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発明の名称 点火器、点火器の製造方法及びガス発生器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−139366(P2007−139366A)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
出願番号 特願2005−336496(P2005−336496)
出願日 平成17年11月22日(2005.11.22)
代理人 【識別番号】100089196
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 良之
発明者 圓山 淳也 / 塚本 貴敏 / 中村 幸二 / 松村 也寸志
要約 課題
部品点数を低減するとともに、スクイブとホルダとの間のシール性を向上させた点火器及びガス発生器を得る。

解決手段
燃焼によりガスを発生させるガス発生剤2とを充填するカップケース3と、このカップケース3を突出部4aでかしめて保持するホルダ4と、ホルダ4と一体化し且つカップケース3の内側に配設されている点火器5とを備えている。点火器5は1対の電極ピン6、7と、電極ピン6、7が貫設され、ホルダ4と一体化した熱硬化性樹脂部8と、電極ピン6、7間を電気的に接続している電橋線9と、電橋線9が架設された電極ピン6、7の上部を被覆するように形成された点火玉10とを有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
それぞれつばを有した2本以上の電極ピンと、前記電極ピンが挿通する孔を有するホルダと有し、前記電極ピンが固化した樹脂を介して前記ホルダに固定されている点火器であって、
前記樹脂が熱硬化性樹脂であり、
前記つば及び前記樹脂における前記電極ピンの外部端子側が、前記孔における前記電極ピンの外部端子側の開口部を含む前記ホルダの平面と同一平面上に形成されていることを特徴とする点火器。
【請求項2】
それぞれにつばを有する2本以上の電極ピンと、
孔を有しており、前記孔に挿通されている前記電極ピンが固化した樹脂を介して固定されているホルダとを備えたガス発生器内のガス発生剤を点火する点火器であって、
前記樹脂が熱硬化性樹脂であり、
前記ホルダの前記孔と面接触する平面を有し、前記平面に、前記電極ピンがそれぞれ挿入され、かつ、前記つばによって密閉される穴を有する金型と、前記電極ピンと、前記ホルダと、で形成される内部空間に、硬化する前の前記樹脂を流し込み、硬化させたことにより前記電極ピンが前記ホルダに固定されたものであることを特徴とする点火器。
【請求項3】
前記つばが、前記金型における前記穴を閉塞する形状であることを特徴とする請求項2に記載の点火器。
【請求項4】
前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の点火器。
【請求項5】
前記電極ピンが、前記樹脂中においてさらにつばを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の点火器。
【請求項6】
前記電極ピン間に接続された抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体と前記電極ピンとを覆う点火玉とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の点火器。
【請求項7】
前記電極ピンが貫通する塞栓と、
前記電極ピンの周囲の一部に形成され、前記電極ピンと前記塞栓とを絶縁する絶縁材と、
前記電極ピン間に接続された抵抗発熱体と、
前記抵抗発熱体と前記電極ピンとを覆う点火玉と、
前記塞栓とともに点火薬を封止する管体と、
前記管体を覆うカップ状のケースとをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の点火器。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の点火器と、ガス発生剤を前記点火器とともに内部に封止するカップ体とを備えていることを特徴とするガス発生器。
【請求項9】
それぞれにつばを有する2本以上の電極ピンと、前記電極ピンが挿通する孔を有するホルダと有し、前記電極ピンが固化した樹脂を介して前記ホルダに固定されている点火器の製造方法であって、
