Warning: copy(.htaccess): failed to open stream: Permission denied in /home/jp321/public_html/header.php on line 8
液晶装置及びその製造方法 - セイコーエプソン株式会社
米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 測定; 光学 -> セイコーエプソン株式会社

発明の名称 液晶装置及びその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−10705(P2007−10705A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−187725(P2005−187725)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉
発明者 高橋 智子 / 矢崎 正幸
要約 課題
基板側と封止材との密着性を向上し、耐水性及び封止材硬化時の耐クラック性をより向上させ、液晶層の劣化を防ぎ、液晶装置の表示品位を向上させること。

解決手段
対向配置される第1,第2の基板1,5と、前記第1,第2の基板間に介在され、液晶注入口7を形成するシール材9と、前記第1,第2の基板の各々の対向面において、前記液晶注入口領域を除く前記シール材9によって囲まれた第1の領域に形成される第1の配向膜2と、 前記第1,第2の基板の少なくとも一方の対向面において、前記液晶注入口7に対応した第2の領域に形成される前記第1の配向膜と同じ材質の第2の配向膜2aと、前記第1,第2の基板間の前記シール材9によって囲まれる空間に介在される液晶層6と、前記液晶注入口を含む領域を封止する封止材11と、を具備し、 前記第2の配向膜2aには、複数の凹部を有した凹凸パターンが形成される。
特許請求の範囲
【請求項1】
対向配置される第1,第2の基板と、
前記第1,第2の基板間に介在され、液晶注入口を形成するシール材と、
前記第1,第2の基板の各々の対向面において、前記液晶注入口領域を除く前記シール材によって囲まれた第1の領域に形成される第1の配向膜と、
前記第1,第2の基板の少なくとも一方の対向面において、前記液晶注入口に対応した第2の領域に形成される前記第1の配向膜と同じ材質の第2の配向膜と、
前記第1,第2の基板間の前記シール材によって囲まれる空間に介在される液晶層と、
前記液晶注入口を含む領域を封止する封止材と、を具備し、
前記第2の配向膜には、複数の凹部を有した凹凸パターンが形成されていることを特徴とする液晶装置。
【請求項2】
前記凹凸パターンは、複数の孔を有した孔空きパターンであることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
【請求項3】
前記第1の配向膜と前記第2の配向膜は、連続して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
【請求項4】
対向配置される第1,第2の基板と、
前記第1,第2の基板間に介在され、液晶注入口を形成するシール材と、
前記第1,第2の基板の各々の対向面において、前記液晶注入口領域を除く前記シール材によって囲まれた第1の領域に形成される配向膜と、
前記第1,第2の基板間の前記シール材によって囲まれる空間に介在される液晶層と、
前記第1,第2の基板の少なくとも一方の対向面において、前記液晶注入口に対応した第2の領域に前記第1の領域とは分離して形成され、封止材との密着性を向上させるための密着性向上膜と、
前記液晶注入口を含む領域を封止する封止材と、
を具備することを特徴とする液晶装置。
【請求項5】
前記密着性向上膜は、前記配向膜と異なる材質の膜であることを特徴とする請求項4に記載の液晶装置。
【請求項6】
第1,第2の基板の各々の対向面に配向膜を形成する工程であって、前記配向膜は、液晶注入口を除くシール材によって囲まれる第1の領域と、前記液晶注入口に対応した第2の領域とに形成され、そのとき前記第2の領域における配向膜には、複数の凹部を有した凹凸パターンが形成される工程と、
前記第1,第2の基板の対向面にシール材を介在させ、前記第1の基板と第2の基板とを貼り合わせる工程と、
前記第1,第2の基板間の前記シール材によって囲まれる空間に前記液晶注入口より液晶を封入する工程と、
前記液晶注入口を含む領域を封止材にて封止する工程と、
を具備することを特徴とする液晶装置の製造方法。
【請求項7】
前記第1の領域の配向膜と前記第2の領域の配向膜は、連続して形成されていることを特徴とする請求項6に記載の液晶装置の製造方法。
