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発明の名称 エンコーダおよび駆動装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−10541(P2007−10541A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−193447(P2005−193447)
出願日 平成17年7月1日(2005.7.1)
代理人 【識別番号】100095728
【弁理士】
【氏名又は名称】上柳 雅誉
発明者 五十嵐 人志
要約 課題
複数の出力信号のレベル変化点同士を所望の前後関係に維持しつつ、分解能を向上させること。

解決手段
エンコーダ5の受光部である1つの基板23には、複数の受光素子31が形成される。第一出力信号生成手段41は、(たとえばA列の)受光素子31の受光光量に応じたレベル信号が入力され、そのレベル信号のたとえば2倍の周期で変化する第一出力信号を生成する。第二出力信号生成手段43は、(たとえばC列の)受光素子31のレベル信号に基づいて、そのレベル信号のたとえば2倍の周期で変化する第二出力信号を生成する。第一出力信号生成手段41の(たとえばA列の)受光素子31と、第二出力信号生成手段41の(たとえばC列の)受光素子31とは、それらが形成される基板23におけるスリット11の配設間隔に相当する距離を1空間周期とした場合に、たとえば1空間周期の8分の1のずれ量で配列される。
特許請求の範囲
【請求項1】
1つの基板に、発光部が発光した光の、所定の間隔毎に配列されるマークによる反射光あるいは所定の間隔毎に配列されるスリットによる透過光を受光する複数の受光素子が形成され、且つ、少なくともその複数の受光素子の中の第一の受光素子と第二の受光素子とが、それらが形成される面における上記マークあるいはスリットの配設間隔に相当する距離を1空間周期とした場合に、1空間周期の8分の1のずれ量で配列されてなる受光部と、
上記第一の受光素子から出力される受光光量に応じたレベル信号が入力され、そのレベル信号のレベル変化に従ってそのレベル信号の2倍の周波数で変化する第一出力信号を生成する第一出力信号生成手段と、
上記第二の受光素子から出力される受光光量に応じたレベル信号が入力され、そのレベル信号のレベル変化に従って第一出力信号と同様に2倍の周波数で変化する第二出力信号を生成する第二出力信号生成手段と、
を有することを特徴とするエンコーダ。
【請求項2】
1つの基板に、発光部が発光した光の、所定の間隔毎に配列されるマークによる反射光あるいは所定の間隔毎に配列されるスリットによる透過光を受光する複数の受光素子が形成され、且つ、少なくともその複数の受光素子の中の第一の受光素子と第二の受光素子とが、それらが形成される面における上記マークあるいはスリットの配設間隔に相当する距離を1空間周期とした場合に、1空間周期の2n+2(nは1以上の整数)分の1のずれ量で配列されてなる受光部と、
上記第一の受光素子から出力される受光光量に応じたレベル信号が入力され、そのレベル信号のレベル変化に従ってそのレベル信号の2倍の周波数で変化する第一出力信号を生成する第一出力信号生成手段と、
上記第二の受光素子から出力される受光光量に応じたレベル信号が入力され、そのレベル信号のレベル変化に従って第一出力信号と同様に2倍の周波数で変化する第二出力信号を生成する第二出力信号生成手段と、
を有することを特徴とするエンコーダ。
【請求項3】
1つの基板に、発光部が発光した光の、所定の間隔毎に配列されるマークによる反射光あるいは所定の間隔毎に配列されるスリットによる透過光を受光する複数の受光素子が形成され、且つ、少なくともその複数の受光素子の中の第一の受光素子と第二の受光素子とが、それらが形成される面における上記マークあるいはスリットの配設間隔に相当する距離を1空間周期とした場合に、1空間周期の整数倍以外のずれ量で配列されてなる受光部と、
上記第一の受光素子から出力される受光光量に応じたレベル信号が入力され、そのレベル信号のレベル変化に従ってそのレベル信号のn倍(nは1以上の整数)の周波数で変化する第一出力信号を生成する第一出力信号生成手段と、
上記第二の受光素子から出力される受光光量に応じたレベル信号が入力され、そのレベル信号のレベル変化に従って第一出力信号と同様にn倍の周波数で変化する第二出力信号を生成する第二出力信号生成手段と、
を有することを特徴とするエンコーダ。
【請求項4】
前記第一出力信号生成手段および/または前記第二出力信号生成手段は、
それへレベル信号を出力する1つの受光素子を基準とした場合に、前記1空間周期を4等分したときのその1つの分割区間に相当する距離でずれた間隔毎に、あるいはそれぞれの距離に対して更に整数分の空間周期を加えた距離でずれた間隔毎に配置される4つの受光素子のレベル信号が入力され、
前記基準となる受光素子のレベル信号と、それと1空間周期の半分の距離あるいは更にそれに整数分の空間周期を加えた距離でずれた位置に配置される受光素子のレベル信号とから、第一差動信号を生成する第一差動信号生成回路と、
上記4つの受光素子の中の残りの2つの受光素子のレベル信号から、第二差動信号を生成する第二差動信号生成回路と、
上記第一差動信号および上記第二差動信号が入力され、それらの差動信号の排他的論理和波形を有する信号を、第一出力信号および/または第二出力信号として生成する排他論理和回路と、
