米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 照明 -> スタンレー電気株式会社

発明の名称 車両用灯具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−141761(P2007−141761A)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
出願番号 特願2005−336926(P2005−336926)
出願日 平成17年11月22日(2005.11.22)
代理人 【識別番号】100079094
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 輝緒
発明者 二見 隆
要約 課題
本発明は、簡単な構成により、低コストで、前面レンズにおける着雪を確実に排除することができるようにした車両前照灯を提供することを目的とする。

解決手段
前方が開放した筐体11と、この筐体内で前方に向かって光を照射するように配置されたそれぞれ少なくとも一つのLED素子を有する少なくとも一つのLEDランプユニット12と、上記筐体の開放した前面を閉じる透光性材料から成る前面レンズ13と、を含む車両前照灯10において、さらに上記筐体内にて、ハロゲン電球21から成る補助光源20を備えており、この補助光源からの光L2が、上記前面レンズに対して入射することにより、上記前面レンズの外面への着雪を融解させると共に、さらに自動車の前方に対して側方に光を照射するように、車両前照灯10を構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
前方が開放した筐体と、この筐体内で前方に向かって光を照射するように配置されたそれぞれ少なくとも一つのLED素子を有する少なくとも一つのLEDランプユニットと、上記筐体の開放した前面を閉じる透光性材料から成る前面レンズと、を含んでいる車両前照灯において、
さらに上記筐体内にて、ハロゲン電球を含む赤外光成分を照射する光源から成る補助光源を備えており、
この補助光源からの光が、上記前面レンズに対して入射することにより、上記前面レンズの外面への着雪を融解させると共に、さらに自動車の前方に対して側方に光を照射する
ことを特徴とする、車両前照灯。
【請求項2】
上記筐体及び前面レンズにより画成される内部空間内に、前面レンズの外面への着雪を検出するセンサが設けられており、
このセンサが着雪を検出したとき、上記補助光源が駆動されることを特徴とする、請求項1に記載の車両前照灯。
【請求項3】
上記補助光源が、フォグランプ、または追加光源式側方照射ランプを含む補助灯として作用することを特徴とする、請求項1または2に記載の車両前照灯。
【請求項4】
上記補助光源が、可視光カット手段を備えていることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の車両前照灯。
【請求項5】
上記可視光カット手段が、補助光源から前面レンズへの光路から退避可能であることを特徴とする、請求項4に記載の車両前照灯。
【請求項6】
上記補助光源からの光が、上記前面レンズの面のうち少なくともLEDランプユニットからの光入射領域に入射することを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載の車両前照灯。
【請求項7】
上記補助光源からの光が、上記前面レンズのLEDランプユニットからの光入射領域の下方領域に入射することを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載の車両前照灯。
【請求項8】
上記補助光源が、LEDランプユニットに対して熱遮蔽されていることを特徴とする、請求項1から7の何れかに記載の車両前照灯。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車の前部に設けられた前照灯,補助前照灯等として使用される車両前照灯に関し、特に赤外光の成分が少ない光を出射するLEDを含む発光素子を光源として使用した車両前照灯に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、このような車両前照灯は、例えば図6に示すように構成されている。
即ち、図6において、車両前照灯1は、LEDヘッドランプとして構成されており、前面が開放した樹脂製の筐体2と、この筐体2内に設けられた複数個(図示の場合、三個)のLEDランプユニット3と、上記筐体2の前面を覆うように筐体2に取り付けられた透光性樹脂材料から成る前面レンズ4と、から構成されている。
