米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 照明 -> スタンレー電気株式会社

発明の名称 LEDランプ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−258034(P2007−258034A)
公開日 平成19年10月4日(2007.10.4)
出願番号 特願2006−81971(P2006−81971)
出願日 平成18年3月24日(2006.3.24)
代理人 【識別番号】100079094
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 輝緒
発明者 岡本 政人 / 宮本 尚司 / 小林 弘忠
要約 課題
本発明は、灯体内の構成を小型化すると共に、LEDランプユニットで発生する熱を効率的に外部に放出するようにした、LEDランプを提供することを目的とする。

解決手段
前方が開放した筐体11と、この筐体内で前方に向かって光を照射するように配置されたそれぞれ少なくとも一つのLEDを有する少なくとも一つのLEDランプユニット12と、上記筐体の開放した前面を閉じる透光性材料から成る前面レンズ13と、上記LEDランプユニットが取り付けられ熱的に接続される熱伝導性材料から成る放熱部材14と、を含むLEDランプ10において、上記放熱部材が、上記筐体内に配置され且つLEDランプユニットを支持する内側部分14aと、上記筐体外にて送風環境下に配置される外側部分14bと、から構成されており、上記内側部分と上記外側部分が互いに熱的に接続されるように、LEDランプ10を構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
前方が開放した筐体と、この筐体内で前方に向かって光を照射するように配置されたそれぞれ少なくとも一つのLED素子を有する少なくとも一つのLEDランプユニットと、上記筐体の開放した前面を閉じる透光性材料から成る前面レンズと、上記LEDランプユニットが取り付けられ熱的に接続される熱伝導性材料から成る放熱部材と、を含んでいるLEDランプにおいて、
上記放熱部材が、上記筐体内に配置され且つLEDランプユニットを支持する内側部分と、上記筐体外にて送風環境下に配置される外側部分と、から構成されており、上記内側部分と上記外側部分が互いに熱的に接続されており、
上記LEDランプユニットは、上記筐体と、上記放熱部材の内側部分と外側部分の境界とを繋ぐフレキシブルな密閉部材にて上記外側部分と別室としていることを特徴とする、LEDランプ。
【請求項2】
上記放熱部材が、その内側部分に放熱フィンを備えたヒートシンクとして形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のLEDランプ。
【請求項3】
上記放熱部材が、その外側部分に放熱フィンを備えたヒートシンクとして形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のLEDランプ。
【請求項4】
上記放熱部材の内側部分が、放熱フィンのないステーとして形成されていることを特徴とする、請求項1または3に記載のLEDランプ。
【請求項5】
上記放熱部材の内側部分と外側部分が、互いに一体に形成されていることを特徴とする、請求項1から4の何れかに記載のLEDランプ。
【請求項6】
上記放熱部材の内側部分と外側部分が、互いに別体に形成されていることを特徴とする、請求項1から4の何れかに記載のLEDランプ。
【請求項7】
上記放熱部材の内側部分が、ヒートパイプ,ヒートスプレッダ等の熱伝導率の高い部材から構成されていることを特徴とする、請求項6に記載のLEDランプ。
【請求項8】
上記放熱部材の外側部分が、送風環境下として、筐体の下方に突出していることを特徴とする、請求項1から7の何れかに記載のLEDランプ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源としてLED素子を使用したヘッドランプ等の車両用灯具を含むLEDランプに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、白色LEDの高出力化,高輝度化に伴って、車両前照灯への白色LEDの利用が検討されている。