前記孔に前記電極ピンをそれぞれ挿入し、前記孔に対して前記電極ピンのつばの位置を所定位置に設置し、前記孔と前記電極ピンとの間に前記樹脂を流し込み、その際、前記電極ピンのつばによって前記孔の下部から流れ出さないようにせき止めることを特徴とする点火器の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のシートベルトプリテンショナーやエアバッグ等の乗員安全保護装置を作動させるガス発生器に用いる点火器と、この点火器の製造方法と、この点火器を有するガス発生器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シートベルトプリテンショナー用のガス発生器としては、熱可塑性樹脂に電極ピンが貫設されたスクイブを用いたものが知られている。しかし、自動車衝突時に車両火災が発生した場合、ガス発生器が非常に高温の状態にさらされ、点火器の樹脂部分が軟化し、ガス発生器内に発生した高圧ガスにより樹脂部分に貫設されている電極ピンが飛び出してしまうおそれがある。このような問題を解決するために、熱可塑性樹脂の代わりに熱硬化性樹脂(特にエポキシ樹脂)が使用されたスクイブが提案されている(例えば下記特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】国際公開第WO2005/052496号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のものは、スクイブを保持するホルダとの間においてシール性がそれほど高くないので、さらに高いシール性が求められていた。また、流動性の高い樹脂を用いてホルダの孔に電極ピンを固定する際、ホルダの孔から樹脂漏れするという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、部品点数及び製造工程を減らし、製造コストを下げるとともに、樹脂漏れせずに作製され、スクイブとホルダとの間のシール性を向上させた点火器と、この点火器の製造方法と、ガス発生器とを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0006】
(1) 前記課題を解決するための本発明は、それぞれつばを有した2本以上の電極ピンと、前記電極ピンが挿通する孔を有するホルダと有し、前記電極ピンが固化した樹脂を介して前記ホルダに固定されている点火器であって、前記樹脂が熱硬化性樹脂であり、前記つば及び前記樹脂における前記電極ピンの外部端子側が、前記孔における前記電極ピンの外部端子側の開口部を含む前記ホルダの平面と同一平面上に形成されている。別の観点として、本発明は、それぞれにつばを有する2本以上の電極ピンと、孔を有しており、前記孔に挿通されている前記電極ピンが固化した樹脂を介して固定されているホルダとを備えたガス発生器内のガス発生剤を点火する点火器であって、前記樹脂が熱硬化性樹脂であり、前記ホルダの前記孔と面接触する平面を有し、前記平面に、前記電極ピンのそれぞれの先端部が挿入され、かつ、前記つばによって密閉される穴を有する金型と、前記電極ピンと、前記ホルダと、で形成される内部空間に、硬化する前の前記樹脂を流し込み、硬化させたことにより前記電極ピンが前記ホルダに固定されたものであることを特徴とする。
【0007】
上記構成により、部品点数及び製造工程を減らし、製造コストを下げるとともに、をスクイブとホルダとの間のシール性を向上させた点火器を提供できる。また、製造の際、熱硬化性樹脂がホルダと電極ピンとの間隙から流れ出すことを防ぐことができたものであるので、容易に製造可能な点火器を提供できる。
【0008】
(2) 本発明の点火器は、前記つばが、前記金型における前記穴を閉塞する形状であることが好ましい。
上記構成によれば、製造の際、熱硬化性樹脂がホルダと電極ピンとの間隙から流れ出して電極ピンを挿入する金型の穴に流れ込むことを防ぐことができる。
【0009】
(3) 本発明の点火器は、前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂であることが好ましい。これにより、電極ピンとホルダとの間のシール性を確実に向上させることができる。
【0010】
(4) 本発明の点火器は、前記電極ピンが、前記樹脂中においてさらにつばを有することが好ましい。
上記構成によれば、ガス発生器に本発明の点火器を使用した際、ガス発生器が非常に高温にさらされ、ガス発生器内に高圧ガスが発生したとしても、電極ピンが樹脂から抜け出して飛び出してしまうということを確実に防止できる。
【0011】
(5) 本発明の点火器は、前記電極ピン間に接続された抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体と前記電極ピンとを覆う点火玉とをさらに備えていることが好ましい。
上記構成によれば、部品点数及び製造工程の減少により製品コストを下げることができ、且つ簡易な構成の点火器を提供できる。
