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発明の名称 LEDを用いた照明器具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−59371(P2007−59371A)
公開日 平成19年3月8日(2007.3.8)
出願番号 特願2005−371116(P2005−371116)
出願日 平成17年12月22日(2005.12.22)
代理人 【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清
発明者 浦野 洋二 / 後藤 芳朗 / 日高 康博 / 中谷 卓也
要約 課題
LEDチップの温度上昇を抑制できて光出力の高出力化を図れ且つ回路基板のコストを低減可能なLEDを用いた照明器具を提供する。

解決手段
一面が開口した有底筒状に形成された金属製の器具本体90と、LEDチップおよびLEDチップの各電極がそれぞれ電気的に接続された一対のリード端子42,43を有し器具本体90内に配置された複数のLEDチップユニット1と、LEDチップユニット1と器具本体90の底壁90aとの間に介在し両者を電気的に絶縁し且つ両者を熱結合させる絶縁層と、各LEDチップユニット1への給電用の回路パターン22が形成されるとともに各LEDチップユニット1それぞれが挿通される複数の窓孔23が形成され器具本体90内に配置された回路基板20とを備えている。
特許請求の範囲
【請求項1】
金属製の器具本体と、LEDチップおよびLEDチップの各電極がそれぞれ電気的に接続された一対のリード端子を有する複数のLEDチップユニットと、LEDチップユニットと器具本体との間に介在し両者を電気的に絶縁し且つ両者を熱結合させる絶縁層と、各LEDチップユニットへの給電用の回路パターンが形成されるとともに各LEDチップユニットそれぞれが挿通される複数の窓孔が形成され器具本体に対して各LEDチップユニットと同じ側に配置された回路基板とを備えてなることを特徴とするLEDを用いた照明器具。
【請求項2】
前記回路基板における前記器具本体との対向面とは反対側に配置され前記各LEDチップユニットからの可視光を透過させる透光部材を備え、前記回路基板における透光部材との対向面に可視光を反射するミラーが形成されてなることを特徴とする請求項1記載のLEDを用いた照明器具。
【請求項3】
前記回路基板は、前記透光部材との対向面側に前記回路パターンと前記ミラーとが形成されてなることを特徴とする請求項2記載のLEDを用いた照明器具。
【請求項4】
前記回路基板は、前記透光部材との対向面とは反対側に前記回路パターンが形成されてなることを特徴とする請求項2記載のLEDを用いた照明器具。
【請求項5】
前記ミラーは、アルミニウムにより形成されてなることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のLEDを用いた照明器具。
【請求項6】
前記器具本体が一面に前記各LEDチップユニットおよび回路基板を収納する収納凹所を有する円盤状に形成され、前記回路基板の中央部で前記回路基板に電気的に接続される給電用の電線を挿通する電線挿通孔が前記器具本体の中央部において前記収納凹所の底部に貫設されてなることを特徴とする請求項2ないし請求項5記載のLEDを用いた照明器具。
【請求項7】
前記器具本体における前記収納凹所の周部に前記器具本体を造営材に取り付けるための複数の取付ねじそれぞれを前記一面側から挿通する複数のねじ挿通孔が貫設され、前記透光部材の光出射面側を露出させる開口窓を有し前記器具本体の前記一面側において前記収納凹所の周部および各取付ねじを覆う形で前記器具本体に取着される枠状の化粧カバーを備え、当該化粧カバーが金属により形成されてなることを特徴とする請求項6記載のLEDを用いた照明器具。
【請求項8】
前記透光部材は、前記各LEDチップユニットそれぞれに対向する各部位それぞれに、前記LEDチップユニットから放射された光の配光を制御するレンズ部を有し、各レンズ部以外の部位が金属により形成されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のLEDを用いた照明器具。
【請求項9】
前記LEDチップユニットは、熱伝導性材料からなり前記LEDチップが実装される伝熱板と、前記LEDチップと伝熱板との間に介在し両者の線膨張率差に起因して前記LEDチップに働く応力を緩和するサブマウント部材と、伝熱板側とは反対の表面に前記LEDチップの前記各電極それぞれと電気的に接続される一対の導体パターンが設けられるとともにサブマウント部材を露出させる窓孔が厚み方向に貫設され伝熱板に積層された絶縁性基板とを備え、各導体パターンそれぞれが前記リード端子を構成していることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のLEDを用いた照明器具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDを用いた照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、LEDチップとLEDチップから放射された光によって励起されてLEDチップとは異なる発光色の光を放射する波長変換材料としての蛍光体(蛍光顔料、蛍光染料など)とを組み合わせてLEDチップの発光色とは異なる色合いの光を出す発光装置の研究開発が各所で行われている。この種の発光装置としては、例えば、青色光あるいは紫外光を放射するLEDチップと蛍光体とを組み合わせて白色の光(白色光の発光スペクトル)を得る白色発光装置(一般的に白色LEDと呼ばれている)の商品化がなされている。
【0003】
また、最近の白色LEDの高出力化に伴い、白色LEDを照明用途に展開する研究開発が盛んになってきているが、上述の白色LEDを一般照明などのように比較的大きな光出力を必要とする用途に用いる場合、1つの白色LEDでは所望の光出力を得ることができないので、複数個の白色LEDを1枚の回路基板に実装したLEDユニット(LEDモジュール)を一面が開口した器具本体内に配置し、器具本体の上記一面側に各白色LEDからの白色光を透過させる透光板を配置して所望の光出力を得るようにしているのが一般的である(例えば、特許文献1)。なお、上記特許文献1に開示された照明器具では、上記透光板に各白色LEDそれぞれからの光の配光を制御する複数のレンズが形成されている。
【0004】
また、従来から、複数のLEDチップと各LEDチップを実装する回路基板とを備えるLEDユニットにおいて、各LEDチップのジャンクション温度の上昇を抑制して入力電力を大きくすることで光出力の高出力化を図るために、各LEDチップの発光部で発生した熱を効率良く外部に放熱させるための構造が提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。
【0005】
上記特許文献2に開示されたLEDユニットでは、図31に示すように、回路基板300として、金属板301上に絶縁樹脂層302を介して給電用の回路パターン303が形成された金属基板を採用しており、各LEDチップ10’で発生した熱が熱伝達部材310を介して金属板301に伝熱されるようになっている。ここにおいて、各LEDチップ10’は、GaN系化合物半導体材料からなる発光部が絶縁体であるサファイア基板からなる結晶成長用基板の一表面側に形成されたGaN系青色LEDチップであり、回路基板300にフリップチップ実装されており、結晶成長用基板の他表面が光取り出し面となっている。
【0006】
また、上記特許文献3に開示されたLEDユニットでは、図32に示すように、図31の構成と同様に回路基板300として、金属板301上に絶縁樹脂層302を介して給電用の回路パターン303が形成された金属基板を採用しており、各LEDチップ10”で発生した熱が金属板301に伝熱されるようになっている。ここにおいて、各LEDチップ10”は、一表面側にアノード電極が形成されるとともに他表面側にカソード電極が形成されたものであり、アノード電極とカソード電極とのうち回路基板300に近い側の電極が第1の導体板312に電気的に接続されるとともに、回路基板300から遠い側の電極が第2の導体板313に金属細線からなるボンディングワイヤ314を介して電気的に接続されており、第1の導体板312および第2の導体板313それぞれが回路基板300の回路パターン303と接合されている。また、上記特許文献3には、回路パターン303の材料としてニッケルを採用し、回路パターン303の面積を広くすることで回路基板300を照明器具の反射板として兼用することが記載されている。
【特許文献1】特開2003−59332号公報
