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光走査装置及び画像表示装置 - セイコーエプソン株式会社
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発明の名称 光走査装置及び画像表示装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−10708(P2007−10708A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−187731(P2005−187731)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉
発明者 山▲崎▼ 哲朗
要約 課題
ビーム状の光の走査が停止するような異常が発生した場合に、強度が分散されていない光が筐体外へ出射される事態を確実に回避することが可能な光走査装置等を提供すること。

解決手段
ビーム状の光を供給する光源部120Rと、光源部120Rからの光を走査させる走査部と、走査部の駆動に応じて電力を発生させる電力発生部501と、光源部120Rへ電力を供給する経路に設けられた接続部605と、を有し、接続部605は、電力発生部501において発生する電力に応じて、光源部120Rへ電力を供給する経路を電気的に接続させる。
特許請求の範囲
【請求項1】
ビーム状の光を供給する光源部と、
前記光源部からの光を走査させる走査部と、
前記走査部の駆動に応じて電力を発生させる電力発生部と、
前記光源部へ電力を供給する経路に設けられた接続部と、を有し、
前記接続部は、前記電力発生部において発生する電力に応じて、前記光源部へ電力を供給する前記経路を電気的に接続させることを特徴とする光走査装置。
【請求項2】
ビーム状の光を供給する光源部と、
前記光源部からの光を走査させる走査部と、
前記光源部を冷却させる冷却部と、
前記走査部の駆動に応じて電力を発生させる電力発生部と、
前記冷却部へ電力を供給する経路に設けられた接続部と、を有し、
前記接続部は、前記電力発生部において発生する電力に応じて、前記冷却部へ電力を供給する前記経路を電気的に接続させることを特徴とする光走査装置。
【請求項3】
前記電力発生部は、前記走査部の駆動により互いの相対位置が変化するように配置された磁石及びコイルを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
【請求項4】
前記接続部は、前記経路の接続と遮断とを切り換えるスイッチ部であって、
前記電力発生部において発生する電力に応じて前記スイッチ部を切り換えさせる圧電素子を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光走査装置。
【請求項5】
前記接続部は、前記経路の接続と遮断とを切り換えるスイッチ部であって、
前記電力発生部において発生する電力に応じて前記スイッチ部を切り換えさせるリレー部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光走査装置。
【請求項6】
前記電力発生部で発生させた電圧を増幅させる増幅部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光走査装置。
【請求項7】
前記電力発生部は、交流電流を発生させ、
前記電力発生部で発生させた前記交流電流を直流電流に変換する整流部を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の光走査装置。
【請求項8】
光走査装置からの光により画像を表示する画像表示装置であって、
前記光走査装置は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光走査装置であることを特徴とする画像表示装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光走査装置及び画像表示装置、特に、レーザ光を走査させる光走査装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像を表示する画像表示装置として、レーザ光を用いるレーザプロジェクタが提案されている。レーザ光は、単色性及び指向性が高いことを特徴とする。このため、レーザプロジェクタは、色再現性の良い画像を得られるという利点を有する。レーザ光を走査させることにより画像を表示するためには、高出力なレーザ光源が用いられる。レーザプロジェクタでは、レーザ光を高速に走査させ、かつスクリーンで拡散させることにより、表示を行う。レーザ光源を筐体内に密閉することで、強度が分散されたレーザ光のみを筐体外に供給することができる。従って、明るい画像を表示しながらも、危険とされる所定の強度より大きい強度のレーザ光が筐体外へ出射されることを防ぐことができる。このように、大きい強度のレーザ光が筐体外へ出射される事態を防止するための技術としては、例えば、特許文献1に提案されるものがある。