【請求項8】
第1,第2の基板の各々の対向面において、シール材によって囲まれる第1の領域には配向膜を形成し、前記第1,第2の基板の少なくとも一方の対向面において、前記液晶注入口に対応した第2の領域には前記第1の領域とは分離して、封止材の密着性を向上させるための密着性向上膜を形成する工程と、
前記第1,第2の基板の対向面にシール材を介在させ、前記第1の基板と第2の基板とを貼り合わせる工程と、
前記第1,第2の基板間の前記シール材によって囲まれる空間に前記液晶注入口より液晶を封入する工程と、
前記液晶注入口を含む領域を封止材にて封止する工程と、
を具備することを特徴とする液晶装置の製造方法。
【請求項9】
前記密着性向上膜は、前記配向膜と異なる材質の膜であることを特徴とする請求項7に記載の液晶装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、2枚の基板間にシール材を用いて貼り合わると同時に空間を形成し、その空間内に液晶注入口より液晶が注入され、液晶注入口を封止材にて封止する場合に、封止材の密着性、封止部分の耐水性、及び封止材硬化時の耐クラック性を向上させた液晶装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶装置では、例えば薄膜トランジスタ(以下、TFTと称す)をスイッチン素子として有する液晶装置の場合、TFT基板に対向配置される対向基板上にシール材がその縁に沿って設けられており、その内側には表示領域が設けられている。そして、対向基板上にシール材を介してTFT基板が対向配置され、対向基板とTFT基板との間隙に液晶が挟持されている。また、TFT基板上のシール材より外側の領域には、駆動回路や駆動回路接続端子等が設けられている。更に、対向基板及びTFT基板には、それぞれ液晶分子を保持するための、ラビング処理等の所定の配向処理が施されたポリイミド薄膜などの有機薄膜からなる配向膜が設けられている。
【0003】
ここで、対向基板には、表示領域を含む一面の領域に共通電極や導通材が形成され、共通電極を覆うようにポリイミド薄膜を形成した後、ポリイミド薄膜の表面を配向処理することにより配向膜を形成する。一方、TFT基板には、表示領域にTFTや画素電極、各種配線が形成され、その外側の領域に駆動回路や駆動回路接続端子等が形成され、これらを覆うように絶縁膜が形成されたTFT基板にポリイミド薄膜を形成した後、ポリイミド薄膜の表面を配向処理することにより配向膜を形成する。対向基板と同じく配向膜が形成されたTFT基板とをシール材を介して対向配置し、液晶注入口(予めシール材を形成せず一部開口した部分)より対向基板とTFT基板との間隙に液晶を封入し、液晶注入口を封止材により封止している。
【0004】
一方、例えば特許文献1には、接着部材(シール部材と同義)と配向膜の密着性に起因する剥離(クラック)、液晶注入口より注入される液晶の不純物(水分を含む)混入を防止する液晶装置の一例が開示されている。すなわち、特許文献1には、少なくともいずれか一方が透光性を有する一対の基板部材と、一対の基板部材間に介在される液晶層と、一対の基板部材間に介在され、一対の基板部材の液晶層側表面とによって、液晶が注入されるべき空間および当該空間に連通する注入口を形成する接着部材と、注入口を封止する封止部材とを含んで構成され、前記一対の基板部材は、絶縁性基板と、当該絶縁性基板の液晶層側表面に形成される表示電極と、当該表示電極が形成された絶縁性基板上に液晶層に接触するように形成される配向膜とを、少なくともそれぞれ有する液晶表示装置において、前記配向膜は、表示電極が形成された絶縁性基板上の少なくとも、接着部材とによって液晶が注入されるべき空間が形成される第1領域、接着部材とによって注入口が形成される第2領域、および接着部材が配置される領域の一部分である第3領域に設けられ、さらに例えば当該接着部材が配置される領域の幅Dと、接着部材と配向膜とが重なり合う第3領域の幅dとは、D>d>0の範囲に選ばれる液晶表示装置が記載されている。
【0005】
特許文献1の構成では、配向膜表面と接着部材とによって液晶が注入されるべき空間と液晶注入口とが形成され、接着部材は配向膜と配向膜以外の比較的密着性の高い表面と接触する。したがって、配向膜を全面に形成し、その上に接着部材を設けた場合と比較して、接着部材と基板部材との密着性が向上する。また、配向膜は大気に接触せず、大気中の水分の吸湿による液晶材料の電気抵抗値の低下を防げる。
