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発明の名称 同時炸裂弾システム、速度制御装置、及び砲弾
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−24450(P2007−24450A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−210298(P2005−210298)
出願日 平成17年7月20日(2005.7.20)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 田村 博幸
要約 課題
複数の砲弾を同時に目標位置に到達させ、かつ同時に起爆することで、砲弾の爆発効果をより向上させることを可能にする。

解決手段
速度検出/データ入力装置2は、複数の砲弾6を目標位置に同時に到達するように飛しょう速度を制御するための制御データと、複数の砲弾6を同時に起爆するための起爆までの時間を示す起爆時間データとを個々の砲弾の発射速度をもとに作成して、個々の砲弾に対して送信する。砲弾6は、速度検出/データ入力装置2から送信された制御データと起爆時間データとを受信し、制御データをもとに飛しょう速度を制御すると共に、起爆時間データが示す時間に応じて起爆する。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の砲弾を目標位置に同時に到達するように飛しょう速度を制御するための制御データと、複数の砲弾を同時に起爆するための起爆までの時間を示す起爆時間データとを個々の砲弾の発射速度をもとに作成して、個々の砲弾に対して送信する速度制御装置と、
前記速度制御装置から送信された前記制御データと前記起爆時間データとを受信し、前記制御データをもとに飛しょう速度を制御すると共に、前記起爆時間データが示す時間に応じて起爆する砲弾と
からなることを特徴とする同時炸裂弾システム。
【請求項2】
砲身から発射された砲弾の飛しょう速度を計測する飛しょう速度計測手段と、
複数の砲弾を目標位置に同時に到達するように飛しょう速度を制御するための制御データを、前記飛しょう速度計測手段により計測された個々の砲弾の飛しょう速度をもとに作成する作成手段と、
前記作成手段により作成された制御データに応じて、前記複数の砲弾を同時に起爆するための起爆までの時間を示す起爆時間データを個々の砲弾について算出する起爆時間算出手段と、
前記作成手段により作成された制御データと前記起爆時間算出手段によって算出された起爆時間データとを発射された個々の砲弾に対して送信する送信手段と
を具備したことを特徴とする速度制御装置。
【請求項3】
前記飛しょう速度計測手段は、砲身の先端部を前記砲弾が通過するのに要する時間と前記砲弾の長さをもとに、前記砲弾の飛しょう速度を求めることを特徴とする請求項2記載の速度制御装置。
【請求項4】
前記作成手段は、連続して発射される複数の砲弾の数に基づいて、複数の砲弾を同時に目標位置に到達されるように、最初に発射される砲弾に最後の砲弾が追いつくように、個々の砲弾に対する制御データを作成することを特徴とする請求項2記載の速度制御装置。
【請求項5】
前記作成手段は、連続して発射される複数の砲弾を複数に分けて同時に目標位置に到達されるように制御データを作成することを特徴とする請求項4記載の速度制御装置。
【請求項6】
発射時に外部制御装置から飛しょう速度を制御するための制御データと起爆までの時間を示す起爆時間データとを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した制御データをもとに飛しょう速度を制御する速度制御手段と、
前記受信手段により受信した起爆時間データが示す時間に応じて起爆する起爆手段と
を具備したことを特徴とする砲弾。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば野戦砲に使用される同時炸裂弾システム、同システムにおける速度制御装置、及び砲弾に関する。
【背景技術】
【0002】
野戦砲などの砲弾による破壊効果は集中させることで威力を増大させることができる。
【0003】
従来では、発射薬の燃焼速度の違い、砲弾の重量の違い、発射速度の違い、飛しょう時の大気(風)の影響などにより生じる砲弾の弾着位置のバラツキを少なくする砲弾制御システムが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
