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発明の名称 車両前照灯
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−35332(P2007−35332A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−213512(P2005−213512)
出願日 平成17年7月22日(2005.7.22)
代理人 【識別番号】100079094
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 輝緒
発明者 山本 勉 / 二見 隆 / 芥川 貴志
要約 課題
例えば高速走行や悪天候時等にて前方手前の照度を低減可能にした、可動シャッタを備えた車両前照灯を提供する。

解決手段
後側の第一の焦点位置が光源付近に配置された楕円系の第一の反射面12と、上記第一反射面の前方に配置された第一投影レンズ14と、後側の第一焦点位置F1が光源付近に位置し且つ第二焦点位置F2が上記第一反射面の第二焦点位置より上方に位置するように上記第一反射面の上側に配置された楕円系の第二反射面13と、上記第二反射面の前方に配置された凸状の第二投影レンズ15と、上記第一と上記第二の反射面の間にて、移動可能に配置された可動シャッタ18と、を備え、上記可動シャッタが、上記光源から第二反射面に向かう光を遮断する第一の位置Aと、光路から退避される第二の位置Bと、さらに上記第一投影レンズを介して前方手前に照射される光を遮断する第三の位置と、を選択可能に、車両前照灯10を構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
光源と、
光源からの光を前方に向かって反射させるように、第一の焦点位置が光源付近に位置し、且つ第二の焦点位置が前方にほぼ水平に延びる光源の光軸上に位置するように配置された前方に向かって凹状の楕円系の第一の反射面と、
上記第一の反射面の前方にて、光源の光軸上にて、その光源側の焦点位置が第一の反射面の第二の焦点位置付近に位置するように配置された凸状の第一の投影レンズと、
光源からの光を前方に向かって反射させるように、第一の焦点位置が光源付近に位置し、且つ第二の焦点位置が上記第一の反射面の第二の焦点位置より上方に位置するように上記第一の反射面の上側に配置された前方に向かって凹状の楕円系の第二の反射面と、
上記第二の反射面の前方にて、その第二の焦点位置を通って前方にほぼ水平に延びる軸上にて、その光源側の位置が第二の反射面の第二の焦点位置付近に位置するように配置された凸状の第二の投影レンズと、
上記第一の反射面と上記第二の反射面の間にて、移動可能に配置された可動シャッタと、
を備えており、
上記可動シャッタが、上記光源から第二の反射面に向かう光を遮断し且つ上記第一の反射面で反射され第一の投影レンズに進む光を妨げない第一の位置と、上記光源から第二の反射面に向かう光を妨げず且つ上記第一の反射面で反射され第一の投影レンズに進む光を妨げない第二の位置と、さらに上記光源から第二の反射面に向かう光を妨げず且つ上記第一の反射面で反射され第一の投影レンズに進む光のうち、第一の投影レンズを介して前方手前に照射される光を遮断する第三の位置と、を選択的に取ることを特徴とする、車両前照灯。
【請求項2】
上記可動シャッタが、上記第三の位置にあるとき、上記第一の反射面の第二の焦点位置の上方付近に位置することを特徴とする、請求項1に記載の車両前照灯。
【請求項3】
上記可動シャッタが、バネにより第一の位置に戻るように付勢されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の車両前照灯。
【請求項4】
上記可動シャッタが、横方向に延びる回転軸の周りに揺動可能に支持されていることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の車両前照灯。
【請求項5】
上記可動シャッタが、所望の移動曲線に沿って移動可能に支持されていることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の車両前照灯。
【請求項6】
上記可動シャッタが、平面として構成されており、上記第一の位置にてほぼ水平に、また上記第三の位置でほぼ垂直に配置されることを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載の車両前照灯。
【請求項7】
上記可動シャッタが、上記第一の位置にて上記第一の反射面を構成する楕円系形状の一部を構成するように、形成されていることを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載の車両前照灯。
【請求項8】
上記可動シャッタの上記第一の位置にて光源を向いた表面が反射面として構成されていることを特徴とする、請求項7に記載の車両前照灯。
【請求項9】
上記可動シャッタが、上記第一の反射面の第二の焦点位置付近に配置され、所定のカットオフラインを形成するための第一の固定シャッタと、そして/または上記第二の反射面の第二の焦点位置付近に配置され、所定のカットオフラインを形成するための第二の固定シャッタと、を備えていることを特徴とする、請求項1から8の何れかに記載の車両前照灯。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車の前部に設けられた前照灯または補助前照灯として使用される車両前照灯に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、このような車両前照灯は、例えば特許文献1に開示されており、図3に示すように、構成されている。