【特許文献1】特開平8−179332号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の如く、特許文献1によれば、配向膜は、液晶注入領域である表示領域と液晶注入口領域とに形成されるほか、接着部材(シール部材)が形成される領域の一部分である領域にも形成される。これにより、接着部材と基板部材との密着性が向上し、また、配向膜は直接大気に接触しないので、大気中の水分の吸湿による悪影響を軽減できる。しかしながら、基板側と、液晶注入口を塞ぐ封止材との密着性をより向上させ、かつ封止材硬化時の耐クラック性をより強化することで、クラックを原因とする大気中の水分の吸湿による液晶層の劣化を防ぎ、表示品位をより向上させることが必要である。
【0007】
そこで、本発明は、上記の問題に鑑み、基板と封止材との密着性をより強固なものとし、かつ封止材硬化時の耐クラック性をより向上させることで、液晶層の劣化を防ぎ、表示品位をより向上させることができる液晶装置及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による液晶装置は、対向配置される第1,第2の基板と、前記第1,第2の基板間に介在され、液晶注入口を形成するシール材と、前記第1,第2の基板の各々の対向面において、前記液晶注入口領域を除く前記シール材によって囲まれた第1の領域に形成される第1の配向膜と、前記第1,第2の基板の少なくとも一方の対向面において、前記液晶注入口に対応した第2の領域に形成される前記第1の配向膜と同じ材質の第2の配向膜と、前記第1,第2の基板間の前記シール材によって囲まれる空間に介在される液晶層と、 前記液晶注入口を含む領域を封止する封止材と、を具備し、前記第2の配向膜には、複数の凹部を有した凹凸パターンが形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明によるこのような構成によれば、液晶注入口を封止するための領域に第1及び第2の基板共に配向膜が形成され、かつ少なくとも一方の基板の液晶注入口領域に形成される配向膜は、凹部を有した凹凸パターンを形成するので、封止材が接触する表面積が増えて配向膜との密着性を高め、耐クラック性を向上させることが可能となる。
【0010】
なお、第1及び第2の基板の両方の基板の封止材領域に形成される配向膜に、凹部を有した凹凸パターンを形成すると、第1及び第2の基板の下地が同じで且つ表面積が増える結果、封止材硬化時の硬化応力を等分散することができ、配向膜との密着性をより高め、耐クラック性を更に向上させることが可能となる。凹部としては配向膜が形成されていない領域とすることが好ましい。
【0011】
本発明において、前記凹凸パターンは、複数の孔を有した孔空きパターンであることが好ましい。
【0012】
このような構成によれば、液晶注入口を封止するための領域に形成される配向膜には、複数の孔を有した孔空きパターンが形成されているので、ポリイミド樹脂などの有機樹脂からなる吸湿性を有する配向膜には、配向膜が形成されている部分と形成されていない部分に充填された封止材との界面において外側から浸透してくる水分の通路に複数の孔による水分通過防止壁(防止ブロック)ができたことと等価となり、液晶注入口における封止材領域に耐水性(耐吸湿性)を持たせることができ、内部の液晶層への水分浸透を防ぎ、液晶装置の表示品位を高い状態に維持することが可能となる。
【0013】
本発明において、前記第1の配向膜と前記第2の配向膜は、連続して形成されていることが好ましい。
【0014】
本発明による液晶装置は、対向配置される第1,第2の基板と、前記第1,第2の基板間に介在され、液晶注入口を形成するシール材と、前記第1,第2の基板の各々の対向面において、前記液晶注入口領域を除く前記シール材によって囲まれた第1の領域に形成される配向膜と、前記第1,第2の基板間の前記シール材によって囲まれる空間に介在される液晶層と、前記第1,第2の基板の少なくとも一方の対向面において、前記液晶注入口に対応した第2の領域に前記第1の領域とは分離して形成され、封止材との密着性を向上させるための密着性向上膜と、前記液晶注入口を含む領域を封止する封止材と、を具備するものである。
【0015】
本発明によるこのような構成によれば、液晶注入口を封止するための領域に第1及び第2の基板の少なくとも一方に密着性向上膜が形成され、かつその密着性向上膜は、表示領域に形成した配向膜とは連接せず分離されて別体として形成されているので、密着性向上膜には、配向膜が形成されている部分と形成されていない部分に充填された封止材との界面において外側から浸透してくる水分の通路に水分通過防止壁(防止ブロック)ができたことと等価となり、液晶注入口における封止材領域から液晶層への通路に耐水性(耐吸湿性)を持たせることができ、内部の液晶層への水分浸透を防ぎ、液晶装置の表示品位を高い状態に維持することが可能となる。
