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発明の名称 液晶表示装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−11406(P2007−11406A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2006−270980(P2006−270980)
出願日 平成18年10月2日(2006.10.2)
代理人 【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉
発明者 西村 城治
要約 課題
垂直配向液晶の配向制御に伴うコントラスト低下を防止し、もって広視野角かつ高コントラストの高画質表示を実現した液晶表示装置を提供する。

解決手段
本発明の液晶表示装置100は、一対の基板10,25間に液晶層50を挟持してなり、前記液晶層50は、初期配向が垂直配向を呈する負の誘電異方性を有する液晶を含んでおり、前記一対の基板10,25の液晶層側に、液晶を駆動するための電極9,31がそれぞれ形成され、基板10側の電極9上には、前記液晶の配向を規制する誘電体突起(配向制御手段)73〜75が設けられており、基板25に、電極31と配線部13aとを接続するコンタクトホール72及び前記誘電体突起75と平面的に重畳配置された遮光部(遮光手段)33cを備えている。
特許請求の範囲
【請求項1】
一対の基板間に負の誘電異方性を有する液晶を含む液晶層を挟持してなる垂直配向モードの液晶表示装置であって、
前記一対の基板の液晶層側に、液晶を駆動するための電極がそれぞれ形成され、その少なくとも一方の基板側の電極には、前記液晶の配向を制御する配向制御手段が設けられており、
前記一対の基板のうち、一方の基板は、前記電極にコンタクトホールを介して接続されたスイッチング素子と、該スイッチング素子に接続された信号配線とを具備した素子基板であり、
前記コンタクトホールと前記配向制御手段は、平面的に重畳配置されているとともに、前記コンタクトホールと前記配向制御手段に平面的に重畳配置された遮光手段を具備していることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記配向制御手段が、前記電極上に形成された島状の誘電体突起物、又は当該電極を一部切り欠いてなる島状の電極開口部であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記遮光手段が、前記素子基板に設けられるとともに、前記スイッチング素子又は信号配線の構成材料と同一の材料によって形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記一対の基板のいずれかが、前記遮光手段を備えるとともに、複数の着色部を配列してなるカラーフィルタを備えており、
前記遮光手段が、前記着色部を区画する遮光部材と同一の材料によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の半透過反射型液晶装置には、透過表示での視角が狭いという課題があった。これは、視差が生じないよう液晶セルの内面に半透過反射板を設けている関係で、観察者側に備えた1枚の偏光板だけで反射表示を行わなければならないという制約があり、光学設計の自由度が小さいためである。そこで、この課題を解決するために、Jisakiらは、下記の非特許文献1において、垂直配向液晶を用いる新しい液晶表示装置を提案した。その特徴は、以下の3つである。
(1)誘電異方性が負の液晶を基板に垂直に配向させ、電圧印加によってこれを倒す「VA(Vertical Alignment)モード」を採用している点。
(2)透過表示領域と反射表示領域の液晶層厚(セルギャップ)が異なる「マルチギャップ構造」を採用している点。
(3)透過表示領域を正八角形とし、この領域内で液晶が全方向に倒れるように対向基板上の透過表示領域の中央に突起を設けている点。すなわち、「配向分割(マルチドメイン)構造」を採用している点。
また、上記の文献では、液晶の倒れる方向を制御する配向制御手段として突起を用いているが、その他、電極にスリットを設けることにより電界を歪ませ、この電界の歪みで液晶の倒れる方向を制御することも知られている。
【0003】
さらに、透過型液晶装置においても垂直配向モードを採用したものが知られている。具体的には、例えば1画素を複数のサブピクセルに分割し、各サブピクセルの中央に位置する対向基板に凸部を設けることで1画素をマルチドメイン化し、広視野角を実現する方法である(例えば、特許文献1参照)。その特徴は、以下の通りである。
(1)1画素を複数のサブピクセルに分割している点。
(2)サブピクセルの形状が回転対称(例えば、略円形、略四角形、略星形など)である点。
(3)(2)の形状に加えて、開口部の中心またはサブピクセルの中心に凸部を設けることで中心から放射状に液晶分子を配向させ、配向規制力を向上させている点。
(4)カイラル剤を添加することで液晶分子の捩れる方向を規定し、配向不良に起因するざらざらとしたしみ状のむらを防止している点。
【特許文献1】特開2002−202511号公報
【非特許文献1】"Development of transflective LCD for high contrast and wide viewing angle by using homeotropic alignment", M.Jisaki et al., Asia Display/IDW'01, p.133-136(2001)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術文献に記載の技術によれば、上記の構成(上下に配置したスリット、突起による斜め電界、もしくは突起形状からのプレチルトによる配向制御)を採用することによりマルチドメイン化することで広視野角ディスプレイを実現できるものの、これらの構成には原理的に以下の問題点がある。すなわち、上下両基板にスリット、突起などの配向制御手段を設けているために、配向制御手段の周辺の液晶分子の配向状態が他の領域と異なった状態となり、電圧印加時に光漏れを生じてコントラストが低下するという問題を有している。また配向制御手段として突起を設けている場合、突起高さを大きくするほど電圧印加時の配向制御性が良好なものとなり、応答速度も向上するが、光漏れが顕著に増大する。
