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発明の名称 照明装置及び昇降装置付き照明装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−87626(P2007−87626A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−271788(P2005−271788)
出願日 平成17年9月20日(2005.9.20)
代理人 【識別番号】100083150
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻木 信義
発明者 増田 敏文
要約 課題
装置本体を吊りボルトに固定するための施工作業を容易にした照明装置及び昇降装置付き照明装置を提供する。

解決手段
光源11を有する照明器具10と、照明器具10を収納すると共に吊りボルト40により設置される装置本体20と、装置本体外側面に外方に突出して回動可能に設けられると共に吊りボルト40を挿通する切欠き孔21fを形成した取付部材21eとを具備する構成とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
光源を有する照明器具と;
照明器具を収納すると共に吊りボルトにより設置される装置本体と;
装置本体外側面に外方に突出して回動可能に設けられると共に吊りボルトを挿通する切欠き孔を形成した取付部材と;
を具備することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
光源及び光源を点灯する安定器を有する照明器具と;
照明器具を昇降させる昇降装置と;
昇降装置により照明器具を収納すると共に吊りボルトにより設置される装置本体と;
装置本体外側面に外方に突出して回動可能に設けられると共に吊りボルトを挿通する切欠き孔を形成した取付部材と;
を具備することを特徴とする昇降装置付き照明装置。
【請求項3】
前記取付部材の切欠き孔は、一端が開放した長孔で構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置及び昇降装置付き照明装置。
【請求項4】
前記取付部材は、装置本体外側面に略水平に外方に突出して設けられ、略水平の位置から上方への移動を阻止する阻止部材及び吊りボルトの外方に向かう移動を阻止するストッパーを設けたことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一に記載の照明装置及び昇降装置付き照明装置。
【請求項5】
前記取付部材は、略水平に外方に突出する位置に保持する保持部材を設けたことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一に記載の照明装置及び昇降装置付き照明装置。


発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダウンライト等の天井などに設置される照明装置及び昇降装置付き照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の照明装置は、ダウンライト形の照明装置としてスポット的な照明効果を演出することができると共に、器具自体が天井裏に収納され、外観、意匠的にも優れており、各種の店舗、オフィス、エントランスホール等、あらゆる場所に設置され一段と普及が進んでいる。
【0003】
特に、多目的ホール等、吹き抜けのある高天井に設置されることも多く、高天井に設置されるダウンライト形の照明装置の場合には、ランプ交換等、メンテナンスの面から昇降装置付きの照明装置が多用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
一方、この昇降装置付き照明装置においては、従来光源としてHIDランプを用い安定器を昇降装置側に設置して、照明器具側のランプを点灯していたが、近年、蛍光ランプが小形、高出力化し、また安定器も小形化されてきていることなどから、光源として従来のHIDランプに代えてコンパクト形蛍光ランプを複数本用い、安定器も照明器具側に備えたものが設置されるようになっている。