【0016】
なお、第1及び第2の基板の両方の基板の液晶注入口領域に密着性向上膜を形成すると、第1及び第2の基板の下地が同じで且つ表面積が増える結果、封止材硬化時の硬化応力を等分散することができ、配向膜との密着性をより高め、耐クラック性を更に向上させることが可能となる。
【0017】
本発明において、前記密着性向上膜は、前記配向膜と異なる材質の膜であることが好ましい。
【0018】
このような構成によれば、密着性向上膜として、前記配向膜と異なる材質の膜を用いることで、密着性をより向上させることができる。例えば、密着性向上膜は、アクリル樹脂やシランカップリング剤の添加割合を調整した(具体的には凝集しない範囲で配向膜よりも添加量を増やす)ポリイミド樹脂からなるものを使用する。
【0019】
本発明による液晶装置の製造方法は、第1,第2の基板の各々の対向面に配向膜を形成する工程であって、前記配向膜は、液晶注入口を除くシール材によって囲まれる第1の領域と、前記液晶注入口に対応した第2の領域とに形成され、そのとき前記第2の領域における配向膜には、複数の凹部を有した凹凸パターンが形成される工程と、前記第1,第2の基板の対向面にシール材を介在させ、前記第1の基板と第2の基板とを貼り合わせる工程と、前記第1,第2の基板間の前記シール材によって囲まれる空間に前記液晶注入口より液晶を封入する工程と、前記液晶注入口を含む領域を封止材にて封止する工程と、を具備するものである。
【0020】
本発明によるこのような方法によれば、液晶注入口を封止するための領域に第1及び第2の基板共に配向膜が形成され、かつ少なくとも一方の基板の液晶注入口領域に形成される配向膜には、複数の凹部を有した凹凸パターンが形成されるので、封止材が接触する表面積が増えて配向膜との密着性を高め、耐クラック性を向上させることが可能となる。なお、第1及び第2の基板の両方の基板の液晶注入口領域に形成される配向膜が、凹部を有した凹凸パターンを形成すると、第1及び第2の基板の下地が同じで且つ表面積が増える結果、封止材硬化時の硬化応力を等分散することができ、配向膜との密着性をより高め、耐クラック性を更に向上させることが可能となる。
【0021】
本発明の方法において、前記第1の領域の配向膜と前記第2の領域の配向膜は、連続して形成されていることが好ましい。
【0022】
本発明による液晶装置の製造方法は、第1,第2の基板の各々の対向面において、シール材によって囲まれる第1の領域には配向膜を形成し、前記第1,第2の基板の少なくとも一方の対向面において、前記液晶注入口に対応した第2の領域には前記第1の領域とは分離して、封止材の密着性を向上させるための密着性向上膜を形成する工程と、前記第1,第2の基板の対向面にシール材を介在させ、前記第1の基板と第2の基板とを貼り合わせる工程と、前記第1,第2の基板間の前記シール材によって囲まれる空間に前記液晶注入口より液晶を封入する工程と、前記液晶注入口を含む領域を封止材にて封止する工程と、 を具備するものである。
【0023】
本発明によるこのような方法によれば、液晶注入口を封止するための領域に第1及び第2の基板の少なくとも一方に密着性向上膜が形成され、かつその密着性向上膜は、表示領域に形成した配向膜とは連接せず分離されて別体として形成されるので、密着性向上膜には、外側から浸透してくる水分の通路に水分通過防止壁(防止ブロック)ができたことと等価となり、液晶注入口領域から液晶層への通路に耐水性(耐吸湿性)を持たせることができ、内部の液晶層への水分浸透を防ぎ、液晶装置の表示品位を高い状態に維持することが可能となる。なお、第1及び第2の基板の両方の基板の液晶注入口に密着性向上膜を形成すると、第1及び第2の基板の下地が同じで且つ表面積が増える結果、封止材硬化時の硬化応力を等分散することができ、配向膜との密着性をより高め、耐クラック性を更に向上させることが可能となる。
【0024】
本発明において、前記密着性向上膜は、前記配向膜と異なる材質の膜であることが好ましい。
このような方法によれば、密着性向上膜として、前記配向膜と異なる材質の膜を用いることで、密着性をより向上させることができる。例えば、密着性向上膜は、アクリル樹脂やシランカップリング剤の添加割合を調整した(具体的には凝集しない範囲で配向膜よりも添加量を増やす)ポリイミド樹脂からなるものを使用する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0026】
図1は本発明の実施例1の液晶装置を示す側断面図である。この図は、後述する図2の(6)のA−A線断面図に相当している。
図1を参照して、液晶装置の構成を概略的に説明する。TFTをスイッチン素子として有する液晶装置の場合について説明する。
