射させるための構成、及び光検出部130からの出力に応じて画像表示装置100からのレーザ光の出射を停止させるための構成について説明するものである。本実施例及び以下の実施例では、各色光用光源部のうちR光用光源部121Rからのレーザ光の出射を停止させるための構成を代表例として説明することとし、また説明に不要な構成の図示を省略している。
【0035】
画像表示装置100の外部に設けられた照明器具からの光や日光等である外光は、スクリーン110を介して筐体107内部へ入射する。スクリーン110に拡散層(不図示)が設けられていることから、スクリーン110を透過する外光も、スクリーン110で拡散作用を受ける。スクリーン110で拡散した後走査部200の方向へ進行する外光L2は、走査部200で反射した後、スクリーン110へ入射しているレーザ光L1と略同じ光路を逆に辿ってダイクロイックミラー部131へ入射する。
【0036】
図6は、ダイクロイックミラー部131の特性について説明するものである。レーザ装置101からのR光、G光、B光がそれぞれ650ナノメートル、550ナノメートル、450ナノメートルがピークの波長領域を有するとする。ダイクロイックミラー部131は、破線で示すように、450ナノメートル付近、550ナノメートル付近、650ナノメートル付近の波長の光のみを透過させ、他の波長の光を反射させる特性を備えている。450ナノメートル付近、550ナノメートル付近、650ナノメートル付近の波長の光を透過させることで、ダイクロイックミラー部131は、レーザ装置101からの各色光を走査部200の方向へ透過させることができる。
【0037】
また、ダイクロイックミラー部131は、外光L2のうち450ナノメートル付近、550ナノメートル付近、650ナノメートル付近以外の波長の光を、光検出部130の方向へ反射させる。レーザ光は、波長領域が狭く極めて単色性が高いのに対して、外光L2には、あらゆる波長の光が混在している。このため、ダイクロイックミラー部131で透過させる光の波長領域を狭くでき、広い波長領域の光を光検出部130の方向へ進行させることができる。なお、外光L2のうち450ナノメートル付近、550ナノメートル付近、650ナノメートル付近の波長の各光は、各色光用光源部からのレーザ光と同じ経路を逆に辿って、それぞれB光用光源部121B、G光用光源部121G、R光用光源部121Rの方向へ進行する。図6に示す特性を備える単独のダイクロイックミラー部131を用いる場合に限らず、互いに特性の異なる複数のダイクロイックミラー部を組み合わせて用いることとしても良い。
【0038】
図5に戻って、走査部200を駆動させることにより、スクリーン110上の各画素領域を透過した外光L2が順次光検出部130へ入射する。光検出部130は、スクリーン110を透過する外光を検出する。スクリーン110の全体にレーザ光L1を走査させることに伴い、光検出部130は、スクリーン110を透過する外光L2をスクリーン110全体についてモニタすることができる。異常検知部505は、光検出部130で検出された光の強度の変化に基づいて、スクリーン110における異常の発生を検知する。
【0039】
R光用光源部121Rと電源501との間には、R光用光源部121Rへ電力を供給するための経路の接続と遮断とを切り換えるスイッチ部502が設けられている。スイッチ部502は、光検出部130からの出力に応じて、画像表示装置100からのレーザ光の出射を停止させるビーム光出射停止部である。
【0040】
図7は、光検出部130で検出された光の強度と時間との関係の例を示すものである。図7に示すグラフの縦軸は光の強度、横軸は時間(いずれも任意単位)を示している。異常検知部505は、スクリーン110が正常であるときに検出される光の強度の変化量のデータと、光検出部130から入力されるデータとを比較し、スクリーン110が正常であるか否かを判断する。スクリーン110に何ら異常が無くスクリーン110で略一様に光が拡散される場合、光検出部130で検出される光の強度は、実線で示すように、常に緩やかな変化を示す。光検出部130で検出された光の強度の変化が緩やかである場合、異常検知部505は、スクリーン110に異常は発生していないと判断する。スクリーン110に異常は発生していないと異常検知部505により判断される限り、スイッチ部502は、R光用光源部121Rと電源501との間の接続を維持する。ここで、光の強度の変化が緩やかであることとは、例えば、光を拡散させている刷りガラスの向こう側がぼやけて見える現象として説明することができる。
【0041】