【0003】
【特許文献1】特開2005−31266号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
大きい強度のレーザ光が筐体外へ出射される場合としては、例えば、レーザ光が供給されているにもかかわらずレーザ光の走査が停止するような異常が発生した場合が考えられる。レーザ光の走査が停止する場合、強度が分散されていない状態のレーザ光が筐体外へ出射する場合がある。特許文献1に提案される技術は、レーザ光の走査に異常が生じた場合に、レーザ光の走査が停止したことをセンサが検知し、制御回路を介してレーザ光を遮断する構成である。しかしながら、センサや制御回路を介してレーザ光を遮断する構成の場合、センサや制御回路に異常が生じるような事態においては、レーザ光の遮断ができない場合があると考えられる。従って、従来の技術を用いても、ビーム状の光の走査が停止したときに、強度が分散されていないレーザ光が筐体外へ出射される事態を確実に回避することが困難であるという問題を生じる。本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、ビーム状の光の走査が停止するような異常が発生した場合に、強度が分散されていない光が筐体外へ出射される事態を確実に回避することが可能な光走査装置、及び画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、ビーム状の光を供給する光源部と、光源部からの光を走査させる走査部と、走査部の駆動に応じて電力を発生させる電力発生部と、光源部へ電力を供給する経路に設けられた接続部と、を有し、接続部は、電力発生部において発生する電力に応じて、光源部へ電力を供給する経路を電気的に接続させることを特徴とする光走査装置を提供することができる。
【0006】
レーザ光の走査が正常であるとき、電力発生部は、走査部の駆動により電力を発生させる。走査部が正常に駆動する間、接続部は、電力発生部からの電力に応じて、光源部へ電力を供給させる経路を接続させる。このため、レーザ光の走査が正常である限り、光源部はレーザ光を供給し続けることができる。これに対して、光源部からレーザ光が供給されているにもかかわらずレーザ光の走査が停止する異常が生じたとする。レーザ光の走査が停止した場合、電力発生部は、走査部の駆動の停止により直ちに電力の発生を停止させる。接続部は、電力発生部における電力の発生が停止されることにより、光源部へ電力を供給させる経路を遮断させる。このため、レーザ光の走査が停止すると、光源部は、直ちにレーザ光の供給を停止する。また、走査部の駆動が非常に低速となる異常を生じた場合も、レーザ光が集中することにより、大きい強度のレーザ光が出射されることが考えられる。本発明は、レーザ光の走査が低速になる場合も、電力発生部により発生する電力が不十分となることにより、光源部への電力供給を遮断させることが可能である。走査部の駆動に異常を生じた場合に光源部への電力の供給を停止させる構成とすることで、センサや制御回路を介して光源部の制御を行うよりも直接的かつ確実にレーザ光の供給を停止させることが可能になる。これにより、ビーム状の光の走査が停止するような異常が発生した場合に、強度が分散されていない光が筐体外へ出射される事態を確実に回避することが可能な光走査装置を得られる。
【0007】
さらに、本発明によれば、ビーム状の光を供給する光源部と、光源部からの光を走査させる走査部と、光源部を冷却させる冷却部と、走査部の駆動に応じて電力を発生させる電力発生部と、冷却部へ電力を供給する経路に設けられた接続部と、を有し、接続部は、電力発生部において発生する電力に応じて、冷却部へ電力を供給する経路を電気的に接続させることを特徴とする光走査装置を提供することができる。
【0008】
例えば、レーザ光を走査させることにより画像を表示するためには、高出力なレーザ光源が用いられる。光走査装置の光源部として通常用いられるレーザ光源は、温度上昇により発光効率が減少する性質が知られている。光源部は、十分な冷却とともに光を供給することにより、発熱による発光効率の減少を低減することが可能となる。光源部の冷却が不十分であると、光源部からのレーザ光は強度が急速に低下した後、供給が停止される。接続部は、電力発生部において電力が発生することにより、冷却部へ電力を供給させる経路を接続させる。レーザ光の走査が正常である限り光源部は十分に冷却され、レーザ光を供給し続ける。これに対して、レーザ光の走査が停止する異常を生じた場合、電力発生部は、走査部の駆動の停止により直ちに電力の発生を停止させる。接続部は、電力発生部における電力の発生が停止することにより、冷却部へ電力を供給させる経路を遮断させる。光源部は、冷却部の稼動が停止することにより、レーザ光のパワーを急速に減衰させる。走査部の駆動に異常を生じた場合にレーザ光の供給を停止させる構成とすることで、センサや制御回路を介して光源部の制御を行うよりも直接的かつ確実にレーザ光の供給を停止させることが可能になる。これにより、ビーム状の光の走査が停止するような異常が発生した場合に、強度が分散されていない光が筐体外へ出射される事態を確実に回避することが可能な光走査装置を得られる。
