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発明の名称 液晶装置の製造方法、液晶装置、プロジェクタ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−3787(P2007−3787A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−183339(P2005−183339)
出願日 平成17年6月23日(2005.6.23)
代理人 【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉
発明者 澤木 大輔
要約 課題
優れた光学特性を有する偏光子を内蔵する液晶装置の製造方法等を提供する。

解決手段
一対の基板の間に液晶層が挟持された液晶装置の製造方法において、一対の基板のうちの少なくとも一方の基板の製造工程は、基板上に多数の略平行な直線状の金属突起体9aを形成する工程と、金属突起体9a上に誘電体層16を斜方成膜しつつ、金属突起体9a同士の間に空洞部9bを形成する工程と、を有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
一対の基板の間に液晶層が挟持された液晶装置の製造方法において、
前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基板の製造工程は、
前記基板上に多数の略平行な直線状の金属突起体を形成する工程と、
前記金属突起体上に誘電体層を斜方成膜しつつ、前記金属突起体同士の間に空洞部を形成する工程と、
を有することを特徴とする液晶装置の製造方法。
【請求項2】
前記誘電体層が前記液晶層に接触するように前記基板を配置する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
一対の対向基板の間に液晶層が挟持された液晶装置において、
前記対向基板うちの少なくとも一方は、
多数の略平行な直線状の金属突起体と、
前記金属突起体同士の間に配置された空洞部と、
前記金属突起体及び前記空洞部を覆う斜め配向誘電体層と、
を備えることを特徴とする液晶装置。
【請求項4】
前記斜め配向誘電体層は、前記液晶層に接触配置される配向膜として用いられることを特徴とする請求項3に記載の液晶装置。
【請求項5】
前記金属突起体は、前記液晶層を駆動するための電極として用いられることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の液晶装置。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の方法により製造された液晶装置、又は請求項3から請求項5のうちいずれか一項に記載の液晶装置を、光変調手段として備えることを特徴とするプロジェクタ。



発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた光学特性を有する偏光子を内蔵する液晶装置の製造方法、液晶装置、プロジェクタに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶プロジェクタ等の光変調手段に用いられる液晶ライトバルブや、携帯電話等に搭載される直視型表示装置として用いられる液晶装置は、液晶層を挟持して対向配置され、液晶層に電圧を印加するための電極を具備する一対の基板からなる液晶パネルを有して構成されている。
液晶ライトバルブとしては、一方の基板側から入射し、液晶層を透過した後、他方の基板側から出射された光を投射手段に導入する透過型液晶装置が知られている。この透過型液晶装置においては、一対の基板の外側に一方向の振動方向を有する偏光のみを透過する偏光子をそれぞれ設けることにより、電圧無印加時、電圧印加時における液晶層内の液晶分子の配列を光学的に識別し、表示を行う構成になっている。
更に、一対の基板の内側に偏光子を配置(内蔵)した透過型液晶装置もあり、特に、内蔵した偏光子の光学特性を向上させるために、偏光子の格子間を絶縁膜等で埋めることなく、空洞化する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−16724号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した技術では、偏光子の格子間を空洞化するために、煩雑な工程が必要となる。つまり、一旦、格子間を犠牲層で埋めた後、後工程でこの犠牲層を取り除くようにしている。このため、歩留まりが低下しやすく、製造コストの上昇を招いてしまうという問題がある。
