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発明の名称 火工材料スラリーの供給方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−170687(P2007−170687A)
公開日 平成19年7月5日(2007.7.5)
出願番号 特願2005−364409(P2005−364409)
出願日 平成17年12月19日(2005.12.19)
代理人 【識別番号】100087642
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 聡
発明者 小田 慎吾 / 藤井 広之
要約 課題
安全にかつ安定した火工材料スラリーの供給ができる供給方法の提供。

解決手段
貯蔵容器10内の火工材料スラリ13を、貯蔵容器10底部の供給口12から取り出し、他の容器23内に供給する方法である。貯蔵容器10内の火工材料スラリ13の開放面13aがシール材15で封止され、外気との接触が遮断されているため、供給過程において火工材料スラリ13の乾燥が防止される。
特許請求の範囲
【請求項1】
貯蔵容器内の火工材料スラリーを、前記貯蔵容器の底部又はその近傍から取り出し、他の容器内に供給する方法であって、
前記火工材料スラリーの開放面がシール材で封止されており、火工材料スラリーの供給過程において前記火工材料スラリーの封止状態が維持されている、火工材料スラリーの供給方法。
【請求項2】
前記シール材が、前記火工材料スラリーの供給に伴う前記開放面の低下と共に移動可能なものである、請求項1記載の火工材料スラリーの供給方法。
【請求項3】
前記火工材料スラリーの供給に伴う前記開放面の低下と共に前記シール材を補充する、請求項1記載の火工材料スラリーの供給方法。
【請求項4】
前記シール材が、液体、ゲルから選ばれるもので、前記火工材料スラリーと混ざり合わないものである、請求項1〜3のいずれかに記載の火工材料スラリーの供給方法。
【請求項5】
前記シール材が、2以上のシール材を組み合わせたものである、請求項1〜4のいずれかに記載の火工材料スラリーの供給方法。
【請求項6】
前記シール材が、液体及びゲルから選ばれる第1シール材と、固体からなる第2シール材の組み合わせであり、第2シール材が下に位置するように配置されたものである、請求項1〜5のいずれかに記載の火工材料スラリーの供給方法。
【請求項7】
前記貯蔵容器が、前記火工材料スラリーが接する面に、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂から選ばれる材料層を有しているものである、請求項1〜6のいずれかに記載の火工材料スラリーの供給方法。
【請求項8】
前記火工材料スラリーが、電気着火式点火器の点火薬のスラリーである、請求項1〜7のいずれかに記載の火工材料スラリーの供給方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気着火式点火器の点火薬の充填方法として適した火工材料スラリーの供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気着火式点火器の火工材料(点火薬)は、ジルコニウム等の燃料や過塩素酸カリウム等の酸化剤で構成されているが、これらの成分からなる混合物は、乾燥状態では燃焼性や爆発性を有しており、これらを用いた点火器の製造においては、製造設備や取り扱いに安全上の配慮が必要となり、製造コストが高くなる。このため、火工材料の燃焼性や爆発性の問題を解消する目的から、火工材料を溶剤に分散してスラリー状態で取り扱う方法が提案されている。
【0003】
特許文献1〜3には、燃料スラリーと酸化剤スラリーを別々に調製し、これら2つのスラリーを混合した火工材料スラリーを用いて、点火器を製造する発明が開示されている。特許文献4には、燃料と酸化剤をバインダーや溶剤と共に混合した1つの火工材料スラリーを用いて、点火器を製造する発明が開示されている。
【特許文献1】特開平9−210596号公報
【特許文献2】特表2004−525329号公報(WO02/46688)
【特許文献3】USP6,848,365 B2
【特許文献4】特開2004−115001号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
火工材料スラリーを点火器に充填する工程では、火工材料スラリーが入った貯蔵容器から、定量ポンプにより、一定量の火工材料スラリーを供給する工程が採用されている。このような供給方法においては、火工材料がスラリー状態を維持できている限り、火工材料が爆発するおそれはなく、安全に取り扱うことができる。
【0005】