を有することを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか1項記載のエンコーダ。
【請求項5】
所定の間隔毎に配列されるマークによる反射光あるいは所定の間隔毎に配列されるスリットを有するスケールと、
上記スケールのマークあるいはスリットを検出して第一出力信号および第二出力信号を出力する請求項1から4のうちのいずれか1項記載のエンコーダと、
上記第一出力信号および第二出力信号が入力され、上記第一出力信号および第二出力信号のレベル変化点の数に基づいて制御信号を生成する制御手段と、
上記制御信号により制御対象物を駆動し、その制御対象物の駆動に追従させて上記エンコーダと上記スケールとを相対的に移動あるいは回転させる駆動手段と、
を有することを特徴とする駆動装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンコーダおよび駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、エンコーダ回路を開示する。特許文献1のエンコーダ回路は、たとえばA相、B相、C相、D相の4つの検出器を有する。A相の検出器の出力信号とC相の検出器の出力信号とは、イクスクルーシブオア回路に入力される。B相の検出器の出力信号とD相の検出器の出力信号とは、イクスクルーシブオア回路に入力される。イクスクルーシブオア回路の出力信号のレベル変化点を位置あるいは速度の検出タイミングとして用いることで、特許文献1が従来のものとして示唆する従前のロータリエンコーダの2倍の分解能が得られる。
【0003】
【特許文献1】特開昭63−69323号公報(実施例、図面など)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のように、別々の複数の検出器から出力される信号を、別々の複数のイクスクルーシブオア回路に入力して波形を合成する場合、以下のような問題点がある。
【0005】
すなわち、4つの検出器は、別々のものである。そのため、4つの検出器の出力信号のレベル変化点同士の前後関係は、複数の検出器の相対的な配設位置精度などの要因で、設計時に想定した順番とおりにならない可能性がある。その結果、複数のイクスクルーシブオア回路の出力信号においても、それらのレベル変化点同士の前後関係は、設計時に想定したとおりにならない可能性がある。また、たとえばA相の検出器とC相の検出器との配設位置関係が相対的に適切になっていないと、A相の出力信号とC相の出力信号との位相差が180度からずれ、出力信号のデューティが50%から大きくずれてしまう。
【0006】
特に、プリンタなどにおける用紙送りの送り量の検出などにエンコーダ回路を用いる場合、用紙送りを移動距離や速度などに応じてPID(Proportional(比例)Integral(積分)Differential(微分))制御するため、各検出器の出力信号の周波数は、送り速度が低いときの低い周波数から、送り速度が高いときの高い周波数の範囲で、大きく変化する。また、用紙送り時間の短縮のために、最大の送り速度をできる限り速くすることが要求される。
【0007】
そして、特許文献1のように複数の検出器が別々のものである場合、用紙送り速度の増加にともなってそれらの出力信号の周波数が低い周波数から高い周波数へ変化したときに、それらの出力信号のレベル変化点同士の前後関係が、低周波におけるものとは異なる関係になってしまう恐れもある。つまり、複数の出力信号の間で、それらのレベル変化点同士の前後関係が保証されなくなってしまう。
【0008】
なお、これらの課題は、位置あるいは速度の検出分解能を向上させようとして1つの出力信号のレベル変化点を増やし、その結果として出力信号が高周波化すればする程、顕在化してくる。
【0009】
本発明は、複数の出力信号のレベル変化点同士を所望の前後関係に維持しつつ、分解能を向上させることができるエンコーダおよび駆動装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るエンコーダは、1つの基板に、発光部が発光した光の、所定の間隔毎に配列されるマークによる反射光あるいは所定の間隔毎に配列されるスリットによる透過光を受光する複数の受光素子が形成され、且つ、少なくともその複数の受光素子の中の第一の受光素子と第二の受光素子とが、それらが形成される面におけるマークあるいはスリットの配設間隔に相当する距離を1空間周期とした場合に、1空間周期の8分の1のずれ量で配列されてなる受光部と、第一の受光素子から出力される受光光量に応じたレベル信号が入力され、そのレベル信号のレベル変化に従ってそのレベル信号の2倍の周波数で変化する第一出力信号を生成する第一出力信号生成手段と、第二の受光素子から出力される受光光量に応じたレベル信号が入力され、そのレベル信号のレベル変化に従って第一出力信号と同様に2倍の周波数で変化する第二出力信号を生成する第二出力信号生成手段と、を有するものである。
【0011】
この構成を採用すれば、第一出力信号および第二出力信号の周波数が高くなっても、第一出力信号のレベル変化点と第二出力信号のレベルの変化点との前後関係は、それらが低い周波数である場合と同様に、1空間周期に相当する時間周期の8分の1の時間間隔に略維持される。したがって、第一出力信号と第二出力信号のレベル変化点同士を所望の前後関係に維持しつつ、分解能を向上させることができる。
