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発明の名称 電気光学装置用基板の洗浄装置、電気光学装置用基板の洗浄方法、及び電気光学装置の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−11100(P2007−11100A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−193441(P2005−193441)
出願日 平成17年7月1日(2005.7.1)
代理人 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉
発明者 橋爪 昭典 / 矢崎 正幸 / 前田 博孝
要約 課題
少量の液体によって基板を洗浄することが可能な、電気光学装置用基板の洗浄装置を提供することを目的とする。

解決手段
電気光学用基板の洗浄装置1は、洗浄に用いる液体を液滴として吐出して基板上に塗布するインクジェットヘッド4と、インクジェットヘッド4と基板12とを相対的に移動させる移動手段と、予め入力された基板12上における被洗浄領域についての位置情報に基づいて、被洗浄領域上に液体12を塗布するように、インクジェットヘッド4と移動手段とを制御する洗浄装置制御部2とを具備する構成とした。
特許請求の範囲
【請求項1】
洗浄に用いる液体を液滴として吐出して電気光学装置用の基板上に塗布する吐出手段と、
該吐出手段と前記基板とを相対的に移動させる移動手段と、
予め入力された前記基板上における被洗浄領域についての位置情報に基づいて、前記被洗浄領域上に前記液体を塗布するように、前記吐出手段と前記移動手段とを制御する制御手段とを具備したことを特徴とする電気光学装置用基板の洗浄装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記被洗浄領域に塗布される前記液体の塗布量についての情報に基づいて、前記被洗浄領域上に所定の液量の前記液体を塗布するように前記吐出手段と前記移動手段とを制御することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置用基板の洗浄装置。
【請求項3】
前記吐出手段は、インクジェット装置により構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置用基板の洗浄装置。
【請求項4】
前記吐出手段は、噴霧装置により構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置用基板の洗浄装置。
【請求項5】
電気光学装置用の基板の被洗浄領域上に洗浄に用いる液体を液滴として吐出する吐出手段と前記基板とを相対的に移動させながら、前記基板上に前記液体を塗布する工程と、
前記基板に純水洗浄を施す工程とを具備したことを特徴とする電気光学装置用基板の洗浄方法。
【請求項6】
請求項5に記載の電気光学装置用基板の洗浄方法を用いて、電気光学装置用基板の製造を行うことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気光学装置用基板の洗浄装置、洗浄方法、及び電気光学装置の製造方法に関し、特に基板に液体を塗布することによって基板の洗浄を行う、電気光学装置用基板の洗浄装置、電気光学装置用基板の洗浄方法、及び電気光学装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話等の電子機器における画像表示部には、液晶装置等の電気光学装置が使用されている。
例えば、液晶装置は、ガラス基板、石英基板等の2枚の基板間に液晶を封入して構成される。液晶装置の構造としては、画素毎にTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)やTFD(Thin Film Diode:薄膜ダイオード)等の非線形素子を設け、この非線形素子を介して信号電極と画素電極とを接続したアクティブ方式のもの等がある。
【0003】
アクティブ方式の液晶装置は、一方の基板に、能動素子をマトリクス状に配置し、他方の基板に対向する電極を配置して、両基板間に封止した液晶層の光学特性を画像信号に応じて変化させることによって、画像表示を可能にする。
【0004】
TFTを配置したTFT基板と、TFT基板に対向して配置される対向基板とは、別々に製造される。両基板は、パネル組立工程において高精度に張り合わされた後、この両基板間の隙間に液晶が封入される。
【0005】
パネル組立工程においては、先ず、各基板工程においてそれぞれ製造されたTFT基板と対向基板とが対向するそれぞれの対向面、即ち、対向基板及びTFT基板の液晶層と接するそれぞれの面上に配向膜が形成され、次いで配向膜表面にラビング処理が施される。次に、一方の基板上において、外周部に沿って接着剤となるシール部が形成される。TFT基板と対向基板とをシール部を用いて張り合わせ、アライメントを施しながら圧着硬化させる。シール部には一部に開口部が設けられており、この開口部を介して液晶が封入される。液晶を封入した後に、シール部の開口部は封止材によって封止される。
【0006】
両基板間に封止された液晶層における、電圧無印加時の液晶分子の配列は、両基板の液晶層に接する面に形成された配向膜により決定される。配向膜は、例えばポリイミドを約数十ナノメートルの厚さだけ塗布することにより形成される。配向膜表面に細かい溝を形成することにより、液晶層における液晶分子の配向が規定される。
