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発明の名称 誘導飛しょう体及びその誘導制御方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−247954(P2007−247954A)
公開日 平成19年9月27日(2007.9.27)
出願番号 特願2006−71004(P2006−71004)
出願日 平成18年3月15日(2006.3.15)
代理人 【識別番号】100113077
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 省吾
発明者 広嶋 文哉
要約 課題
従来のサイドスラスタの側面に静圧調整室を設けることによって、推力を相殺するように働く空力干渉力を抑制していたが、静圧調整室の設置が機体の高密度化を妨げ、構造強度の低下による旋回荷重性能の低下を引き起こすという問題があった。

解決手段
機体本体の表面に設けられた噴射口から噴射する燃焼ガスの噴射により発生する推力によって機体の姿勢を制御するスラスタを備えた誘導飛しょう体において、噴射口の反対側の機体表面に、噴射口から燃焼ガスを噴射する噴射動作と連動して機体表面から突出する突起を備えるようにした。サイドスラスタ装置作動時に、スラスタの噴射口の反対側に突起を突出させることで、噴射ガスによって発生するスラスタ推力を相殺する空力干渉力を、突起によって発生するスラスタ推力を助長する空力干渉力で、全て或いは一部を打ち消すようにした。
特許請求の範囲
【請求項1】
機体本体の表面に設けられた噴射口から噴射する燃焼ガスの噴射により発生する推力によって機体の姿勢を制御するスラスタを備えた誘導飛しょう体であって、
前記噴射口の反対側の機体表面に設けられ、前記噴射口から燃焼ガスを噴射する噴射動作と連動して前記機体表面から突出する突起を備えたことを特徴とする誘導飛しょう体。
【請求項2】
機体本体の表面に設けられた噴射口から噴射する燃焼ガスの噴射により発生する推力によって機体の姿勢を制御するスラスタを備えた誘導飛しょう体であって、
前記噴射口の反対側の機体表面に設けられ、一端部がヒンジを介して前記機体本体の表面に取り付けられ、他端部が前記噴射口から燃焼ガスを噴射する噴射動作と連動して前記機体表面から突出して傾斜状に設置されるプレートを備えたことを特徴とする誘導飛しょう体。
【請求項3】
機体本体の表面に設けられた噴射口から燃焼ガスを噴射するステップと、
燃焼ガスの噴射と連動して、前記噴射口の反対側の前記機体本体の表面に設けられた突起を突出させるステップとを備えた誘導飛しょう体の誘導制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、地表または空中より発射され、目標に向かって空中を飛しょうする飛しょう体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
誘導飛しょう体が、空気密度の小さい高高度を飛しょうする場合や、発射直後のように低速で飛しょうする場合、誘導飛しょう体の機体周辺の動圧が非常に小さくなる。このため、操舵翼を用いた空力操舵装置を使用して姿勢制御すると、制御の効果が非常に小さくなる。そこで現在、胴体の表面(側面)に設けられた噴射口より胴体外側にガスを噴射してその推力によって姿勢制御するサイドスラスタ装置を利用することで誘導飛しょう体の機動性の向上が図られている。
【0003】
このようなサイドスラスタ装置の一例として、従来、スラスタの噴射ガスと気流の空力干渉により生じるスラスタ後方の低圧力部を大気圧程度に維持して、制御効果を向上させる飛しょう体の姿勢制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平9−101097号公報(第3頁、第1図)
【0005】
しかし、特許文献1のような飛しょう体は、スラスタ後方の低圧部を大気圧程度に維持する円筒形状の静圧調整部を配置するため、大きな空間が必要となり構造強度も低下する。また、静圧調整部表面の複数の連通孔により摩擦抵抗が増大し飛しょう距離が減少するなどの問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の飛しょう体において、低動圧条件下の高機動性能を得る方法として、従来のサイドスラスタ装置を利用する際、制御効果を向上するための静圧調整部が、機体の高密度化を妨げ、構造強度の低下による旋回荷重性能の低下を引き起こすという問題があった。
【0007】
この発明は、係る課題を解決するために成されたものであり、サイドスラスタを用いて姿勢制御を行う際に、機体強度の低下による旋回荷重性能の低下を招くことなく、簡単な構成で高い機動性を実現する誘導飛しょう体を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の誘導飛しょう体は、機体本体の表面に設けられた噴射口から噴射する燃焼ガスの噴射により発生する推力によって機体の姿勢を制御するスラスタを備えた誘導飛しょう体であって、前記噴射口の反対側の機体表面に設けられ、前記噴射口から燃焼ガスを噴射する噴射動作と連動して前記機体表面から突出する突起を備えるようにした。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、機体強度の低下による旋回荷重性能の低下を招くことなく、簡易な構成により高い機動性を実現する誘導飛しょう体を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