【0005】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、垂直配向液晶の配向制御に伴うコントラスト低下を防止し、もって広視野角かつ高コントラストの高画質表示を実現した液晶表示装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の液晶表示装置は、上記課題を解決するために、一対の基板間に負の誘電異方性を有する液晶を含む液晶層を挟持してなる垂直配向モードの液晶表示装置であって、前記一対の基板の液晶層側に、液晶を駆動するための電極がそれぞれ形成され、その少なくとも一方の基板の液晶層側の電極には、前記液晶の配向を制御する配向制御手段が設けられており、前記一対の基板のうち、一方の基板は、前記電極にコンタクトホールを介して接続されたスイッチング素子と、該スイッチング素子に接続された信号配線とを具備した素子基板であり、前記コンタクトホールと前記配向制御手段は、平面的に重畳配置されているとともに、前記コンタクトホールと前記配向制御手段に平面的に重畳配置された遮光手段を具備していることを特徴とする。
この構成によれば、前記配向制御手段と平面的に重なる位置に遮光手段を設けているので、配向制御手段による液晶分子の斜め配向等に起因する漏れ光が、当該液晶表示装置の使用者に観察されるのを防止することができる。したがって、前記漏れ光によるコントラスト低下を効果的に防止でき、広視野角かつ高コントラストの表示を得ることができる。
【0007】
本発明の液晶表示装置では、前記配向制御手段と前記遮光手段とが同一の基板に設けられていることが好ましい。このような構成とすることで、前記配向制御手段と遮光手段とを高精度に位置合わせすることができ、配向制御手段に起因する漏れ光をより効果的に遮光することができる。また、遮光手段の平面寸法は、配向制御手段に対する位置合わせ精度を考慮して配向制御手段よりやや大きく形成されるが、この構成では両者の位置合わせ精度が高くなるので、遮光手段の平面寸法を小さくでき、画素の開口率を向上させることができる。これにより明るい表示を得ることができるようになる。
【0008】
本発明の液晶表示装置では、前記一対の基板のいずれかが、前記電極に接続されたスイッチング素子と、該スイッチング素子に接続された信号配線とを具備した素子基板であり、前記遮光手段が、前記素子基板に設けられるとともに、前記スイッチング素子又は信号配線の構成材料と同一の材料によって形成されている構成とすることができる。
このような構成とすることで、スイッチング素子の形成工程で前記遮光手段を同時に形成できるようになるので、従来に比して工程の負荷を増大させることなく表示コントラストの向上を実現できる。
【0009】
本発明の液晶表示装置では、前記一対の基板のいずれかが、前記遮光手段を備えるとともに、複数の着色部を配列してなるカラーフィルタを備えており、前記遮光手段が、前記着色部を区画する遮光部材と同一の材料によって形成されている構成とすることもできる。
このような構成とすることで、前記遮光手段を、カラーフィルタに含まれる遮光部材と同工程で形成できるようになるので、カラーフィルタを具備した構成においても工程の負荷を増大させることなく高コントラストのカラー表示が得られる液晶表示装置を実現できる。
【0010】
本発明の液晶表示装置では、1つのドット領域内に透過表示を行う透過表示領域と反射表示を行う反射表示領域とが設けられ、前記両領域における液晶層厚が、当該ドット領域内に設けられた液晶層厚調整層によって互いに異ならされている構成とすることもできる。
すなわち本発明は、マルチギャップ方式の半透過反射型液晶表示装置にも適用することができる。この構成によれば、マルチギャップ方式により反射表示と透過表示の双方で良好な表示が得られるのに加え、前記遮光手段によって漏れ光によるコントラスト低下を効果的に防止できるので、高コントラスト、広視野角の反射表示及び透過表示が可能な液晶表示装置を提供することができる。
【0011】
本発明の液晶表示装置では、前記配向制御手段が、前記電極上に形成された誘電体突起物、又は当該電極を一部切り欠いてなる電極開口部である構成とすることができる。
特に配向制御手段が誘電体突起である場合、黒表示時にも誘電体突起状の液晶分子が基板面に対して斜めに配向するため、漏れ光によるコントラスト低下が生じやすいが、本発明では前記遮光手段により効果的に前記漏れ光を遮断するので、良好なコントラストの表示を得ることができる。
【0012】
本発明の液晶表示装置では、前記配向制御手段と前記液晶層を介して対向する電極が、当該液晶表示装置の1ドット領域内に、平面視で略円形状、略楕円形状、又は略多角形状の部位を有するものであってもよい。
このような構成とするならば、前記各形状の部位の辺端における電界の歪みによって、電圧印加時に各部位内で平面視略放射状の液晶ドメインを形成でき、全方位で高コントラストの表示が得られる液晶表示装置を提供することができる。
【0013】
また係る構成においては、前記略円形状、略楕円形状、又は略多角形状の部位の平面視中央部に前記配向制御手段が配置されていることが好ましい。
このような構成とすれば、前記各形状の部位の中央部から略放射状に液晶分子が配向する液晶ドメインをドット領域内に形成でき、垂直配向液晶の配向不良によるしみ状のムラ等が生じるのを効果的に防止し、広い視角範囲で高コントラストの表示を得られる液晶表示装置を提供することができる。