【0027】
液晶装置は、対向配置される第1,第2の基板として、対向基板1とTFT基板5を備えている。対向基板1には透明膜電極膜(図示略)が形成され、対向基板5には画素電極及びTFT(図示略)が形成されている。そして、電極等が形成された対向基板1,TFT基板5の各々の対向面上に電圧無印加時の液晶の配向を規定するための配向膜2が形成されている。これらの対向基板1とTFT基板5の両基板は、例えば対向基板1の一方面(対向面)の周縁部分のシール領域3に枠状にシール材9を配設することによって基板1,5間が所定間隔を保って接合貼着され、液晶が注入されるべき空間および当該空間に連通する液晶注入口7が形成される。液晶注入口7は、シール材9の一部を開口状態とすることによって形成されており、液晶層6が注入された後は封止材11によって封止される。
【0028】
対向基板1,TFT基板5の各々の対向面上に形成される配向膜は、前記シール材9によって囲まれていて、液晶が注入されて表示領域となる第1の領域に設けられると共に、この第1の領域に連接する前記液晶注入口7に対応した第2の領域にも設けられる。液晶注入口7に対応した第2の領域に設けられる配向膜には、符号2aを付して以後説明する。
【0029】
液晶注入口7に対応した第2の領域に設けられる配向膜2aは、第1,第2の基板1,5間の上下の接着面で封止材11の密着性を高める下地を形成するものである。このように封止材領域の第1,第2の基板1,5の下地に配向膜2aを形成することで、封止材11の密着性が向上すると共に、封止材硬化時の硬化応力を等分散することにより硬化時のクラックを防止することができる。
【0030】
しかも、本実施例1では、封止材11との密着性を更に良好にするため、液晶注入口7に対応した第2の領域に形成される配向膜2aには、複数の凹部を有した凹凸パターンが形成される。凹凸パターンにおける凹部は、配向膜が形成されていない領域とすることが好ましい。従って、凹凸パターンとしては例えば、複数の孔8を有した孔空きパターンが採用される。
【0031】
配向膜は、表示領域Eに形成されていればシール材9に重ねて形成されても良い。また、配向膜がシール材9の途切れ部分すなわち液晶注入口領域Fに形成されていれば液晶注入口領域Fからはみ出していても良い。但し、はみ出した配向膜の端面は封止材11によって覆われていることが望ましい。
【0032】
対向基板1とTFT基板5の少なくとも一方は光透過性の透明基板で構成される。対向基板1とTFT基板5との間のシール材9により囲まれた空間に封入された液晶層6は、画素電極からの電界が印加されていない状態で表示領域の配向膜2により所定の配向状態をとる。液晶層6は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶で構成される。
【0033】
シール領域3に配設されるシール材9は、対向基板1及びTFT基板5をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板1,5間の距離を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のスペーサ(図示略)が混入されている。封止材11は、液晶注入口7を封止するための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤である。
【0034】
上記のTFT基板5は、例えば石英基板からなり、対向基板1は、例えばガラス基板や石英基板からなる。また、対向基板1には、その全面に亘って図示しない対向電極(共通電極)が設けられており、その下側には前述の配向膜2が、ラビング処理等の所定の配向処理が施されて設けられている。対向電極は例えば、ITO(インジウム・ティン・オキサイド)膜などの透明導電性薄膜からなる。また、配向膜2は、ポリイミド樹脂などの有機樹脂の薄膜からなる。対向基板1には、画素に対応したマイクロレンズアレイ、カラーフィルターを形成してもよい。
【0035】
次に、以上のような構成を持つ液晶装置の製造方法の一例について、図2及び図3の工程(1)〜(6)を参照して説明する。
図2は本発明の実施例1の液晶装置の製造プロセスを示す平面工程図である。 また、図3は図2の製造プロセスに対応した断面工程図を示している。
【0036】
図2及び図3の工程(1)に示すように、ガラス基板や石英基板等の対向基板1を用意する。ここでは、対向基板1上に、ITO等の対向電極が既に形成されているものとし、後述するTFT基板5についても各種の配線や素子等が既に形成されているものとして説明する。
【0037】