【特許文献2】特開2003−168829号公報(段落〔0030〕、および図6)
【特許文献3】特開2001−203396号公報(図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、図31や図32に示した構成のLEDユニットを用いた照明器具では、器具本体を金属製としてLEDユニットの回路基板300における金属板301を器具本体に熱的に結合させることでLEDユニットの熱をより効率的に放熱させることが考えられるが、耐雷サージ性を確保するために、回路基板300の金属板301と金属製の器具本体との間に例えばシート状の絶縁部材を介在させる必要があり、各LEDチップ10’,10”の発光部から器具本体までの熱抵抗が大きくなってしまい、各LEDチップ10’,10”のジャンクション温度が最大ジャンクション温度を超えないように各LEDチップ10’,10”への入力電力を制限する必要があり、光出力の高出力化が難しかった。
【0008】
また、図31や図32に示した構成のLEDユニットを用いた照明器具では、各LEDチップ10’,10”から器具本体までの熱抵抗を小さくするために各LEDチップ10’,10”への給電用の回路パターン303を形成した回路基板300として金属基板(金属ベースプリント配線板)を採用する必要があるので、コストが高くなってしまう。
【0009】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、LEDチップの温度上昇を抑制できて光出力の高出力化を図れ且つ回路基板のコストを低減可能なLEDを用いた照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、金属製の器具本体と、LEDチップおよびLEDチップの各電極がそれぞれ電気的に接続された一対のリード端子を有する複数のLEDチップユニットと、LEDチップユニットと器具本体との間に介在し両者を電気的に絶縁し且つ両者を熱結合させる絶縁層と、各LEDチップユニットへの給電用の回路パターンが形成されるとともに各LEDチップユニットそれぞれが挿通される複数の窓孔が形成され器具本体に対して各LEDチップユニットと同じ側に配置された回路基板とを備えてなることを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、従来に比べてLEDチップの発光部から器具本体までの熱抵抗を小さくできて放熱性が向上し、LEDチップのジャンクション温度の温度上昇を抑制できるから、入力電力を大きくできて光出力の高出力化を図れ、しかも、回路基板として例えばガラスエポキシ基板などのように金属基板に比べて安価な回路基板を採用することができるので、回路基板のコストの低減が可能になる。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記回路基板における前記器具本体との対向面とは反対側に配置され前記各LEDチップユニットからの可視光を透過させる透光部材を備え、前記回路基板における透光部材との対向面に可視光を反射するミラーが形成されてなることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、前記各LEDチップユニットから放射された可視光のうち透光部材で全反射された可視光がミラーにより反射されるので、光出力をより高めることが可能となる。
【0014】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記回路基板は、前記透光部材との対向面側に前記回路パターンと前記ミラーとが形成されてなることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、前記回路パターンと前記ミラーとが別々なので、前記回路パターンのパターン設計の自由度が高くなるとともに、前記回路パターンおよび前記ミラーそれぞれの材料を適宜選択できるから、前記ミラーの材料としてより反射率の高い材料を選択することで光出力をさらに高めることができる。
【0016】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記回路基板は、前記透光部材との対向面とは反対側に前記回路パターンが形成されてなることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、前記回路パターンと前記ミラーとが別々なので、前記回路パターンのパターン設計の自由度が高くなるとともに、前記回路パターンおよび前記ミラーそれぞれの材料を適宜選択できるから、前記ミラーの材料としてより反射率の高い材料を選択することで光出力をさらに高めることができる。また、請求項3の発明に比べて、ミラーの表面積を大きくすることができ、光出力をより一層高めることが可能となる。
【0018】
請求項5の発明は、請求項2ないし請求項4の発明において、前記ミラーは、アルミニウムにより形成されてなることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、前記ミラーの材料として従来のようにニッケルを採用する場合に比べて、可視光域の波長の光の反射率が高くなる。
【0020】
請求項6の発明は、請求項2ないし請求項5の発明において、前記器具本体が一面に前記各LEDチップユニットおよび回路基板を収納する収納凹所を有する円盤状に形成され、前記回路基板の中央部で前記回路基板に電気的に接続される給電用の電線を挿通する電線挿通孔が前記器具本体の中央部において前記収納凹所の底部に貫設されてなることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、前記器具本体の収納凹所内で電線を引き回すためのスペースを設ける必要がなく、前記器具本体の薄型化を図れる。
【0022】
請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記器具本体における前記収納凹所の周部に前記器具本体を造営材に取り付けるための複数の取付ねじそれぞれを前記一面側から挿通する複数のねじ挿通孔が貫設され、前記透光部材の光出射面側を露出させる開口窓を有し前記器具本体の前記一面側において前記収納凹所の周部および各取付ねじを覆う形で前記器具本体に取着される枠状の化粧カバーを備え、当該化粧カバーが金属により形成されてなることを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、前記器具本体における前記収納凹所の周部に前記器具本体を造営材に取り付けるための複数の取付ねじそれぞれを前記一面側から挿通する複数のねじ挿通孔が貫設されいるので、例えば天井材などの造営材に取付ねじを用いて前記器具本体を取り付けることができ、また、前記器具本体の前記一面側において前記収納凹所の周部および各取付ねじを覆う形で前記器具本体に取着される枠状の化粧カバーを備えているので、前記器具本体の前記一面側から取付ねじが見えないようにすることができ、見栄えを良くすることができ、しかも、化粧カバーが金属により形成されているので、化粧カバーが合成樹脂により形成されている場合に比べて放熱性を高めることができ、前記LEDチップのジャンクション温度の温度上昇をより抑制できる。
【0024】
請求項8の発明は、請求項1ないし請求項7の発明において、前記透光部材は、前記各LEDチップユニットそれぞれに対向する各部位それぞれに、前記LEDチップユニットから放射された光の配光を制御するレンズ部を有し、各レンズ部以外の部位が金属により形成されてなることを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、前記透光部材が、前記各LEDチップユニットそれぞれに対向する各部位それぞれに、前記LEDチップユニットから放射された光の配光を制御するレンズ部を有しているので、前記各LEDチップユニットそれぞれから放射された光の配光を制御することができ、しかも、前記透光部材における各レンズ部以外の部位が金属により形成されているので、前記透光部材全体が合成樹脂やガラスなどにより形成されている場合に比べて放熱性を高めることができ、前記LEDチップのジャンクション温度の温度上昇をより抑制できる。
【0026】
