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発明の名称 液晶皿
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−11102(P2007−11102A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−193445(P2005−193445)
出願日 平成17年7月1日(2005.7.1)
代理人 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉
発明者 野中 忠次 / 千代 薫 / 林 智弘
要約 課題
液晶装置による吸引の際に無駄となる液晶の量を十分に減らすことができる液晶皿を提供する。

解決手段
液晶皿1は、液晶パネル2に吸引される液晶3を溜めるための壁4および底5を備え、底5は細長い上面51を有し、壁4は上面51を全周にわたって囲み、上面51は壁4のいずれの上端よりも低く、底5において、上面51の各長辺側には壁4を側面として上面51の長手方向に延びる溝52が形成されている。液晶皿1によれば、上面51において、溝52が形成されていない部分(中央面51a)は溝が形成されている部分(底面52a)よりも上にあるから、溜めねばならない液晶の量を十分に減らすことができる。また、溝52の存在により、液晶3がこぼれ難い。よって、無駄になる液晶3の量を十分に減らすことができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
液晶装置に吸引される液晶を溜めておく液晶皿において、
液晶を溜めるための底および壁を備え、
前記底は細長い上面を有し、
前記壁は前記上面を全周にわたって囲み、
前記上面は前記壁のいずれの上端よりも低く、
前記底において、前記上面の各長辺側には前記壁を側面として前記上面の長手方向に延びる溝が形成されている、ことを特徴とする液晶皿。
【請求項2】
前記溝は対応する前記長辺の全長にわたることを特徴とする請求項1に記載の液晶皿。
【請求項3】
前記溝は前記上面を全周にわたって囲むことを特徴とする請求項2に記載の液晶皿。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶装置に吸引される液晶を溜めておく液晶皿に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶装置の製造工程では、その内部に液晶を封入する。この封入の方法としては、液晶を挟むように2枚のパネルを貼り合わせる方法と、液晶装置に形成された吸引口を液晶に浸し、液晶装置内部の気圧よりも外部の気圧を高くして液晶を吸引口から吸引させて注入する方法がある。後者の方法には、いわゆる真空吸引が含まれる。
【0003】
特許文献1には、真空吸引による液晶の注入工程が開示されている。具体的には、液晶セルと液晶の入った液晶容器を真空室内に配置し、真空室内を減圧して液晶セル内の排気および液晶の脱泡を行い、液晶容器が載置されている基台を上昇させ、液晶を注入口に接触させ、真空室内を大気圧に戻す。これにより、液晶は注入口を介して液晶セル内に注入される。その後、注入口を封止する。
【0004】
特許文献2には、真空吸引のために液晶を溜めておく液晶注入皿が開示されている。液晶注入皿の上面には液晶溜があり、その底部には液晶の脱気を促進するために凹凸部が設けられている。この液晶注入皿と前述の液晶容器は共に液晶装置に吸引される液晶を溜めておく皿状の治具であり、本明細書では、このような治具を「液晶皿」と呼ぶ。
【特許文献1】特開2001−264782号公報(図3)
【特許文献2】特開平5−232483号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、既存の液晶皿は様々な大きさの液晶装置に液晶を注入することができるように、その容積に余裕を持たせてある。一方、真空吸引により液晶装置に液晶を吸引させる際には、通常、特許文献2の図8に示されるように、液晶は液晶皿いっぱいに溜められて使用される。よって、実際の注入工程では、液晶皿に溜められた液晶のうち、極めて多くが液晶装置に注入されることなく捨てられる。これは無駄である。また、液晶装置を構成する材料において液晶は比較的に高価であるから、液晶を無駄に捨てることは液晶装置の製造コストを押し上げる一因になっている。
【0006】
上記の無駄を減らすために、容器に溜められた液晶が表面張力により盛り上がることを計算に入れて容器に溜める液晶の量を減らす、という工夫が考えられる。しかし、液晶が表面張力により盛り上がる高さには限度があるから、この工夫によっても液晶の使用量を十分には減らせない。
【0007】