【0004】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、優れた光学特性を有する偏光子を内蔵する液晶装置の製造方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る液晶装置の製造方法、液晶装置、プロジェクタでは、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
第1の発明は、一対の基板の間に液晶層が挟持された液晶装置の製造方法において、前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基板の製造工程は、前記基板上に多数の略平行な直線状の金属突起体を形成する工程と、前記金属突起体上に誘電体層を斜方成膜しつつ、前記金属突起体同士の間に空洞部を形成する工程と、を有するようにした。
この発明によれば、液晶装置の一対の基板に、優れた光学特性を有する偏光子を、煩雑な工程を経ることなく、容易に形成することできる。
【0006】
また、前記誘電体層が前記液晶層に接触するように前記基板を配置する工程を有するものでは、誘電体層を配向膜として用いることが可能となる。
【0007】
第2の発明は、一対の対向基板の間に液晶層が挟持された液晶装置において、前記対向基板うちの少なくとも一方は、多数の略平行な直線状の金属突起体と、前記金属突起体同士の間に配置された空洞部と、前記金属突起体及び前記空洞部を覆う斜め配向保護層と、を備えるようにした。
この発明によれば、優れた光学特性を有する偏光子が基板内に形成されているので、高品質で低コストの液晶装置を実現できる。
【0008】
また、前記斜め配向保護層が、前記液晶層に接触配置される配向膜として用いられるものでは、金属突起体上に複数の薄膜を配置する必要がないので、構成が簡単になり、製造工程の簡略化、低コスト化を図ることができる。
また、前記金属突起体が、前記液晶層を駆動するための電極として用いられるものでは、電極と偏光子とを一体化できるので、構成が簡単になり、製造工程の簡略化、低コスト化を図ることができる。
【0009】
第3の発明は、プロジェクタが、第1の発明の方法により製造された液晶装置、又は第2の発明の液晶装置を、光変調手段として備えるようにした。
この発明によれば、高品質で安価なプロジェクタを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の液晶装置の製造方法、液晶装置、プロジェクタの実施形態について、図を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係る液晶装置の概略構成を示す断面図である。
液晶装置101は、TFTアレイ基板10と、これに対向配置される対向基板20との間に液晶層50が挟持される構成となっている。
TFTアレイ基板10は、石英等の透光性材料からなる基板本体10A、その液晶層50側に形成された画素電極9、TFT素子30、配向膜16を主体として構成されている。
対向基板20は、ガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体20A、その液晶層50側表面に形成された共通電極21、配向膜22、及び基板本体20Aの外側に配置された光吸収型の偏光子24を主体として構成されている。
【0011】
図2は、TFTアレイ基板10に形成された画素電極9の構造を模式的に示した図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は斜視図である。
画素電極9は、光反射性の高い導電性材料、例えば、アルミニウム、銀、銀合金等により構成されている。そして、図2に示すように、各画素電極9には多数のスリット状の空間が形成されており、この空間内が後述する空洞部9bとなっている。この構成によって、各画素電極9は、略平行で直線状に配列された多数の金属突起体9aを具備する構造、つまり、ワイヤーグリッド偏光子60を具備する。
なお、図面上は金属突起体9aの幅及びピッチを大きく示しているが、金属突起体9aは、液晶層50に入射する光の波長よりも小さいピッチで多数配列されており、例えば、金属突起体9aの幅は70nm程度、ピッチは140nm程度、金属突起体9aの厚さ(高さ)は100nm程度に設定されている。なお、ピッチが狭い程、偏光子としての性能は高くなる。