【0012】
本発明に係る第二のエンコーダは、1つの基板に、発光部が発光した光の、所定の間隔毎に配列されるマークによる反射光あるいは所定の間隔毎に配列されるスリットによる透過光を受光する複数の受光素子が形成され、且つ、少なくともその複数の受光素子の中の第一の受光素子と第二の受光素子とが、それらが形成される面におけるマークあるいはスリットの配設間隔に相当する距離を1空間周期とした場合に、1空間周期の2n+2(nは1以上の整数)分の1のずれ量で配列されてなる受光部と、第一の受光素子から出力される受光光量に応じたレベル信号が入力され、そのレベル信号のレベル変化に従ってそのレベル信号の2倍の周波数で変化する第一出力信号を生成する第一出力信号生成手段と、第二の受光素子から出力される受光光量に応じたレベル信号が入力され、そのレベル信号のレベル変化に従って第一出力信号と同様に2倍の周波数で変化する第二出力信号を生成する第二出力信号生成手段と、を有するものである。
【0013】
この構成を採用すれば、第一出力信号および第二出力信号の周波数が高くなっても、第一出力信号のレベル変化点と第二出力信号のレベルの変化点との前後関係は、それらが低い周波数である場合と同様に、1空間周期に相当する時間周期の2n+2分の1の時間間隔に略維持され得る。したがって、第一出力信号と第二出力信号のレベル変化点同士を所望の前後関係に維持しつつ、分解能を向上させることができる。
【0014】
本発明に係る第三のエンコーダは、1つの基板に、発光部が発光した光の、所定の間隔毎に配列されるマークによる反射光あるいは所定の間隔毎に配列されるスリットによる透過光を受光する複数の受光素子が形成され、且つ、少なくともその複数の受光素子の中の第一の受光素子と第二の受光素子とが、それらが形成される面におけるマークあるいはスリットの配設間隔に相当する距離を1空間周期とした場合に、1空間周期の整数倍以外のずれ量で配列されてなる受光部と、第一の受光素子から出力される受光光量に応じたレベル信号が入力され、そのレベル信号のレベル変化に従ってそのレベル信号のn倍(nは1以上の整数)の周波数で変化する第一出力信号を生成する第一出力信号生成手段と、第二の受光素子から出力される受光光量に応じたレベル信号が入力され、そのレベル信号のレベル変化に従って第一出力信号と同様にn倍の周波数で変化する第二出力信号を生成する第二出力信号生成手段と、を有するものである。
【0015】
この構成を採用すれば、第一の受光素子から第一出力信号生成手段へ出力されるレベル信号のレベル変化点と、第二の受光素子から第二出力信号生成手段へ出力されるレベル信号のレベル変化点とは、基板における第一の受光素子と第二の受光素子との物理的な配設位置関係により制限される。第一出力信号および第二出力信号の周波数が高くなっても、第一出力信号のレベル変化点と第二出力信号のレベルの変化点との前後関係は、それらが低い周波数である場合と同様に維持され得る。したがって、第一出力信号と第二出力信号のレベル変化点同士を所望の前後関係に維持しつつ、分解能を向上させることができる。
【0016】
本発明に係るエンコーダは、上述した発明の各構成に加えて、第一出力信号生成手段および/または第二出力信号生成手段が、それへレベル信号を出力する1つの受光素子を基準とした場合に、1空間周期を4等分したときのその1つの分割区間に相当する距離でずれた間隔毎に、あるいはそれぞれの距離に対して更に整数分の空間周期を加えた距離でずれた間隔毎に配置される4つの受光素子のレベル信号が入力され、基準となる受光素子のレベル信号と、それと1空間周期の半分の距離あるいは更にそれに整数分の空間周期を加えた距離でずれた位置に配置される受光素子のレベル信号とから、第一差動信号を生成する第一差動信号生成回路と、4つの受光素子の中の残りの2つの受光素子のレベル信号から、第二差動信号を生成する第二差動信号生成回路と、第一差動信号および第二差動信号が入力され、それらの差動信号の排他的論理和波形を有する信号を、第一出力信号および/または第二出力信号として生成する排他論理和回路と、を有するものである。
【0017】
この構成を採用すれば、第一出力信号の各変化点および/または第二出力信号の各変化点は、いずれかの受光素子のレベル信号のレベル変化点に対応する。したがって、第一出力信号および/または第二出力信号のそれぞれの変化点は、基板に形成される複数の受光素子が、所定の間隔毎に配列されるマークあるいはスリットを実際に検出するタイミングに対応付けられる。
【0018】
本発明に係る駆動装置は、所定の間隔毎に配列されるマークによる反射光あるいは所定の間隔毎に配列されるスリットを有するスケールと、スケールのマークあるいはスリットを検出して第一出力信号および第二出力信号を出力する上述した発明の各構成に係るエンコーダと、第一出力信号および第二出力信号が入力され、第一出力信号および第二出力信号のレベル変化点の数に基づいて制御信号を生成する制御手段と、制御信号により制御対象物を駆動し、その制御対象物の駆動に追従させてエンコーダとスケールとを相対的に移動あるいは回転させる駆動手段と、を有するものである。
【0019】