これに対して、スクリーン110に破損、焼損等の異常が生じた場合、異常箇所において外光の拡散特性が変化する。例えば外光の拡散特性の変化により光検出部130へ入射する光の強度が急に減少した場合、破線で示すように、短時間のうちに光の強度の減少及び上昇が検出される。このような急峻な変化が光検出部130により検出された場合、異常検知部505は、スクリーン110に異常があると判断する。スクリーン110に異常があると異常検知部505が判断することにより、スイッチ部502は、R光用光源部121Rと電源501との間の経路を遮断させる。
【0042】
例えば、スクリーン110に穴空きが生じた場合、穴空き箇所において外光の強度が急に増大する場合も考えられる。この場合、光検出部130へ入射する光の強度が急に増大することにより急峻な変化が検出される。この場合も、異常検知部505は、スクリーン110に異常があると判断する。ここで、光の強度の変化が急峻であることとは、例えば、刷りガラスに生じたひびが目視によりはっきり確認できる現象や、刷りガラスに穴空きを生じた箇所のみにおいて向こう側が明確に見える現象として説明することができる。
【0043】
スイッチ部502で経路が遮断されることにより、R光用光源部121Rと同様に、G光用光源部121G及びB光用光源部121Bへの電力供給も遮断される。ビーム光出射停止部であるスイッチ部502は、各色光用光源部によるレーザ光の供給を停止させることで、画像表示装置100からのレーザ光の出射を停止させる。このようにして、スクリーン110に異常を生じた場合、画像表示装置100は、レーザ光の出射を停止させる。スクリーン110に異常を生じた場合に画像表示装置100からのレーザ光の出射を停止させることにより、大きい強度のレーザ光が筐体107外へ出射する事態を防止することができる。
【0044】
本発明の画像表示装置100は、走査部200の変位を用いて外光を検出する構成とすることにより、単独の光検出部130を用いてスクリーン110の全体の状態を監視することが可能である。光検出部130自体が画素等の二次元情報を認識可能である必要は無いことから、高解像度な光検出部が不要となる。光検出部130は、少なくとも光の強度を検出可能であれば良く、簡易な構成とすることができる。また、スクリーン110へ入射するレーザ光を遮る位置以外の位置に光検出部130を設けることが可能であることから、光利用効率を低下させること無くスクリーン110の状態を検知することが可能である。
【0045】
さらに、スクリーン110を透過する外光を利用してスクリーン110を監視することで、監視のための他の光を供給する構成を不要とし、簡易な構成とすることができる。これにより、簡易かつ光利用効率の低下を低減可能な構成によりスクリーン110の異常を検知でき、大きい強度のビーム光が外部へ出射される事態を防止することができるという効果を奏する。
【0046】
光検出部は、図2に示す位置とは異なる位置に設けても良い。例えば、図8に示すように、ダイクロイックミラー部125からB光用光源部121Bの方向へ戻る光を検出可能な位置に設けても良い。光検出部830の方向へ光を反射させるダイクロイックミラー部831は、ダイクロイックミラー部125とB光用光源部121Bとの間の光路中に設けられている。ダイクロイックミラー部831は、B光がピークを有する550ナノメートル付近の波長の光を透過させ、他の波長の光を反射させる特性を備えている。550ナノメートル付近の波長の光を透過させることで、B光用光源部121Bからの光を走査部200の方向へ進行させることができる。ダイクロイックミラー部831は、隣接するダイクロイックミラー部125が反射する光よりも狭い波長領域の光を反射する。
【0047】
走査部200からレーザ装置101の方向へ進行した外光のうち、B光及びB光に近い波長の光は、ダイクロイックミラー部125で反射する。ダイクロイックミラー部125で反射した光のうち550ナノメートル付近以外の波長の光は、ダイクロイックミラー部831で反射し、光検出部830へ入射する。かかる構成の場合も、光検出部830は、スクリーン110を透過する外光を検出することができる。なお、光検出部は、R光用光源部121Rとダイクロイックミラー部124との間や、G光用光源部121Gとダイクロイックミラー部124との間に設けることとしても良い。
【0048】
また、図9に示すように、光検出部130の入射側に絞り部901を設けることとしても良い。スクリーン110を透過した外光が光検出部130の方向へ進行する場合、スクリーン110のうちレーザ光のスポットより大きい範囲を透過した光が同時に光検出部130の方向へ進行する。絞り部901を設ける場合、走査部200から光検出部130の方向へ進行した光のうち開口部902を通過した光のみが光検出部130へ入射する。光検出部130の入射側に絞り部901を設けることにより、スクリーン110のより狭い範囲からの光を検出可能とし、解像度を高めることができる。これにより、スクリーン110の異常を正確に検知することができる。但し、開口部902を小さくするほど、光検出部130へ入射可能な光は少なくなる。このため、開口部902を小さくするほど、高い感度の光検出部130を用いることが望ましい。