【0009】
また、本発明の好ましい態様によれば、電力発生部は、走査部の駆動により互いの相対位置が変化するように配置された磁石及びコイルを有することが望ましい。例えば、走査部にコイル、走査部の周辺に磁石を配置する構成とすることで、磁石及びコイルの相対位置を変化させることができる。磁石及びコイルの相対位置を変化させる構成の場合、走査部の駆動によって磁力線を横切るようにコイルを変位させることで、走査部の駆動に応じて電力を発生させることができる。
【0010】
また、本発明の好ましい態様としては、接続部は、経路の接続と遮断とを切り換えるスイッチ部であって、電力発生部において発生する電力に応じてスイッチ部を切り換えさせる圧電素子を有することが望ましい。圧電素子は、電圧の印加に応じて伸縮する性質を有する。圧電素子の電歪作用を利用することにより、スイッチ部は、電力発生部からの電力に応じて、経路の接続と遮断とを切り換えることができる。
【0011】
また、本発明の好ましい態様としては、接続部は、経路の接続と遮断とを切り換えるスイッチ部であって、電力発生部において発生する電力に応じてスイッチ部を切り換えさせるリレー部を有することが望ましい。例えば、機械式リレーは、電流の供給に応じて発生する電磁力を用いてスイッチの切り換えを行う。リレー部を用いることにより、電力発生部からの電力に応じて、経路の接続と遮断とを切り換えることができる。
【0012】
また、本発明の好ましい態様としては、電力発生部で発生させた電圧を増幅させる増幅部を有することが望ましい。電力発生部で発生した電力は、増幅部で電圧が増幅された後スイッチ部の切り換えに用いられる。増幅部を用いることで、電力発生部で発生する電圧が微小である場合でも、電力発生部からの電力に応じてスイッチ部を制御することができる。
【0013】
また、本発明の好ましい態様としては、電力発生部は、交流電流を発生させ、電力発生部で発生させた交流電流を直流電流に変換する整流部を有することが望ましい。光を反射するミラーを往復回動させる走査部を用いる場合、磁石及びコイルを有する電力発生部では、交流電流が発生することとなる。電力発生部で発生した交流電流は、直流電流に変換された後スイッチ部へ供給される。整流部を用いることで、走査部が正常に駆動する間経路を接続させるようにスイッチ部を保持することができる。
【0014】
さらに、本発明によれば、光走査装置からの光により画像を表示する画像表示装置であって、光走査装置は、上記の光走査装置であることを特徴とする画像表示装置を提供することができる。上記の光走査装置を備えることにより、ビーム状の光の走査が停止するような異常が発生した場合に、強度が分散されていない光が筐体外へ出射される事態を確実に回避することができる。これにより、ビーム状の光の走査が停止するような異常が発生した場合に、強度が分散されていない光が筐体外へ出射される事態を確実に回避することが可能な画像表示装置を得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は、本発明の実施例1に係る画像表示装置100の概略構成を示す。画像表示装置100は、スクリーン110の一方の面にレーザ光を供給し、スクリーン110の他方の面から出射される光を観察することで画像を鑑賞する、いわゆるリアプロジェクタである。画像表示装置100は、光走査装置120からの光をスクリーン110に透過させることで画像を表示する。画像表示装置100に設けられた光走査装置120は、走査部200を用いてレーザ光を走査させる。光走査装置120は、レーザ装置101、照明光学系102、及び走査部200を有する。レーザ装置101からのレーザ光は、照明光学系102を経た後走査部200へ入射する。
【0017】
図2は、レーザ装置101の概略構成を示す。レーザ装置101は、ビーム状の赤色光(以下、「R光」という。)を供給するR光用光源部120Rと、ビーム状の緑色光(以下、「G光」という。)を供給するG光用光源部120Gと、ビーム状の青色光(以下、「B光」)という。)を供給するB光用光源部120Bと、を有する。R光用光源部120Rは、R光を供給する半導体レーザである。B光用光源部120Bは、B光を供給する半導体レーザである。
【0018】
G光用光源部120Gは、半導体レーザ122と、波長変換素子123とを有する。波長変換素子123としては、例えば、非線形光学結晶を備えるSHG(second harmonic generation)素子を用いることができる。G光用光源部120Gは、半導体レーザ122からのレーザ光を、波長変換素子123により2分の1の波長のレーザ光に変換して出射させる。G光用光源部120Gは、例えば、1040ナノメートルにピークを有する波長スペクトルの半導体レーザ122を用いることで、520ナノメートルにピークを有する波長スペクトルのG光を供給する。
【0019】