工程(2)に示すように、対向基板1上にポリイミド系の配向膜パターンをインクジェット法又は印刷法によって塗布した後、所定のプレティルト角を持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと等により、配向膜2,2aを形成する。配向膜2aは、配向膜2と同時に配向膜2の一部の領域(第2の領域)に形成された薄膜である。配向膜2aは液晶に配向性を与えるものではないので、ラビング処理が施されていなくても良い。
【0038】
配向膜2は、表示領域Eに対応した第1の領域とこの第1の領域に突出するように設けた第2の領域(液晶注入口7に対応した領域F)とからなり、第2の領域の配向膜パターンは配向膜無しの領域8を含む孔空きパターンに形成される。
【0039】
次に、工程(3)に示すように、対向基板1上のシール領域3にシール材9を形成すると共に、上下の基板1,5間を接続するための導通材4を形成する。
【0040】
そして、対向基板1に配向膜2を形成したのと同様にして、対向基板1の配向膜パターンに位置的に対応するように同様な配向膜パターンが形成された(即ち配向膜パターンとその配向膜パターンに突部分を有し且つその突部分が配向膜の無い孔空きパターンとされた)TFT基板5(点線にて示す)が準備される。
【0041】
次に、工程(4)に示すように、工程(3)で対向基板1上に形成したシール材9を介在させ、相互の配向膜が対面するように対向基板1とTFT基板5とを対向配置し、対向基板1とTFT基板5とをシール材9により貼り合わせる。
【0042】
次に、工程(5)に示すように、真空吸引法等により、対向基板1とTFT基板5との表示領域となる空間(第1の領域)に、液晶注入口7を介して例えば複数種類のネマティック液晶を混合してなる液晶を吸引する。
【0043】
そして、工程(6)に示すように、液晶注入口7の領域Fを含む封止材領域10(図1及び図2(6)参照)を封止材11(図1及び図3(6)参照)により塞いで、対向基板1とTFT基板5との間に所定厚さの液晶層6を形成する。その後、液晶注入の際に付着した表面上の液晶を洗浄により除去する。
【0044】
図4(1)は、図2(2)における封止材領域の配向膜パターンを部分的に拡大して示しており、図4(2)は、図2(6)における封止材領域を部分的に拡大して示している。
【0045】
以上のように、本発明の実施例1の液晶装置及びその製造方法によれば、液晶注入口領域Fには封止材11が充填され、その液晶注入口領域Fには第1,第2の基板1,5共に配向膜が形成され、かつその配向膜には、複数の凹部を有した凹凸パターンが形成されているので、第1,第2の基板1,5の下地が同じで且つ表面積が増える結果、封止材硬化時の硬化応力を等分散することができ、封止材硬化時のクラック発生を防止することが可能となると共に、封止材が接触する表面積が増えて配向膜との密着性をより高め、耐クラック性を向上させることが可能となる。
【0046】
液晶注入口を封止するための領域に形成される配向膜には、複数の孔を有した孔空きパターンが形成されているので、ポリイミド樹脂などの有機樹脂からなる吸湿性を有する配向膜には、外側から浸透してくる水分の通路に複数の孔による水分通過防止壁(防止ブロック)ができたことと等価となり、液晶注入口における封止材領域に耐水性(耐吸湿性)を持たせることができ、内部の液晶層への水分浸透を防ぎ、液晶装置の表示品位を高い状態に維持することが可能となる。
【0047】
なお、本実施例1で述べたようにTFT基板5側も対向基板1と同様の配向膜パターンとすることが好ましいが、本発明はこれに限定されることなく、対向基板1とTFT基板5のいずれか一方の基板に凹凸の配向膜パターン、例えば孔空きの配向膜パターンを施す構成としても耐クラック性及び耐水性の効果を出すことが可能である。
【実施例2】
【0048】
図5は本発明の実施例2の液晶装置を示す側断面図である。この図は、後述する図6の(6)のB−B線断面図に相当している。
【0049】
図5を参照して、液晶装置の構成を概略的に説明する。TFTをスイッチン素子として有する液晶装置の場合について説明する。
【0050】
液晶装置は、対向配置される第1,第2の基板として、対向基板1とTFT基板5とを備えている。これらの対向基板1とTFT基板5の両基板は、例えば対向基板1の一方面(対向面)の周縁部分のシール領域3に枠状にシール材9を配設することによって基板1,5間が所定間隔を保って接合貼着され、液晶が注入されるべき空間および当該空間に連通する液晶注入口7が形成される。液晶注入口7は、シール材9の一部を開口状態とすることによって形成されており、液晶層6が注された後は封止材11によって封止される。
【0051】