即ち、車両前照灯1は、光源としてのバルブ2と、楕円系反射面3と、第一の反射板4と、第二の反射板5と、放物系反射面6と、第二の放物系反射面7と、から構成されている。
【0003】
上記楕円系反射面3は、バルブ2を第一焦点(後側の焦点)とし且つ長軸が前方に向かって斜め上方に延びる楕円系反射面から構成されており、その内面が反射面として形成されている。
ここで、楕円系反射面は、回転楕円面,楕円柱だけでなく、楕円面を基本とした自由曲面を含むものである。
【0004】
さらに、上記楕円系反射面3は、その一部が、可動式反射面3aとして構成されており、図3に示す挿入位置と、楕円系反射面3の他の部分(固定部分)の外側の退避位置との間を図示しない駆動手段により移動されるようになっている。 さらに、上記楕円系反射面3は、そのバルブ2の下方領域にて、開口部3bを備えている。
【0005】
上記第一の反射板4は、バルブ2から見て楕円系反射面3の第二焦点の手前に配設されており、上記楕円系反射面3で反射されて第二焦点に向かう光を下方に向かって反射させるように、バルブ2側が反射面として構成されている。
【0006】
上記第二の反射板5は、ほぼ垂直に、即ち第一の反射板4の下縁から下方に延びるように配設されていると共に、その下端縁が、第一の反射板4による上記楕円系反射面3の第二焦点(前側の焦点)の鏡像位置付近に位置するように配設されている。
また、第二の反射板5は、そのバルブ2側が反射面として構成されている。
【0007】
上記放物系反射面6は、図4に示すように、バルブ2の前側にて光軸より下側の領域にのみ配置されていて、その焦点位置が上記第一の反射板4による楕円系反射面3の第二焦点の鏡像位置付近に位置するような前方に向かって凹状の放物系反射面として構成されている。
ここで、放物系反射面は、回転放物面,放物柱だけでなく、放物面を基本とした自由曲面を含むものである。
【0008】
上記第二の放物系反射面7は、バルブ2の後側に配置されていて、その焦点位置が上記バルブ2付近に位置するような前方に向かって凹状の放物系反射面として構成されている。
尚、第二の放物系反射面7は、図4に示すように、バルブ2の光軸より上側の上部領域7a及び下側の下部領域7bから成り、上部領域7aが楕円系反射面3の可動式反射面3aの退避領域を通過した光を前方に向かって真っ直に反射させ、また下部領域7bが楕円系反射面3の開口部3bを通過した光を前方に向かってやや下方に反射させるようになっている。
【0009】
このような構成の車両前照灯1によれば、先づ、可動式反射面3aが挿入位置にある場合には、バルブ2が給電され、発光することにより、バルブ2から出射した光は、可動式反射面3aを含む楕円系反射面3で反射されて、この楕円系反射面3の第二焦点付近に向かって上方に進み、第二焦点の手前で第一の反射板4により反射されて、下方に進む。このとき、光は、上記第一の反射板4による楕円系反射面3の第二焦点の鏡像位置に向かって進む。
【0010】
そして、上記鏡像位置付近に進んだ光は、第二の反射板5の下端縁より上方に入射するほぼ半分の光が、第二の反射板5の反射面により反射されて、やや下方に向かって斜め後方に進み、放物系反射面6に入射して、この放物系反射面6により前方に向かってやや下方に反射される。
これに対して、第二の反射板5の下端縁より下方に入射するほぼ半分の光が、第二の反射板5の反射面により反射されずに、そのまま下方に向かって進み、放物系反射面6に入射して、この放物系反射面により前方に向かってやや下方に反射される。
また、バルブ11から出射して楕円系反射面3の開口部3bを通過した光は、第二の放物系反射面7の下部領域7bに入射し、この下部領域7bにより前方に向かってやや下方に反射される。
【0011】
このようにして、バルブ2から出射して楕円系反射面3及び第一の反射板4で反射された光は、第二の反射板5によって分配された後、それぞれ放物系反射面6で反射され、また楕円系反射面3の開口部3bを通過した光は、第二の放物系反射面7の下部領域7bにより反射されて、何れも自動車の前方に向かってやや下方に照射される。
これにより、各光は、水平線より下方でやや半円状の所謂すれ違いビームを形成するようになっている。
従って、バルブ2から出射して楕円系反射面3で反射された光がすべてすれ違いビームを形成するために利用されるので、バルブ2からの光の利用効率が向上することになり、すれ違いビームに関して、より明るい配光特性が得られる。
【0012】
これに対して、可動式反射面3aが図示しない駆動手段によって挿入位置から退避位置まで退避された場合には、バルブ2が給電され、発光することにより、バルブ2から出射した光は、可動式反射面3aを除いた楕円系反射面3で反射されて、この楕円系反射面3の第二焦点付近に向かって上方に進み、第二焦点の手前で第一の反射板4により反射されて、下方に進む。このとき、光は、上記第一の反射板4による楕円系反射面3の第二焦点の鏡像位置に向かって進む。
【0013】
そして、上記鏡像位置付近に進んだ光Lは、第二の反射板5の下端縁より上方に入射するほぼ半分の光が、第二の反射板5の反射面により反射されて、やや下方に向かって斜め後方に進み、放物系反射面6に入射して、この放物系反射面6により前方に向かってやや下方に反射される。
これに対して、第二の反射板5の下端縁より下方に入射するほぼ半分の光が、第二の反射板5の反射面により反射されずに、そのまま下方に向かって進み、放物系反射面6に入射して、この放物系反射面6により前方に向かってやや下方に反射される。
【0014】
また、バルブ2から出射して楕円系反射面3の開口部3bを通過した光は、第二の放物系反射面7の下部領域7bに入射し、この下部領域7bにより前方に向かってやや下方に反射される。