【特許文献1】特開平11−39928号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この種の安定器を照明器具側に備えたものにおいては、安定器が器具の上方に突出して設けられるため、器具全体の高さ寸法がますます高くなる傾向にあり、例えば、特許文献1の図1に示されるような、吊りボルトを装置本体の天板に固定する方式では天板に挿通した吊りボルトに、下方からナットを締め付けて固定する作業が天井裏に近づいてしまう。換言すれば、ナットを締め付ける部分が設置作業を行う天井取付孔の位置から、ますます遠くなり作業者の手が届き難くなって、装置本体を吊りボルトに固定するための施工がし難くなる問題が生じる。
【0006】
この問題は、昇降装置を有さないダウンライト形の照明装置でも同様、器具の高さが高くなることから手が器具の天板に届き難くなって、施工がし難くなる問題も生じる。
【0007】
本発明は、上述した問題、課題を解決することを目的とし、装置本体を吊りボルトに固定するための施工作業を容易にした照明装置及び昇降装置付き照明装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の照明装置の発明は、光源を有する照明器具と;照明器具を収納すると共に吊りボルトにより設置される装置本体と;装置本体外側面に外方に突出して回動可能に設けられると共に吊りボルトを挿通する切欠き孔を形成した取付部材と;を具備することを特徴とする。
【0009】
請求項1の発明によれば、装置本体外側面に外方に突出して回動可能に設けられると共に吊りボルトを挿通する切欠き孔を形成した取付部材により、施工作業を容易にした照明装置が構成される。
【0010】
本発明の照明器具は、昇降装置付きの照明装置でも、また昇降装置を有さない照明装置であってもよい。
【0011】
光源は、コンパクト形蛍光ランプや電球形蛍光ランプ等の蛍光ランプが好適であるが、メタルハライドランプや水銀灯などの高圧放電ランプ、さらには白熱電球などでもよく、特定のランプには限定されない。
【0012】
取付部材は、装置本体外側面に外方に突出して設けられるが、外方に突出する位置は、装置本体外側面の高さ方向の略中間部分に設けても、装置本体外側面の下方、若しくは上方部分に設けてもよい。
【0013】
取付部材は、回動可能に設けるが、回動される範囲は、例えば、略水平の位置から略90度の角度にわたり回動して、取付部材が装置本体外側面から突出させないようにすることが好ましいが、多少突出していてもよく、要は、切欠き孔に吊りボルトを挿通する際に、支障とならない範囲で取付部材が装置本体外側面から突出しているもの。さらには装置本体を天井取付孔に下方から挿入する際に支障とならない範囲で突出しているものも許容する。
【0014】
また回動する方向も特に限定されず、例えば、略水平の位置から上方に所定の角度回動するようにしても、または下方に所定の角度回動するようにしてもよい。さらには左右方向に回動させるようにしてもよい。
【0015】
吊りボルトを挿通する切欠き孔は、一端が開放した長孔で構成することが好ましいが、長孔でなく半円形の孔、四角形の孔等でもよく、孔の形状は特定の形状に限定されない。
【0016】
請求項2に記載の昇降装置付き照明装置の発明は、光源及び光源を点灯する安定器を有する照明器具と;照明器具を昇降させる昇降装置と;昇降装置により照明器具を収納すると共に吊りボルトにより設置される装置本体と;装置本体外側面に外方に突出して回動可能に設けられると共に吊りボルトを挿通する切欠き孔を形成した取付部材と;を具備することを特徴とする。
【0017】
請求項2の発明によれば、装置本体外側面に外方に突出して回動可能に設けられると共に吊りボルトを挿通する切欠き孔を形成した取付部材により、施工作業を容易にした昇降装置付き照明装置が構成される。
【0018】
本発明は、安定器を光源に対して縦方向に配置し、高さを高くした照明器具に適用すると効果的であるが、配置方向は特に限定されず、安定器を光源の横方向に配置した構成も許容される。
【0019】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の照明装置及び昇降装置付き照明装置において、前記取付部材の切欠き孔は、一端が開放した長孔で構成したことを特徴とする。
【0020】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3いずれか一に記載の照明装置及び昇降装置付き照明装置において、前記取付部材は、装置本体外側面に略水平に外方に突出して設けられ、略水平の位置から上方への移動を阻止する阻止部材及び吊りボルトの外方に向かう移動を阻止するストッパーを設けたことを特徴とする。