この構成を採用すれば、スケールに形成したマークあるいはスリットの間隔を1とした場合に少なくともその所定数分の1の位置毎に、制御対象物の動きを検出し、制御できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態に係るエンコーダおよび駆動装置を、図面に基づいて説明する。駆動装置は、プリンタを例として説明する。エンコーダは、プリンタの一部として説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態に係るプリンタ1の一部を示す構成図である。プリンタ11は、制御対象物としての用紙搬送ローラ2を有する。用紙搬送ローラ2は、たとえばゴムなどの弾性部材を略円柱形状に形成したものである。
【0022】
用紙搬送ローラ2には、駆動手段としての駆動モータ3と、スケール4と、が接続される。
【0023】
駆動モータ3は、たとえばステッピングモータ、DC(Direct Current)モータなどである。駆動モータ3は、制御信号にしたがって、用紙搬送ローラ2を回転駆動する。なお、駆動モータ3の回転駆動力は、ギアなどからなる駆動伝達機構を介して、用紙搬送ローラ2へ伝えられるようにしてもよい。
【0024】
図2は、図1中のスケール4を示す正面図である。スケール4は、たとえばステンレス製の板を、円板形状に形成したものである。スケール4は、180個のスリット11を有する。180個のスリット11は、スケール4の外周に沿って等角度間隔で一列に配列される。隣り合う2つのスリット11の間隔と、スリット11の配列方向での幅とは、略等しい。
【0025】
スケール4は、用紙搬送ローラ2と一体化され、用紙搬送ローラ2とともに回転する。用紙搬送ローラ2が1回転すると、スケール4も1回転する。用紙搬送ローラ2の周長が1インチであると、スケール4単体での分解能は、180(=1インチ/180個)dpiとなる。なお、スケール4を、ギアなどからなる駆動伝達機構を介して用紙搬送ローラ2に接続し、たとえば用紙搬送ローラ2が1回転すると、スケール4が2回転するようにしてもよい。但し、スケール4と用紙搬送ローラ2とを一体化することで、駆動伝達機構のギアのかみ合わせの遊びなどによる誤差を含むことなく、スケール4の回転量と用紙搬送ローラ2の回転量とを正確に1対1に対応付けることができる。
【0026】
図3は、図1中のスケール4を読み取るエンコーダ5を示す図である。エンコーダ5は、略長方体形状のハウジングを有する。略長方体形状のハウジングの一側面からハウジングの中央部にかけて、凹部21が形成される。この凹部21において相対向する2つの面の中の一方には、発光部としての発光素子22が配設され、他方には、基板23が配設される。基板23が配設される部位が受光部となる。基板23には、複数の受光素子31が形成される。エンコーダ5は、この凹部21でスケール4の外周部を部分的に挟み込むように、スケール4に対して位置決めされる。これにより、発光素子22と複数の受光素子31との間に、スケール4の外周部、すなわちスケール4のスリット11が形成される部位が位置する。
【0027】
発光素子22は、たとえば発光ダイオードがある。発光ダイオードは、良好な直進性を有する光を発光する。
【0028】
図4は、図3中の基板23と、その周辺部材との関係を示す模式図である。基板23には、スケール4の回転方向に沿って、複数の受光素子31が4列に配列されている。以下、図4の図の上側から、A列、B列、C列、D列とよぶ。受光素子31は、たとえばフォトダイオードである。フォトダイオードは、受光光量に応じたレベルの信号を出力する。
【0029】
図4に示すように、発光素子22が発光する光が平行光として基板23へ照射されるものとすると、基板23には、スケール4の外周部におけるスリット11の形成周期と同じ周期で陰影が形成される。基板23において、スリット11が対応する部分には、発光素子22の光が照射される。スケール4のスリット11とスリット11との間の部位が対応する部分には、発光素子22の光がスケール4により遮蔽され、照射されない。基板23におけるこの陰影の周期は、基板23におけるスリット11の配設間隔に相当する空間周期となる。
【0030】
なお、発光素子22が発光する光が、平行光と見なすことができない場合、すなわち拡散光である場合、基板23に形成される陰影の周期は、基板23において発光素子22に最も近い部位で狭く、発光素子22から離れるほど広がる。したがって、空間周期は、基板23において一定の周期にはならない。
【0031】
各列の複数の受光素子31は、基板23における複数の空間周期にわたって形成される。各受光素子31は、それぞれが形成される部位における空間周期を略4等分にした大きさの受光面を有する。図4では、発光素子22の光は平行光である。そのため、各列の複数の受光素子31は、空間周期の4分の1のサイズとなる。
【0032】
また、4列の受光素子31は、スケール4の回転方向において、少しずつずらして形成される。4列の受光素子31は、具体的には、スケール4の回転方向において、1空間周期の16分の1ずつずらして形成される。図4では、スケール4が図の左側から右側に回転する。この場合、B列は、A列の受光素子31の右側へ、1空間周期の16分の1だけずらした位置に形成される。C列は、A列の受光素子31の右側へ、1空間周期の16分の2だけずらした位置に形成される。D列は、A列の受光素子31の右側へ、1空間周期の16分の3だけずらした位置に形成される。
【0033】
図5は、図1中のエンコーダ5の電気回路を示す回路図である。
【0034】