【0003】
上記各LEDランプユニット3は、それぞれ少なくとも一つのLED素子3aと、これに対応するリフレクタ3b及び投影レンズ3cから構成されており、LED素子3aから出射した光をリフレクタ3bにより集束させ、投影レンズ3cにより前方に向かって照射するようになっている。
さらに、上記各LEDランプユニット3は、図示の場合、互いに一体に構成されていると共に、筐体2の背面に対して支持されている。
その際、各LEDランプユニット3は、筐体2の背面から外部に露出している部分がヒートシンク3dを構成するようになっている。
【0004】
上記前面レンズ4は、透光性材料から構成されており、LEDランプユニット3からの光を前方に向かって透過させると共に、LEDランプユニット3を保護するようになっている。
【0005】
このような構成の車両前照灯1によれば、各LEDランプユニット3に対して外部から給電することにより、各LEDランプユニット3のLED素子が駆動され、発光する。そして、各LEDランプユニット3から出射した光が、上記前面レンズ4を介して前方に向かって照射される。
【0006】
ここで、上述した車両用灯具1においては、光源としてLEDを使用していることから、点灯時にLEDランプユニット3の個々のLED素子3a自体が発熱するが、LED素子3aから照射される光には、赤外光の成分が殆ど含まれないことから、前面レンズ4がLEDランプユニット3からの光Lによってあまり加熱されない。
【0007】
従って、例えば降雪時等に、前面レンズ4の外面に着雪があった場合に、前面レンズ4に付着した雪を前面レンズ4の熱で融解させることが困難である。
このため、前面レンズ4から前方に向かって照射される光の一部が、この前面レンズ4の外面への着雪によって遮光されるので、前方への照射光の光量が少なくなり、視認性が低下してしまうことになる。
【0008】
ここで、前面レンズ4の外面への着雪を融解するために、図6にて点線で示すように、前面レンズ4の内面に、例えばITO膜や熱線プリントによるヒータ6を設けることが知られている。
しかしながら、このようなヒータ6の設置は、前面レンズ4の光透過率を低下させることになり、前方への照射光の光量が低下すると共に、前面レンズ4へのヒータ6の付着性(取り付け)の問題があり、さらには樹脂製の前面レンズ4の断熱作用により、前面レンズ4の外面が十分に加温されず、温度ムラが発生することがある。
【0009】
これに対して、特許文献1においては、内部に炭素系発熱体を備えた車両用ランプが開示されている。
この構成によれば、炭素系発熱体が給電により発熱し、前面レンズを加熱することになる。従って、前面レンズの温度が比較的高くなるので、例えば降雪時等に、前面レンズの外面に雪が付着すると、前面レンズの熱によって溶けることになり、前面レンズに雪が堆積してしまうようなことはない。
【0010】
さらに、特許文献2においては、光透過カバーの内外または近傍に加熱体を備えた自動車用照明灯が開示されている。
この自動車用照明灯によれば、加熱体が給電により発熱して、光透過カバーの温度が比較的高くなる。これにより、光透過カバーの前面に付着した氷雪が融解されることになり、光透過カバーに雪が堆積してしまうようなことがない。
【特許文献1】特開2004−127574号
【特許文献2】特開2002−166778号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、特許文献1による車両用ランプにおいては、内部に備えられた炭素系発熱体により、前面レンズを加熱して、前面レンズの外面に付着した雪等を溶かすことができるが、内部に炭素系発熱体を備えると共に、この炭素系発熱体に対する給電ラインを設ける必要があり、構造が複雑になってしまう。
【0012】
また、特許文献2による自動車用照明灯においては、同様に光透過カバーの内外または近傍に備えられた加熱体により、光透過カバーを加熱して、光透過カバーの前面に付着した氷雪を融解することができるが、光透過カバーの内外または近傍に加熱体を設置すると共に、この加熱体に対する給電ラインを設ける必要があり、構造が複雑になってしまう。
【0013】
さらに、上述した車両前照灯1におけるヒータ6,特許文献1及び2における発熱体または加熱体は、融雪専用に設けられるものであることから、融雪以外の用途には使用できず、使用頻度を考慮すると、かなり高コストになってしまう。
【0014】