請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8の発明において、前記LEDチップユニットは、熱伝導性材料からなり前記LEDチップが実装される伝熱板と、前記LEDチップと伝熱板との間に介在し両者の線膨張率差に起因して前記LEDチップに働く応力を緩和するサブマウント部材と、伝熱板側とは反対の表面に前記LEDチップの前記各電極それぞれと電気的に接続される一対の導体パターンが設けられるとともにサブマウント部材を露出させる窓孔が厚み方向に貫設され伝熱板に積層された絶縁性基板とを備え、各導体パターンそれぞれが前記リード端子を構成していることを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、前記LEDチップユニットが、熱伝導性材料からなり前記LEDチップが実装される伝熱板と、前記LEDチップと伝熱板との間に介在し両者の線膨張率差に起因して前記LEDチップに働く応力を緩和するサブマウント部材とを備えているので、前記各LEDチップユニットにおいて前記LEDチップで発生した熱をサブマウント部材および伝熱板を介して効率良く放熱させることができるとともに、前記LEDチップと伝熱板との線膨張率差に起因して前記LEDチップに働く応力を緩和することができ、また、伝熱板側とは反対の表面に前記LEDチップの前記各電極それぞれと電気的に接続される一対の導体パターンが設けられるとともにサブマウント部材を露出させる窓孔が厚み方向に貫設され伝熱板に積層された絶縁性基板を備え、各導体パターンそれぞれが前記リード端子を構成しているので、前記器具本体と前記リード端子との間の絶縁距離を長くすることができ、信頼性が向上する。
【発明の効果】
【0028】
請求項1の発明では、LEDチップの温度上昇を抑制できて光出力の高出力化を図れ且つ回路基板のコストを低減可能になるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
(実施形態1)
以下、本実施形態の照明器具について図1〜図5を参照しながら説明する。
【0030】
本実施形態の照明器具は、例えばスポットライトとして用いられるものであり、支持台100上に固定された回転基台110に一端部が軸ねじ111を用いて結合されたアーム112に対して金属(例えば、Al、Cuなどの熱伝導率の高い金属)製の器具本体90が結合ねじ113を用いて結合されている。
【0031】
器具本体90は、一面(前面)が開口した有底筒状(本実施形態では、有底円筒状)に形成されており、複数個のLEDチップユニット(発光装置)1が収納されている。ここにおいて、器具本体90は、底壁90aに各LEDチップユニット1がグリーンシートからなる絶縁層80を介して実装され、開口部分が前カバー91により閉塞されている。前カバー91は、円板状のガラス板からなる透光板91aと、透光板91aを保持する円環状の窓枠91bとからなり、窓枠91bが器具本体90に対して取り付けられている。なお、絶縁層80は、グリーンシートのようなシート状に成形したセラミックスの未燒結体に限らず、例えば、熱硬化性の固着材(例えば、エポキシ樹脂など)を用いてもよい。また、透光板91aは、ガラス基板に限らず、透光性を有する材料により形成されていればよく、また、透光板91aに各LEDチップユニット1から放射された光の配光を制御するレンズを一体に設けてもよい。
【0032】
ところで、器具本体90内に配置された各LEDチップユニット1は、器具本体90内に配置される回路基板20により電気的に接続されている。なお、回路基板20の外周形状は、円形の一部を切り欠いて直線部分を設けた形状に形成されている。
【0033】
回路基板20は、厚み方向の一面側に各LEDチップユニット1への給電用の回路パターン22が形成されたガラスエポキシ基板により構成されており、各LEDチップユニット1それぞれが挿通される複数の矩形状の窓孔23が厚み方向に貫設されている。なお、本実施形態では、上述の透光板91aが、回路基板20における器具本体90との対向面とは反対側に回路基板20から離間して配置され各LEDチップユニット1からの可視光を透過させる透光部材を構成している。
【0034】
ここで、回路基板20における回路パターン22は、複数個のLEDチップユニット1を並列接続するようにパターン設計されており、複数個のLEDチップユニット1の並列回路の両端の回路パターン22に半田などにより接続されたリード線からなる給電用の電線(図示せず)が器具本体90の底壁90aに貫設された電線挿通孔90cに挿通され、複数個のLEDチップユニット1の並列回路に図示しない電源回路から電力が供給されるようになっている。なお、電源回路としては、例えば、商用電源のような交流電源の交流出力を整流平滑するダイオードブリッジからなる整流回路と、整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサとを備えた構成のものを採用すればよい。また、本実施形態では、器具本体90内の複数個のLEDチップユニット1を並列接続しているが、複数個のLEDチップユニット1の接続関係は特に限定するものではなく、例えば、直列接続するようにしてもよいし、直列接続と並列接続とを組み合わせてもよい。
【0035】
LEDチップユニット1は、矩形板状のLEDチップ10と、LEDチップ10のチップサイズよりも大きな矩形板状に形成されLEDチップ10が搭載されたチップ搭載部材41と、チップ搭載部材41の一側縁に連続一体に形成された短冊状のリード端子42と、チップ搭載部材41における他側縁から離間して配置されたT字状のリード端子43と、LEDチップ10を囲むように配置されLEDチップ10の側面から放射された光をLEDチップ10の前方(図3における上方)へ反射させるリフレクタ(反射器)50と、LEDチップ10を覆う形でリフレクタ50の前面側に取り付けられる保護カバー60とを備えている。
【0036】
チップ搭載部材41と各リード端子42,43とは金属板(例えば、銅板など)からなるリードフレームを用いて形成してあり、チップ搭載部材41および各リード端子42,43は、絶縁性を有する矩形枠状の合成樹脂成形品からなる保持枠45に同時一体に成形され当該保持枠45の内側に各リード端子42,43のインナリード部42a,43aおよびチップ搭載部材41が配置されるとともに、保持枠45の外側に各リード端子42,43のアウタリード部42b,43bが配置されている。ここで、チップ搭載部材41および各リード端子42,43と器具本体90との間には上述の絶縁層80が介在しており、絶縁層80は、チップ搭載部材41および各リード端子42,43と器具本体90との両者を電気的に絶縁し且つ熱結合させる機能を有している。また、各リード端子42,43は、アウタリード部42b,43bが回路基板20の回路パターン22と半田からなる接合部95を介して電気的に接続されている。なお、本実施形態では、保持枠45と、チップ搭載部材41と、各リード端子42,43と、リフレクタ50と、保護カバー60と、絶縁層80とでLEDチップ10のパッケージを構成している。また、本実施形態では、絶縁層80を各LEDチップユニット1毎に設けているが、器具本体90の底壁90aよりもやや小さい1枚のグリーンシートを複数個のLEDチップユニット1に対して共用してもよい。
【0037】
上記リードフレームの材料は銅に限らず、例えば、リン青銅などでもよい。また、本実施形態では、チップ搭載部材41および各リード端子42,43を保持枠45に同時一体に成形してあるが、保持枠45は必ずしも設ける必要はなく、チップ搭載部材41とリード端子42とを連続一体に形成する必要もない。ただし、チップ搭載部材41とリード端子42とを連続一体に形成するとともに上述の保持枠45を備えている場合には、組立時などにおいてLEDチップユニット1を個別部品として取り扱いやすくなり、各LEDチップユニット1を器具本体90に実装する前に、容易に個別の検査を行うことができるという利点がある。
【0038】
LEDチップ10は、青色光を放射するGaN系青色LEDチップであり、結晶成長用基板としてサファイア基板に比べて格子定数や結晶構造がGaNに近く且つ導電性を有するn形のSiC基板からなる導電性基板11を用いており、導電性基板11の主表面側にGaN系化合物半導体材料により形成されて例えばダブルへテロ構造を有する積層構造部からなる発光部12がエピタキシャル成長法(例えば、MOVPE法など)により成長され、導電性基板11の裏面に図示しないカソード側の電極であるカソード電極(n電極)が形成され、発光部12の表面(導電性基板11の主表面側の最表面)に図示しないアノード側の電極であるアノード電極(p電極)が形成されている。要するに、LEDチップ10は、一表面側にアノード電極が形成されるとともに他表面側にカソード電極が形成されている。上記カソード電極および上記アノード電極は、Ni膜とAu膜との積層膜により構成してあるが、上記カソード電極および上記アノード電極の材料は特に限定するものではなく、良好なオーミック特性が得られる材料であればよく、例えば、Alなどを採用してもよい。
【0039】
