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発明の名称 照明装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−250256(P2007−250256A)
公開日 平成19年9月27日(2007.9.27)
出願番号 特願2006−69231(P2006−69231)
出願日 平成18年3月14日(2006.3.14)
代理人 【識別番号】100083150
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻木 信義
発明者 増田 敏文
要約 課題
簡易な構成で照明器具を装置本体内に密閉状態で収納することができ、かつ装置本体を吊りボルトに固定するための施工作業を容易にした照明装置を提供する。

解決手段
一端に天板12を一体に有し他端を開口した略筒状の装置本体10と;天板に形成され、吊りボルトBを挿通する貫通孔14、14と;貫通孔に挿通された吊りボルトにねじ込まれるナットNと;貫通孔及びナットの係合により装置本体を吊りボルトに係止する仮止め手段Kと;吊りボルトを挿通した状態で貫通孔を閉塞する閉塞手段15と;光源23を有し装置本体内に密閉状態で収納される照明器具20と;を具備する照明装置を構成する。
特許請求の範囲
【請求項1】
一端に天板を一体に有し他端を開口した略筒状の装置本体と;
天板に形成され、吊りボルトを挿通する貫通孔と;
貫通孔に挿通された吊りボルトにねじ込まれるナットと;
貫通孔及びナットの係合により装置本体を吊りボルトに係止する仮止め手段と;
吊りボルトを挿通した状態で貫通孔を閉塞する閉塞手段と;
光源を有し装置本体内に密閉状態で収納される照明器具と;
を具備することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
一端に天板を一体に有し他端を開口した略筒状の装置本体と;
天板に形成され、吊りボルトにナットを取り付けた状態で挿通し、かつナットを係合させて装置本体を吊りボルトに係止し仮止めすることが可能な形状に形成した貫通孔と;
吊りボルトを挿通した状態で貫通孔を閉塞する閉塞手段と;
光源を有し装置本体内に密閉状態で収納される照明器具と;
を具備することを特徴とする照明装置。
【請求項3】
一端に天板を一体に有し他端を開口した略筒状の装置本体と;
天板に形成され、吊りボルトを挿通する貫通孔と;
貫通孔の下方に対向して取り付けられ、貫通孔と係合して装置本体を吊りボルトに仮止めすると共に、貫通孔を閉塞するロックナットと;
光源を有し装置本体内に密閉状態で収納される照明器具と;
を具備することを特徴とする照明装置。
【請求項4】
前記貫通孔は、吊りボルトにナットを取り付けた状態で挿通する丸孔部と、丸孔部に連続して形成され、ナットを係合させることが可能な長孔部とで形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項5】
前記貫通孔は、ガイド手段により吊りボルトを挿通するようにしたことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一に記載の照明装置。
【請求項6】
前記照明器具は、昇降装置により装置本体内に密閉状態で収納されることを特徴とする請求項1ないし5いずれか一に記載の照明装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダウンライトなどの天井等に設置される照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の照明装置は、ダウンライト形の照明装置としてスポット的な照明効果を演出することができると共に、器具自体が天井裏に収納され、外観、意匠的にも優れており、各種の店舗、オフィス、エントランスホール等、あらゆる場所に設置され一段と普及が進んでいる。
【0003】
一方、この種の照明装置は、大規模な食品工場などにも設置されて各種食品の製造ラインを照明するためにも使用されている。食品工場は食品の安全性を確保するために開発された食品の安全管理方式(Hazard Analysis Critical Control Point System、以下「HACCP方式」と称す)が導入されている。
【0004】
特に、このHACCP方式で管理された食品工場などで使用される照明装置の条件として、塵埃が溜まり難く、さらにメンテナンス時等において、照明器具から塵埃が落下しないようなクリーン設計の照明装置が要求されており、例えば、下記の特許文献1に示されるように、埃の付着し易い照明器具を装置本体内に密閉して収納した防塵構造をもって構成されている。
【特許文献1】特開2003−16829号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の密閉型の照明装置において、装置本体を設置する作業は次のようにして行われる。
【0006】
まず、天井スラブ等へ設置された吊りボルトの先端を、装置本体の天板に形成された貫通孔に挿通させる。
【0007】
次に、この状態を保持しながら装置本体の内面下方から、吊りボルトの先端にナットをねじ込み、ナットを天板内面に当接するまでねじ込み、装置本体を天井板と吊りボルトの間に固定する。
【0008】
しかしながら、この作業において、吊りボルトの先端を天板の貫通孔に挿通させた状態を、作業者が手で持ち上げて保持しながらナットの締め付け作業をしなければならない。
【0009】
特に、大型の照明装置において、装置本体は強固な鉄板等で構成され、さらにHACCP方式に採用される照明器具は、軽量な枠体ではなく、防塵のために円筒体で構成されていることと相まって、装置本体がかなり重くなり一人での作業がし難くなる問題がある。
【0010】
これは、光源としてHIDランプを使用した場合には、重い安定器等も加わり、また昇降装置付照明装置の場合には、昇降装置の重量も加わり、一層困難な作業となる。
【0011】
この問題を解決するため、特許文献1に示される照明装置においては、照明器具を密閉状態に収納する装置本体を、昇降装置や安定器等の電気部品を配設した天板からなる電気部品取付台と、円筒体からなる外郭形成体に分離して構成し、重量の重い電気部品取付台を先に天井の吊りボルトに取り付け、その後、外郭形成体を電気部品取付台に取り付けるようにしている。