本発明は、以上の点から、簡単な構成により、低コストで、前面レンズにおける着雪を確実に排除することができるようにした車両前照灯を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的は、本発明の構成によれば、前方が開放した筐体と、この筐体内で前方に向かって光を照射するように配置されたそれぞれ少なくとも一つのLED素子を有する少なくとも一つのLEDランプユニットと、上記筐体の開放した前面を閉じる透光性材料から成る前面レンズと、を含んでいる車両前照灯において、さらに上記筐体内にて、ハロゲン電球を含む赤外光成分を照射する光源から成る補助光源を備えており、この補助光源からの光が、上記前面レンズに対して入射することにより、上記前面レンズの外面への着雪を融解させると共に、さらに自動車の前方に対して側方に光を照射することを特徴とする、車両前照灯により、達成される。
【0016】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記筐体及び前面レンズにより画成される内部空間内に、前面レンズの外面への着雪を検出するセンサが設けられており、このセンサが着雪を検出したとき、上記補助光源が駆動される。
【0017】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記補助光源が、フォグランプ、または追加光源式側方照射ランプを含む補助灯として作用する。
【0018】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記補助光源が、可視光カット手段を備えている。
【0019】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記可視光カット手段が、補助光源から前面レンズへの光路から退避可能である。
【0020】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記補助光源からの光が、上記前面レンズの面のうち少なくともLEDランプユニットからの光入射領域に入射する。
【0021】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記補助光源からの光が、上記前面レンズのLEDランプユニットからの光入射領域の下方領域に入射する。
【0022】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記補助光源が、LEDランプユニットに対して熱遮蔽されている。
【発明の効果】
【0023】
上記構成によれば、LEDランプユニットのLED素子に対して外部から給電することにより、個々のLED素子が駆動され、発光する。そして、LEDランプユニットから出射した光が、上記前面レンズを介して前方に向かって照射される。
【0024】
ここで、例えば降雪時等に、前面レンズの外面に雪や氷、あるいは水滴などのレンズを遮断する付着物が付着したとき、補助光源が駆動される。これにより補助光源のハロゲン電球が点灯し、ハロゲン電球から出射した赤外光を含む光が、直接にまたは反射面で反射されて前面レンズに入射する。これにより、前面レンズが補助光源からの光に含まれる赤外光により加熱され、前面レンズの温度が上昇する。
従って、前面レンズに付着した雪が、前面レンズの温度上昇によって融解することになるので、前面レンズに雪が堆積してしまうようなことはない。
【0025】
また、補助光源からの光の照射により前面レンズの着雪が融解し始めたとき、着雪が融解し始めた箇所を通ってLEDランプユニットからの光が前方に向かって照射されることになり、より迅速に光量低下が回復されるので、前方視界における視認性が確保され得ることになる。
【0026】
また、前面レンズへの着雪がないときに、補助光源が駆動されると、補助光源からの光は、前面レンズを透過して、自動車の進行方向に対して側方に照射される。これにより、補助光源が、補助灯として作用し、LEDランプユニットからの光照射範囲の側方に向かって光を照射することができる。
【0027】
このようにして、光源として赤外光の成分を殆ど含まないLEDが使用されている場合であっても、前面レンズの外面への着雪が補助光源からの赤外光を含む光によって融解され得るので、前面レンズの外面に雪が堆積してしまうようなことはなく、十分な照度の光が前方に向かって照射され、視界が確保され得ると共に、着雪の融解が必要ない場合には、補助光源が補助灯として有効に利用され得ることになる。
【0028】
上記筐体及び前面レンズにより画成される内部空間内に、前面レンズの外面への着雪を検出するセンサが設けられており、このセンサが着雪を検出したとき、上記補助光源が駆動される場合には、センサにより着雪が自動検出されることにより、補助光源が駆動されることになり、着雪によるLEDランプユニットからの光の遮蔽がより迅速に解消され得ることになる。