しかし、火工材料スラリーの供給に伴ってスラリー面(開放面)が低下して行く過程で、貯蔵容器の内壁面にスラリーが付着したまま残ると、それが乾燥したとき、燃焼乃至爆発するおそれがある。また、時間の経過と共に、火工材料スラリーに含まれている溶剤が蒸発すると、開放面の容器内壁面に接するスラリーが乾燥して、燃焼乃至爆発するおそれがあるほか、溶剤の蒸発によるスラリー粘度の増加に伴い、スラリーの供給が困難になったり、供給量にばらつきが生じたりするおそれもある。
【0006】
本発明は、安全性が高く、安定した火工材料スラリーの供給ができ、電気着火式点火器の点火薬の充填方法として適した火工材料スラリーの供給方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、課題の解決手段として、貯蔵容器内の火工材料スラリーを、前記貯蔵容器の底部又はその近傍から取り出し、他の容器内に供給する方法であって、
前記火工材料スラリーの開放面がシール材で封止されており、火工材料スラリーの供給過程において前記火工材料スラリーの封止状態が維持されている、火工材料スラリーの供給方法を提供する。
【0008】
「火工材料スラリーの開放面」は、シール材で封止される前の状態を示すものであり、シール材で封止後は開放面ではない。
【0009】
「封止」は、火工材料スラリーの供給前において、火工材料スラリーの開放面(貯蔵容器と接触していない面)と外気との接触が遮断されていることを意味し、「火工材料スラリーの封止状態が維持されている」は、火工材料スラリーの供給過程においても、火工材料スラリーの含有成分と外気との接触が遮断されていることを意味する。よって、封止状態が維持されている限りは、火工材料スラリーの組成(特に火工材料スラリーに含まれている溶媒濃度)に変化が生じることがなく、燃焼や爆発が生じることもない。
【0010】
前記シール材は、封止ができるものであれば、固定式のものでも、可動式のものでもよいが、前記火工材料スラリーの供給に伴う前記開放面の低下と共に移動可能なものが好ましい。
【0011】
前記シール材として可動式のものを用いた場合には、前記火工材料スラリーの供給に伴う前記開放面の低下と共に前記シール材を補充することが好ましい。
【0012】
前記シール材としては、液体、ゲルから選ばれるもので、前記火工材料スラリーと混ざり合わないものが好ましい。
【0013】
前記シール材は、2以上のシール材を組み合わせたものでもよく、その場合には、液体及びゲルから選ばれる第1シール材と、固体からなる第2シール材の組み合わせであり、第2シール材が下に位置するように配置されたものが好ましい。
【0014】
前記貯蔵容器は、火工材料スラリーの供給を円滑にするため、火工材料スラリーが接する面に、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂から選ばれる材料層を有しているものが好ましい。
【0015】
本発明の火工材料スラリーの供給方法は、電気着火式点火器にスラリー状の点火薬を充填する方法として好適である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の火工材料スラリーの供給方法は、安全性が高く、安定して一定量の火工材料スラリーを供給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(1)図1、図2に示す実施形態
図面により、本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の供給方法に使用する供給装置の概念図である。図2は、図1の供給装置を用いた火工材料スラリーの供給方法の説明図である。
【0018】
<火工材料スラリーの供給装置>
貯蔵容器10は筒状のもので、上部には開口部11を有しており、底部には供給口12を有している。開口部11は、開放状態でもよいし、蓋で閉塞されていてもよい。蓋で閉塞されている場合には、通気口、シール材の補充口、火工材料スラリーの注入口を設けることができる。供給口12は、開閉弁のようなもので、開閉自在にしてもよい。
【0019】
貯蔵容器10は、金属、合成樹脂、ガラス、セラミックス等からなるものであるが、内壁面に火工材料スラリーが付き難くなるようにして、供給を円滑にする観点から、少なくとも火工材料スラリーが接する面に、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂から選ばれる材料層が形成されているものが好ましい。
【0020】
また貯蔵容器10は、医療用の点滴に使用するような柔軟性のあるプラスチック製の袋でもよい。プラスチック製の袋の場合は、加工材料スラリーとシール材を充填後、密封するため、火工材料スラリーの供給による容積の減少に伴って袋自体が萎んで行き、残った火工材料スラリーを押圧するように作用する。
【0021】
