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発明の名称 光学シート、光学シートの製造方法、液滴吐出装置、面状照明装置及び電気光学装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−11175(P2007−11175A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−194639(P2005−194639)
出願日 平成17年7月4日(2005.7.4)
代理人 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉
発明者 長谷井 宏宣
要約 課題
導光板から出射された光の拡散効率を向上した光学シート、光学シートの製造
方法、液滴吐出装置、面状照明装置及び電気光学装置を提供する。

解決手段
拡散レンズ18を有したシート基板16の入射面16sであって、拡散レ
特許請求の範囲
【請求項1】
導光板に設けられた導出面の導出する光を、前記導出面と相対向する入射面に入射して前
記入射面と相対向する出射面から出射するシート基板と、前記シート基板の前記出射面に
設けられて、前記出射面の出射する光を、前記シート基板の前記導光板と相反する側に出
射して拡散する複数のマイクロレンズとを備えた光学シートにおいて、
前記入射面に設けられて、前記入射面を前記導出面から離間させる複数の凸部を備えた
ことを特徴とする光学シート。
【請求項2】
請求項1に記載の光学シートにおいて、
前記凸部は、前記導出面から導出する光を、前記シート基板の前記入射面に出射して、
前記シート基板の前記導光板と相反する側に拡散する凸部であることを特徴とする光学シ
ート。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の光学シートにおいて、
前記凸部の密度は、前記マイクロレンズの密度よりも低いことを特徴とする光学シート

【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載の光学シートにおいて、
前記凸部は、前記マイクロレンズと相対向しない位置に設けられたことを特徴とする光
学シート。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載の光学シートにおいて、
前記凸部は、マイクロレンズであることを特徴とする光学シート。
【請求項6】
導光板に設けられた導出面の導出する光を入射面に入射して前記入射面と相対向する出射
面から出射するシート基板の前記出射面に、レンズ形成材料の複数の第1液滴を吐出し、
前記出射面に着弾した前記第1液滴を硬化することによって、前記出射面の出射する光を
、前記シート基板の前記導光板と相反する側に出射して拡散する複数のマイクロレンズを
形成するようにした光学シートの製造方法において、
前記入射面に、凸部形成材料の複数の第2液滴を吐出し、前記入射面に着弾した前記第
2液滴を硬化することによって、前記入射面を前記導出面から離間させる複数の凸部を形
成するようにしたことを特徴とする光学シートの製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の光学シートの製造方法において、
前記第2液滴を前記出射面に吐出するときに、前記第1液滴を前記入射面に吐出し、前
記出射面に着弾した前記第1液滴を硬化するときに、前記入射面に着弾した前記第2液滴
を硬化するようにしたことを特徴とする光学シートの製造方法。
【請求項8】
シート基板に設けられた出射面に、前記出射面の出射する光を拡散するマイクロレンズを
形成するためのレンズ形成材料の第1液滴を吐出する第1の液滴吐出手段を備えた液滴吐
出装置において、
前記第1の液滴吐出手段が前記第1液滴を吐出するときに、前記出射面と相対向する前
記シート基板の入射面に、前記入射面を導光板から離間させる凸部を形成するための凸部
形成材料の第2液滴を吐出する第2の液滴吐出手段を備えたことを特徴とする液滴吐出装
置。
【請求項9】
請求項8に記載の液滴吐出装置において、
前記出射面に着弾した前記第1液滴を硬化させる第1の硬化手段と、
前記第1の硬化手段が前記第1液滴を硬化するときに、前記入射面に着弾した前記第2
液滴を硬化させる第2の硬化手段と、
を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項10】
光源と、前記光源から導入された光を導出面に導いて導出する導光板と、前記導光板の前
記導出面からの光を、前記導出面と相対向する入射面に入射して前記入射面と相対向する
出射面から出射して拡散する光学シートとを備えた面状照明装置において、
前記光学シートは、請求項1〜5のいずれか1つに記載の光学シートであることを特徴
とする面状照明装置。
【請求項11】
面状照明装置からの光を変調して出射する電気光学装置において、
前記面状照明装置は、請求項10に記載の面状照明装置であることを特徴とする電気光
学装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学シート、光学シートの製造方法、液滴吐出装置、面状照明装置及び電気
光学装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気光学装置としての液晶表示装置には、液晶パネルの裏面側に、平面状の光を
照明する面状照明装置としてのバックライトが備えられている。バックライトには、その
薄型化が容易であるために、前記液晶パネルの側面近傍から入射する光を、液晶パネルの
裏面側(照明側)に導いて照明する、いわゆるエッジライト型バックライトが広く用いら
れている。
【0003】
エッジライト型バックライトには、一般的に、前記液晶パネルの側面近傍から入射する
光を照明側の側面(導出面)に導く導光板と、前記導光板の導出面上に載置されて、前記
導出面から導出された光を前記液晶パネル側に出射して、その裏面全体に拡散する光学シ
ートとしての拡散シートが備えられている。
【0004】
その拡散シートの製造方法には、シート状の基板(シート基板)の一側面(出射面)に
、拡散微粒子(例えば、金属微粒子や樹脂ビーズ等)を含有した樹脂を塗布し、塗布した
樹脂膜を硬化させる塗布方法が知られている。しかし、この塗布方法では、塗布した樹脂
内の拡散微粒子が凝集し易いために、拡散微粒子の濃度分布を制御する、すなわち拡散シ
ートの光学的機能(例えば、光の拡散効率や利用効率)を制御することが困難であった。
【0005】
そこで、上記する拡散シートの製造方法では、拡散シートの光学的機能の制御性を向上
する提案がなされている(例えば、特許文献1)。特許文献1では、インクジェット法に
よって、前記シート基板の出射面に樹脂の液滴を吐出し、吐出した液滴を乾燥硬化するこ