エンコーダ5は、A列の複数の受光素子31を有する第一出力信号生成手段としてのA列出力信号生成回路41と、B列の複数の受光素子31を有するB列出力信号生成回路42と、C列の複数の受光素子31を有する第二出力信号生成手段としてのC列出力信号生成回路43と、D列の複数の受光素子31を有するD列出力信号生成回路44と、を有する。
【0035】
A列出力信号生成回路41は、A列の複数の受光素子31と、第一から第四の4つのアンプ51,52,53,54と、第一差動信号生成回路55と、第二差動信号生成回路56と、排他論理和回路57と、を有する。
【0036】
図4において、A列の複数の受光素子31を、空間周期毎に、図の左側から第一受光素子A(31)、第二受光素子B(31)、第三受光素子C(31)、第四受光素子D(31)とした場合、第一のアンプ51には、複数の第一受光素子A(31)が接続される。各第一受光素子A(31)は、それぞれの受光光量に応じたレベル信号を出力する。第一のアンプ51は、このレベル信号を増幅する。
【0037】
同様に、第二のアンプ52には、複数の第二受光素子B(31)が接続される。第二のアンプ52は、複数の第二受光素子B(31)が出力するレベル信号を増幅して出力する。第三のアンプ53には、複数の第三受光素子C(31)が接続される。第三のアンプ53は、複数の第三受光素子C(31)が出力するレベル信号を増幅して出力する。第四のアンプ54には、複数の第四受光素子D(31)が接続される。第四のアンプ54は、複数の第四受光素子D(31)が出力するレベル信号を増幅して出力する。
【0038】
第一のアンプ51と第三のアンプ53とは、第一差動信号生成回路55へ、増幅したレベル信号を出力する。第一のアンプ51により増幅されたレベル信号は、第一差動信号生成回路55の非反転入力端子に入力される。第三のアンプ53により増幅されたレベル信号は、第一差動信号生成回路55の反転入力端子に入力される。
【0039】
第一差動信号生成回路55は、非反転入力端子に入力される信号のレベルが反転入力端子に入力される信号のレベルより高い場合、ハイレベルを出力し、非反転入力端子に入力される信号のレベルが反転入力端子に入力される信号のレベルより低い場合、ローレベルを出力する。第一差動信号生成回路55は、デジタル的な波形の信号を出力する。
【0040】
第二のアンプ52と第四のアンプ54とは、第二差動信号生成回路56へ、増幅したレベル信号を出力する。第二のアンプ52により増幅されたレベル信号は、第二差動信号生成回路56の非反転入力端子に入力される。第四のアンプ54により増幅されたレベル信号は、第二差動信号生成回路56の反転入力端子に入力される。
【0041】
第二差動信号生成回路56は、非反転入力端子に入力される信号のレベルが反転入力端子に入力される信号のレベルより高い場合、ハイレベルを出力し、非反転入力端子に入力される信号のレベルが反転入力端子に入力される信号のレベルより低い場合、ローレベルを出力する。第二差動信号生成回路56は、デジタル的な波形の信号を出力する。
【0042】
第一差動信号生成回路55の出力信号と、第二差動信号生成回路56の出力信号とは、排他論理和回路57へ入力される。排他論理和回路57は、2つの入力がともにハイレベルあるいはローレベルである場合、ローレベルを出力し、2つの入力の中の一方のみがハイレベルである場合、ハイレベルを出力する。
【0043】
排他論理和回路57の出力は、エンコーダ5の出力端子に接続される。排他論理和回路57の出力信号が、第一出力信号に相当する。
【0044】
なお、B列出力信号生成回路42、C列出力信号生成回路43およびD列出力信号生成回路44の内部構成は、A列出力信号生成回路41と同様であり、その図示および説明を省略する。C列出力信号生成回路43の出力信号が、第二出力信号に相当する。
【0045】
エンコーダ5は、4つの出力端子61,62,63,64を有する。図1に示すように、4つの出力端子61,62,63,64は、4本の信号線71,72,73,74により、制御手段としての制御ボード6に接続される。制御ボード6は、図示外の中央処理装置、RAM(Random Access Memory)、記憶デバイス、入出力ポート、これらを接続するシステムバスと、を有する。4本の信号線71,72,73,74は、入出力ポートに接続される。制御ボード6は、中央処理装置が記憶デバイスに記憶される図示外の用紙搬送制御プログラムをRAMに読み込んで実行する。制御ボード6は、この4本の信号線71,72,73,74から入力される信号に基づいて、制御信号を生成する。制御ボード6は、生成した制御信号を駆動モータ3へ出力する。制御ボード6は、たとえば駆動モータ3による用紙搬送ローラ2の回転量および回転速度をPID制御する。
【0046】
次に、この実施の形態に係るプリンタ1による用紙搬送制御動作について説明する。
【0047】
制御ボード6は、図示外のプリンタ1制御部からの用紙搬送指示があると、制御信号を生成し、駆動モータ3へ出力する。駆動モータ3は、制御信号にしたがって、用紙搬送ローラ2の回転駆動を開始する。用紙搬送ローラ2が回転すると、用紙搬送ローラ2により用紙Pが搬送される。
【0048】
また、スケール4は、用紙搬送ローラ2とともに回転する。スケール4が回転すると、エンコーダ5の発光素子22と複数の受光素子31との間において、スリット11が移動する。受光素子31は、その受光光量にしたがったレベルの信号を出力する。受光素子31は、スリット11が対応しているときにハイレベルを出力し、スリット11とスリット11との間のスケール4が対応しているときにローレベルを出力する。受光素子31は、スリット11の移動速度に応じた周期で変化するレベル信号を出力する。