さらに、バルブ2から出射して楕円系反射面3の可動式反射面3aの退避領域を通過した光L4は、第二の放物系反射面7の上部領域7aに入射し、この上部領域7aにより前方に向かって真っ直に反射される。
【0015】
このようにして、バルブ2から出射して楕円系反射面3及び第一の反射板4で反射された光は、第二の反射板5によって分配された後、それぞれ放物系反射面6で反射され、また楕円系反射面3の開口部3bを通過した光は、第二の放物系反射面7の下部領域7bにより反射されて、何れも自動車の前方に向かってやや下方に照射される。
これにより、各光は、水平線より下方でやや半円状の所謂すれ違いビームを形成するようになっている。
従って、バルブ2から出射して楕円系反射面3で反射された光がすべてすれ違いビームを形成するために利用されるので、バルブ2からの光の利用効率が向上することになり、すれ違いビームに関して、より明るい配光特性が得られる。
【0016】
さらに、バルブ2から出射して楕円系反射面3の可動式反射面3aの退避領域を通過した光は、第二の放物系反射面7の上部領域7aにより反射されて、自動車の前方に向かって真っ直に照射される。
これにより、光は、水平線よりやや上方の中心付近に集中した所謂走行ビームを形成するようになっている。
従って、バルブ2から出射して楕円系反射面3の可動式反射面3aの退避領域を通過した光が走行ビームを形成することになり、一つのバルブ2によってすれ違いビーム及び走行ビームの配光特性が得られる。
【特許文献1】特開2002−093217号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
このような構成の前照灯1においては、一つのバルブ2を使用して、可動式反射面3aの移動によって、すれ違いビームと走行ビームが切換えられ得る。
従って、走行状態の変化に対応して、可動式反射面3aを移動させることによって、配光パターンをすれ違いビームと走行ビームを切換えることにより、自動車の前方に対して適正に光を照射することができるようになっている。
【0018】
ところで、例えば高速走行時には、走行ビームにより前方手前の比較的近い領域に対して光を照射すると、前方手前が明るくなってしまうため、運転者が遠方を見るとき、見にくくなってしまう。
また、例えば悪天候時には、走行ビームにより前方手前の比較的近い領域に対して光を照射すると、雨滴等で光が反射されることになり、同様にして遠方が見にくくなってしまう。
【0019】
しかしながら、上記前照灯1においては、可動式反射面3aの移動によって、すれ違いビームと走行ビームの切換えを行なうことは可能であるが、上述した高速走行時や悪天候時といった様々な走行環境に合わせた配光パターンを作り、それらを適宜変更することはできなかった。
【0020】
本発明は、以上の点から、簡単な構成により、例えば高速走行時や悪天候時等走行環境の変化に合わせて、前方手前の照度を変化させることができるようにした、車両前照灯を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的は、本発明の構成によれば、光源と、光源からの光を前方に向かって反射させるように、第一の焦点位置が光源付近に位置し、且つ第二の焦点位置が前方にほぼ水平に延びる光源の光軸上に位置するように配置された前方に向かって凹状の楕円系の第一の反射面と、上記第一の反射面の前方にて、光源の光軸上にて、その光源側の焦点位置が第一の反射面の第二の焦点位置付近に位置するように配置された凸状の第一の投影レンズと、光源からの光を前方に向かって反射させるように、第一の焦点位置が光源付近に位置し、且つ第二の焦点位置が上記第一の反射面の第二の焦点位置より上方に位置するように上記第一の反射面の上側に配置された前方に向かって凹状の楕円系の第二の反射面と、上記第二の反射面の前方にて、その第二の焦点位置を通って前方にほぼ水平に延びる軸上にて、その光源側の位置が第二の反射面の第二の焦点位置付近に位置するように配置された凸状の第二の投影レンズと、上記第一の反射面と上記第二の反射面の間にて、移動可能に配置された可動シャッタと、を備えており、上記可動シャッタが、上記光源から第二の反射面に向かう光を遮断し且つ上記第一の反射面で反射され第一の投影レンズに進む光を妨げない第一の位置と、上記光源から第二の反射面に向かう光を妨げず且つ上記第一の反射面で反射され第一の投影レンズに進む光を妨げない第二の位置と、さらに上記光源から第二の反射面に向かう光を妨げず且つ上記第一の反射面で反射され第一の投影レンズに進む光のうち、第一の投影レンズを介して前方手前に照射される光を遮断する第三の位置と、を選択的に取ることを特徴とする、車両前照灯により、達成される。
【0022】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記可動シャッタが、上記第三の位置にあるとき、上記第一の反射面の第二の焦点位置の上方付近に位置する。
【0023】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記可動シャッタが、バネにより第一の位置に戻るように付勢されている。
【0024】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記可動シャッタが、横方向に延びる回転軸の周りに揺動可能に支持されている。
【0025】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記可動シャッタが、所望の移動曲線に沿って移動可能に支持されている。