とによって、光拡散性を有したドットを形成する。そして、吐出する液滴の容量や吐出位
置によって、ドットの形成位置やサイズ、密度分布等を制御する。これによって、シート
基板の出射面に、所望の光学的機能を付与することができ、その制御性を向上することが
できる。
【特許文献1】特開2004−157430号 公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記するバックライトでは、前記導光板の導出面と、前記拡散シートの
一側面であって、前記導出面と相対向する側面(入射面)が、それぞれ平滑面で形成され
ている。そのため、以下の問題を招いていた。
【0007】
すなわち、導光板の導出面上に拡散シートの入射面が載置されると、これら導出面と入
射面が密着して、導光板と拡散シートとの間の空気等の介在を阻害するようになる。その
結果、導出面の導出する光の殆どが、導出面あるいは入射面で屈折(拡散)することなく
、拡散シートの中に入射して出射される。
【0008】
従って、上記するバックライトでは、導光板と拡散シートとの間(導出面と入射面との
間)における光の拡散が損なわれ、導出面から導出した光の拡散効率を低下させる問題が
あった。
【0009】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、導光板から出
射された光の拡散効率を向上した光学シート、光学シートの製造方法、液滴吐出装置、面
状照明装置及び電気光学装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の光学シートは、導光板に設けられた導出面の導出する光を、前記導出面と相対
向する入射面に入射して前記入射面と相対向する出射面から出射するシート基板と、前記
シート基板の前記出射面に設けられて、前記出射面の出射する光を、前記シート基板の前
記導光板と相反する側に出射して拡散する複数のマイクロレンズとを備えた光学シートに
おいて、前記入射面に設けられて、前記入射面を前記導出面から離間させる複数の凸部を
備えた。
【0011】
本発明の光学シートによれば、入射面に設けられた凸部によって、光学シートの入射面
を、導光板の導出面から離間させることができ、光学シートと導光板との間に、空気等を
介在させることができる。従って、導光板の導出面から導出された光を、導光板と光学シ
ートとの間で、屈折して拡散することができ、導光板に載置される光学シートの光の拡散
効率を向上することができる。
【0012】
この光学シートにおいて、前記凸部は、前記導出面から導出する光を、前記シート基板
の前記入射面に出射して、前記シート基板の前記導光板と相反する側に拡散する凸部であ
ってもよい。
【0013】
この光学シートによれば、シート基板の入射面に設けた凸部によって、導光板から導出
する光を拡散することができ、光学シートの有する光の拡散効率を、さらに向上すること
ができる。
【0014】
この光学シートにおいて、前記凸部の密度は、前記マイクロレンズの密度よりも低くて
もよい。
この光学シートによれば、導出面から導出する光の一部が、凸部の反射等によって、シ
ート基板の出射面に導かれない場合であっても、凸部の密度がマイクロレンズの密度より
も低い分だけ、凸部によるマイクロレンズの光の利用効率の低下を回避することができる
。従って、光学シートから出射する光の輝度の低下を軽減して、光学シートの有する光の
拡散効率を向上することができる。
【0015】
この光学シートにおいて、前記凸部は、前記マイクロレンズと相対向しない位置に設け
てもよい。
この光学シートによれば、凸部がマイクロレンズと相対向しない位置に設けられる分だ
け、マイクロレンズの光学的機能を維持することができ、凸部とマイクロレンズを、それ
ぞれ独立して設計することができる。その結果、凸部の設計の自由度を拡大することがで
きる。
【0016】
この光学シートにおいて、凸部がマイクロレンズであってもよい。
この光学シートによれば、凸部をマイクロレンズで形成するため、入射面を導光板の導
出面から離間させる凸部に、所定の光学的機能(例えば、導出面からの光の拡散機能や出
射面に形成されたマイクロレンズへの集光機能等)を付与することができる。
【0017】
本発明の光学シートの製造方法は、導光板に設けられた導出面の導出する光を入射面に
入射して前記入射面と相対向する出射面から出射するシート基板の前記出射面に、レンズ
形成材料の複数の第1液滴を吐出し、前記出射面に着弾した前記第1液滴を硬化すること
によって、前記出射面の出射する光を、前記シート基板の前記導光板と相反する側に出射
して拡散する複数のマイクロレンズを形成するようにした光学シートの製造方法において
、前記入射面に、凸部形成材料の複数の第2液滴を吐出し、前記入射面に着弾した前記第
2液滴を硬化することによって、前記入射面を前記導出面から離間させる複数の凸部を形
成するようにした。
【0018】
本発明の光学シートの製造方法によれば、入射面を導出面から離間させる凸部と、出射
面の出射する光を拡散させるマイクロレンズを、同じ液相プロセスよって製造することが
できる。従って、凸部とマイクロレンズを、異なる製造プロセスによって製造する場合に
比べて、より簡便な方法で光学シートを形成することができる。
【0019】
この光学シートの製造方法において、前記第2液滴を前記出射面に吐出するときに、前
記第1液滴を前記入射面に吐出し、前記出射面に着弾した前記第1液滴を硬化するときに
、前記入射面に着弾した前記第2液滴を硬化するようにしてもよい。
【0020】
この光学シートの製造方法によれば、マイクロレンズと凸部を、略同じタイミングで形
成することができる。従って、光学シートの製造工程数を削減することができ、光学シー
トの生産性を損なうことなく、拡散効率を向上した光学シートを製造することができる。
【0021】
本発明の液滴吐出装置は、シート基板に設けられた出射面に、前記出射面の出射する光
を拡散するマイクロレンズを形成するためのレンズ形成材料の第1液滴を吐出する第1の
液滴吐出手段を備えた液滴吐出装置において、前記第1の液滴吐出手段が前記第1液滴を
吐出するときに、前記出射面と相対向する前記シート基板の入射面に、前記入射面を導光
板から離間させる凸部を形成するための凸部形成材料の第2液滴を吐出する第2の液滴吐
出手段を備えた。
【0022】
本発明の液滴吐出装置によれば、第1の液滴吐出手段の第1液滴の吐出と、第2液滴吐
出手段の第2液滴の吐出を、略同じタイミングで行うことができ、シート基板の出射面と
入射面に、それぞれ略同じタイミングで、レンズ形成材料の液滴と凸部形成材料の液滴を
着弾させることができる。従って、光学シートの製造工程数を削減することができ、光学
シートの生産性を損なうことなく、拡散効率を向上した光学シートを製造することができ
る。