本発明は上述した問題に鑑みてなされたものであり、液晶装置による吸引の際に無駄となる液晶の量を十分に減らすことができる液晶皿を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
液晶装置による吸引を可能としつつ、無駄となる液晶の量を減らすには、液晶皿の底上げが考えられる。底を上げれば、液晶皿の容積が小さくなるから、液晶皿に溜めねばならない液晶の量が十分に減り、その結果として、無駄となる液晶の量が十分に減ることが期待される。しかし、溜めねばならない液晶の量が十分に減る程度に液晶皿の底を単純に上げると、底の上面と壁の上端との高低差が壁際において小さくなり、液晶皿から液晶がこぼれ易くなってしまう。
【0009】
また、液晶皿に入れる液晶の量が少ない場合、底の上面の撥水性に起因して液晶が島状に点在する現象が生じ得る。吸引により液晶装置に注入することができる液晶は、液晶装置に形成された吸引口に接している島の液晶に限られるから、上記の現象が生じると、十分な量の液晶を注入することができなくなる虞がある。したがって、上記の現象が生じた場合には、島状に点在する液晶を延ばして一塊にする作業を行う必要がある。この作業は手作業であり、力加減を誤ると液晶が壁を越えて液晶皿からこぼれてしまう。このように微妙な作業であるから、底を単純に上げて壁が低くなると、液晶が壁を越えて液晶皿からこぼれ易くなる。
【0010】
これに対して、本発明に係る液晶皿は、液晶装置に吸引される液晶を溜めておく液晶皿において、液晶を溜めるための底および壁を備え、前記底は細長い上面を有し、前記壁は前記上面を全周にわたって囲み、前記上面は前記壁のいずれの上端よりも低く、前記底において、前記上面の各長辺側には前記壁を側面として前記上面の長手方向に延びる溝が形成されている、ことを特徴とする。
【0011】
この液晶皿によれば、底において、上面の各長辺側には壁を側面として溝が形成されている。したがって、溝が形成されていない部分(中央部分)の上面は溝が形成されている部分の上面よりも上にあるから、液晶皿に溜めねばならない液晶の量を十分に減らすことができる。また、溝が形成されている部分の上面と壁の上端との高低差(壁の高さ)は溝が形成されていない部分の上面と壁の上端との高低差よりも大きくなるから、液晶がこぼれ難い。よって、この液晶皿によれば、無駄となる液晶の量を十分に減らすことができる。これは、液晶装置の製造コストの低減につながる。また、壁際に溝が形成されているから、液晶が点在せずに広がり易い。
【0012】
なお、特許文献2に記載の液晶皿の底部には凹凸部が設けられているが、この凹凸部の溝はその幅方向において液晶溜の壁部に接していない。したがって、この液晶皿では上述した効果は得られない。
【0013】
また、本発明に係る液晶皿において、前記溝が前記両方の長辺の全長にわたるようにしてもよいし、前記溝が前記上面を全周にわたって囲むようにしてもよい。前者の態様によれば、底の上面と壁の上端との高低差が十分に大きい部分は少なくとも上面の両方の長辺にわたるから、液晶がより一層こぼれ難くなる。したがって、無駄となる液晶の量をより一層減らすことができる。一方、後者の態様によれば、上記の部分は少なくとも上面の全周にわたるから、前者の態様によるよりも一層、液晶がこぼれ難くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る様々な実施の形態を説明する。なお、図面においては、各部の寸法の比率は実際のものとは適宜に異ならせてある。
【0015】
<1.第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態に係る液晶皿1の斜視図であり、図2は液晶皿1の平面図であり、図3は液晶皿1を図1の面Aで切断したときの断面図である。
【0016】
液晶皿1は、板状の液晶パネル(液晶装置)2に注入される液晶3を溜めておく治具であり、直方体状に成形されたステンレス鋼の表面に撥水加工を施して形成されている。この撥水加工は、テフロンという登録商標で知られているポリテトラフルオロエチレン樹脂をステンレス鋼表面にコーティングすることで行われている。もちろん、他の公知の撥水加工を採用することも可能である。
【0017】
液晶皿1の上側には液晶3を溜めるための細長い凹部が形成されている。凹部は全周にわたって矩形の壁4に囲まれている。壁4は直方体状の底5から立ち上がって形成されており、その上端面4aは平坦である。底5の上面51は略水平方向に広がっている矩形であり、凹部の底面でもある。底5には、上面51の周りに全周にわたって一様な深さの溝52が形成されている。溝52の断面は矩形である。溝52の外側の側面は壁4の内周面4bと面一である。
【0018】