【0012】
各画素電極9において、全ての金属突起体9aは、各画素電極9の周縁部に矩形環状に形成された導通電極9cを介して電気的に導通されており、導通電極9cは、コンタクトホール8を介してTFT素子30のドレインに電気的に接続されている。本実施形態では、各画素電極9において、全ての金属突起体9aと導通電極9cとは同一材料で一体に形成されている。
また、各画素電極9において、上述したように金属突起体9aは微細なピッチで配列され、空間をなす部分、すなわち導電体が存在しない部分は非常に微細であるため、全体として見れば、画素電極9の電極としての機能は開口部を持たない画素電極とほとんど変わらない。
【0013】
また、各画素電極9において、TFT素子30等が形成された領域を除く領域に、金属突起体9aおよび空洞部9bが形成されている(図1参照)。また、本実施形態において、金属突起体9a(空洞部9b)は、走査線3aの延在方向に対して略平行方向に延在している。しかしながら、金属突起体9a(空洞部9b)の延在方向はこれに限定されるものではなく、偏光子24の偏光軸や電圧無印加時における液晶層50の配向状態によって適宜設定される。
【0014】
また、図2(B)に示すように、金属突起体9aおよび空洞部9bの上方は、SiOやMgF等の誘電体材料により形成された誘電体層からなる配向膜16で覆われている。配向膜16は、後述するように、斜方成膜法を用いて成膜されており、斜め配向された針状の結晶構造を有する(図6参照)。
そして、配向膜16と隣接する2つの金属突起体9aにより囲まれることにより、空洞部9bが形成されている。なお、空洞部9bには、空気もしくはアルゴンや窒素等の不活性ガス等の気体が封入されている。封入される気体の量は特に限定されるものではなく、充分に真空に近い状態であってもよい。
【0015】
このように、画素電極9を、液晶層50に入射する光の波長よりも小さいピッチでストライプ状に配列された多数の金属突起体9aにより構成するとともに、各金属突起体9a間に金属突起体9aよりも屈折率の低い空洞部9bが介在する構成としたことにより、画素電極9をワイヤーグリッド偏光子60とすることができる。
そして、画素電極9に入射した光のうち、金属突起体9aの延在方向に対して略平行方向に振動する偏光については反射させ、金属突起体9aの延在方向に対して略垂直方向に振動する偏光については透過させる反射型偏光子として機能させることができる。
【0016】
なお、本実施形態において、対向基板20側(光入射側)に設けられた偏光子24は、TM偏光のみを透過し、それ以外の偏光を吸収する光吸収型偏光子により構成する。そして、各画素電極9において、金属突起体9a(空洞部9b)を、その延在方向が偏光子24の偏光軸に対して略平行になるように配列させる。
金属突起体9a(空洞部9b)をこのように配列させることにより、画素電極9を、金属突起体9aの延在方向に対して略平行方向に振動するTE偏光を反射し、金属突起体9aの延在方向に対して略垂直方向に振動するTM偏光を透過するワイヤーグリッド偏光子60とすることができる。
【0017】
[液晶装置の製造方法]
次に、上述した液晶装置を製造する方法の一例について、図3、図4を参照して説明する。
なお、以下の説明では、基板本体10A上にTFT素子30等を形成する工程は従来例と略同一であるため説明を省略し、基板本体10A上に画素電極9を形成する工程から説明を始める。
【0018】
まず、図3(A)に示すように、基板本体10A上にTFT素子30等を形成し、更にシリケートガラス、窒化シリコン、酸化シリコン等からなる層間絶縁層7を成膜する。
【0019】
次に、図3(B)に示すように、TFT素子30と画素電極9とを電気的に接続するためのコンタクトホール8を反応性エッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより形成する。
【0020】
次に、図3(C)に示すように、第3層間絶縁層7の上に、スパッタリング法等により、アルミニウム、銀、銀合金等の光反射性を有する導電性材料を約50〜200nmの厚さに堆積して、導電性薄膜90を成膜する。
更に、図4(A)に示すように、フォトリソグラフィー法等を用いて導電性薄膜90をパターニングし、ストライプ状に配列された金属突起体9aを有する画素電極9および遮光膜23aを同時に形成する。
なお、ストライプ構造の金属突起体9aを形成する方法としては、上述の方法以外に、開口部のない画素電極9を形成した後、画素電極9に電子ビームにより開口部9bを形成してストライプ構造の金属突起体9aを形成する方法や、二光束干渉露光法等を採用することもできる。