【0012】
外郭形成体は電気部品取付台よりは軽いが、鉄板等で構成された円筒体のため、かなりの重量があり、作業者は重い円筒体を手で持ち上げて保持しながらナットの締め付け作業をしなければならず、依然として上記の問題は解消されていない。
【0013】
さらに、装置本体を、天板からなる電気部品取付台と、円筒体からなる外郭形成体に分離して構成したために、両者を密接して取り付けるための別途の作業が必要となる。
【0014】
さらには両者を密接するために、別途のパッキング材が必要となり、コスト的にも不利となる問題も生じる。
【0015】
本発明は、上述した問題、課題を解決することを目的とし、簡易な構成で照明器具を装置本体内に密閉状態で収納することができ、かつ装置本体を吊りボルトに固定するための施工作業を容易にした照明装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の照明装置の発明は、一端に天板を一体に有し他端を開口した略筒状の装置本体と;天板に形成され、吊りボルトを挿通する貫通孔と;貫通孔に挿通された吊りボルトにねじ込まれるナットと;貫通孔及びナットの係合により装置本体を吊りボルトに係止する仮止め手段と;吊りボルトを挿通した状態で貫通孔を閉塞する閉塞手段と;光源を有し装置本体内に密閉状態で収納される照明器具と;を具備することを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、装置本体を天板と筒体に分離することなく、天板を一体に有する簡易な構成で照明器具を装置本体内に密閉状態で収納することができる。
【0018】
さらに、吊りボルトを相通する貫通孔及びナットの係合により装置本体を吊りボルトに係止する仮止め手段により、施工作業を容易にした照明装置が構成される。
【0019】
本発明の照明装置は、重量の重い昇降装置付きの照明装置に好適であるが、昇降装置を有さない照明装置に適用してもよい。
【0020】
照明器具の安定器は、装置本体の天板等に設置されていても、照明器具側に内蔵されていてもよい。
【0021】
一端に天板を一体に有し他端を開口した略筒状の装置本体は、天板をプレス等により一体に形成しても、別体に構成した天板を略筒状の装置本体にボルト止め、または溶接等により取り付けて一体化したものでもよく、形状は円筒状をなしていても、角筒状をなしていてもよく、要は一端に天板を一体に有し他端を開口した略筒状の箱体で構成されていればよい。
【0022】
装置本体は、他端開口以外に外気と連通する孔を形成することなく、照明器具を密閉状態で収納することが好ましいが、防塵効果を損なわない範囲内で、照明器具の温度上昇を防止するための小さな通気孔や、防塵処理を施した孔などを形成したものであってもよい。
【0023】
天板には昇降装置や安定器などを設置するための取付孔等が形成され、その取付孔が昇降装置や安定器を取り付けることにより密閉されるように構成してもよい。
【0024】
装置本体の材質は、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属で構成しても、さらには小型の照明装置などにおいては、合成樹脂で構成してもよい。
【0025】
貫通孔及びナットの係合により装置本体を吊りボルトに係止する仮止め手段は、吊りボルトをナットを取り付けた状態で挿通し、かつナットを係合させて装置本体を吊りボルトに係止し仮止めすることが可能な形状に形成した貫通孔による手段、例えば、吊りボルトにナットを取り付けた状態で挿通する丸孔部と、丸孔部に連続して形成され、ナットを係合させることが可能な長孔部からなる、いわゆるダルマ孔で構成し、装置本体を多少移動させることにより、吊りボルトを丸孔部から長孔部に移動させてナットを貫通孔に係合させ、装置本体を吊りボルトに仮止めする手段でもよい。
【0026】
また、仮止め手段は、貫通孔の下方に対向して取り付けられたロックナットにより、貫通孔に係合して装置本体を吊りボルトに仮止めする手段でもよい。
【0027】
貫通孔は、点対称的に一対形成し、2本の吊りボルトで装置本体を設置することが好ましいが、中心に1個の貫通孔、若しくは点対称的に2個以上の貫通孔を形成して、1本若しくは2本以上の吊りボルトで設置するようにしてもよい。
【0028】
吊りボルトを挿通した状態で貫通孔を閉塞する閉塞手段は、防塵効果を高めるために、例えば、リング状のゴムパッキングで構成し、ダルマ孔からなる貫通孔及び装置本体を吊りボルトに固定するためのナットを含めて遮蔽して閉塞する手段でも、貫通孔のみを遮蔽して閉塞する手段であってもよい。
【0029】
リング状のゴムパッキングは、座金付のゴムパッキングで構成してもよく、材質はゴムに限らずシリコーン等の合成樹脂で構成してもよい。さらに、閉塞手段としては、銅、アルミニウム等の金属製の皿状ワッシャーで構成してもよい。
【0030】
閉塞手段は、仮止め手段を構成するロックナットを締め付けることによって、ロックナット自体で貫通孔を閉塞するようにしてもよい。
【0031】
閉塞手段は、吊りボルトを挿通した状態で貫通孔を装置本体内面から閉塞することが、取り付け作業上からは好ましいが、装置本体外面から貫通孔を閉塞するように構成してもよい。
【0032】
光源を有し装置本体内に密閉状態で収納される照明器具は、塵埃の侵入を防止するように、パッキング等を用いて密閉するように収納しても、装置本体他端の開口部に、照明器具の反射体開口部の鍔部を当接させることにより密閉する手段でもよく、密閉の度合いは完全な密閉状態に限らず、防塵効果を損なわない範囲内で略密閉された状態でもよく、要は実質的に密閉された状態で装置本体内に収納されていればよい。
【0033】
光源は、メタルハライドランプや水銀灯などのHIDランプ、コンパクト形蛍光ランプや電球形蛍光ランプ等の蛍光ランプ、さらには白熱電球などでもよく、特定のランプには限定されない。
【0034】
請求項2に記載の照明装置の発明は、一端に天板を一体に有し他端を開口した略筒状の装置本体と;天板に形成され、吊りボルトにナットを取り付けた状態で挿通し、かつナットを係合させて装置本体を吊りボルトに係止し仮止めすることが可能な形状に形成した貫通孔と;吊りボルトを挿通した状態で貫通孔を閉塞する閉塞手段と;光源を有し装置本体内に密閉状態で収納される照明器具と;を具備することを特徴とする。