【0023】
この液滴吐出装置において、前記出射面に着弾した前記第1液滴を硬化させる第1の硬
化手段と、前記第1の硬化手段が前記第1液滴を硬化するときに、前記入射面に着弾した
前記第2液滴を硬化させる第2の硬化手段と、を備えるようにしてもよい。
【0024】
この液滴吐出装置によれば、第1液滴と第2液滴を、第1及び第2硬化手段によって、
略同じタイミングで硬化させることができる。従って、光学シートの製造工程数を、さら
に削減することができ、光学シートの生産性を損なうことなく、拡散効率を向上した光学
シートを製造することができる。
【0025】
本発明の面状照明装置は、光源と、前記光源から導入された光を導出面に導いて導出す
る導光板と、前記導光板の前記導出面からの光を、前記導出面と相対向する入射面に入射
して前記入射面と相対向する出射面から出射して拡散する光学シートとを備えた面状照明
装置において、前記光学シートは、上記する光学シートである。
【0026】
本発明の面状照明装置によれば、導光板からの光の拡散効率を向上することができ、出
射する光の輝度の均一性を向上することができる。
本発明の電気光学装置は、面状照明装置からの光を変調して出射する電気光学装置にお
いて、前記面状照明装置は、上記する面状照明装置である。
【0027】
本発明の電気光学装置は、面状照明装置の照明する光の輝度の均一性を向上することが
でき、出射する光の輝度の均一性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図5に従って説明する。まず、本発明の
電気光学装置としての液晶表示装置について説明する。図1は、液晶表示装置の概略斜視
図であり、図2は、図1のA−A線断面図である。
【0029】
図1において、液晶表示装置1には、液晶パネル2と、前記液晶パネル2に照明光Lを
照明する面状照明装置としてのバックライト3が備えられている。
液晶パネル2は、前記バックライト3側に備えられた四角板状のガラス基板(対向基板
4)と、前記対向基板4と相対向するガラス基板(素子基板5)とが、シール部材6(図
2参照)を介して貼り合わされることによって形成されている。これら対向基板4と素子
基板5の間の間隙には、図示しない制御回路からの表示データに基づいて配向状態を変更
可能にした液晶7(図2参照)が封入される。
【0030】
そして、バックライト3からの照明光Lが、液晶7の配向状態によって変調されて、変
調された照明光Lが、図示しない偏光板を通過するか否かによって、液晶パネル2の素子
基板5に、所望する画像が表示されるようになっている。
【0031】
尚、本実施形態の液晶表示装置1は、素子基板5の対向基板4側の側面に、マトリック
ス状に配列された制御素子や画素電極等を備えるアクティブマトリックス方式の液晶表示
装置であるが、これに限らず、例えばパッシブ方式の液晶表示装置であってもよい。また
、本実施形態の液晶表示装置1は、バックライト3側に対向基板4を配設する構成にした
が、これに限らず、例えばバックライト3側に素子基板5を配設する構成であってもよい

【0032】
図2に示すように、本実施形態のバックライト3は、いわゆるエッジライト型バックラ
イトであって、LED等の光源11を有して、その光源11から出射される光が、図示し
ないリフレクタ等を介して、光源11の一方向(図2におけるX矢印方向)に導かれるよ
うになっている。
【0033】
光源11のX矢印方向側には、導光板12が配設されている。導光板12は、液晶パネ
ル2側から見て、対向基板4と略同じサイズの四角形状に形成された光透過性の基板であ
って、例えばアクリル系樹脂やポリカーボネート、ポリエステル等の透明樹脂材料、ある
いはガラスや石英等の無機透明材料によって形成されている。
【0034】
本実施形態では、前記光源11側の側面を入射面12aという。また、本実施形態では
、前記液晶パネル2側の側面を導出面12bとし、前記導出面12bと相対向する側の側
面を反射面12rという。
【0035】
導光板12の導出面12bは平滑面であって、前記液晶パネル2の対向基板4と略平行
に形成されている。導光板12の反射面12rは、前記光源11から離間する方向(X矢
印方向)に向かって、液晶パネル2側(上側:Z矢印方向側)に傾斜するように形成され
て、前記導出面12bとの間の距離が、X矢印方向に向かって、徐々に短くなるように形
成されている。その導光板12の反射面12rには、入射面12aから入射した光を導出
面12bに導くための図示しない多数の反射ドットや反射溝等が形成されて、その下側に
は、光反射性を有したアルミニウム等からなる反射シート14が配設されている。
【0036】
そして、光源11からの光は、導光板12の内部に導入されて、導出面12bと反射面
12rの反射屈折によって導光板12の内部を伝播し、反射面12rから漏れる漏れ光が
、反射シート14によって導出面12b側に反射されるようになっている。すなわち、光
源11からの光は、入射面12aから導出面12bに導かれて、導出面12bに対する臨
界角を超える成分の光が、導出面12bの略全体から出射されるようになっている。
【0037】
導光板12の導出面12b上には、光学シートとしての拡散シート15が配設されてい
る。拡散シート15は、導光板12と略同じサイズの四角形状に形成されたシート基板1
6を有している。
【0038】
シート基板16は、その厚さが約100μmで形成された光透過性のシート部材であっ
て、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、スチレン樹脂、ノボラック樹脂等の光透過性樹脂によって形成されて、大気
の屈折率と異なる屈折率を有している。
【0039】
本実施形態では、導光板12の導出面12bと相対向する側面を入射面16sとし、前
記入射面16sと相対向する側面を出射面16dという。
図2に示すように、シート基板16の入射面16sは、前記導光板12の導出面12b
と同じく平滑面に形成されて、導出面12b側に突出する凸部としてのスペーサレンズ1
7を有している。図3は、導光板12側から見たシート基板16(入射面16s)の平面
図である。
【0040】
図2及び図3に示すように、スペーサレンズ17は、入射面16sの略全体にわたり均
一に形成された半球面状のレンズであって、その外径(レンズ径Ws)が、約50μmで
形成されて、入射面16sの全体にわたる正三角形の格子パターン状に形成されている。
【0041】
スペーサレンズ17は、前記シート基板16の屈折率と異なる屈折率を有し、前記導出
面12bから入射した光を屈折して、一旦シート基板16の出射面16d上に集光し、液
晶パネル2側に拡散するようになっている。また、スペーサレンズ17は、拡散した光の
最大強度の方向を、後述するプリズムシート19に対して最適な方向に導くようになって
いる。
【0042】