【0026】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記可動シャッタが、平面として構成されており、上記第一の位置にてほぼ水平に、また上記第三の位置でほぼ垂直に配置される。
【0027】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記可動シャッタが、上記第一の位置にて上記第一の反射面を構成する楕円系形状の一部を構成するように、形成されている。
【0028】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記可動シャッタの上記第一の位置にて光源を向いた表面が反射面として構成されている。
【0029】
本発明による車両前照灯は、好ましくは、上記可動シャッタが、上記第一の反射面の第二の焦点位置付近に配置され、所定のカットオフラインを形成するための第一の固定シャッタと、そして/または上記第二の反射面の第二の焦点位置付近に配置され、所定のカットオフラインを形成するための第二の固定シャッタと、を備えている。
【発明の効果】
【0030】
上記構成によれば、可動シャッタが第一の位置に在るとき、光源から出射した光が、直接にまたは第一の反射面で反射されて、その第二の焦点位置に向かって集束され、さらに第一の投影レンズを介して前方に向かって照射される。
また、光源から出射して第二の反射面に向かう光は、可動シャッタにより遮断されるので、光源からの光は第二の反射面に入射せず、従って第二の反射面から第二の投影レンズを介して前方に向かって光は照射されない。
これにより、第一の反射面から第一の投影レンズを介してのみ前方に向かって光が照射され、例えばすれ違いビームが照射されることになる。
【0031】
これに対して、可動シャッタが第二の位置に在るときには、同様に光源から出射した光が、直接にまたは第一の反射面で反射されて、その第二の焦点位置に向かって集束され、さらに第一の投影レンズを介して前方に向かって照射される。 また、光源から出射して第二の反射面に向かう光は、可動シャッタにより遮断されずに、第二の反射面に入射する。従って、第二の反射面で反射された光は、その第二の焦点位置に向かって集束され、さらに第二の投影レンズを介して前方に向かって照射される。
これにより、第一の反射面から第一の投影レンズを介して、そして第二の反射面から第二の投影レンズを介して、それぞれ前方に向かって光が照射され、例えば前述したすれ違いビームに加えて、第二の投影レンズにより例えば走行ビームが照射されることになる。
【0032】
さらに、可動シャッタが第三の位置に在るときには、光源から出射した光が、直接にまたは第一の反射面で反射されて、その第二の焦点位置に向かって集束され、さらに第一の投影レンズを介して前方に向かって照射される。その際、第三の位置に在る可動シャッタにより、第一の投影レンズを介して前方に向かって照射される光のうち、下縁付近の光、即ち自動車の前方手前に向かって照射される光が、遮断されることにより、前述したすれ違いビームの照度が低下される。
【0033】
また、光源から出射して第二の反射面に向かう光は、可動シャッタにより遮断されずに、第二の反射面に入射する。従って、第二の反射面で反射された光は、その第二の焦点位置に向かって集束され、さらに第二の投影レンズを介して前方に向かって照射される。
これにより、第一の反射面から第一の投影レンズを介して、そして第二の反射面から第二の投影レンズを介して、それぞれ前方に向かって光が照射され、その際例えば前述したすれ違いビームの照度が低下されると共に、第二の投影レンズにより例えば走行ビームが照射されることになる。
【0034】
この場合、それぞれの配光パターンの切換えは、可動シャッタの第一の位置,第二の位置及び第三の位置への移動のみによって行なわれるので、一つの光源により各配光パターンを得ることができ、車両前照灯全体が簡単な構成により小型に構成され得ることになる。
【0035】
上記可動シャッタが、上記第三の位置にあるとき、上記第一の反射面の第二の焦点位置の上方付近に位置する場合には、第一の反射面による反射光が集束する上記第二の焦点位置付近で、可動シャッタが光を遮断するので、比較的小型の可動シャッタによって光が確実に遮断され得ることになる。
【0036】
上記可動シャッタが、バネにより第一の位置に戻るように付勢されている場合には、可動シャッタを移動するための駆動手段は、可動シャッタを第二の位置または第三の位置方向に移動させるだけでよく、簡単な構成で済み、全体としてより小型に構成され得ることになる。
【0037】
上記可動シャッタが、横方向に延びる回転軸の周りに揺動可能に支持されている場合には、上記可動シャッタは、上記回転軸の周りの揺動によって、容易に第一の位置から第二の位置または第三の位置に持ちこされ得る。
【0038】
上記可動シャッタが、所望の移動曲線に沿って移動可能に支持されている場合には、例えばカム等を利用することによって、上記可動シャッタは、容易に且つ確実に第一の位置から第二の位置または第三の位置に持ちこされ得る。
【0039】
上記可動シャッタが、平面として構成されており、上記第一の位置にてほぼ水平に、また上記第三の位置でほぼ垂直に配置される場合には、可動シャッタの製造コストが低く抑制され得ると共に、第一の位置で水平に配置されることにより、第一の反射面から第一の投影レンズに向かう光の光路から確実に退避され得、また小型であっても、第三の位置で確実に光を遮断することができる。
【0040】
上記可動シャッタが、上記第一の位置にて上記第一の反射面を構成する楕円系形状の一部を構成するように、形成されており、上記可動シャッタの上記第一の位置にて光源を向いた表面が反射面として構成されている場合には、上記可動シャッタが第一の位置に在るとき、この可動シャッタが上記第一の反射面の一部として作用して、光源からの光を反射して、その第二の焦点位置に集束させることになる。従って、可動シャッタが第一の位置にあるときに、光源からの光をより効率良く第一の投影レンズに導いて、すれ違いビームの照度を向上させることができる。