【0014】
次に本発明の液晶表示装置の製造方法は、一対の基板間に初期配向が垂直配向を呈する液晶層を挟持してなる液晶表示装置の製造方法であって、一方の前記基板上に、電極と、該電極に接続されたスイッチング素子と、該スイッチング素子に接続された信号配線とを形成する素子形成工程と、他方の前記基板上に少なくとも電極を形成する工程と、前記一対の基板のいずれかの電極に、前記液晶の配向状態を制御する配向制御手段を設ける工程とを含み、前記素子形成工程にて、前記一対の基板を対向配置した状態で前記配向制御手段と平面的に重畳配置される遮光手段を、前記スイッチング素子又は信号配線の構成部材とともに形成することを特徴とする。
この製造方法によれば、前記遮光手段を前記スイッチング素子の形成工程において、スイッチング素子の構成部材とともに形成するので、工程の負荷を増大させることなく高コントラストの液晶表示装置を製造することができる。
【0015】
次に本発明の液晶表示装置の製造方法は、一対の基板間に初期配向が垂直配向を呈する液晶層を挟持してなる液晶表示装置の製造方法であって、一方の前記基板上に、遮光部材により平面的に区画された複数の着色部を備えたカラーフィルタを形成するカラーフィルタ形成工程と、前記カラーフィルタ上に電極を形成する工程と、他方の前記基板上に少なくとも電極を形成する工程と、前記一対の基板のいずれかの電極に、前記液晶の配向状態を制御する配向制御手段を設ける工程と、を含み、前記カラーフィルタ形成工程にて、前記一対の基板を対向配置した状態で前記配向制御手段と平面的に重畳配置される遮光手段を、前記遮光部材とともに形成することを特徴とする。
この製造方法によれば、前記カラーフィルタ形成工程において、カラーフィルタを構成する遮光部材とともに前記遮光手段を形成するので、工程の負荷を増大させることなく高コントラストのカラー液晶表示装置を製造することができる。
【0016】
次に、本発明の電子機器は、先に記載の本発明の液晶表示装置を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、表示不良がなく高画質で、また広視角表示が可能な表示部を具備した電子機器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明するが、本発明の技術範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。また以下で参照する各図面については、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、適宜縮尺を異ならせて表示している。
【0018】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施の形態を図1〜図4を参照して説明する。
本実施の形態の液晶表示装置は、スイッチング素子として薄膜ダイオード(Thin FilmDiode, 以下、TFDと略記する)を用いたアクティブマトリクス型の液晶表示装置の例であり、特に透過表示を可能にした透過型液晶表示装置の例である。
【0019】
図1は、本実施の形態の液晶表示装置100についての等価回路を示している。この液晶表示装置100は、走査線駆動回路110およびデータ線駆動回路120を含んでいる。液晶表示装置100には、信号線、すなわち複数の走査線13と、走査線13と交差する複数のデータ線9とが設けられ、走査線13は走査線駆動回路110により駆動され、データ線9はデータ線駆動回路120により駆動される。そして、走査線13とデータ線9との交差点に対応して設けられた各ドット領域150において、走査線13とデータ線9との間にTFD素子40と液晶表示要素160(液晶層)とが直列に接続されている。
なお、図1では、TFD素子40が走査線13側に接続され、液晶表示要素160がデータ線9側に接続されているが、これとは逆にTFD素子40をデータ線9側に、液晶表示要素160を走査線13側に接続されている構成としてもよい。
【0020】
次に、図2は、液晶表示装置100の電極構造を示す平面構成図である。図2に示すように、液晶表示装置100では、図示上下方向に延びる走査線13にTFD素子40を介して接続された画素電極31が平面視マトリクス状に配列形成されており、一方向(図示左右方向)に配列された一群の画素電極31と平面的に重なるように短冊状の対向電極9(第2の電極)が設けられ、これらの対向電極9が平面視ストライプ状に配列されている。
上記対向電極9は上述したデータ線に相当し、走査線13と交差する方向に延在している。本実施形態において、各画素電極31が形成された個々の領域が1つのドット領域であり、マトリクス状に配置された各ドット領域毎にTFD素子40が備えられ、ドット領域毎に表示制御が可能な構造になっている。
【0021】
図2では簡易的に各画素電極を略矩形状に図示したが、実際には後述するように3つの島状部とそれらを連結する連結部とを有している。ここで、TFD素子40は走査線13と画素電極31とを電気的に接続するスイッチング素子であって、TFD素子40は、タンタルを主成分とする第1電極と、タンタル酸化物を主成分とする絶縁膜と、クロムを主成分とする第2電極とを順に積層したMIM(Metal-Insulator-Metal)構造を具備して構成されている。そして、TFD素子40の第1電極が走査線13に接続され、第2電極が画素電極31に接続されている。
【0022】
次に、図3に基づいて本実施の形態の液晶表示装置100の画素構成について説明する。図3は液晶表示装置100の1ドット領域を示す図である。本実施形態の液晶表示装置100は、液晶層を挟持して対向する一対の基板を具備しており、図3(a)は当該ドット領域を構成する一方の基板(上基板25)の平面構成図、(b)は、(a)図のA−A’線に沿う位置に対応する断面構成図、(c)は、他方の基板(下基板10)の平面構成図である。