【0007】
配向膜表面に細かい溝を形成するために、ラビング処理が行われる。ラビング処理とは、布等のクロス材で表面が形成されたラビングローラを、配向膜表面上において回転しながら直線的に移動させることによって、配向膜表面に細かい溝を形成するものである。
【0008】
ラビング処理においては、ラビングローラが配向膜表面上を回転しながら移動することに起因して、例えば、ラビングローラ表面のクロス材から抜け落ちた繊維や、摩擦によって剥離した配向膜の小片等の異物が発生する。これらの異物は、ラビング処理後の配向膜表面に付着する。また、ラビング処理によって、ラビングローラ表面のクロス材を織り込む際に潤滑油として用いられるワックス等の有機物が、配向膜表面に転写される。これらの有機物により、ラビング処理後の配向膜表面が汚染される。
【0009】
従って、配向膜表面に付着した異物、及び配向膜表面を汚染する有機物を除去することを目的として、両基板の表面は、両基板同士の貼り合わせに先立って、ラビング処理後に洗浄される。
ラビング処理後の基板表面の洗浄方法としては、インラインシャワー洗浄方式、枚葉式のスピン洗浄方式等が知られている。
インラインシャワー洗浄方式は、搬送機構によって搬送される基板表面に対し、純水や溶液等の液体を供給することによって基板表面の洗浄を行う方法である。液体は、シャワーノズルからシャワー状に基板の搬送面に対し連続的に噴射される。該シャワーノズルの下を、搬送機構によって基板を通過させることにより、基板の表面上に液体が一様に塗布される。
【0010】
また、枚葉式のスピン洗浄方式は、基板を回転可能な回転台上に固定し、基板を回転させながら基板表面に対し純水や溶液等の液体を供給することによって基板表面の洗浄を行う方式である(例えば、特許文献1及び2参照)。この、スピン洗浄方式においては、液体が基板の回転によって放射状に拡がることで、基板表面上に一様に塗布される。
【特許文献1】特開2002−66469号公報
【特許文献2】特開2004−163599号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、インラインシャワー方式及びスピン洗浄方式のいずれの方式においても、基板表面上に液体が一様に塗布されるように、液体は連続的に供給される。このため、洗浄が必要な被洗浄領域の表面全体に液体を塗布するために必要な液体の量に対して、より多量の液体を基板表面に対して供給しなければならない。よって、基板の洗浄において使用される液体の消費量について無駄が多いと言う問題点があった。
【0012】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来に比べてより少量の液体によって基板を洗浄することが可能な、電気光学装置用基板の洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る電気光学装置用基板の洗浄装置は、洗浄に用いる液体を液滴として吐出して電気光学装置用の基板上に塗布する吐出手段と、該吐出手段と前記基板とを相対的に移動させる移動手段と、予め入力された前記基板上における被洗浄領域についての位置情報に基づいて、前記被洗浄領域上に前記液体を塗布するように、前記吐出手段と前記移動手段とを制御する制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る電気光学装置用基板の洗浄方法は、電気光学装置用の基板の被洗浄領域上に洗浄に用いる液体を液滴として吐出する吐出手段と前記基板とを相対的に移動させながら、前記基板上に前記液体を塗布する工程と、前記基板に純水洗浄を施す工程とを具備したことを特徴とする。
【0015】
本発明に係る電気光学装置用基板の洗浄装置及び洗浄方法によれば、洗浄を施す基板の表面において、洗浄を施す必要のある被洗浄領域上においてのみ、洗浄に用いる液体の被膜を形成することができる。したがって、基板の洗浄により使用される液体の消費量を従来に比べ、より削減することができるという効果を有する。
【0016】
また、本発明の電気光学装置用基板の洗浄装置としては、前記制御手段は、前記被洗浄領域に塗布される前記液体の塗布量についての情報に基づいて、前記被洗浄領域上に所定の液量の前記液体を塗布するように前記吐出手段と前記移動手段とを制御することが好ましい。
【0017】
この構成によれば、洗浄を施す基板の表面において、洗浄を施す必要のある被洗浄領域上においてのみ、洗浄に用いる液体の洗浄に必要な膜厚を有する被膜を形成することができる。したがって、この構成によれば、安定した基板の洗浄効果を得ることができるという効果を有する。
【0018】
また、本発明の電気光学装置用基板の洗浄装置としては、上記吐出手段は、インクジェット装置により構成されることが好ましい。
【0019】
さらに、本発明の電気光学装置用基板の洗浄装置としては、上記吐出手段は、噴霧装置により構成されることを特徴とする。
【0020】
これらの構成によれば、洗浄に用いる液体の吐出時期と吐出量を正確に制御することができるため、基板の被洗浄領域上において過不足の無い洗浄に用いる液体の被膜を形成することができる。したがって、この構成によれば、安定した基板の洗浄効果を得ながら、洗浄によって使用される液体の消費量を削減することができるという効果を有する。
【0021】
本発明に係る電気光学装置の製造方法は、電気光学装置用基板を、前記洗浄方法を用いて洗浄する手順を具備することを特徴とする。