壁4の上端面4aは、鉛直方向において、上面52において溝52に囲まれている平坦な矩形の中央面51aよりも上方にある。両者間の高低差(以降、第1の高低差(D1))は、液晶皿1の容積を十分に小さくするために十分に小さく定められている。例えば、D1=0.5mmである。
【0019】
図3に示すように、液晶パネル2内には液晶3で満たされるべき1つの液晶スペース2aが形成されている。また、液晶パネル2の側面には、液晶スペース2aと外部の空間とをつなぐ1つの吸引口2bが開口している。液晶注入工程では、液晶3を、いわゆる真空吸引により吸引口2bを通じて液晶パネル2内に注入して液晶スペース2aに充填する。そして、液晶スペース2aが液晶3で満たされると、吸引口2bを封止して液晶3を液晶パネル2内に封じ込める。
【0020】
以上より明らかなように、液晶皿1には、液晶スペース2aを満たすに足る量の液晶3を溜めることが要求される。なお、本実施形態では、図1に示すように、1回の真空吸引により複数(例えば40枚)の液晶パネル2に液晶3を注入することを前提としているから、液晶3で満たすべき液晶スペース2aは複数の液晶パネル2の液晶スペース2aであり、これらの合計容積は例えば約0.7mlである。
【0021】
上記の真空吸引は、液晶パネル2と、液晶3が表面張力により盛り上がって溜められた液晶皿1とを真空室内に入れ、次に真空室内を減圧して液晶パネル2内の排気および液晶3の脱泡を行い、次に盛り上がった液晶3の上端が吸引口2bに接して吸引口2bを塞ぐように液晶皿1および液晶パネル2を配置し、次に真空室内を大気圧に戻す、という手順で行われる。
【0022】
したがって、液晶皿1には、その配置によっては吸引口2bに接して吸引口2bを塞ぐように液晶3を表面張力により盛り上げて溜めることが要求される。これは、真空吸引に限らず、気圧差を利用して液晶を吸引させる任意の注入方法においても同様である。なお、本実施形態では1回の真空吸引により複数の液晶パネル2に液晶3を注入することを前提としているから、液晶皿1に溜められた液晶3が接して塞ぐべき吸引口2bは複数ある。
【0023】
吸引の際に使用される液晶3の量を減らすという観点からすると、液晶皿1の容積(液晶皿1に溜めることができる液晶3の量)は、液晶スペース2aを満たすに足る範囲内で小さい方がよい。液晶皿1の容積を小さくする方法としては、凹部の広がりを狭くする方法と凹部の深さを浅くする方法が考えられる。前者の方法では壁4の内周面4b間の距離を上記の範囲内でできるだけ短くすることになる。しかし、表面張力により盛り上がった液晶3により吸引口2bが塞がれるようにしなければならないから、当該距離を大幅に短縮することは困難であり、既存の液晶皿と同程度の距離とせざるを得ない。よって、本実施形態では後者の方法を採っている。
【0024】
後者の方法は、液晶スペース2aを満たすに足る量の液晶3を溜めることができる範囲内で底5をできるだけ上げる方法である。しかし、底5を単純に上げると、底5の上面51と壁4の上端面4aとの高低差が壁際において小さくなってしまう。したがって、表面張力により盛り上がった液晶3が液晶皿1からこぼれ易くなってしまう。そこで、本実施形態では、底5の中央面51aのみを上げることにより、容積をぎりぎりまで小さくすること、および液晶3がこぼれ易くならないことを実現している。
【0025】
ところで、図3に示すように、ぎりぎりいっぱいまで溜められた液晶3は、その表面張力により盛り上がり、少なくともその中央部分が鉛直方向において壁4の上端面4aよりも上方に位置する。したがって、壁4の高さ、すなわち溝52の底面52aと壁4の上端面4aとの高低差(以降、第2の高低差(D2))が小さ過ぎると、液晶3が壁4を越えてこぼれ易くなってしまう。
【0026】
また、凹部に液晶3を溜める作業は人手による作業であり、例えば、人が、液晶3をスポイトにより中央面51a上に滴下し、この滴下により中央面51a上に付着した島状の液晶3をスポイト先端で掻くことにより、上面51にわたって広げる。この際、人は、スポイト先端を、中央面51a上から溝52への方向に動かしてもよいし、溝52の全周または一部に沿って動かしてもよい。いずれにせよ、スポイト先端および液晶3は溝52により案内されるから、人は液晶3を広げ易い。しかし、第2の高低差(D2)が小さ過ぎると、例えば人がスポイト先端を中央面51a上から溝52へ動かして液晶3を広げたときに液晶3が壁4を越えてこぼれる、という事態が生じ易くなってしまう。
【0027】