なお、図3に示したドット領域Dにはカラーフィルタが図示されていないが、カラーフィルタを備えた構成とする場合、1つのドット領域Dに対応して3原色(R,G,B)のうちの異なる色の1つの着色部を設けるとともに、一組(RGB)の着色部に対応する3つのドット領域Dにより赤色光、緑色光、及び青色光を混色して出力可能な1つの画素領域を形成する構成が採用できる。
【0023】
本実施の形態の液晶表示装置100は、図3(b)に示すように、下基板10とこれに対向配置された上基板25(素子基板)との間に、初期配向状態が垂直配向状態を呈し、誘電異方性が負の液晶材料からなる液晶層50が挟持された構成を備える。
上基板25は、図3(a)に示すように、走査線13と、走査線13の延在方向(図示左右方向)に沿って配された画素電極31と、走査線13と画素電極31とを接続する平面視鈎状の配線部13aと、画素電極31の形成領域に所定間隔で配列された複数の略円形状の遮光部(遮光手段)33a〜33cと、を備えて構成されている。
【0024】
図示は省略しているが、図3(a)に示す配線部13aと信号線13との交点部分にTFD素子40が設けられている。すなわち、本実施形態において、走査線13は、例えばタンタルにより形成され、その表面にタンタル酸化物の絶縁膜が形成されたものとすることができ、鈎状の配線部13aを例えばクロムにより形成するとともに、前記絶縁膜を介して走査線13に交差するように配置すれば、当該交点部分に前記TFD素子40を形成することができる。
【0025】
図3(b)に示す断面構造をみると、ガラスや石英等の透光性の基板本体10A上に、配線部13aと遮光部33a〜33cとが形成され、これらを覆って例えば酸化シリコンや樹脂材料からなる層間絶縁膜71が形成されている。層間絶縁膜71上に、例えばITO(インジウム錫酸化物)からなる画素電極31が形成され、層間絶縁膜71を貫通して遮光部33cに達するコンタクトホールを介して遮光部33c(すなわちTFD素子40)と画素電極31とが電気的に接続されている。また画素電極31上には、図示は省略したが、ポリイミド膜等からなる垂直配向膜が設けられており、液晶層50の初期配向状態を垂直配向に維持する機能を奏する。この配向膜はラビング処理等の配向処理を施されていないものである。
【0026】
画素電極31は、図3(a)に示すように、走査線13に沿って配列された3つの島状部31a,31b,31cと、隣接する島状部間を連結する連結部39,39とからなる。本実施形態では、このように複数の島状部を1つのドット領域D内に設けることで、各島状部31a、31b、31cに対応する領域にそれぞれ概略同形状の液晶ドメインを形成するようになっている。つまり、1ドット領域内に分割形成された3つのサブドット領域S1,S2,S3を備えた構成となっている。
【0027】
通常、3色カラーフィルタを備えた液晶表示装置では、1つのドット領域の縦横比が約3:1となるので、本実施形態のように、1つのドット領域Dに3つのサブドット領域S1,S2,S3を設ける構成とするならば、1つのサブドット領域の形状を略円形状や略正多角形状とすることができ、視野角の対称性を良好なものとすることができる。前記サブドット領域S1,S2,S3(島状部31a,31b,31c)の形状は、図3では角部を丸めた略正方形状であるが、これに限らず、例えば円形状、楕円形状、その他の多角形状のものとすることができる。また係る島状部31a〜31cは、換言すれば、ドット領域Dの周縁部に、画素電極を切り欠いた電極スリットを設けた結果形成されたものということができる。
【0028】
走査線13から画素電極31側へ鈎形に延びる配線部13aは、島状部31cの中央部まで延出され、当該部分で円形状に拡径されて遮光部33cを構成している。そして、層間絶縁膜71を貫通して設けられたコンタクトホール72を介して画素電極31と電気的に接続されている。
また、図3(a)に示す他の遮光部33a、33bは、それぞれサブドット領域S1(島状部31a)の中央部、及びサブドット領域S2(島状部31b)の中央部に配置されている。これらの遮光部33a、33bは、上記配線部13aと同層に同一材質を用いて形成されている。
【0029】
一方、下基板10は、石英、ガラス等の透光性材料からなる基板本体10Aを主体としてなり、基板本体10Aの内面側(液晶層50側)には、ITO等の透光性導電材料からなる対向電極9が形成されており、対向電極9上には絶縁性の樹脂材料等からなる誘電体突起73,74,75が突設されている。また図示は省略したが、対向電極9及び誘電体突起73〜75を覆うようにポリイミド等の垂直配向膜が形成されている。なお、図3(c)に示す対向電極9は、実際には紙面上下方向に延びるストライプ状を成して形成されており、(a)図の上下方向に並ぶ複数のドット領域に共通の電極として機能する。
【0030】
誘電体突起73〜75は、垂直配向モードの液晶層50を構成する液晶分子の電圧印加時における配向方向を制御する配向制御手段を成すものであり、対向電極9上に所定の間隔で配列され、パネルを平面視したときに、上基板25に形成された遮光部33a〜33cと平面的に重なる位置に配されている。
【0031】
下基板10の外面側(液晶層50と反対側)に、位相差板18と偏光板19とが基板本体10A側から順に配設されており、上基板25の外面側には、位相差板16と偏光板17とが基板本体25A側から順に配設されている。さらに、下基板10の外側には、透過表示用光源となるバックライト(照明手段)15が設けられている。
【0032】
本実施の形態の液晶表示装置100においては、各サブドット領域S1,S2,S3の中央部にあたる下基板10の内面に配向制御手段たる誘電体突起73〜75が設けられているので、誘電体突起73〜75の表面で液晶分子が傾斜して配向する(誘電体突起表面に対して垂直に配向する)。したがって電圧印加時に各サブドット領域S1〜S3では、誘電体突起を中心として放射状に液晶分子が配向する。また、上基板25側では、島状部31a〜31cの辺端部における電界の歪みによって、それらの辺端に直交する向きに液晶分子が配向する。そして、これらの配向規制力によって、各サブドット領域S1〜S3の中央部から略放射状に液晶分子を配向させることができ、全方位で高コントラストの表示を得られるようになっている。
