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車両用灯具 - 市光工業株式会社
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発明の名称 車両用灯具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−242292(P2007−242292A)
公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
出願番号 特願2006−59831(P2006−59831)
出願日 平成18年3月6日(2006.3.6)
代理人 【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
発明者 井上 寿佳 / 村橋 克広 / 徳永 裕人
要約 課題
従来の車両用灯具では、配線板ヒータ(電熱線、加熱体)の過熱から前面レンズ(レンズ、光透過カバー)を保護することができない場合がある。

解決手段
ランプレンズ4に線ヒータ5を設け、この線ヒータ5に線ヒータ5の発熱温度を制御するPTCサーミスター31を設ける。この結果、線ヒータ5の発熱温度をPTCサーミスター31により制御するので、ランプレンズ4を暖める温度を適正に制御することができ、ランプレンズ4を線ヒータ5の過熱から保護することができ、しかも、ランプレンズ4として耐熱温度が低い樹脂製部品を使用してもなんら影響や問題がない。
特許請求の範囲
【請求項1】
ランプレンズが融雪構造をなす車両用灯具において、
灯室を区画するランプハウジングおよび前記ランプレンズと、
前記灯室内に配置されており、光を前記ランプレンズを通して外部に照射する光照射部と、
前記ランプレンズに設けられていて、電流を供給すると電気抵抗により発熱する線ヒータと、
前記線ヒータに電流を供給する給電部と、
前記線ヒータに設けられていて、前記線ヒータの発熱温度を検出して制御する温度制御部と、
を備えることを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】
前記温度制御部は、PTCサーミスターである、ことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記温度制御部は、複数個設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用灯具。
【請求項4】
前記温度制御部は、印刷により、設けられている、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用灯具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、ランプレンズが融雪(解氷、防曇)構造をなす車両用灯具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の車両用灯具は、従来からある(たとえば、特許文献1、特許文献2、特許文献3)。以下、従来の車両用灯具について説明する。従来の車両用灯具は、前面レンズと、前記前面レンズにインサート成形や接着剤により接合一体化された配線板ヒータ(ベースフィルムの上に導電箔パターンが印刷されているもの)と、を備えるものである。また、前記の従来の車両用灯具は、レンズと、前記レンズにプリント(もしくは、インサート、挟み込み、接着)された電熱線と、を備えるものである。さらに、従来の車両用灯具は、光透過カバーと、前記光透過カバーに設けられた加熱体(光透過シートに付着されている)と、を備えるものである。
【0003】
以下、従来の車両用灯具の作用について説明する。配線板ヒータ(電熱線、加熱体)に給電すると、その配線板ヒータ(電熱線、加熱体)が発熱し、その熱により、前面レンズ(レンズ、光透過カバー)に付着した雪や氷や曇りが融かされたり除去されたりする。この結果、前面レンズ(レンズ、光透過カバー)から照射される光の損失を防ぐことができる。特に、光源として、ハロゲンバルブや白熱バルブと比較して、前面レンズ(レンズ、光透過カバー)から照射される光の温度が低い光源、たとえば、LEDなどの半導体型光源やHIDなどの放電灯を使用した車両用灯具においては、効果的である。
【0004】
ところが、従来の車両用灯具は、ただ単に、配線板ヒータ(電熱線、加熱体)の発熱により前面レンズ(レンズ、光透過カバー)を暖めるだけであって、配線板ヒータ(電熱線、加熱体)の過熱に対する対策がなんら設けられていない。このために、従来の車両用灯具においては、配線板ヒータ(電熱線、加熱体)の過熱から前面レンズ(レンズ、光透過カバー)を保護することができない場合がある。
【0005】
【特許文献1】特開平10−109587号公報