【0041】
上記可動シャッタが、上記第一の反射面の第二の焦点位置付近に配置され、所定のカットオフラインを形成するための第一の固定シャッタと、そして/または上記第二の反射面の第二の焦点位置付近に配置され、所定のカットオフラインを形成するための第二の固定シャッタと、を備えている場合には、第一の反射面から第一の投影レンズを介して前方に照射されるすれ違いビームが第一の固定シャッタによりカットオフラインを形成され、すれ違いビームに適した配光パターンとなると共に、第二の反射面から第二の投影レンズを介して前方に照射される走行ビームが第二の固定シャッタによりカットオフラインを形成され、走行ビームに適した配光パターンとなる。
【0042】
このようにして、可動シャッタを第一の位置に移動することにより、第一の反射面から第一の投影レンズを介して、例えばすれ違いビームが前方に向かって照射され、また可動シャッタを第二の位置に移動することにより、上記すれ違いビームが前方に向かって照射されると共に、第二の反射面から第二の投影レンズを介して、例えば走行ビームが前方に向かって照射されることになる。
さらに、可動シャッタを第三の位置に移動することにより、上記すれ違いビームが第一の反射面から第一の投影レンズを介して前方に向かって照射される際に、可動シャッタにより、前方手前に照射される光が遮断されるので、すれ違いビームの照度が低くされると共に、第二の反射面から第二の投影レンズを介して、例えば走行ビームが前方に向かって照射されることになる。
これにより、可動シャッタが第三の位置に在るときには、比較的照度の低いすれ違いビームと走行ビームが前方に向かって照射されることになるので、例えば高速走行時や悪天候時に、前方手前が明るくなり過ぎて、遠方視界が見にくくなるようなことはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以下、この発明の好適な実施形態を図1及び図2を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0044】
[実施例1]
図1は、本発明による車両前照灯の第一の実施形態の構成を示している。
図1において、車両前照灯10は、光源としてのバルブ11と、上記バルブ11からの光を前方に向かって反射させる第一の反射面12及び第二の反射面13と、上記第一の反射面12の前方に配置された第一の投影レンズ14と、上記第二の反射面13の前方に配置された第二の投影レンズ15と、上記第一の反射面12と第一の投影レンズ14との間に配置された第一の固定シャッタ16と、上記第二の反射面13と第二の投影レンズ15との間に配置された第二の固定シャッタ17と、上記第一の反射面12と第二の反射面13の間に配置された可動シャッタ18と、から構成されている。
【0045】
上記バルブ11は、一般に自動車の前照灯または補助前照灯に使用されるバルブであって、例えば白熱電球,ハロゲン電球,赤外線反射膜付きのハロゲン電球やメタルハライドランプ等の放電灯等のバルブが使用され、その光軸Oが前方に向かってほぼ水平に配置され、ソケットにより固定保持されると共に、給電されるようになっている。
【0046】
上記第一の反射面12は、上記バルブ11からの光を前方に向かって反射させるように前方に向かって凹状に形成され、その第一の焦点位置F1がバルブ11付近に位置すると共に、その第二の焦点位置F2が前側にてバルブ11から前方に延びる光軸O上に位置するように、楕円系の反射面として構成されている。
ここで、楕円系反射面は、回転楕円面,楕円柱だけでなく、楕円面を基本とした自由曲面を含むものである。
【0047】
上記第二の反射面13は、上記バルブ11からの光を前方に向かって反射させるように前方に向かって凹状に形成され、その第一の焦点位置F1がバルブ11付近に位置すると共に、その第二の焦点位置F3が上記光軸Oから上方に位置する、即ち長軸lが前方に向かって斜め上方に延びるように、上記第一の反射面12の上方に配置されており、同様に楕円系の反射面として構成されている。
【0048】
上記第一の投影レンズ14は、凸状のレンズから構成されており、上記光軸O上にて、その光源側の焦点が上記第一の反射面12の第二の焦点位置F2付近に位置するように、配置されている。
【0049】
上記第二の投影レンズ15は、同様に凸状のレンズから構成されており、上記第二の反射面13の第二の焦点位置F3を通って上記光軸Oに対して平行に延びる光軸O2上にて、その光源側の焦点が上記第二の反射面13の第二の焦点位置F3付近に位置するように、配置されている。
【0050】
上記第一の固定シャッタ16は、不透光性材料から構成されており、その上縁16aが、上記第一の投影レンズ14の光源側の焦点位置即ち上記第一の反射面12の第二の焦点位置F2付近に位置するように、配置されている。
そして、上記第一の固定シャッタ16は、その上縁16aが、所望の配光パターン、例えばすれ違いビームのカットオフラインを形成するようになっている。
【0051】
上記第二の固定シャッタ17は、同様に不透光性材料から構成されており、その上縁17aが、上記第二の投影レンズ15の光源側の焦点位置即ち上記第二の反射面13の第二の焦点位置F3付近に位置するように、配置されている。
そして、上記第二の固定シャッタ17は、その上縁17aが、所望の配光パターン、例えば走行ビームのカットオフラインを形成するようになっている。
【0052】