貯蔵容器10の供給口12には、導管20の一端部が接続されており、導管20の他端部は、定量ポンプを内蔵した火工材料スラリー吐出装置21に接続されている。火工材料スラリー吐出装置21は、スラリー吐出ノズル22を有しており、定量ポンプの作動により、吐出ノズル22から供給対象となる容器23内に所定量の火工材料スラリー13が供給される。
【0022】
導管20、火工材料スラリー吐出装置21及びスラリー吐出ノズル22は、貯蔵容器10と同様にして、少なくとも火工材料スラリーが接する面に、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂から選ばれる材料層を形成することができる。
【0023】
火工材料スラリーの供給装置を構成する各構成部の寸法は、火工材料スラリーの充填対象、充填量、充填速度等の要件に応じて、適宜設定することができる。例えば、1回の充填量が比較的多い場合は、大きめの吐出ノズルを使用するため、他の構成部分の寸法もそれに応じて設定し、1回の充填量が比較的少ない場合は、小さめの吐出ノズルを使用するため、他の構成部の寸法もそれに応じて設定することができる。
【0024】
火工材料スラリー吐出装置21は定量ポンプを使用することができ、例えば、兵神装備(株)のモーノポンプ(回転容積式ポンプ)3ND02G15、3ND04G15、4NDP、イワキ社製のハイセラポンプ(バルブレスロータリー式プランジャーポンプ)、IVEK CooperationのRotary Pistonポンプ(バルブレスロータリー式プランジャーポンプ)を使用することができる。
【0025】
<火工材料スラリーの供給方法>
次に、図1、図2により、図1に示す供給装置を用いた火工材料スラリーの供給方法を説明する。
【0026】
貯蔵容器10の開口部11から、固形分と溶媒からなる所要量の火工材料スラリー13を空気が混入しないように密閉状態で注入する。なお、火工材料スラリー13は、予め脱気処理したものを用いることが好ましい。脱気方法は特に制限されるものではないが、例えば、商品名「あわとり練太郎」(シンキー社製)を用いて脱気することができる。
【0027】
注入された火工材料スラリー13は、供給口12から導管20を通って吐出装置21内に至るが、定量ポンプの作動前には吐出ノズル22から吐出されることはない。
【0028】
火工材料スラリー13の注入後、開放面13aに接するようにシール材15を入れ、開放面(スラリー面)13aを封止して、シール材15と開口部11との間の空間16との接触を遮断する。火工材料スラリー13の注入量は、シール材15で封止できる程度の量に調整する。
【0029】
シール材15は、液体、ゲルから選ばれるもので、火工材料スラリー13と混じり合わないものが好ましい。火工材料スラリー13と混じり合わないものとは、火工材料スラリー13に含まれる固形分を溶解しないもので、火工材料スラリー13よりも比重の軽いものである。シール材15として液体又はゲルを用いた場合は、可動式のシール材となる。
【0030】
液体のシール材は、火工材料スラリー13に含まれている溶媒の種類に応じて、水、親水性溶媒、疎水性溶媒等から選ばれるものを用いることができる。また、流動性を維持できる範囲で、粘度を増減させることもできる。
【0031】
ゲルのシール材は、火工材料スラリー13に含まれている溶媒に溶解せず、流動性を有しているものであればよく、ポリマーのゲル、無機化合物のゲル等から選ばれるものを用いることができる。
【0032】
シール材の注入量は、火工材料スラリーの封止状態が維持できる範囲で設定することができる。例えば、貯蔵容器から吐出装置へ供給される火工材料スラリーの供給量(又は吐出量)と同量か、それ以上の量に設定できる。また、シール材の注入量は、シール材の位置(高さ)を火工材料スラリーの封止状態が維持できる範囲(例えば、貯蔵容器の一定の高さ範囲)に制御できる量に設定してもよい。
【0033】
このように火工材料スラリー13の開放面13aをシール材15で封止することにより、開放面(スラリー面)13aは空間16の空気との接触が遮断される。このため、火工材料スラリー13に含まれる溶媒が蒸発しなくなるので、開放面(スラリー面)13a、特に開放面(スラリー面)13aと容器内壁面10aとの接触部分が乾燥することがなくなり、火工材料スラリー13の溶媒量も変化することがなくなるので、吐出装置21からの吐出量も安定する。
【0034】
次に、定量ポンプを作動させ、吐出装置21の吐出ノズル22から、供給対象となる容器23内に火工材料スラリー13の定量吐出を開始する。吐出の継続に伴い、貯蔵容器10内の火工材料スラリー13の量が減少してくると、図2(a)及び図2(b)に示すとおり、開放面13aの位置も下降してくる。
【0035】
この過程にて、内壁面10aに火工材料スラリー13が付着したまま残ることが考えられるが、液体やゲルからなる可動式のシール材の場合には、シール材15自体が内壁面10aに接触した状態で下降することから、シール材15自体による流し落とし作用(主に液体のシール材)や掻き取り作用(主にゲルのシール材)が発揮されることにより、内壁面10aに付着した残留物はシール材15中に取り込まれるため、内壁面10aに付着したまま残存することがない。