図2に示すように、各スペーサレンズ17は、そのレンズ面17aの頂点が、それぞれ
導光板12の導出面12bと当接するように配設されて、シート基板16の入射面16s
を、前記レンズ径Wsの半分に相対する距離だけ、導光板12の導出面12bから離間さ
せている。すなわち、各スペーサレンズ17は、導光板12(導出面12b)とシート基
板16(入射面16s)との間に、レンズ径Wsの半分に相対する距離の空間を形成し、
その空間に大気を介在させている。
【0043】
本実施形態では、前記導光板12の導出面12bと前記拡散シート15の入射面16s
との間の距離を、離間距離Hという。また、本実施形態では、各スペーサレンズ17の中
心位置を、第2目標吐出位置Ps(図3参照)という。
【0044】
尚、本実施形態のスペーサレンズ17は、後述するレンズ形成工程において、前記シー
ト基板16の入射面16s(第2目標吐出位置Ps)に、後述する第2液滴Ds(図4参
照)を吐出して、入射面16sに着弾した第2液滴Dsを硬化させることによって形成さ
れている。
【0045】
そして、導出面12bからの光が、導出面12bと入射面16sとの間の空間に導出さ
れると、導出される光は、導出面12bで屈折して拡散される。導出面12bで拡散され
た光は、その一部が、スペーサレンズ17に入射し、シート基板16の液晶パネル2側に
、さらに拡散(均一化)されて、その最大強度の方向を、後述するプリズムシート19に
対して最適な方向にする。また、スペーサレンズ17に入射することなく大気を伝播した
光は、シート基板16内に入射するときに、入射面16sによって、さらに拡散されて、
シート基板16の出射面16dから出射される。
【0046】
従って、本実施形態の拡散シート15は、各スペーサレンズ17によって、入射面16
sと導出面12bとの密着を回避して、スペーサレンズ17による拡散と離間距離Hの空
間による拡散によって、導光板12から導出された光の拡散効率を向上する。
【0047】
図2に示すように、シート基板16の出射面16dは、前記入射面16sと略平行の平
滑面に形成されて、前記液晶パネル2側に突出するマイクロレンズとしての拡散レンズ1
8を有している。
【0048】
図2及び図3に示すように、拡散レンズ18は、出射面16dの略全体にわたり均一に
形成された半球面状のレンズであって、その外径(レンズ径Wd)が、前記スペーサレン
ズ17のレンズ径Wsと略同じ約50μmで形成されている。拡散レンズ18は、前記ス
ペーサレンズ17に対応する出射面16d上の位置を囲うように、スペーサレンズ17の
格子パターンよりも小さい正三角形の格子パターン状に形成されている。つまり、拡散レ
ンズ18は、その密度が、スペーサレンズ17の密度よりも高くなるように形成されて、
液晶パネル2側から見て、スペーサレンズ17の領域を除いた出射面16d上の領域を満
たすように形成されている。
【0049】
拡散レンズ18は、前記シート基板16の屈折率と異なる屈折率を有して、前記出射面
16dから出射された光を屈折して一旦集光し、液晶パネル2側に拡散するようになって
いる。また、拡散レンズ18は、拡散した光の最大強度の方向を、後述するプリズムシー
ト19に対して最適な方向に導くようになっている。
【0050】
本実施形態では、上記する各拡散レンズ18の中心位置を、第1目標吐出位置Pdとい
う。
尚、本実施形態の拡散レンズ18は、前記スペーサレンズ17と同じく、後述するレン
ズ形成工程において、前記シート基板16の出射面16dに、後述する第1液滴Dd(図
4参照)を吐出して、出射面16dに着弾した第1液滴Ddを硬化させることによって形
成されている。
【0051】
そして、シート基板16の出射面16dから拡散レンズ18に光が出射されると、出射
される光は、出射面16dで屈折して拡散される。出射面16dで拡散された光は、各拡
散レンズ18に入射して、拡散レンズ18のレンズ面18aによる屈折によって、さらに
拡散(均一化)される。
【0052】
この際、拡散レンズ18がスペーサレンズ17と相対向する領域を除いた領域を満たす
ように形成されているため、スペーサレンズ17に拡散されることなく大気を伝播した光
は、その殆どが、この拡散レンズ18によって拡散される。そして、拡散レンズ18及び
スペーサレンズ17に拡散された光は、導光板12の反射面12r等で形成された輝点や
輝線、ムラ等を拡散して、その最大強度の方向を、後述するプリズムシート19に対して
最適な方向に導く。
【0053】
尚、本実施形態では、拡散シート15から出射する光の輝点や輝線、ムラ等を拡散する
ために、拡散レンズ18を、スペーサレンズ17と相対向する領域を除いた領域を満たす
ように形成したが、これに限らず、スペーサレンズ17を相対向させるように形成しても
よく、出射面16dの略全面に最密に形成してもよい。また、拡散レンズ18とスペーサ
レンズ17を異なる形状、サイズによって形成してもよい。つまり、スペーサレンズ17
は、離間距離Hを形成し、拡散レンズ18やシート基板16のサイズや屈折率等に基づい
て、輝点や輝線、ムラ等の拡散効率を向上可能な形成位置、サイズ、形状、屈折率等を有
するものであればよい。
【0054】
図2に示すように、拡散シート15の上側には、プリズムシート19が配設されている
。プリズムシート19は、X矢印方向に沿ってアレイ状に配列された微小なリニアプリズ
ムを有する第1プリズムシート19aと、Y矢印方向に沿ってアレイ状に配列された微小
なリニアプリズムを有する第2プリズムシート19bを重ね合わせたシートである。この
プリズムシート19は、第1プリズムシート19a及び第2プリズムシート19bによる
屈折によって、拡散シート15からの光の最大強度の方向を、Z矢印方向に導くようにな
っている。
【0055】
そして、拡散シート15からの光がプリズムシート19に出射されると、プリズムシー
ト19に入射した光は、プリズムシート19による屈折によって、その最大強度の方向を
Z矢印方向にして、液晶パネル2を照明する。
【0056】
この際、液晶パネル2を照明する照明光Lは、前記スペーサレンズ17や前記拡散レン
ズ18、さらにはスペーサレンズ17によって形成された離間距離Hの空間が、導出面1
2bからの光の拡散効率を向上した分だけ、その輝度の均一性を向上している。さらに、
液晶パネル2を照明する照明光Lは、拡散シート15(スペーサレンズ17及び拡散レン
ズ18)からの光をプリズムシート19に対して最適な方向に導いている分だけ、その輝
度を向上するようになる。これによって、液晶表示装置1は、バックライト3からの照明
光Lの輝度とその均一性の向上によって、その表示画質を向上している。
【0057】
尚、本実施形態のプリズムシート19は、拡散シート15からの光を液晶パネル2側に
屈折して、液晶パネル2を照明する光の輝度を向上しているが、拡散シート15によって