以下、図を用いてこの発明に係る実施の形態1について説明する。図1は実施の形態1による飛しょう体1の構成を示しており、図1(a)は飛しょう体の外観図、図1(b)は飛しょう体に設けられたサイドスラスタの構成図である。図1(a)、(b)に記載する飛しょう体1には各種の構成部品および装置が設けられているが、ここではこの発明の要旨とする部分のみを説明する。
【0011】
図1(a)において、誘導飛しょう体1を構成する胴体2の側面外周に、飛しょう中の姿勢を推力により制御するスラスタ3が、胴体2の外側表面に噴射口を向けて、噴射口の軸が機体軸に垂直になる方向に配置される。スラスタ3は、噴射口から外向きにガスを噴出し、機体軸に垂直方向に推力を発生する。また、スラスタ3の作動と連動して突出する機能を持つ円筒形の突起4が、機体軸についてスラスタ3の反対に位置する胴体2の側面外周に配置される。
【0012】
ここで、突起4は円筒形に限らず、楕円筒形や三角柱、四角柱などの多角柱であっても良い。また、胴体に垂直ではない傾斜した円筒、楕円筒、多角柱であっても良い。
【0013】
また、誘導飛しょう体1の機体後方には、機体軸前方に推力を発生させるメインスラスタ(図示せず)が設けられる。誘導飛しょう体1はメインスラスタの動作によって機体を推進する。これによって、誘導飛しょう体1は機体軸前方に飛しょうする。
スラスタ3は、機体の重心位置から機体軸方向に離れた位置に配置する程、機体軸垂直方向に作業する制御力をより大きくすることができる。スラスタ3は、所望の制御力に応じて、誘導飛しょう体1の適切な位置に配置すれば良い。
【0014】
図1(b)において、スラスタ3のノズル内面には、ガスの噴出量を調整するピントル5が配され、そのピントル5を保持するロッド6と、突起4を保持するロッド7が胴体2の内部に配される。これらロッド6とロッド7は、図示しない機体の姿勢制御ユニットから送出される信号によって制御されるサーボ8によって作動する。
【0015】
図2はスラスタ3および突起4の作動による空力干渉発生の様子を示したものであり、図2(a)はスラスタ3のみ作動した場合の空力干渉発生の様子であり、図2(b)はスラスタ3と突起4を作動した場合の空力干渉発生の様子である。
なお、誘導飛しょう体1は、速度VAで図の右から左方向に水平に飛しょうしているものとする。これによって、誘導飛しょう体1に対して機体前方から気圧PAの気流9が流れている。
【0016】
図2(a)において、サーボ8がロッド6を介してピントル5を移動することによりスラスタ3から噴射ガス10が噴射されると、機体の垂直方向に対して、スラスタの噴射ガスの推力によるスラスタ推力NTが作用する。このとき、噴射ガス10と速度VAの気流9との空力干渉により、噴射ガス10の上流側に気流圧力PAより高い圧力P1の高圧力領域11が生じる。同時に、ガス10の下流側に気流圧力PAより低い圧力P2の低圧力領域12が生じる。
空力干渉による高圧力領域11は、胴体2の表面(高圧力面13)の圧力を気流圧力PAから圧力P1に上昇させる。一方、空力干渉による低圧力領域12は、スラスタ3の後方から胴体2の表面(低圧力面14)の圧力を気流圧力PAから圧力P2まで低下させる。よって、高圧力面13には圧力PAからの圧力差により発生する干渉力である空力干渉力N1が図2(a)に示すように高圧面13に垂直方向に働く。また、低圧力面14には圧力PAからの圧力差により発生する干渉力である空力干渉力N2が、図2(a)に示すように低圧力面14に垂直方向に働く。
一般に、空力干渉力は、低圧力面14に働くN2のほうが高圧力面13に働くN1よりも大きいため、スラスタ推力NTを相殺するように働く。したがって、サイドスラスタ装置による制御効果が低下する。
【0017】
図2(b)において、サーボ8がロッド6を介してピントル5を移動することによりスラスタ3から噴射ガス10が噴射されると同時に、サーボ8がロッド7を介して突起4を胴体2から突出させる。突起4が胴体2から突出すると、突起4と速度VAの気流9との空力干渉により、突起4の上流側に気流圧力PAより高い圧力P3の高圧力領域15が生じる。同時に、突起4の下流側に気流圧力PAより低い圧力P4の低圧力領域16が生じる。
空力干渉による高圧力領域15は、胴体2の表面(高圧力面17)の圧力を気流圧力PAから圧力P3に上昇させる。一方、低圧力領域16は突起4の後方から胴体2の表面(低圧力面18)の圧力を気流圧力PAから圧力P4まで低下させる。よって、高圧力面17には空力干渉力N3、低圧力面18には空力干渉力N4が図に示すように働く。
一般に、空力干渉力は、低圧力面18に働くN4のほうが高圧力面17に働くN3よりも大きいため、スラスタ推力NTを助長するように働く。
【0018】
このように、噴射ガス10によって発生するスラスタ推力NTを相殺する干渉力(=N2−N1)を、突起4によって発生するスラスタ推力NTを助長する干渉力(=N4−N3)により、スラスタ推力NTを相殺する干渉力の全て或いは一部を打ち消すことが可能となる。
【0019】
なお、突起4によって発生するスラスタ推力NTを助長する干渉力は、突起4が胴体2の表面から突出する突出量により調整することができる。
【0020】
この実施の形態1は以上のように構成されているので、地表および空中より発射され、空中を飛しょうする目標体を追尾し、目標体の近傍点に会合する誘導飛しょう体において、サイドスラスタ装置による制御効果の低下を抑制することができる。
【0021】
したがって、従来の誘導飛しょう体に比べて、強度低下による旋回荷重性能の低下を招くことなく、高い姿勢制御能力を保持することができる。
【0022】
実施の形態2.