このような白色LEDは、一般的には、例えば青色LEDチップ(InGaN)と、例えばYAG等の青色光に励起されて黄色光に波長変換する蛍光体との組合せにより、これらの青色光と黄色光の混色によって、擬似的に白色光を得るようにしている。
また、青色LEDチップと、緑色及び赤色または橙色の蛍光体との組合せによる白色LEDや、紫外LEDチップと、RGB蛍光体との組合せによる白色LEDも既に開発されている。
【0003】
近年、LEDの高出力化、高輝度化に伴って、車両用灯具へのLED灯具の利用が検討されており、例えば白色LED前照灯や、LEDフォグランプあるいは赤外線投光ランプなどが開発されている。
例えば、白色LEDは、一般的には高出力型のものでは、一つのパッケージ当たり数Wの熱を発生すると共に、温度上昇に伴って発光効率が低下する特性を有している。このため、高出力型の白色LEDを使用する際には、効率的な放熱を行なって、LEDチップ接合部の温度を100℃以下の温度に抑制する必要がある。
【0004】
これに対して、車両前照灯として使用する場合には、車両前照灯は自動車のエンジンルーム内に設置されることから、周囲にエンジンやバッテリ等の発熱源が多く、エンジンルーム内の温度は常に例えば70℃〜90℃程度の高温になっている。従って、高出力型の白色LEDを使用するために良好な環境とはいいがたい。
このため、エンジンルーム内でも比較的低温で利用できるようにした、放熱機構を備えたLEDランプが知られている。
【0005】
このようなLEDランプは、例えば図7に示すように構成されている。
即ち、図7において、LEDランプ1は、前面が開放した樹脂製の筐体2と、この筐体2内に設けられたLEDランプユニット3と、筐体2の前面を覆うように筐体2に取り付けられた透光性樹脂材料から成る前面レンズ4と、放熱部材5と、から構成されている。
上記LEDランプユニット3は、実装基板3a上に実装された少なくとも一つのLED3bを含んでおり、前方に向かって光を出射するように、放熱部材5に対して支持されている。
さらに、上記LEDランプユニット3は、各LED3bから出射する光を集束させるレンズ3cを備えている。
【0006】
また、上記放熱部材5は、例えば多数の放熱フィンを備えたヒートシンク等として構成されており、上記筐体2に対して図示しない支持部材を介して支持されている。
【0007】
このような構成のLEDランプ1によれば、LEDランプユニット3に対して外部から給電することにより、上記LEDランプユニット3の各LED3bが駆動され、発光する。
そして、上記LEDランプユニット3から出射した光が、上記前面レンズ4を介して前方に向かって照射される。
【0008】
この場合、LEDランプユニット3内の個々のLED3bの発光に伴って熱が発生するが、この熱は、LEDランプユニット3から上記放熱部材5に伝達され、この放熱部材5から筐体2内を流れる空気流により空冷されるようになっている。
これにより、LEDランプユニット3内の個々のLED3bが比較的低温、例えば95℃程度に維持され得るので、各LED3bが比較的高い発光効率で発光し、高輝度の照射光を前方に向かって出射するようになっている。
【0009】
また、特許文献1には、パワートランジスタを実装した回路基板と、この回路基板に設けた端子へのコネクタ装着部を有するベースハウジングと、このパワートランジスタの放熱を行なう放熱部材とを含む自動車空調機用風量制御モジュールが開示されている。
【0010】
この場合、上記放熱部材は、金属平板から成り、その下部がベースハウジング内に収容されるようにベースハウジングに取り付けられることにより、ベースハウジング内に設けた回路基板に実装されたパワートランジスタの本体部が、ベースハウジング内に在る放熱部材と面接触して固定される。
これにより、パワートランジスタで発生する熱が、放熱部材を介して放熱されるようになっている。ここで、放熱部材が金属平板から構成されていることにより、フィン付きの放熱部材の場合と比較して、風の当たる面積が小さく、風損を小さくすることができる。
【特許文献1】特開2005−289242号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、このようなLEDランプ1においては、十分な放熱量を得るためには、上記放熱部材5が比較的大型化して形成されることになる。