【0021】
取付部材は、装置本体外側面に略水平に外方に突出して設けられるが、幾何学的に完全に水平にする必要はなく、やや上方または下方に傾斜していてもよく、要は吊りボルトにより設置される装置本体の機能に支障を来さない程度に、実質的に略水平に設けられていればよい。
【0022】
略水平の位置から上方への移動を阻止する阻止部材は、上方への移動を完全に阻止することが好ましいが、吊りボルトの締め付けにより取付部材が変形し、装置本体の機能に支障を来さない程度の範囲内で、多少上方へ移動するものも許容される。
【0023】
吊りボルトの外方に向かう移動を阻止するストッパーは、移動を完全に停止させることが好ましいが、吊りボルトの締め付けにより取付部材が変形し、装置本体の機能に支障を来さない程度の範囲内で、多少外方へ移動するものも許容される。
【0024】
阻止部材及びストッパーは、取付部材に一体に形成することが好ましいが、別体に構成したものを取付部材に固定して形成するようにしてもよい。
【0025】
また、単一の阻止部材及びストッパーでなく、それぞれ複数の阻止部材及びストッパーで構成してもよい。
【0026】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4いずれか一に記載の照明装置及び昇降装置付き照明装置において、前記取付部材は、略水平に外方に突出する位置に保持する保持部材を設けたことを特徴とする。
【0027】
保持部材は、取付部材に一体に形成しても、別体に構成したものを取付部材に固定して設けるようにしてもよい。
【0028】
また、単一の保持部材でなく、複数の保持部材で構成してもよい。
【発明の効果】
【0029】
請求項1の発明によれば、装置本体外側面に外方に突出して回動可能に設けられると共に吊りボルトを挿通する切欠き孔を形成した取付部材により、装置本体を吊りボルトに固定するための施工作業を容易にした照明装置を提供することができる。
【0030】
請求項2の発明によれば、装置本体外側面に外方に突出して回動可能に設けられると共に吊りボルトを挿通する切欠き孔を形成した取付部材により、装置本体を吊りボルトに固定するための施工作業を容易にした昇降装置付き照明装置を提供することができる。
【0031】
請求項3の発明によれば、取付部材の切欠き孔は、一端が開放した長孔で構成したので、装置本体を吊りボルトに固定するための施工作業をより一層容易にし、かつ吊りボルトと天井取付孔の位置ずれを調整して、装置本体が変形することを防止することが可能な照明装置及び昇降装置付き照明装置を提供することができる。
【0032】
請求項4の発明によれば、取付部材は、略水平の位置から上方への移動を阻止する阻止部材及び吊りボルトの外方に向かう移動を阻止するストッパーを設けたので、装置本体を吊りボルトに固定するための施工作業を一層容易にし、かつ吊りボルト及びナットの締めすぎを防止して確実に設置することが可能な照明装置及び昇降装置付き照明装置を提供することができる。
【0033】
請求項5の発明によれば、取付部材は、略水平に外方に突出する位置に保持する保持部材を設けたので、吊りボルトへのナットの締め付け作業の際に、取付部材の下方への垂れ下がり防止することができ、装置本体を吊りボルトに固定するための施工作業を一層容易にした照明装置及び昇降装置付き照明装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の照明装置及び昇降装置付き照明装置の実施形態につき説明する。
【実施例1】
【0035】
本実施例は、ダウンライト形の昇降装置付き照明装置を構成したもので、図1〜図9に従いその構成を説明する。
【0036】
まず、昇降装置付き照明装置を構成する照明器具の構成を図1〜図2に従い説明する。
【0037】
10は照明器具で、光源11、光源を点灯するための安定器12、安定器を収納する安定器収納体13及び安定器収納体の下端部に設けられた反射鏡14で構成する。
【0038】
光源11は、同一仕様の公知のコンパクト形蛍光ランプ3個で構成し、例えば,型名FHT42EX−N、定格電力42Wのコンパクト形蛍光ランプ(以下単に「ランプ」と称す)で構成する。
【0039】
安定器12は、3個のランプ11に各々対応した1灯用の安定器で、ランプを点灯及び調光するためのインバータ等からなる電子安定器で構成し、各安定器は縦に長い直方体の金属ケース12aを有している。
【0040】
