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発明の名称 照明器具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−5216(P2007−5216A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−186289(P2005−186289)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100084375
【弁理士】
【氏名又は名称】板谷 康夫
発明者 川南 博生 / 前原 稔
要約 課題
LED素子が実装されたLEDユニットと、このLEDユニットを収納する筐体とを備えた照明器具において、器具が設置された状態で配光を調整できるようにする。

解決手段
筐体3は、LEDユニット2の発光面2aに対向する側に形成された開口部31と、この開口部31の入口側から奥側に亘って該筐体3の内壁面に螺旋状に形成され、LEDユニット2の突出部24と係合して、LEDユニット2を開口部31の入口側から奥側に亘って移動自在に保持する溝部32とを有する。筐体3内にLEDユニット2を開口部31の入口側から奥側に亘って移動自在に保持できるようにしたので、筐体3に対するLEDユニット2の相対位置を調整することにより、器具設置後においても配光の調整が可能となる。
特許請求の範囲
【請求項1】
LED素子が実装されたLEDユニットと、前記LEDユニットを収納する筐体とを備えた照明器具であって、
前記筐体は、前記LEDユニットの発光面に対向する側に形成された開口部と、この開口部の入口側から奥側に亘って該筐体の内壁面に形成され、前記LEDユニットの少なくとも一部と係合して、前記LEDユニットを前記開口部の入口側から奥側に亘って移動自在に保持する溝部とを有することを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記筐体内に、前記LEDユニットの移動に伴って伸縮する反射鏡を備えることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記溝部は、前記LEDユニットに電力を供給するための端子を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
LED素子が実装されたLEDユニットと、前記LEDユニットを収納する筐体とを備えた照明器具であって、
前記筐体は、前記LEDユニットの略鉛直方向の取付位置が変更可能となるように該LEDユニットを挟持する一対の板状の止め具で構成されることを特徴とする照明器具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED(Light Emitting Diode)素子を光源とする照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の照明器具は、光源と反射鏡等の配光制御部材が一定の位置で固定された構造となっており、設置された照明器具の配光を変更する際には、照明器具自体を別のものに取り替える等、施工のやり直し等を行う必要があり、非常に手間がかかる作業を要していた。
【0003】
ところで、球型ランプ等の光源を支持する円筒形の照明器具本体と、この照明器具本体を収容する収容部材とを備え、照明器具本体の外周に形成された支持ピンを、収容部材の内壁面に形成された螺旋状の案内孔で支持することにより、照明器具本体を収容部材に対して移動できるようにした照明器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような照明器具によれば、器具の設置後においても、収容部材に対する照明器具本体の相対位置を変更することにより、容易に配光特性を調整することが可能となる。
【特許文献1】実公平7−24734号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1は、球型ランプ等の球光源を用いた照明器具については記載されているものの、例えば、LED実装基板上に実装されたLED素子を光源とする場合等、平面板光源を用いた照明器具については何ら開示されていない。球型ランプを光源として用いた場合、所定方向を効率よく照射するためには、ランプの背面に反射板等を配置する必要があり、また、球型ランプ自体の大きさが、出射方向に対して大きくなるため、反射板等を含む光源部の大きさが大きくなる。このため、光源部を収納する部材に対して光源部を移動させた際、光源部の一部が光源部を収納する部材からはみ出る等、意匠性の面で問題があった。