【0012】
(6) 本発明の点火器は、前記電極ピンが貫通する塞栓と、前記電極ピンの周囲の一部に形成され、前記電極ピンと前記塞栓とを絶縁する絶縁材と、前記電極ピン間に接続された抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体と前記電極ピンとを覆う点火玉と、前記塞栓とともに点火薬を封止する管体と、前記管体を覆うカップ状のケースとをさらに備えていることが好ましい。
上記構成によれば、上述の効果を有する点火器を備えたガス発生器を提供できる。
【0013】
(7) 本発明のガス発生器は、上記点火器のいずれか一つと、ガス発生剤をこの点火器とともに内部に封止するカップ体とを備えている。
上記構成によれば、上述の効果を有する点火器を備えたガス発生器を提供できる。また、同大の従来のガス発生器に比べ、ガス発生剤の充填量を多くすることができる。
【0014】
(8)本発明の点火器の製造方法は、それぞれにつばを有する2本以上の電極ピンと、前記電極ピンが挿通する孔を有するホルダと有し、前記電極ピンが固化した樹脂を介して前記ホルダに固定されている点火器の製造方法であって、前記孔に前記電極ピンをそれぞれ挿入し、前記孔に対して前記電極ピンのつばの位置を所定位置に設置し、前記孔と前記電極ピンとの間に前記樹脂を流し込み、その際、前記電極ピンのつばによって前記孔の下部から流れ出さないようにせき止めるものである。
上記構成によれば、上述の(1)〜(3)の点火器を容易に製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る点火器について図1を用いて説明する。図1は、(a)が本発明の第1実施形態に係るガス発生器を示す断面図、(b)が(a)のI−I断面矢視図である。
【0016】
(第1実施形態に係るガス発生器の構成)
図1(a)において、本実施形態におけるガス発生器1は、燃焼によりガスを発生させるガス発生剤2を充填するカップケース3と、このカップケース3を突出部4aでかしめて保持するホルダ4と、ホルダ4と一体化し且つカップケース3の内側に配設されている点火器5とを備えている。
【0017】
カップケース3は、大径の円筒部3a、2面幅部3bとを有し、底側から1段階に拡径する実質的に有底円筒形状をしている。このカップケース3の底には複数の線状の切欠き3cが設けられている。カップケース3内に収納されるガス発生剤2の燃焼時に、この切欠き3cが破断され図示しないシートベルトプリテンショナーにガスが直接的に放出される。カップケース3の開口端には径方向の外方に延びるフランジ部位3dが形成されており、ホルダ4に設けられた突出部4aのかしめによってホルダ4に取り付けられている。カップケース3の材料としては、ステンレス、鉄、アルミニウムなどの金属材が挙げられる。
【0018】
ホルダ4は、ステンレス、鉄、アルミニウムなどの金属材によって形成されることが好ましい。ホルダ4は、カップケース3をかしめるための突出部4aと、後述の電極ピン6、7が挿通される孔4b(2箇所)とを有している。
【0019】
点火器5は、つば6a、6b、6cとつば7a、7b、7cとをそれぞれ有する1対の電極ピン6、7と、電極ピン6、7が貫設され、ホルダ4と一体化した熱硬化性樹脂部8と、電極ピン6、7間を電気的に接続している電橋線9と、電橋線9が架設された電極ピン6、7の上部(つば6c、7c付近)を被覆するように形成された点火玉10とを有する。
【0020】
電極ピン6、7は、例えばステンレス、カーボンスチール、ニッケル鉄等の導電性の素材で形成されている。
【0021】
熱硬化性樹脂部8は、熱硬化性樹脂を硬化させることによって形成されているものであり、エポキシ樹脂であることが好ましい。具体的なエポキシ樹脂としては、例えばポリフェノール類化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂、各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂部8を形成する熱硬化性樹脂は、硬化剤やフィラーを含有するものでもよい。
【0022】