【0035】
本発明によれば、吊りボルトにナットを取り付けた状態で挿通し、かつナットを係合させて装置本体を吊りボルトに係止し仮止めすることが可能な形状に形成した貫通孔により、簡易な構成及び操作で、確実に装置本体を吊りボルトに仮止めすることができる。
【0036】
請求項3に記載の照明装置の発明は、一端に天板を一体に有し他端を開口した略筒状の装置本体と;天板に形成され、吊りボルトを挿通する貫通孔と;貫通孔の下方に対向して取り付けられ、貫通孔と係合して装置本体を吊りボルトに仮止めすると共に、貫通孔を閉塞するロックナットと;光源を有し装置本体内に密閉状態で収納される照明器具と;を具備することを特徴とする。
【0037】
本発明によれば、貫通孔の下方に対向して取り付けられ、貫通孔と係合して装置本体を吊りボルトに仮止めすると共に、貫通孔を閉塞するロックナットにより、簡易な構成及び操作で、確実に装置本体を吊りボルトに仮止めすることができる。
【0038】
さらに、ロックナットを締めつける操作で、同時に貫通孔を閉塞することができる。
【0039】
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の照明装置において、前記貫通孔は、吊りボルトにナットを取り付けた状態で挿通する丸孔部と、丸孔部に連続して形成され、ナットを係合させることが可能な長孔部とで形成したことを特徴とする。
【0040】
本発明によれば、吊りボルトにナットを取り付けた状態で挿通する丸孔部と、丸孔部に連続して形成され、ナットを係合させることが可能な長孔部とで形成した貫通孔により、簡易な構成及び操作で、確実に装置本体を吊りボルトに仮止めすることができる。
【0041】
本発明において、丸孔部と長孔部は、いわゆるダルマ孔で構成し、吊りボルトを丸孔部から長孔部に移動させてナットを係合し、装置本体を吊りボルトに仮止めする手段が許容される。
【0042】
ナットを丸孔部から長孔部に移動させる手段は、回動でも水平方向にスライドさせる手段であってもよい。
【0043】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4いずれか一に記載の照明装置において、前記貫通孔は、ガイド手段により吊りボルトを挿通するようにしたことを特徴とする。
【0044】
本発明によれば、貫通孔は、ガイド手段により吊りボルトを挿通するようにしたので、吊りボルトを容易かつ確実に貫通孔にガイドすることができる。
【0045】
ガイド手段は、貫通孔に設ける手段でも、または吊りボルトに設ける手段であってもよい。
【0046】
貫通孔に設ける手段としては、例えば、ロート状をなしたガイド部材を貫通孔の上面または下面側に設けて、吊りボルトの先端部分をロート内面の傾斜面でガイドして、貫通孔に挿通させるようにしてもよい。
【0047】
吊りボルトに設ける手段としては、例えば、シリコーンで構成された細く長いチューブを、吊りボルトの先端に被せて所定の長さに紐状に垂れ下げておき、垂れ下げられたチューブの先端をガイドにして貫通孔を挿通させていき、吊りボルトを貫通孔に挿通させるようにしてもよい。チューブの先端に錘を付けて、より確実にガイドできるようにしてもよい。
【0048】
さらに、上記のロート及びチューブのガイド手段を併用させるようにしてもよい。
【0049】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5いずれか一に記載の照明装置において、前記照明器具は、昇降装置により装置本体内に密閉状態で収納されることを特徴とする。
【0050】
本発明によれば、簡易な構成で照明器具を装置本体内に密閉状態で収納することができ、かつ確実に装置本体を吊りボルトに仮止めすることができ、施工作業を容易にした昇降装置付きの照明装置が構成される。
【発明の効果】
【0051】
請求項1の発明によれば、装置本体を天板と筒体に分離することなく、天板を一体に有する簡易な構成で照明器具を装置本体内に密閉状態で収納することができる。
【0052】
さらに、吊りボルトを挿通する貫通孔及びナットの係合により装置本体を吊りボルトに係止する仮止め手段により施工作業を容易にした照明装置を提供することができる。
【0053】
請求項2の発明によれば、吊りボルトにナットを取り付けた状態で挿通し、かつナットを係合させて装置本体を吊りボルトに係止し仮止めすることが可能な形状に形成した貫通孔により、貫通孔の形状による簡易な構成及び操作で、確実に装置本体を吊りボルトに仮止めすることができ、施工作業を容易にした照明装置を提供することができる。
【0054】
請求項3の発明によれば、貫通孔の下方に対向して取り付けられ、貫通孔と係合して装置本体を吊りボルトに仮止めすると共に、貫通孔を閉塞するロックナットにより、ロックナット自体による簡易な構成及び操作で、確実に装置本体を吊りボルトに仮止めすることができ、施工作業を容易にした照明装置を提供することができる。
【0055】
さらに、ロックナットを締めつける操作で、同時に貫通孔を閉塞することが可能となり一層施工作業を容易にした照明装置を提供することができる。
【0056】
請求項4の発明によれば、吊りボルトにナットを取り付けた状態で挿通する丸孔部と、丸孔部に連続して形成され、ナットを係合させることが可能な長孔部とで形成した貫通孔により、貫通孔の形状による簡易な構成及び操作で、確実に装置本体を吊りボルトに仮止めすることができ、施工作業を容易にした照明装置を提供することができる。
【0057】
請求項5の発明によれば、貫通孔は、ガイド手段により吊りボルトを挿通するようにしたので、ガイド手段により吊りボルトを容易かつ確実に貫通孔にガイドすることが可能となり、一層施工作業を容易にした照明装置を提供することができる。
【0058】
請求項6の発明によれば、簡易な構成で照明器具を装置本体内に密閉状態で収納することができ、かつ確実に装置本体を吊りボルトに仮止めすることができ、施工作業を容易にした昇降装置付きの照明装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0059】
以下、本発明の照明装置の実施形態につき説明する。
【実施例1】
【0060】
本実施例は、HACCP方式で管理された食品工場に設置される、ダウンライト形の昇降装置付き照明装置を構成したもので、図1〜図5に従いその構成を説明する。