【0029】
上記補助光源が、フォグランプまたはAFS(Adaptive Front Lighting System)における追加光源式側方照射ランプ等の補助灯として作用する場合には、上記補助光源を、駆動フォグランプまたはAFSにおける追加光源式側方照射ランプ等の補助灯として作用させることができる。
【0030】
上記補助光源が、可視光カット手段を備えている場合には、前面レンズの外面への着雪を融解させるとき、ハロゲン電球から可視光カット手段を介して赤外光のみを前面レンズに照射することになるので、LEDランプユニットによる前方への光の照射領域以外への可視光の照射が防止され得ることになる。つまり、このようにすれば、着雪の融解などの動作を前照灯として機能に影響を及ぼすことなく実現できる。
【0031】
上記可視光カット手段が、補助光源から前面レンズへの光路から退避可能である場合には、前面レンズの外面への着雪を融解させるとき、可視光カット手段が光路中に挿入された状態にて、ハロゲン電球から可視光カット手段を介して赤外光のみを前面レンズに照射することになるので、LEDランプユニットによる前方への光の照射領域以外への可視光の照射が防止され得ることになると共に、補助光源を補助灯として使用するときには、可視光カット手段を光路から退避させることによって、ハロゲン電球からの可視光が、前面レンズを通って自動車の進行方向に対して側方に照射され、補助灯として作用することになる。
【0032】
上記補助光源からの光が、上記前面レンズの少なくともLEDランプユニットからの光入射領域に入射する場合には、前面レンズのLEDランプユニットからの光入射領域に対して、補助光源からの光が入射することにより、LEDランプユニットから前面レンズを介して前方に照射される光の着雪による光量低下を排除することができると共に、補助光源が比較的小型に構成され得ることになる。
【0033】
上記補助光源からの光が、上記前面レンズのLEDランプユニットからの光入射領域の下方領域に入射する場合には、前面レンズのLEDランプユニットからの光入射領域の下方領域に対して、補助光源からの光が入射することにより、前面レンズの下方領域が加熱され、熱が前面レンズの光入射領域に伝達される。従って、前面レンズのLEDランプユニットからの光入射領域付近も温度上昇することになるので、この光入射領域付近にて前面レンズの外面に付着した雪が融解し始めると、前面レンズの表面に沿って下方に移動するので、LEDランプユニットからの光の光量低下がより迅速に排除され得ると共に、下方に移動した着雪は、補助光源からの光の入射により融解され得る。
【0034】
上記補助光源が、LEDランプユニットに対して熱遮蔽されている場合には、着雪の融解のために、あるいは補助灯として、上記補助光源が駆動されたとき、補助光源のハロゲン電球の点灯による発熱がLEDランプユニットに伝達されないので、LEDランプユニットが補助光源からの熱により温度上昇して、そのLED素子の発光効率が低下してしまうようなことがない。
【0035】
このようにして、本発明による車両用灯具によれば、赤外光の成分を殆ど含まないLEDを含む発光素子を光源として使用する場合であっても、ハロゲン電球を含む赤外光成分を照射する光源、補助光源により、前面レンズに対して赤外光を照射することによって、前面レンズが加熱されるので、簡単な構成によって、赤外光により前面レンズを加熱することにより、降雪時等に、前面レンズの外面に付着した雪を確実に融解させて排除することが可能である。
また、補助光源は、前面レンズへの着雪の融解だけでなく、フォグランプまたはAFSにおける追加光源式側方照射ランプ等の補助灯の光源として作用するので、使用頻度が高くなり、有効に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、この発明の好適な実施形態を図1〜図5を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0037】
[実施例1]
図1は、本発明を適用した車両前照灯の第一の実施形態の構成を示している。 図1において、車両前照灯10は、LEDヘッドランプとして構成されており、前面が開放した樹脂製の筐体11と、この筐体11内に設けられた複数個(図示の場合、三個)のLEDランプユニット12と、上記筐体11の前面を覆うように筐体11に取り付けられた透光性樹脂材料から成る前面レンズ13と、補助光源としてのフォグランプ20と、着雪センサ30と、から構成されている。
【0038】