このため、図7に示すように、上記放熱部材5が、LEDランプユニット3の後端から大きく後方まで延びることになる。
従って、場合によっては、上記放熱部材5の後端が、上記筐体2内の他の構成部品、例えばヘッドランプの走行ビーム用またはすれ違いビーム用の部材6と干渉することがある。
【0012】
また、LEDランプ1の使用環境によっては、環境温度がLED3bの許容温度に近い温度になる場合もあり、このような場合には、上記放熱部材5のヒートシンク形状を大型化したとしても、十分な放熱性能が得られなくなり、LED3bが許容温度以上の温度になってしまうことがある。
【0013】
これに対して、特許文献1による風量制御モジュールによれば、金属平板から成る放熱部材を使用して、回路基板に実装されたパワートランジスタで発生する熱を、上記放熱部材をパワートランジスタの本体部に面接触させることにより、放熱するようになっており、放熱部材の平板形状により風損を小さくすることができる。
しかしながら、このような風量制御モジュールの目的は、風損を抑制することにあり、本発明とはその目的及び構成が異なる。
【0014】
本発明は、以上の点から、灯体内の構成を小型化すると共に、LEDランプユニットで発生する熱を効率的に外部に放出するようにした、LEDランプを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的は、本発明によれば、前方が開放した筐体と、この筐体内で前方に向かって光を照射するように配置されたそれぞれ少なくとも一つのLED素子を有する少なくとも一つのLEDランプユニットと、上記筐体の開放した前面を閉じる透光性材料から成る前面レンズと、上記LEDランプユニットが取り付けられ熱的に接続される熱伝導性材料から成る放熱部材と、を含んでいるLEDランプにおいて、上記放熱部材が、上記筐体内に配置され且つLEDランプユニットを支持する内側部分と、上記筐体外にて送風環境下に配置される外側部分と、から構成されており、上記内側部分と上記外側部分が互いに熱的に接続されており、上記LEDランプユニットは、上記筐体と、上記放熱部材の内側部分と外側部分の境界とを繋ぐフレキシブルな密閉部材にて上記外側部分と別室としていることを特徴とする、LEDランプにより、達成される。
【0016】
本発明によるLEDランプは、好ましくは、上記放熱部材が、その内側部分に放熱フィンを備えたヒートシンクとして形成されている。
【0017】
本発明によるLEDランプは、好ましくは、上記放熱部材が、その外側部分に放熱フィンを備えたヒートシンクとして形成されている。
【0018】
本発明によるLEDランプは、好ましくは、上記放熱部材の内側部分が、放熱フィンのないステーとして形成されている。
【0019】
本発明によるLEDランプは、好ましくは、上記放熱部材の内側部分と外側部分が、互いに一体に形成されている。
【0020】
本発明によるLEDランプは、好ましくは、上記放熱部材の内側部分と外側部分が、互いに別体に形成されている。
【0021】
本発明によるLEDランプは、好ましくは、上記放熱部材の内側部分が、ヒートパイプ,ヒートスプレッダ等の熱伝導率の高い部材から構成されている。
【0022】
本発明によるLEDランプは、好ましくは、上記放熱部材の外側部分が、送風環境下として、筐体の下方に突出している。
【発明の効果】
【0023】
上記構成によれば、各LEDランプユニットのLEDに対して外部から給電することにより、個々のLEDが駆動され、発光する。各LEDランプユニットから出射した光が、上記前面レンズを介して前方に向かって照射される。
【0024】
この場合、各LEDランプユニットのLEDで発生した熱は、それぞれLEDランプユニットから上記放熱部材の内側部分並びに外側部分に伝達される。
上記放熱部材の外側部分に対して、例えば自動車の走行時に空気流が導入されることより、この外側部分が送風環境下に配置される。これにより、この放熱部材の外側部分が強制的に空冷されることになる。
【0025】
上記により、LEDランプ内で発生する熱が外部に放熱され、LEDランプ内部の特に各LEDランプユニットのLED周辺の温度上昇が抑制され得る。
従って、各LEDランプユニットにおける個々のLEDの温度が低く抑制されることによって、個々のLEDの温度上昇による発光効率の低下が抑制され得ることになる。