G光用光源部120Gは、波長変換素子123を用いることにより、容易に入手が可能な汎用の半導体レーザ122を用いることが可能となる。G光用光源部120Gは、G光を供給するものであれば良く、上述のものに限られない。G光用光源部120Gは、例えば、DPSS(Diode Pumped Solid State)レーザ発振器を用いることとしても良い。DPSSレーザ発振器は、レーザ光源からのレーザ光を用いて固体結晶を励起することにより、レーザ光を供給するものである。
【0020】
各色光用光源部120R、120G、120Bは、それぞれ画像信号に応じて変調されたレーザ光を供給する。画像信号に応じた変調は、振幅変調、パルス幅変調のいずれを用いても良い。レーザ装置101には、2つのダイクロイックミラー124、125が設けられている。ダイクロイックミラー124は、R光を透過し、G光を反射する。ダイクロイックミラー125は、R光及びG光を透過し、B光を反射する。R光用光源部120RからのR光は、ダイクロイックミラー124、125を透過した後、レーザ装置101から出射する。
【0021】
G光用光源部120GからのG光は、ダイクロイックミラー124で反射することにより、光路が略90度折り曲げられる。ダイクロイックミラー124で反射したG光は、ダイクロイックミラー125を透過した後、レーザ装置101から出射する。B光用光源部120BからのB光は、ダイクロイックミラー125で反射することにより、光路が略90度折り曲げられる。ダイクロイックミラー125で反射したB光は、レーザ装置101から出射する。レーザ装置101は、このようにして、画像信号に応じて変調されたR光、G光、B光を供給する。
【0022】
図3は、走査部200の概略構成を示す。走査部200は、反射ミラー202と、反射ミラー202の周囲に設けられた外枠部204とを有する、いわゆる二重ジンバル構造をなしている。外枠部204は、回転軸であるトーションばね206によって、不図示の固定部に連結されている。外枠部204は、トーションばね206の捩れと、元の状態への復元とを利用して、トーションばね206を中心として回動する。反射ミラー202は、トーションばね206に略直交する回転軸であるトーションばね207によって、外枠部204に連結されている。反射ミラー202は、レーザ装置101からのレーザ光を反射する。反射ミラー202は、高反射性の部材、例えばアルミニウムや銀等の金属薄膜を形成することにより構成できる。
【0023】
反射ミラー202は、外枠部204がトーションばね206を中心として回動することにより、スクリーン110においてレーザ光をY方向(図1参照)へ走査するように変位する。また、反射ミラー202は、トーションばね207の捩れと、元の状態への復元とを利用して、トーションばね207を中心として回動する。反射ミラー202は、トーションばね207を中心として回動することにより、反射ミラー202で反射したレーザ光をX方向へ走査するように変位する。このように、走査部200は、レーザ装置101からのレーザ光をX方向とY方向へ走査させる。
【0024】
図4は、走査部200を駆動するための構成を説明するものである。反射ミラー202がレーザ光を反射する側を表側とすると、第1の電極301、302は、外枠部204の裏側の空間であって、トーションばね206に関して略対称な位置にそれぞれが設けられている。第1の電極301、302に電圧を印加すると、第1の電極301、302と、外枠部204との間には、電位差に応じた所定の力、例えば静電力が発生する。外枠部204は、第1の電極301、302に交互に電圧を印加することにより、トーションばね206を中心として回動する。
【0025】
トーションばね207は、詳細には、第1のトーションばね307と第2のトーションばね308とで構成されている。第1のトーションばね307と第2のトーションばね308との間には、ミラー側電極305が設けられている。ミラー側電極305の裏側の空間には、第2の電極306が設けられている。第2の電極306に電圧を印加すると、第2の電極306とミラー側電極305との間には、電位差に応じた所定の力、例えば静電力が発生する。第2の電極306のいずれにも同位相の電圧を印加すると、反射ミラー202は、トーションばね207を中心として回動する。走査部200は、このようにして反射ミラー202を回動させることで、レーザ光を二次元方向へ走査させる。走査部200は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術により作成することができる。
【0026】
走査部200は、例えば画像の1フレーム期間において、垂直方向であるY方向へ1回レーザ光を走査させる間に、水平方向であるX方向について複数回レーザ光を往復させるように反射ミラー202を変位させる。このように、走査部200は、第1の方向であるX方向へレーザ光を走査する周波数が、第2の方向であるY方向へレーザ光を走査する周波数に比べて高くなるように駆動される。なお、X方向へのレーザ光の走査を高速に行うために、走査部200は、トーションばね207を中心として反射ミラー202を共振させる構成とすることが望ましい。反射ミラー202を共振させることにより、反射ミラー202の変位量を増大させることができる。反射ミラー202の変位量を増大させることにより、走査部200は、少ないエネルギーで効率良くレーザ光を走査することができる。なお、反射ミラー202は、共振を用いず駆動することとしても良い。