【0061】
照明装置は、吊りボルトにより天井等に設置される装置本体10と、光源を有し装置本体10内に密閉状態で収納される照明器具20で構成される。
【0062】
まず、照明器具20を収納する装置本体10の構成を説明する。
【0063】
装置本体10は、円筒部11と、円筒部の一端に一体に形成した円形の天板12と、他端に形成した円形の開口部13を有した円筒状の箱体をなすように構成する。
【0064】
装置本体10は、鉄、ステンレスやアルミニウム等の金属をプレス加工することにより、天板12が円筒部11の一端に一体に形成される。合成樹脂の一体成型品で構成してもよい。
【0065】
天板12には、円形天板の中心xを点対称の中心点として、直径方向に対向した位置に、一対の貫通孔14、14を形成する。
【0066】
各貫通孔14は、ボルトナットの挿通部を構成する丸孔部14aと、丸孔部に連続して形成されナットの係合部を構成する長孔部14bからなるダルマ孔で形成する。
【0067】
各丸孔部14aの直径は、吊りボルトBの直径b及びナットNの外径cより大となし、吊りボルトBにナットNを取り付けた状態で、吊りボルトが挿通できるような寸法に形成する(a>c>b)。
【0068】
各丸孔部14aには、長孔部14bへ連続させる部分の一部を広げ、かつ切り起こしてストッパー片14cを一体に形成する。
【0069】
各長孔部14bは、丸孔部に連続して形成され孔の長手方向が、円形天板の中心xを点対称の中心点として、径方向(図2中時計方向)に、丸孔部から連続して略直線状に延伸するように形成する。
【0070】
なお、各長孔部14bは、円形天板12の中心xを中心とする同心の円弧状をなすように形成してもよい。
【0071】
各長孔部14bの孔の幅寸法dは、吊りボルトBの直径bより大きく、かつナットNの外径cより小さな寸法に形成する(c>d>b)。
【0072】
各長孔部14bにおける長手方向の孔寸法は、各丸孔部14aの円形中心を通る径線y−yから各長孔部14bの円形中心を通る径線z−zへの角度eにわたる寸法に設定する(図2)。
【0073】
上記により、吊りボルトBにナットNを取り付けた状態で挿通し、ナットNに係合させることが可能な形状の、一対の貫通孔14、14が構成される。
【0074】
これにより、吊りボルトBを、ナットNを取り付けた状態で丸孔部14aに挿通し、さらに装置本体10を回動させて貫通孔14を角度eにわたる範囲で移動させると、ボルトナットが長孔部14bの長手方向に沿って移動し、長孔部14bの下面にナットNの上面が当接して両者が係合する状態となる(図1(a))。
【0075】
この係合により、装置本体10を吊りボルトBに対して係止し仮止めするための仮止め手段Kが構成される。
【0076】
なお、ボルトナットは、各貫通孔14のストッパー片14cを越えるまで移動させる(図4(d))。
【0077】
図中15は、ダルマ孔からなる各貫通孔14を閉塞するための閉塞手段で、図5に示すように、中心部に吊りボルトBを挿通させ、ナットNを挿入嵌合させるための透孔15aを形成したリング状のゴムパッキング15bと、ゴムパッキングの下面に接着等の手段で一体化して設けられた座金15cで構成する。
【0078】
座金15cは、鉄、銅やアルミニウム等の金属、または合成樹脂で構成する。
【0079】
ゴムパッキング15b及び座金15cの直径は、貫通孔14の丸孔部14a及び長孔部14bを閉塞する直径寸法に構成し、ダルマ孔からなる貫通孔14の丸孔部14a及び長孔部14bを下方から覆うと共に、装置本体10を吊りボルトBに固定するためのナットNを含めて覆って遮蔽し、各貫通孔14を閉塞する。この閉塞手段15は、2本の吊りボルトにそれぞれ対応して2個用意する。
【0080】
特に、仮止めのための手段として形成されたダルマ孔の丸孔部14aが、装置本体10を吊りボルトBに設置した際に、ボルトによって塞がれない完全に開放された状態となり、また丸孔部14aは吊りボルトBにナットNを取り付けた状態で挿通させるために、比較的大きな径の孔が形成されることと相まって、装置本体10内に塵埃が侵入し易くなってしまう。
【0081】
しかし、ゴムパッキング15b及び座金15cが、丸孔部14a及び長孔部14bを下方から覆って各貫通孔14を閉塞するので、効果的に塵埃の侵入を防止することができる。
【0082】
16は、閉塞手段15を吊りボルトBに締め付けるためのダブルナットで、1本の吊りボルトに対し2個ずつ、計4個用意する。
【0083】
なお、装置本体10の開口部13は、縦断面がL字のリング状をなす形状に構成しリング状のパッキングP1を一体に嵌合させて構成する(図1)。
【0084】
パッキングP1は、装置本体10を天井板30に設置した際に、天井取付孔30aの切り口部に合致して天井取付孔を密閉して閉塞すると共に、ギザギザとなって開けられた天井取付孔の開口縁部を覆い隠し、外観、意匠的に見栄えをよくする化粧枠としての機能も果すように構成する。
【0085】
17は昇降装置で、装置本体10の天板12の上面に取り付け、天板中央に形成された取付孔12aを介して、昇降装置の下面、すなわち円筒状をなす装置本体10の内部に昇降部17aが出し入れ可能になるように設置する。
【0086】
昇降部17aは、内蔵されたモータの正逆回転による2本のワイヤーロープ17b、17bの巻き上げ、巻き戻しにより昇降される。
【0087】
次に、上記に構成した装置本体10に組み込まれる照明器具20の構成を説明する。
【0088】
照明器具20は、上記のように構成された装置本体10内に組み込まれて密閉状態で収納されるもので、放物線もしくは楕円形状等をなす反射面を形成した横断面が略円形鉢形状の反射鏡21と、反射鏡に取り付けられたソケット部22と、ソケット部に取り付けられるセラミックメタルハライドランプ等のHIDランプ23で構成する。
【0089】
反射鏡21の鍔状をなす開口部は、透明または半透明の円形をなすガラス板24が設けられ、ガラス板の外周部にはリング状のパッキングP2が嵌合されており、上述した装置本体10の開口部13のパッキングP1に合致するように構成する。
【0090】
これにより、装置本体10に照明器具20を組み込んだ際に、装置本体内を密閉状態となし、照明器具と装置本体との隙間から塵埃が侵入しないようにする。
【0091】
ガラス板24は、別途の取付金具によって反射鏡21の開口部に一体的に支持される。
【0092】