従来の砲弾制御システムでは、砲弾に飛しょう中に開翼可能な抵抗翼と、この抵抗翼を開翼駆動させる開翼駆動機構を設ける。そして、砲弾の飛しょう速度に基づく飛しょう距離と目標飛しょう距離とを比較して飛しょう誤差を演算し、飛しょう誤差に基づき抵抗翼の翼開閉状態を変更することで、砲弾のバラツキを少なくしている。
【特許文献1】特開2000−65500公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように従来の砲弾制御システムでは、砲弾の弾着位置のバラツキを少なくすることができるものの、砲弾を爆発させる起爆時間(タイミング)について何ら制御するものではなかった。従って、複数の砲弾の弾着位置が同一地点近傍に集中したとしても、各砲弾が個々に異なるタイミングで爆発することになり、同時起爆による破壊効果を得られていなかった。
【0006】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、複数の砲弾を同時に目標位置に到達させ、かつ同時に起爆することで、砲弾の爆発効果をより向上させることを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、複数の砲弾を目標位置に同時に到達するように飛しょう速度を制御するための制御データと、複数の砲弾を同時に起爆するための起爆までの時間を示す起爆時間データとを個々の砲弾の発射速度をもとに作成して、個々の砲弾に対して送信する速度制御装置と、前記速度制御装置から送信された前記制御データと前記起爆時間データとを受信し、前記制御データをもとに飛しょう速度を制御すると共に、前記起爆時間データが示す時間に応じて起爆する砲弾とからなる同時炸裂弾システムを提供する。
【0008】
また本発明の速度制御装置は、砲身から発射された砲弾の飛しょう速度を計測する飛しょう速度計測手段と、複数の砲弾を目標位置に同時に到達するように飛しょう速度を制御するための制御データを、前記飛しょう速度計測手段により計測された個々の砲弾の飛しょう速度をもとに作成する作成手段と、前記作成手段により作成された制御データに応じて、前記複数の砲弾を同時に起爆するための起爆までの時間を示す起爆時間データを個々の砲弾について算出する起爆時間算出手段と、前記作成手段により作成された制御データと前記起爆時間算出手段によって算出された起爆時間データとを発射された個々の砲弾に対して送信する送信手段とを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、一連の連続して発射される複数の砲弾を目標位置に同時に到達させ、かつ同時に起爆させることができるため、砲弾の爆発効果をより向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態における空中同時炸裂弾システムの概略構成を示す図である。図1に示すように、空中同時炸裂弾システムは、例えば野戦砲の砲身4の先端部に設けられた速度検出/データ入力装置2(速度制御装置)と、砲身4より発射される砲弾6から構成される。
【0011】
速度検出/データ入力装置2は、複数の砲弾6を目標位置に同時に到達するように飛しょう速度を制御するための制御表データ(制御データ)と、複数の砲弾6を同時に起爆するための起爆までの時間を示す起爆時間データとを、個々の砲弾6の発射速度をもとに作成して個々の砲弾に対して送信する。
【0012】
一方、砲弾6は、速度検出/データ入力装置2から送信された制御表データと起爆時間データとを受信し、制御表データをもとに飛しょう速度を制御すると共に、起爆時間データが示す時間に応じて起爆する機能が搭載される。
【0013】
図2は、本実施形態における砲弾6の機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、砲弾6には、飛しょう速度制御装置10、速度制御翼駆動装置12、及び速度制御翼14が設けられている。
【0014】
飛しょう速度制御装置10は、速度検出/データ入力装置2から得られるデータをもとに、他の砲弾6と同時に目標位置に到達するように飛しょう速度を制御する。
【0015】
速度制御翼駆動装置12は、飛しょう速度制御装置10の制御により砲弾6に設けられた速度制御翼14を開翼駆動する。
【0016】