【0027】
なお、走査部200は、電位差に応じた静電力によって駆動する構成に限られない。例えば、圧電素子の伸縮力を用いて駆動する構成であっても良い。本発明は、磁石及びコイルを備える電力発生部を用いて電力を発生させる構成を有することから、走査部200は、電磁力により駆動する構成以外の構成とすることが望ましい。また、走査部200は、X方向にレーザ光を走査する反射ミラーと、Y方向にレーザ光を走査する反射ミラーとを設ける構成としても良い。
【0028】
図1に戻って、走査部200からの光は、投写光学系103を経た後、反射部105に入射する。照明光学系102、投写光学系103は、レーザ装置101からのレーザ光をスクリーン110上に結像させる。反射部105は、走査部200からのレーザ光をスクリーン110の方向へ反射する。筐体107は、筐体107内部の空間を密閉する。スクリーン110は、筐体107の所定の一面に設けられている。スクリーン110は、画像信号に応じて変調されたレーザ光を透過させる透過型スクリーンである。反射部105からの光は、スクリーン110の、筐体107の内部側の面から入射した後、観察者側の面から出射する。観察者は、スクリーン110から出射する光を観察することで、画像を鑑賞する。
【0029】
図5は、走査部200の駆動によって電力を発生させるための構成を説明するものである。走査部200の外枠部204には、コイル501が形成されている。コイル501を形成する導線の両端には端子505a、505bが設けられている。走査部200の周辺には、2つの永久磁石503、504が設けられている。永久磁石503、504は、反射ミラー202の中心点に関して略対称な位置であって、外枠部204が有する矩形の対角線を延長させた線上にそれぞれ配置されている。コイル501及び永久磁石503、504は、走査部200の駆動に応じて電力を発生させる電力発生部である。
【0030】
2つのうち一方の永久磁石503は、走査部200で光を反射させる側にS極511、光を反射させる側とは反対側にN極512を向けて配置されている。これとは逆に、他方の永久磁石504は、走査部200で光を反射させる側にN極513、光を反射させる側とは反対側にS極514を向けて配置されている。2つの永久磁石503、504をこのように配置することにより、走査部200を取り囲む磁場が発生する。図5に示す破線は、磁力線を表している。
【0031】
走査部200を駆動させると、コイル501は、外枠部204とともに変位する。2つの永久磁石503、504に対するコイル501の位置は、走査部200の駆動により変化する。走査部200の駆動とともに磁力線を横切るようにコイル501を変位させることにより、コイル501には、電力が発生する。このようにして、走査部200の駆動に応じて電力を発生させることができる。なお、コイル501は外枠部204とともに磁力線を横切るように往復回動するため、2つの端子505a、505bの間には交流電圧が発生する。
【0032】
図6は、光源部へ電力を供給するための回路構成を説明するものである。図2を用いて説明したR光用光源部120R、G光用光源部120Gに設けられた半導体レーザ122、及びB光用光源部120Bは、いずれも、外部電源からの電力を用いてレーザ光を供給している。本実施例及び以下の実施例において、光源部へ電力を供給するための回路構成は、各色光用光源部のうちのR光用光源部120Rのみを図示して説明を行うこととする。
【0033】
端子505a、及び端子505bの間には、圧電素子601が接続されている。圧電素子601は、コイル501において発生する電力に応じて伸縮することで、後述のスイッチ部605を切り換えさせる。圧電素子601としては、例えば、単結晶素子であるタンタル酸リチウム(LiTaO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)や、多結晶セラミック素子であるPZT系材料(PbTiO3−PbZrO3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)などを用いることができる。また、2つのうち一方の端子505aと圧電素子601との間には、整流部606が接続されている。整流部606は、コイル501で発生した交流電流を直流電流に変換するAC/DCコンバータである。なお、R光用光源部120Rへ電力を供給するための回路と、圧電素子601が接続される回路とは、それぞれ電気的に独立して設けられている。
【0034】