【0049】
図10は、本実施例の変形例に係る画像表示装置の構成を説明するものである。本変形例の画像表示装置は、スイッチ部に代えて設けられた遮蔽部1002を有することを特徴とする。遮蔽部1002は、各色光用光源部から供給されるレーザ光を遮蔽することで、画像表示装置からのレーザ光の出射を停止させるビーム光出射停止部である。遮蔽制御部1003は、スクリーン110に異常は発生していないと異常検知部505により判断される限り、レーザ光を通過させるように遮蔽部1002を開放させた状態とする。スクリーン110に異常が発生したと異常検知部505により判断された場合、遮蔽制御部1003により遮蔽部1002は閉じられ、レーザ光は遮蔽される。
【0050】
G光用光源部121G及びB光用光源部121Bからのレーザ光も、R光用光源部121Rからのレーザ光と同様に遮蔽される。このようにして、スクリーン110に異常を生じた場合、画像表示装置100は、レーザ光の出射を停止させる。この場合も、大きい強度のビーム光が筐体の外部へ出射される事態を防止することができる。大きい強度のビーム光が筐体の外部へ出射される事態を防止するための構成としては、本実施例にて説明するほか、例えば、スクリーン110の方向以外の方向へレーザ光の光路を変更させる構成や、レーザ光の階調レベルを低下させる構成等を用いても良い。
【実施例2】
【0051】
図11は、本発明の実施例2に係る画像表示装置の構成を説明するものである。本実施例の画像表示装置は、画像表示装置の起動時にスクリーン110における異常の発生を検知するための構成を有することを特徴とする。上記実施例1の画像表示装置100と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。本体スイッチ部1101は、画像表示装置の起動と停止とを切り換える。クロック発生部1102は、クロック信号を発生させる。
【0052】
図12は、本実施例の画像表示装置の制御方法を説明するフローチャートである。まず、ステップS1において本体スイッチ部1101を起動に切り換えると、ステップS2において、異常検知部505は、光検出部130からの出力に応じてスクリーン110の異常の有無を検知する。画像表示装置100の起動時にスクリーン110の異常の有無を検知する間、各色光用光源部からのレーザ光の供給は停止される。レーザ光の供給の停止は、例えば、スイッチ部502をOFFにすることで行うことができる。ステップS2は、画像表示装置100の起動時であって画像表示装置100からのレーザ光の出射の前に、スクリーン110における異常の発生を検知する起動時異常検知工程である。ステップS2において異常が検知された場合、ステップS6において、そのまま画像表示装置100からのレーザ光の出射が停止された状態を維持する。
【0053】
異常検知部505は、本体スイッチ部1101を起動に切り換えた時からの時間を計測し、画像表示装置100の起動時におけるスクリーン110の異常を検知するための所定の検知時間と比較する。異常検知部505による時間の計測には、クロック発生部1102からのクロック信号が用いられる。ステップS3において所定の検知時間にスクリーン110の異常が検知されなかった場合、ステップS4において、画像表示装置100からのレーザ光の出射が開始される。レーザ光の出射により画像を表示する間、ステップS5において、スクリーン110における異常の発生の有無は常時監視される。ステップS5において、スクリーン110における異常の発生が検知された場合、ステップS6において、直ちに画像表示装置100からのレーザ光の出射は停止される。
【0054】
スクリーン110の破損等は、画像表示装置100の起動前に生じることがあり得る。本実施例では、画像表示装置100の起動時であってレーザ光の出射の前にスクリーン110の異常を検知することにより、スクリーン110に異常を生じていないことを確認した後、レーザ光を出射させることができる。これにより、起動時に大きい強度のビーム光が外部へ出射される事態を防止することができる。
【実施例3】
【0055】