なお、誘電体突起73〜75の近傍においては、電圧印加時に液晶と誘電体突起との誘電率の差異に起因する電界の歪みが生じ、係る電界の歪みに起因する配向規制力によっても誘電体突起を中心とする放射状に液晶分子が配向される。
【0033】
そして本実施形態では、上記誘電体突起73〜75と平面的に重なる位置に遮光部33a〜33cが設けられていることで、各島状部31a〜31cの中央部における光漏れを防止でき、これによりさらなるコントラストの向上を実現している。つまり、誘電体突起73〜75の表面では、液晶分子が基板面に対し斜め方向に配向しているために、透過光の偏光状態が他の領域からずれて光漏れが生じるが、係る漏れ光を遮光部33a〜33cで遮断することができる。
【0034】
特に本実施の形態の場合、遮光部33a〜33cが、TFD素子40から延びる配線部13aと同一の工程で形成できるので、製造プロセスの複雑化や、工数の増加を伴うことなく表示コントラストを向上させることができる。また、誘電体突起73〜75の高さを増してもコントラストに影響しないので、誘電体突起の高さを増してによって液晶の応答性を改善することもできる。
さらに、先に記載のように遮光部33a〜33cは、配線部13aと同様クロムからなるものとされているので、基板本体25A側から遮光部33a〜33cに外光が入射するような状況であっても、上記クロム膜は低反射性の金属膜であるため、液晶表示装置の視認性を低下させることがない。
【0035】
<第1実施形態の変形例>
上記実施の形態では、液晶表示装置100として透過型の液晶表示装置を構成した場合について説明したが、本発明に係る液晶表示装置は、図4又は図5に示すような半透過反射型、あるいは反射型の液晶表示装置として構成することもできる。
【0036】
[半透過反射型液晶表示装置]
まず、半透過反射型の液晶表示装置とした実施形態について図4を参照しつつ説明するが、図4に示す構成要素のうち、図1から図3の液晶表示装置100と共通の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。また図4(a)〜(c)は、それぞれ先の実施形態における図3(a)〜(c)に相当する図面である。
【0037】
図4に示す液晶表示装置100Aは、液晶層50を挟持して対向配置された上基板25と下基板10とを備え、下基板10の外面側にバックライト15が配設された構成を備えている。上基板25の構成は先の液晶表示装置100と共通であるが、下基板10の構成が一部異なっている。すなわち、基板本体10Aの内面側に、アルミニウムや銀などの光反射性の金属膜からなる反射層77と、アクリル樹脂等の樹脂材料からなる液晶層厚調整層76とが形成されており、液晶層厚調整層76上に対向電極9が設けられている。
【0038】
反射層77及び液晶層厚調整層76は、ドット領域D内にて部分的に形成されており、より詳細には、反射層77及び液晶層厚調整層76は上基板25側の画素電極31のうち、島状部31c(サブドット領域S3)に対応する領域に形成されており、液晶層厚調整層76の膜厚によって反射層77の形成領域における液晶層50の層厚(セルギャップ)が、他の領域(サブドット領域S1,S2)における液晶層厚よりも薄くなっている。すなわち、本実施形態の液晶表示装置100Aは、マルチギャップ方式の半透過反射型液晶表示装置であり、反射層77の形成領域に含まれるサブドット領域S3が反射表示領域とされ、残るサブドット領域S1及びS2が透過表示領域とされている。液晶層厚調整層76の膜厚により調整される液晶層50の層厚は、反射表示領域で例えば1.5μm程度であり、透過表示領域で例えば3μm程度である。
【0039】
対向電極9上には、垂直配向液晶の配向制御手段を成す誘電体突起73〜75が設けられており、これらの誘電体突起は、図3に示した液晶表示装置と同様、画素電極31の各島状部31a〜31cの中央部と対向する位置に設けられている。したがって、液晶表示装置100Aにおいても、誘電体突起73〜75と平面的に重なる位置に遮光部33a〜33cがそれぞれ配されており、誘電体突起73〜75に起因する漏れ光が観察者側(上基板25の外側)へ射出されるのを防止し、高コントラストの透過表示及び反射表示を得られるようになっている。
【0040】
上記液晶層厚調整層76に起因する段差を成す透過表示領域と反射表示領域との境界領域は、図4(b)に示すように斜面部76sを形成しているが、本実施形態の液晶表示装置では、係る斜面部76sが、島状部31bと島状部31cとを接続している連結部39と平面的に重なるように配されている。このような構造を採用することで、斜面部76sに起因する液晶分子の配向乱れが、主たる表示領域を成すサブドット領域S2,S3内に及ぶのを抑えることができ、高コントラストの表示を得られるようになっている。
【0041】
また上記構成において、反射層77を液晶層厚調整層76の上側(液晶層側)に形成することもでき、この場合、反射表示における表示光が液晶層厚調整層を透過しないので、表示光の減衰や色付きを低減できるという利点がある。さらにこの構成では、反射層77を対向電極9の一部として用いることもできる。
反射層77又はその液晶層側には、反射層77で反射された光を散乱させる手段を設けることが好ましい。具体的には、反射層77の表面に微細な凹凸形状を付与したり、光散乱機能を有する光学素子を設けることで散乱機能を付与できる。この光散乱手段を設けることで、反射表示時における外光の正反射を防止でき、良好な視認性を得られる。
【0042】