【特許文献2】特開2002−150812号公報
【特許文献3】特開2002−166778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明が解決しようとする問題点は、従来の車両用灯具では、配線板ヒータ(電熱線、加熱体)の過熱から前面レンズ(レンズ、光透過カバー)を保護することができない場合があるという点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明(請求項1にかかる発明)は、ランプレンズに線ヒータを設け、この線ヒータに線ヒータの発熱温度を制御する温度制御部を設ける、ことを特徴とする。
【0008】
また、この発明(請求項2にかかる発明)は、温度制御部がPTCサーミスターである、ことを特徴とする。
【0009】
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)は、温度制御部が複数個設けられている、ことを特徴とする。
【0010】
さらにまた、この発明(請求項4にかかる発明)は、温度制御部が印刷により設けられている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
この発明(請求項1にかかる発明)の車両用灯具は、線ヒータの発熱温度を制御する温度制御部が設けられているので、ランプレンズを暖める温度を適正に制御することができ、ランプレンズを線ヒータの過熱から保護することができ、しかも、ランプレンズとして耐熱温度が低い樹脂製部品を使用してもなんら影響や問題がない。
【0012】
また、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用灯具は、温度制御部がPTCサーミスターであるから、線ヒータの発熱温度を正確にかつ確実に検出して制御することができる。その上、PTCサーミスターは、温度センサーと温度制御とを兼用するので、部品点数や配置場所を軽減することができる。
【0013】
さらに、この発明(請求項3にかかる発明)の車両用灯具は、温度制御部が複数個設けられているので、ランプレンズにおける温度分布が不均一であっても、線ヒータの発熱温度を正確にかつ確実に検出して制御することができる。しかも、ある温度制御部が故障したとしても、他の温度制御部で線ヒータの発熱温度を検出して制御することができるので、2重安全の効果がある。
【0014】
さらにまた、この発明(請求項4にかかる発明)の車両用灯具は、温度制御部が印刷により設けられているので、製造が簡単であり、製造コストを安価にすることができる。しかも、線ヒータも印刷で設けることにより、さらに、製造が簡単であり、製造コストを安価にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、この発明にかかる車両用灯具の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0016】
以下、この実施例にかかる車両用灯具の構成について説明する。この実施例にかかる車両用灯具は、所定の配光パターン、たとえば、すれ違い用の配光パターンを照射する自動車用のヘッドランプ1L、1Rである。前記ヘッドランプ1L、1Rは、図1に示すように、自動車Cの前部の左右両側にそれぞれ装備されている。以下、左側のヘッドランプ1Lについて説明する。なお、右側のヘッドランプ1Rは、左側のヘッドランプ1Lの構造とほぼ左右逆である。
【0017】
前記ヘッドランプ1Lは、図2および図5に示すように、5個のランプユニット2と、ランプハウジング3と、ランプレンズ4と、線ヒータ5と、給電部6と、を備えるものである。前記ランプハウジング3と前記ランプレンズ4とにより、灯室7が区画されている。前記灯室7内には、前記5個のランプユニット2が上下2段に(この例では、上段に2個、下段に3個)それぞれ配置されている。
【0018】
前記ランプユニット2は、光を前記ランプレンズ4を通して外部に照射する光照射部を構成するものである。前記ランプユニット2は、所定の配光パターン、この例では、すれ違い用の配光パターンを照射(放射、出射)するものである。前記ランプユニット2は、図4に示すように、プロジェクタタイプであって、ユニット構造をなす。前記ランプユニット2は、上側リフレクタ8および下側リフレクタ9と、反射面10およびシェード11と、半導体型光源12と、投影レンズ(凸レンズ、集光レンズ)13と、ヒートシンク部材14と、から構成されている。
【0019】