以下、図を用いてこの発明に係る実施の形態2について説明する。実施の形態1では、噴射ガス10によって発生するスラスタ推力NTを相殺する干渉力を打ち消すため突起4を用いたが、実施の形態2では、プレートを用いる。図3は実施の形態2における誘導飛しょう体のサイドスラスタ装置の作動した場合の空力干渉発生の様子を示した図である。 実施の形態2の飛しょう体はプレート20を備え、プレート20の一端はヒンジを介して機体本体に取り付け、他端はスラスタ3の作動と連動して機体表面から突出させることで、プレート20を傾斜に設置させる機能を持つ。プレート20は機体軸についてスラスタ3の反対に位置する胴体2の側面外周に配置される。図3において、図1と同一符号のものは同一構成のものを示している。
【0023】
プレート20の一端はヒンジ19を介して胴体2に取付けられており、機体の機体軸とプレートとで成す角度である開き角度は調整可能である。
プレート20は平板もしくは胴体の曲面に合わせた板である。
【0024】
図3において、サーボ8がロッド6を介してピントル5を移動することによりスラスタ3から噴射ガス10が噴射されると同時に、サーボ8がロッド7を介して胴体2の表面にヒンジ19で取り付けられたプレート20の一端を胴体2から突出させ、傾斜に設置させる。このとき、プレート20によって生じる高圧領域21の圧力P5は、プレート20が実施の形態1の突起4にくらべて気流9に対して緩やかな角度を持っているため、実施の形態1の圧力P3より小さくなり、高圧力面22に働く空力干渉力N5は、実施の形態1の空力干渉力N3よりも小さくなる。
【0025】
したがって、噴射ガス10によって発生するスラスタ推力NTを相殺する干渉力を、実施の形態1よりも大きなスラスタ推力NTを助長する干渉力で全て或いは一部打ち消すことが可能となる。
【0026】
なお、プレート20によって発生するスラスタ推力NTを助長する干渉力は、プレートの開き角度により調整することができる。
【0027】
この実施の形態2は以上のように構成されているので、実施の形態1よりも更に、サイドスラスタ装置による制御効果の低下を抑制することができ、機動性の高い飛行特性を得ることができる。
また、突出部が気流9を妨げる度合いが小さくなるため、実施の形態1に比べて、抵抗増加を低減し射程減少を抑制することが可能となる。
【0028】
なお、実施の形態1ではスラスタと突起を胴体2の外周に1つずつ設けたが、1つに限るものではなく、スラスタ推力NTを相殺する干渉力の全て或いは一部を打ち消すように、例えば胴体2の外周に環状にスラスタと突起を複数設けるようにしてもよい。また、実施の形態2においても、プレートを胴体2の外周に1つずつ設けた例を示したが、複数設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】この発明の実施の形態1における飛しょう体の構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1におけるサイドスラスタ装置の作動時における空力干渉の様子を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態2におけるサイドスラスタ装置の作動時における空力干渉の様子を示す図である。
【符号の説明】
【0030】
1 誘導飛しょう体、2 胴体、3 スラスタ、4 突起、5 ピントル、6 ロッド、7ロッド、8 サーボ、9 気流、10 噴射ガス、11 噴射ガスによる高圧領域、12 噴射ガスによる低圧力領域、13 噴射ガスによる高圧力面、14 噴射ガスによる低圧力面、15 突起による高圧力(圧力P3)領域、16 突起による低圧力(圧力P4)領域、17 突起による高圧力面、18 突起による低圧力面 19 ヒンジ、20 プレート、21 プレートによる高圧力領域、22 プレートによる高圧力面。




 

 


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