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、設置後においても配光の調整が可能であり、且つ、コンパクトで意匠性に優れた照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、LED素子が実装されたLEDユニットと、前記LEDユニットを収納する筐体とを備えた照明器具であって、前記筐体は、前記LEDユニットの発光面に対向する側に形成された開口部と、この開口部の入口側から奥側に亘って該筐体の内壁面に形成され、前記LEDユニットの少なくとも一部と係合して、前記LEDユニットを前記開口部の入口側から奥側に亘って移動自在に保持する溝部とを有することを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の照明器具において、前記筐体内に、前記LEDユニットの移動に伴って伸縮する反射鏡を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の照明器具において、前記溝部は、前記LEDユニットに電力を供給するための端子を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、LED素子が実装されたLEDユニットと、前記LEDユニットを収納する筐体とを備えた照明器具であって、前記筐体は、前記LEDユニットの略鉛直方向の取付位置が変更可能となるように該LEDユニットを挟持する一対の板状の止め具で構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の照明器具によれば、LEDユニットを収納する筐体の内壁面に、開口部の入口側から奥側に亘って溝部を形成し、筐体内にLEDユニットを開口部の入口側から奥側に亘って移動自在に保持できるようにしたので、筐体に対するLEDユニットの相対位置を調整することにより、器具設置後においても配光の調整が可能となる。
【0011】
また、平面板光源として利用可能なLED素子を光源として用いたので、球型ランプを光源として用いる場合に比べて、光源部(LEDユニット)の出射方向に対する大きさを小さくすることができ、薄型化を図ることができる。このため、LEDユニットを筐体の開口部の入口付近に配置した場合であっても、LEDユニットが筐体から大きくはみ出すことがなく照明器具の意匠性が向上する。
【0012】
請求項2に記載の照明器具によれば、筐体内に、LEDユニットの移動に伴って伸縮する反射鏡を備えるので、LEDユニットの各保持位置において、効率よくLEDユニットからの光を筐体の開口部から照明器具の外部に出射することができる。
【0013】
請求項3に記載の照明器具によれば、溝部が、LEDユニットに電力を供給するための端子を備えるので、溝部でLEDユニットを保持すると同時に、端子を介してLEDユニットに電力を供給することができる。
【0014】
請求項4に記載の照明器具によれば、筐体が、LEDユニットの略鉛直方向の取付位置が変更可能となるように該LEDユニットを挟持する一対の板状の止め具で構成されているので、筐体に対するLEDユニットの位置を調整することにより、器具設置後においても配光の調整が可能となる。また、平面板光源として利用可能なLED素子を光源として用いたので、光源部(LEDユニット)の薄型化を図ることができ、照明器具の意匠性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の第1の実施形態について、ダウンライトとして用いられる照明器具を例にして説明する。図1に示されるように、照明器具1は、天井板10に形成された取付孔等に取り付けられ、上方から床面等を照射するためのものであり、LED素子が実装されたLEDユニット2と、LEDユニット2を収納する筐体3とを備えている。
【0016】
筐体3は、LEDユニット2の発光面2aに対向する側に形成された略円形の開口部31と、この開口部31の入口側から奥側に亘って該筐体3の内壁面に螺旋状に形成され、LEDユニット2の少なくとも一部(後述する突出部)と係合して、LEDユニット2を開口部31の入口側から奥側に亘って移動自在に保持する溝部32とを有している。筐体3に用いられる材料や製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば、プラスチック樹脂を用いて射出成形することにより筐体3を作成するようにしてもよい。
【0017】
また、筐体3の内壁面に反射膜を形成するようにしてもよい。このような反射膜は、例えば、酸化チタン等を混合した白色塗料を筐体3の内壁面に塗装することにより形成される。また、アルミニウムや銀等を、筐体3の内壁面に蒸着することにより反射膜を形成してもよい。筐体3の内壁面に反射膜を形成することによって、LEDユニット2から出射された光を反射して照明器具1の外部に効率良く出射することができる。
【0018】
図2及び図3に示されるように、LEDユニット2は、LED素子21を実装するLED実装基板22と、LED実装基板22を収納して、LED素子21の発光による発熱を拡散し、放熱する金属基板23とを備えている。LED実装基板22には給電用の配線25が形成されており、LED実装基板22に実装された一又は複数のLED素子21には、この配線25を介して電力が供給される。金属基板23は、LED実装基板22を収納する凹部26を有しており、LED実装基板22は、発光面側が凹部26の開口側に配置されるように金属基板23に略密着した状態で凹部26に収納されている。また、LEDユニット2は、金属基板23の側面から突出形成された、上記筐体3の溝部32によって保持される突出部24を備えている。