R光用光源部120Rと電源610との間には、スイッチ部605が接続されている。スイッチ部605は、R光用光源部120Rへ電力を供給させる経路に設けられた接続部である。また、スイッチ部605は、R光用光源部120Rへ電力を供給させる経路の接続と遮断とを切り換える。圧電素子601は、スイッチ部605に当接させて設けられている。レーザ光の走査が正常であるとき、コイル501には、走査部200の駆動により電力が発生する。コイル501に電力が発生すると、圧電素子601には、電圧が印加される。圧電素子601は、電圧が印加されることにより、スイッチ部605に力を加えるように伸長する。圧電素子601が伸長することを利用してスイッチ部605に力が加えられることにより、図7に示すように、R光用光源部120Rと電源610との間の経路が接続される。
【0035】
走査部200が正常に駆動する間、スイッチ部605は、電力発生部からの電力に応じて、R光用光源部120Rへ電力を供給させる経路を電気的に接続させる。整流部606を用いることで圧電素子601に直流電圧が印加されるため、コイル501で電力が発生する間、圧電素子601からスイッチ部605へ力が加えられた状態を維持させることができる。従って、レーザ光の走査が正常である限り、R光用光源部120Rは、レーザ光を供給し続けることができる。電力発生部は、走査部200を駆動させることにより、スイッチ部605において経路を接続させるのに十分な電力を発生させるものとする。
【0036】
これに対して、R光用光源部120Rからレーザ光が供給されているにもかかわらずレーザ光の走査が停止する異常が生じたとする。レーザ光の走査が停止した場合、電力発生部は、走査部200の駆動の停止により直ちに電力の発生を停止させる。コイル501における電力の発生が停止されると、圧電素子601への電圧の印加が停止され、圧電素子601が元の状態へ収縮する。圧電素子601が収縮し、スイッチ部605に加えられていた力が消滅することにより、図6に示すように、R光用光源部120Rと電源610との間の経路が遮断される。このため、レーザ光の走査が停止すると、R光用光源部120Rは、直ちにレーザ光の供給を停止する。圧電素子601の電歪作用を利用することにより、スイッチ部605は、コイル501からの電力に応じて、経路の接続と遮断とを切り換えることができる。
【0037】
走査部200の駆動が低速となる異常を生じた場合、電力発生部により発生する電力が小さくなる。レーザ光の走査が低速になる場合も、スイッチ部605において経路を接続させるには不十分なまでに電力発生部の電力が減少すると、R光用光源部120Rへの電力供給が遮断される。このように、走査部200の駆動が低速となる異常を生じた場合も、大きい強度のレーザ光が出射される事態を防止することができる。なおスイッチ部605により、R光用光源部120Rと同様に、G光用光源部120G及びB光用光源部120Bへの電力供給も切り換えることができる。
【0038】
走査部200の駆動に異常を生じた場合に各色光用光源部への電力の供給を停止させる構成とすることで、センサや制御回路を介して各色光用光源部の制御を行うよりも直接的かつ確実にレーザ光の供給を停止させることが可能になる。これにより、ビーム状の光の走査が停止するような異常が発生した場合に、強度が分散されていない光が筐体外へ出射される事態を確実に回避することができるという効果を奏する。
【0039】
なお、コイル及び永久磁石は、図5に示すように配置する場合に限られない。例えば、図8に示すように、トーションばね206に対して略対称な位置に永久磁石803、804を配置する構成としても良い。2つのうち一方の永久磁石803は、走査部200が設けられる側にS極812、走査部200が設けられる側とは反対側にN極811を向けて配置されている。これとは逆に、他方の永久磁石804は、走査部200が設けられる側にN極813、走査部200が設けられる側とは反対側にS極814を向けて配置されている。かかる構成の場合も、走査部200の駆動に応じてコイル501に電力を発生させることができる。
【0040】
また、コイル501は、外枠部204に設ける場合に限られず、反射ミラー202に設けても良い。さらに、永久磁石を外枠部204に、コイルを走査部200の周辺にそれぞれ配置しても良い。走査部200の駆動により互いの相対位置が変化するようにコイル及び永久磁石が配置されていれば、走査部200の駆動に応じてコイルに電力を発生させることができる。さらに、電力発生部は、スイッチ部605において経路を接続させるのに十分な電力を発生させることが可能であれば、コイル及び永久磁石を用いる構成以外の構成としても良い。例えば、コイル及び永久磁石を用いる構成に代えて、圧電素子を用いる構成としても良い。電力発生部として圧電素子を用いる場合、走査部200の駆動とともに圧電素子を変形させることにより電力を発生させることができる。
【0041】
図9は、本実施例の変形例に係る光走査装置について説明するものであって、光源部へ電力を供給するための回路構成を示す。本変形例の光走査装置は、増幅部907を有することを特徴とする。増幅部907は、電力発生部のコイル501で発生させた電圧を増幅させるアンプである。コイル501で発生した電力は、増幅部907で電圧が増幅された後圧電素子601に供給される。増幅部907を用いることで、コイル501で発生する電圧が微小である場合でも、コイル501からの電力に応じてスイッチ部605を制御することができる。