安定器収納体13は、鉄、ステンレスやアルミニウム等の金属で構成した上端及び下端を開放した円筒状の本体ケース13aと、上端開放部に設けられた上蓋体13b及び下端開放部に設けられた下蓋体13cで構成する。
【0041】
上蓋体13bは、鉄、ステンレスやアルミニウム等の金属で構成し、円筒状の本体ケース13aの上端開放部に嵌合してネジ等で固定する。また、その上面には支持板13eを一体に取付ける。
【0042】
下蓋体13cも、鉄、ステンレスやアルミニウム等の金属で構成し、円筒状の本体ケース13aの下端開放部に嵌合してネジ等で固定する。また、その下面に開口部13gを形成する。
【0043】
本体ケース13aの外側面には、円周方向に略沿う複数の長孔からなる第1の放熱孔13hを形成すると共に、下方外側面に第2の放熱孔13iを形成する。
【0044】
円筒状をなす安定器収納体13の内部には、第1の遮熱板13j及び第1の遮熱板と間隔を有して第2の遮熱板13kを設ける。
【0045】
第1、第2の遮熱板13j、13kは、鉄、ステンレスやアルミニウム等の金属で円板状に形成し、同じく金属で構成した支柱13lにネジ止め等をして、両者が所定の間隔を有するように構成する。
【0046】
上記のように支持された第1の遮熱板13jの上面には、3枚の支持板13mを取付け、この支持板13mに、3個の安定器12を1個ずつ取付ける(図2)。
【0047】
安定器12の二次側配線は金属ケース12aの下方から導出し、後述するランプソケットへ接続する。
【0048】
また、安定器12の一次側配線は金属ケース12aの上方から導出し、後述する昇降装置の昇降部と接続される。
【0049】
円板状をなす第2の遮熱板13kの下面には、ランプ11のソケット11aをネジ止め等の手段で固定する。ソケット11aはコンパクト形蛍光ランプ用の公知のソケットで構成する。
【0050】
安定器収納体13の下端部に位置する下蓋体13cの開口部13gには、ランプ11の光を制御する反射鏡14を取付ける。
【0051】
反射鏡14は、ステンレスやアルミニウム等の金属で、内面が回転放物面等をなす反射面が形成されるようにすり鉢状に構成し、底面に上記ソケット11aに面して3個の貫通孔を形成し、この貫通孔を介して3個のランプ11が、1個ずつそれぞれのソケット11aに着脱可能に装着されるように構成する。
【0052】
これにより、3個の安定器12が3個のランプ11に対して、上方に縦方向に配置され、径方向に嵩張らない縦長の照明器具10が構成される。
【0053】
次に、上記に構成した照明器具を組み込む照明装置本体の構成を図3〜図5に従い説明する。
【0054】
20は照明装置本体で、装置本体21と、照明器具10を装置本体内に収納するための昇降装置22で構成する。
【0055】
装置本体21は、リング状をなす略円板状の天板21aと、開口部を有し円形リング状をなす下枠21bと、天板及び下枠の略中間に位置する中枠21c、及びこれら天板、下枠、中枠をネジ止め等の手段で連結し、180度の角度で対向して配置された一対2本の支柱21d、21dで、全体として開放部を広く形成した円筒状の枠体をなすように構成する。
【0056】
これら、装置本体21を構成する天板21a、中枠21c及び支柱21d、21dは、鉄、ステンレスやアルミニウム等の金属で構成する。
【0057】
下枠21bは、装置本体21を構成する枠体であると共に、縦断面がL字のリング状をなす形状に構成し、後述する天井30に設置した際に、L字の下面部分が天井取付孔30aの切り口部に合致するように構成し、ギザギザとなって開けられた天井取付孔の開口縁部を覆い隠し、外観、意匠的に見栄えをよくする化粧枠としての機能を果すもので、合成樹脂等で一体成形により構成する。
【0058】
天板21aの上面に昇降装置22を取付け、昇降装置の下面に昇降部22aを出し入れ可能に設置する。昇降部22aは内蔵されたモータの正逆回転による2本のワイヤーロープ22b、22bの巻き上げ、巻き戻しにより昇降される。
【0059】
昇降部22aには、照明装置本体20の天井への施工時に、照明器具10の安定器収納体13の支持板13eが連結され、ワイヤーロープ22b、22bの巻き上げ操作によって、昇降部22aと共に照明器具全体を上昇させ、照明器具10が円筒状の枠体をなす装置本体21内に収納されるように構成される。
【0060】
さらに、中間に位置する中枠21cには、直径方向に対向して中枠と同様の金属で構成した一対の取付部材21eを設ける。
【0061】