【0026】
この場合、放熱部材が内側部分と外側部分に分割され、筐体内には内側部分のみが配置される。このため、放熱部材の筐体内に配置される部分が実質的に小型化され得ることになり、上記筐体内の他の構成部品、例えばヘッドランプの走行ビーム用またはすれ違いビーム用の部材と干渉するようなことはない。
密閉部材がフレキシブルな構造を有しているので、車体にLEDランプを取り付けたときに、その投光方向を調整するためのエーミング作業を行なったとしても、LEDランプユニットと車体に取り付けられる筐体とが前記フレキシブル構造とした密閉部材にてLEDランプ内部を外部空間と隔離した状態のままLEDランプユニットの投光方向を調整することができる。
【0027】
上記放熱部材が、その内側部分に放熱フィンを備えたヒートシンクとして形成されている場合には、この放熱部材の内側部分の熱が放熱フィンを介して筐体内に放熱され、筐体内の空気の対流により、より効果的に放熱されることになる。
【0028】
上記放熱部材が、その外側部分に放熱フィンを備えたヒートシンクとして形成されている場合には、この放熱部材の外側部分の熱が放熱フィンを介して外部に放熱される。これにより、放熱効率がさらに向上することになる。
【0029】
上記放熱部材の内側部分が、放熱フィンのないステーとして形成されている場合には、放熱部材の筐体内に配置される部分がより一層小型化され得ることになる。
【0030】
上記放熱部材の内側部分と外側部分が、互いに一体に形成されている場合には、内側部分から外側部分への放熱がより効果的に行なわれ得る。また、部品点数が少なくて済み、部品コスト及び組立コストが低減され得ることになる。
【0031】
上記放熱部材の内側部分と外側部分が、互いに別体に形成されている場合には、上記内側部分がLEDランプユニットと組み合わされた状態で、容易に筐体内に組み込まれ得ることになり、組立てが容易に行なわれ得る。
【0032】
上記放熱部材の内側部分が、ヒートパイプ,ヒートスプレッダ等の熱伝導率の高い部材から構成されている場合には、LEDランプユニットの熱が、この内側部分を介して効率的に外側部材に伝達され、放熱され得ることになる。
【0033】
上記放熱部材の外側部分が、送風環境下として、筐体の下方に突出している場合には、上記外側部分が筐体の下方に突出する簡単な構造によって、送風環境下に配置されることになる。
【0034】
このようにして、本発明によれば、少なくとも一つのLEDランプユニットを有するLEDランプ、例えば自動車用LEDヘッドランプ等の車両用のLEDランプにおいて、各LEDランプユニットで発生する熱が、放熱部材の筐体内に配置された内側部分から、筐体の外側の送風環境下に配置された外側部分に伝達される。
これにより、この放熱部材の外側部分に外部から導入される空気流によって、上記放熱部材の外側部分が強制的に空冷される。このため、十分な放熱性能が得られることになる。
その際、筐体内には放熱部材の内側部分のみが配置される。従って、LEDランプ全体が小型に構成され得ると共に、放熱部材の内側部分が筐体内の他の構成部品と干渉するようなことはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、この発明の好適な実施形態を図1から図6を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0036】
[実施例1]
図1及び図2は、本発明によるLEDランプの一実施形態の構成を示している。
図1及び図2において、LEDランプ10は、前面が開放した樹脂製の筐体11と、この筐体11内に設けられたLEDランプユニット12と、筐体11の前面を覆うように筐体11に取り付けられた透光性樹脂材料から成る前面レンズ13と、放熱部材14と、から構成されている。
【0037】
上記LEDランプユニット12は、実装基板12a上に実装された少なくとも一つ(図示の場合、三つ)のLED12bを含んでおり、前方に向かって光を出射するように、放熱部材14に対して支持されている。
さらに、上記LEDランプユニット12は、各LED12bから出射する光を集束させる二つのレンズ12cを備えている。
【0038】