【0049】
図6は、スケール4の回転により、エンコーダ5において生成される信号波形を示すチャートである。図6(A)は、第一のアンプ51および第三のアンプ53が出力する増幅したレベル信号波形である。第一のアンプ51には、複数の第一受光素子A(31)が生成するレベル信号が入力される。第三のアンプ53には、複数の第三受光素子C(31)が生成するレベル信号が入力される。
【0050】
また、図4に示すように、第一受光素子A(31)と第三受光素子C(31)とは、1空間周期の半分に相当する分だけずれて基板23に形成されている。したがって、第一のアンプ51が出力する増幅されたレベル信号波形と、第三のアンプ53が出力する増幅されたレベル信号波形とは、1空間周期の半分の周期でずれる。
【0051】
図6(B)は、第一差動信号生成回路55の出力信号波形である。第一差動信号生成回路55には、第一のアンプ51の出力信号と、第三のアンプ53の出力信号とが入力される。第一差動信号生成回路55は、第一のアンプ51の出力信号が第三のアンプ53の出力信号より高いとき、ハイレベルを出力し、第一のアンプ51の出力信号が第三のアンプ53の出力信号より低いとき、ローレベルを出力する。第一差動信号生成回路55の出力信号は、第一受光素子A(31)が出力するレベル信号と略同じ周期となり、且つ、約50%デューティの波形となる。
【0052】
図6(C)は、第二のアンプ52および第四のアンプ54が出力する増幅したレベル信号波形である。第二のアンプ52には、複数の第二受光素子B(31)が生成するレベル信号が入力される。第四のアンプ54には、複数の第四受光素子D(31)が生成するレベル信号が入力される。図6(D)は、第二差動信号生成回路56の出力信号波形である。第二差動信号生成回路56の出力信号は、第二受光素子B(31)が出力するレベル信号と略同じ周期で、且つ、約50%デューティでデジタル的に変化する波形となる。
【0053】
また、図4に示すように、第一受光素子A(31)と第二受光素子B(31)とは、1空間周期の4分の1に相当する分だけずれて基板23に形成される。したがって、図6(B)に示す第一差動信号生成回路55の出力信号と、図6(D)に示す第二差動信号生成回路56の出力信号とは、1空間周期の4分の1の周期でずれる。
【0054】
図6(E)は、排他論理和回路57の出力信号波形である。排他論理和回路57には、第一差動信号生成回路55の出力信号と、第二差動信号生成回路56の出力信号とが入力される。排他論理和回路57は、第一差動信号生成回路55の出力信号のみ、あるいは第二差動信号生成回路56の出力信号のみがハイレベルであるとき、ハイレベルを出力し、それ以外のとき、ローレベルを出力する。排他論理和回路57の出力信号波形は、受光素子31のレベル信号の略半分の周期となる。
【0055】
図6(F)は、B列出力信号生成回路42の出力信号波形である。図6(G)は、C列出力信号生成回路43の出力信号波形である。図6(H)は、D列出力信号生成回路44の出力信号波形である。これらの出力信号も、受光素子31のレベル信号の略半分の周期となる。
【0056】
図4に示すように、B列の受光素子31は、A列の受光素子31の右側へ1空間周期の16分の1だけずれて形成される。C列の受光素子31は、A列の受光素子31の右側へ、1空間周期の16分の2だけずれて形成される。D列の受光素子31は、A列の受光素子31の右側へ、1空間周期の16分の3だけずれて形成される。
【0057】
したがって、図4(E)から(H)に示すように、B列出力信号生成回路42の出力信号の位相は、A列出力信号生成回路41の出力信号の位相に比べて、基本的に1空間周期の16分の1の時間で遅れる。C列出力信号生成回路43の出力信号の位相は、A列出力信号生成回路41の出力信号の位相に比べて、基本的に1空間周期の16分の2の時間で遅れる。D列出力信号生成回路44の出力信号の位相は、A列出力信号生成回路41の出力信号の位相に比べて、基本的に1空間周期の16分の3の時間で遅れる。
【0058】
これら図4(E)から(H)に示すエンコーダ5の4つの出力信号は、図1に示すように、エンコーダ5の4つの出力端子61,62,63,64から、信号線71,72,73,74を介して制御ボード6へ出力される。
【0059】
制御ボード6は、入力される各列の出力信号生成回路の出力信号のレベル変化点の数に基づいて、駆動モータ3へ出力する制御信号を変化させ、用紙搬送ローラ2の回転をPID制御する。制御ボード6は、たとえば、4つの出力信号のレベル変化点の単位時間当たりの個数に基づいて、用紙搬送ローラ2の回転速度を把握し、用紙搬送ローラ2の回転速度をPID制御する。制御ボード6は、この他にもたとえば、4つの出力信号のレベル変化点の制御開始などの基準タイミングからの総数に基づいて、用紙搬送ローラ2の回転量を把握し、用紙搬送ローラ2の回転量をPID制御する。
【0060】
以上のように、この実施の形態では、エンコーダ5は、1つの基板23に4列に配列される複数の受光素子31が出力するレベル信号から、4つの信号を出力する。各出力信号は、各列において、基板23における1空間周期において、その4分の1に相当する間隔毎に配列される4つの受光素子A(31),B(31),C(31),D(31)のレベル信号の波形から生成される。