【0036】
また、図2に示すとおり、火工材料スラリー13の開放面(スラリー面)13aの下降に伴い、シール材15を補充することにより、火工材料スラリー13が内壁面13aに付着したまま残存した場合でも、シール材15による封止状態は維持され、残留物が空間16の空気と接触することがなくなるため、乾燥による燃焼乃至爆発が防止される。
【0037】
シール材15を補充する場合は、好ましい封止状態を維持する観点から、火工材料スラリー13が内壁面10aに付着する可能性のある図2(a)に示す開放面(スラリー面)13aと同じ高さ位置を維持できるように補充することが好ましく、図2(a)に示すシール材15の表面15aと同じ高さ位置(図2中に破線で示す位置)を維持できるようにすることがより好ましい。
【0038】
(2)図1、図3に示す実施形態
図3(a)、(b)は、図1に示す供給装置を用いた、本発明の供給方法の他実施形態を説明するための概念図である。
【0039】
本実施形態では、シール材として、液体又はゲルからなる第1シール材15aと、固体からなる第2シール材15bを組み合わせて使用しており、第2シール材15bが、火工材料スラリー13の開放面(スラリー面)13aと接触されている。第1シール材15aは、第2シール材15bを溶解、変質、変形させたりしないものを選択する。
【0040】
このような第1シール材15aと第2シール材15bとの組み合わせにすることにより、第1シール材15aと火工材料スラリー13との間に、固体製の第2シール材15bが介在することになる。このため、第1シール材15aと火工材料スラリー13が接触することがなくなるため、火工材料スラリー13の種類により、シール材の選択が制限されることがなくなる。よって、第1シール材15aとして、火工材料スラリー13と混じり合うものを選択することもできる。
【0041】
固体のシール材は、プラスチック、金属、ガラス、セラミック、木、紙等からなる、円板状や円柱状のものから選ばれるものを用いることができる。プラスチックの場合は、フィルム状、シート状、ブロック状(発泡体も含む)等にすることができ、金属の場合は金属箔でもよい。
【0042】
本実施形態においても、図2の実施形態と同様にして、火工材料スラリー13の減少に伴い、第1シール材15aを補充することができる。
【0043】
(3)図1、図4に示す実施形態
図4(a)、(b)は、図1に示す供給装置を用い、本発明の供給方法を電気着火式点火器の点火薬の充填方法に適用した実施形態を説明するための概念図である。図4に示す電気着火式点火器は、特許文献4の図面に示されているものと同じものである。
【0044】
図1(a)に示す点火器100(但し、火工材料の充填前のもの)は、電気的な作動信号を受領する1対の導電性ピン101a、101bが、板状のヘッダ部材102により、絶縁状態で保持されている。ヘッダ部材102の縁に沿って、筒状のチャージホルダー103が立設されている。このチャージホルダー103とヘッダ部材102で形成される空間(即ち、火工材料充填空間104)内における底面、即ちヘッダ部材102の上面に、電気的エネルギーを熱エネルギーに変換する発熱体のブリッジワイヤー105が設けられている。
【0045】
ヘッダ部材102における電気的導電体からなる環状部分102aには、1つの導電性ピン101aが通電可能なように接合され、ヘッダ部材102における環状部分102aに存在する孔部内に充填されたガラスその他の電気的絶縁体102b内には、他方の導電性ピン101bが、その端面がヘッダ部材102の上面に露出する状態で設置されている。
【0046】
環状部分102aの上面、電気的絶縁体102bの上面、及び環状部分102aに存在する導電性ピン101の端面とは面一となっており、環状部分102aの上面と電気的絶縁体102bで保持された導電性ピン101bの端面との間には、着火電流で発熱するブリッジワイヤー105が架設されている。
【0047】
図1に示す供給装置を用い、図4(a)に示す点火器100の火工材料充填空間104内に、吐出ノズル22から、所定量の火工材料スラリー(点火薬スラリー)107を吐出して充填する。1回の吐出量は点火器100の種類により異なるが、汎用されている自動車のエアバッグ装置用ガス発生器に用いる点火器であれば、10μL〜150μL程度である。よって、生産性の観点から図1に示す供給装置では、前記範囲の量を1回で充填できる供給装置であって、それに適した径の吐出ノズルを使用することが好ましい。
【0048】
点火薬スラリーは、燃料、酸化剤、バインダー、添加剤、溶媒等を含む公知のもの(例えば、特許文献4に記載されているもの)を用いることができる。点火薬スラリーは、燃料を含むスラリーと酸化剤を含むスラリーを別々に調製したものを混合してもよい。
【0049】