前記ランプユニット2は、ホルダ部材15を介して前記ランプハウジング3に取り付けられている。前記ランプハウジング3には、ヒートシンク部材16が設けられている。前記ランプハウジング3側のヒートシンク部材16と、前記ランプユニット2側のヒートシンク部材14とは、前記ホルダ部材15および前記ランプハウジング3を介して接続されている。これにより、前記半導体型光源12において発生する熱は、前記ヒートシンク部材14、前記ホルダ部材15、前記ランプハウジング3、前記ヒートシンク部材16を介して外部に放出される。
【0020】
前記半導体型光源12は、たとえば、LED、EL(有機EL)などの自発光半導体型光源(この実施例ではLED)を使用する。このために、前記半導体型光源12自体においては熱が発生するが、前記半導体型光源12からの光には熱がほとんど発生しない。これにより、前記ランプレンズ4には、雪や氷や曇りが付着し易い。
【0021】
前記ランプレンズ4は、ほぼ素通しのレンズであって、いわゆるアウターカバー(アウターレンズ)である。前記ランプレンズ4は、この例では、たとえばPC(ポリカーボネート)などの合成樹脂から成形されている。また、前記ランプレンズ4は、縦断面(垂直断面)において、上から下にかけて後方から前方にスラント(傾斜)している。なお、前記ランプレンズ4の材質がPCの場合、前記ランプレンズ4の耐熱温度は約130°Cである。
【0022】
前記線ヒータ5は、電流を供給すると電気抵抗により発熱する線ヒータであって、たとえば、導電性塗料などで必要な抵抗値に制御された線ヒータである。前記線ヒータ5は、前記ランプレンズ4の内面に、スクリーン印刷やホットスタンプ印刷などにより直接印刷されて設けられており、あるいは、接着剤により直接接着して設けられており、あるいは、フィルムもしくは透明フィルムを介して設けられており、あるいは、転写により設けられている。
【0023】
前記線ヒータ5が設けられている前記ランプレンズ4の内面には、防曇兼封止コート34が施されている。前記防曇兼封止コート34は、たとえば、アクリル系の材料からなるものであって、前記線ヒータ5を電気的に絶縁すると共に外からの衝撃から保護するとともに、前記ランプレンズ4の表面の曇りを防ぐものである。前記線ヒータ5および前記防曇兼封止コート34は、光透過性のものが好ましい。また、前記線ヒータ5は、光不透過性の場合、線幅ができる限り細いほうが、前記ランプレンズ4の意匠および配光への影響を最小限に制限するので、好ましい。
【0024】
前記線ヒータ5は、前記ランプレンズ4の内面に線パターンに形成されている。前記線ヒータ5の線パターンの線幅は細い。前記線ヒータ5の線パターンは、この例では、図5に示すように、相互にほぼ平行である上下6本の横線を左右にジグザグに連続する線パターンである。上下2本の横線から縦線が連続して2個の端末部が形成されている。また、前記ランプレンズ4の内面に設けられている前記線ヒータ5には、図5〜図7に示すように、前記給電部6が設けられている。前記給電部6は、前記線ヒータ5に電流を供給するものである。
【0025】
すなわち、前記線ヒータ5の2個の端末部には、給電用のパターン部24、24がそれぞれ設けられている。前記2個の給電パターン部24、24は、前記線ヒータ5と一体に設けられている。すなわち、前記2個の給電パターン部24、24は、前記ランプレンズ4の内面に、前記線ヒータ5が設けられる際に同時に設けられるものである。このために、前記2個の給電パターン部24、24は、前記線ヒータ5と同様に、導電性塗料などからなる。
【0026】
前記2個の給電パターン部24、24には、前記防曇兼封止コート34が設けられていない。これは、絶縁性の前記防曇兼封止コート34により、前記2個の給電パターン部24、24と表面実装タイプ(SMT)のコネクタ25とが電気的に接続される際の妨げとならないようにするためである。前記2個の給電パターン部24、24には、前記表面実装タイプのコネクタ25が設けられていると共に電気的に接続されている。前記表面実装タイプのコネクタ25には、ハーネス26を介してレンズ側のコネクタ27が電気的に接続されている。前記レンズ側のコネクタ27は、前記ランプレンズ4の側壁28に固定されている。
【0027】
一方、前記ランプハウジング3には、ハウジング側のコネクタ29が設けられている。前記ハウジング側のコネクタ29には、ハーネス30が電気的に接続されている。前記ハーネス30は、電源(図示せず)側に電気的に接続されている。この結果、前記レンズ側のコネクタ27と前記ハウジング側のコネクタ29とを電気的に接続すると、前記線ヒータ5に電流を供給することができる。前記2個の給電パターン部24、24と、前記表面実装タイプのコネクタ25と、前記ハーネス26と、前記レンズ側のコネクタ27と、前記ハウジング側のコネクタ29と、前記ハーネス30とが、前記給電部6を構成する。なお、前記表面実装タイプのコネクタ25を使用せずに、前記レンズ側のコネクタ27のハーネス26を前記2個の給電パターン部24、24に直接電気的に接続しても良い。また、前記給電部6は、前記ランプレンズ4の意匠への影響が小さい箇所に設けられている。