【0061】
したがって、各出力信号は、レベル信号の2倍の周波数を有し、且つ、そのすべてのレベルの変化点は、受光素子31のレベル信号のレベル変化点に対応する。エンコーダ5は、4つの出力信号により、スケール4に形成されるスリット11の16倍の位置および速度の分解能を得ることができる。
【0062】
その結果、従来と同様のサイズおよび同精度のスケール4を使用しながら、従来の8倍の位置あるいは速度の分解能を得たり、従来のものより小さいサイズのスケール4を使用して従来と同等の位置あるいは速度の分解能を得たりすることができる。エンコーダ5の発光素子22と受光素子31との間のギャップ精度やそのギャップ内でのスケール4の位置精度として、従来のエンコーダと同程度の精度において、従来より飛躍的に高い分解能を得ることができる。
【0063】
また、4つの出力信号による位置あるいは速度の検出分解能は、従来のエンコーダの16倍としながらも、エンコーダ5から出力される4つの出力信号の周波数は、受光素子31が出力するレベル信号の2倍の周期に抑えられている。また、デューティも約50%となり、高周波成分が抑制されている。
【0064】
したがって、エンコーダ5は、その高周波特性を格段に改善したりすることなく、所望の波形の出力信号を出力することができる。また、制御ボートは、プリンタ1における用紙送り速度が高くなり、その結果としてエンコーダ5の出力信号の周波数が高くなったとしても、エンコーダ5の出力信号に基づいてスケール4の位置や回転速度を適切に判断し、PID制御を実行することができる。制御ボートは、エンコーダ5との間の信号線71,72,73,74(伝送路)や図示外のノイズフィルタ回路などによる波形鈍りなどがあったとしても、その波形鈍りの影響を受けることなく、スケール4の位置を適切に把握することができる。制御ボートは、エンコーダ5が出力する4つの信号による分解能にて、用紙Pの送り量や送り速度を把握し、用紙送りを制御することができる。
【0065】
また、複数の受光素子31は、1つの基板23に4列に配列される。したがって、複数の受光素子31のレベル信号の変化点の順番(前後関係)、さらにはそれに基づいて生成される4つの出力信号のレベル変化点の順番(前後関係)は、A列の次にB列、B列の次にC列、C列の次にD列、D列の次にA列という所定の順番(前後関係)となる。
【0066】
特に、紙送りの速度が速くなり、出力信号の周波数が高くなったとしても、あるいは、4つの列別の出力信号生成回路41,42,43,44の信号遅延時間にばらつきがあるとしても、少なくとも、A列の出力信号のレベル変化点とC列の出力信号のレベル変化点との順番(前後関係)と、B列の出力信号のレベル変化点とD列の出力信号のレベル変化点との順番(前後関係)とは、周波数が低い場合と同様の順番に維持される。これらの組合せでのレベル変化点の前後関係は、保証される。制御ボード6は、この4つの出力信号のレベル変化点の数に基づいて、少なくとも従来のエンコーダの4倍の分解能にて位置および速度を把握し、制御することができる。
【0067】
また、上記実施の形態では、エンコーダ5と制御ボード6とは、4本の信号線71,72,73,74で接続されている。このようにエンコーダ5の出力端子61,62,63,64を4つとし、4本の信号線71,72,73,74によりエンコーダ5と制御ボード6とを接続することで、以下のような効果がある。すなわち、従来から存在するアナログ式のエンコーダは、1つの波形信号を出力する。制御ボード6には、4本の信号線71,72,73,74を接続することができる。したがって、制御ボード6には、この実施の形態に係る1つのエンコーダ5に替えて、4つのアナログ式のエンコーダを接続することができる。4個のアナログ式のエンコーダをスケール4に対して所定の位置関係で配置することで、この実施の形態に係るエンコーダ5と同用の位相関係にある4つの出力信号を、制御ボード6に入力することができる。実施の形態のエンコーダ5に替えて、従来のアナログ式のエンコーダを代用することができる。
【0068】
また、上記実施の形態では、たとえば図5に示すA列出力信号生成回路41の第一のアンプ51を例として説明すると、第一のアンプ51には、複数の第一受光素子A(31)が接続される。各第一受光素子A(31)は、それぞれの受光光量に応じたレベル信号を出力する。第一のアンプ51は、このレベル信号を増幅する。このように第一のアンプ51に複数の第一受光素子A(31)を接続することで、その複数の第一受光素子A(31)の中の一部のものが故障し、図6(A)の点線に示すように第一のアンプ51が適当な振幅のレベル信号を出力することができない場合であっても、第一のアンプ51は、残りの第一受光素子A(31)のレベル信号を増幅して出力し、第一差動信号生成回路55は、その故障が生じていない場合と同等の品質の第一差動信号を出力することができる。
【0069】
以上の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形、変更が可能である。
【0070】
上記実施の形態では、エンコーダ5は、円板形状のスケール4の外周に沿って形成された複数のスリット11の透過光を検出するロータリエンコーダである。この他にもたとえば、エンコーダ5は、円板形状のスケール4の外周に沿って形成された複数のマークの反射光を検出するものであってもよい。さらに他にもたとえば、エンコーダ5は、一列に直線状に形成される複数のスリット11あるいは複数のマークを検出する、所謂リニアエンコーダであってもよい。