上記可動シャッタ18は、図1に示すように、上記第一の反射面12と上記第二の反射面13との間の高さ位置にて、これらの前方に配置されており、図示の場合、光軸O,O2に対して横向きに延びるように固定配置された回転軸19の周りに揺動可能に支持されている。
【0053】
そして、上記可動シャッタ18は、符号Aで示す第一の位置から符号Bで示す第二の位置または符号Cで示す第三の位置まで、図示しない駆動手段によって移動され得るようになっている。
この場合、駆動手段は、モータ等により上記可動シャッタ18を上記第一の位置Aから第三の位置Cを介して第二の位置まで往復移動させるように構成され、あるいは上記可動シャッタ18を上記第一の位置Aから第三の位置Cを介して第二の位置まで移動させると共に、図示しないバネにより第一の位置Aまで復帰させるようにしてもよい。
【0054】
上記第一の位置Aにおいて、上記可動シャッタ18は、その先端が第一の反射面12と第二の反射面13との間を光学的に遮蔽するように、ほぼ水平に配置される。
これにより、バルブ11から直接にあるいは第一の反射面12で反射されて第一の投影レンズ14に向かう光L1が、可動シャッタ18により妨げられず、またバルブ11から直接に第二の反射面13に向かう光L2が、第一の位置Aに在る可動シャッタ18により遮断されるようになっている。
【0055】
また、上記第二の位置Bにおいて、上記可動シャッタ18は、前側に大きく揺動することにより、その先端が、バルブ11から直接にあるいは第一の反射面12で反射されて第一の投影レンズ14に向かう光L1の光路から退避される。
これにより、バルブ11から直接にあるいは第一の反射面12で反射されて第一の投影レンズ14に向かう光L1が、可動シャッタ18により妨げられず、またバルブ11から直接に第二の反射面13に向かう光L2も、可動シャッタ18により妨げられないようになっている。
【0056】
さらに、上記第三の位置Cにおいては、上記可動シャッタ18は、その先端が第一の反射面12の第二の焦点位置F2付近の上側にて、ほぼ垂直に配置される。
これにより、バルブ11から直接にあるいは第一の反射面12で反射されて第一の投影レンズ14に向かう光L1が、可動シャッタ18により部分的に遮断されると共に、バルブ11から直接に第二の反射面13に向かう光L2も、可動シャッタ18により妨げられないようになっている。
【0057】
本発明実施形態による車両前照灯10は、以上のように構成されており、バルブ11がソケットから給電されて発光することにより、バルブ11の発光部から光が出射されることになる。
【0058】
ここで、上記可動シャッタ18が第一の位置Aに位置する場合には、バルブ11から出射した光Lのうち、一部の光L1が、直接にまたは第一の反射面12で反射されて、その第二の焦点位置F2に向かって集束され、さらに第一の投影レンズ14を介して前方に向かって照射される。その際、光L1は、第一の固定シャッタ16によりカットオフラインを形成され、例えばすれ違いビームの配光パターンで前方に向かって照射されることになる。
【0059】
また、バルブ11から出射した光Lのうち、第二の反射面13に向かおうとする光L2は、第一の位置Aに位置する可動シャッタ18により遮断される。従って、バルブ11からの光は第二の反射面13には入射しないので、第二の反射面13から第二の投影レンズ15を介して前方に向かって光は照射されない。
【0060】
このようにして、上記可動シャッタ18が第一の位置Aに位置する場合には、第一の反射面12から第一の投影レンズ14を介してのみ前方に向かって光が照射され、第一の固定シャッタ16によりカットオフラインを形成されることによって、すれ違いビームが照射されることになる。
【0061】
これに対して、上記可動シャッタ18が第二の位置Bに位置する場合には、バルブ11から出射した光Lのうち、一部の光L1が、同様にして直接にまたは第一の反射面12で反射されて、その第二の焦点位置F2に向かって集束され、さらに第一の投影レンズ14を介して前方に向かって照射され、その際第一の固定シャッタ16によりカットオフラインを形成されることにより、例えばすれ違いビームの配光パターンで前方に向かって照射されることになる。
【0062】
また、バルブ11から出射した光Lのうち、第二の反射面に向かおうとする光L2は、可動シャッタ18が第二の位置Bに位置することから、可動シャッタ18により遮断されることなく、第二の反射面13に入射する。そして、第二の反射面13で反射された光L2は、その第二の焦点位置F3に向かって集束され、さらに第二の投影レンズ15を介して前方に向かって照射される。その際、光L2は、第二の固定シャッタ17によりカットオフラインを形成され、例えば走行ビームの配光パターンで前方に向かって照射されることになる。
【0063】
このようにして、上記可動シャッタ18が第二の位置Bに位置する場合には、第一の反射面12から第一の投影レンズ14を介して、前方に向かってすれ違いビームが照射されると共に、第二の反射面13から第二の投影レンズ15を介して、前方に向かって走行ビームが照射されることになる。
これにより、可動シャッタ18が第一の位置Aに位置する場合の前述したすれ違いビームに加えて、第二の投影レンズ15により走行ビームが照射されることになる。
【0064】
また、上記可動シャッタ18が第三の位置Cに位置する場合には、バルブ11から出射した光Lのうち、一部の光L1が、直接にまたは第一の反射面12で反射されて、その第二の焦点位置F2に向かって集束され、さらに第一の投影レンズ14を介して前方に向かって照射される。
その際、最も集束される上記第二の焦点位置F2付近にて、第三の位置Cに在る可動シャッタ18により、第一の投影レンズ14を介して前方に向かって照射される光のうち、下縁付近の光、即ち自動車の前方手前に向かって照射される光が、遮断されることにより、前述したすれ違いビームの照度が低下される。