【0022】
このような構成によれば、電気光学装置用基板の被洗浄領域は、むらなく確実に洗浄される。これにより、性能にばらつきのない電気光学装置を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態に係る洗浄装置における、基板に施す洗浄工程のフローチャートである。図2は、本実施の形態に係る洗浄装置の構成を示す模式図である。図3は、本実施の形態に係る洗浄装置による洗浄工程を示す模式図である。図4は、インクジェット液体洗浄工程部の構成を示す概略斜視図である。図5は、本実施の形態に係るインクジェット液体洗浄工程部の構成の変形例を示す概略斜視図である。
【0024】
本実施の形態に係る洗浄装置1は、図2に示すように、その内部において、ローラ3等の搬送手段によって形成される搬送路8に沿って搬送パレット11を搬送しながら、搬送パレット11上に複数枚配置された基板12に対して、各洗浄工程を実施するものである。
【0025】
なお、以下に説明する本実施の形態に係る洗浄装置1は、電気光学装置としての液晶表示装置を構成する基板12の表面上に形成されたラビング処理後の配向膜17の表面を被洗浄領域として、洗浄工程が実施されるものとする。
【0026】
洗浄装置1の搬送路8の上方には、基板12に対して各洗浄工程を実施するためのインクジェットヘッド4、リンスシャワー13、ジェットノズル14、リンスシャワー15及びエアナイフノズル16が配設されている。また、図示しないが、洗浄装置1には、搬送路8上に搬送パレット11を載置する給材装置と、搬送路8上から搬送パレット11を搬出する除材装置とが配設されている。
【0027】
搬送路8には、移動手段としての複数の搬送ローラ3が配設されている。搬送ローラ3は、その回転軸を図示しない支持部材によって回転可能に支持されている。搬送ローラ3が回転することによって、搬送ローラ3上に載置された搬送パレット11が、基板12と共に洗浄装置1の内部において搬送される。
【0028】
搬送パレット11には、複数の基板12を所定位置に配置するための、図示しない基板係止部が複数箇所形成されている。該基板係止部は、例えば基板12を嵌め込むことが可能な大きさを有する凹部等によって構成されている。洗浄装置1による洗浄に先立って、搬送パレット11上の基板係止部に、基板12が配置される。
【0029】
インクジェットヘッド4は、インクジェット方式により、洗浄に用いる液体であるイソプロピルアルコール(以下、IPAと称する)水溶液を微小な液滴として吐出して基板12の表面上に塗布する、吐出ノズルを有して構成される。リンスシャワー13及びリンスシャワー15は、基板12の表面上に対し、純水を供給するシャワーノズルを有して構成される。ジェットノズル14は、基板12の表面上に対し、純水洗浄を行うために純水を高圧に噴射して供給するノズルを有して構成される。エアナイフノズル16は、基板12の表面上に対し、気体を高圧に吹き付けるノズルを有して構成される。
【0030】
以下に、図1及び図3を用いて、洗浄装置1によって実施される、基板12の洗浄工程について説明する。
まず、洗浄装置1は、基板12が配置された搬送パレット11を、搬送路8上に載置する給材工程を実施する(ステップS1)。この時点において、基板12の表面に形成された被洗浄領域である配向膜17の表面上には、図3のSS1に示すように、ラビング処理によって発生した異物41や、ラビングローラ表面のクロス材を織り込む際に潤滑油として用いられるワックス等の有機物42が付着している。搬送パレット11は、インクジェットヘッド4の下方へ搬送される。
【0031】
次に、図3のSS2に示すように、洗浄装置1は、基板12の表面に形成された配向膜17の表面上に、有機物42を溶解するためのIPA水溶液を一様に塗布するインクジェット液体塗布工程を実施する(ステップS2)。洗浄に用いる液体であるIPA水溶液は吐出手段であるインクジェットヘッド4から液滴として吐出され、配向膜17の表面上において、被膜を形成する。
【0032】
基板12は、配向膜17の表面上にIPA水溶液の被膜が形成された状態において、一定時間放置される。この配向膜17の表面上がIPA水溶液により被膜されている時間において、基板を汚染している有機物42がIPA水溶液によって溶解される。この後、搬送パレット11は、リンスシャワー13の下方へ搬送される。
【0033】
次に、図3のSS3に示すように、洗浄装置1は、基板12の表面上にリンス液である純水を供給する純水リンス工程を実施する(ステップS3)。純水は、リンスシャワー13から噴射される。これにより、配向膜17の表面は純水によって一様にすすがれるため、上記ステップS2における有機物42の溶解の際に配向膜17の表面に生じた洗浄しみ等が除去される。また、配向膜17の表面上を被膜しているIPA水溶液を、純水によって置換することにより、純水の配向膜17の表面に対する濡れ性が向上する。このため、後述するステップS4における、純水ジェットによる洗浄性が向上する。搬送パレット11は、ジェットノズル14の下方へ搬送される。
【0034】
次に、図3のSS4に示すように、洗浄装置1は、基板12の表面に対し、ジェットノズル14から純水を噴射することで純水洗浄を施す工程である純水ジェット噴射工程を実施する(ステップS4)。純水を基板12の表面に噴射することにより、配向膜17の表面に付着している有機物42を溶解したIPA水溶液と異物41が除去される。搬送パレット11は、リンスシャワー15の下方へ搬送される。