速度制御翼14は、速度制御翼駆動装置12の制御により開翼可能に設けられたもので、例えば砲弾6の周囲の4箇所に設けられている。速度制御翼14は、開翼されることで飛しょう時の空気抵抗を増大させ、飛しょう速度を低下させることができる。速度制御翼駆動装置12による速度制御翼14に対する開翼幅を調整することで、飛しょう速度の低下が調整される。
【0017】
なお、図2に示す構成では、開翼可能な速度制御翼14により砲弾6の飛しょう速度を制御する構成としているが、飛しょう速度を制御できれば他の構成を採用することもできる。例えば、空気などのガスを噴出させたり、空気の流れを阻害する棒状あるいは板状の部材を砲弾6の外周部などから突出させるといった構成を用いることも可能である。
【0018】
また、図2には図示していないが、受信部40により速度検出/データ入力装置2から受信された起爆時間データを記憶し、発射されてからの経過時間を計測して、起爆時間データが示す時間に到達することで起爆させる起爆制御装置が設けられているものとする。
【0019】
図3は、砲身4の先端部に設けられた速度検出/データ入力装置2の構成を示す図である。
図3に示すように、速度検出/データ入力装置2には、砲身4から発射される砲弾6の飛しょう速度を計測するためのレーザ受光器20とレーザ発光器22が発射口近傍に設けられている。レーザ発光器22は、砲身4の径の中心を通過するようにレーザ光を照射し、レーザ受光器20は、レーザ発光器22から照射レーザ光を受光するように設けられる。すなわち、砲身4から砲弾6が発射された際に、砲弾6の先端部から後端部まで通過するのに伴ってレーザ発光器22から照射されたレーザ光が遮られるようになっている。
【0020】
図4は、本実施形態における速度検出/データ入力装置2の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、速度検出/データ入力装置2には、レーザ受光器20、レーザ発光器22、飛しょう速度計測部24、発射時間記憶部26、制御表作成部28、データ記憶部29(砲弾データ30、発射角データ32、気象データ34)、起爆時間算出部36、及び送信部38が設けられている。
【0021】
レーザ受光器20は、砲身4の発射口近傍に設けられ、レーザ発光器22から照射されるレーザ光を受光する。
【0022】
レーザ発光器22は、砲身4の発射口近傍にレーザ受光器20と対向して設けられ、レーザ受光器20に対してレーザ光を照射する。
【0023】
飛しょう速度計測部24は、砲身4の先端部を砲弾6が通過するのに要する時間と砲弾の長さをもとに、砲弾6の飛しょう速度(初速)を求める。飛しょう速度計測部24は、レーザ発光器22から照射されたレーザ光が、砲弾6により遮られてから再びレーザ受光器20により受光されるまでの時間をタイマ(図示せず)により計測し、この時間により砲弾6の長さ(既知データ)を割る演算により飛しょう速度を算出する。
【0024】
発射時間記憶部26は、直前の砲弾6が発射された時刻から現在処理対象としている砲弾6が発射された時刻までの経過時間、すなわち砲弾6の発射間隔時間を記憶する。砲弾6が発射されてからの経過時間は、例えばレーザ発光器22から照射されたレーザ光が遮られた時刻(砲弾6の先端部がレーザ光に到達した時刻)、あるいは遮られたレーザ光が再びレーザ受光器20により受光された時刻(砲弾6の後端部がレーザ光の照射位置を通過した時刻)を基準として計測する。
【0025】
制御表作成部28は、複数の砲弾を目標位置に同時に到達するように飛しょう速度を制御するための制御データを、飛しょう速度計測部24により計測された個々の砲弾の飛しょう速度の他、発射時間記憶部26に記憶された発射間隔時間、データ記憶部29に記憶された各データをもとに作成する。制御表作成部28は、連続して発射される複数の砲弾6の数に基づいて、複数の砲弾6を同時に目標位置に到達されるように、最初に発射される砲弾6に最後の砲弾が追いつくように、個々の砲弾6に対する制御表データを作成する。
【0026】
データ記憶部29は、砲弾6の飛しょう速度を制御するための制御表データの作成に用いられる各種データを記憶するもので、砲弾データ30、発射角データ32、気象データ34などが含まれている。砲弾データ30は、連続して発射される一連の砲弾6の数(同時に目標位置に到達させて同時に起爆させる砲弾6の数)などを示し、発射角データ32は、砲身4の射角(砲の高低角度)を示し、気象データ34は、砲弾6の飛しょうに影響を与える気象に関する気温、空気密度、風速、風向などのデータなどを示している。