以上の構成は、図7に示した従来のLEDランプ1と同様の構成であるが、本発明実施形態によるLEDランプ10においては、上記放熱部材14が、中空の筒状、図示の場合中空円筒状に形成されていると共に、この放熱部材14が、内側部分14aと外側部分14bに分割されており、内側部分14aの下面と外側部分14bの上端が互いに突き合わされ、固定ネジにより互いに一体的に取り付けられ、熱的に接続されるようになっている。
さらに、上記放熱部材14の内側部分14aと外側部分14bの境界領域が、密閉部材15を介して、筐体11の下面に設けられた貫通孔11aに対して気密的に連結されている。
【0039】
上記放熱部材14は、熱伝導性の高い材料、例えばアルミニウム,銅やグラファイトを含有した樹脂等から成り、上記内側部分14a及び外側部分14bが、それぞれ例えばヒートシンク等として構成されている。
【0040】
これにより、上記LEDランプユニット12は、上記放熱部材14の内側部分14aに対して熱的に接続されることになり、上記LEDランプユニット12で発生した熱が上記放熱部材14の内側部分14aに伝達されるようになっている。
【0041】
ここで、上記放熱部材14の外側部分14bは、上記筐体11の下面から下方に突出して配置されることになる。
従って、上記放熱部材14の外側部分14bは、その周囲の空間に対して、自動車の走行時に外部から空気流Aが導入される送風環境下に位置することになり、強制的に空冷されるようになっている。
【0042】
さらに、上記放熱部材14は、冷却効率を高めるために、図2に示すように、内側部分14aには放熱フィン14cを、そして外側部分14bには、放熱フィン14dを、それぞれ備えることにより、その表面積が非常に大きく形成されている。
【0043】
上記密閉部材15は、LEDランプユニット12の揺動を許すように、フレキシブルな構造を有しており、例えば蛇腹式ゴムシール材から構成されている。
上記密閉部材15は、その周縁部分が、カバー15aにより筐体11の貫通孔11aの周縁に対して気密的に押圧され、保持されている。
ここで、上記放熱部材14の内側部分14aは、図2に示すホルダー16を介して、筐体11内に上下方向に揺動可能に支持されている。
密閉部材15がフレキシブルな構造を有しているので、車体にLEDランプを取り付けたときに、その投光方向を調整するためのエーミング作業を行なったとしても、LEDランプユニット12と車体に取り付けられる筐体11とが前記フレキシブル構造とした密閉部材15にてLEDランプ内部を外部空間と隔離した状態のままLEDランプユニットの投光方向を調整することができる。
【0044】
本発明実施形態によるLEDランプ10は、以上のように構成されており、上記LEDランプユニット12に対して外部から給電することにより、上記LEDランプユニット12の個々のLED12bが駆動され、発光する。
上記LEDランプユニット12から出射した光が、上記前面レンズ13を介して前方に向かって照射される。
【0045】
この場合、上記LEDランプユニット12内の個々のLED12bの発光に伴って発生した熱は、このLEDランプユニット12から上記放熱部材14の内側部分14aに伝達される。
この放熱部材14の内側部分14aから放熱フィン14cを介して筐体11内の空気に対して放熱されると共に、放熱部材14の外側部分14bに伝達される。
上記放熱部材14の外側部分14bが、外部から自動車の走行に伴って導入される空気流Aにより強制的に空冷されることになる。その際、上記外側部分14bに備えられた放熱フィン14dにより、放熱効果が高められている。
【0046】
このようにして、LEDランプユニット12内の個々のLED12bで発生した熱は、上記放熱部材14の内側部分14bから、放熱フィン14cを介して筐体11内に、そして外側部分14bに放熱される。
上記放熱部材14の外側部分14bが送風環境下で、例えば自動車の走行時に導入される空気流によって、強制的に空冷されることになるので、上記放熱部材14の外側部分14bから放熱フィン14dを介して外部に放熱される。
従って、LEDランプ10内の温度上昇が効率的に抑制され得るようになっている。これにより、LEDランプユニット12内の個々のLED12bが比較的低温に維持され得るので、各LED12bが比較的高い発光効率で発光し、高輝度の照射光を前方に向かって出射するようになっている。
【0047】