【0035】
次に、図3のSS5に示すように、洗浄装置1は、基板12の表面上にリンス液である純水を供給する純水リンス工程を実施する(ステップS5)。リンス液は、リンスシャワー15から噴射される。これにより、配向膜17の表面はリンス液によって一様にすすがれるため、上記ステップS4における純水ジェット噴射工程の際に配向膜17の表面に生じた洗浄しみ等が除去される。搬送パレット11は、エアナイフノズル16の下方へ搬送される。
【0036】
次に、図3のSS6に示すように、洗浄装置1は、基板12の表面に対し、エアナイフノズル16から、例えば窒素ガス等の乾燥した気体を吹き付ける乾燥工程を実施する(ステップS6)。これにより、基板12の表面から水分が除去される(SS7)。搬送パレット11は、図示しない除材装置へ搬送される。
【0037】
次に、洗浄装置1は、図示しない除材装置によって基板12が配置された搬送パレット11を、搬送路8上から取り除く除材工程を実施する(ステップS7)。
以上により、洗浄装置1によって実施される、基板12の洗浄工程が終了する。
【0038】
ここで、上記に説明した、ステップS2における、被洗浄領域である配向膜17の表面上に洗浄に用いる液体であるIPA水溶液を塗布するインクジェット液体塗布工程の詳細について、以下に説明する。
【0039】
図4に示すように、インクジェット液体塗布工程は、洗浄装置制御部2と、インクジェット制御部6と、移動テーブル制御部5と、インクジェットヘッド4と、ヘッド移動手段7と、搬送路8とを有して構成される洗浄装置1の一部において実施される。
【0040】
搬送パレット11を搬送する移動手段である搬送路8には、搬送パレット11の位置を検出する図示しない位置検出手段と、搬送パレット11の搬送速度を制御する図示しない駆動手段とが設けられており、これらの位置検出手段と駆動手段は移動テーブル制御部5に接続されている。
【0041】
インクジェット液体塗布工程においては、搬送トレイ11上に配置された基板12の表面を略水平として搬送するように、搬送路8が配設されている。搬送路8の上方には、ヘッド移動手段7が配設されている。ヘッド移動手段7は、テーブルと、該テーブルを搬送路8の搬送面と平行、かつ搬送路8の搬送方向に直交する方向に直線的に移動可能に支持するガイドと、ガイドの可動範囲内においてテーブルの位置を駆動する駆動手段とを有して構成されている。ヘッド移動手段7は、移動テーブル制御部5に接続されている。
【0042】
また、ヘッド移動手段7のテーブルには、液体を液滴として吐出する吐出手段としてのインクジェット装置であるインクジェットヘッド4が配設されている。インクジェットヘッド4には、インクジェット方式により液体を微小な液滴として吐出する吐出ノズルが複数設けられている。複数の吐出ノズルは、インクジェットヘッド4の下部に搬送路8の搬送方向と平行となる方向に並んで配列されており、吐出方向を下方に向けて配設されている。インクジェット方式は、熱エネルギーを利用してインクを吐出させる方式、あるいは圧電素子の変形を利用してインクを吐出させる方式等の吐出方式を用いる。インクジェットヘッド4はインクジェット制御部6に接続されている。
【0043】
移動テーブル制御部5とインクジェット制御部6は、洗浄装置1を制御する制御手段である洗浄装置制御部2に接続されている。
【0044】
上記の構成を有する洗浄装置1における、インクジェット液体塗布工程の動作について説明する。
搬送路8上を水平かつ直線的に搬送される搬送パレット11の位置と、搬送パレット11の搬送の速度が、移動テーブル制御部5によって制御される。搬送パレット11の搬送の速度は、停止状態も含むものである。一方、搬送路8の上方において、水平かつ搬送パレット11の搬送方向と直交する方向に移動可能に配設されたヘッド移動手段7のテーブルの位置が移動テーブル制御部5によって制御される。すなわち、移動テーブル制御部5によって、搬送パレット11上に位置決めされて配置されている基板12と、ヘッド移動手段7のテーブルに配置されているインクジェットヘッド4との相対位置が制御される。
洗浄装置制御部2は、移動テーブル制御部5とインクジェット制御部6を、同期して制御しながら、インクジェットヘッド4からの液体の吐出量及び吐出時期を制御する。
【0045】
したがって、上記の構成及び動作を有する、本実施の形態に係る洗浄装置1のインクジェット液体塗布工程においては、洗浄装置制御部2の制御によって、基板12の所定の位置の上方にインクジェットヘッド4を移動させ、インクジェットヘッド4から所定の液量の液体を吐出し、基板12の表面上に液体を塗布することが可能である。
【0046】
本実施の形態に係る洗浄装置1における、より具体的な動作を以下に説明する。
インクジェット液体塗布工程において、搬送パレット11は、搬送路8によって、一定距離ずつ停止を繰り返しながら一方向に搬送される。インクジェットヘッド4は、搬送パレット11の上方において、搬送パレット11の停止時期に同期して、搬送パレット11の搬送方向と直交する方向に移動することでトレイ11上を走査する。このインクジェットヘッド4による走査を、搬送パレット11を一定距離ずつ搬送しながら繰り返すことにより、搬送パレット11の表面の全域について、インクジェットヘッド4による搬送パレット11への走査が行われる。基板12は搬送パレット11上に位置決めされて配置されているため、インクジェットヘッド4により、基板12の走査が行われる。
【0047】