【0027】
起爆時間算出部36は、制御表作成部28による作成された個々の砲弾6に対する制御表データに応じて、複数の砲弾を同時に起爆するための発射から起爆までの時間を算出し、この時間を示す起爆時間データを出力する。
【0028】
送信部38は、制御表作成部28により作成された制御表データ、及び起爆時間算出部36により算出された起爆までの時間を示す起爆時間データとを、例えば無線通信(電波)により砲弾6に対して送信する。
【0029】
図5は、本実施形態における砲弾6に設けられた飛しょう速度制御装置10の機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、飛しょう速度制御装置10には、受信部40、制御表記憶部42、及び速度制御翼駆動制御部44が設けられている。
【0030】
受信部40は、速度検出/データ入力装置2(送信部38)から送信された制御表データと起爆時間データとを無線通信(電波)により受信する。
【0031】
制御表記憶部42は、受信部40により受信された制御表データを記憶する。
【0032】
速度制御翼駆動制御部44は、制御表記憶部42により記憶された制御表データに応じて速度制御翼駆動装置12を駆動して、砲弾6の飛しょう速度を制御する。
【0033】
次に、本実施形態における空中同時炸裂弾システムの動作について説明する。
まず、砲弾6の発射時における速度検出/データ入力装置2による発射処理について、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0034】
速度検出/データ入力装置2は、一連の複数の砲弾6が連続して発射される場合、飛しょう速度計測部24により各砲弾6について飛しょう速度を計測する(ステップA1)。すなわち、飛しょう速度計測部24は、レーザ発光器22からレーザ受光器20に対してレーザ光を照射させ、砲弾6の発射に伴いレーザ発光器22とレーザ受光器20との間を通過することによりレーザ光が遮られたことを検知する。
【0035】
飛しょう速度計測部24は、レーザ光が遮られてから再びレーザ受光器20により受光されるまでの時間をタイマにより計測する。そして、飛しょう速度計測部24は、再びレーザ受光器20により受光されると、タイマにより計測された時間により砲弾6の長さを割る演算により飛しょう速度を算出する。これにより、砲弾6の個々のバラツキ(発射薬の燃焼速度の違いなど)に関係なく、複数の砲弾6が同時に目標位置に到達するように飛しょう速度を制御する(制御表データを作成する)ことができる。
【0036】
また、発射時間記憶部26には、砲弾6が発射されてから次の砲弾6が発射されるまでの経過時間(発射間隔時間)が記憶される。(発射時刻を記録しておく、あるいはリセット後に経過時間のカウントアップを開始する)。
【0037】
次に、制御表作成部28は、飛しょう速度計測部24により算出された飛しょう速度、発射時間記憶部26に記憶された発射間隔時間、及びデータ記憶部29に記憶された各データをもとに、発射された砲弾6の飛しょう速度を制御するための制御表データを作成する(ステップA2)。
【0038】
制御表作成部28は、砲弾データ30が示す連続して発射される複数の砲弾6の数に基づいて、複数の砲弾6を同時に目標位置に到達されるように、最初に発射される砲弾6に最後の砲弾が追いつくように、個々の砲弾6に対する制御表データを作成する。また、その際に、発射角データ32、気象データ34(気温、空気密度、風速、風向など)を考慮して、個々の砲弾6に対する制御表データを作成する。
【0039】
次に、起爆時間算出部36は、制御表作成部28により作成された制御表データに基づいて、発射された砲弾6を起爆するまでの時間(起爆時間)を算出する(ステップA3)。複数の砲弾6が連続して発射される場合、最初に発射される砲弾6を後から発射される砲弾6により追いつかれるように飛しょう速度を低下させるので、その分、発射から起爆までの時間が長く設定されることになる。
【0040】
制御表作成部28による制御表データの作成、起爆時間算出部36による起爆時間データの作成が完了すると、送信部38は、発射された砲弾6に対して無線通信により、制御表データと起爆時間データとを送信する(ステップA4)。
【0041】