さらに、液晶層厚調整層76を上基板25側に設けた構成とすることもできる。また本実施形態では液晶層厚調整層76及び反射層77は、画素電極31とTFD素子40との導電接続部を有するサブドット領域S3に設けられているが、上記導電接続部が設けられていないサブドット領域S1ないしS2に液晶層厚調整層76及び反射層77を設けてもよい。
【0043】
なお、本実施形態ではマルチギャップ方式の半透過反射型液晶表示装置を例示して説明したが、本発明は、液晶層厚調整層76が設けない構成の半透過反射型液晶表示装置にも問題なく適用でき、漏れ光を防止することによってコントラストを向上させる効果を得られるのは勿論である。
【0044】
[反射型液晶表示装置]
次に、図5を参照して、反射型の液晶表示装置とした実施形態について説明する。図5に示す構成要素のうち、図1から図3の液晶表示装置100と共通の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。また図5(a)〜(c)は、それぞれ先の実施形態における図3(a)〜(c)に相当する図面である。
【0045】
図5に示す本実施形態の液晶表示装置100Bは、液晶層50を挟持して対向配置された上基板25と下基板10とを備えて構成されている。上基板25の構成は先の液晶表示装置100と共通であるが、下基板10の構成が一部異なっている。すなわち、基板本体10Aの内面側に、アルミニウムや銀などの光反射性の金属膜からなる反射層78が設けられ、反射層78上に対向電極9が形成されている。また、基板本体10A外面側の位相差板や偏光板、及びパネル背面のバックライトは設けられていない。
【0046】
上記構成を具備した液晶表示装置100Bにおいても、下基板10の誘電体突起73〜75と、上基板25の遮光部33a〜33cとがそれぞれ平面的に重なって配置されているので、誘電体突起73〜75近傍での液晶分子の斜方配向による光漏れに起因するコントラスト低下を防止でき、広視野角、高コントラストの反射表示を得られるようになっている。
【0047】
(第2の実施形態)
次に、図6を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態の液晶表示装置は、図1から図3に示した液晶表示装置100と同様、垂直配向モードの透過型液晶表示装置であり、図6に示す構成要素のうち、図1から図3の液晶表示装置100と共通の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。また図6(a)〜(c)は、それぞれ先の実施形態における図3(a)〜(c)に相当する図面である。
【0048】
図6に示す液晶表示装置200は、液晶層50を挟持して対向配置された上基板25と下基板10とを主体として構成されている。図6(a)及び図6(b)に示すように、上基板25は、透光性の基板本体25Aの内面側に、図示左右方向に延びる走査線13と、走査線13に沿って長手に配置された平面視略矩形状の画素電極31と、走査線13から画素電極31に延びる配線部13aと、所定の間隔で画素電極31上に配列形成された誘電体突起83〜85とを備えて構成されている。これらの誘電体突起83〜85は、先の実施形態に係る誘電体突起73〜75と同様、垂直配向モードの液晶の電圧印加時の配向状態を制御する配向制御手段として機能するものである。
【0049】
図示は省略しているが、走査線13と配線部13aとの交点部にTFD素子40が形成されている。またこのTFD素子40側から図示上側へ延びる配線部13aの先端部には、拡径部位が設けられ、後述の画素電極31と導電接続されるコンタクト部13cを形成している。図6(b)に示すように、これら走査線13及び配線部13aを覆って層間絶縁膜71が形成されており、層間絶縁膜71上に画素電極31が形成されている。画素電極31の一短辺端(右側辺端)からは、図示右側へ連結部86が延出形成され、その先端部に拡幅部31dが設けられており、前記層間絶縁膜71を貫通して配線部13aのコンタクト部13cに達するコンタクトホール81を介して、前記拡幅部31dとコンタクト部13cとが電気的に接続される結果、配線部13a(TFD素子40)と、画素電極31とが電気的に接続されている。
【0050】
一方、下基板10は、図6(b)及び図6(c)に示すように、透光性の基板本体10Aの内面側に、所定間隔で配列された平面視円形状の遮光部88a〜88cと、対向電極79とを備えて構成されている。前記遮光部88a〜88cは、遮光性を具備した金属膜や樹脂膜をパターニングすることで形成できる。
対向電極79は、ITO等の透光性導電材料を用いて形成され、図示のドット領域D内に3つの平面視略矩形状の島状部79a、79b、79cを有している。これらの島状部79a〜79cは図示左右方向に延びる連結部79r、79rを介して互いに電気的に接続されている。また各島状部79a〜79cから図示上下方向に延出された連結部79d…は、図示のドット領域と隣接するドット領域に設けられた島状部に接続されている。したがって対向電極79は、全体として、上基板25の走査線13と直交する方向に延びる平面視略ストライプ状を成して形成されている。
【0051】
このように対向電極79がドット領域D内で複数の島状部79a〜79cに概略分割された構造を有しており、これらの島状部79a〜79cの中央部に、上基板25の前記誘電体突起83〜85が各々対向配置されているので、本液晶表示装置200は、電圧印加時に液晶分子を各島状部79a〜79cの中央部から略放射状に配向させることができるようになっている。すなわち、液晶表示装置200では、各島状部79a〜79cの平面領域に対応して放射状の液晶ドメインを形成する3つのサブドット領域S1,S2,S3が、1つのドット領域Dを形成する構成となっている。
【0052】