取付部材21eが装置本体21の天板ではなく装置本体21の略中間に位置する中枠21cに設けられているので、後述する吊りボルト40との連結作業が比較的低い、手の届く位置で行うことができる。
【0062】
また、装置本体21の設置の際、両端に2個ある吊りボルト40の締め具合によっては、装置本体21が水平から傾いてしまうことがあるが、装置本体21の中間ではなく、下部で吊りボルト40との連結を行う構成にすると上部が大きく傾き、上部で吊りボルト40との連結を行う構成にすると下部が大きく傾く問題が生じるが、中間で吊りボルト40との連結を行えば、上部及び下部の傾きが抑制される。
【0063】
取付部材21eは、装置本体21を天井のスラブ等に固定した吊りボルト40に固定するための切欠き孔21fを形成した取付片21gで構成し、切欠き孔21fは一端を開放した長孔で構成する(図4(b))。
【0064】
長孔の寸法は、取付部材21eの強度を保持できるように、吊りボルトが挿通できる最小限の寸法に構成する。
【0065】
図4(b)に示すように、取付片21gは、一端を中枠21cに軸21hにより回動可能に支持する。
【0066】
すなわち、中枠21cに、取付片21gの両側に位置して2個の切欠き孔21c1を形成することにより2個の支持片21c2を内側に折り曲げて形成し、この支持片に軸21hを通して回動可能に支持して構成する。
【0067】
取付片21gは、軸21hを中心に略水平の状態から中枠21cの板面に沿った垂直までの、約90度の角度範囲にわたり下方に回動できるように構成する。
【0068】
これにより、取付部材21eが装置本体21の外側面に略水平に外方に突出するように回動可能に設けられる。
【0069】
21iは、取付片21gが略水平の位置から上方への回動を阻止するための阻止部材となるストッパー片で、取付片21gの回動軸21h側の縁部を一体に立ち上げて形成する。
【0070】
21jは、吊りボルト40を長孔21fに挿通して締め付けた際に、吊りボルトが外方に向かって移動することを阻止するためのストッパーで、取付片21gの下面で、かつ長孔21fの略中間に位置して、下方に一体に突出させて形成した一対のボスで構成する。
【0071】
21kは、回動可能に設けた取付片12gを、略水平でかつ外方に突出する位置に保持する保持部材で、中枠21cの支持片21c2の外面に形成した凸部と取付片21gの内面に形成した凹部との係合作用によるロック機構で構成する。
【0072】
図3及び図4において、21mは、各支柱21dの下端部に外方に突出して取付られた板バネで構成された支持片で、下枠21bとの間で天井板を挟持して保持するためのものであり、支柱21dに形成された長孔21nに沿って上下に移動させることにより、天井板の厚さに応じて支柱から外方に突出する位置が調整できるようにしてある。
【0073】
図示しないが、電源線は昇降装置22にあらかじめ配線されており、照明器具10が装置本体21内に収納されて設置されることにより、昇降部22aを経由して照明器具10のソケット11aが電源線に接続され、各ランプ11に電力が供給される。
【0074】
上記により照明器具10が収納される照明装置本体20が構成される。
【0075】
次に、上記のように構成した照明器具10及び照明装置本体20により、ダウンライト形の昇降装置付き照明装置を構成し天井に設置する施工の手順を図5〜図8に従い説明する。
【0076】
まず、図6に示すように、あらかじめ天井裏のスラブ等に、一対2本の吊りボルト40を所定の間隔寸法をもって設置し吊り下げておく。
【0077】
さらに、天井30に照明装置本体20を埋め込み設置するための円形の天井取付孔30aを穿設する。
【0078】
天井取付孔30aの直径は、装置本体21の下枠21bのL字部分が切り口部に合致する寸法にする。
【0079】
次に、中枠21cに取付けられた取付部材21eの取付片21gを回動して中枠に沿った垂直の状態にし、取付片21gが装置本体21の側面から外方に突出させない状態にする(図5(a)及び図6)。
【0080】
なお、取付片21gを水平の状態にしたままでは、取付片が装置本体21の側面から外方に突出して天井取付孔30aに引っ掛かり、装置本体21が天井取付孔30aを挿通できない寸法関係に構成されている。
【0081】
換言すれば、取付部材21eの取付片21gが装置本体21の側面から外方に突出させないように回動できるように構成したので、天井取付孔30aの直径は、取付片21gを装置本体21の側面から外方に突出させた状態のものに比して小径の孔寸法で済む。
【0082】