対向基板1には、対向電極や液晶の配向性を規定する配向膜2が形成される。また、TFT基板5には、配線やTFT等の素子、及び液晶の配向性を規定する配向膜が形成される。配向膜2としては、例えばポリイミド樹脂が用いられる。
【0052】
対向基板1,TFT基板5の各々の対向面上に形成される配向膜2は、前記シール材9によって囲まれて液晶が注入されて表示領域となる第1の領域に設けられる。さらに、対向基板1,TFT基板5の各々の対向面上において、前記シール材9の途切れた部分である前記液晶注入口7に対応しており且つ前記第1の領域とは分離して設けられた第2の領域に、封止材11との密着性を向上させるための密着性向上膜2bが設けられる。つまり、第1,第2の基板1,5に設けた密着性向上膜2bは、配向膜2とは間隙8a,8aを介して分離され、別体に形成されている。
【0053】
第1の領域とは分離されていて且つ液晶注入口7に対応した第2の領域に設けられる密着性向上膜2bは、配向膜2とは異なる材料からなり、例えば、密着性向上膜2bはアクリル樹脂やシランカップリング剤の添加割合を調整した(具体的には凝集しない範囲で配向膜2よりも添加量を増やす。)ポリイミド樹脂からなる。
【0054】
ただし、第2の領域に設けられる配向膜2とは異なるポリイミド樹脂には、ラビング処理はしなくてもよいことは勿論である。密着性向上膜2bは、第1,第2の基板1,5間の上下の接着面で封止材11の密着性を高める下地を形成するものである。このように液晶注入口領域Fの第1,第2の基板1,5の下地に密着性向上膜2bとしての配向膜2とは異なるポリイミド樹脂膜を形成することで、封止材11の密着性がより向上し、封止材硬化時のクラックを防止することができる。
【0055】
しかも、本実施例2では、第2の領域に形成される密着性向上膜2bは、表示領域Eに対応した第1の領域の配向膜2とは分離した別体として形成されるので、万が一、液晶注入口領域Fの下地となる密着性向上膜2bを通して水分が液晶層6のある表示領域(第1の領域)に浸入しようとしても、第2の領域と第1の領域の間に水分を通し易い膜状物質が無いため、外部からの水分に対する耐水性を向上させることができる。
【0056】
対向基板1とTFT基板5の少なくとも一方は光透過性の透明基板で構成される。対向基板1とTFT基板5との間のシール材9により囲まれた空間に封入された液晶層6は、画素電極からの電界が印加されていない状態で配向膜2により所定の配向状態をとる。液晶層6は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶で構成される。シール材9は、対向基板1及びTFT基板5をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板1,5間の距離を所定値とするための図示しないグラスファイバー或いはガラスビーズ等のスペーサが混入されている。封止材11も、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤である。
【0057】
上記のTFT基板5は、例えば石英基板からなり、対向基板1は、例えばガラス基板や石英基板からなる。また、対向基板1には、その全面に亘って対向電極(共通電極)が設けられており、その下側には前述の配向膜2が、ラビング処理等の所定の配向処理が施されて設けられている。対向電極は例えば、ITO(インジウム・ティン・オキサイド)膜などの透明導電性薄膜からなる。また、配向膜2は、ポリイミド樹脂などの有機樹脂の薄膜からなる。対向基板1には、画素に対応したマイクロレンズアレイ、カラーフィルターを形成してもよい。
【0058】
次に、以上のような構成を持つ液晶装置の製造方法の一例について、図6及び図7の工程(1)〜(6)を参照して説明する。
図6は本発明の実施例2の液晶装置の製造プロセスを示す平面工程図である。 また、図7は図6の製造プロセスに対応した断面工程図を示している。
【0059】
図6及び図7の工程(1)に示すように、ガラス基板や石英基板等の対向基板1を用意する。ここでは、対向基板1上に、ITO等の対向電極が既に形成されているものとし、後述するTFT基板5についても各種の配線や素子等が既に形成されているものとして説明する。
工程(2)に示すように、対向基板1上にポリイミド系の配向膜パターンをインクジェット法又は印刷法によって塗布した後、所定のプレティルト角を持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと等により、配向膜2を形成する。
【0060】
配向膜2は、表示領域に対応した第1の領域に設けられる。そして、この第1の領域に隣接しており且つ第1の領域とは分離して設けられた第2の領域(液晶注入口7に対応した領域)には、密着性向上膜2bが形成される。密着性向上膜2bは、第1の領域に形成される前記配向膜2と同じ材質のポリイミド樹脂の膜であってもよい。