【0019】
図4(a)(b)に示されるように、突出部24は、筐体3内の任意の高さで螺旋状の溝部32と係合するように形成されており、LEDユニット2は、突出部24が溝部32に保持された状態で、時計回り又は反時計回りに回転することにより、この溝部32に沿って筐体3内を開口部31の入口側又は奥側に移動する。図4(a)(b)においては、LEDユニット2の各配置における照明器具1の照射範囲をR1,R2として示している。
【0020】
なお、本実施形態においては、LEDユニット2の側面の一部にのみ突出部24を形成する場合について説明したが、LEDユニット2の側面の全周に、溝部32の形状に対応する螺旋状の突出部を形成してもよい。また、筐体3内でのLEDユニット2の回転を円滑にするために、図5に示されるように、突出部24の先端の角をとって半円形状に加工してもよく、図6(a)(b)に示されるように、突出部24の先端に、溝部32に接して回転するローラ27等を形成してもよい。
【0021】
このようなLEDユニット2は、例えば、ガラスエポキシ樹脂やセラミックなどの絶縁材料上に、LED素子21を実装すると共に電気配線することによってLED実装基板22を構成し、このLED実装基板22をアルミニウムにより形成された金属基板23に略密着させることにより作成される。また、銅により形成された金属基板23上に絶縁層を設けてLED素子21を実装することによってLEDユニット2を作成するようにしてもよい。
【0022】
次に、照明器具1の配光を調整する際の操作を説明する。照明器具1は天井板10等に設置された状態において、例えば、LEDユニット2を開口部31側から見て時計回りに回転させることにより開口部31の奥側から開口部31の入口側に移動し、LEDユニット2が開口部31の入口付近に配置された状態(図4(a)の状態)で、広角の配光特性を有する照明器具として使用される。一方、LEDユニット2は、開口部31側から見て反時計回りに回転することにより開口部31の入口側から開口部31の奥側に移動し、LEDユニット2が開口部31の奥側に配置された状態(図4(b)の状態)で、狭角の配光特性を有する照明器具として使用される。なお、開口部31の前面にレンズ等を設け、筐体3に対してLEDユニット2を移動させることにより出射光の焦点位置を調節できるようにしてもよい。
【0023】
本実施形態の照明器具1によれば、LEDユニット2を収納する筐体3の内壁面に、開口部31の入口側から奥側に亘って溝部32を形成し、筐体3内にLEDユニット2を開口部31の入口側から奥側に亘って移動自在に保持できるようにしたので、筐体3に対するLEDユニット2の相対位置を調整することにより、器具設置後においても配光の調整が可能となる。
【0024】
また、LED実装基板22に実装されたLED素子21を光源として用いたので、球型ランプを光源として用いる場合に比べて、光源部(LEDユニット)の出射方向に対する大きさを小さくすることができ、薄型化を図ることができる。このため、LEDユニット2を筐体3の開口部31の入口付近に配置した場合であっても、LEDユニット2が筐体3から大きくはみ出すことがなく照明器具1の意匠性が向上する。
【0025】
次に、本発明の第2の実施形態に係る照明器具について図7(a)(b)を参照して説明する。本実施形態に係る照明器具1は、筐体3内に、LEDユニット2の移動に伴って伸縮する反射鏡4を備える点で第1の実施形態と異なり、他の構成は第1の実施形態と同様である。
【0026】
反射鏡4は、LEDユニット2から反射鏡4に向けて出射された光を、開口部31に向けて反射するためのものであり、例えば、図7(a)(b)に示されるように、複数の金属板を組み合わせて形成される。同図において、反射鏡4の一方の端部はLEDユニット2の発光面2aの周囲に取り付けられ、もう一方の端部は筐体3の開口部31の入口付近に取り付けられている。反射鏡4は、複数の金属板を重ね合わせることにより形成された伸縮自在な蛇腹状の構造を備えており、開口部31の入口付近からLEDユニット2の発光面2aまでの各位置において、LEDユニット2の発光面2aの形状と略相似形になる水平断面を有する筒形状を形成する。
【0027】
反射鏡4はLEDユニット2の移動に伴って伸縮し、例えば、LEDユニット2が開口部31の入口付近に位置する場合には、反射鏡4を構成する金属板が重なり合って縮んだ状態となり、LEDユニット2が筐体3の奥側に位置する場合には、金属板の重なりが解消されて伸張した状態となる。
【0028】
本実施形態の照明器具1も、第1の実施形態と同様に、LEDユニット2が開口部31の入口付近に配置された状態で、広角の配光特性を有する照明器具として使用され、LEDユニット2が開口部31の奥側に配置された状態で、狭角の配光特性を有する照明器具として使用される。また、筐体3内に、LEDユニット2の移動に伴って伸縮する反射鏡4を備えるので、LEDユニット2の各保持位置において、効率よくLEDユニット2からの光を筐体3の開口部31から照明器具1の外部に出射することができる。
【0029】