【0021】
続いて、図4(B)に示すように、画素電極9および遮光膜23aの上に、誘電体材料を斜方成膜して、配向膜16を形成する。これにより、配向膜16の形成と略同時に、金属突起体9a同士の間に空洞部9bが形成される。
【0022】
ここで、空洞部9bの形成工程の詳細について、図5を用いて説明する。
図5は、画素電極9の一部を模式的に表した図である。なお、図面を簡略化するため、層間絶縁層7、画素電極9、配向膜16のみを図示している。
【0023】
まず、図5(A)に示すように、層間絶縁層7上の導電性薄膜90を覆って、レジスト110を略均一な膜厚で塗布する。
次いで、図5(B)に示すように、レジスト110に対して露光光を照射してレジスト110を露光し、更にレジスト110を焼成(ベーキング)し、その後に現像することにより、ストライプ状のパターンをレジスト110に発現させる。
【0024】
次に、図5(C)に示すように、レジスト110をエッチングマスクとして用いて、導電性薄膜90を、例えば異方性エッチングする。これにより、導電性薄膜90にレジストパターンが転写される。
なお、エッチング方法としては、原理的にはウェットエッチング、ドライエッチングのいずれも採用することが可能である。特に、ICP(誘導結合プラズマ)やECR(電子サイクロトロン共鳴)等の方法でドライエッチングすることが好適である。
【0025】
そして、図5(D)に示すように、レジスト110を除去することにより、ストライプ状に配置された多数の金属突起体9a(開口部9b)を有する画素電極9が形成される。
【0026】
次に、図5(E)に示すように、画素電極9(金属突起体9a及び開口部9b)上に、誘電体材料を斜方成膜して、配向膜16を形成する(図4(B)に示した工程に相当)。
この際、例えばスパッタ法を用いると、スパッタ装置の成膜時の雰囲気ガスが、開口部9bに封入された状態で配向膜16によって閉塞されることになる。したがって、雰囲気ガスがアルゴンであればアルゴンが封入され、また空気が封入されることも考えられる。更に、スパッタ装置内が減圧状態であるから、開口部9b内も同様に減圧状態となる。このようにして、隣接する金属突起体9a同士の間に、空気等の気体が封入された空洞部9bが形成される。
【0027】
以上のような工程を経ることによって、画素電極9に形成された多数の金属突起体9a同士の間に、確実に空洞部9bを形成することができる。これにより、従来に比べて消光比が高く、偏光機能に優れたワイヤーグリッド偏光子60をTFTアレイ基板10上に形成することができる。特に、空洞部9bを容易かつ確実に形成することができるので、製造工程の簡略化、歩留まりの向上、低コスト化を図ることができる。
以上のようにして、TFTアレイ基板10が製造される。
【0028】
一方、対向基板20については、ガラス等からなる基板本体20Aを用意し、基板本体20A表面の全面に、スパッタリング法等によりITO等の透明導電性材料を堆積し、フォトリソグラフィー法を用いてパターニングすることにより、基板本体20Aのほぼ全面に共通電極21を形成する。さらに、共通電極21の全面に、配向膜形成用の塗布液を塗布した後、ラビング処理を施すことにより、配向膜22を形成し、対向基板20が製造される(図示略)。
【0029】
そして、上述のように製造されたTFTアレイ基板10と対向基板20とを、配向膜16,22が互いに対向するようにシール材(不図示)を介して貼り合わせ、真空注入法などの方法により両基板間の空間に液晶を注入し、液晶層50を形成する。
最後に、対向基板20の外側に偏光子24を貼付し、本実施形態の液晶装置が完成する(図1参照)。
【0030】
本実施形態の液晶装置101によれば、画素電極9に偏光子を形成する際に画素電極9上に成膜する誘電体層を、そのまま配向膜16として用いるので、従来に比べて製造工程を少なくすることができ、歩留まりの向上、低コスト化を図ることができる。
また、ワイヤーグリッド偏光子60を画素電極9として用いることで、液晶装置101の装置構造を簡略化できるので、液晶装置101の低コスト化を図ることができる。
【0031】
誘電体層からなる配向膜16を斜方成膜法により形成したので、図6に示すように、配向膜16を形成する誘電体材料の柱状の結晶が斜め配向される。これにより、配向膜16の上面も、特定方向に傾斜する複数の面を有するような凸凹形状となり、良好に液晶分子をプレチルトさせることが可能となる。