【0071】
図7は、実施の形態に係るプリンタ1の変形例を示す構成図である。図7のプリンタ1は、制御ボード6、駆動モータ3、用紙搬送ローラ2、円板形状のスケール4、スケール4のエンコーダ5の他に、複数のインクタンクおよびインクノズル82を有するキャリッジ81と、キャリッジ81を用紙搬送ローラ2の長手方向に沿って移動可能に保持するキャリッジ駆動機構83と、キャリッジを用紙搬送ローラ2の長手方向に沿って移動させる駆動モータ84と、用紙搬送ローラ2の長手方向に沿って一直線に配列される複数のマーク85と、このマーク85と対向するようにキャリッジ81に配設されるリニアエンコーダ86と、を有する。
【0072】
この変形例のプリンタ1に用いられるリニアエンコーダ86において、発光素子の光のマーク85による反射光が照射される基板に複数の受光素子を図4と同様に配列し、その複数の受光素子のレベル信号を図5の回路により統合することで、実施の形態のエンコーダ5と同様に、リニアエンコーダ86は、マーク85の分解能以上の分解能となる複数の出力信号を出力することができる。リニアエンコーダ86は、レベル変化点同士を所望の前後関係に維持しつつ、高い分解能の複数の出力信号を出力することができる。
【0073】
上記実施の形態では、エンコーダ5は、4(=2)つの受光素子A(31),B(31),C(31),D(31)のレベル信号から、1つの出力信号を生成している。この他にもたとえば、エンコーダ5は、2n+1(nは、1以上の整数)組の受光素子31のレベル信号から1つの出力信号を生成するようにしてもよい。この場合、出力信号の周波数は、受光素子31のレベル信号の周波数の2倍となる。このとき、たとえばA列の受光素子31とC列の受光素子31とは、基板23において、1空間周期の2n+2分の1のずれ量で配設されればよい。また、B列の受光素子31とD列の受光素子31とは、基板23において、1空間周期の2n+2分の1のずれ量で配設されればよい。
【0074】
上記実施の形態では、各列の4つの受光素子A(31),B(31),C(31),D(31)は、1空間周期に相当する範囲内に配列されている。この他にもたとえば、この4つの受光素子A(31),B(31),C(31),D(31)は、1空間周期より大きい範囲に配置されてもよい。この場合、第二受光素子B(31)、第三受光素子C(31)および第四受光素子D(31)は、1空間周期に相当する範囲内でのそれぞれの位置に、1空間周期の整数倍の距離を加えた位置に配設されればよい。
【0075】
上記実施の形態では、4つの列別の出力信号生成回路41,42,43,44は、略50%デューティで変化する出力信号を出力している。この他にもたとえば、4つの列別の出力信号生成回路41,42,43,44は、50%以外のデューティで変化する出力信号を出力するようにしてもよい。この場合、たとえば、4つの受光素子A(31),B(31),C(31),D(31)は、1空間周期を4等分した以外のずれ量の間隔、さらにはそのずれ量に1空間周期の整数倍のずれ量を加えた間隔で配設されればよい。
【0076】
上記実施の形態では、プリンタを例として駆動装置を説明している。この他にも、用紙搬送機構を有する装置としては、たとえば、プリンタ複合機、スキャナ、ADF(Auto Document Feeder)装置、コピー機、ファクシミリ装置などがある。また、これらの装置の中には、用紙以外にもフィルムなどを搬送したり、読取りユニット、インクキャリッジ、感光体ドラムなどを駆動したりするものもある。さらに他にもたとえば、駆動機構を有する装置としては、NC(Numerical Control)などの工作機械、オートメーション機器などがある。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、プリンタ、プリンタ複合機、スキャナ、ADF装置、その他の駆動機構を有する装置などで利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係るプリンタの一部を示す構成図である。
【図2】図2は、図1中のスケールを示す正面図である。
【図3】図3は、図1中のスケールを読み取るエンコーダを示す図である。
【図4】図4は、図3中の基板と、その周辺部材との関係を示す模式図である。
【図5】図5は、図1中のエンコーダの電気回路を示す回路図である。
【図6】図6は、エンコーダにおいて生成される信号波形を示すチャートである。
【図7】図7は、本発明の実施の形態に係るプリンタの変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0079】
1 プリンタ(駆動装置)、2 用紙搬送ローラ(制御対象物)、3 駆動モータ(駆動手段)、4 スケール、5 エンコーダ、6 制御ボード(制御手段)、11 スリット、22 発光素子(発光部)、23 基板(受光部)、31 受光素子、41 A列出力信号生成回路(第一出力信号生成手段)、43 C列出力信号生成回路(第二出力信号生成手段)、55 第一差動信号生成回路、56 第二差動信号生成回路、57 排他論理和回路。




 

 


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