なお、本実施形態では、上記一方のリード端子42がカソード側リード端子を構成し、上記他方のリード端子43がアノード側リード端子を構成している。また、本実施形態では、LEDチップ10の発光部12が導電性基板11よりもチップ搭載部材41から離れた側となるようにチップ搭載部材41に搭載されているが、LEDチップ10の発光部12が導電性基板11よりもチップ搭載部材41に近い側となるようにチップ搭載部材41に搭載するようにしてもよい。光取り出し効率を考えた場合には、発光部12をチップ搭載部材41から離れた側に配置することが望ましいが、本実施形態では導電性基板11と発光部12とが同程度の屈折率を有しているので、発光部12をチップ搭載部材41に近い側に配置しても光の取り出し損失が大きくなりすぎることはない。
【0040】
また、リフレクタ50は、円形状に開口した枠状の形状であって、LEDチップ10の厚み方向においてLEDチップ10から離れるに従って開口面積が大きくなる形状に形成されており、絶縁性を有するシート状の接着フィルムからなる固着材55により各リード端子42,43と固着されている。なお、リフレクタ50および固着材55の外周形状は、保持枠45の内周形状よりもやや小さな矩形状に形成されている。
【0041】
ここにおいて、リフレクタ50の材料としては、LEDチップ10から放射される光(ここでは、青色光)に対する反射率が比較的大きな材料(例えば、Alなど)を採用すればよい。なお、固着材55には、リフレクタ50の開口部に対応する円形状の開口部55aが形成されている。また、リフレクタ50の内側には、LEDチップ10を封止する透明な封止樹脂(例えば、シリコーン樹脂など)をポッティングして封止部を形成することが望ましい。
【0042】
保護カバー60は、LEDチップ10の厚み方向に沿った中心線上に中心が位置するように配置されるドーム状のカバー部62と、カバー部62の開口部の周縁から側方に連続一体に突出したフランジ部61とを備え、フランジ部61におけるリフレクタ50側の面の周部に環状の位置決めリブ61aが突設されており、リフレクタ50に対して安定して位置決めすることができるようになっている。なお、保護カバー60は、リフレクタ50に対して、例えば接着剤(例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂など)を用いて接着すればよい。
【0043】
また、保護カバー60は、シリコーン樹脂のような透明材料とLEDチップ10から放射された青色光によって励起されてブロードな黄色系の光を放射する粒子状の黄色蛍光体とを混合した混合物の成形品により構成されている。したがって、本実施形態におけるLEDチップユニット1は、保護カバー60が、LEDチップ10から放射された光によって励起されてLEDチップ10の発光色とは異なる色の光を放射する色変換部材を兼ねており、当該LEDチップユニット1全体として、LEDチップ10から放射された青色光と黄色蛍光体から放射された光との合成光からなる白色の光を出力する白色LEDを構成している。なお、保護カバー60の材料として用いる透明材料は、シリコーン樹脂に限らず、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ガラスなどを採用してもよい。また、保護カバー60の材料として用いる透明材料に混合する蛍光体も黄色蛍光体に限らず、例えば、赤色蛍光体と緑色蛍光体とを混合しても白色光を得ることができる。また、LEDチップ10の発光色がLEDチップユニット1の所望の発光色と同じ場合には透明材料に蛍光体を混合する必要はない。
【0044】
ところで、本実施形態では、LEDチップ10として、上述のように発光色が青色の青色LEDチップを採用しており、導電性基板11としてSiC基板を採用しているが、SiC基板の代わりにGaN基板を用いてもよく、SiC基板やGaN基板を用いた場合には下記表1から分かるように、上記特許文献2のように結晶成長用基板として絶縁体であるサファイア基板を用いている場合に比べて、結晶成長用基板の熱伝導率が高く熱抵抗が小さい。また、LEDチップ10の発光色は青色に限らず、例えば、赤色、緑色などでもよい。すなわち、LEDチップ10の発光部12の材料はGaN系化合物半導体材料に限らず、LEDチップ10の発光色に応じて、GaAs系化合物半導体材料やGaP系化合物半導体材料などを採用してもよい。また、導電性基板11もSiC基板に限らず、発光部12の材料に応じて、例えば、GaAs基板、GsP基板などから適宜選択すればよい。
【0045】
【表1】


【0046】
また、LEDチップ10は、上述のチップ搭載部材41に、LEDチップ10のチップサイズよりも大きなサイズの矩形板状に形成されLEDチップ10と伝熱板を兼ねるチップ搭載部材41との線膨張率の差に起因してLEDチップ10に働く応力を緩和するサブマウント部材30を介して搭載されている。サブマウント部材30は、上記応力を緩和する機能だけでなく、LEDチップ10で発生した熱をチップ搭載部材41においてLEDチップ10のチップサイズよりも広い範囲に伝熱させる熱伝導機能を有しており、チップ搭載部材41におけるLEDチップ10側の表面の面積はLEDチップ10におけるチップ搭載部材41側の表面の面積よりも十分に大きいことが望ましい。例えば、0.3〜1.0mm角のLEDチップ10から廃熱を効率良く行うためには、チップ搭載部材41と絶縁層80との接触面積を大きくし、且つ、LEDチップ10の熱が広範囲に亘って均一に熱伝導するようにして熱抵抗を小さくすることが好ましく、上記リードフレームを用いて形成されるチップ搭載部材41におけるLEDチップ10側の表面の面積をLEDチップ10におけるチップ搭載部材41側の表面の面積の10倍以上とすることが望ましい。ここにおいて、サブマウント部材30は、上記応力を緩和する機能を有していればよく、厚み寸法を上記特許文献1〜3に記載されたLEDユニットにおける回路基板の厚み寸法に比べて小さくすることができるから、熱伝導率が比較的大きな材料を採用することにより、熱抵抗を小さくすることができる。
【0047】
本実施形態では、サブマウント部材30の材料としてCuWを採用しており、LEDチップ10は、上記カソード電極がサブマウント部材30およびチップ搭載部材41を介して上記一方のリード端子42のインナリード部42aと電気的に接続され、上記アノード電極が金属細線(例えば、金細線、アルミニウム細線など)からなるボンディングワイヤ14を介して上記他方のリード端子43のインナリード部43aと電気的に接続されている。また、各リード端子42,43のアウタリード部42b,43bには、それぞれ上述のリード線93が半田からなる接合部95を介して電気的に接続されている。
【0048】
サブマウント部材30の材料はCuWに限らず、例えば下記表2から分かるように、線膨張率が導電性基板11の材料である6H−SiCに比較的近く且つ熱伝導率が比較的高い材料であればよく、例えば、W、AlN、複合SiC、Siなどを採用してもよい。ただし、サブマウント部材30としてAlNや複合SiCのような絶縁体を採用する場合には、例えば、サブマウント部材30におけるLEDチップ10側の表面に上記アノード電極と接合される適宜の導体パターンを設けておき、当該導体パターンと上記一方のリード端子42のインナリード部42aとをボンディングワイヤを介して電気的に接続すればよい。
【0049】
【表2】


【0050】
ここにおいて、チップ搭載部材41の材料がCuである場合、サブマウント部材30として、CuWもしくはWを採用すれば、サブマウント部材30とチップ搭載部材41とを直接接合することが可能なので、例えば下記表3に示すように、サブマウント部材30とチップ搭載部材41とをろう材を用いて接合する場合に比べて、サブマウント部材30とチップ搭載部材41との接合面積を大きくできてサブマウント部材30とチップ搭載部材41との接合部の熱抵抗を低減できる。なお、LEDチップ10とサブマウント部材30とは、AuSn、SnAgCuなどの鉛フリー半田を用いて接合されている。
【0051】
【表3】


【0052】
また、サブマウント部材30の材料としてWを採用してサブマウント部材30とチップ搭載部材41とを直接接合した場合、下記表4から分かるように、サブマウント部材30とチップ搭載部材41とを銀ろうを用いて接合した場合に比べて熱伝導率が大きくなり、熱抵抗を低減できる。なお、チップ搭載部材41の材料がCuであり、サブマウント部材30の材料としてAlN、複合SiCなどを採用した場合には、チップ搭載部材41とサブマウント部材30とは、AuSn、SnAgCuなどの鉛フリー半田を用いて接合すればよい。
【0053】
【表4】


【0054】