次に、装置本体21を天井取付孔30aに下方から挿入し、下枠21bを天井取付孔30aの切り口部に合致させ、支柱21d下端部の各支持片21mが撓み、バネの弾性力で復帰することにより、下枠21bとの間で天井板を挟持して保持する。
【0083】
このとき、取付部材21eとスラブに支持された吊りボルト40の位置を合わせて保持させる。
【0084】
この状態で、取付片21gの長孔21fの開放端を吊りボルト40に合せ、長孔内にボルトが挿入されているか確認しながら、軸21hを中心にして上方に回動し水平の状態にする(図5(a)→(b)→(c))。
【0085】
この際、取付片21gの、さらなる上方への回動はストッパー片21iにより停止されると共に、取付片21gはロック機構による保持部材21kにより水平に保持されて仮止めされた状態になる。これにより、後工程である吊りボルト40へのナット41の締め付け作業の際に、取付片21gの下方への垂れ下がりを手で押えておく必要がなくなる。
【0086】
また、吊りボルト40を挿通する孔が、切欠き孔でない単なる丸孔で形成されている場合には、吊りボルト40の先端と小さな丸孔とを、狭い天井裏で位置合せしながら挿通する煩雑かつ困難な作業をしなければならない。
【0087】
しかし、本実施例では吊りボルト40を挿通する孔が切欠き孔、すなわち一端を開放した長孔21fで形成されているため、吊りボルト40の先端と小さな丸孔との位置合せを行うことなく、長孔21fの開放端を吊りボルト40に合せ、長孔内にボルトが挿入されているか確認しながら、軸21hを中心にして取付片21gを上方に回動する簡単な操作で行うことができる(図5(b))。
【0088】
次に、取付片21gの長孔21f内に挿通された一対2本の吊りボルト40を、上下に設けられたナット41をねじ込んで固定する。これにより、装置本体21の中間部分が吊りボルト40に吊られた状態で固定される。
【0089】
この際、吊りボルト40と天井取付孔30aが多少ずれていた場合には、長孔21fの長手寸法の範囲内で、装置本体21を水平方向に移動させ、ずれを調整して支持する(図5(c)実線矢印)。
【0090】
これにより、装置本体21は芯がずれて位置する吊りボルト40に無理に支持固定されことがなく、円筒状の枠体をなす装置本体21が変形することがなく設置される。また、装置本体21の化粧枠となる下枠21bと、天井面との間に隙間が形成されることもない。
【0091】
また、ナット41を吊りボルト40にねじ込む際、ナットを締めすぎ、その締め付け力により取付片21gが略水平の位置から上方へ移動、すなわち、上方に傾こうとしても阻止部材となるストッパー片21iが、それ以上の回動を阻止する。
【0092】
同時に、その締め付け力により取付片21gが略水平の位置から上方に傾き、吊りボルトが傾きに沿って外方に移動しようとしても、ナット41の側面が一対のボスで構成したストッパー21jに当たり、吊りボルトの外方に向かう移動が阻止される(図5(c))。
【0093】
なお、ストッパー片21i及びストッパー21jがない場合には、ナット41を締め付けすぎると、その力で取付片21gが上方へ傾き、その傾きに沿って吊りボルト40が外方に向かって移動し、極端に締めすぎた場合には、ボルトが長孔21fの開放端から外れる恐れがある。
【0094】
また、片方のみ締めすぎると、装置本体21が傾いて変形した状態で設置されてしまう。
【0095】
これらストッパー片21i及びストッパー21jにより、吊りボルト40及びナット41の締めすぎが確実に防止され、装置本体21の変形が防止される。
【0096】
また、本実施例の照明装置は、安定器12を照明器具10側に設置した縦長の照明器具10を収納するために、装置本体21の高さが高くなっており、吊りボルト40を連結する場合に、従来の特許文献1に示されるように、装置本体21の天板等で連結する方式の場合には、作業者の手が天板に届き難くなり施工がし難くなってしまう。
【0097】
しかし、本実施例では取付部材21eが装置本体21の天板ではなく装置本体21の略中間に位置する中枠21cに設けられているので、吊りボルト40との連結作業が比較的低い、手が充分に届く位置で行うことができる。
【0098】
次に、図7に示すように、昇降装置22のワイヤーロープ22bを巻き戻して繰り出し、昇降部22aを床面42に降ろす。
【0099】