【0028】
前記線ヒータ5は、前記給電部6を介して、手動スイッチ(図示せず)またはおよび自動スイッチ(図示せず)に接続されている。前記手動スイッチは、手動により、前記線ヒータ5への電流供給をオンしたりオフしたりするものである。前記自動スイッチは、自動的に、前記線ヒータ5への電流供給をオンしたりオフしたりするものである。
【0029】
前記自動スイッチは、ECUなどの制御部と、温度センサや光センサなどの検出部と、から構成されている。前記検出部は、自動車Cの周囲環境、たとえば、自動車Cの外の温度や前記ランプレンズ4から照射される光などを検出してその検出信号を前記制御部に出力する。前記制御部は、前記検出部からの検出信号に基づいて前記ランプレンズ4に雪や氷や曇りなどが付着しているか否か、あるいは、前記ランプレンズ4に雪や氷や曇りなどが付着する程度の温度か否かを判断する。そして、前記制御部は、前記ランプレンズ4に雪や氷や曇りなどが付着している、あるいは、前記ランプレンズ4に雪や氷や曇りなどが付着する程度の温度であると判断すると、前記給電部6を介して前記線ヒータ5に電流を供給する。一方、前記制御部は、前記ランプレンズ4に雪や氷や曇りなどが付着していない、あるいは、前記ランプレンズ4に雪や氷や曇りなどが付着する程度の温度でないと判断すると、前記給電部6を介して前記線ヒータ5への電流供給を遮断する。
【0030】
前記線ヒータ5の1個の端末部には、温度制御部、この例では、PTCサーミスター31が設けられている。すなわち、前記PTCサーミスター31は、前記線ヒータ5のうち、前記ランプレンズ4の意匠に影響が少ない位置の1個の端末部に設けられている。前記PTCサーミスター31は、前記線ヒータ5に印刷により設けられていたり、または、素子を前記線ヒータ5に導電性の接着剤で接着して設けられていたりする。前記PTCサーミスター31は、できる限り小型のものを使用する。前記PTCサーミスター31は、前記線ヒータ5の発熱温度を検出して制御するものである。前記PTCサーミスター31は、温度が上昇すると抵抗値が高くなって所定の抵抗値に達すると電流が流れなくなる特性を有するものである。たとえば、前記ランプレンズ4の材質がPCの場合、前記ランプレンズ4の耐熱温度は約130°Cである。このために、前記線ヒータ5の発熱温度が前記ランプレンズ4の耐熱温度約130°Cよりも低い設定温度、たとえば、約60°C付近に達した時点で電流が流れなくなる抵抗特性(図8を参照)を有するものである。なお、図8は、前記PTCサーミスター31の抵抗特性を示す説明図であって、縦軸が抵抗値(Ω)を示し、横軸が温度(°C)を示す。
【0031】
この実施例にかかる車両用灯具は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0032】
5個のランプユニット2の半導体型光源12をそれぞれ点灯する。すると、5個のランプユニット2の半導体型光源12からの光が上側リフレクタ8の反射面10で反射され、その反射光の一部が下側リフレクタ9のシェード11によりカットオフされ、残りの反射光が投影レンズ13およびランプレンズ4を透過して外部にカットオフラインを有する所定の配光パターン、すなわち、すれ違い用の配光パターンで照射される。このすれ違い用の配光パターンのカットオフラインは、シェード11のエッジにより形成される。また、シェード11に反射面を設けることにより、反射面10からの反射光であってシェード11の反射面で反射された反射光を利用することができる。
【0033】
ここで、ランプレンズ4に設けられている線ヒータ5は、線状のパターンからなるので、光がランプレンズ4を透過する際に、光の損失や配光の影響などを最小限に抑えることができる。しかも、半導体型光源12を光源とするランプユニット2を使用するので、ランプユニット2から照射される光の幅が小さい。このために、幅が小さい光を線ヒータ5の線状のパターンとパターンとの間に通すことにより、光の損失や配光の影響などをさらに防ぐことができる。
【0034】
そして、半導体型光源12からの光には熱がほとんど発生しないので、ランプレンズ4には、雪や氷や曇りが付着し易い。この場合、手動スイッチまたはおよび自動スイッチにより、ランプレンズ4に転写により設けられている線ヒータ5に電流が供給される。
【0035】
線ヒータ5に電流が供給されると、線ヒータ5の電気抵抗により、線ヒータ5が発熱する。この線ヒータ5の発熱作用により、ランプレンズ4が暖められ、ランプレンズ4に雪や氷や曇りが付着するのが防止され、あるいは、ランプレンズ4に付着している雪や氷や曇りが融かされたり除去されたりする。この結果、ランプレンズ4から照射される光の損失を防ぐことができる。
【0036】