なお、各パッキングP1、P2を用いずに、装置本体の開口部に、照明器具の反射鏡21の鍔状部分を直接当接させて密閉させるようにしてもよい。
【0093】
ソケット部22の上面には、円板状の上面板22aを取り付け、施工時に、この上面板を昇降装置17の昇降部17aに連結具17cによって連結し、昇降部と共に照明器具20全体をワイヤーロープ17b、17bの巻き上げにより上昇させて、照明器具20を円筒状の装置本体10内に収納するように構成する。
【0094】
照明器具20を装置本体10内に収納した際、昇降装置の巻き上げ時の力によって、反射鏡21開口部の鍔部及びガラス板24に設けたパッキングP2が、装置本体10開口部13のパッキングP1の下面に強く押圧されて当接し、装置本体10の内部がより一層密閉された状態となる。
【0095】
なお、図示しないが、電源線は昇降装置17にあらかじめ配線されており、照明器具20が装置本体10内に収納されることにより、昇降部17aの接触端子部と装置本体10内の電気接点が接触し、ソケット部22は昇降部17aを介して電源線に接続され、HIDランプ23に電力が供給される。
【0096】
HIDランプ23を点灯させるための安定器は、図示しないが別個の取付金具で装置本体10の天板外面等に設置される。
【0097】
安定器は、電子安定器など軽量な場合には照明器具20のソケット部22に内蔵させ、安定器内蔵形の照明器具を構成して安定器と共に照明器具を昇降させるように構成してもよい。
【0098】
図中25は、装置本体10の設置時に、吊りボルトBを装置本体10の貫通孔14、14にガイドするためのガイド手段で、シリコーン等からなる柔軟性の細く長いチューブで構成する。
【0099】
チューブは同様構成のもの2本を用意し、チューブの先端部を、その柔軟性を利用して広げ、2本の吊りボルトBの先端に被せて所定の長さに紐状に垂れ下げておき、垂れ下げられたチューブの先端をガイドにして吊りボルトBを各貫通孔14の丸孔部14aに挿通させるように構成する。使用した後、チューブは先端を引っ張って取り外す。
【0100】
次に、上記のように構成した装置本体10及び照明器具20により、HACCP方式で管理された食品工場に設置されるダウンライト形の昇降装置付き照明装置を構成する施工手順につき、図3〜図5に従い説明する。
【0101】
まず、図3に示すように、あらかじめ食品工場の天井裏のスラブ等に、一対2本の吊りボルトBを設置して吊り下げる。
【0102】
一対2本の吊りボルトBの間隔は、装置本体10の天板12に形成した貫通孔14の、各丸孔部14a中心点間の寸法に合わせて設置する。
【0103】
上記に設置された各吊りボルトBの所定の位置にワッシャーW1及びバネワッシャーW2を重ねてナットNを1個ずつ予めねじ込んでおく。
【0104】
次に、各吊りボルトBの先端に、ガイド手段25であるチューブの先端部を広げて被せて紐状に垂れ下げておく。
【0105】
また、天井板30には、装置本体10を埋め込み設置するための円形の天井取付孔30aを穿設する。
【0106】
天井取付孔30aの直径は、装置本体10の開口部13外面が切り口部に合致する寸法にする。
【0107】
次に、装置本体10を天井取付孔30aに下方から挿入していき、垂れ下げられたガイド手段25のチューブ先端を見て狙いながら、各貫通孔14の丸孔部14aにチューブ先端を挿通させる(図4(a))。
【0108】
挿通されたチューブをガイドにして、装置本体10をさらに挿入していき、吊りボルトBの先端を丸孔部14aに挿通させ、さらにナットNをねじ込んだ吊りボルトBが、下方から見えるまで丸孔部14aに挿入させる(図4(b))。
【0109】
この際、垂れ下げられたガイド手段25のチューブの先端を見て狙いながら、各貫通孔14の丸孔部14aにチューブ先端を挿通させることができるので、吊りボルトBを貫通孔に挿通させるための作業が容易に行える。
【0110】
また、丸孔部14aの直径は、吊りボルトBの直径b及びナットNの外径cより大となしたので、吊りボルトBはナットNを取り付けた状態で容易に挿通させることができる。
【0111】
次に、ナットNをねじ込んだ吊りボルトBを貫通孔14に挿通した状態で、装置本体10を、その中心点xを中心にして、下方から見た図4(a)において、矢印の方向(時計方向)に一寸(角度eの範囲)回動させる。
【0112】
これにより、吊りボルトBが丸孔部14aから長孔部14bに沿って移動し、長孔部の端部に当接して回動が停止される(図4(c))。
【0113】
この際、図4(d)に示すように、ナットNは各貫通孔14のストッパー片14cを越えるまで移動させ、容易に外れないように係合させる。
【0114】
この状態で、作業者が装置本体10から手を離せば、長孔部14bの下面にナットNの上面が当接して両者が係合し、仮止め手段Kにより、装置本体は落下することなく吊りボルトに対して仮止めがなされる(図4(d))。
【0115】
この際、長孔部14bは、幅寸法dが吊りボルトBの直径bより大きく、かつナットNの外径cより小さな寸法に形成してあるので、長孔部14bの下面とナットNの上面を確実に係合させることができる。
【0116】
さらに、作業者は装置本体10を、一寸回動させるだけの簡単な操作で仮止め作業を行うことができる。
【0117】
また、ナットNは各貫通孔14のストッパー片14cに係合されているので、容易に外れることがなく、確実に仮止めがなされる。
【0118】
次に、装置本体10が仮止めされた状態で、2個のナットNを交互に締め付けていき、装置本体10を天井板30と吊りボルトBとの間に設置する。
【0119】
この際、装置本体10は吊りボルトBに対して仮止めされているので、作業者は重量の重い装置本体10を持ち上げながらナットNの締め付け作業を行う必要がない。
【0120】
このとき、装置本体10の開口部13に設けられたパッキングP1が天井取付孔30aの切り口部に下面から合致し、天井取付孔30aを密閉して閉塞すると共に、ギザギザの切り口部分がパッキングP1で覆われる。
【0121】
なお、吊りボルトBと天井取付孔30aが多少ずれていた場合には、長孔部14bの幅寸法dが吊りボルトBの直径寸法bより大きく形成してあるので、その差幅寸法の範囲内で、装置本体10を水平方向に移動させて芯ずれを調整する。
【0122】