また、図5(E)に示したように、空洞部9b上に形成された配向膜16は、金属突起体9a上に形成された配向膜16に対して傾斜するように形成されるので、これによっても、良好に液晶分子をプレチルトさせることが可能となる。
【0032】
ここで、図7は、本実施形態の液晶装置101における画素電極9に形成したワイヤーグリッド偏光子60の光学特性を示す図であって、図7(A)は配向膜16をSiOにより形成したワイヤーグリッド偏光子60の光学特性を示す。参考として、従来のワイヤーグリッド偏光子の光学特性として、図7(B)に空気中に配置したワイヤーグリッド偏光子、図7(C)に液晶中に配置したワイヤーグリッド偏光子を示す。
なお、図7において、実線はTM偏光の透過率を示し、破線はTM偏光とTE偏光のコントラスト(TM/TE)を示す。また、ワイヤーグリッド偏光子の金属突起体のピッチは140nm、金属突起体のピッチの高さは150nmである。
【0033】
図7から明らかなように、本実施形態の液晶装置101における画素電極9に形成したワイヤーグリッド偏光子60は、従来のワイヤーグリッド偏光子に比べて、透過率、コントラストがそれぞれ向上している。なお、配向膜16としてMgFを用いた場合も略同一の光学特性を得ることができる。
このように、液晶装置101は、優れた光学特性(透過率、反射率等)を有する偏光子を有するので、例えば液晶プロジェクタなどの電子機器へ適用することができる。特に、高分子を用いた偏光子を用いた場合では、高輝度ランプを長時間照射することによる特性の劣化が著しいために液晶プロジェクタの長寿命化の妨げとなっていたが、本実施形態の液晶装置101を用いることにより、液晶プロジェクタの長寿命化を図ることが可能となる。
【0034】
[第2実施形態]
以下、本発明の液晶装置の第2実施形態について説明する。
図8は、第2実施形態の液晶装置102の概略構成を示す断面図である。なお、第1実施形態の液晶装置101と同一構成要素については、同じ符号を付して、説明を省略する。
液晶装置102の基本構造は、第1実施形態の液晶装置101とほぼ同様であるが、液晶装置101では、基板本体20A側に外付けの偏光子24を設ける構成としたのに対して、液晶装置102では、基板本体20Aについても共通電極にワイヤーグリッド偏光子62が形成される点が異なっている。
【0035】
液晶装置102では、対向基板20を構成する共通電極31が、ストライプ状に配列されたアルミニウム、銀、銀合金等からなる多数の金属突起体31aを具備する構造になっている。
図面上は金属突起体31aの幅及びピッチを大きく図示しているが、金属突起体31aは、画素電極9を構成する金属突起体9aと同様に、液晶層50に入射する光の波長よりも小さいピッチで多数配列されている。
また、全ての金属突起体31aは、導通電極(図示略)を介して電気的に導通されており、全体として1つの共通電極31として機能するようになっている。なお、金属突起体31aは微細なピッチで配列されており、隣接する金属突起体31aの間隔は非常に微細であるため、画素電極9と同様、全体として見れば、共通電極31の電極としての機能は、第1実施形態の液晶装置における共通電極とほとんど変わらない。
【0036】
また、金属突起体31aは、画素電極9を構成する金属突起体9aの延在方向と同一方向、すなわち走査線3aの延在方向に対して略平行方向に延在している。そして、TFTアレイ基板10側のワイヤーグリッド偏光子60(金属突起体9a)と同様、隣接する金属突起体31a間には空洞部31bが形成されており、配向膜22によって覆われている。
【0037】
このように、共通電極31を液晶層50に入射する光の波長よりも小さいピッチでストライプ状に配列された多数の金属突起体31aにより構成するとともに、隣接する金属突起体31a間に金属突起体31aよりも充分に屈折率の低い空洞部31bを介在させる構成とすることにより、共通電極31をワイヤーグリッド偏光子62とすることができる。
そして、共通電極31に入射した光のうち、金属突起体31aの延在方向に対して略平行方向に振動する偏光については反射させ、金属突起体31aの延在方向に対して略垂直方向に振動する偏光については透過させることができる。特に本実施形態では、ワイヤーグリッド偏光子62の偏光機能が高いために対向基板20側の外付けの偏光子は設けられていない。
【0038】
[プロジェクタ]
以下、上記液晶装置101,102のいずれかを光変調手段として備えたプロジェクタの構成について、図9を参照して説明する。
図9は、プロジェクタ800の要部を示す概略構成図である。