十分な輝度が得られる場合には、このプリズムシート19を省略する構成であってもよい

【0058】
次に、上記する拡散シート15の製造方法について以下に説明する。まず、スペーサレ
ンズ17及び拡散レンズ18を形成するための液滴吐出装置20について説明する。図4
は、液滴吐出装置20を説明する説明図であり、図5は、液滴吐出装置20の電気的構成
を示す電気ブロック回路図である。
【0059】
図4に示すように、液滴吐出装置20には、円筒状に形成された上下一対の搬入ローラ
21aと、搬入ローラ21aのX矢印方向であって、円筒状に形成された上下一対の搬出
ローラ21bが設けられている。これら搬入及び搬出ローラ21a,21bは、それぞれ
搬入モータMHa(図5参照)及び搬出モータMHb(図5参照)に回転駆動されて、前
記シート基板16を切出し可能にしたマザーシート16Mを、常時、X矢印方向に引張り
テンションの掛かる状態で、X矢印方向に搬送するようになっている。
【0060】
尚、これら搬入及び搬出ローラ21a,21bは、マザーシート16Mの出射面16d
に相対する側面(第1吐出面Md)を上側(Z矢印方向)にして、マザーシート16Mの
入射面16sに相対する側面(第2吐出面Ms)を下側(反Z矢印方向)にするように配
置する。また、これら搬入及び搬出ローラ21a,21bは、マザーシート16MのY矢
印方向及び反Y矢印方向の端部にのみ接触して、前記出射面16dの領域や前記入射面1
6sの領域、さらにはスペーサレンズ17や拡散レンズ18に接触しないようになってい
る。
【0061】
搬入及び搬出ローラ21a,21bの間であって、張設されたマザーシート16M(シ
ート基板16)のZ矢印方向及び反Z矢印方向には、それぞれ第1キャリッジ22d及び
第2キャリッジ22sが備えられている。第1及び第2キャリッジ22d,22sは、そ
れぞれ第1キャリッジモータMY1(図5参照)及び第2キャリッジモータMY2(図5
参照)に連結駆動されて、Y矢印方向及び反Y矢印方向に直動する(Y矢印方向に移動す
る)ようになっている。
【0062】
第1キャリッジ22dの下側には、前記第1吐出面Md(出射面16d)と対峙する第
1の液滴吐出手段としての第1液滴吐出ヘッド(以下単に、第1吐出ヘッドという。)2
3dが配設されている。
【0063】
第1吐出ヘッド23dは、Y矢印方向に延びる略直方体形状に形成されて、その下面(
ノズル形成面24d)には、Z矢印方向に沿って貫通形成される多数の第1吐出ノズル(
以下単に、第1ノズルNdという。)が、Y矢印方向に沿って一列に形成されている。尚
、本実施形態の第1ノズルNdは、第1吐出面Md(出射面16d)がX矢印方向に移動
するときに、出射面16d上の各第1目標吐出位置Pdと対峙可能な位置に配置形成され
ている。
【0064】
各第1ノズルNdのZ矢印方向には、それぞれキャビティ25dが形成されて、図示し
ない収容タンクから導出されるレンズ形成材料としての拡散レンズ形成材料Fdを、対応
する第1ノズルNdに供給するようになっている。本実施形態の拡散レンズ形成材料Fd
は、有機溶剤を含まない無溶媒材料であって、例えば紫外線硬化性アクリル系樹脂や紫外
線硬化性エポキシ樹脂等の紫外線硬化性樹脂である。詳述すると、紫外線硬化性樹脂は、
プレポリマー、オリゴマー及びモノマーの中で少なくとも1種類と、光重合開始剤を含ん
だものである。
【0065】
そのプレポリマー又はオリゴマーには、例えばエポキシアクリレート類、ウレタンアク
リレート類、ポリエステルアクリレート類、ポリエーテルアクリレート類、スピロアセタ
ール系アクリレート類等のアクリレート類や、エポキシメタクリレート類、ウレタンメタ
クリレート類、ポリエステルメタクリレート類、ポリエーテルメタクリレート類等のメタ
クリレート類等を利用することができる。
【0066】
また、モノマーには、例えば2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメ
タクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、N−ビニル−2−ピロリドン、カルビトールアクリレート、テトラヒドロフルフリル
アクリレート、イソボニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、1,3−ブ
タンジオールアクリレート等の単官能基モノマーや、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールメタクリレート、ネオペンチグリコールアクリレート
、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート
、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
等の多官能性モノマーを利用することができる。
【0067】
また、光重合開始剤には、例えば2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等
のアセトフェノン類、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、p−イソプロピル−α−ヒド
ロキシイソブチルフェノン等のブチルフェノン類、p−tert−ブチルジクロロアセト
フェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、α,α−ジクロル−4−フ
ェノキシアセトフェノン等のハロゲン化アセトフェノン類、ベンゾフェノン、N,N−テ
トラエチル−4,4−ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンジ
ルジメチルケタール等のベンジル類、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル等のベン
ゾイン類、1−フェニルー1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オ
キシム等のオキシム類、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等のキサ
ントン類、ミヒラーケトン類のラジカル発生化合物等を利用することができる。
【0068】
各キャビティ25dのZ矢印方向には、Z矢印方向及び反Z矢印方向に振動可能に貼り
付けられた振動板26dが備えられて、キャビティ25dの容積を拡大・縮小可能にして
いる。その振動板26dの上側には、各第1ノズルNdに対応した第1圧電素子27dが
配設されている。第1圧電素子27dは、後述する第1液滴Ddを吐出するための所定の
駆動信号(第1圧電素子駆動信号COM1)を受けて収縮・伸張し、前記振動板26dを
Z矢印方向及び反Z矢印方向に振動させて、キャビティ25d内を加圧・減圧するように