これにより、装置本体10は芯がずれて位置する吊りボルトBに無理に支持固定されることがなく、円筒状の装置本体10が傾斜などして設置されることがない。また、装置本体10のパッキングP1と、天井板30の下面との間に隙間が形成されることもない。
【0123】
上記のように装置本体10が設置された状態で、各吊りボルトBの先端に、被せられ垂れ下がっている2本のチューブの先端部分を下方から引っ張って外す。
【0124】
次に、図5に示すように、チューブが外された2本の吊りボルトBに、閉塞手段15である座金15c付のリング状のゴムパッキング15bを下方から挿通し、ダルマ孔からなる貫通孔14の丸孔部14a及び長孔部14bを下方から覆い、さらにゴムパッキング15bの透孔15a内に、締め付けられたナットNを覆うようにセットする。
【0125】
この状態で、各ボルトBにダブルナット16、16をねじ込んで締め付け、閉塞手段15を各貫通孔14及びナットNを覆った状態で強固に固定する(図5(b)及び図1(b))。
【0126】
この際、閉塞手段15は、各貫通孔14及びナットNの両方を覆った状態で強固に固定されるので、各貫通孔、特にボルトによって塞がれない完全に開放された状態となる丸孔部14aを、閉塞手段15によって閉塞するので、効果的に塵埃の侵入を防止することができる。
【0127】
さらに、ナットNの締め付け作業及び閉塞手段15の固定作業は、装置本体10の内面から行えるので、手が充分に届く位置で行うことができ、作業者は装置本体の天板外面などに手を伸ばすような作業が不要となり、施工作業が一層容易になる。
【0128】
上記により、装置本体10の天井への設置作業が完了する。
【0129】
次に、天井に設置された装置本体10に照明器具20を設置する作業に入る。
【0130】
まず、図3に示すように、昇降装置17のワイヤーロープ17bを巻き戻して繰り出し、昇降部17aを床面などに降ろす。
【0131】
降ろした昇降部17aの底部と、あらかじめ用意した照明器具20の円板状の上面板24とを連結具17cを使用して連結し、照明器具20と昇降部17aを一体化する。この際、照明器具20の入力端子部と昇降部17aの接触端子部との電気配線を行う。
【0132】
次に、昇降装置17のワイヤーロープ17bを巻き上げ、昇降部17aと共に照明器具20全体を上昇させて、照明器具20を円筒状の装置本体10内に組み込んで収納する(図1(b))。
【0133】
この際、昇降装置17の巻き上げ時の力によって、反射鏡21開口部の鍔部及びガラス板24に嵌合されたパッキングP2が、装置本体10開口部13のパッキングP1下面に強く押圧されて当接し、装置本体10の内部を気密に密閉した状態にする。
【0134】
また、装置本体10は上記のように傾斜して設置されないため、照明器具20は装置本体10の内面に引っ掛かることなく円滑に収納される。
【0135】
昇降部17aが昇降装置17に機械的にロックされると、昇降部の接触端子部が昇降装置の電気端子が接続され、昇降装置にあらかじめ配線された電源線と照明器具20のソケット22が接続され、HIDランプ23に電力が供給される状態となる。
【0136】
以上により、反射鏡21及びHIDランプ23を下方に向けた、ダウンライト形の昇降装置付き照明装置が構成されて施工が完了し、電源を投入することによりHIDランプが点灯され、食品工場の製造ラインなどに対して上方から所定の照明を行う。
【0137】
この際、照明装置は、装置本体10内に照明器具20を密閉した状態で収納し、さらに設置のための貫通孔14は閉塞手段15により覆い閉塞した状態で設置される。
【0138】
このため、照明器具20は、塵埃が溜まりやすい天井裏とは遮断され、隔離されて装置本体10内に収納されているので、照明器具20には塵埃が付着することがなく、例えば、ランプ交換などメンテナンス等の際に、昇降装置17により装置本体10から照明器具20を下降させ、照明器具が露出された場合でも、照明器具から塵埃が舞うこともなく、例えば、食品の製造ライン等に埃が落下することがない。
【0139】
これにより、HACCP方式で衛生管理された食品工場用の照明装置として十分な機能を果たすことができる。
【0140】
以上、本実施例において、昇降装置付き照明装置を構成したが、昇降装置を有さない通常のダウンライト形の照明装置を構成するようにしてもよい。
【0141】
昇降装置を有さない照明装置では、手作業で照明器具20を持ち上げ、天井に設置された装置本体10内に収納し設置する点が相違するのみで、装置本体10の構成及び天井に設置する施工の手順、作用効果等は上述した実施例と同様である。
【0142】
また、本実施例では、照明装置10を、天井板30を有する構成の天井に、装置本体10を天井裏に隠すようにして設置したが、天井板を有さない天井に、装置本体10の外面を露出させた状態で設置するようにしてもよい。
【0143】
この場合には、装置本体10の外面は、単純な形状の円筒体で構成され、塵埃が溜まり難く、かつ清掃性がよい形状をなしており、HACCP方式で衛生管理された清掃条件にも適合した照明装置としても十分な機能を果たすことができる。
【0144】
貫通孔14は、丸孔部14aと丸孔部に連続して形成され長孔部14bからなるダルマ孔で形成し、装置本体10を回動させて仮止めしたが、回動でなく左右に一寸スライドさせることにより仮止めするように構成してもよい。
【0145】
この場合、天井取付孔30aはスライドさせる寸法に合わせて多少大きく形成する。また、装置本体10をスライドさせても天井取付孔30aが露出しないように、化粧枠をなすパッキングP1の幅寸法を大きく形成して、天井取付孔30aを大きく覆うように構成する。
【0146】
貫通孔14の丸孔部14aの形状は、円形でなく三角、四角、さらにはナットの形状に合わせた六角等の角形の形状に形成してもよい。
【0147】
閉塞手段15は、各貫通孔14及び各ナットNの両方を覆った状態で強固に固定したが、貫通孔14のみを閉塞するようにしてもよい。
【0148】
以上、本実施例によれば、垂れ下げられたガイド手段25であるチューブの先端を見て狙いながら、各貫通孔14の丸孔部14aにチューブ先端を挿通させることができるので、狭く、暗い天井裏でも、吊りボルトを貫通孔に挿通させるための作業を容易、かつ確実に行うことができる。
【0149】
さらに、仮止め手段Kにより、装置本体10を吊りボルトBに仮止めすることができるので、作業者は重量の重い装置本体10を持ち上げながらナットNの締め付け作業を行う必要がなく、施工作業が容易になる。