また、ランプユニット支持体12aが放熱部材14の内側部分14aそしてホルダー16を介して筐体11に取り付けられていることから、密閉部材15の弾性変形のもとで、LEDランプユニット12の上下方向への揺動による光軸調整が行なわれ得ることになる。
【0048】
この場合、放熱部材14が内側部分14aと外側部分bに分割され、筐体11内には上記内側部分14aのみが配置されるので、筐体11内に配置される部分が小型に構成され得ることになり、他の構成部品と干渉してしまうようなことはない。
【0049】
上述したLEDランプ10において、その放熱効果を、シミュレーションにより、従来構造の放熱部材の代用として、上記放熱部材14の内側部材14aのみを備えた場合と比較すると、LEDランプユニット12の実装基板12aの温度は、約61℃と、従来の95℃と比較して大幅に低くなる。従って、各LED12bが高効率で発光し得ることになる。
さらに、上記放熱部材14の内側部分14aの上方における筐体11内の対流も、従来の80℃で0.2mm/秒と比較的大きく、筐体11内に温度のバラツキが発生していたのに対して、上記LEDランプ10においては、50℃で0.07mm/秒と低温で小さくなる。従って、筐体11内の対流による温度分布が抑制されると共に、温度が低く保持され得ることになる。
【0050】
[実施例2]
図3は、本発明によるLEDランプの第二の実施形態の要部の構成を示している。
図3において、LEDランプ20は、図1及び図2に示したLEDランプ10とは、放熱部材14の内側部分14aにおける放熱フィンの形状のみ異なる構成であり、他の部分は同じ構成であるから、筐体11,LEDランプユニット12及び前面レンズ13の説明及び図示は省略する。
この場合、上記放熱部材14の内側部分14aは、その後側にて、上端から下端まで端縁が斜めに真っ直延びる放熱フィン21を備えている。
【0051】
このような構成のLEDランプ20によれば、図1及び図2に示したLEDランプ10と同様に作用し、LEDランプユニット12の各LED12bで発生した熱は、放熱部材14の内側部分14aから送風環境下に在る外側部分14bに伝達され、導入される空気流Aによって強制的に空冷される。これにより、LEDランプユニット12の各LED12bが高効率で作動し、高輝度の照射光が得られることになる。
【0052】
[実施例3]
図4は、本発明によるLEDランプの第三の実施形態の構成を示している。
図4において、LEDランプ30は、図1及び図2に示したLEDランプ10とほぼ同様の構成であるから、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。
LEDランプ30は、放熱部材14の内側部分14aが、放熱フィン14cを備えておらず、端なる連結部材であるステーとして構成されている点でのみ、図1に示したLEDランプ10とは異なる構成になっている。
【0053】
このような構成のLEDランプ30によれば、図1及び図2に示したLEDランプ10と同様に作用すると共に、上記LEDランプユニット12の各LED12bで発生した熱が、上記放熱部材14の内側部分14aから外側部分14bに伝達され、導入される空気流Aによって強制的に空冷されることになる。
尚、この場合、上記放熱部材14の内側部分14aは、放熱フィン14cを備えていないので、この放熱フィン14cを介して筐体11内の空気への放熱は行なわれない。
【0054】
[実施例4]
図5は、本発明によるLEDランプの第四の実施形態の構成を示している。
図5において、LEDランプ40は、図1及び図2に示したLEDランプ10とほぼ同様の構成であるから、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。
LEDランプ40は、放熱部材14の内側部分14aと外側部分14bが一体に構成されている点でのみ、図1に示したLEDランプ10とは異なる構成になっている。
【0055】
このような構成のLEDランプ40によれば、図1及び図2に示したLEDランプ10と同様に作用すると共に、上記LEDランプユニット12の各LED12bで発生した熱が、上記放熱部材14の内側部分14aから外側部分14bに伝達され、導入される空気流Aによって強制的に空冷されることになる。
この場合、上記放熱部材14の内側部分14aと外側部分14bが一体に構成されていることから、この内側部分14aから外側部分14bへの熱伝導効率が良く、放熱効果が高められ得ることになる。