燃料は、ジルコニウム、鉄、すず、マンガン、コバルト、ニッケル、タングステン、チタン、マグネシウム、アルミニウム、ニオビウム及びそれらの混合物等からなる群から選択される粉末を使用することができ、中でもジルコニウム粉末が好ましい。
【0050】
酸化剤は、過塩素酸カリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウムなどの過塩素酸塩、更には硝酸カリウム等の硝酸塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される粉末を使用することができ、中でも過塩素酸カリウム粉末が好ましい。
【0051】
バインダーとしては、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、フッ素系ゴム組成物等を挙げることができる。その他、火工材料スラリーには、ガラス粉末、ガラスファイバー、セラミックファイバー、スチールウール、ベントナイト、カオリナイト及びそれらの混合物からなる群から選択される添加剤を使用することができる。特に酸化剤成分として過塩素酸カリウムを使用する場合、過塩素酸カリウムがバインダーに溶解することを防止するため、バインダーはヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース及びウレタンからなる群から選択することが望ましい。
【0052】
溶媒は、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン、ヘキサン等の有機溶媒を使用することができる。
【0053】
点火薬スラリーは、1,000〜500,000センチポイズ、好ましくは5,000〜300,000センチポイズの範囲にする。
【0054】
点火薬スラリーが含む溶媒がシール材と親和性がない場合は、前記点火薬スラリーに対して直接シール材を用いることができる。例えば、前記溶媒が疎水性溶媒の場合には、シール材として水を用いることができる。
【0055】
また点火薬スラリーが含む溶媒がシール材と親和性がある場合は、前記溶媒及びシール材に対して親和性のない材料からなる第2シール材を用いることができる。例えば、前記溶媒が親水性溶媒の場合には、疎水性(油性)の液体若しくはゲル、又は図3(a)、(b)に示す第1シール材15a(例えば、水)と、固体からなる第2シール材15b(例えば、点火薬スラリーが含む溶媒や第1シール材に対して不活性なプラスチック板)を組み合わせて用いることができる。
【0056】
(点火薬スラリーの配合例1)
燃料:ジルコニウム 141質量部
酸化剤:過塩素酸カリウム 137.6質量部
バインダー:ヒドロキシプロピルセルロース 2質量部
溶媒:イソプロピルアルコール 64.2質量部
配合例1の点火薬スラリーを用いる場合は、イソプロピルアルコールに溶解せず、かつ点火薬スラリーよりも比重が軽い発泡プラスチック製シート(例えば、発泡ポリエチレン製シート)を第2シール材として用いて点火薬スラリーを封止し、更にイソプロピルアルコールや、ヘキサン、へプタン、オクタン等のアルカン類等を第1シール材として用いることができる。
【0057】
(点火薬スラリーの配合例2;特許文献3の3欄27−33行に記載のもの)
バインダ−:商品名Viton−B 5質量%
溶媒:酢酸ブチル 20質量%
燃料、酸化剤:ジルコニウム/過塩素酸カリウム 残部
配合例2の点火薬スラリーを用いる場合は、水を第1シール材として用い、点火薬スラリーに接触するように注入することができる。但し、酸化剤の過塩素酸カリウムが第1シール材の水により吸湿するおそれもあるから、その場合には、上記配合例1と同様にして、点火薬スラリーと第1シール材の間に第2シール材を配置することが好ましい。また、第1シール材が点火薬スラリーの溶媒よりも比重が大きい場合(水の比重は酢酸ブチルの比重よりも大きい)には、第2シール材を用いてもよい。
【0058】
本発明の火工材料スラリーの供給方法を適用すれば、長期間継続して実施した場合においても、吐出ノズル22から一定した吐出量で吐出することができ、貯蔵容器10の内壁面10aに点火薬スラリー13が付着することもない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の供給方法を実施するための供給装置の概念図。
【図2】本発明の供給方法の一実施形態を説明するための概念図。
【図3】本発明の供給方法の他の実施形態を説明するための概念図。
【図4】本発明の供給方法の更に他の実施形態を説明するための概念図。
【符号の説明】
【0060】
10 貯蔵容器
13 火工材料スラリー
15 シール材
20 導管
21 火工材料スラリー吐出装置
22 スラリー吐出ノズル
23 容器




 

 


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