上記各LEDランプユニット12は、それぞれ少なくとも一つのLED素子12aと、これに対応するリフレクタ12b及び投影レンズ12cから構成されており、LED素子12aから出射した光L1をリフレクタ12bにより集束させ、投影レンズ12cにより前方に向かって照射するようになっている。
さらに、上記各LEDランプユニット12は、図示の場合、互いに一体に構成されていると共に、筐体11の背面に対して支持されている。
その際、各LEDランプユニット12は、筐体11の背面から外部に露出している部分がヒートシンク12dを構成するようになっている。
【0039】
上記前面レンズ13は、透光性材料から構成されており、LEDランプユニット12からの光L1を前方に向かって透過させると共に、LEDランプユニット12を保護するようになっている。
【0040】
以上の構成は、図6に示した従来の車両前照灯1とほぼ同様の構成であるが、本発明実施形態による車両前照灯10においては、以下の点で異なる構成になっている。
即ち、上記筐体11に対して、フォグランプ20及び着雪センサ30が組み込まれている。
その際、筐体11は、少なくともLEDランプユニット12とフォグランプ20との間の領域に断熱部11aを備えている。これにより、フォグランプ20は、LEDランプユニット12に対して熱遮蔽されることになる。
【0041】
上記フォグランプ20は、赤外光成分を照射する光源の一例としてのハロゲン電球21と、リフレクタ22と、から構成されており、ハロゲン電球21から出射する光L2をリフレクタ22により反射させて、前方に対して斜め側方に出射させるようになっている。
その際、上記フォグランプ20からの光L2は、上記前面レンズ13の前述した各LEDランプユニット12からの光L1が入射する光入射領域13a全体に入射するようになっている。
【0042】
また、上記着雪センサ21は、例えば図2に示すように、筐体11内に設けられており、例えば赤外LED等を利用した受発光素子や、前面レンズ13の内面反射を検出する受光素子等の光学センサから構成されている。
そして、上記着雪センサ21は、光学センサの検出信号に基づいて、前面レンズ13の外面への着雪の有無を検知するようになっている。
【0043】
この着雪センサ21の検出信号は、図3に示すように、判定回路31で着雪の有無が判定され、着雪ありと判定された場合に、駆動回路32により、フォグランプ20が点灯されるようになっている。
尚、フォグランプ20は、前面レンズ13への着雪の有無と関係なく、スイッチ33をオンすることによっても、駆動回路32により点灯され得るようになっている。
【0044】
ここで、前面レンズ12に付着した汚れと着雪では反射率が異なることから、上記着雪センサ21の検出信号に基づいて、判定回路31により、前面レンズ12に付着したものが雪か汚れかを判断することが可能である。
従って、判定回路31は、着雪センサ21の検出信号に基づいて、確実に着雪を検知することができる。
【0045】
本発明実施形態による車両前照灯10は、以上のように構成されており、LEDランプユニット12に給電することにより、LEDランプユニット12から光L1が出射し、前面レンズ13を介して前方に向かって照射され、例えば所謂すれ違いビームまたは走行ビームの配光パターンの範囲を照明するようになっている。
【0046】
ここで、例えば降雪時等に、図2に示すように、前面レンズ13の外面に雪Sが付着すると、着雪センサ30の検出信号に基づいて、判定回路31が着雪を検知し、これにより駆動回路32がフォグランプ20を点灯させる。
そして、フォグランプ20から出射した光L2は、前面レンズ13の光入射領域13aに入射する。この場合、光L2は、ハロゲン電球21による光であるので、赤外光を多く含んでおり、この光入射領域13aを加熱することになる。
【0047】
従って、この光入射領域13aに付着した雪Sは、熱により容易に融解され得る。これにより、前面レンズ13の外面に雪Sが堆積してしまうようなことはないので、LEDランプユニット12からの光L1が、着雪により妨げられることなく、十分な照度で前方に向かって照射され、前方視野の視界が確保され得ることになる。
【0048】
他方、降雪等に関係なく、運転者がスイッチ33をオンすると、駆動回路32がフォグランプ20に駆動電圧を印加し、フォグランプ20が点灯する。これにより、フォグランプ20からの光L2は、前面レンズ13の光入射領域13aを通って、前方に対して斜め側方に出射する。これにより、LEDランプユニット12の光照射範囲の外側に対して光を照射することにより、より広い視界が確保され得ることになる。
【0049】