熱硬化性樹脂部8が、このような熱硬化性樹脂組成物で成形されることにより、ガス発生剤2が発火する温度においても、電極ピン6、7が熱硬化性樹脂部8から外側へ飛び出す原因となる熱硬化性樹脂部8の軟化が発生しない。また、熱硬化性樹脂部8の厚みが薄くても高温時の強度を十分に確保することができるので、ガス発生器1のサイズの小型化、又はサイズを変更せずに、カップケース3内のガス発生剤2の量を多くしたりすることができる。従って、制約された空間の中に、一酸化炭素の発生量は少ないがガス発生効率が低いために充填量を多くする必要のあるガス発生剤(グリーンプロペラント)を使用するガス発生器に特に適している。熱硬化性樹脂、特に、エポキシ樹脂組成物で電極ピン6、7と一体成形された熱硬化性樹脂部8は、電極ピン6、7及びホルダ4との接着性が優れている。そのため、シ−ル部材を使用しなくても、湿気が、点火玉10やガス発生剤2が収納されたガス発生器1内に浸入することを極力防止でき、電極ピン6、7の保持力を増すことができる。このような効果は、熱硬化性樹脂の代わりに熱可塑性樹脂を用いると得ることができない。
【0023】
電橋線9は、2本の電極ピン6、7のつば6c、7cの頂上の平面部に電気的に接続されている。具体的には、電橋線9は、溶接によってつば6c、7cの頂上の平面部に接続されている。つば6c、7cが平面部を有しているのは、つば6c、7cと電橋線9との溶接による接合を容易にするためである。従って、つば6c、7cの頂上の全面が平面である必要はなく、一部に平面部を有していればよい。また、軸心に対して必ずしも直交する平面を有する必要はなく、所定の角度を有して軸心を横切っていてもよい。
【0024】
点火玉10は、酸化剤、還元剤及びバインダー、並びに所望により添加される添加物を混合することにより得ることができる着火薬からなる。この着火薬は、酸化剤成分及び還元剤成分を含有するものであって、実質的に鉛化合物を含有しないものである。ここでいう鉛化合物とは、通常、鉛原子を含む無機化合物及び有機化合物、そして単体である鉛等を示す。
【0025】
(第1実施形態に係るガス発生器の製造方法)
次に、第1実施形態に係るガス発生器の製造方法を説明する。図2は、第1実施形態に係るガス発生器の点火器の電極ピンとホルダとを熱硬化性樹脂で一体化する工程を順に示す図であって、図1における点火器の側面方向から見た状態の図である。図2において、11は上型、12は下型、13、14は電極ピン押え用ジグ、15、16はジグ締め付け用ボルトである。なお、ここでは電極ピン6についてのみ例示するが、当然電極ピン7についても電極ピン6と同様にして所定位置に配設されることをことわっておく。
【0026】
上型11は、電極ピン6を下方向に押し込むための突起部11aと、熱硬化性樹脂を流し込むための流路11b、11cとを有している。
【0027】
下型12は、ホルダ4を支持するための穴12aと、電極ピン6を支持するための穴12bとを有している。また、その上部にピン押え用ジグ13、14が組み付けられた際に両側から締め付けて電極ピン6を押えるジグ締め付け用ボルト15、16が設けられている。
【0028】
ピン押え用ジグ13、14は、電極ピンを押さえ込むためのものである。なお、ピン押え用ジグ14には、熱硬化性樹脂を流し込むための流路14aが形成されている。
【0029】
次に、図2を用いて、点火器の電極ピンとホルダとを熱硬化性樹脂で一体化する工程について説明する。まず、図2(a)に示すように、上型11、下型12、ピン押え用ジグ13、14、ホルダ4、電極ピン6を用意し、ホルダ4、電極ピン6をそれぞれ穴12a、12bに挿入する(図2(a)、(b)参照)。次に、その上にピン押え用ジグ13、14を組み付け、ジグ締め付け用ボルト15、16で両側から中心に向けてピン押え用ジグ13、14を締め付けて電極ピン6を押える(図2(b)、(c)参照)とともに、穴17を形成する(図2(d)参照)。このとき、電極ピン6の頂上部(つば6cと電極ピン6の棒状部の一部)は所定の長さでホルダ4の上部から突出している。続いて、突起部11aが穴17に挿入されるように上型11を下型12に向けて移動させ、突起部11aで電極ピン6が下型12の穴12bに密接するように押さえる(図2(d)、(e)参照)。そして、樹脂を流路11b、流路11c、流路14aの順に空間18へ向けて流し込み、熱硬化させて、第1実施形態における熱硬化性樹脂部8を形成する。形成後、上型11を引き上げ、ジグ締め付け用ボルト15、16を緩めてピン押え用ジグ13、14を下型12から取り外し、熱硬化性樹脂で一体化された電極ピンとホルダとを取り出す。このような工程を行うことで、電極ピン6とホルダ4とを熱硬化性樹脂で一体化することができるとともに、電極ピン6の頂上部がホルダ4の上部から突出するように形成できる。
【0030】
次に、ガス発生器1を作製する工程を説明する。まず、上述のようにして形成された熱硬化性樹脂でホルダ4に固定された電極ピン6、7の間を電気的に接続する電橋線9を形成する。この電橋線9及び電極ピン6、7の頂上部を覆うように点火玉10を形成する。次に、カップケース3の内部にガス発生剤2を装填した状態で、カップケース3をホルダ4の所定位置に配置し、ホルダ4の突出部4aでカップケース3のフランジ部位3dをかしめる。これらの工程を経ることにより、ガス発生器1は完成する。