なっている。
【0069】
そして、第1圧電素子27dに前記第1圧電素子駆動信号COM1が供給されると、対
応するキャビティ25dの圧力が減圧・加圧されて、対応する第1ノズルNd内に形成さ
れた拡散レンズ形成材料Fdの界面(メニスカスM)が、上下方向に振動する。そして、
メニスカスMが上下方向に振動すると、メニスカスMを形成する拡散レンズ形成材料Fd
の一部が、第1ノズルNdから第1液滴Ddとして吐出される。第1ノズルNdから吐出
された第1液滴Ddは、反Z矢印方向に沿って飛行し、対応する第1ノズルNdと対峙す
る第1吐出面Md(出射面16d)上の位置に着弾するようになっている。
【0070】
図4に示すように、第2キャリッジ22sの上側には、前記第2吐出面Ms(入射面1
6s)と対峙する第2の液滴吐出手段としての第2液滴吐出ヘッド(以下単に、第2吐出
ヘッドという。)23sが配設されている。
【0071】
第2吐出ヘッド23sは、第1吐出ヘッド23dと同じく、Y矢印方向に延びる略直方
体形状に形成されて、そのノズル形成面24sに多数の第2吐出ノズル(以下単に、第2
ノズルNsという。)を有している。尚、本実施形態の第2ノズルNsは、第2吐出面M
s(入射面16s)がX矢印方向に移動するときに、入射面16s上の各第2目標吐出位
置Psと対峙可能な位置に配置形成されている。
【0072】
各第2ノズルNsのZ矢印方向には、第1ノズルNdと同じく、それぞれキャビティ2
5sが形成されて、図示しない収容タンクから導出される凸部形成材料としてのスペーサ
レンズ形成材料Fsを、対応する第2ノズルNsに供給するようになっている。本実施形
態のスペーサレンズ形成材料Fsは、有機溶剤を含まない無溶媒材料であって、上記する
拡散レンズ形成材料Fdと同じく、紫外線硬化性樹脂で形成されているが、これに限られ
るものではない。
【0073】
各キャビティ25sのZ矢印方向には、第1吐出ヘッド23dと同じく、振動板26s
及び第2圧電素子27sが配設されて、後述する第2液滴Dsを吐出するための所定の駆
動信号(第2圧電素子駆動信号COM2)を受けて収縮・伸張し、前記振動板26dをZ
矢印方向及び反Z矢印方向に振動させて、キャビティ25s内を加圧・減圧するようにな
っている。
【0074】
そして、第2圧電素子27sに前記第2圧電素子駆動信号COM2が供給されると、対
応するキャビティ25sの圧力が減圧・加圧されて、対応する第2ノズルNs内に形成さ
れたスペーサレンズ形成材料Fsの界面(メニスカスM)が、上下方向に振動する。そし
て、メニスカスMが上下方向に振動すると、メニスカスMを形成するスペーサレンズ形成
材料Fsの一部が、第2ノズルNsから第2液滴Dsとして吐出される。第2ノズルNs
から吐出された第2液滴Dsは、Z矢印方向に沿って飛行し、対応する第2ノズルNsと
対峙する第2吐出面Ms(入射面16s)上の位置に着弾するようになっている。
【0075】
第1吐出ヘッド23d及び第2吐出ヘッド23sのX矢印方向には、それぞれ第1の硬
化手段を構成する第1紫外線ランプ28dと第2の硬化手段を構成する第2紫外線ランプ
28sが配設されている。第1及び第2紫外線ランプ28d,28sは、それぞれ反X矢
印方向から搬送されるマザーシート16M(シート基板16)の第1吐出面Md(出射面
16d)及び第2吐出面Ms(入射面16s)に、第1及び第2液滴Dd,Dsを硬化可
能な光(紫外線Lu)を照射するようになっている。
【0076】
次に、上記のように構成した液滴吐出装置20の電気的構成を説明する。
液滴吐出装置20の制御装置30には、CPU等からなる制御部31、DRAM及びS
RAMからなり各種データを格納するRAM32、各種データや各種制御プログラムを格
納するROM33等が備えられ、これら制御部31、RAM32及びROM33が、図示
しないバスを介して接続されている。
【0077】
その制御装置30には、起動スイッチや停止スイッチ等の操作スイッチを有した入力装
置41が接続されている。入力装置41は、出射面16d上の各第1目標吐出位置Pdを
、既定形式の第1描画データIdとして制御装置30に出力するようになっている。また
、入力装置41は、入射面16s上の各第2目標吐出位置Psを、既定形式の第2描画デ
ータIsとして制御装置30に出力するようになっている。
【0078】
制御装置30(制御部31)は、入力装置41からの第1及び第2描画データId,I
sに所定の展開処理を施して、二次元描画平面上(第1吐出面Md及び第2吐出面Ms)
における位置に、それぞれ第1及び第2液滴Dd,Dsを吐出するか否かを示す第1ビッ
トマップデータBD1及び第2ビットマップデータBD2を生成し、生成した第1及び第
2ビットマップデータBD1,BD2をRAMに格納するようになっている。尚、本実施
形態の第1及び第2ビットマップデータBD1,BD2は、各ビットの値(0あるいは1
)に応じて、それぞれ第1圧電素子27d及び第2圧電素子27sのオンあるいはオフ(
第1液滴Dd及び第2液滴Dsを吐出するか否か)を規定するものである。
【0079】
そして、制御部31は、第1及び第2ビットマップデータBD1,BD2を、所定のク
ロック信号に同期させて、それぞれ第1吐出制御信号SI1及び第2吐出制御信号SI2
として、後述する吐出ヘッド駆動回路46に転送するようになっている。
【0080】
また、制御部31は、入力装置41からの第1描画データId及び第2描画データIs
に、第1及び第2ビットマップデータBD1,BD2の展開処理と異なる展開処理を施し
て、所定のサイズの第1及び第2液滴Dd,Dsを吐出するための第1圧電素子駆動信号
COM1及び第2圧電素子駆動信号COM2を生成する。そして、制御部31は、第1及
び第2圧電素子駆動信号COM1,COM2を、後述する吐出ヘッド駆動回路46に出力
するようになっている。
【0081】
制御装置30には、搬入モータ駆動回路42及び搬出モータ駆動回路43が接続されて
、搬入及び搬出モータ駆動回路42,43に、それぞれ搬入モータ駆動制御信号及び搬出
モータ駆動制御信号を出力するようになっている。搬入及び搬出モータ駆動回路42,4
3は、制御装置30からの搬入及び搬出モータ駆動制御信号に応答して、搬入及び搬出モ
ータMHa,MHb(搬入及び搬出ローラ21a,21b)を正転(図4における矢印方
向に回転)させるようになっている。搬入及び搬出モータ駆動回路42,43には、それ
ぞれ回転検出器42E及び回転検出器43Eが接続されて、回転検出器42E,43Eか
らの検出信号が入力されるようになっている。搬入及び搬出モータ駆動回路42,43は
、それぞれ回転検出器42E及び回転検出器43Eからの検出信号に基づいて、搬入モー
タMHa及び搬出モータMHbの回転量を検出し、マザーシート16MのX矢印方向の移