【0150】
装置本体10の仮止め作業は、装置本体10を一寸回動させるだけの簡単な操作で行うことができ、一層施工作業が容易になる。
【0151】
貫通孔14の長孔部14bは幅寸法dが吊りボルトBの直径bより大きく、かつナットNの外径cより小さな寸法に形成してあるので、長孔部14bの下面とナットNの上面を確実に係合させることができ、装置本体を確実に吊りボルトに仮止めすることができる。
【0152】
照明装置は、装置本体10内に照明器具20を密閉した状態で収納し、さらに設置のための貫通孔14は閉塞手段15により閉塞したので、塵埃が装置本体10内へ侵入することが防止され、HACCP方式で衛生管理された食品工場用の照明装置として十分な機能を果たすことができる。
【0153】
同時に照明器具は、密閉された状態で収納されるので、汚れることがなく、ソケット部や昇降部における電気接点部が湿気などによる錆びによって接触不良となるようなこともない。
【0154】
さらに装置本体10の外面は、単純な形状の清掃性がよい円筒体で構成したので、この面からもHACCP方式で衛生管理された食品工場用の照明装置として十分な機能を果たすことが可能となる。
【0155】
閉塞手段15は、各貫通孔14及び各ナットNの両方を覆った状態で強固に固定したので、塵埃の侵入を一層確実に防止することができる。
【0156】
特に、仮止めのための手段として形成されたダルマ孔の丸孔部14aが、装置本体10吊りボルトBに設置した際に、ボルトによって塞がれない完全に開放された状態となるが、閉塞手段15によって閉塞されるので、施工の容易性を確保しながら、効果的に塵埃の侵入を防止することができる。
【0157】
また、ナットNの締め付け作業及び閉塞手段15の固定作業は、装置本体10の内面から行えるので、施工作業をより一層容易にすることができる。
【0158】
貫通孔14の長孔部14bの幅寸法dは、吊りボルトBの直径寸法bより大きく形成してあるので、吊りボルトBと天井取付孔30aが多少ずれていても、その差幅寸法の範囲内で芯ずれを調整することができ、装置本体10が傾斜などして設置されることがなく、 また、装置本体10の化粧枠13aと天井板30の下面との間に隙間が形成されることもなく、照明装置として見栄えが悪くなることがない。
【0159】
ナットNの締め付け作業及び閉塞手段15の固定作業を、装置本体10の内面から行えるようにしたが、閉塞手段15を天板12の外面に設けて、各貫通孔14を外面からダブルナット16により締め付けて閉塞するようにしてもよい。
【実施例2】
【0160】
本実施例は、装置本体10を吊りボルトBに係止して仮止めする手段をロックナットで構成したものである。
【0161】
また、仮止め手段のロックナットを締め付けることによって、同時に貫通孔を閉塞する構成としたものである。
【0162】
さらに、吊りボルトのガイド手段を、貫通孔に設けるように構成したものである。
【0163】
以下、その構成を図6〜図8に従い説明する。
なお、図6〜図8には、実施例1と同一部分には同一符号を付して説明する。
【0164】
照明装置は、実施例1と同様に吊りボルトBにより天井等に設置される装置本体10と、光源を有し装置本体10内に密閉状態で収納される照明器具20で構成される。
【0165】
装置本体10の円形天板に形成される一対の貫通孔は、ダルマ孔でなく、吊りボルトBを挿通させることが可能な直径寸法を有する通常の円形の貫通孔14´、14´で構成する(図7)。
【0166】
各貫通孔14´には、下方に対向してロックナット50が取り付けられる。
【0167】
ロックナット50は、中心に吊りボルトBがねじ込まれるネジ孔50aを有し、外周面に鍔部50bを一体に形成して構成する。
【0168】
ロックナット50は、各貫通孔14´の下面に小さな間隔を有して設けられた支持体51の支持孔51aからナット外周面を下方に露出させ、鍔部50bの下面を支持孔51aの上面に係合させて、ナットが落下しないように予め支持して構成する(図8(a)一方のみ図示)。
【0169】
このロックナット50は、装置本体10の設置時に、吊りボルトBの先端がネジ孔に50aに当接した際に、ロックナットを若干ねじ込み、この状態で貫通孔14´の下面にロックナットの鍔部上面を係合させる。この係合により装置本体10を吊りボルトBに対して係止し仮止めするための仮止め手段K´が構成される。
【0170】
吊りボルトBのガイド手段は、ロート状をなしたガイド部材60を各貫通孔14´の上面に溶接等の手段で取り付けて構成する。
【0171】
ガイド部材60は、ロートの大きな開口部分60aを上方にし、小さな開口部分60bを下にして、小さな開口部分60bを貫通孔14´に合致させて取り付ける。
【0172】
吊りボルトBの先端部分は、上方の大きな開口部分60aで捉えられ、ロート内面の傾斜面に沿って小さな開口部分60bに案内され、合致した各貫通孔14´に案内されて挿通されるように構成する。
【0173】
ロート状のガイド部材60は、鉄、銅やアルミニウム等の金属、または合成樹脂で構成する。
【0174】
このガイド部材60は、2個の貫通孔14´、14´にそれぞれ対応して2個用意する。
【0175】
なお、上記構成の装置本体10に組み込まれる照明器具20は実施例1と同様に構成する。
【0176】
次に、上記のように構成した装置本体10及び照明器具20により、実施例1と同様なダウンライト形の昇降装置付き照明装置を構成する施工手順につき、図8に従い説明する。
【0177】
まず、実施例1と同様に、あらかじめ食品工場の天井裏のスラブ等に、一対2本の吊りボルトBを設置して吊り下げる。
【0178】
また、装置本体10には、予めロックナット50を、落下しないように支持体51に支持しておく。
【0179】
次に、装置本体10を天井取付孔30aに下方から挿入し、吊りボルトBの先端部分を、ガイド部材60の大きな開口部分60aで捉えるように挿入していく(図8(a))。
【0180】
ガイド部材60が吊りボルトを捉えたら、装置本体10を移動させながら吊りボルトBの先端をロート内面の傾斜面に沿って滑らせて小さな開口部分60bに案内し、各貫通孔14´に合致させて挿通させる。
【0181】