【0042】
増幅部907による電圧の増幅作用が低下する異常が生じた場合、スイッチ部605における接続は遮断されたままとなる。また、増幅部907による電圧の増幅作用が上昇する異常が生じたとしても、走査部200の駆動の停止により、スイッチ部605における接続を遮断させることができる。本変形例の構成では、たとえ増幅部907が故障したとしても、大きい強度のレーザ光が供給される事態を確実に防止することができる。
【実施例2】
【0043】
図10は、本発明の実施例2に係る光走査装置について説明するものである。本実施例の光走査装置は、リレー部1011を有することを特徴とする。本実施例の光走査装置は、上記実施例1に係る画像表示装置100に適用することができる。上記実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。リレー部1011は、電力発生部において発生する電力に応じてスイッチ部1005を切り換えさせる。リレー部1011としては、例えば、メカニカルリレーを用いることができる。
【0044】
リレー部1011は、コイル1012及びスイッチ部1005により構成されている。スイッチ部1005は、R光用光源部120Rと電源610との間に接続されている。スイッチ部1005は、R光用光源部120Rへ電力を供給させる経路の接続と遮断とを切り換える。リレー部1011のコイル1012は、電力発生部のコイル501と接続されている。
【0045】
コイル501に電力が発生すると、リレー部1011のコイル1012に電流が供給される。コイル1012に電流が供給されると、コイル1012に電磁力が発生する。リレー部1011は、コイル1012に生じた電磁力によってスイッチ部1005を引き寄せる。コイル1012に生じた電磁力によってスイッチ部1005を引き寄せることにより、R光用光源部120Rと電源610との間の経路が接続される。
【0046】
本実施例においても、整流部606を用いることにより、コイル501で発生した交流電流が略ゼロとなる間も、コイル1012の電磁力によりスイッチ部1005が引き寄せられた状態を維持させることができる。走査部200が正常に駆動する間、スイッチ部1005は、電力発生部からの電力に応じて、R光用光源部120Rへ電力を供給する経路を接続させる。
【0047】
レーザ光の走査が停止した場合、電力発生部は、走査部200の駆動の停止により直ちに電力の発生を停止させる。コイル501における電力の発生が停止されると、リレー部1011のコイル1012への電流供給が停止され、コイル1012の電磁力が消滅する。コイル1012の電磁力が消滅することにより、スイッチ部1005がコイル1012から離れる方向へ移動する。スイッチ部1005がコイル1012から離れる方向へ移動することにより、R光用光源部120Rと電源610との間の経路が遮断される。このように、リレー部1011を用いることにより、電力発生部からの電力に応じて、経路の接続と遮断とを切り換えることができる。これにより、上記実施例1と同様に、強度が分散されていない光が筐体外へ出射される事態を確実に回避することができる。なお、本実施例の構成においても、増幅部を組み合わせて用いることとしても良い。
【実施例3】
【0048】
図11は、本発明の実施例3に係る光走査装置について説明するものである。本実施例の光走査装置は、スイッチ部605により、冷却部1120へ電力を供給する経路の接続と遮断とを行うことを特徴とする。本実施例の光走査装置は、上記実施例1に係る画像表示装置100に適用することができる。上記実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。スイッチ部605は、冷却部1120と電源1110との間に接続されている。冷却部1120へ電力を供給するための回路、R光用光源部120Rへ電力を供給するための回路、圧電素子601が接続される回路は、いずれも電気的に独立して設けられている。
【0049】
冷却部1120は、各色光用光源部へ空気を供給することで各色光用光源部を冷却させる冷却ファンである。レーザ光を走査させることにより画像を表示するためには、各色光用光源部には、高出力なレーザ光源が用いられる。各色光用光源部に通常用いられるレーザ光源、例えば半導体レーザは、温度上昇により発光効率が減少する性質が知られている。各色光用光源部は、十分な冷却とともに光を供給することにより、発熱による発光効率の減少を低減することが可能となる。各色光用光源部の冷却が不十分であると、各色光用光源部からのレーザ光は強度が急速に減衰した後、供給が停止される。
【0050】
スイッチ部605は、電力発生部において電力が発生することにより、冷却部1120へ電力を供給する経路を接続させる。レーザ光の走査が正常である限りR光用光源部120Rは十分に冷却され、レーザ光を供給し続ける。これに対して、レーザ光の走査が停止する異常を生じた場合、電力発生部は、走査部200の駆動の停止により直ちに電力の発生を停止させる。スイッチ部605は、コイル501における電力の発生が停止することにより、冷却部1120へ電力を供給する経路を遮断させる。