図13は、本発明の実施例3に係る画像表示装置の構成を説明するものである。本実施例の画像表示装置は、スクリーン110へ検出光L3を供給する検出用光源部1301を有することを特徴とする。上記実施例1の画像表示装置100と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。光検出部130は、スクリーン110で反射した検出光L3を検出する。検出用光源部1301は、光検出部130の近傍であって、光検出部130に隣接する位置に設けられている。
【0056】
検出用光源部1301としては、可視領域以外の波長領域を有する光、例えば赤外光を検出光として供給する。R光用光源部121Rと走査部200との間の光路に設けられたダイクロイックミラー部1311は、R光、G光、B光を透過させ、赤外光を反射させる。検出用光源部1301からの検出光L3は、ダイクロイックミラー部1311を反射した後、走査部200を経てスクリーン110へ入射する。スクリーン110で反射した検出光L4は、検出光L3と略同じ光路を逆に辿って検出用光源部1301の方向へ戻る。光検出部130は、スクリーン110から走査部200を介して入射する光である検出光L4を検出する。赤外光を供給する検出用光源部1301は、他の不可視光を供給する光源部と比較して安価なものを用いることができる。
【0057】
本実施例の場合も、上記実施例1と同様に、スクリーン110に異常が発生する場合に、光検出部130で検出される光の強度が急に変化する。従って、検出用光源部1301からの検出光L4をモニタすることで、スクリーン110に異常が発生したことを検知することができる。これにより、例えば外光が少ない状況下でもスクリーン110の状態を監視することができる。また、可視領域以外の波長領域を有する不可視光を検出光として用いることにより、画像を表示するためのレーザ光とともに検出光L3が観察者の方向へ進行したとしても、画像のコントラストへの影響を少なくすることができる。
【0058】
これにより、画像のコントラストの低下を低減することができる。なお、スクリーン110の入射面には、レーザ光L1を透過させ、検出光を反射させる選択透過性反射膜をコーティングしても良い。選択透過性反射膜を用いることにより、光検出部130により検出光L4を検出し易くし、スクリーン110の異常を正確に検知することが可能となる。さらに、スクリーン110で反射させる検出光を積極的に拡散させる構成としても良い。検出光は、不可視光であれば赤外光には限られず、例えば、紫外光を用いることとしても良い。また、画像のコントラストの低下を低減可能であれば、検出光として可視光を用いても良い。
【0059】
スクリーン110から光検出部130の方向へ進行する検出光L4は、スクリーン110にて拡散作用を受ける分、検出用光源部1301から出射するときよりも広がりを有している。このため、検出用光源部1301の近傍に光検出部130を設けることにより、スクリーン110からの検出光L4を光検出部130へ入射させることができる。光検出部は、検出用光源部1301に隣接させて設ける構成に限られず、例えば、図14に示すように、光検出部1430により検出用光源部1301を取り囲む構成としても良い。
【0060】
検出用光源部1301からの検出光は、スクリーン110の異常を検知可能な強度であれば良く、画像を表示するためのレーザ光と同じ程度にまで強度を大きくする必要は無い。例えば画像表示装置の起動時にスクリーン110に異常を生じた場合であっても、検出光自体の強度を小さくしておくことで、強い光が画像表示装置の外部へ出射する事態を回避できる。
【実施例4】
【0061】
図15は、本発明の実施例4に係る画像表示装置の構成を説明するものである。本実施例の画像表示装置は、スクリーン110で反射したレーザ光L5を光検出部130により検出させることを特徴とする。上記実施例1の画像表示装置100と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。光検出部130は、R光用光源部121Rの近傍であって、R光用光源部121Rに隣接する位置に設けられている。
【0062】
各色光用光源部からスクリーン110へ入射したレーザ光L1のうち一部の光L5は、スクリーン110で反射した後、レーザ光L1と略同じ回路を逆に辿って各色光用光源部の方向へ戻る。光検出部130は、スクリーン110から走査部200を介して入射する光L5を検出する。R光用光源部121Rの近傍に設けられた光検出部130には、ダイクロイックミラー部124、125(図2参照)を経たR光が入射する。本実施例の場合も、上記実施例1と同様に、スクリーン110に異常が発生する場合に、光検出部130で検出される光の強度が急に変化する。
【0063】