この際、吊りボルトの先端をガイド部材60の大きな開口部分60aで捉えながら、ロート内面の傾斜面に沿って各貫通孔14´に挿通させることができるので、吊りボルトを貫通孔に挿通させるための作業が容易に行える。
【0182】
これにより、吊りボルトBの先端がロックナット50のネジ孔50aに当接するので、ここでロックナットを手で若干ねじ込む。
【0183】
この状態で、作業者が装置本体10から手を離せば、貫通孔14´の下面にロックナットの鍔部50b上面が当接して両者が係合し、仮止め手段K´により、装置本体は落下することなく吊りボルトに対して仮止めがなされる(図8(b))。
【0184】
この際、作業者は、ロックナットを若干ねじ込むだけの簡単な操作で仮止め作業を行うことができる。
【0185】
次に、装置本体10が仮止めされた状態で、2個のロックナット50を交互に締め付けていき、装置本体10を天井板30と吊りボルトBとの間に設置する(図8(c))。
【0186】
この際、装置本体10は吊りボルトBに対して仮止めされているので、作業者は重量の重い装置本体10を持ち上げながらナットNの締め付け作業を行う必要がない。
【0187】
ロックナット50は、締め付けと同時に、各貫通孔14´を下方から覆い、貫通孔がロックナットで閉塞される。特にロックナットの上面には、径の大きな鍔部50bが形成されているので、各貫通孔は、広く覆われた状態で閉塞されるので、効果的に塵埃の侵入を防止することができる。
【0188】
上記により、装置本体10の天井への設置作業が完了する。
【0189】
以下、実施例1と同様に、装置本体10に照明器具20を収納設置することにより、ダウンライト形の昇降装置付き照明装置が構成され、電源を投入することによりHIDランプが点灯され、食品工場の製造ラインなどに対して上方から所定の照明を行う。
【0190】
この際、照明装置は、装置本体10内に照明器具20を密閉した状態で収納し、さらに設置のための各貫通孔14´はロックナット50により覆い閉塞した状態で設置され、HACCP方式で衛生管理された食品工場用の照明装置として十分な機能を果たすことができる。
【0191】
本実施例によれば、吊りボルトBの先端をガイド部材60の大きな開口部分60aで捉えながら、ロート内面の傾斜面に沿って各貫通孔14´に挿通させることができるので、吊りボルトを貫通孔に挿通させるための作業を容易、かつ確実に行うことができる。
【0192】
装置本体10の仮止め手段は、吊りボルトBの先端にロックナット50をねじ込み、貫通孔に係合させることによりなされるので、装置本体を確実に吊りボルトに仮止めすることができる。
【0193】
仮止め作業は、ロックナット50を若干ねじ込むだけの簡単な操作で行うことができ、一層施工作業が容易になる。
【0194】
締め付けと同時に、各貫通孔14´はロックナット50により閉塞されるので、効果的に塵埃の侵入を防止することができ、さらに貫通孔を閉塞のための格別な部品及び作業が不要となりコスト的に有利な照明装置を提供することができる。
【0195】
本実施例において、吊りボルトBのガイド手段は、ロート状をなしたガイド部材60を各貫通孔14´の上面に取り付けて構成したが、各貫通孔の下面側に設けてもよい。
【0196】
すなわち、図6(b)に示すように、各貫通孔14´を大きく形成し、この下面側にロート状をなしたガイド部材60の大きな開口部分60aを溶接等の手段で固定し、小さな開口部分60b底面に吊りボルトBを挿通する貫通孔14´´を形成する。
【0197】
さらに、支持体51もロート状に構成して天板12内面に固定し、この支持体にロックナット50を支持するように構成する。
【0198】
これにより、上記同様に吊りボルトBの先端部分は、ガイド部材60上方の大きな開口部分60aで捉えられ、ロート内面の傾斜面に沿って小さな開口部分60bに案内され、さらに各貫通孔14´´に案内されて挿通する。
【0199】
これにより、吊りボルトBの先端がロックナット50のネジ孔50aに当接するので、ここでロックナットを手で若干ねじ込み、仮止めを行う。
【0200】
この構成によれば、ロート状をなしたガイド部材60が装置本体10の天板12外方などに突出しないので、掃除性を損なうことなく、また外観、意匠上も良好となる。
【0201】
なお、本実施例における他の構成、作動、作用効果、変形例等は、実施例1と同様である。
【0202】
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上述の各実施例に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の設計変更を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0203】
【図1】本発明の第一の実施形態における照明装置を示し、(a)は貫通孔を上面から見た図、(b)は天井に設置された状態を、一部を切り欠いて示す縦断面図。
【図2】同じく照明装置の上面図。
【図3】同じく照明装置を天井に設置する状態を示す縦断面図。
【図4】同じく照明装置を天井に設置する状態を示し、(a)は装置本体の天板下方から見た貫通孔及び吊りボルトの関係を示す斜視図、(b)はナットが貫通孔に挿通された状態を示す斜視図、(c)は吊りボルトが長孔部に挿通された状態を示す斜視図、(d)はナットがストッパー片に係合した状態を示す斜視図。
【図5】同じく照明装置の閉塞部材を示し、(a)は各要素を分離して示す斜視図、(b)は組み立てた状態を示す縦断面図。
【図6】本発明の第二の実施形態における照明装置を示し、(a)は天井に設置された状態を、一部を切り欠いて示す縦断面図、(b)はガイド手段の変形例を示す縦断面図。
【図7】同じく照明装置のロックナット及びガイド手段を分離して示す斜視図。
【図8】同じく照明装置を天井に設置する状態を示し、(a)は吊りボルトがガイド手段によりガイドされている状態を示す縦断面図、(b)はロックナットで仮止めした状態を示す縦断面図、(c)はロックナットを締め付けた状態を示す縦断面図。
【符号の説明】
【0204】
10 装置本体
12 天板
14 貫通孔
14a 丸孔部
14b 長孔部
15 閉塞手段
17 昇降装置
20 照明器具
23 光源
25 ガイド手段
50 ロックナット
K 仮止め手段
B 吊りボルト
N ナット




 

 


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