以下、同時起爆の対象とする全ての砲弾6の発射が完了するまで(ステップA5)、前述するように、発射される砲弾6の飛しょう速度を計測し、この飛しょう速度の他各データをもとにして、砲弾6に対する制御表データと起爆時間データとを作成して砲弾6に対して送信する(ステップA1〜A4)。
【0042】
次に、砲弾6の発射時における飛しょう速度制御装置10による砲弾処理について、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0043】
砲弾6は、発射された直後、速度検出/データ入力装置2(送信部38)から送信された制御表データと起爆時間データを受信する(ステップB1)。飛しょう速度制御装置10の受信部40により制御表データが受信されると、この制御表データが制御表記憶部42に記憶される。
【0044】
速度制御翼駆動制御部44は、この制御表データに従い、速度制御翼駆動装置12を駆動することで砲弾6の飛しょう速度を制御する(ステップB2)。
【0045】
一方、砲弾6は、発射されてからの時間の計測を実行しており、この時間が速度検出/データ入力装置2から受信した起爆時間データが示す時間に到達したかを継続的にチェックしている(ステップB3)。
【0046】
砲弾6は、制御表データに従い飛しょう速度を制御することで、他の砲弾6と同じタイミングで目標位置に到達するように飛しょうすることができる。砲弾6は、起爆時間データが示す時間に到達したことを検出すると起爆する(ステップB3、Yes)。速度検出/データ入力装置2から受信した起爆時間データは、目標位置に到達した時に起爆するように設定されているため、他の砲弾6と共に同時に目標位置に到達した時に同時に起爆することになる。
【0047】
図8(a)(b)(c)は、複数の砲弾6(6a,6b,6c)が個々の飛しょう速度の制御により目標位置に同時に到達する様子を概念的に示す図である。図8(a)では、砲弾6a、砲弾6b、砲弾6cの順に発射されたことを示している。
【0048】
図8(a)に示すように、砲弾6cが発射された時点では、砲弾6a及び砲弾6bは発射間隔時間の差に応じて先行して飛しょうしているが、速度検出/データ入力装置2によって、先に発射された砲弾6aに最後の砲弾6cが目標位置で追いつくことができるように、個々の砲弾6a,6b,6cに対する制御表データが作成されている(砲弾6a,砲弾6bの飛しょう速度を低下させる)。従って、図8(b)に示すように、飛しょうしている間に砲弾6a,6b,6cの距離の差が縮小され、そして図8(c)に示すように、砲弾6aが目標位置に到達する時点で砲弾6bと砲弾6cが共に砲弾6aに追いつくことになる。
【0049】
図9は、図8に示す砲弾6a,6b,6cが目標位置に到達するまでの時間経過に伴う飛しょう距離の変化を示している。図9に示すように、先に発射された砲弾6aほど目標位置に到達するまでに時間をかけて飛しょうするように制御され、後から発射された砲弾6cが目標位置までに追いつくことができるようにしている。
【0050】
図8及び図9では、3つの砲弾6のみを示しているが、より多数の砲弾6について、個々に前述した飛しょう制御をすることで、多数の砲弾6を同時に目標位置に到達させて、同時に起爆させることができる。
【0051】
なお、図9では、説明を容易にするために砲弾6a,6b,6cの飛しょう速度を一定であるものとして示しているが、必ずしも、発射されてから目標位置まで一定に飛しょうしているわけではない。本実施形態における同時炸裂弾システムでは、最終的に複数の砲弾6a,6b,6cが目標位置に同時に到達し、その時点で同時に起爆することができれば目的を達成できるため、目標位置までの飛しょう速度をどのように制御するかについては特に限定されるものではない。
【0052】
このようにして、本実施形態における同時炸裂弾システムでは、複数の砲弾6を連続的に発射する場合に、複数の砲弾6が同時に目標位置に到達するように、個々の砲弾6が発射された時の飛しょう速度、先の砲弾6が発射されてからの時間(発射間隔時間)、発射角データ32、気象データ34などに応じて制御表データが生成されて砲弾6に対して送信される。また、各砲弾6に対して作成した制御表データをもとに、複数の砲弾6を同時に起爆するための起爆時間データを生成して、制御表データと共に砲弾6に対して送信することができる。個々の砲弾6が速度検出/データ入力装置2から受信した制御表データをもとに飛しょう速度を制御することで、複数の砲弾6が目標位置に同時に到達することになる。そして、個々の砲弾6に応じて算出された起爆時間データに従うタイミングで起爆することで、複数の砲弾6が同時に起爆することになる。この結果、複数の砲弾6により破壊の集中効果を持たせて威力を増大させることができ、爆発効果の向上を図ることが可能となる。