また、ユーザによって、洗浄装置1には、IPA水溶液を塗布すべき被洗浄領域である配向膜17の位置と形状の情報と、配向膜17上を被膜するIPA水溶液の膜厚の情報とが、予め入力されている。洗浄装置制御部2は、これらの予め入力された情報に基づいて、配向膜17上に所定の膜厚を有するIPA水溶液の均一な被膜が形成されるように、インクジェットヘッド4による基板12の走査の動作条件と、該動作条件により基板12を走査中のインクジェットヘッド4から吐出すべきIPA水溶液の吐出時期と吐出量とを算出する。洗浄装置制御部2は、インクジェットヘッド4による基板12の走査を算出した動作条件によって行いながら、インクジェットヘッド4の吐出ノズルから算出した吐出時期において算出した吐出量のIPA水溶液を吐出する。これにより、制御手段である洗浄装置制御部2は、予め入力された被洗浄領域である配向膜についての情報に基づいて、基板12上の被洗浄領域である配向膜17の表面上にのみ、均一な膜厚を有するIPA水溶液による被膜を形成するものである。
【0048】
なおここで、一度のインクジェットヘッド4の走査によって基板12上に形成されるIPA水溶液の膜厚が、配向膜17に付着した有機物を溶解するに足りない場合は、同じ箇所について複数回の走査を行うか、走査の移動速度を落とすことで、液体の膜厚を増すことが可能である。
【0049】
上記の動作を有する本実施の形態に係る洗浄装置1は、インクジェット液体塗布工程において、基板12上の所定の領域に対し、所定の液量の液体を塗布することが可能である。すなわち、洗浄装置1は、基板12の表面上における被洗浄領域である配向膜17上にのみ、洗浄に用いる液体であるIPA水溶液の所定の膜厚を有する被膜を形成することが可能である。このため、本発明の第1の実施の形態に係る洗浄装置1によれば、基板12の洗浄に使用される液体の消費量を、従来の基板上に液体を連続的に滴下する方法に比べて、少なくすることができるという効果が得られる。
【0050】
また、本実施の形態に係る洗浄装置1によれば、液体の塗布にインクジェット装置を用いているため、配向膜17上にのみ、IPA水溶液の被膜を均一に形成することができる。このため、液体の塗布量のばらつきに起因する、配向膜の洗浄むらが発生しない。よって、本発明の第1の実施の形態に係る洗浄装置1によれば、基板12の表面に形成された配向膜17は安定して確実に洗浄されるため、ばらつきのない、安定した配向特性を有する液晶装置用基板を得ることができるという効果が得られる。
【0051】
さらになお、本実施の形態においては、搬送パレット11は、一定距離ずつ搬送される構成としているが、インクジェットヘッド4による1往復の走査にかかる時間における、搬送パレット11の搬送距離が、インクジェットヘッド4の吐出ノズル幅よりも小さければ、搬送パレット11を停止させずに搬送することも可能である。
【0052】
さらになお、本実施の形態においては、洗浄装置1の内部において、基板12は搬送パレット11上に複数枚配置されて搬送される構成としたが、搬送パレット11は使用せず、基板12が直接搬送路8上において搬送される構成としてもよい。
【0053】
さらにまた、以上に説明した本実施の形態に係る洗浄装置1のインクジェット液体洗浄工程部SS2において、インクジェットヘッド4を基板12の搬送方向に直交する方向に移動させて走査することで、基板12表面へのIPA水溶液の塗布を行っているが、図5に示すように、基板12の幅全体にわたってIPA水溶液の吐出範囲を有するように複数の吐出ノズルを並べた幅広のインクジェットヘッド31によって基板12の表面へのIPA水溶液の塗布を行ってもよい。図5に示す構成においては、インクジェットヘッド31は搬送路8の上方に固定されており、インクジェットヘッド31の下方を搬送される基板12に対して、複数の吐出ノズルから選択的にIPA水溶液の吐出を行うことにより、基板12の表面の所定の領域にIPA水溶液を塗布する。このため、基板12の搬送を走査のために停止させる必要が無く、より高速に基板12の表面上へIPA水溶液の塗布を行うことができる。また、インクジェットヘッド31を移動させる必要が無いため、装置の構成部材を簡略化できる。さらに、インクジェットヘッド31を移動させる機構による発塵が無いため、洗浄装置1の内部において発生する塵埃による基板12への汚染を抑えることができると言う効果がある。
【0054】
(第2の実施の形態)
以下、図面を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。図6は、本実施の形態に係る洗浄装置51の構成を示す模式図である。図7は、本実施の形態に係る洗浄装置51による洗浄工程を説明する模式図である。図8は、本実施の形態に係る洗浄装置51における、インクジェット液体洗浄工程を実施するための装置構成を示す概略斜視図である。
【0055】
上述した第1の実施の形態においては、洗浄装置1の内部において基板12を搬送路8に沿って搬送させながら、洗浄装置1の内部のそれぞれの部位においてそれぞれ別個の洗浄工程を基板12に対して施すインラインシャワー方式としているが、例えば、回転可能な回転台に固定された基板に対して、各洗浄工程を施すと言った、枚葉式のスピン洗浄方式においても、本発明を適用することができる。その例を、第2の実施の形態として、以下に説明する。
【0056】
なお、以下に説明する本実施の形態に係る洗浄装置51は、液晶表示装置を構成する基板62の表面上に形成されたラビング処理後の配向膜67の表面を被洗浄領域として、洗浄工程を実施するものとする。