これらの事情に鑑み、本実施形態では、液晶3が液晶皿1からこぼれ易くならないように第2の高低差(D2)を定めている。例えば、D2=0.5mmである。なお、液晶皿1の容積を小さくするという観点に基づけば第2の高低差(D2)を小さくした方がよいことになるが、この観点については主に第1の高低差(D1)を十分に小さくすることにより対処することとし、第2の高低差(D2)については、液晶皿1から液晶3がこぼれ易くならない範囲内で可能な限り小さくしている。このようにしたのは、溝52の底面52aは中央面51aよりも遥かに狭く、第2の高低差(D2)を小さくしても液晶皿1の容積はさほど小さくならないからである。これと同様に、液晶スペース2aを満たすに足る量の液晶3を溜めることについても、主に第1の高低差(D1)を確保することにより対処している。
【0028】
上述した液晶皿1がもたらす効果について、既存の液晶皿や当該液晶皿を単純に底上げした液晶皿と対比して説明する。ただし、以降の説明における具体的な数値は、いずれの液晶皿も1回の真空吸引により40枚の液晶パネル2に液晶3を注入することができるようになっており、40枚の液晶パネル2には合計約0.7mlの液晶3を注入する必要がある場合の実測値であり、あくまで一例に過ぎない。また、D1=0.5mmであり、D2=0.5mmであるものとする。
【0029】
既存の液晶皿は底上げされていないため、約7.0mlの液晶3を溜めることができる。この液晶皿にぎりぎりいっぱいまで液晶3を溜めて真空吸引に用いた場合、約3.5mlの液晶3が余る。つまり、約90%の液晶3が無駄となる。一方、この液晶皿にぎりぎりいっぱいまで溜めるのではなく、約5.5ml〜約4.0mlの液晶3を溜めただけでも、溜まった液晶3が表面張力により盛り上がるから、真空吸引を行うことができる。この場合、約2.8ml〜約5.5mlの液晶3が余る。このように、余る液晶3の量は減るものの、それでも約80%〜約85%の液晶3が無駄になる。これらに対して、液晶皿1によれば、無駄になる液晶3は約64%となる。つまり、無駄になる液晶3の量を十分に減らすことができる。よって、液晶パネル2の製造コストを低減することができる。
【0030】
また、既存の液晶皿を変形した液晶皿に対しても顕著な効果を奏する。
図4は既存の液晶皿を単純に底上げした液晶皿の一例を示す平面図である。この液晶皿では凹部の深さは一律に0.3mmである。この図に示すように、液晶3の量が少ない場合、液晶3は島状に点在する。こうした場合には、前述のように手作業で液晶3を広げて一塊にする必要があるが、壁が低すぎるために液晶3が凹部からこぼれ易くなっており、液晶3を一塊とするのが困難である。
【0031】
図5は既存の液晶皿を単純に底上げした液晶皿の他の例を示す断面図である。この液晶皿では壁の高さ、すなわち壁際における凹部の深さ(D)が0.5mmになっている。この液晶皿であれば、液晶3が凹部からこぼれ易くはならないため、液晶3を一塊とすることが容易である。しかし、この液晶皿の容積は液晶皿1の容積よりも遥かに大きく、溜めねばならない液晶3の量を十分には減らせない。
【0032】
これらに対して、液晶皿1によれば、底5において、壁4を側面とする溝52が中央面51aを全周にわたって囲んで形成されている。したがって、中央面51aは溝52の底面52aよりも上にある。よって、溜めねばならない液晶3の量を十分に減らすことができる。また、第2の高低差(D2)が第1の高低差(D1)よりも大きくなるから、液晶3がこぼれ難い。よって、無駄となる液晶3の量を十分に減らすことができる。これは、液晶パネル2の製造コストの低減につながる。また、溝52が形成されているから、液晶が点在せずに広がり易いという利点もある。
【0033】
<2.第2実施形態>
図6は本発明の第2実施形態に係る液晶皿6の斜視図であり、図7は液晶皿6の平面図である。以下、これらの図を参照して液晶皿6を説明するが、液晶皿1と同様の部分については説明を省略する。
【0034】
液晶皿6の底7には、溝52に代えて、上面71の両長辺側に各長辺の全長にわたって一様な深さの溝72が形成されている。溝72の断面は矩形であり、その外側の側面は壁4の内周面4bと面一である。底7の上面71の一部である中央面71aは2本の溝72に挟まれており、両短辺側において壁4に接している。つまり、壁4の高さは、上面71の両長辺側において高く、両短辺側において低くなっている。
【0035】
この液晶皿6によれば、溝72が対応する長辺の全長にわたって形成されているから、容積が十分に小さいにも関わらず、液晶がこぼれ易くならない。よって、無駄になる液晶の量を十分に減らすことができる。なお、液晶皿6では上面71の両短辺側から液晶がこぼれ易くなる可能性があるが、中央面71aと壁4の上端4面aとの高低差を大きくすることにより、無駄になる液晶の量を十分に減らす効果を確保しつつ、この可能性を低減することができる。なぜなら、上記の高低差と液晶皿1における第1の高低差(D1)とが同一の場合の容積は液晶皿6の方が小さくなるからである。
【0036】
<3.第3実施形態>