動量を演算して、マザーシート16Mの引張りテンションを維持可能に、マザーシート1
6Mを搬送させるようになっている。
【0082】
制御装置30には、第1キャリッジモータ駆動回路44及び第2キャリッジモータ駆動
回路45が接続されて、第1及び第2キャリッジモータ駆動回路44,45に第1キャリ
ッジモータ駆動制御信号及び第2キャリッジモータ駆動制御信号を出力するようになって
いる。第1及び第2キャリッジモータ駆動回路44,45は、制御装置30からの第1及
び第2キャリッジモータ駆動制御信号に応答して、第1キャリッジモータMY1及び第2
キャリッジモータMY2を正転又は逆転させるようになっている。第1及び第2キャリッ
ジモータ駆動回路44,45には、回転検出器44E及び回転検出器45Eが接続されて
、回転検出器44E,45Eからの検出信号が入力されるようになっている。第1及び第
2キャリッジモータ駆動回路44,45は、それぞれ回転検出器44Eからの検出信号に
基づいて、第1及び第2キャリッジモータMY1,MY2の回転方向及び回転量を検出し
、第1キャリッジ22d及び第2キャリッジ22sのY矢印方向の移動量と移動方向を演
算するようになっている。
【0083】
制御装置30には、吐出ヘッド駆動回路46が接続されて、吐出ヘッド駆動回路46に
、前記第1及び第2吐出制御信号SI1,SI2、前記第1及び第2圧電素子駆動信号C
OM1,COM2を出力するようになっている。吐出ヘッド駆動回路46は、制御装置3
0からの第1及び第2吐出制御信号SI1,SI2に応答して、前記第1及び第2圧電素
子駆動信号COM1,COM2を、それぞれ対応する第1圧電素子27d及び第2圧電素
子27sに供給するか否かを制御するようになっている。
【0084】
次に、上記する液滴吐出装置20を使用した液滴吐出処理について以下に説明する。
まず、搬入ローラ21a及び搬出ローラ21bにマザーシート16Mをセットして、X
矢印方向に引張りテンションの掛かる状態にする。この状態から、入力装置41に、第1
及び第2液滴Dd,Dsを吐出するための第1及び第2描画データId,Isを入力して
、液滴吐出プログラムを開始するための操作信号を入力する。
【0085】
すると、制御装置30は、入力装置41からの第1描画データIdに基づいて、第1吐
出面Md(出射面16Md)上の第1目標吐出位置Pdに第1液滴Ddを吐出させるため
の第1ビットマップデータBD1を生成して、第1ビットマップデータBD1をRAM3
2に格納する。また、制御装置30は、入力装置41からの第2描画データIsに基づい
て、第2吐出面Ms(入射面16s)上の第2目標吐出位置Psに第2液滴Dsを吐出さ
せるための第2ビットマップデータBD2を生成して、第2ビットマップデータBD2を
RAM32に格納する。第1及び第2ビットマップデータBD1,BD2を格納すると、
制御装置30は、第1及び第2描画データId,Isに基づく第1及び第2圧電素子駆動
信号COM1,COM2を生成して、第1及び第2圧電素子駆動信号COM1,COM2
を吐出ヘッド駆動回路46に出力する。
【0086】
続いて、制御装置30は、第1及び第2キャリッジモータMY1,MY2を回転駆動し
て、第1及び第2キャリッジ22d,22sを移動させ、マザーシート16M(シート基
板16)がX矢印方向に移動したときに、第1及び第2ノズルNd,Nsの直下を、対応
する第1及び第2目標吐出位置Pd,Psが通過する位置にセットする。
【0087】
制御装置30は、第1及び第2キャリッジ22d,22sをセットすると、搬入及び搬
出モータMHa,MHbを駆動制御して、マザーシート16MをX矢印方向に移動させる

【0088】
制御装置30は、マザーシート16MをX矢印方向に移動させると、回転検出器44E
,45Eからの検出信号に基づいて、最もX矢印方向側に位置する第1及び第2目標吐出
位置Pd,Psが、対応する第1及び第2ノズルNd,Nsの直下に搬送されたかどうか
演算する。そして、制御装置30は、RAM32に格納した第1及び第2ビットマップデ
ータBD1,BD2に基づく第1及び第2吐出制御信号SI1,SI2を、吐出ヘッド駆
動回路46に出力するタイミングを待つ。
【0089】
制御装置30は、最もX矢印方向側に位置する第1目標吐出位置Pdが、対応する第1
ノズルNdの直下に搬送されると、回転検出器44E,45Eからの検出信号に応答して
、前記第1吐出制御信号SI1を吐出ヘッド駆動回路46に出力する。吐出ヘッド駆動回
路46は、制御装置30からの第1吐出制御信号SI1を受けると、第1吐出制御信号S
I1に基づいて、対応する第1圧電素子27dに、前記第1圧電素子駆動信号COM1を
供給する。そして、吐出ヘッド駆動回路46は、対応する第1ノズルNdから、反Z矢印
方向の各第1目標吐出位置Pdに向かって、一斉に第1液滴Ddを吐出させる。吐出され
た第1液滴Ddは、対応する第1目標吐出位置Pdに着弾して、第1吐出面Mdの出射面
16dに対応する領域から突出する半球面状を呈する。
【0090】
また、制御装置30は、最もX矢印方向側に位置する第2目標吐出位置Psが、対応す
る第2ノズルNsの直下に搬送されると、回転検出器44E,45Eからの検出信号に応
答して、前記第2吐出制御信号SI2を吐出ヘッド駆動回路46に出力する。吐出ヘッド
駆動回路46は、制御装置30からの第2吐出制御信号SI2を受けると、第2吐出制御
信号SI2に基づいて、対応する第2圧電素子27sに、前記第2圧電素子駆動信号CO
M2を供給する。そして、吐出ヘッド駆動回路46は、対応する第2ノズルNsから、Z
矢印方向の各第2目標吐出位置Psに向かって、一斉に第2液滴Dsを吐出させる。吐出
された第2液滴Dsは、対応する第2目標吐出位置Psに着弾して、第2吐出面Msの入
射面16sに対応する領域から突出する半球面状を呈する。
【0091】
そして、各第1及び第2目標吐出位置Pd,Psに着弾した第1及び第2液滴Dd,D
sが、マザーシート16MのX矢印方向の移動にともなって、それぞれ第1及び第2紫外
線ランプ28d,28sの反Z矢印方向及びZ矢印方向を通過すると、第1及び第2液滴
Dd,Dsは、紫外線Luの照射によって硬化される。すなわち、各第1及び第2目標吐
出位置Pd,Psに、それぞれ拡散レンズ18及びスペーサレンズ17が形成される。
【0092】
以後、同様に、制御装置30は、マザーシート16MをX矢印方向に移動しながら、各
第1及び第2目標吐出位置Pd,Psが、それぞれ対応する第1及び第2ノズルNd,N
sの直下に搬送される度に、対応する第1及び第2ノズルNd,Nsから、第1及び第2
液滴Dd,Dsを吐出させる。そして、制御装置30は、着弾した第1及び第2液滴Dd
,Dsに、順次第1及び第2紫外線ランプ28d,28sからの紫外線Luを照射させて
、それぞれ拡散レンズ18及びスペーサレンズ17を形成する。これによって、全ての第