ところで、本実施形態のLEDを用いた照明器具では、上述の回路基板20における透光板91aとの対向面に、可視光を反射する反射膜(例えば、Al膜などの金属膜)からなるミラー24が形成されており、各LEDチップユニット1から放射された可視光のうち透光板91aで全反射された可視光がミラー24により反射されるので、ミラー24を設けていない場合に比べて光出力をより高めることが可能となる。ここにおいて、回路基板20は、透光板91aとの対向面側に回路パターン22とミラー24とが別々に形成されているので、回路パターン22のパターン設計の自由度が高くなるとともに、回路パターン22およびミラー24それぞれの材料を適宜選択できるから、ミラー24の材料としてより反射率の高い材料を選択することで光出力をさらに高めることができ、例えば、ミラー24の材料としてAlを採用すれば、Niを採用する場合に比べて可視光域の波長の光の反射率を高めることができ、光出力を高めることができる。なお、回路パターン22の材料としては、Auを採用しているが、Auに限らず、例えば、Cuなどを採用してもよい。
【0055】
以上説明した本実施形態のLEDを用いた照明器具では、点灯時に各LEDチップユニット1で発生した熱を図31や図32に示した回路基板300を通すことなくグリーンシートのような絶縁層80を介して金属製の器具本体90へ伝熱して放熱することができるので、図31や図32に示したLEDユニットの回路基板300を器具本体90の底壁90aにシート状の絶縁部材を介して熱結合させるような従来の照明器具の構成に比べて、LEDチップ10の発光部12から器具本体90までの距離および熱抵抗を小さくできて放熱性が向上し、LEDチップ10の発光部12のジャンクション温度の温度上昇を抑制できるから、入力電力を大きくでき、光出力の高出力化を図れる。また、従来のLEDを用いた照明器具の構成と同じ光出力で使用する場合には従来のLEDを用いた照明器具の構成に比べてLEDチップ10のジャンクション温度を低減できてLEDチップ10の寿命が長くなるという利点がある。
【0056】
しかも、本実施形態のLEDを用いた照明器具では、回路基板20として従来のような金属基板(金属ベースプリント配線板)を用いる必要がなく、例えばガラスエポキシ基板などのように金属基板に比べて安価な回路基板を採用することができるので、回路基板20のコストの低減が可能になる。
【0057】
なお、上述のようにLEDチップ10とチップ搭載部材41との間に介在させているサブマウント部材30は、LEDチップ10とチップ搭載部材41との線膨張率の差が比較的小さい場合には必ずしも設ける必要はなく、LEDチップ10とチップ搭載部材41との間にサブマウント部材30を介在させない場合の方が、LEDチップ10と金属製の器具本体90の底壁90aとの間の距離が短くなって、LEDチップ10の発光部12から器具本体90までの熱抵抗をより小さくすることができ、放熱性がさらに向上するので、光出力のより一層の高出力化を図れる。
【0058】
(実施形態2)
本実施形態のLEDを用いた照明器具の構成は実施形態1と略同じであって、図6〜図8に示すように、LEDチップユニット1の構造が相違している。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。また、図示していないが、本実施形態においても、実施形態1と同様の前カバー91(図4参照)を備えている。
【0059】
本実施形態におけるLEDチップユニット1では、実施形態1におけるチップ搭載部材41および各リード端子42,43および保持枠45を設ける代わりに、LEDチップ10が一面側に搭載される矩形板状の導電性プレート71および当該導電性プレート71の上記一面側に絶縁膜72を介して形成されLEDチップ10のアノード電極およびカソード電極がそれぞれ電気的に接続される導体パターンからなるリード端子73,73を有する実装基板(チップ搭載部材)70を備えており、伝熱板として機能する導電性プレート71とLEDチップ10との間にサブマウント部材30を介在させ、導電性プレート71と器具本体90の底壁90aとの間に絶縁層80を介在させている点などが相違する。なお、導電性プレート71の材料としては、例えば、銅、リン青銅などの導電性を有し熱伝導率が比較的高い材料を採用すればよく、リード端子73,73の材料としては、例えば、銅を採用すればよい。また、導電性プレート71は、LEDチップ10を搭載するリードフレームと同様の厚みを有していればよいから、厚み寸法を上記特許文献1〜3に記載されたLEDユニットにおける回路基板の厚み寸法に比べて小さくすることができる。
【0060】
また、本実施形態では、リフレクタ50に、保護カバー60のフランジ部61から突設された環状の位置決めリブ61aが載置される載置部51を一体に設けてあり、保護カバー60をリフレクタ50に対して安定して位置決めすることができるようになっている。
【0061】
また、本実施形態では、LEDチップ10の一表面側(図7における上面側)のアノード電極(図示せず)がボンディングワイヤ14を介して一方のリード端子73の一端部(インナリード部)に電気的に接続され、LEDチップ10の他表面側(図7における下面側)のカソード電極(図示せず)がボンディングワイヤ14を介して他方のリード端子73の一端部(インナリード部)に電気的に接続され、各リード端子73の他端部が回路基板20の回路パターン22に半田からなる接合部95を介して電気的に接続されている。なお、本実施形態では、上述のチップ搭載部材70とリフレクタ50と保護カバー60とでLEDチップ10のパッケージを構成している。
【0062】
以上説明した本実施形態のLEDを用いた照明器具においても、実施形態1と同様に、従来に比べてLEDチップ19の発光部12から器具本体90までの熱抵抗を小さくできて放熱性が向上し、LEDチップ10のジャンクション温度の温度上昇を抑制できるから、入力電力を大きくできて光出力の高出力化を図れ、しかも、回路基板20として例えばガラスエポキシ基板などのように金属基板に比べて安価な回路基板を採用することができるので、回路基板20のコストの低減が可能になる。
【0063】
ここにおいて、上述のようにLEDチップ10とチップ搭載部材70の導電性プレート71との間に介在させているサブマウント部材30は、LEDチップ10と導電性プレート71との線膨張率の差が比較的小さい場合には必ずしも設ける必要はなく、LEDチップ10と導電性プレート71との間にサブマウント部材30を介在させない場合の方が、LEDチップ10と金属製の器具本体90の底壁90aとの間の距離が短くなって、LEDチップ10の発光部12から器具本体90までの熱抵抗をより小さくすることができ、放熱性がさらに向上するので、光出力のより一層の高出力化を図れる。
【0064】
また、本実施形態でも、組立時などにおいてLEDチップユニット1を個別部品として取り扱いやすくなり、各LEDチップユニット1を器具本体90に実装する前に、容易に個別の検査を行うことができるという利点がある。
【0065】
(実施形態3)
本実施形態のLEDを用いた照明器具の構成は実施形態1と略同じであって、図9〜図11に示すように、回路基板20の構造が相違している。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。また、図示していないが、本実施形態においても、実施形態1と同様の前カバー91(図4参照)を備えている。
【0066】
本実施形態における回路基板20は、透光板91a(図4参照)との対向面とは反対側に回路パターン22が形成されている点が相違する。ここで、回路パターン22における各LEDチップユニット1との接続部位は窓孔23の内面に沿って透光板91aとの対向面まで延設されており、半田などからなる接合部95を介してリード端子42,43と電気的に接続されている。
【0067】
しかして、本実施形態のLEDを用いた照明器具では、実施形態1に比べて、回路基板20における透光板91aとの対向面に形成するミラー24の表面積を大きくすることができ、光出力をより一層高めることが可能となる。なお、実施形態2における回路基板20の代わりに、本実施形態における回路基板20を用いてもよい。
【0068】
(実施形態4)
以下、本実施形態のLEDを用いた照明器具について、図12〜図25を参照しながら説明する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0069】