降ろした昇降部22aの底部と、あらかじめ床面に用意した照明器具10の支持板13eとの間に、連結棒43をスプリング44を介して2個のナット45で上下から締め付けて連結し、照明器具10と昇降部22aを一体化する。この際、照明器具10の入力端子部と昇降部22aの接触端子部との電気配線を行う。
【0100】
次に、昇降装置22のワイヤーロープ22bを巻き上げ、昇降部22aと共に照明器具10全体を上昇させて、照明器具を円筒状の枠体をなす装置本体21内に収納する(図8)。
【0101】
この際、装置本体21は上記のように変形していないため、照明器具10は装置本体21の内面に引っ掛かることなく円滑に装置本体21内に収納され、従来の特許文献1の図11Bに示されるように、変形した装置本体21に照明器具10の反射鏡14等が嵌り込んで昇降できなくなるようなことがない。
【0102】
昇降部22aが昇降装置22に機械的にロックされると、昇降部22aの接触端子部が昇降装置22の端子部と電気的に接続され、昇降装置22にあらかじめ配線された電源線と照明器具10のソケット11aが接続され、各ランプ11に電力が供給される状態となる。
【0103】
以上により、反射鏡14及びランプ11を下方に向け、下方床面の照明を行えるようにしたダウンライト形の昇降装置付き照明装置が構成されて施工が完了し、電源を投入することによりランプが点灯され所定の照明を行うことができる。
【0104】
本実施例によれば、取付部材21eが装置本体21の天板ではなく装置本体21の略中間に位置する中枠21cに設けられているので、吊りボルト40との連結作業が比較的低い、手の届く位置で行うことができ、施工作業が容易になる。
【0105】
また、装置本体21の設置の際、両端に2個ある吊りボルト40の締め具合によっては、装置本体21が水平から傾いてしまうことがあるが、この場合装置本体21の中間ではなく、下部で吊りボルト40との連結を行う構成にすると上部が大きく傾き、上部で吊りボルト40との連結を行う構成にすると下部が大きく傾く問題が生じるが、中間で吊りボルト40との連結を行えば、上部及び下部の傾きが抑制され、装置本体21の変形を極力抑えることが可能となる。
【0106】
さらに、取付部材21eの切欠き孔は長孔21fになっているので、吊りボルト40と天井取付孔30aが多少ずれていても、長孔の長手寸法の範囲内で、位置ずれを調整して支持することができ、装置本体21が変形して設置されることがない。
【0107】
これにより、装置本体21の化粧枠となる下枠21bと、天井面との間に隙間が形成されることがなく、照明装置として見栄えが悪くなることがない。
【0108】
吊りボルト40を挿通する孔が、切欠き孔すなわち一端を開放した長孔21fで形成されているため、吊りボルト40の先端と小さな丸孔との位置合せを行うことなく、長孔21fの開放端を吊りボルト40に合せ、長孔内にボルトが挿入されているか確認しながら、取付片21gを上方に回動する簡単な操作で行うことができ、より一層施工作業が容易となる。
【0109】
また、取付部材21eの取付片21gに形成した阻止部材となるストッパー片21i及び一対のボスで構成したストッパー21jにより、吊りボルト40及びナット41の締めすぎが防止され、締めすぎによって装置本体21が変形して設置されることがない。
【0110】
また、取付部材21eの取付片21gが回動できるように構成し、取付片21gが装置本体21の側面から外方に突出させないようにしたので、天井取付孔30aの直径は、取付片21gを装置本体21の側面から外方に突出させた状態のものに比して小径の孔寸法で済み、設置場所等、環境条件が厳しい場合にも、天井外観を損なうことがない。
【0111】
取付片21gは保持部材21kにより水平に保持されて仮止めされた状態になり、吊りボルト40へのナットの締め付け作業の際に、取付片21gの下方への垂れ下がりを手で押えておく必要がなくなり、より一層施工作業が容易となる。
【0112】
本実施例において、昇降装置付き照明装置を構成したが、昇降装置を有さない通常のダウンライト形の照明装置を構成するようにしてもよい。
【0113】
昇降装置を有さない照明装置では、手作業で照明器具10を持ち上げ、天井に設置された装置本体21内に収納し設置する点が相違するのみで、照明装置本体20の構成及び天井に設置する施工の手順、作用効果等は上述した実施例と同様である。
【0114】
本実施例において、取付部材21eを装置本体21の中間に位置する中枠21cに設けたが、180度の角度で対向して配置された一対2本の支柱21d、21dに設けてもよく、この場合、支柱は縦方向に延在しているので、設置条件等に合わせて支柱の下方さらには上方部分に取付部材21eを設けるようにしてもよい。