線ヒータ5の発熱作用中において、この線ヒータ5の発熱温度が所定温度、たとえば、約60°C付近に達すると、PTCサーミスター31の温度制御作用により、線ヒータ5への電流供給が制御され、線ヒータ5の発熱温度が所定温度付近に保持される。この結果、耐熱温度が比較的低い樹脂製のランプレンズ4を過熱から保護することができる。
【0037】
ランプレンズ4に雪や氷や曇りが付着するのが防止され、また、ランプレンズ4に付着した雪や氷や曇りが融かされたり除去されたりしたところで、手動スイッチまたはおよび自動スイッチにより、ランプレンズ4に設けられている線ヒータ5への電流供給が遮断される。
【0038】
5個のランプユニット2の半導体型光源12がそれぞれ点灯中において、半導体型光源12において発生する熱は、ランプユニット2のヒートシンク部材14、ホルダ部材15、ランプハウジング3、ヒートシンク部材16を介して外部に放出される。
【0039】
この実施例にかかる車両用灯具は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0040】
この実施例にかかる車両用灯具は、線ヒータ5の発熱温度をPTCサーミスター31が検出して制御するので、線ヒータ5の発熱温度を正確にかつ確実に検出して制御することができる。この結果、ランプレンズ4を暖める温度を適正に制御することができ、ランプレンズ4を線ヒータ5の過熱から保護することができ、しかも、ランプレンズ4として耐熱温度が低い樹脂製部品を使用してもなんら影響や問題がない。その上、PTCサーミスター31は、温度センサーと温度制御とを兼用するので、部品点数や配置場所を軽減することができる。しかも、PTCサーミスター31は、ヘッドランプ1L、1Rの灯室7内であって、線ヒータ5の1個の端末部に設けられているので、線ヒータ5の近くでかつ線ヒータ5とほぼ同等の環境に設けられているので、線ヒータ5の発熱温度を正確に検出して制御することができる。
【0041】
また、この実施例にかかる車両用灯具は、PTCサーミスター31で線ヒータ5の発熱温度を検出して制御するので、線ヒータ5を線幅が細い線パターンに形成しても、線ヒータ5の断線などの虞がない。このために、この実施例にかかる車両用灯具は、線ヒータ5を線幅が細い線パターンに形成することができ、この結果、ランプレンズ4を通して外部に照射される光に対する影響を小さくもしくはなくすことができる。しかも、この実施例にかかる車両用灯具は、線ヒータ5の幅を小さく(細く)することができるので、ランプレンズ4の意匠上の効果をさらに向上させることができる。
【0042】
さらに、この実施例にかかる車両用灯具は、線ヒータ5が設けられているランプレンズ4の内面に防曇兼封止コート34を施すものであるから、ランプレンズ4の防曇効果と、線ヒータ5の封止(保護)効果とが得られる。また、この実施例にかかる車両用灯具は、防曇兼封止コート34を施すものであるから、コートを施す工程を1回に削減することができ、その分、製造コストを安価にすることができる。
【0043】
さらにまた、この実施例にかかる車両用灯具は、PTCサーミスター31を印刷により設けることにより、製造が簡単であり、製造コストを安価にすることができる。しかも、線ヒータ5も印刷で設けることにより、さらに、製造が簡単であり、製造コストを安価にすることができる。
【0044】
以下、前記の実施例以外の例について説明する。前記の実施例においては、線ヒータ5をランプレンズ4の内面に設けるものである。ところが、この発明においては、線ヒータ5をランプレンズ4の外面もしくは内外両面に設けても良い。
【0045】
また、前記の実施例においては、線ヒータ5を直接印刷、直接接着、転写などによりランプレンズ4の表面に設けるものである。ところが、この発明においては、線ヒータ5をランプレンズ4に、インサートや挟み込みなどにより、設けても良い。
【0046】
さらに、前記の実施例は、自動車Cのヘッドランプ1L、1Rのランプレンズ4に使用した例を説明するものである。ところが、この発明においては、自動車Cのヘッドランプ1L、1R以外の車両用灯具、たとえば、ストップランプなどの信号灯、カーブランプなどの照明灯、フロントコンビネーションランプ、リアコンビネーションランプなどのランプレンズに使用しても良い。
【0047】
さらにまた、前記の実施例においては、光を前記ランプレンズ4を通して外部に照射する光照射部として、半導体型光源12を光源とするプロジェクタタイプのランプユニット2について説明するものである。ところが、この発明においては、光照射部として、前記のランプユニット2以外の光照射部、たとえば、光源が半導体型光源やHIDなどの放電灯やハロゲンバルブや白熱バルブであって、プロジェクタタイプや反射タイプや直射タイプのランプユニットであっても良いし、あるいは、プロジェクタタイプや反射タイプや直射タイプの車両用灯具において、半導体型光源やHIDなどの放電灯やハロゲンバルブや白熱バルブの光源、および、その光源と反射面との組み合わせのものであっても良い。