【0065】
また、バルブ11から出射した光Lのうち、第二の反射面に向かおうとする光L2は、可動シャッタ18が第二の位置Bに位置することから、可動シャッタ18により遮断されることなく、第二の反射面13に入射する。そして、第二の反射面13で反射された光L2は、その第二の焦点位置F3に向かって集束され、さらに第二の投影レンズ15を介して前方に向かって照射される。その際、光L2は、第二の固定シャッタ17によりカットオフラインを形成され、例えば走行ビームの配光パターンで前方に向かって照射されることになる。
【0066】
このようにして、上記可動シャッタ18が第三の位置Cに位置する場合には、第一の反射面12から第一の投影レンズ14を介して、前方に向かってすれ違いビームが照射されると共に、第二の反射面13から第二の投影レンズ15を介して、前方に向かって走行ビームが照射されると共に、第二の反射面から第二の投影レンズを介して、それぞれ前方に向かって光が照射され、その際例えば前述したすれ違いビームの照度が低下されると共に、第二の投影レンズにより例えば走行ビームが照射されることになる。
この場合、可動シャッタ18が第二の位置Bに位置する場合と比較して、上記すれ違いビームの一部が前述したように可動シャッタ18により遮断されることから、前方手前に照射される光の照度が低下することにより、特に高速走行時や悪天候時における遠方視認性がより一層向上することになる。
【0067】
[実施例2]
図2は、本発明による車両前照灯の第二の実施形態の構成を示している。
図2において、車両前照灯20は、図1に示した車両前照灯10とほぼ同じ構成であるので、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。
車両前照灯20は、図1に示した車両前照灯10と比較して、可動シャッタ18の代わりに、可動シャッタ21を備えている点でのみ異なる構成になっている。
【0068】
ここで、上記可動シャッタ21は、前述した可動シャッタ18と同様に、図2に示すように、上記第一の反射面12と上記第二の反射面13との間の高さ位置にて、これらの前方に配置されており、図示の場合、光軸O,O2に対して横向きに延びるように固定配置された回転軸22の周りに揺動可能に支持されている。
【0069】
そして、上記可動シャッタ21は、符号Aで示す第一の位置から符号Bで示す第二の位置または符号Cで示す第三の位置まで、図示しない駆動手段によって移動され得るようになっている。
【0070】
ここで、上記可動シャッタ21は、この第一の位置Aにおいて、第一の反射面12と同じ楕円系の表面形状を備えるように形成されていると共に、第一の位置Aにてバルブ11に対向する凹状の内面が、反射面として構成され、第一の反射面12と第二の反射面13との間を光学的に遮蔽するようになっている。
これにより、バルブ11から直接にあるいは第一の反射面12で反射されて第一の投影レンズ14に向かう光L1が、可動シャッタ21により妨げられず、またバルブ11から直接に第二の反射面13に向かおうとする光L2も、第一の位置Aに在る可動シャッタ21により反射され、第一の反射面12の第二の焦点位置F2付近に向かって集束されるようになっている。
【0071】
また、上記第二の位置Bにおいて、上記可動シャッタ21は、前側に大きく揺動することにより、その先端が、バルブ11から直接にあるいは第一の反射面12で反射されて第一の投影レンズ14に向かう光L1の光路から退避される。
これにより、バルブ11から直接にあるいは第一の反射面12で反射されて第一の投影レンズ14に向かう光L1が、可動シャッタ21により妨げられず、またバルブ11から直接に第二の反射面13に向かおうとする光L2も、可動シャッタ21により妨げられないようになっている。
【0072】
さらに、上記第三の位置Cにおいては、上記可動シャッタ21は、その先端が第一の反射面12の第二の焦点位置F2付近の上側に配置される。
これにより、バルブ11から直接にあるいは第一の反射面12で反射されて第一の投影レンズ14に向かう光L1が、可動シャッタ21により部分的に遮断されると共に、バルブ11から直接に第二の反射面13に向かう光L2も、可動シャッタ21により妨げられないようになっている。
【0073】
このような構成の車両前照灯20によれば、前述した車両前照灯10の場合と同様にして、バルブ11がソケットから給電されて発光することにより、バルブ11の発光部から光が出射されることになる。
【0074】
ここで、上記可動シャッタ21が第一の位置Aに位置する場合には、バルブ11から出射した光Lのうち、一部の光L1が、直接にまたは第一の反射面12で反射されて、その第二の焦点位置F2に向かって集束され、さらに第一の投影レンズ14を介して前方に向かって照射される。
また、バルブ11から出射した光Lのうち、第二の反射面13に向かおうとする光L2は、第一の位置Aに位置する可動シャッタ21により上記光L1と同様に反射されて、第一の反射面12の第二の焦点位置F2付近に向かって集束され、第一の投影レンズ14を介して前方に向かって照射される。
その際、光L1及びL2は、第一の固定シャッタ16によりカットオフラインを形成され、例えばすれ違いビームの配光パターンで前方に向かって照射されることになる。
【0075】
このようにして、上記可動シャッタ21が第一の位置Aに位置する場合には、第一の反射面12から第一の投影レンズ14を介してのみ前方に向かって光が照射され、第一の固定シャッタ16によりカットオフラインを形成されることによって、すれ違いビームが照射されることになる。
この場合、第一の位置Aに位置する可動シャッタ21に入射する光L2も、すれ違いビームとして前方に向かって照射されるので、バルブ11の出射光の利用効率が向上し、より明るい照度のすれ違いビームが得られることになる。