【0031】
以上のように構成されるガス発生器1は、電極ピン6、7に電流が供給されることによって、電橋線9が作動し、点火玉10が着火する。着火の方法は、電橋線9からの、プラズマや、熱エネルギ−、ショック波等、電橋線9の種類によって異なるが、いずれであっても、効率良く点火玉10を着火することが可能である。点火玉10の着火により、ガス発生剤2が燃焼し、そのエネルギーによってカップケース3の切り欠き3cが破壊され、ガスが放出される。
【0032】
本実施形態は上述のような構成を有しているので、部品点数を低減するとともに、ガス発生器1内部側とホルダ4との間のシール性を向上させた点火器5及びガス発生器1を提供できる。また、製造の際、熱硬化性樹脂がホルダ4と電極ピン6、7との間隙から流れ出して下型12の穴12bに流れ込むことを防ぐことができるので、容易に製造可能な点火器5及びガス発生器1を提供できる。さらに、同大の従来のガス発生器に比べ、ガス発生剤2の充填量を多くすることができる。
【0033】
また、電極ピン6、7がフランジ6b、6c、7b、7cを有するとともに、ガス発生剤2の燃焼時の熱によって熱硬化性樹脂が軟化することがないので、ガス発生器1が作動した際、電極ピン6、7が樹脂から抜け出して飛び出してしまうということを確実に防止できる。
【0034】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るガス発生器について説明する。図3は、(a)が本発明の第2実施形態に係るガス発生器を示す断面図、(b)が(a)のII−II断面矢視図である。なお、第1実施形態の符号1〜8の部位と同様部分には順に符号21〜28をふり、その説明を省略することがある。
【0035】
(第2実施形態に係るガス発生器の構成)
図3(a)において、本実施形態におけるガス発生器21は、第1実施形態のガス発生器1と点火器25の構成が異なっているものであり、他の部位は同様のものである。
【0036】
点火器25は、つば26a、26bとつば27aとをそれぞれ有する1対の電極ピン26、27と、電極ピン26、27が貫設され、ホルダ24と一体化した熱硬化性樹脂部28と、電極ピン26と電気的に接続されると共に、周囲の一部が絶縁体34で絶縁された状態の電極ピン27が貫設されている導電性の塞栓29と、塞栓29と電極ピン27とを電気的に接続している抵抗発熱体35と、抵抗発熱体35と塞栓29とを被覆するように形成された点火玉30と、点火玉30を被覆するように形成された点火薬31と、塞栓29とともに点火玉30及び点火薬31を封止する金属製の管体32と、管体32を覆うカップ状の樹脂製のケース33とを有する。なお、点火玉30は、第1実施形態における点火玉10と同様の材料からなる。また、絶縁体34は、ガラスなどの絶縁材料からなるものである。また、電極ピン26、27は、熱硬化性樹脂部28中においてさらにフランジを備えていてもよい。
【0037】
ホルダ24は、口径の大きい孔24aを一つ有しており、孔24aの中心付近に電極ピン26、27が熱硬化性樹脂部28を介して固定されている(図3(b)参照)。
【0038】
塞栓29は、ステンレス、アルミニウムなどからなる。
【0039】
抵抗発熱体35は、ニッケル/クロム合金、ステンレス、白金などからなる。
【0040】
ケース33は、熱硬化性樹脂部28の部位28aに固定されるように、その開口端は径方向外方に向かって拡がるフランジ部位33aが形成されている。ケース33を設置することにより、ガス発生器21を構成する金属製のホルダ24やカップケース23を通って電極ピン26、27へ静電気が流れて誤発火してしまうことを防止することができる。
【0041】
管体32は、鉄、アルミニウム、ステンレス等の金属材などからなり、ケース33は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、ナイロン(登録商標)、フッ素樹脂等の樹脂等で形成されている。
【0042】
(第2実施形態に係るガス発生器の製造方法)
次に、第2実施形態に係るガス発生器の製造方法を説明する。図4は、第2実施形態に係るガス発生器の点火器とホルダとを熱硬化性樹脂で一体化する工程を順に示す図である。図4において、40、41は中型、42は上型、43は下型である。
【0043】
中型40は、ケース33を支持するための孔40aと、熱硬化性樹脂を流し込むための流路40bとを有している。中型41は、ホルダ24を支持するための穴41aと、電極ピン26、27を支持するための穴41b(2箇所)とを有している(図4(a)参照)。
【0044】