【0056】
[実施例5]
図6は、本発明によるLEDランプの第五の実施形態の構成を示している。
図6において、LEDランプ50は、図4に示したLEDランプ30とほぼ同様の構成であるから、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。
LEDランプ50は、放熱部材14の内側部分14aが、放熱フィン14cの代わりに、ヒートパイプ14eを備えている点でのみ、図4に示したLEDランプ30とは異なる構成になっている。
ここで、上記放熱部材14の内側部分14aは、ヒートパイプの代わりに、例えばヒートスプレッダ等の他の形式の熱伝導率の高い部材から構成されていてもよい。
【0057】
このような構成のLEDランプ50によれば、図4に示したLEDランプ30と同様に作用すると共に、上記LEDランプユニット12の各LED12bで発生した熱が、上記放熱部材14の内側部分14aから外側部分14bに伝達され、導入される空気流Aによって強制的に空冷されることになる。
この場合、上記放熱部材14の内側部分14aがヒートパイプ14eを備えているので、LEDランプユニット12の各LED12bで発生した熱が、この放熱部材14の内側部分14aをヒートパイプ14eを介して高効率で外側部分14bまで伝達され、放熱されることになる。
これにより、上記放熱部材14の内側部分14aと外側部分14bは、互いに隣接して配置されていなくても、ヒートパイプ14eを介して熱的に接続されていればよい。従って、上記放熱部材14の内側部分14aと外側部分14bに関して、配置の自由度が大きくなる。
【0058】
上述した実施形態においては、筐体11内に一つのLEDランプユニット12が設けられているが、これに限らず、二個以上のLEDランプユニット12が設けられていてもよいことは明らかである。
この場合、各LEDランプユニット12は、共通の一つの放熱部材14に対して支持されていてもよく、またそれぞれ一つの対応する放熱部材14に対して支持されていてもよい。
また、上述した実施形態においては、上記放熱部材14の内側部材14aは、放熱フィン14cやヒートパイプ14eを備え、あるいはステーとして構成されているが、これに限らず、筐体11内のスペースや環境温度そしてLED12bの許容温度を考慮して、構成され得る。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明によるLEDランプ10は、自動車用LEDランプとして構成されているが、これに限らず、ヘッドランプ等の車両前照灯,補助前照灯等を含む他の種類の車両用LEDランプや、さらには照明用等の各種LEDランプに本発明を適用することが可能である。
【0060】
このようにして、本発明によれば、灯体内の構成を小型化すると共に、LEDランプユニットで発生する熱を効率的に外部に放出するようにした、LEDランプが提供され得ることになる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明によるLEDランプの第一の実施形態の構成を示す概略断面図である。
【図2】図1のLEDランプの構成を示す分解斜視図である。
【図3】本発明によるLEDランプの第二の実施形態における放熱部材の後側から見た斜視図である。
【図4】本発明によるLEDランプの第三の実施形態における放熱部材の後側から見た斜視図である。
【図5】本発明によるLEDランプの第四の実施形態における放熱部材の前側から見た斜視図である。
【図6】本発明によるLEDランプの第五の実施形態における放熱部材の後側から見た斜視図である。
【図7】従来のLEDランプの一例の構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0062】
10,20,30,40,50 LEDランプ
11 筐体
11a 貫通孔
12 LEDランプユニット
12a 実装基板
12b LED
12c レンズ
13 前面レンズ
14 放熱部材
14a 内側部分
14b 外側部分
14c,14d 放熱フィン
14e ヒートパイプ
15 密閉部材
16 ホルダー




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013