1及び第2目標吐出位置Pd,Psに、それぞれ対応する拡散レンズ18及びスペーサレ
ンズ17を形成する。
【0093】
そして、全ての第1及び第2目標吐出位置Pd,Psに、それぞれ対応する拡散レンズ
18及びスペーサレンズ17を形成すると、制御装置30は、マザーシート16Mを図示
しないカッティング装置等に搬送して、シート基板16に対応する領域を、マザーシート
16Mから切出させる。これによって、出射面16d及び入射面16sに、それぞれ拡散
レンズ18及びスペーサレンズ17を有した拡散シート15を製造することができる。
【0094】
次に、上記のように構成した本実施形態の効果を以下に記載する。
(1)上記実施形態によれば、拡散レンズ18を有したシート基板16の入射面16s
にスペーサレンズ17を設け、シート基板16の入射面16sを、離間距離Hだけ、導光
板12の導出面12bから離間させるようにした。
【0095】
従って、拡散シート15の入射面16sと導光板12の導出面12bとの間に、離間距
離Hからなる空間を形成することができ、入射面16sと導出面12bとの間に、大気等
を介在させることができる。その結果、導光板12の導出面12bから導出される光を、
導出面12bで屈折して拡散させることができ、拡散シート15の入射面16sに入射す
る光を、入射面16sで屈折して拡散させることができる。そのため、導出面12bと入
射面16sを離間させた分だけ、拡散シート15の拡散効率を向上することができる。
【0096】
(2)上記実施形態によれば、入射面16sにスペーサレンズ17を設け、導光板12
からスペーサレンズ17に入射した光が、シート基板16の液晶パネル2側に拡散される
ようにした。従って、スペーサレンズ17を設けた分だけ、拡散シート15の光の拡散効
率を向上することができる。
【0097】
(3)上記実施形態によれば、シート基板16の出射面16d上であって、スペーサレ
ンズ17と相対向する領域を除いた領域に、拡散レンズ18を満たすように形成した。そ
の結果、スペーサレンズ17に拡散されない光を、拡散レンズ18によって拡散させるこ
とができる。しかも、スペーサレンズ17と拡散レンズ18を、互いに独立したレンズ係
数に設計することができ、その設計の自由度を拡大することができる。
【0098】
(4)上記実施形態によれば、マザーシート16M(シート基板16)の第1及び第2
目標吐出位置Pd,Psに、それぞれ第1液滴Dd及び第2液滴Dsを吐出して、スペー
サレンズ17及び拡散レンズ18を形成するようにした。従って、スペーサレンズ17及
び拡散レンズ18を、同じ液相プロセスによって形成することができ、互いに制約されな
い製造条件で、スペーサレンズ17及び拡散レンズ18を形成することができる。
【0099】
(5)上記実施形態によれば、第1及び第2液滴Ds,Ddを、殆ど同じタイミングで
吐出し、着弾した第1及び第2液滴Ds,Ddを、殆ど同じタイミングで硬化させるよう
にした。従って、拡散レンズ18を製造する工程でスペーサレンズ17を製造することが
でき、拡散シート15の製造工程数を削減することができる。
【0100】
尚、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、凸部をスペーサレンズ17として具体化した。これに限らず、凸
部は、レンズ効果を有しないものであってもよい。この際、凸部を光透過性材料で形成し
、さらに凸部の密度を、拡散レンズ18の密度よりも低くすることが好ましい。これによ
れば、凸部による拡散レンズ18の光の利用効率の低下、拡散シート15の輝度の低下を
抑制することができる。
【0101】
○上記実施形態では、スペーサレンズ17及び拡散レンズ18を半球面状のマイクロレ
ンズとして具体化した。これに限らず、例えばレンチキュラーレンズとして具体化しても
よく、拡散シート15の拡散効率を向上可能な形状であればよい。
【0102】
○上記実施形態では、マザーシート16Mの第1及び第2吐出面Md,Msに、直接、
第1及び第2液滴Dd,Dsを吐出する構成にした。これに限らず、例えば第1及び第2
吐出面Md,Msに、それぞれ第1及び第2液滴Dd,Dsを撥液する撥液層を形成して
、その撥液層上に、第1及び第2液滴Dd,Dsを吐出するようにしてもよい。あるいは
、マザーシート16M(シート基板16)を、撥液性材料によって形成する構成にしても
よい。これによれば、撥液層あるいは撥液性材料の撥液によって、着弾した第1及び第2
液滴Dd,Dsの濡れ広がりを制御することができ、拡散レンズ18及びスペーサレンズ
17の形状制御性を向上することができる。
【0103】
○上記実施形態では、スペーサレンズ形成材料Fs及び拡散レンズ形成材料Fdを紫外
線硬化性樹脂によって構成したが、これに限らず、例えばポリアミック酸、ポリアミック
酸の長鎖アルキルエステル等のポリイミド前駆体であってもよい。尚、この際、マザーシ
ート16Mに吐出した第1及び第2液滴Dd,Dsは、加熱キュア処理によるイミド化反
応によって、ポリイミド樹脂として硬化させるのが好ましい。
【0104】
○上記実施形態では、第1及び第2圧電素子27d,27sの伸縮動によって、第1及
び第2液滴Dd,Dsを吐出する構成にした。これに限らず、例えばキャビティ25d,
25s内に抵抗加熱素子を設け、その加熱による気泡生成によって、第1及び第2液滴D
d,Dsを吐出する構成であってもよい。
【0105】
○上記実施形態では、光学シートをエッジライト型バックライトの拡散シート15とし
て具体化した。これに限らず、例えば光学シートをプロジェクション用のスクリーンに備
えられる拡散シートや窓ガラス等の建材に備えられる光学シートに具体化してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本実施形態の液晶表示装置を示す斜視図。
【図2】同じく、液晶表示装置を示す概略断面図。
【図3】同じく、マイクロレンズを説明する平面図。
【図4】同じく、液滴吐出装置を説明する説明図。
【図5】同じく、液滴吐出装置の電気的構成を示す電気ブロック回路図。
【符号の説明】
【0107】
1…電気光学装置としての液晶表示装置、3…面状照明装置としてのバックライト、1
1…光源、12…導光板、12b…導出面、15…光学シートとしての拡散シート、16
…シート基板、16s…入射面、16d…出射面、17…凸部としてのスペーサレンズ、
18…マイクロレンズとしての拡散レンズ、20…液滴吐出装置、23d…第1の液滴吐
出手段としての第1吐出ヘッド、23s…第2の液滴吐出手段としての第2吐出ヘッド、
Dd…第1液滴、Ds…第2液滴、Fd…レンズ形成材料としての拡散レンズ形成材料、
Fs…凸部形成材料としてのスペーサレンズ形成材料。




 

 


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