【0057】
図6に示すように、洗浄装置51は、その内部に、回転台53と、インクジェットヘッド54と、リンスノズル63と、ジェットノズル64とを有して構成される。
【0058】
回転台53は、図示しない回転駆動手段により、鉛直軸周りに回転駆動される。また、回転台53は、その上面に、基板62を水平に支持し固定することが可能な図示しない基板支持部を有する。回転台53の基板支持部の上方にインクジェットヘッド54、リンスノズル63及びジェットノズル64が配設されている。吐出手段であるインクジェットヘッド54は、後述する移動手段であるヘッド移動手段57によって、回転台53の上方において水平方向に移動可能に支持されている。図6には図示しないが、洗浄装置51は、洗浄を行う基板62を回転台53上に載置及び除去するための基板搬送手段や、洗浄に用いる流体の供給及び回収を行う流体回路等を具備している。
【0059】
本実施の形態に係る洗浄装置51の構成は、第1の実施の形態に係る洗浄装置1とは異なるが、基板62に対して実施する洗浄工程は、第1の実施の形態と同一であるので、本実施の形態に係る洗浄装置51における基板62の洗浄工程のフローチャートは、図1のフローチャートと同一である。
【0060】
図1、及び図7を用いて、洗浄装置51によって行われる、基板62の洗浄工程について以下に説明する。
まず、洗浄装置51は、回転台53上面の基板支持部において、基板供給手段によって供給された基板62を、支持し固定する給材工程を実施する(ステップS1)。この時点において、基板62の表面に形成された被洗浄領域である配向膜67の表面上には、図7のSS101に示すように、ラビング処理によって発生した異物41や、ラビングローラ表面のクロス材を織り込む際に潤滑油として用いられるワックス等の有機物42が付着している。
【0061】
次に、図7のSS102に示すように、洗浄装置51は、基板62の表面に形成された被洗浄領域である配向膜67上に、有機物42を溶解するためのIPA水溶液を一様に塗布するインクジェット液体塗布工程を実施する(ステップS2)。IPA水溶液は吐出手段であるインクジェットヘッド54から液滴として吐出され、配向膜67の表面上において、被膜を形成する。
【0062】
基板62は、配向膜67の表面上にIPA水溶液の被膜が形成された状態において、一定時間放置される。この配向膜67の表面上がIPA水溶液により被膜されている時間において、基板を汚染している有機物42がIPA水溶液によって溶解される。
【0063】
次に、図7のSS103に示すように、洗浄装置51は、基板62の表面上にリンス液である純水を供給する純水リンス工程を実施する(ステップS3)。ステップS3においては、基板62を支持している回転台53が回転駆動される。純水は、リンスノズル63から回転している基板62の表面上に滴下され、基板62の表面上に放射状に広がる。これにより、基板62の表面は純水によって一様にすすがれるため、上記ステップS2における有機物の溶解の際に生じた洗浄しみ等を除去することができる。また、配向膜67の表面上を皮膜しているIPA水溶液を、純水によって置換することにより、純水の基板62の表面に対する濡れ性が向上する。このため、後述するステップS4における、純水ジェットによる洗浄性が向上する。
【0064】
次に、図7のSS104に示すように、洗浄装置51は、回転している基板62の表面上に対し、ジェットノズル64から純水を噴射することで純水洗浄を施す工程である純水ジェット噴射工程を実施する(ステップS4)。純水を基板62の表面に噴射することにより、基板12の表面に付着している有機物42を溶解したIPA水溶液と異物41が除去される。
【0065】
次に、図7のSS105に示すように、洗浄装置51は、回転している基板62の表面上に対し、リンス液である純水を供給する純水リンス工程を実施する(ステップS5)。純水は、リンスノズル63から回転している基板62の表面上に滴下され、基板62の表面上に放射状に広がる。これにより、基板62の表面は純水によって一様にすすがれるため、上記ステップS4における純水ジェット噴射工程の際に基板62の表面に生じた洗浄しみ等を除去することができる。
【0066】
次に、図7のSS106に示すように、洗浄装置51は、基板62を支持する回転台53を、高速に回転駆動することで、基板62の乾燥を行う乾燥工程を実施する(ステップS6)。ステップS6においては、液体等は基板62の表面上に供給されないため、基板62の表面から水分が飛散する。
【0067】
次に、洗浄装置51は、回転台53による基板62の支持を開放し、基板62を搬出する除材工程を実施する(ステップS7)。
以上により、洗浄装置51によって実施される、基板62の洗浄工程が終了する。
【0068】
ここで、上記に説明した、ステップS2における、被洗浄領域である配向膜67の表面上に洗浄に用いる液体であるIPA水溶液を塗布するインクジェット液体塗布工程の詳細について、以下に説明する。
【0069】
図8に示すように、洗浄装置51は、洗浄装置制御部52と、インクジェット制御部56と、移動テーブル制御部55と、回転台53と、インクジェットヘッド54と、ヘッド移動手段57とを有して構成される。
【0070】
回転台53は、回転台53を鉛直軸周りに回転駆動する図示しない回転駆動手段と、回転台53の回転角度位置を検出する位置検出手段とを有して構成されており、これらの回転駆動手段と位置検出手段は移動テーブル制御部55に接続されている。また、回転台53の上面には、基板62を水平に支持し固定することが可能な基板支持部が配設されている。