【0076】
これに対して、上記可動シャッタ21が第二の位置Bに位置する場合には、バルブ11から出射した光Lのうち、一部の光L1が、同様にして直接にまたは第一の反射面12で反射されて、その第二の焦点位置F2に向かって集束され、さらに第一の投影レンズ14を介して前方に向かって照射され、その際第一の固定シャッタ16によりカットオフラインを形成されることにより、例えばすれ違いビームの配光パターンで前方に向かって照射されることになる。
【0077】
また、バルブ11から出射した光Lのうち、第二の反射面に向かおうとする光L2は、可動シャッタ21が第二の位置Bに位置することから、可動シャッタ21により遮断されることなく、第二の反射面13に入射する。そして、第二の反射面13で反射された光L2は、その第二の焦点位置F3に向かって集束され、さらに第二の投影レンズ15を介して前方に向かって照射される。その際、光L2は、第二の固定シャッタ17によりカットオフラインを形成され、例えば走行ビームの配光パターンで前方に向かって照射されることになる。
【0078】
このようにして、上記可動シャッタ21が第二の位置Bに位置する場合には、第一の反射面12から第一の投影レンズ14を介して、前方に向かってすれ違いビームが照射されると共に、第二の反射面13から第二の投影レンズ15を介して、前方に向かって走行ビームが照射されることになる。
これにより、可動シャッタ21が第一の位置Aに位置する場合の前述したすれ違いビームに加えて、第二の投影レンズ15により走行ビームが照射されることになる。
【0079】
また、上記可動シャッタ21が第三の位置Cに位置する場合には、バルブ11から出射した光Lのうち、一部の光L1が、直接にまたは第一の反射面12で反射されて、その第二の焦点位置F2に向かって集束され、さらに第一の投影レンズ14を介して前方に向かって照射される。
その際、最も集束される上記第二の焦点位置F2付近にて、第三の位置Cに在る可動シャッタ21により、第一の投影レンズ14を介して前方に向かって照射される光のうち、下縁付近の光、即ち自動車の前方手前に向かって照射される光が、遮断されることにより、前述したすれ違いビームの照度が低下される。
【0080】
また、バルブ11から出射した光Lのうち、第二の反射面に向かおうとする光L2は、可動シャッタ21が第二の位置Bに位置することから、可動シャッタ21により遮断されることなく、第二の反射面13に入射する。そして、第二の反射面13で反射された光L2は、その第二の焦点位置F3に向かって集束され、さらに第二の投影レンズ15を介して前方に向かって照射される。その際、光L2は、第二の固定シャッタ17によりカットオフラインを形成され、例えば走行ビームの配光パターンで前方に向かって照射されることになる。
【0081】
このようにして、上記可動シャッタ21が第三の位置Cに位置する場合には、第一の反射面12から第一の投影レンズ14を介して、前方に向かってすれ違いビームが照射されると共に、第二の反射面13から第二の投影レンズ15を介して、前方に向かって走行ビームが照射されると共に、第二の反射面から第二の投影レンズを介して、それぞれ前方に向かって光が照射され、その際例えば前述したすれ違いビームの照度が低下されると共に、第二の投影レンズにより例えば走行ビームが照射されることになる。
この場合、可動シャッタ21が第二の位置Bに位置する場合と比較して、上記すれ違いビームの一部が前述したように可動シャッタ21により遮断されることから、前方手前に照射される光の照度が低下することにより、特に高速走行時や悪天候時における遠方視認性がより一層向上することになる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
上述した各実施形態においては、可動シャッタ18,21は、それぞれ回転軸19,22の周りに揺動可能に支持されており、図示しない駆動手段によって、第一の位置A,第二の位置B及び第三の位置Cに持ちこされ得るようになっているが、これに限らず、例えばカム等を利用して、任意の移動経路に沿って、可動シャッタ18,21が第一の位置A,第二の位置B及び第三の位置Cに移動されるようにしてもよい。
【0083】
以上述べたように、本発明によれば、一つの光源を使用して、可動シャッタを第一の位置から第二の位置または第三の位置に移動させることによって、すれ違いビーム及び走行ビームだけでなく、特に高速走行時や悪天候時等に、自動車の前方手前の照度を低くした配光パターンも形成することができるので、視認性がより一層向上することになる。
このようにして、本発明によれば、簡単な構成により、例えば高速走行時や悪天候時等にて前方手前の照度を低下させることができるようにした、極めて優れた可動シャッタを備えた車両前照灯が提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明による車両前照灯の第一の実施形態の構成を示す光軸に沿った概略断面図である。
【図2】本発明による車両前照灯の第二の実施形態の構成を示す光軸に沿った概略断面図である。
【図3】従来の車両前照灯の一例の構成を示す概略断面図である。
【図4】図3の車両前照灯の概略正面図である。
【符号の説明】
【0085】
10 車両前照灯
11 バルブ(光源)
12 第一の反射面
13 第二の反射面
14 第一の投影レンズ
15 第二の投影レンズ
16 第一の固定シャッタ
17 第二の固定シャッタ
18 可動シャッタ
19 回転軸
20 車両前照灯
21 可動シャッタ
22 回転軸




 

 


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