【0115】
取付部材21eは、中枠21cに、取付片21gの両側に位置して2個の切欠き孔21c1を形成することにより2個の支持片21c2を折り曲げて形成し、この支持片に軸21hを通して回動可能に支持して構成したが、図9に示すように構成してもよい。
【0116】
すなわち、中枠21cに取付片21gが入る寸法の長方形の切欠き孔21c1'を1個形成し、この切欠き孔の形成により両側に対向して2個の支持片21c2'を折り曲げて形成する。
【0117】
2個の支持片21c2'の間に取付片21gの軸側端部を挿入して、軸21hにより軸支する。
【0118】
軸21hは、棒状をなすピン軸21h1とピン軸が挿入されるスリーブ状の筒軸21h2とからなり、筒軸の両端を取付片21gの後端両側の間に嵌合し、この状態でピン軸を筒軸内に通し、支持片21c2'の外面から突出したピン軸両端をEリングで固定する。
【0119】
これにより、取付片21gは、軸21hを中心に略水平の状態から中枠21cの板面に沿った垂直までの、約90度の角度範囲にわたり下方に回動できるように構成される。
【0120】
図中21i'は、取付片21g後端両側の軸側端部を、それぞれ一体に折り曲げて形成した2個のストッパー片で、取付片21gを水平にした際、2個のストッパー片が2個の支持片21c2'の後端面に当接し、取付片21gが略水平の位置から上方へ回動することを阻止するための阻止部材の作用をなすものである。
【0121】
この2個のストッパー片21i'は、上述した取付片21gの上縁部に形成したストッパー片21iと共に、上方への回動を阻止する阻止部材の作用をなす。
【0122】
図9の構成によれば、取付片21gを入れる切欠き孔21c1'は1個で済み、上記実施例にように、両側に2個形成する必要がなく、板材からなる中枠21cの強度を大となすことができる。
【0123】
さらに、軸21hは、棒状をなすピン軸21h1とピン軸が挿入されるスリーブ状の筒軸21h2で構成し、筒軸の両端を取付片21gの後端両側の間に嵌合して支持するようにしたので、軸の強度を増すことができ、重量の重い照明器具でも、軸が変形することなく確実に支持することができる。
【0124】
取付片21gが略水平の位置から上方への回動を阻止するための構成が、取付片21gに一体に折り曲げて形成した2個のストッパー片中21i'と、取付片21gの上縁部に形成したストッパー片21iの両者で行うことができるため、ストッパー機構がより強固となり、一層確実に上方への回動を阻止することができ、これにより、取付部材21eが傾いて取付けられることがなくなり、装置本体21が変形して設置されることがない。
【0125】
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は上述の実施例に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の設計変更を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】本発明の実施形態における照明器具の正面図。
【図2】同じく安定器収納体の本体ケースを削除し一部を切り欠いて示す照明器具の正面図。
【図3】本発明の実施形態における装置本体の正面図。
【図4】同じく装置本体を示し、(a)は側面図、(b)は取付部材を拡大して示す斜視図。
【図5】同じく取付部材を示すもので、(a)は取付片を垂直にした状態を示す側面図、(b)は取付片を上方に回動した状態を、一部を切り欠いて示す側面図、(c)は取付片を水平にした状態を、一部を切り欠いて示す側面図。
【図6】同じく装置本体を天井に設置する状態を示す説明図。
【図7】同じく照明器具を装置本体に設置する状態を示す説明図で、(a)は昇降部を降ろし照明器具と連結した状態を示す図、(b)は(a)のB部を拡大して示す図。
【図8】本発明の実施形態における昇降装置付き照明装置を天井に設置した状態を示す正面図。
【図9】本発明の実施形態における取付部材の変形例を示し、(a)は取付部材の斜視図、(b)は取付部材の軸部分を一部を切り欠いて示す説明図。
【符号の説明】
【0127】
10 照明器具
11 光源
12 安定器
21 装置本体
21e 取付部材
21f 切欠き孔
22 昇降装置
40 吊りボルト





 

 


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