上型42は、熱硬化性樹脂を流し込むための流路42a、42bを有している。下型43は、中型40、41が組まれてなる結合体が嵌合する溝43aを有している(図4(c)参照)。
【0045】
次に、図4を用いて、点火器の電極ピンとホルダとを熱硬化性樹脂で一体化する工程について説明する。まず、図4(a)に示すように、ケース33に図3に示した塞栓29や抵抗発熱体35、点火玉30、点火薬31、管体32、電極ピン26、27(図4には図示せず)が組み込まれた部位と、ホルダ24と、中型40、41とを用意し、ホルダ24、電極ピン26、27をそれぞれ穴41a、41bに挿入する(図4(b)参照)。次に、中型40を中型41に向けて移動させ、ケース33を穴40aに嵌合させて結合体44を形成する(図4(b)、(c)参照)。続いて、結合体44を下型43の溝43aに嵌合し、その上から上型42を押し付ける(図4(c)、(d)参照)。そして、樹脂を流路42a、流路42b、流路40bの順に空間45へ向けて流し込み、熱硬化させて、第2実施形態における熱硬化性樹脂部28を形成する。熱硬化性樹脂部28を形成後、上型42を引き上げ、結合体44を下型43から取り外し、熱硬化性樹脂で一体化された電極ピン26、27、ケース33、ホルダ24などからなる点火器25を取り出すことによって完成する。
【0046】
次に、ガス発生器21を作製する工程を説明する。カップケース23の内部にガス発生剤22を装填した状態で、カップケース23をホルダ24の所定位置に配置し、ホルダ24の突出部24aでカップケース23のフランジ部位23dをかしめる。これにより、ガス発生器21が完成する。
【0047】
以上のように構成されるガス発生器21は、第1実施形態と同様の効果を有する。
【0048】
なお、本発明は、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で設計変更できるものであり、上記実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】(a)が本発明の第1実施形態に係るガス発生器を示す断面図、(b)が(a)のI−I断面矢視図である。
【図2(a)】図1に示したガス発生器の点火器とホルダとを熱硬化性樹脂で一体化する工程図の一つであって、各構成部品を組み合わせる前の位置関係と、組み合わせる方向とを示す図である。
【図2(b)】図2(a)のホルダと電極ピンとを下型に設置した状態を示す工程図である。
【図2(c)】図2(b)のピン押え用ジグを下型に設置し、ジグ締め付け用ボルトで両側からピン押え用ジグを締め付けている途中の状態を示す工程図である。
【図2(d)】図2(c)のピン押え用ジグの締め付けが終了し、穴が形成された状態を示す工程図である。
【図2(e)】図2(d)の下型に上型が押し込まれ、所定部分に樹脂が流し込まれる様子を示す工程図である。
【図3】(a)が本発明の第2実施形態に係るガス発生器を示す断面図、(b)が(a)のII-II断面矢視図である。
【図4(a)】図3に示したガス発生器の点火器とホルダとを熱硬化性樹脂で一体化する工程図であって、各構成部品を組み合わせる前の位置関係と、組み合わせる方向とを示す図である。
【図4(b)】図4(a)のホルダと点火器とを中型に設置する途中の状態を示す工程図である。
【図4(c)】図4(b)の中型を下型の溝に嵌め込み、上型との間で挟むように設置する途中の状態を示す工程図である。
【図4(d)】図4(c)の下型に上型が押し込まれ、所定部分に樹脂が流し込まれる様子を示す工程図である。
【図4(e)】図4(d)の工程を経て樹脂が硬化された後、中型を取出して、中型を分解した状態を示す工程図である。
【符号の説明】
【0050】
1、21 ガス発生器
2、22 ガス発生剤
3、23 カップケース
3a、23a 円筒部
3b、23b 2面幅部
3c、23c 切り欠き
3d、23d、33a フランジ部位
4、24 ホルダ
4a 突出部
4b、24b、40a 孔
5、25 点火器
6、7、26、27 電極ピン
6a、6b、6c、7a、7b、7c、26a、26b、27a フランジ
8、28 熱硬化性樹脂部
9 電橋線
10、30 点火玉
11、42 上型
11a 突起部
11b、11c、14a、40b、42a、42b 流路
12、43 下型
12a、12b、17、41a、41b、43a 穴
13、14 電極ピン押え用ジグ
15、16 ジグ締め付け用ボルト
29 塞栓
31 着火薬
32 管体
33 ケース
34 絶縁体
35 抵抗発熱体
40、41 中型
44 結合体




 

 


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