プロジェクタ(投射型表示装置)800は、光源810、ダイクロイックミラー813,814、反射ミラー815,816,817、入射レンズ818、リレーレンズ819、出射レンズ820、光変調手段822,823,824、クロスダイクロイックプリズム825、投射レンズ826を備える。
このプロジェクタ800は、上記液晶装置101,102を光変調手段822,823,824として備えている。
【0039】
光源810は、メタルハライド等のランプ811とランプの光を反射するリフレクタ812とからなる。ダイクロイックミラー813は、光源810からの白色光に含まれる赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー817で反射されて、赤色光用光変調手段822に入射される。また、ダイクロイックミラー813で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー814によって反射され、緑色光用光変調手段823に入射される。さらに、ダイクロイックミラー813で反射された青色光は、ダイクロイックミラー814を透過する。青色光に対しては、長い光路による光損失を防ぐため、入射レンズ818、リレーレンズ819および出射レンズ820を含むリレーレンズ系からなる導光手段821が設けられている。この導光手段821を介して、青色光が青色光用光変調手段824に入射される。
【0040】
各光変調手段822,823,824により変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム825に入射する。このクロスダイクロイックプリズム825は4つの直角プリズムを貼り合わせたものであり、その界面には赤光を反射する誘電体多層膜と青光を反射する誘電体多層膜とがX字状に形成されている。これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。
合成された光は、投射光学系である投射レンズ826によってスクリーン827上に投影され、画像が拡大されて表示される。
【0041】
上記実施形態では、3板式のプロジェクタ800を例にして説明したが、単板式の投射型表示装置や直視型表示装置に本発明を適用することも可能である。
【0042】
また、本発明の液晶装置101,102を、プロジェクタ800以外の電子機器に適用することも可能である。その具体例として、携帯電話を挙げることができる。この携帯電話は、上述した各実施形態またはその変形例に係る液晶装置を表示部に備えたものである。
また、その他の電子機器としては、例えばICカード、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、ヘッドマウントディスプレイ、さらに表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、DSP装置、PDA、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイ等が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1実施形態に係る液晶装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】画素電極の構造を模式的に示した図であり、
【図3】本実施形態の液晶装置の製造工程を説明する図である。
【図4】図3に続く工程を示す図である。
【図5】空洞部の形成工程の詳細について説明する図である。
【図6】配向膜の結晶構造を示す図である。
【図7】本実施形態の液晶装置に形成された偏光子の光学特性を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る液晶装置の概略構成を示す断面図である。
【図9】本発明のプロジェクタの要部を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0044】
9…画素電極、 9a,31a…金属突起体、 9b,31b…空洞部,開口部、
10…アレイ基板、 16,22…配向膜(誘電体層、斜め配向誘電体層)、
20…対向基板、 21…共通電極、 50…液晶層、 60,62…ワイヤーグリッド偏光子、 101,102…液晶装置、 800…プロジェクタ







 

 


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