図8は本発明の第3実施形態に係る液晶皿8の斜視図であり、図9は液晶皿8の平面図である。以下、これらの図を参照して液晶皿8を説明するが、液晶皿6と同様の部分については説明を省略する。
【0037】
液晶皿8の底9には、溝72に代えて、上面71の両長辺側に各長辺に沿って一様な深さの溝92が複数本(図に示す例では4本)ずつ形成されている。溝92の断面は矩形であり、その外側の側面は壁4の内周面4bと面一である。底9の上面91の一部である中央面91aは溝92が形成されていない部分において壁4に接している。つまり、壁4の高さは、上面91の両長辺側の溝92が形成されている部分において高く、両長辺側の溝92が形成されていない部分および両短辺側において低くなっている。
【0038】
この液晶皿8によれば、複数の溝92が対応する長辺に沿って形成されているから、容積が十分に小さいにも関わらず、液晶がこぼれ易くならない。よって、液晶の使用量を十分に減らすことができる。なお、液晶皿8によれば、無駄になる液晶の量を十分に減らす効果を確保しつつ、上面91の両長辺側の溝92が形成されていない部分および両短辺側から液晶がこぼれ易くなる可能性を低くすることができる。その理由は液晶皿6と同様である。
【0039】
<4.変形例>
なお、図8および図9では、液晶皿8として、全ての溝92の長さが統一されており、かつ、一方の長辺側と他方の長辺側とで溝92が対をなすように配列され、かつ、4つの溝92の一方の先端が壁4に達しているものを例示したが、これに限るものでない。例えば、溝92の長さが不統一であってもよいし、一方の長辺側と他方の長辺側とで溝92の数が相違してもよい。
【0040】
また、液晶皿8を変形し、上面91の一方または両方の短辺側にも溝を形成するようにしてもよい。形成する溝は1つの短辺につき1本でも複数本でもよい。1本の場合には短辺全長にわたるように溝を形成してもよい。また、液晶皿6を変形し、上面71の一方または両方の短辺側にも溝を形成するようにしてもよい。この変形において、両短辺側に短辺全長にわたって溝を形成すれば、液晶皿1が得られる。
【0041】
また、上述した各実施形態では溝の断面を矩形としたが、各実施形態に係る液晶皿を変形し、図10の断面図に示すようにV字状の断面としてもよい。図10に示す例では、V字を構成する2つの面のうち、外側の面のみが鉛直方向から傾いて広がっているが、これに限らず、内側の面のみが鉛直方向から傾いて広がっていてもよいし、両方の面が共に鉛直方向から傾いて広がっていてもよい。
【0042】
また、上述した各実施形態では溝の底面を水平方向に広がる平坦な面としたが、各実施形態に係る液晶皿を変形し、水平方向以外の方向に広がる面としてもよいし、曲面等の凹凸のある面としてもよい。例えば、図11の断面図に示す例では、溝の底面を略水平方向に広がる曲面としている。なお、底の上面の一部である中央面についても、水平方向以外の方向に広がる面としてもよいし、凹凸のある面としてもよい。
【0043】
また、上述した各実施形態では、ステンレス鋼を用いて液晶皿を形成しているが、ステンレス鋼以外の金属材料を用いてもよい。また、液晶皿の形状は直方体状に限らない。要は、十分な量の液晶を溜めることができる細長い凹部が形成されていればよい。また、壁の上端面は面一になっていなくてもよい。ただし、いずれの上端面よりも低い位置に中央面があるようにしなければならない。また、溝の幅および深さは一様でなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1実施形態に係る液晶皿1の斜視図である。
【図2】液晶皿1の平面図である。
【図3】液晶皿1を図1の面Aで切断したときの断面図である。
【図4】既存の液晶皿を単純に底上げした液晶皿の一例を示す平面図である。
【図5】既存の液晶皿を単純に底上げした液晶皿の他の例を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る液晶皿6の斜視図である。
【図7】液晶皿6の平面図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る液晶皿8の斜視図である。
【図9】液晶皿8の平面図である。
【図10】本発明の各実施形態に係る液晶皿の変形例を示す断面図である。
【図11】本発明の各実施形態に係る液晶皿の他の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0045】
1,6,8…液晶皿1、2…液晶パネル、2b…吸引口、3…液晶、4…壁、5,7,9…底、51,71,91…上面、52,72,92…溝、4a…上端面。




 

 


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