本実施形態のLEDを用いた照明器具は、シーリングライトであり、天井材のような造営材180に取り付けられる金属(例えば、Al、Cuなどの熱伝導率の高い金属)製の器具本体190を備えている。器具本体190は、図12〜図15に示すように円盤状に形成され、当該器具本体190における造営材180側とは反対側の一面(図12(a)の下面)に円形状に開口した凹所191が形成され、さらに凹所191の内底面に、複数個(本実施形態では、8個)のLEDチップユニット1および円板状の回路基板20を収納する収納凹所192が形成されている。ここにおいて、回路基板20は、各LEDチップユニット1それぞれの一部が挿通される複数(本実施形態では、8つ)の円形状の窓孔23(図25参照)が形成されており、器具本体190の収納凹所192の内底面と対向する一表面側に、LEDチップユニット1への給電用の回路パターン22(図25(a)参照)が形成されており、器具本体190に対して各LEDチップユニット1と同じ側に配置されている。なお、図25(a)における回路パターン22は、8個のLEDチップユニット1を直列接続するように形成されている。
【0070】
器具本体190の他面(図12(a)の上面)の中央部には造営材180に形成された円形状の取付孔181に挿入される円柱状の埋込部193が突設されており、器具本体190は、回路基板20への給電用の電線96,96を収納凹所192内へ導入するための電線挿通孔194が、埋込部193の先端面と収納凹所192の内底面の中央部との間の部位に貫設されている。要するに、器具本体190は、収納凹所192の底部に電線挿通孔194が貫設されている。なお、各電線96,96における回路基板20に接続される一端側とは反対の他端側には、別置の電源ユニット(図示せず)の出力用の第1のコネクタに着脱自在に接続される第2のコネクタ97が設けられている。
【0071】
これに対し、回路基板20は、給電用の電線96,96を電気的に接続する一対の電線接続用スルーホール配線26,26(図25参照)が中央部に形成されている。なお、各電線接続用スルーホール配線26,26は、回路基板20の厚み方向に貫通したスルーホールの内面と回路基板20の両面における当該スルーホールの周部とに跨って形成されており、半田を用いて電線96,96を接続するようになっている。したがって、器具本体190の収納凹所192内で電線96,96を引き回すためのスペースを設ける必要がなく、器具本体190の薄型化を図れる。なお、各電線接続用スルーホール配線26,26は、回路基板20の上記一表面側において、回路パターン22と接続されている。
【0072】
ここで、LEDチップユニット1について図20〜図24を参照しながら説明する。
【0073】
LEDチップユニット1は、LEDチップ10と、LEDチップ10が実装された実装基板120と、実装基板120におけるLEDチップ10の実装面側でLEDチップ10を囲んだ枠体140と、枠体140の内側でLEDチップ10およびLEDチップ10に接続されたボンディングワイヤ14,14を封止した透光性材料(封止樹脂)からなる封止部150と、封止部150および枠体140に重なる形で配置されたレンズ160と、LEDチップ10から放射された光によって励起されてLEDチップ10の発光色とは異なる色の光を放射する蛍光体を透明材料とともに成形した成形品であってレンズ160の光出射面160bおよび枠体140の外側面との間に空気層180が形成される形で配設されるドーム状の色変換部材170とを備えている。
【0074】
実装基板120は、金属板121と、金属板121側とは反対の表面にLEDチップ10の図示しない両電極それぞれと電気的に接続される一対の導体パターンからなるリードパターン123,123が設けられ金属板121に積層されたガラスエポキシ(FR4)基板からなる絶縁性基板122とで構成され、絶縁性基板122においてLEDチップ10に対応する部位に窓孔124が設けられており、LEDチップ10で発生した熱が絶縁性基板122を介さずに金属板121に伝熱できるようになっている。ここにおいて、金属板121の材料としてはCuを採用しているが、熱伝導率の比較的高い金属材料であればよく、Cuに限らず、Alなどを採用してもよい。なお、本実施形態におけるLEDチップユニット1では、金属板121が、熱伝導性材料からなりLEDチップ10が実装される伝熱板を構成し、各リードパターン123,123が、LEDチップ10の各電極それぞれに電気的に接続されたリード端子を構成している。
【0075】
また、金属板121と絶縁性基板122とは、絶縁性基板122における金属板121との対向面に形成された金属材料(ここでは、Cu)からなる接合用金属層125(図20および図24参照)を介して固着されている。また、各リードパターン123,123は、Cu膜とNi膜とAg膜との積層膜により構成されている。絶縁性基板122における金属板121側とは反対の表面側には、各リードパターン123,123を覆う形で白色系の樹脂からなるレジスト層126(図24参照)が積層されており、レジスト層126は、中央部に両リードパターン123,123のインナリード部123a,123aを露出させる円形状の開口窓126aが形成され、周部に各リードパターン123,123のアウタリード部123b,123bそれぞれを露出させる円形状の開口窓126b,126bが形成されている。
【0076】
また、LEDチップ10は、上述の金属板121に、LEDチップ10のチップサイズよりも大きなサイズの矩形板状に形成されLEDチップ10と伝熱板である金属板21との線膨張率の差に起因してLEDチップ10に働く応力を緩和するサブマウント部材30を介して実装されている。サブマウント部材30は、上記応力を緩和する機能だけでなく、LEDチップ10で発生した熱を金属板121においてLEDチップ10のチップサイズよりも広い範囲に伝熱させる熱伝導機能を有している。本実施形態では、サブマウント部材30の材料として熱伝導率が比較的高く且つ絶縁性を有するAlNを採用しており、LEDチップ10は、上記カソード電極がサブマウント部材30におけるLEDチップ10側の表面に設けられ上記カソード電極と接続される導体パターン31(図23参照)および金属細線(例えば、金細線、アルミニウム細線など)からなるボンディングワイヤ14を介して一方のリードパターン123と電気的に接続され、上記アノード電極がボンディングワイヤ14を介して他方のリードパターン123と電気的に接続されている。なお、LEDチップ10とサブマウント部材30とは、例えば、SnPb、AuSn、SnAgCuなどの半田や、銀ペーストなどを用いて接合すればよいが、AuSn、SnAgCuなどの鉛フリー半田を用いて接合することが好ましい。また、サブマウント部材30は、導体パターン31の周囲に、LEDチップ10から放射された光を反射する反射膜(例えば、Ni膜とAg膜との積層膜)32が形成されている。
【0077】
サブマウント部材30の材料はAlNに限らず、線膨張率が導電性基板11の材料である6H−SiCに比較的近く且つ熱伝導率が比較的高い材料であればよく、例えば、複合SiC、Siなどを採用してもよい。本実施形態では、LEDチップ10がサブマウント部材30を介して金属板121に実装されているので、LEDチップ10で発生した熱をサブマウント部材130および金属板121を介して効率良く放熱させることができるとともに、LEDチップ10と金属板121との線膨張率差に起因してLEDチップ10に働く応力を緩和することができる。
【0078】
上述の封止部150の透光性材料としては、シリコーン樹脂を用いているが、シリコーン樹脂に限らず、アクリル樹脂などを用いてもよい。
【0079】
これに対して、枠体140は、円筒状の形状であって、透明樹脂の成形品により構成されているが、当該成形品に用いる透明樹脂としては、シリコーン樹脂を採用している。要するに、本実施形態では、封止部150の透光性材料の線膨張率と同等の線膨張率を有する透光性材料により枠体140を形成してある。ここに、本実施形態では、枠体140を実装基板120に固着した後で枠体140の内側に封止部150の透光性材料を充填(ポッティング)して熱硬化させることで封止部150を形成してある。なお、封止部150の透光性材料としてシリコーン樹脂に代えてアクリル樹脂を用いている場合には、枠体140をアクリル樹脂の成形品により構成することが望ましい。また、枠体140は、絶縁性基板122における金属板121側とは反対側でLEDチップ10およびサブマウント部材30を囲む形で配設されている。
【0080】
レンズ160は、封止部150側の光入射面160aおよび光出射面160bそれぞれが凸曲面状に形成された両凸レンズにより構成されている。ここにおいて、レンズ160は、シリコーン樹脂の成形品により構成してあり、封止部150と屈折率が同じ値となっているが、レンズ160は、シリコーン樹脂の成形品に限らず、例えば、アクリル樹脂の成形品により構成してもよい。
【0081】