【0071】
回転台53に固定される基板62の表面の上方には、ヘッド移動手段57が配設されている。ヘッド移動手段57は、テーブルと、該テーブルを基板62の表面と平行な平面内において移動可能に支持する直交した2軸構成のガイドと、2軸のガイドの可動範囲内においてテーブルの位置を駆動する駆動手段とを有して構成されている。ヘッド移動手段57は、移動テーブル制御部55に接続されている。
【0072】
また、ヘッド移動手段57のテーブルには、液体を液滴として吐出する吐出手段としてのインクジェット装置であるインクジェットヘッド54が配設されている。インクジェットヘッド54は、第1の実施の形態のインクジェットヘッド4と同様の構成を有する。インクジェットヘッド54はインクジェット制御部56に接続されている。
【0073】
移動テーブル制御部55とインクジェット制御部56は、洗浄装置51を制御する制御手段である洗浄装置制御部52に接続されている。
【0074】
上記の構成を有する洗浄装置51における、インクジェット液体塗布工程の動作について説明する。
回転台53上に固定された基板62の、回転方向の回転角度位置が、移動テーブル制御部55により所定の角度となるように制御される。一方、基板62の上方において、基板62と平行な水平面内において移動可能に配設されたヘッド移動手段57のテーブルの位置が移動テーブル制御部55によって制御される。すなわち、移動テーブル制御部55によって、基板62と、ヘッド移動手段57のテーブルに配置されているインクジェットヘッド54との相対位置が制御される。
洗浄装置制御部52は、移動テーブル制御部55とインクジェット制御部56を、同期して制御しながら、インクジェットヘッド54からの液体の吐出量及び吐出の時期を制御する。
【0075】
したがって、上記の構成及び動作を有する、本実施の形態に係る洗浄装置51においては、洗浄装置制御部52の制御によって、基板62の所定の位置の上方にインクジェットヘッド54を移動させ、インクジェットヘッド54から所定の液量の液体を吐出し、基板62の表面上に液体を塗布することが可能である。
【0076】
本実施の形態に係る洗浄装置51における、より具体的な動作を以下に説明する。
洗浄装置51の内部において、回転台53上に支持固定された、基板62の回転方向の角度が、回転台53の位置検出手段と回転駆動手段により位置決めされる。位置決めされた基板62の表面上に対して、インクジェットヘッド54が、ヘッド移動手段57によって駆動されて、走査を行う。
【0077】
また、ユーザによって、洗浄装置51には、IPA水溶液を塗布すべき被洗浄領域である配向膜67の位置と形状の情報と、配向膜67上を被膜するIPA水溶液の膜厚の情報とが、予め入力されている。洗浄装置制御部52は、これらの予め入力された情報に基づいて、配向膜67上に所定の膜厚を有するIPA水溶液の均一な被膜が形成されるように、インクジェットヘッド54による基板62の走査の動作条件と、該動作条件により基板62を走査中のインクジェットヘッド54から吐出すべきIPA水溶液の吐出時期と吐出量とを算出する。洗浄装置制御部52は、インクジェットヘッド54による基板62の走査を算出した動作条件によって行いながら、インクジェットヘッド54の吐出ノズルから算出した吐出時期において算出した吐出量のIPA水溶液を吐出する。これにより、制御手段である洗浄装置制御部52は、予め入力された被洗浄領域である配向膜についての情報に基づいて、基板62上の被洗浄領域である配向膜67の表面上にのみ、均一な膜厚を有するIPA水溶液による被膜を形成するものである。
【0078】
なおここで、一度のインクジェットヘッド54の走査によって基板62上に形成されるIPA水溶液の膜厚が、配向膜67に付着した有機物を溶解するに足りない場合は、同じ箇所について複数回の走査を行うか、走査の移動速度を落とすことで、液体の膜厚を増すことが可能である。
【0079】
上記の動作を有する本実施の形態に係る洗浄装置51は、基板62上の所定の領域に対し、所定の液量の液体を塗布することが可能である。すなわち、洗浄装置51は、基板62の表面上における被洗浄領域である配向膜67上にのみ、洗浄に用いる液体であるIPA水溶液の所定の膜厚を有する被膜を形成することが可能である。このため、本発明の第2の実施の形態に係る洗浄装置51によれば、基板62の洗浄に使用される液体の消費量を、従来の基板上に液体を連続的に滴下する方法に比べて、少なくすることができるという効果が得られる。
【0080】
また、本実施の形態に係る洗浄装置51によれば、液体の塗布にインクジェット装置を用いているため、配向膜67上にのみ、IPA水溶液の被膜を均一に形成することができる。このため、液体の塗布量のばらつきに起因する、配向膜の洗浄むらが発生しない。よって、本実施の形態に係る洗浄装置51によれば、基板62の表面に形成された配向膜67は安定して確実に洗浄されるため、ばらつきのない、安定した配向特性を有する液晶装置用基板を得ることができるという効果が得られる。
【0081】