さらに、フォグランプ20は、筐体11の断熱部11aにより、LEDランプユニット12とは熱遮蔽されているので、フォグランプ20の点灯によりハロゲン電球21から発生する熱は、LEDランプユニット12に伝達されることがない。従って、LEDランプユニット12は、フォグランプ20からの熱により温度上昇して、発光効率が低下するようなことはない。
【0050】
[実施例2]
図4は、本発明を適用した車両前照灯の第二の実施形態の構成を示している。 図4において、車両前照灯40は、図1に示した車両前照灯10とほぼ同様の構成であって、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。
上記車両前照灯40は、図1に示した車両前照灯10とは、フォグランプ20の光L2が、前面レンズ13の前述した光入射領域13aの下側の下方領域13bに入射するように構成されている点でのみ異なる構成になっている。
【0051】
このような構成の車両前照灯40によれば、図1に示した車両前照灯10と同様に作用すると共に、例えば降雪時等に、前面レンズ13の外面に雪Sが付着すると、着雪センサ30の検出信号に基づいて、判定回路31が着雪を検知し、これにより駆動回路32がフォグランプ20を点灯させる。
そして、フォグランプ20から出射した光L2は、図4に示すように、前面レンズ13の下方領域13bに入射し、この下方領域13bを加熱する。これにより、この熱が前面レンズ13の光入射領域13aにも伝達され、この光入射領域13aも温度上昇することになるので、この光入射領域13a付近にて前面レンズ13の外面に付着した雪Sの接触面付近が融解する。
【0052】
これにより、雪Sは、その自重に基づいて、前面レンズ13の表面に沿って下方に移動し、前面レンズ13の下方領域13b付近に達する。従って、前面レンズ13の光入射領域13aから、迅速に雪Sが排除され得ることになる。
そして、前面レンズ13の下方領域13bがフォグランプ20からの光L2でより高い温度に加熱されていることにより、下方領域13bにて雪Sが確実に融解され得ることになる。
【0053】
これにより、前面レンズ13の外面の広い範囲に亘って、雪が堆積してしまうようなことはなく、LEDランプユニット12からの十分な照度の光L1が前方に向かって照射され、視界が確保され得ることになる。
【0054】
[実施例3]
図5は、本発明による車両前照灯の第三の実施形態の構成を示している。
図5において、車両前照灯50は、すれ違いビーム用のLEDランプユニット及び走行ビーム用のハロゲンランプユニットを備えた所謂四灯式ヘッドランプとして構成されており、前面が開放した樹脂製の筐体51と、この筐体51内に設けられた複数個(図示の場合、三個)のLEDランプユニット52及びハロゲンランプユニット53と、上記筐体51の前面を覆うように筐体51に取り付けられた透光性樹脂材料から成る前面レンズ54と、補助光源としてのフォグランプ55と、着雪センサ56と、から構成されている。
【0055】
上記筐体51,LEDランプユニット52及び前面レンズ54とフォグランプ55及び着雪センサ56は、図1に示した車両前照灯10における筐体11,LEDランプユニット12及び前面レンズ13とフォグランプ20及び着雪センサ30と同様に構成されているので、詳細な説明は省略する。
【0056】
上記ハロゲンランプユニット53は、ハロゲン電球53aと、リフレクタ53bと、から構成されており、ハロゲン電球53aから出射する光L3をリフレクタ53bにより反射させて、前方に対して照射し、走行ビームの配光パターンを形成するようになっている。
これに対して、LEDランプユニット52は、図示しないシャッタ等によりカットオフラインを形成して、所謂すれ違いビームの配光パターンを形成するようになっている。
【0057】
また、上記フォグランプ55は、この場合、光路中に配置された可視光カットフィルタ55aを備えている。これにより、フォグランプ55が点灯したとき、フォグランプ55からの赤外光及び可視光を含む出射光のうち、可視光成分が上記可視光カットフィルタ55aにより遮断され、赤外光L2’のみが前面レンズ54に照射されるようになっている。
尚、上記赤外光L2’は、前面レンズ54のうち、LEDランプユニット52からの光L1が入射する光入射領域52a全体に入射するようになっている。
【0058】
このような構成の車両前照灯50によれば、LEDランプユニット52に給電することにより、LEDランプユニット52から光L1が出射し、前面レンズ54を介して前方に向かって照射され、例えば所謂すれ違いビームの配光パターンの範囲を照明するようになっている。
また、ハロゲンランプユニット53に給電することにより、ハロゲンランプユニット53から光L3が出射し、前面レンズ54を介して前方に向かって照射され、例えば走行ビームの配光パターンの範囲を照明するようになっている。