ところで、レンズ160は、光出射面160bが、光入射面160aから入射した光を光出射面160bと上述の空気層180との境界で全反射させない凸曲面状に形成されている。ここで、レンズ160は、当該レンズ160の光軸がLEDチップ10の厚み方向に沿った発光部12の中心線上に位置するように配置されている。なお、LEDチップ10の側面から放射された光は封止部150および空気層180を伝搬して色変換部材170まで到達し色変換部材170の蛍光体を励起したり蛍光体には衝突せずに色変換部材170を透過したりする。
【0082】
色変換部材170は、シリコーン樹脂のような透明材料とLEDチップ10から放射され封止部150を透過した青色光によって励起されてブロードな黄色系の光を放射する粒子状の黄色蛍光体とを混合した混合物の成形品により構成されている。したがって、本実施形態におけるLEDチップユニット1は、LEDチップ10から放射された青色光と黄色蛍光体から放射された光とが色変換部材170の外面170bを通して放射されることとなり、白色光を得ることができる。なお、色変換部材170の材料として用いる透明材料は、シリコーン樹脂に限らず、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ガラスなどを採用してもよい。また、色変換部材170の材料として用いる透明材料に混合する蛍光体も黄色蛍光体に限らず、例えば、赤色蛍光体と緑色蛍光体とを混合しても白色光を得ることができる。
【0083】
ここで、色変換部材170は、内面170aがレンズ160の光出射面160bに沿った形状に形成されている。したがって、レンズ160の光出射面160bの位置によらず法線方向における光出射面160bと色変換部材170の内面170aとの間の距離が略一定値となっている。なお、色変換部材170は、位置によらず法線方向に沿った肉厚が一様となるように成形されている。色変換部材170は、開口部の周縁を絶縁性基板122に対して、例えば接着剤(例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂など)からなる接合部(図示せず)を介して固着すればよい。
【0084】
本実施形態におけるLEDチップユニット1では、上述のようにサブマウント部材30がLEDチップ10よりも平面サイズが大きな平板状に形成されるとともに、LEDチップ10の接合部位となる導体パターン31の周囲にLEDチップ10の側面から放射された光を反射する反射膜32が設けられており、当該反射膜32の表面が色変換部材170における絶縁性基板122側の端縁よりも金属板121から離れて位置するように厚み寸法が設定されているので、LEDチップ10の側面から放射された光が絶縁性基板122に吸収されるのを防止することができて外部への光取り出し効率を向上することができ、しかも、LEDチップ10の側面から放射された光が色変換部材170と絶縁性基板122との上記接合部を通して出射されるのを防止することができ、色むらを低減できるとともに、外部への光取り出し効率を向上による光出力の向上を図れる。
【0085】
ここにおいて、LEDチップ10は、平面視における各辺それぞれがサブマント部材30の一対の対角線のいずれか一方の対角線に交差する形でサブマウント部材30の中央部に配置されているので、LEDチップ10の各側面それぞれからサブマウント部材30側へ放射された光を反射膜32により効率良く反射することができ、外部への光取り出し効率の向上による光出力の向上を図れる。なお、本実施形態では、LEDチップ10とサブマント部材30とを厚み方向に沿った中心軸が略一致し、且つ、LEDチップ10の平面視における各辺それぞれがサブマウント部材30の上記一方の対角線と略45度の角度をなすように配置してある。また、本実施形態では、実装基板120が上述の金属板121と絶縁性基板122との積層構造を有しているので、実施形態1に比べて、器具本体190とリード端子たるリードパターン123,123との間の絶縁距離を長くすることができ、信頼性が向上する。
【0086】
また、本実施形態におけるLEDチップユニット1では、色変換部材170がレンズ160の光出射面160bおよび枠体140との間に空気層180が形成される形で配設するようにしてあり、色変換部材170をレンズ160および枠体140に密着させる必要がないので、色変換部材170の寸法精度や位置決め精度に起因した歩留まりの低下を抑制できる。また、本実施形態におけるLEDチップユニット1では、色変換部材170とレンズ160との間に空気層180が形成されているので、色変換部材170に外力が作用したときに色変換部材170が変形してレンズ160に当接する可能性が低くなって上記外力により色変換部材170に発生した応力がレンズ160および封止部150を通してLEDチップ10や各ボンディングワイヤ14,14に伝達されるのを抑制でき、上記外力によるLEDチップ10の発光特性の変動や各ボンディングワイヤ14,14の断線が起こりにくくなるから、信頼性が向上するという利点がある。また、色変換部材170とレンズ160との間に上記空気層180が形成されていることにより、外部雰囲気中の水分がLEDチップ10に到達しにくくなるという利点がある。
【0087】
また、色変換部材170とレンズ160との間に上記空気層180が形成されていることにより、LEDチップ10から放射され封止部150およびレンズ160を通して色変換部材170に入射し当該色変換部材170中の黄色蛍光体の粒子により散乱された光のうちレンズ160側へ散乱されてレンズ160を透過する光の光量を低減できてLEDチップユニット1全体としての外部への光取り出し効率を向上できるという利点がある。
【0088】
上述の各LEDチップユニット1は、器具本体190の収納凹所192の内底面に例えばグリーンシートからなる絶縁層80を介して実装されている。しかして、本実施形態のLEDを用いた照明器具においても、他の実施形態と同様に、LEDチップ10の温度上昇を抑制できて光出力の高出力化を図れ且つ回路基板20のコストを低減可能になる。
【0089】
ところで、図25に示した回路基板20における上述の窓孔23は、LEDチップユニット1の色変換部材170を挿通可能な開口サイズの円形状に形成されており、回路基板20は、各窓孔23の周部において、LEDチップユニット1の各アウタリード部123bそれぞれに重なる部位に、アウタリード部123bと回路パターン22とを半田などのろう材を用いて電気的に接続するためのユニット接続用スルーホール配線27が形成されている。なお、各ユニット接続用スルーホール配線27は、回路基板20の厚み方向に貫通したスルーホールの内面と回路基板20の両面における当該スルーホールの周部とに跨って形成されており、回路基板20の上記一表面側において、回路パターン22と接続されている。なお、回路基板20において後述の透光部材200との対向面には、実施形態2と同様にミラー24(図9参照)を設けてもよいし、白色系のレジスト層を光反射膜として設けるようにしてもよい。
【0090】
また、上述の器具本体190には、当該器具本体190を造営材180に取り付けるための複数(本実施形態では、2つ)の取付ねじ198それぞれを上記一面側から挿通する複数(本実施形態では、2つ)のねじ挿通孔195が凹所191の内底面と器具本体190の上記他面との間の部位に貫設されている。したがって、天井材などの造営材180に取付ねじ198を用いて器具本体190を取り付けることができる。
【0091】
また、回路基板20における器具本体190の収納凹所192の内底面との対向面とは反対側に配置され各LEDチップユニット1からの可視光を透過させる透光部材200を備えている。
【0092】
透光部材200は、透光性材料(例えば、アクリル樹脂など)の成形品により構成されており、図12および図16に示すように、回路基板20の上記他表面側において回路基板20から離間して配置される前板部201と、前板部201の周縁から器具本体190の収納凹所191の内底面側へ連続一体に突出した円環状の側板部202とを備えている。また、器具本体190には透光部材200を固定するための固定ねじ199を挿通する2つのねじ挿通孔197が形成されており、透光部材200には、器具本体190の上記他面側から器具本体190のねじ挿通孔197に挿通された固定ねじ199の先端部が螺合するねじ孔204を有する2つのボス部203が連続一体に形成されている。なお、回路基板20の周部において各ボス部203それぞれに対応する部位には、切欠部28が形成されている。
【0093】