【0048】
さらにまた、前記の実施例においては、線ヒータ5がほぼ全部に亘ってほぼ均一の温度で発熱するものである。ところが、この発明においては、線ヒータに、線ヒータの抵抗値の高低差により高温発熱部と低温発熱部とを形成しても良いし、また、線ヒータの抵抗値の有無により発熱部と無発熱部とを形成しても良いし、さらに、線ヒータの線パターンの密疎により高温発熱部と低温発熱部とを形成しても良い。このとき、高温発熱部や発熱部をランプレンズ4の上部に設けることにより、ランプレンズ4の上部に付着している雪や氷が集中加熱されて融かされてランプレンズ4の表面上を滑る。この融かされた雪や氷の滑り現象(いわゆる、雪崩現象)により、ランプレンズ4の中間部から下部にかけて付着している雪や氷は、融かされて滑ってきた雪や氷の荷重でランプレンズ4の表面上を滑ったりランプレンズ4の表面上から落とされたりする。この結果、ランプレンズ4の表面から雪や氷が除去されて、ランプレンズ4から照射される光の損失を防ぐことができる。また、疎の線パターンにより、配光への影響を最小限に抑えることができる。
【0049】
さらにまた、前記の実施例においては、線ヒータ5が設けられているランプレンズ4の内面に防曇兼封止コート34を施すものである。ところが、この発明においては、防曇兼封止コート34を施さなくても良い。この場合、ウレタン系やアクリル系の接着剤などからなるレジストで線ヒータを覆って線ヒータを保護するようにしても良い。前記レジストは、線ヒータを電気的に絶縁すると共に外からの衝撃から保護するものであって、すなわち、線ヒータの表面保護コートである。
【0050】
さらにまた、前記の実施例においては、温度制御部としてPTCサーミスター31を使用するものである。ところが、この発明においては、温度制御部として、PTCサーミスター31以外のものを使用しても良い。ただし、この温度制御部としては、温度が上昇すると抵抗値が高くなって所定の抵抗値に達すると電流が流れなくなる特性を有するものを使用する。
【0051】
さらにまた、前記の実施例においては、PTCサーミスター31などの温度制御部を1個設けたものである。ところが、この発明においては、PCTサーミスター31などの温度制御部を複数個設けても良い。PCTサーミスター31などの温度制御部を複数個設けることにより、ランプレンズ4における温度分布が不均一であっても、線ヒータ5の発熱温度を正確にかつ確実に検出して制御することができる。しかも、ある温度制御部が故障したとしても、他の温度制御部で線ヒータ5の発熱温度を検出して制御することができるので、2重安全の効果がある。
【0052】
さらにまた、前記の実施例においては、線ヒータ5が設けられているランプレンズ4の内面に防曇兼封止コート34をほぼ全面に亘って施したものである。ところが、この発明においては、封止コートのみを施したものであっても良い。この封止コートの場合、ランプレンズ4のほぼ全面に亘って施す必要がなく、少なくとも、線ヒータ5を風刺できる程度に施せば良い。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】この発明にかかる車両用灯具の実施例を示し、自動車のヘッドランプに使用されている状態の説明図である。
【図2】同じく、ヘッドランプの垂直断面図(縦断面図)である。
【図3】同じく、ランプレンズおよび線ヒータおよび防曇兼封止コートを示す一部拡大断面図である。
【図4】同じく、ヘッドランプに使用されているランプユニットの垂直断面図(縦断面図)である。
【図5】同じく、ヘッドランプに使用されているランプレンズを示す斜視図である。
【図6】同じく、図5におけるVI部の拡大図である。
【図7】同じく、図6におけるVII−VII線断面図である。
【図8】同じく、PTCサーミスターの抵抗特性を示す説明図である。
【符号の説明】
【0054】
C 自動車
1L、1R ヘッドランプ(車両用灯具)
2 ランプユニット
3 ランプハウジング
4 ランプレンズ
5 線ヒータ
6 給電部
7 灯室
8 上側リフレクタ
9 下側リフレクタ
10 反射面
11 シェード
12 半導体型光源(LED)
13 投影レンズ
14 ヒートシンク部材
15 ホルダ部材
16 ヒートシンク部材
24 給電パターン部
25 表面実装タイプのコネクタ
26 ハーネス
27 レンズ側のコネクタ
28 ランプレンズの側壁
29 ハウジング側のコネクタ
30 ハーネス
31 PTCサーミスター
34 防曇兼封止コート




 

 


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