【0053】
なお、前述した説明では、一連の連続して発射される複数の砲弾を同時に目標位置に到達させて同時に起爆するように、個々の砲弾6の飛しょう速度と起爆時間を制御しているが、一連の連続して発射される複数の砲弾を複数回に分けて同時に目標位置に到達させて同時に起爆するように制御しても良い。簡単な例をあげて説明すると、20発の砲弾6が連続した発射される場合に、1〜10発目の砲弾6と11〜20発目の砲弾6とが、それぞれ同時に目標位置に到達させて同時に起爆するように制御する。
【0054】
この場合、一連の連続して発射される砲弾の全数、目標位置に到達させて同時に起爆する砲弾6の数などについて、任意に砲弾データ30として速度検出/データ入力装置2に設定できるようにしても良い。速度検出/データ入力装置2(制御表作成部28、起爆時間算出部36)は、設定された砲弾データ30に応じて、個々の砲弾6について、前述したような飛しょう速度の制御と起爆の制御が可能となるように制御表データと起爆時間データとを求めて、個々の砲弾6に対して送信する。
【0055】
これにより、複数回に渡って連続して同一地点で複数の砲弾6を同時に起爆させることができるので、より破壊効果を増大させることができる。
【0056】
また、図9に示す例では、先に発射された砲弾6に対しては、発射後から一定に減速して飛しょうするように制御しているが、この速度制御のパターンは一例であって、他のパターンにより速度制御することも勿論可能である。例えば、目標物近くまで速度制御(減速)することなく飛しょうさせ、目標物近くに到達してから各砲弾が同時に起爆するように個々の速度制御をするようにしても良い。
【0057】
さらに、前述した説明では、野戦砲などの砲弾6の飛しょう速度を制御するために、速度制御翼14により速度を低下させるものとして説明しているが、加速が可能な機能が搭載された飛しょう体を対象とする場合には、連続して発射される複数の飛しょう体のうち、後から発射される飛しょう体を加速させることで、先に発射された飛しょう体に追いつくように飛しょう速度を制御するようにしても良い。また、先に発射された飛しょう体を減速させ、後から発射された飛しょう体を加速させるなど、減速される飛しょう体と加速させる飛しょう体とを組み合わせるようにしても良い。これにより、複数の飛しょう体を目標位置に同時に到達させると共に同時に起爆させることができる。
【0058】
要するに本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施形態における空中同時炸裂弾システムの概略構成を示す図。
【図2】本実施形態における砲弾6の機能構成を示すブロック図。
【図3】本実施形態における砲身4の先端部に設けられた速度検出/データ入力装置2の構成を示す図。
【図4】本実施形態における速度検出/データ入力装置2の機能構成を示すブロック図。
【図5】本実施形態における砲弾6に設けられた飛しょう速度制御装置10の機能構成を示すブロック図。
【図6】本実施形態における砲弾6の発射時における速度検出/データ入力装置2による発射処理について説明するためのフローチャート。
【図7】本実施形態における砲弾6の発射時における飛しょう速度制御装置10による砲弾処理について説明するためのフローチャート。
【図8】複数の砲弾6(6a,6b,6c)が個々の飛しょう速度の制御により目標位置に同時に到達する様子を概念的に示す図。
【図9】図8に示す砲弾6a,6b,6cが目標位置に到達するまでの時間経過に伴う飛しょう距離の変化を示す図。
【符号の説明】
【0060】
2…速度検出/データ入力装置、4…砲身、6…砲弾、10…飛しょう速度制御装置、12…速度制御翼駆動装置、14…速度制御翼、20…レーザ受光器、22…レーザ発光器、24…飛しょう速度計測部、26…発射時間記憶部、28…制御表作成部、29…データ記憶部、30…砲弾データ、32…発射角データ、34…気象データ、36…起爆時間算出部、38…送信部、40…受信部、42…制御表記憶部、44…速度制御翼駆動制御部。




 

 


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