【0059】
ここで、例えば降雪時等に、前面レンズ54の外面に雪が付着すると、着雪センサ56の検出信号に基づいて、フォグランプ55が点灯される。
そして、フォグランプ55から出射した光L2は、前面レンズ54の光入射領域54aに入射する。この場合、光L2は、可視光カットフィルタ55aを透過した赤外光L2’であるので、この光入射領域54aを加熱することになる。
【0060】
従って、この光入射領域54aに付着した雪は、熱により容易に融解され得るので、前面レンズ54の外面に雪が堆積してしまうようなことはない。これにより、LEDランプユニット52からの光L1が、着雪により妨げられることなく、十分な照度で前方に向かって照射され、前方視野の視界が確保され得ることになる。
この場合、前面レンズ54を透過した光L2’(赤外光)は、自動車の前方に対して斜め側方に照射されるが、赤外光であるため、幻惑光となることはない。
【0061】
さらに、上記可視光カットフィルタ55aがフォグランプ55の光路に挿脱可能に構成されている場合には、降雪等に関係なく、運転者がフォグランプ55を点灯させるためにスイッチを操作したとき、このスイッチ操作と連動して、あるいは手動で可視光カットフィルタ55aが光路から退避されることにより、フォグランプ55からの光L2は、可視光カットフィルタ55aを透過せずに、前面レンズ13の光入射領域13aを通って、前方に対して斜め側方に出射する。これにより、LEDランプユニット12の光照射範囲の外側に対して光を照射することにより、より広い視界が確保され得ることになる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
上述した実施形態においては、補助光源としてフォグランプ20,55が設けられているが、これに限らず、例えばAFSにおける追加光源式側方照射ランプ等の他の種類の補助灯として構成されていてもよいことは明らかである。
【0063】
また、上述した実施形態においては、着雪センサとして光学センサが使用されているが、これに限らず、前面レンズの外面への着雪を検出することができるものであれば、例えば温度センサ等の他の種類のセンサを併用したり、単独で使用することも可能である。
【0064】
さらに、上述した実施形態においては、着雪センサ30,56が設けられているが、これに限らず、着雪センサは省略されてもよい。この場合、フォグランプ20,55は、運転者が手動で点灯させることになる。
【0065】
さらに、上述した実施形態においては、補助光源としてのフォグランプ20,55は、前面レンズ13の光入射領域13aまたは下方領域13bに対して光を入射させるように構成されているが、これに限らず、前面レンズ13の全面に光を入射させるようにしてもよい。
【0066】
また、上述した実施形態においては、車両前照灯10,40及び50は、例えば自動車の霧灯等の補助前照灯や自動二輪車の前照灯等の車両前照灯に本発明を適用することも可能である。
【0067】
このようにして、本発明によれば、簡単な構成により、低コストで、前面レンズに付着する雪を確実に排除することができるようにした、極めて優れた車両前照灯が提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明を適用した車両前照灯の第一の実施形態の構成を示す概略水平断面図である。
【図2】図1の車両前照灯における着雪センサを通る縦断面図である。
【図3】図1の車両前照灯におけるフォグランプの点灯のための電気的構成を示すブロック図である。
【図4】本発明を適用した車両前照灯の第二の実施形態の構成を示す概略縦断面図である。
【図5】本発明を適用した車両前照灯の第三の実施形態の構成を示す概略水平断面図である。
【図6】従来の車両前照灯の一例の構成を示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
【0069】
10,40,50 車両前照灯
11,51 筐体
11a 断熱部
12,52 LEDランプユニット
12a,52a LED素子
12b,52b リフレクタ
12c,52c 投影レンズ
12d,52d ヒートシンク
13,54 前面レンズ
13a,54a 光照射領域
20,55 フォグランプ(補助光源)
21 ハロゲン電球
22 リフレクタ
30,56 着雪センサ
31 判定回路
32 駆動回路
33 スイッチ
52 ハロゲンランプユニット
52a ハロゲン電球
52b リフレクタ




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013