【0061】
次に、工程(3)に示すように、対向基板1上のシール領域3にシール材9を形成すると共に、第1,第2の基板1,5間を接続するための導通材4を形成する。
そして、対向基板1に配向膜2を形成したのと同様にして、対向基板1の配向膜2に対応するようにして配向膜2とこれに隣接し且つ間隙8aを置いて密着性向上膜2bが形成されたTFT基板5(点線にて示す)が準備される。つまり、TFT基板5の対向面には、配向膜2のパターンと、これとは分離されていて且つ液晶注入口7の領域に対応して設けられた密着性向上膜2bとが設けてある。
【0062】
次に、工程(4)に示すように、工程(3)で対向基板1上に形成したシール材9を介在させ、相互の配向膜2が及び密着性向上膜2bが対面するように対向基板1とTFT基板5とを対向配置し、対向基板1とTFT基板5とをシール材9により貼り合わせる。
次に、工程(5)に示すように、真空吸引法等により、対向基板1とTFT基板5との間隙に、液晶注入口7を介して例えば複数種類のネマティック液晶を混合してなる液晶を吸引する。
【0063】
そして、工程(6)に示すように、液晶注入口7の領域Fを含む封止材領域10(図6(6)参照)を封止材11(図7(6)参照)により塞いで、対向基板1とTFT基板5との間に所定厚さの液晶層6を形成する。その後、液晶注入の際に付着した表面上の液晶を洗浄により除去する。
【0064】
図8(1)は、図6(2)における封止材領域の配向膜パターンを部分的に拡大して示しており、図8(2)は、図6(6)における封止材領域を部分的に拡大して示している。
【0065】
以上のように、本発明の実施例2の液晶装置及びその製造方法によれば、液晶注入口を封止するための領域に第1,第2の基板共に密着性向上膜が形成され、かつその密着性向上膜は、表示領域に形成した配向膜とは連接せず分離されて別体として形成されているので、密着性向上膜には、外側から浸透してくる水分の通路に水分通過防止壁(防止ブロック)ができたことと等価となり、液晶注入口における封止材領域から液晶層への通路に耐水性(耐吸湿性)を持たせることができ、内部の液晶層への水分浸透を防ぎ、液晶装置の表示品位を高い状態に維持することが可能となる。
【0066】
配向膜は通常、ポリイミド樹脂のような有機樹脂が用いられ、封止材の下地となるので、アクリル系或いはエポキシ系の光硬化樹脂との密着性が良く、密着性向上膜として用いるのに適している。しかも、配向膜形成時にインクジェット法で配向膜形成と同時に描画することができ、製造工数が少なくて済み便利である。
【0067】
なお、本実施例2で述べたように対向基板1とTFT基板5の両方の基板に、液晶に配向性を与える配向膜と共にこの配向膜と分離した封止材用の密着性向上膜を形成することが好ましいが、本発明はこれに限定されることなく、対向基板1とTFT基板5のいずれか一方の基板に配向膜と分離した封止材用の密着性向上膜を形成する構成としても耐クラック性及び耐水性の効果を出すことが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、液晶パネルや液晶表示装置などの液晶装置及びその製造方法に適用することができる。従って、TFT(薄膜トランジスタ)やTFD(薄膜ダイオード)をスイッチング素子として備えたアクティブマトリクス型の液晶表示装置のほか、パッシブマトリクス型の液晶表示装置にも応用できる。また、IPS方式やFFS方式の液晶表示装置にも応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施例1の液晶装置を示す側断面図。
【図2】本発明の実施例1の液晶装置の製造方法を示す平面工程図。
【図3】図2の製造プロセスに対応した断面工程図。
【図4】図2の工程(2),(6)をさらに詳しく説明するための工程図。
【図5】本発明の実施例2の液晶装置を示す側断面図。
【図6】本発明の実施例2の液晶装置の製造方法を示す平面工程図。
【図7】図6の製造プロセスに対応した断面工程図。
【図8】図6の工程(2),(6)をさらに詳しく説明するための工程図。
【符号の説明】
【0070】
1…対向基板(第1の基板)、2…配向膜(第1の配向膜)、2a…配向膜(第2の配向膜)、2b…密着性向上膜、3…シール領域、5…TFT基板(第2の基板)、6…液晶層、7…液晶注入口、8,8a…配向膜無しの領域、9…シール材、10…封止材領域、11…封止材。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013