次に、本発明の第3の実施形態に係る照明器具について図8を参照して説明する。本実施形態に係る照明器具1は、溝部32が、LEDユニット2に電力を供給するための端子33a,33bを備える点で第1の実施形態と異なる。なお、図8においては、筐体3及びLEDユニット2の外形を一点差線で示している。
【0030】
溝部32は、配線34を介して不図示の電源に電気的に接続される一対の端子33a,33bを備えている。各端子33a,33bは、溝部32の上面又は下面に沿って形成されており、例えば、溝部32の上面にプラスの端子33aが、溝部32の下面にマイナスの端子33bがそれぞれ配置される。一方、溝部32に係合されるLEDユニット2の突出部24にも、溝部32に形成された端子33a,33bに対応して、上面側にプラスの端子28a、下面側にマイナスの端子28bがそれぞれ形成されており、これら突出部24の一対の端子28a,28bは、突出部24が溝部32に係合された状態で、溝部32の一対の端子33a,33bにそれぞれ電気的に接続される。また、LEDユニット2は、突出部24を通って端子28a,28bからLED素子21まで至る配線25を備えており、突出部24が溝部32に係合された状態で、それぞれの端子28a,28bを介してLED素子21に電力が供給される。
【0031】
本実施形態の照明器具1によれば、溝部32が、LEDユニット2に電力を供給するための端子33a,33bを備えるので、溝部32でLEDユニット2を保持すると同時に、端子33a,33bを介してLEDユニット2に電力を供給することができる。このため、LEDユニット2への電力供給のための配線ケーブル等を、別途設ける必要がなくなり、LEDユニット2が筐体3内を移動する際、配線ケーブル等が移動の障害になることもない。
【0032】
次に、本発明の第4の実施形態に係る照明器具について図9及び図10を参照して説明する。本実施形態に係る照明器具11は、筐体が、LEDユニット2を挟持する一対の板状の止め具41で構成されている点で上記第1の実施形態乃至第3の実施形態と異なる。
【0033】
止め具41は、LEDユニット2の側面を挟み込むように配置され、止め具41の互いに対向する面41aには、LEDユニット2を保持するための複数の溝部42が、略鉛直方向の所定高さ毎に設けられている。図10に示されるように、LEDユニット2は、その側面に、止め具41の溝部42と係合する突出部24を備えており、この突出部24が溝部42と係合することによって、LEDユニット2は止め具41によって挟持される。LEDユニット2は、止め具41の間隔Lを広げることによって、又は、止め具41をLEDユニット2と反対側に撓ませることによって止め具41から取り外すことができるようになっており、略鉛直方向の取付位置が変更できるようになっている。照明器具1は、例えば、図10に示されるように、止め具41を折り曲げて天井板10等に固定することができる。
【0034】
本実施形態の照明器具1によれば、筐体が、LEDユニット2の略鉛直方向の取付位置が変更可能となるように該LEDユニット2を挟持する一対の板状の止め具41で構成されているので、筐体に対するLEDユニット2の位置を調整することにより、器具設置後においても配光の調整が可能となる。また、筐体が一対の板状の止め具41で構成されているので、簡単な構造で、器具設置後においても配光の調整できる照明器具を実現することができる。更に、LED実装基板22に実装されたLED素子21を光源として用いたので、球型ランプを光源として用いる場合に比べて、光源部(LEDユニット)の薄型化を図ることができ、照明器具1の意匠性が向上する。
【0035】
なお、本発明は上記各種実施形態の構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、照明器具1,11を、ダウンライト以外の照明器具として用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る照明器具の斜視図。
【図2】同照明器具のLEDユニットの斜視図。
【図3】同LEDユニットの断面図。
【図4】(a)は同照明器具の広角配光状態の断面図、(b)は同照明器具の狭角配光状態の断面図。
【図5】同LEDユニットを発光面側から見た図。
【図6】(a)は同LEDユニットの突出部の先端付近の断面図、(b)は同先端付近の斜視図。
【図7】(a)は本発明の第2の実施形態に係る照明器具の広角配光状態の断面図、(b)は同照明器具の狭角配光状態の断面図。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る照明器具の概略図。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る照明器具の斜視図。
【図10】同照明器具の設置状態を示す断面図。
【符号の説明】
【0037】
1,11 照明器具
2 LEDユニット
3 筐体
4 反射鏡
31 開口部
32 溝部
33a,33b 端子
41 止め具




 

 


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