また、本実施形態のLEDを用いた照明器具は、透光部材200の光出射面側(図12(a)の下面側)を露出させる円形状の開口窓211(図18参照)を有し器具本体190の上記一面側において収納凹所192の周部および各取付ねじ198を覆う形で器具本体190に取着される枠状の化粧カバー210を備えている。したがって、器具本体190を取付ねじ198を用いて造営材180に取り付けた後で、器具本体190に化粧カバー210を取り付ければ、器具本体190の上記一面側から取付ねじが見えなくなるので、見栄えを良くすることができる。ここにおいて、化粧カバー210は、弾性を有する合成樹脂(例えば、PBT、ABSなど)を用いて形成されており、器具本体190に形成された複数の係合孔196それぞれに係合する複数の係止突起212が器具本体190との対向面から突設されている。すなわち、化粧カバー210は、各係止突起212それぞれを器具本体190の各係合孔196それぞれに挿入して各係合孔196の周部に係合させることにより器具本体190に取着される。
【0094】
ところで、上述の化粧カバー210は合成樹脂の成形品により構成されているが、化粧カバー210を金属により形成すれば、化粧カバー210が合成樹脂により形成されている場合に比べて放熱性を高めることができ、LEDチップ10のジャンクション温度の温度上昇をより抑制できる。なお、化粧カバー210を金属により形成する場合には、例えば、板ばねを利用して器具本体190に取り付けるような構造を採用することで器具本体190に対して着脱自在としてもよいし、器具本体190にねじ込んで取り付けるような構造を採用して器具本体190に対して着脱自在としてもよい。
【0095】
ところで、上述の透光部材200は、前板部201が平板状の形状となっているが、図17に示すように、各LEDチップユニット1それぞれに対向する各部位それぞれに、LEDチップユニット1から放射された光の配光を制御するレンズ部205を有する透光性材料(例えば、アクリル樹脂、ガラスなど)の成形品とすれば、各LEDチップユニット1それぞれから放射された光の配光を制御することができる。ここにおいて、各レンズ部205は、フレネルレンズであり、LEDチップユニット1の色変換部材70を収納する凹所206を有してLEDチップユニット1のレンズ160に光軸が一致する形で配置される。また、各レンズ部205は、凹所206の内側面206bから入射した光を外側面205bで反射して当該レンズ部205の光出射面205a側に導く機能を有している。
【0096】
また、図17に示した構成の透光部材200において、各レンズ部205以外の部位を金属により形成すれば、透光部材200全体が合成樹脂やガラスなどにより形成されている場合に比べて放熱性を高めることができ、LEDチップ10のジャンクション温度の温度上昇をより抑制できる。
【0097】
(実施形態5)
本実施形態のLEDを用いた照明器具は、図26および図27に示すように、金属製の器具本体290の形状が実施形態4と相違し、LEDチップユニット1の構成は実施形態4と同じである。なお、実施形態4と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0098】
本実施形態における器具本体290は、帯板状(細長の矩形板状)に形成されており、一面に複数個(図示例では、8個)のLEDチップユニット1および帯板状の回路基板20を収納する収納凹所290aが形成されている。ここにおいて、複数個のLEDチップユニット1は、器具本体290の長手方向において所定間隔で並設されている。なお、各LEDチップユニット1は、実施形態4と同様に、例えばグリーンシートからなる絶縁層80(図20参照)を介して器具本体290の収納凹所290aの内底面に実装されている。
【0099】
回路基板20における収納凹所290aの内底面との対向面側には、LEDチップユニット1を直列接続する回路パターン(図示せず)が形成されており、器具本体290の電線挿通孔(図示せず)を通して収納凹所290a内へ導入された電線(図示せず)が適宜接続されるようになっている。また、回路基板20には、実施形態4と同様に、各LEDチップユニット1に対応する部位ごとに1つの窓孔23と2つのユニット接続用スルーホール配線27とが形成されている。
【0100】
しかして、本実施形態のLEDを用いた照明器具においても、実施形態4と同様に、LEDチップ10の温度上昇を抑制できて光出力の高出力化を図れ且つ回路基板20のコストを低減可能になる。なお、本実施形態における回路基板20としては、ガラスエポキシ基板に限らず、例えば、フレキシブルプリント配線板(FPC)を用いてもよい。
【0101】
(実施形態6)
本実施形態のLEDを用いた照明器具の基本構成は実施形態5と略同じであって、実施形態5では、1枚の回路基板20で器具本体290内の全てのLEDチップユニット1を接続していたのに対して、本実施形態では、図28〜図30に示すように、複数枚の回路基板20を用いて全てのLEDチップユニット1を接続するようにしている点が相違する。なお、本実施形態では、1つの回路基板20で器具本体290の長手方向に並設された2つのLEDチップユニット1を接続し、上記長手方向に並ぶ回路基板20間をリード線(図示せず)により接続している。他の構成は実施形態5と同じなので説明を省略する。
【0102】
なお、他の実施形態においても1枚の回路基板20を複数の回路基板に分割して適宜接続するようにしてもよい。
【0103】
なお、上記各実施形態では、回路基板20としてガラスエポキシ基板を例示したが、例えば、セラミック製のMID基板を用いて、LEDチップユニット1と重ならない部位に器具本体側へ突出して器具本体に当接する部位を設ければ、さらに放熱性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】実施形態1を示す要部概略分解斜視図である。
【図2】同上における要部概略斜視図である。
【図3】同上における要部概略断面図である。
【図4】同上における一部破断した概略側面図である。
【図5】同上における要部分解斜視図である。
【図6】実施形態2を示す要部概略分解斜視図である。
【図7】同上における要部概略断面図である。
【図8】同上における要部概略分解斜視図である。
【図9】実施形態3を示す要部概略分解斜視図である。
【図10】同上における要部概略斜視図である。
【図11】同上における要部概略断面図である。
【図12】実施形態4を示し、(a)は一部破断した概略正面図、(b)は概略下面図である。
【図13】同上における器具本体を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’断面図である。
【図14】同上における器具本体を示し、(a)は一部破断した断面図、(b)は要部平面図である。
【図15】同上における器具本体の斜視図である。
【図16】同上における透光部材を示し、(a)は平面図、(b)は一部破断した断面図、(c)は要部断面図である。
【図17】同上における透光部材の他の構成例を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図18】同上における化粧カバーを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’断面図である。
【図19】同上における化粧カバーの斜視図である。
【図20】同上におけるLEDチップユニットを器具本体に実装した状態の概略断面図である。
【図21】同上の要部分解斜視図である。
【図22】同上におけるLEDチップユニットの要部平面図である。
【図23】同上におけるサブマウント部材の斜視図である。
【図24】同上における絶縁性基板を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−B−C−D断面図、(c)は一部破断した下面図である。
【図25】同上における回路基板を示し、(a)は平面図、(b)は下面図である。
【図26】実施形態5を示し、(a)は概略斜視図、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図27】同上を示す概略分解斜視図である。
【図28】実施形態6を示す概略斜視図である。
【図29】同上の要部拡大斜視図である。
【図30】同上を示す概略分解斜視図である。
【図31】従来例を示すLEDユニットの概略断面図である。
【図32】他の従来例を示すLEDユニットの概略構成図である。
【符号の説明】
【0105】
1 LEDチップユニット(発光装置)
10 LEDチップ
11 導電性基板
12 発光部
20 回路基板
22 回路パターン
23 窓孔
24 ミラー
42 リード端子
43 リード端子
80 絶縁層
90 器具本体
90a 底壁
91 前カバー
91a 透光板
91b 窓枠




 

 


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