従って、スクリーン110からの光L5をモニタすることで、スクリーン110に異常が発生したことを検知することができる。これにより、例えば外光が少ない状況下でもスクリーン110の状態を監視することができる。また、スクリーン110の状態を監視するための光を供給する構成や、光検出部130へ入射させる光をレーザ光の光路から分岐させるためのダイクロイックミラー部を不要とし、簡易な構成とすることができる。G光用光源部121Gの近傍、及びB光用光源部121Bの近傍に光検出部130を設ける場合、光検出部130では、それぞれG光、B光が検出される。光検出部130は、少なくとも1つの色光について設ける構成であれば、スクリーン110の状態を監視することができる。
【0064】
スクリーン110から光検出部130の方向へ進行する光L5は、スクリーン110にて拡散作用を受ける分、光源部から出射するときよりも広がりを有している。このため、光源部の近傍に光検出部130を設けることにより、スクリーン110からの光L5を光検出部130へ入射させることができる。本実施例においても、光検出部により検出用光源部を取り囲む構成(図14参照)としても良い。さらに、上記の実施例においても、光源部の近傍に光検出部130を配置する構成としても良い。例えば、光源部の近傍に配置した光検出部130により外光を検出する構成としても良い。また、光源部の近傍に検出用光源部及び光検出部130を配置する構成としても良い。
【0065】
実施例2で説明した制御方法を用いる場合、レーザ光L1は、画像表示装置の起動時において、スクリーン110の異常を検知可能な強度であれば良く、画像を表示するときと同じ程度にまで強度を大きくする必要は無い。起動時異常検知工程において各色光用光源部からのレーザ光L1の強度をセーブし、異常が発生していないことを確認した後、レーザ光L1の強度を上げることとしても良い。この場合、画像表示装置の起動時にスクリーン110に異常を生じる場合であっても、レーザ光L1の強度を小さくしておくことで、強い光が画像表示装置の外部へ出射する事態を回避できる。
【0066】
なお、上記各実施例の画像表示装置は、各色光用光源部に半導体レーザを用いる構成に限られない。各色光用光源部には、他の固体光源、例えば、固体レーザ、発光ダイオード素子(LED)、EL素子のほか、固体光源以外の他の光源、例えば、液体レーザや気体レーザを用いても良い。
【産業上の利用可能性】
【0067】
以上のように、本発明に係る画像表示装置は、レーザ光の走査により画像を表示させる場合に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施例1に係る画像表示装置の概略構成を示す図。
【図2】レーザ装置及びその周辺の概略構成を示す図。
【図3】走査部の概略構成を示す図。
【図4】走査部を駆動するための構成を説明する図。
【図5】スクリーンからの光を光検出部へ入射させるための構成等を示す図。
【図6】ダイクロイックミラー部の特性について説明する図。
【図7】光検出部で検出された光の強度と時間との関係の例を示す図。
【図8】光検出部を設ける他の位置について説明する図。
【図9】絞り部を設ける構成を説明する図。
【図10】実施例1の変形例に係る画像表示装置の構成を説明する図。
【図11】本発明の実施例2に係る画像表示装置の構成を説明する図。
【図12】画像表示装置の制御方法を説明するフローチャート。
【図13】本発明の実施例3に係る画像表示装置の構成を説明する図。
【図14】光検出部の他の配置例を説明する図。
【図15】本発明の実施例4に係る画像表示装置の構成を説明する図。
【符号の説明】
【0069】
100 画像表示装置、101 レーザ装置、102 照明光学系、103 投写光学系、105 反射部、107 筐体、110 スクリーン、130 光検出部、131 ダイクロイックミラー部、200 走査部、121R R光用光源部、121G G光用光源部、121B B光用光源部、122 半導体レーザ、123 波長変換素子、124、125 ダイクロイックミラー部、202 反射ミラー、204 外枠部、206、207 トーションばね、301、302 第1の電極、305 ミラー側電極、306 第2の電極、307 第1のトーションばね、308 第2のトーションばね、501 電源、502 スイッチ部、505 異常検知部、L1 レーザ光、L2 外光、830 光検出部、831 ダイクロイックミラー部、901 絞り部、902 開口部、1002 遮蔽部、1003 遮蔽制御部、1101 本体スイッチ部、1102 クロック発生部、1301 検出用光源部、1311 ダイクロイックミラー部、L3、L4 検出光、1430 光検出部、L5 レーザ光




 

 


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