なお、上基板25の外面側には、位相差板16と偏光板17とが基板本体25A側から順に積層されており、下基板10の外面側には、位相差板18と偏光板19とが順に積層されている。また、下基板10の外側に、照明手段たるバックライト15が配設されている。さらに、図示は省略したが、上基板25の画素電極31及び誘電体突起83〜85を覆って垂直配向膜が形成されており、下基板10の対向電極79上にも垂直配向膜が形成されている。
【0053】
上記構成を備えた液晶表示装置200では、図6(c)に示すように上記遮光部88a〜88cは、それぞれ島状部79a〜79cの中央部に配置されている。そして、図6(b)に示すように遮光部88a〜88cは、上基板25の画素電極31上に形成された誘電体突起83〜85と平面的に重なる位置に設けられている。これにより、本実施形態の液晶表示装置200においても、液晶層50側に突設された誘電体突起83〜85表面での液晶分子の斜方配向に起因する漏れ光を、遮光部88a〜88cによって効果的に遮ることができるので、高コントラスト、広視野角の表示を得られるようになっている。
【0054】
図6ではカラーフィルタは図示されていないが、液晶表示装置200はカラーフィルタを備えた構成とすることができる。通常、カラーフィルタは複雑な工程を経て形成される素子基板(上基板25)側ではなく下基板10側に形成される。この場合、例えば基板本体10A上に、画素電極31に相当する平面寸法の着色部を配列形成するとともに、各着色部の間を遮光性の部材(ブラックマトリクス)により区画する。ブラックマトリクスは、黒色の樹脂膜や、複数の前記着色部を重畳して形成した樹脂膜、あるいは金属膜によって形成することができる。
【0055】
そして、このように液晶表示装置200をカラーフィルタを具備した構成とする場合に、基板本体10A上の遮光部材、すなわち上記ブラックマトリクスと遮光部88a〜88cとを同一工程で形成することとすれば、工程の複雑化や工数の増加を伴うことなく、表示の高コントラスト化を実現することができる。
【0056】
(第3の実施形態)
次に、図7を参照して本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態の液晶表示装置は、図6に示した液晶表示装置200と同様の基本構成を具備した垂直配向モードの透過型液晶表示装置である。したがって、図7に示す構成要素のうち、図6に記載の液晶表示装置200と共通の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。また図7(a)〜(c)は、それぞれ先の実施形態における図6(a)〜(c)に相当する図面である。
【0057】
図7に示す液晶表示装置300は、上基板25側に遮光部33a〜33cが設けられている点で図6に示した液晶表示装置200と異なっている。すなわち、図7(a)に示すように、上基板25は、図示左右方向に延びる走査線13と、走査線13に沿って長手に配置された平面視略矩形状の画素電極31と、走査線13から画素電極31に延びる配線部13aとを備えており、画素電極31の形成領域内に所定の間隔で遮光部33a〜33cが形成されるとともに、これらの遮光部33a〜33cと平面的に重なる位置に誘電体突起83〜85が設けられている。これらの誘電体突起83〜85は、垂直配向モードの液晶の電圧印加時の配向状態を制御する配向制御手段として機能するものである。
【0058】
図7(b)に示す断面構造をみると、透光性の基板本体25A上に、配線部13a、遮光部33a〜33c等が形成されており、これらを覆う層間絶縁膜71を介した上に画素電極31が形成されている。そして、画素電極31上に誘電体突起83〜85が形成されている。
なお、画素電極31と配線部13a(TFD素子40)との導電接続構造は図6に示した液晶表示装置200と同様であり、ここでは説明を省略する。
【0059】
本実施形態の液晶表示装置300では、垂直配向液晶の配向制御手段たる誘電体突起83〜85と、これらの誘電体突起83〜85表面での液晶分子の斜方配向に起因する漏れ光を遮光する遮光部88a〜88cとがいずれも上基板25に設けられているので、誘電体突起83〜85と遮光部88a〜88cとを高精度に位置合わせすることができ、より効果的に前記漏れ光を遮断することができるようになっている。また高い位置合わせ精度を得られることから、位置ずれを考慮して誘電体突起83〜85よりやや大きく形成される遮光部88a〜88cの平面寸法を小さくすることが可能になり、これによって画素の開口率を高め、表示輝度の向上を図ることができる。また上記遮光部88a〜88cは、配線部13a、あるいは走査線13と同一工程で形成することができるので、製造プロセスの複雑化や、工数の増加を伴うことなく表示コントラストを向上させることができる。
したがって本実施形態の液晶表示装置300は、工程の負荷を増大させることなく製造可能であって、明るく、広視野角、高コントラストの表示が得られる液晶表示装置となっている。
【0060】
(第4の実施形態)
次に、図8を参照して本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態の液晶表示装置は、図1から図3に示した液晶表示装置100と同様、垂直配向モードの透過型液晶表示装置であり、図8に示す構成要素のうち、図1から図3の液晶表示装置100と共通の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。また図8(a)〜(c)は、それぞれ先の実施形態における図3(a)〜(c)に相当する図面である。
【0061】
図8に示す液晶表示装置400は、液晶層50を挟持して対向配置された上基板25と下基板10とを主体として構成されている。図8(a)に示すように、上基板25は、図示左右方向に延びる走査線13と、走査線13に沿って長手に配置された画素電極31と、走査線13から画素電極31に鈎形に延びる配線部13aとを備えて構成されている。
【0062】