【0051】
R光用光源部120Rは、冷却部1120の稼動が停止することにより、レーザ光のパワーを急速に減衰させる。このようにして、レーザ光の走査が停止すると、R光用光源部120Rはレーザ光の供給を停止する。これにより、本実施例の場合も、強度が分散されていない光が筐体外へ出射される事態を確実に回避することができる。なお、冷却部1120としては、冷却ファンを用いる場合に限られない。冷却部1120としては、例えば、水等の冷媒を循環させるポンプや、ペルチェ素子等を備えるTEC(Thermo Electronic Cooler)を用いても良い。
【0052】
図12は、本実施例の変形例に係る光走査装置について説明するものである。本変形例の光走査装置は、圧電素子601により、冷却部1120と電源1110との間のスイッチ部605のほか、R光用光源部120Rと電源610との間のスイッチ部1205の制御を行うことを特徴とする。圧電素子601は、2つのスイッチ部605、1205のいずれにも当接させて配置されている。圧電素子601は、電圧が印加されることにより、2つのスイッチ部605、1205に力を加えるように伸長する。圧電素子601が伸長することを利用して2つのスイッチ部605、1205に力が加えられることにより、冷却部1120による冷却とR光用光源部120Rによるレーザ光の供給とが行われる。
【0053】
異常により走査部200の駆動が停止した場合、圧電素子601が収縮することにより、冷却部1120と電源1110との間の経路、及びR光用光源部120Rと電源610との間の経路がいずれも遮断される。このため、レーザ光の走査が停止すると、R光用光源部120Rによるレーザ光の供給と、冷却部1120によるR光用光源部120Rの冷却とが直ちに停止される。本変形例の場合、強度が分散されていない光が筐体外へ出射される事態を回避するための措置を二重に採ることにより、強度が大きい光が出射する事態をさらに確実に回避することが可能となる。
【0054】
なお、上記各実施例の光走査装置は、各色光用光源部に半導体レーザを用いる構成に限られない。各色光用光源部には、他の固体光源、例えば、固体レーザ、発光ダイオード素子(LED)、EL素子や、固体光源以外の他の光源、例えば、液体レーザや気体レーザを用いても良い。また、本発明の光走査装置は、画像表示装置100以外の他の装置、例えば、レーザプリンタやバーコードリーダ等の電子機器や、衝突防止のための計測装置等、車両等に搭載される各種装置に用いることとしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0055】
以上のように、本発明に係る光走査装置は、高出力なレーザ光を走査させる場合に有用であり、特に、レーザ光を用いて画像を表示する画像表示装置に用いる場合に適している。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施例1に係る画像表示装置の概略構成を示す図。
【図2】レーザ装置の概略構成を示す図。
【図3】走査部の概略構成を示す図。
【図4】走査部を駆動するための構成を説明する図。
【図5】走査部の駆動によって電力を発生させるための構成を説明する図。
【図6】光源部へ電力を供給するための回路構成を説明する図。
【図7】R光用光源部と電源との間の経路が接続された状態を説明する図。
【図8】永久磁石を配置する位置について説明する図。
【図9】実施例1の変形例に係る光走査装置について説明する図。
【図10】本発明の実施例2に係る光走査装置について説明する図。
【図11】本発明の実施例3に係る光走査装置について説明する図。
【図12】実施例3の変形例に係る光走査装置について説明する図。
【符号の説明】
【0057】
100 画像表示装置、101 レーザ装置、102 照明光学系、103 投写光学系、105 反射部、107 筐体、110 スクリーン、120 光走査装置、200 走査部、120R R光用光源部、120G G光用光源部、120B B光用光源部、122 半導体レーザ、123 波長変換素子、124、125 ダイクロイックミラー、202 反射ミラー、204 外枠部、206、207 トーションばね、301、302 第1の電極、305 ミラー側電極、306 第2の電極、307 第1のトーションばね、308 第2のトーションばね、501 コイル、503、504 永久磁石、505a、505b 端子、511、514 S極、512、513 N極、601 圧電素子、605 スイッチ部、606 整流部、610 電源、803、804 永久磁石、811、813 N極、812、814 S極、907 増幅部、1005 スイッチ部、1011 リレー部、1012 コイル、1110 電源、1120 冷却部、1205 スイッチ部




 

 


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