さらにまた、本実施の形態に係る洗浄装置51においては、インクジェットヘッド54と2軸の直動機構であるヘッド移動手段57を用いて基板62の表面へのIPA水溶液の塗布を行っているが、第1の実施の形態の図5と同様に、基板62の幅全体にわたってIPA水溶液の吐出範囲を有するように複数の吐出ノズルを並べた幅広のインクジェットヘッドによって基板62の表面へのIPA水溶液の塗布を行ってもよい。この構成によれば、1回の1自由度の相対的な移動による走査のみで液体の塗布が完了するため、液体の塗布に要する時間を短縮することができ、また、装置の構造を簡略化できる。この幅広のインクジェットヘッドによる基板62に対する1自由度の走査は、相対的なものである。このため、例えば、固定された基板62の上方において幅広のインクジェットヘッドを1軸の直動機構を有する移動手段を用いて移動させてもよいし、その逆に、固定された幅広のインクジェットヘッドの下方において回転台53を1軸の直動機構を有する移動手段を用いて移動させてもよい。この構成によれば、洗浄装置51における基板62の表面への液体の塗布に必要な動作を減らすことができ、より高速な基板62の表面への液体の塗布を実現できる。さらに、移動手段の省略による装置の構成部材の簡略化と、移動手段による発塵量の減少による基板62への汚染の低減を実現することができる。
【0082】
なお、上述した本実施の形態に係る洗浄装置51においては、回転台53の基板支持部の上方にインクジェットヘッド54、リンスノズル63及びジェットノズル64が配設される構成としているが、洗浄装置51はこの構成に限るものではない。例えば、インクジェットヘッド54を基板62の上方において鉛直方向に移動可能に支持する移動手段と、リンスノズル63及びジェットノズル64を基板62の上方に対して水平方向に進退移動可能に支持する進退移動手段を備える構成としても良い。この構成を有する洗浄装置51においては、インクジェット液体塗布工程(ステップS2)を実施した後にインクジェットヘッド54を移動手段により上昇させることによって、インクジェットヘッド54と基板62との間に一定の距離を持たせ、その間の空間にリンスノズル63及びジェットノズル64を基板62の上方に対して進退移動手段により水平方向に進出させることで続く洗浄工程が実施される。また、この例とは逆に、インクジェットヘッド54を基板62の上方に対して水平方向に進退移動可能に支持し、リンスノズル63及びジェットノズル64を基板62の上方において昇降可能に支持する構成としてもよい。
【0083】
なお、上述した2つの実施の形態においては、有機物を溶解するための液体としてIPA水溶液を用いているが、液体としてオゾン水や水素水等を用いてもよい。また、液体はこれに限らず、基板にダメージを与えずに、有機物を除去できるものであれば、どの様な成分の液体でも良いことは云うまでもない。
【0084】
さらになお、上述した2つの実施の形態においては、インクジェット方式により洗浄に用いる液体の吐出を行う形態としているが、液体の吐出方式は、液体を液滴として吐出でき、さらに吐出量及び吐出時期について制御可能な方式であればよい。例えば、液体の吐出に噴霧装置を用いることも可能である。
【0085】
なお、本発明は、上記に説明した実施の形態に限るものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において実施の形態を適宜変更して実施することができる。
【0086】
また、本発明に係る電気光学装置用基板は、アクティブマトリクス型の液晶パネル(例えば、TFT(薄膜トランジスタ)やTFD(薄膜ダイオード))だけでなく、パッシブマトリクス型の液晶表示パネルにも同様に適用することが可能である。また、液晶表示パネルだけでなく、エレクトロルミネッセンス装置、有機エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、電気泳動ディスプレイ装置、電子放出を用いた装置(Field Emission Display 及び Surface-Conduction Electron-Emitter Display 等)、DLP(Digital Light Processing)(別名DMD:Digital Micromirror Device)等の各種の電気光学装置においても本発明を同様に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施の形態に係る洗浄装置における、基板に施す洗浄工程のフローチャートである。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る洗浄装置の構成を示す模式図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る洗浄装置による洗浄工程を示す模式図である。
【図4】インクジェット液体洗浄工程部の構成を示す概略斜視図である。
【図5】インクジェット液体洗浄工程部の構成の変形例を示す概略斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る洗浄装置の構成を示す模式図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る洗浄装置による洗浄工程を説明する模式図である。
【図8】インクジェット液体洗浄工程を実施するための装置構成を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
【0088】
2 洗浄装置制御部、 3 搬送ローラ、 4 インクジェットヘッド、 5 移動テーブル制御部、 6 インクジェット制御部、 7 ヘッド移動手段、 8 搬送路、 11 搬送パレット、 12 基板、 17 配向膜




 

 


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