画素電極31は、第1実施形態と同様、平面視略矩形状の3つの島状部31a〜31cと、これらを電気的に接続する連結部39,39とを備えて構成されている。走査線13と配線部13aとの交点部には図示略のTFD素子40が設けられており、TFD素子40側から鈎形に延びた配線部13aの先端部が平面視円形状に拡径されてコンタクト部89を形成している。コンタクト部89は、画素電極31の島状部31cの中央部に配されている。図8(b)に示す断面構造をみると、透光性の基板本体25Aの内面側に、配線部13a、コンタクト部89等が形成され、それらを覆う層間絶縁膜71を介した上に画素電極31が形成されている。そして、層間絶縁膜71を貫通してコンタクト部89に達するコンタクトホール72を介して、画素電極31とコンタクト部89とが電気的に接続される結果、画素電極31と配線部13a(TFD素子40)とが電気的に接続されている。
【0063】
一方、下基板10は、図8(c)に示すように、対向電極9と、この対向電極9の形成領域内に所定の間隔で配列された誘電体突起73〜75、及び遮光部88a〜88cを備えている。断面構造においては、透光性の基板本体10Aの内面側に、遮光部88a〜88cが形成され、これらの遮光部88a〜88cを覆うように対向電極9が形成されており、各遮光部88a〜88cと平面的に重なる位置の対向電極9上に、それぞれ誘電体突起73〜75が形成されている。誘電体突起73〜75は、垂直配向モードの液晶の電圧印加時の配向状態を制御する配向制御手段として機能するものである。
【0064】
なお、図示は省略しているが、上基板25の画素電極31上と、下基板10の対向電極9及び誘電体突起73〜75上には、垂直配向膜が形成されている。また上基板25の外面側には基板本体側25Aから順に位相差板16と偏光板17とが積層され、下基板10の外面側には基板本体10A側から順に位相差板18と偏光板19とが積層されている。下基板10の外側(背面側)には照明手段たるバックライト15が設けられている。
【0065】
上記構成を具備した本実施形態の液晶表示装置400では、下基板10に誘電体突起73〜75と遮光部88a〜88cとが設けられているので、先の第3実施形態と同様、誘電体突起73〜75と遮光部88a〜88cとの位置合わせを高精度に行うことができ、誘電体突起73〜75に起因する漏れ光を効果的に遮光して高コントラストの表示を得られるようになっており、さらに高精度に位置合わせを行えることから、遮光部88a〜88cを小径化して画素開口率を高め、明るい表示を得られるようになっている。
【0066】
また本実施形態では遮光部88a〜88cは画素電極9と基板本体10Aとの間に設けられているが、下基板10にカラーフィルタを具備した構成とした場合には、先の第2実施形態と同様、遮光部88a〜88cを、カラーフィルタに設けられる遮光部材であるブラックマトリクスと同一の工程にて形成することができ、工程の負荷を増大させることなく高コントラストのカラー表示を得られる液晶表示装置を実現できる。
【0067】
(電子機器)
次に、本発明の上記実施の形態の液晶表示装置を備えた電子機器の具体例について説明する。
図9は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図9において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記液晶表示装置を用いた表示部を示している。このような携帯電話等の電子機器の表示部に、上記実施の形態の液晶表示装置を用いた場合、広視野角かつ高コントラストの表示が可能な液晶表示部を備えた電子機器を実現することができる。
【0068】
また本発明に係る液晶表示装置は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、デジタルスチルカメラ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができるものである。
【0069】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施の形態では、平面視が円形の誘電体突起を設けた例を示したが、配向制御手段たる誘電体突起の形状や寸法等については、上記実施の形態に限ることなく適宜変更が可能である。また、TFDをスイッチング素子としたアクティブマトリクス型液晶表示装置に本発明を適用した例を示したが、スイッチング素子としてTFTを用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置、コンタクトホールを持たないパッシブマトリクス型液晶表示装置などに本発明を適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】第1実施形態に係る液晶表示装置の等価回路図。
【図2】同、電極構造を示す平面構成図。
【図3】同、1ドット領域の構成を示す図。
【図4】同、半透過反射型の構成例における1ドット領域を示す図。
【図5】同、反射型の構成における1ドット領域を示す構成図。
【図6】第2実施形態に係る液晶表示装置の1ドット領域を示す構成図。
【図7】第3実施形態に係る液晶表示装置の1ドット領域を示す構成図。
【図8】第4実施形態に係る液晶表示装置の1ドット領域を示す構成図。
【図9】電子機器の一例を示す斜視構成図。
【符号の説明】
【0071】
100,100A,100B,200,300,400 液晶表示装置、10 下基板、15 バックライト(照明手段)、25 上基板、31 画素電極、31a〜31c 島状部、33a〜33c,88a〜88c 遮光部(遮光手段)、39 連結部、40 TFD素子(スイッチング素子)、73〜75,83〜85 誘電体突起(配向制御手段)、9,79 対向電極、76 液晶層厚調整層、77,78 反射層、79a〜79c 島状部、S1〜S3 サブドット領域、D ドット領域




 

 


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